JP2015112635A - プレス成形型及びプレス成形装置 - Google Patents

プレス成形型及びプレス成形装置 Download PDF

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Shizuaki Okazaki
静明 岡崎
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Abstract

【課題】被加工物の非平坦面のプレス成形を可能にする。【解決手段】一端面に開口が形成された筒状の枠部を備えたフレームと、前記一端面に接合されることにより前記開口を塞いでチャンバーを形成する弾性膜と、を備え、前記一端面に接合された前記弾性膜の接合部により囲まれた前記弾性膜の可動部の両面に圧力差を与えることにより、前記可動部が膨張して該可動部と対向配置された被加工物を加圧するプレス成形型において、前記フレームが、前記一端面において前記弾性膜に接合されて前記可動部を複数の領域に分割する仕切り手段を備えた構成とする。【選択図】図2

Description

本発明は、流体圧によって作動されるダイヤフラムをプレス手段として備えたプレス成形型及びプレス成形装置に関するものである。
太陽電池パネル等の積層品のラミネート加工を行うための、流体圧によって作動されるダイヤフラム(弾性膜)をプレス手段として備えたラミネート装置(プレス成形装置)が知られている。特許文献1に記載されているような従来のダイヤフラム式のラミネート装置は、ダイヤフラムによって上下に仕切られたチャンバーを備え、下部チャンバーにはダイヤフラムと対向するように平板状の熱盤が配置されている。下部チャンバーを真空引きしながら上部チャンバーを大気開放することにより、ダイヤフラムが気圧の低い下部チャンバー側に膨張して、熱盤上に配置された被加工物が熱盤とダイヤフラムとの間で加圧され、ラミネート加工が行われる。
上記の従来のラミネート装置では、被加工物の被プレス面よりも広い1枚のダイヤフラムが周縁部のみで固定されている。ダイヤフラムは、両面に気圧差が与えられる前は、平面状に伸展された状態で保持されており、被加工物の被プレス面はダイヤフラムと平行に配置される。
特開2012−196835号公報
上記ダイヤフラム式のラミネート装置では、ダイヤフラムに気圧差を与える前のダイヤフラムと被プレス面との距離(以下「初期間隔」という。)によってプレス圧が変化する。具体的には、初期間隔が大きいと、プレス時のダイヤフラムの伸展量が大きくなるため、ダイヤフラムの復元力も増大し、その分だけ被プレス面に加わるプレス圧が低下する。従って、上記の従来のラミネート装置では、平面板状の被加工物は、初期間隔が均一となるため、被加工物を略均一な圧力でプレスすることができるものの、曲面等の非平坦面状の被プレス面を有する被加工物は、初期間隔が不均一となるため、プレス圧が不均一となってしまい、適切なラミネート加工を行うことができなかった。
また、上記の従来のラミネート装置では、大型の被加工物に対応するためにダイヤフラムの面積を大きくすると、ダイヤフラムの重量の影響によりプレス圧が不均一になるという問題もあった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、多様な形状、寸法の被加工物を略均一にプレス成形することが可能なラミネート装置を提供することである。
本発明の一実施形態によれば、一端面に開口が形成された筒状の枠部を備えたフレームと、前記一端面に接合されることにより前記開口を塞いでチャンバーを形成する弾性膜と、を備え、前記一端面に接合された前記弾性膜の接合部により囲まれた前記弾性膜の可動部の両面に圧力差を与えることにより、前記可動部が膨張して該可動部と対向配置された被加工物を加圧するプレス成形型であって、前記フレームが、前記一端面において前記弾性膜に接合されて前記可動部を複数の領域に分割する仕切り手段を備えたものが提供される。
この構成によれば、ダイヤフラムの接合部によって囲まれたプレス面を構成する可動部が複数の領域に分割される。これにより、分割された領域毎にプレス条件(例えばプレス面の向きやプレス圧)を変えることが可能になるため、多様な表面形状や大きさを有する被加工物を略均一な圧力でプレス成形することが可能になる。
上記のプレス成形型において、前記フレームの前記一端面が、前記被加工物の被プレス面の形状に対応する非平坦面に形成された構成としてもよい。
この構成によれば、プレス手段である弾性膜が加圧前に被加工物の被プレス面に沿って保持されるため、被加工物の非平坦面である被プレス面を略均一な圧力で加圧することができる。
また、前記仕切り手段が、格子状に組まれた複数の仕切り板から形成され、前記枠部の中空部を複数の前記チャンバーに気密に仕切り、各チャンバーの気圧を個別に調整可能にした構成としてもよい。
この構成によれば、各チャンバーの圧力を調整することにより、非平坦面である被加工物の被プレス面を略均一な圧力で加圧することができる。また、ダイヤフラムの面積を大きくした際に生じるプレス圧の不均一化が解消され、大型の被加工物を略均一な圧力でプレス成形することが可能になる。
また、本発明の一実施形態によれば、下面を水平にして配置された上部圧盤と、
上面が前記上部圧盤の下面と対向するように配置された下部圧盤と、
前記上部圧盤及び前記下部圧盤の少なくとも一方を上下に駆動する駆動装置と、
前記上部圧盤の下面及び前記下部圧盤の上面の少なくとも一方に取り付けられたプレス成形型と、
前記プレス成形型のチャンバーの気圧を制御する気圧制御装置と、
を備えたプレス成形装置が提供される。
本発明によれば、多様な形状、寸法の被加工物を略均一な圧力でプレス成形することが可能になる。
図1は、本発明の実施形態に係るラミネート装置の正面図である。 図2は、図1におけるA−A矢視図である。 図3は、図2におけるB−B(C−C)矢視図である。 図3は、図2におけるD−D矢視図である。 図5は、本発明の別の実施形態の主要部の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施形態に係るラミネート装置1の概略構成を示す正面図(一部断面図)である。ラミネート装置1は、本体1a、制御部2、気圧制御装置3及び油圧制御装置4を備えている。本体1a、気圧制御装置3及び油圧制御装置4は、それぞれ制御部2に接続されており、制御部2の制御下で動作する。
本体1aは、外部チャンバー10と、外部チャンバー10内に配置された上部熱盤20、上部チャンバーユニット30、下部熱盤40、下部チャンバーユニット50、真空枠60及び油圧シリンダ70を備えている。外部チャンバー10は外部チャンバー給排気管路3aを介して気圧制御装置3に接続されていて、外部チャンバー10の内圧は気圧制御装置3によって真空(例えば約0.1kPa)から大気圧以上(例えば数気圧)の範囲で制御される。
油圧シリンダ70(駆動装置)は、配管4aを介して油圧制御装置4に接続されていて、油圧制御装置4による作動油の給排に応じて作動する。また、油圧シリンダ70のシリンダチューブ71は外部チャンバー10のフレームに固定されている。
上部熱盤20は、下面を水平にして、外部チャンバー10のフレームに固定されている。また、下部熱盤40は、その上面が上部熱盤20の下面と対向するように配置されている。下部熱盤40は、その下面において油圧シリンダ70のラム72に固定されていて、油圧シリンダ70への作動油の給排に応じて、ラム72と共に上下動する。
また、上部熱盤20と下部熱盤40には、それぞれ電熱ヒータ(不図示)と温度センサ(不図示)が設けられている。各電熱ヒータと各温度センサは制御部2に接続されていて、上部熱盤20と下部熱盤40の温度は制御部2によって制御される。また、上部熱盤20の下面と下部熱盤40の上面には、例えば、熱エネルギーを使用して、被加工物Wに含まれる樹脂が強い吸収を有する遠赤外線を高効率で発生する遠赤外線放射材料の層(例えば膜や板)が設けられていて、被加工物Wを効率的に加熱できるようになっている。すなわち、上部熱盤20及び下部熱盤40は、被加工物Wを加熱する加熱装置として機能する。
上部熱盤20の下面には上部チャンバーユニット30が取り付けられていて、下部熱盤40の上面には下部チャンバーユニット50が取り付けられている。上部チャンバーユニット30及び下部チャンバーユニット50は、ダイヤフラム式プレス成形における一種の成形型である。上述のように、従来のダイヤフラム式ラミネート装置(プレス成形装置)では、平板状の被加工物の加工しかできなかったが、本実施形態のラミネート装置1は、球面状の表面形状を有する被加工物Wのラミネート加工が行えるように構成されている。
図2は、図1におけるA−A矢視図である。また、図3は、上部チャンバーユニット30と下部チャンバーユニット50の間で被加工物Wをプレスした状態を示す断面図(図2におけるB−B矢視図)である。なお、本実施形態の上部チャンバーユニット30及び下部チャンバーユニット50は、中心軸(鉛直軸)周りに4回対称の回転対称性を有しているため、図2におけるC−C矢視図も図3によって示される。
下部チャンバーユニット50は、フレーム51と、フレーム51の上面に貼り付けられた下部ダイヤフラム56を備えている。フレーム51は、例えばステンレス鋼等の剛性の高い構造材料から形成されている。また、下部ダイヤフラム56は、例えばシリコーンゴム等のエントロピー弾性を有するエラストマーから形成された伸縮性の高いシート材(弾性膜)である。
図2に示されるように、フレーム51は、略矩形枠状の枠部52と、格子状に組まれた平板である複数の仕切り板53、54から構成される仕切り手段を備えている。枠部52は、四辺のうちの一対が幅方向(図1及び図2にける左右方向)に対向し、他の一対が奥行方向(図1における紙面と垂直な方向であり、図2においては上下方向)に対向するように配置されている。複数の仕切り板53は、垂線を奥行方向へ向けて、奥行方向へ等間隔に配置されている。また、複数の仕切り板54は、垂線を幅方向へ向けて、幅方向へ等間隔に配置されている。仕切り板53は、幅方向の両端部において枠部52に接合されていて、仕切り板54は、奥行方向の両端部において枠部52に接合されている。また、仕切り板53と仕切り板54とは、例えば相欠き接ぎにより接続されている。フレーム51を構成する各部の接合には、例えばレーザ溶接、半田づけ、シール材を介した圧接(ねじ止め)、接着等の様々な方法を用いることができる。
枠部52の下面は、下部熱盤40の上面に気密に接合されていて、仕切り板53、54の下端も下部熱盤40の上面に接合されている。また、枠部52の上面には、下部ダイヤフラム56が気密に接合されていて、仕切り板53、54の上端面も、全長に渡って下部ダイヤフラム56に接合されている。これにより、下部熱盤40、仕切り板53、仕切り板54(、枠部52)及び下部ダイヤフラム56によって仕切られ、格子状に二次元配列された、複数の下部チャンバー55が形成されている。
図3に示されるように、仕切り板53、54には、それぞれ複数の通気孔53h、54hが形成されていて、隣り合う下部チャンバー55は、通気孔53h又は通気孔54hを介して連絡している。また、枠部52にも、外側面と内側面に開口する通気孔52aが少なくとも一つ形成されていて、各下部チャンバー55は通気孔52aを介して下部チャンバーユニット50の外部の空間(外部チャンバー10)と連絡している。そのため、各下部チャンバー55と外部チャンバー10の内圧は略同じ大きさとなる。
上部チャンバーユニット30も、下部チャンバーユニット50と同様に構成されていて、下部チャンバーユニット50とは上下逆向きに上部熱盤20の下面に取り付けられている。すなわち、上部チャンバーユニット30は、上端が上部熱盤20の下面に気密に接合されたフレーム31と、フレーム31の下端に気密に接合された上部ダイヤフラム36とを備えている。フレーム31は、略矩形枠状の枠部32と、格子状に組まれた平板である複数の仕切り板33、34を備えていて、上部熱盤20、仕切り板33、仕切り板34(、枠部32)及び上部ダイヤフラム36によって仕切られ、格子状に二次元配列された、複数の上部チャンバー35が形成されている。各仕切り板33、34は、下部チャンバーユニット50の対応する仕切り板53、54と同一平面上に(すなわち、仕切り板33、34の下端面と仕切り板53、54の上端面とが対向するように)配置されている。その結果、各上部チャンバー35は、対応する下部チャンバー55と対向して配置されている。各仕切り板33、34には、それぞれ複数の通気孔33h、34hが形成されていて、隣り合う上部チャンバー35は、通気孔33h又は通気孔34hを介して連絡している。また、枠部32には、外側面と内側面に開口する通気孔32aが少なくとも一つ形成されていて、各上部チャンバー35は通気孔32aを介して外部チャンバー10と連絡し、各上部チャンバー35と外部チャンバー10の内圧が略同じ大きさになるように構成されている。
上部チャンバーユニット30の下面には、その上面の形状及び寸法が、上部チャンバーユニット30のフレーム31の枠部32の下面と略同じに形成された真空枠60が気密に取り付けられている。本実施形態では、真空枠60の上面及び下面にはOリング62を収容する環状溝が形成されていて、上部チャンバーユニット30のフレーム31と真空枠60とを外周部においてクランプ65で締め付けることで、真空枠60が上部チャンバーユニット30の下面に気密に取り付けられている。なお、真空枠60の下面の形状及び寸法は、下部チャンバーユニット50のフレーム51の枠部52の上面と略同じに形成されている。
図3に示されるように、油圧シリンダ70を駆動して下部熱盤40を上昇させ、真空枠60の下面に下部チャンバーユニット50が押し当てられると、真空枠60の下面に保持されたOリング62によって、真空枠60と下部チャンバーユニット50が気密に密着する。これにより、上部ダイヤフラム36、下部ダイヤフラム56及び真空枠60によって気密に囲まれた主チャンバー67が形成される。真空枠60には、外側面と内側面に開口する通気路61が形成されている。通気路61は、一端側(真空枠60の外側面側)において拡径されてテーパねじが形成されている。このテーパねじには、気圧制御装置3からの主チャンバー給排気管路3b(図1)が接続され、気圧制御装置3によって主チャンバー67内にエア(空気又は乾燥窒素等の不活性ガス)を給排可能になっている。
上部チャンバー35及び下部チャンバー55の内圧(すなわち、外部チャンバー10の内圧)と主チャンバー67の内圧との間に気圧差が生じると、上部ダイヤフラム36及び下部ダイヤフラム56は、それぞれが面するチャンバーのうち、気圧が低いチャンバー側に膨張する。上部チャンバー35及び下部チャンバー55の内圧を主チャンバー67の内圧よりも高くすると、内圧差により上部ダイヤフラム36及び下部ダイヤフラム56が主チャンバー67側に膨張して、主チャンバー67内に配置された被加工物Wが上部ダイヤフラム36と下部ダイヤフラム56とで挟まれ、プレス成形される。
図3及び図4に示されるように、上部チャンバーユニット30の仕切り板33、34の下端は、曲線状に切断されている。そして、フレーム31の下面(具体的には、仕切り板33、34の下端面及び枠部32の下面から構成される面)は、滑らかに連続する網目状(格子状)の3次元曲面に形成されている。この3次元曲面は、被加工物Wの上面の曲面形状(本実施形態では球面形状)に対応した形状となっている。上部ダイヤフラム36は、例えば接着剤によりフレーム31の下面に弛みなく接合され、その結果、被加工物Wの上面の形状に対応した曲面形状に形成されている。
同様に、下部チャンバーユニット50の仕切り板53、54の上端も曲線状に切断されていて、フレーム51の上面(具体的には、仕切り板53、54の下端面及び枠部52の上面から構成される面)は、滑らかに連続する網目状の3次元曲面に形成されている。この3次元曲面は、被加工物Wの下面の曲面形状(本実施形態では球面形状)に対応している。下部ダイヤフラム56も、例えば接着剤によりフレーム51の上面に弛みなく接合され、その結果、被加工物Wの下面の形状に対応した曲面形状に形成されている。なお、本実施形態では、被加工物Wの厚さが一定(すなわち上面と下面が同一形状)であるため、下部チャンバーユニット50の上面の形状と上部チャンバーユニット30の下面の形状とが同一形状になっている。
このように、本実施形態のラミネート装置1は、加圧前の各ダイヤフラム(上部ダイヤフラム36及び下部ダイヤフラム56)が膨張していない状態において、各ダイヤフラムが、それぞれ対向する被加工物Wの非平坦面に対応する形状で(すなわち、対向する非平坦面に沿うように)保持されている。そのため、加圧時の各ダイヤフラムの膨張量が略均一なものとなり、被加工物Wの非平坦面を略均一な圧力でプレスすることができる。
なお、各ダイヤフラムは、各フレーム31、51に接合されて固定された領域である接合部と、この接合部に囲まれた伸縮自在な領域である可動部(各フレーム31、51の仕切り手段によって分割された分割開口に面する部分)とに分けられる。当然ながら、各ダイヤフラムの接合部は膨張することができず、膨張した可動部によってプレスが行われる。
次に、本発明の実施形態に係るラミネート装置1を使用して被加工物Wのラミネート加工を行う手順について説明する。
まず、油圧シリンダ70(図1)を駆動して下部熱盤40を降下させ、下部チャンバーユニット50と真空枠60とが離れた状態にする。このとき、気圧制御装置3に設けられた、真空枠60の通気路61(図3)に接続される主チャンバー給排気管路3b(図1)の電磁弁(不図示)は閉じられていて、真空枠60に対する給排気は停止されている。下部ダイヤフラム56の上に被加工物Wを載せた後、気圧制御装置3により外部チャンバー10を真空引きする。このとき、通気孔32a及び52aによりそれぞれ外部チャンバー10と連通した上部チャンバー35及び下部チャンバー55も真空引きされる。
次に油圧シリンダ70(図1)を駆動して下部熱盤40を上昇させて、下部チャンバーユニット50と真空枠60とを密着させ、主チャンバー67を形成する。このとき、外部チャンバー10(図1)、上部チャンバー35、主チャンバー67及び下部チャンバー55は、いずれも真空となっている。
次に、気圧制御装置3により、外部チャンバー10内にエアを導入して、外部チャンバー10内の気圧を圧力P0(例えば大気圧、約100kPa)にまで徐々に昇圧させる。このとき、外部チャンバー10と連通した上部チャンバー35及び下部チャンバー55の気圧も圧力P0まで上昇するが、密閉された主チャンバー67内は真空状態に維持される。そのため、上部チャンバー35及び下部チャンバー55と主チャンバー67との気圧差により、上部ダイヤフラム36及び下部ダイヤフラム56が主チャンバー67側へ膨張する。その結果、被加工物Wが、上部ダイヤフラム36と下部ダイヤフラム56とで挟まれて、上部チャンバー35及び下部チャンバー55と主チャンバー67との気圧差によりプレスされる。そして、この状態を所定時間維持すると、上部熱盤20及び下部熱盤40からの輻射熱により被加工物Wが加工温度(熱硬化性樹脂を使用する場合は樹脂の硬化温度、熱可塑性樹脂を使用する場合には樹脂のガラス転移点以上の温度)に加熱され、被加工物Wに含まれる樹脂(例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)等の熱可塑性樹脂)が軟化して(熱硬化性樹脂の場合には、更に硬化して)、被加工物Wを構成する各部材が一体に接合される。
また、プレス中に被加工物Wからガスが発生する場合には、気圧制御装置3により、真空枠60に接続された主チャンバー給排気管路3bを介して、プレス中に主チャンバー67を真空引きすることもできる。これにより、プレス中に被加工物Wから発生するガスを主チャンバー67から強制的に排出することができ、ガスの発生による被加工物Wの接合不良やダイヤフラムの劣化等を防止することができる。
被加工物Wの接合(プレス工程)が完了すると、次に、キュア工程が行われる。キュア工程は、接合後の被加工物Wを樹脂の硬化温度(熱可塑性樹脂の場合にはガラス転移点以上の温度)に保温することで、被加工物Wを安定化させる処理である。本実施形態では、キュア工程は、非真空下(すなわち、空気中又は不活性ガス中)で行われる。なお、ここでは、0.1気圧以上を非真空という。本実施形態のキュア工程では、気圧制御装置3(図1)によって、外部チャンバー10内の圧力P0よりも少し低い圧力P1(例えば約0.8気圧)の圧縮エアが主チャンバー67内に導入される。なお、圧力差P0−P1は、キュア工程中に被加工物Wの形状が崩れずに保たれる程度の低い値に設定される。そして、この状態を所定時間維持した後、気圧制御装置3によって外部チャンバー10内及び真空枠60内の圧力を大気圧に調整した後、油圧シリンダ70を駆動して下部熱盤40を降下させ、下部チャンバーユニット50が真空枠60から離れると、加工後の被加工物Wがラミネート装置1から取り出せるようになる。
本実施形態では、プレス工程及びキュア工程において、被加工物Wが、同じ形状の上部チャンバーユニット30及び下部チャンバーユニット50によって、略均一な圧力でプレス又は支持されるため、被加工物Wに加わる歪みの少ない状態でプレス成形及びキュア処理が行われる。その結果、残留応力が少なく、信頼性の高い製品(被加工物W)が得られる。
また、本発明は、フラットパネルディスプレイ等の大型の平板状の被加工物のプレス成形にも有効である。チャンバーを大型化すると、ダイヤフラムの重量の影響によるプレス圧の均一性の低下が顕著になるが、チャンバー(又は開口)を小さなサイズに分割することにより、ダイヤフラムの重量によるプレス荷重の分布が緩和し、より均一なプレス成形が可能になる。
以上が本発明の実施形態の説明であるが、本発明は、上記の実施形態の構成に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。
上記の実施形態のラミネート装置1には、被加工物Wの上下両面をダイヤフラムで挟み込んでプレスする構成が採用されているが、本発明はこの構成に限定されず、例えば上部チャンバーユニット30(又は下部チャンバーユニット50)のみを備えて、下部熱盤40と上部ダイヤフラム36(又は上部熱盤20と下部ダイヤフラム56)との間でプレス成形を行う構成も本発明の範囲に含まれる。
上記の実施形態の上部チャンバーユニット30(下部チャンバーユニット50)は、二次元配列された複数の上部チャンバー35(下部チャンバー55)から構成されたものであるが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、図5に示すように、複数の開口133h(153h)が形成された網目状の仕切り手段133(153)を備える単一の上部チャンバー135(下部チャンバー155)から構成された上部チャンバーユニット130(下部チャンバーユニット150)も本発明の範囲に含まれる。
上記の実施形態は、上部チャンバーユニット30のフレーム31の下面及び下部チャンバーユニット50のフレーム51の上面を、それぞれ被加工物Wの上面及び下面と同じ曲面形状にすることによって、曲面のプレス成形を可能にしているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、フレーム31の下面及びフレーム51の上面を平面状に形成しても、気圧制御装置3によって上部チャンバー35及び/又は下部チャンバー55の内圧を個別に制御して、チャンバー毎にダイヤフラムの膨張量を変えることで、被加工物Wの非平坦面を略均一な圧力でプレス成形することが可能になる。具体的には、通気孔32a、52a、通気孔33h、34h及び通気孔53h、54hを無くして、上部チャンバーユニット30及び/又は下部チャンバーユニット50のそれぞれと気圧制御装置3とを接続する給排気路を設けることで、このようなプレス成形が実現する。
また、上記の実施形態では、仕切り手段によって複数に分割されたフレーム31、51の開口が、単一のダイヤフラムによって塞がれているが、ダイヤフラムを複数枚に分割して、例えば分割された分割開口(又は隣接する数個の分割開口からなる分割開口群)毎に異なるダイヤフラムで塞ぐ構成としてもよい。
また、上記実施形態は、被加工物の非平坦面形状の一例として、球面形状等の一様な3次元曲面形状を有する被加工物のラミネート加工に本発明を適用したものであるが、本発明は他の非平坦面形状、例えば、段差形状のように複数の平面(又は曲面)から構成された形状を有する被加工物のプレス成形加工にも適用することができる。
また、上記の実施形態は、加熱手段を備えたホットプレス装置に本発明を適用した例であるが、加熱手段を備えていないコールドプレス装置に本発明を適用することもできる。
また、上記の各実施形態では、熱盤の加熱に電熱ヒータが使用されているが、他の加熱手段を使用して熱盤を加熱する構成としてもよい。例えば、国際公開第2006/103868号に開示されているような、熱盤に設けられた流路にシリコーンオイル等の熱媒を流すことにより熱盤を均一に加熱する構成を採用することもできる。
1…ラミネート装置
2…制御部
3…気圧制御装置
4…油圧制御装置
20…上部熱盤
40…下部熱盤
70…油圧シリンダ
W…被加工物(積層体)

Claims (17)

  1. 一端面に開口が形成された筒状の枠部を備えたフレームと、前記一端面に接合されることにより前記開口を塞いでチャンバーを形成する弾性膜と、を備え、前記一端面に接合された前記弾性膜の接合部に囲まれた前記弾性膜の可動部の両面に圧力差を与えることにより、前記可動部が膨張して該可動部と対向配置された被加工物を加圧するプレス成形型であって、
    前記フレームが、前記一端面において前記弾性膜に接合されて前記可動部を複数の領域に分割する仕切り手段を備えた、プレス成形型。
  2. 前記フレームの前記一端面が、前記被加工物の被プレス面の形状に対応する非平坦面に形成された、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレス成形型。
  3. 前記非平坦面が3次元曲面である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のプレス成形型。
  4. 前記一端面が、前記被加工物の被プレス面の形状と対応する形状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプレス成形型。
  5. 前記一端面において前記仕切り手段が格子状に形成された、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のプレス成形型。
  6. 前記仕切り手段が前記可動部を面積均等に分割する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のプレス成形型。
  7. 前記開口全体が1枚の前記弾性膜により塞がれた、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のプレス成形型。
  8. 前記仕切り手段が、格子状に組まれた複数の仕切り板から形成され、前記枠部の中空部を複数の前記チャンバーに仕切る、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のプレス成形型。
  9. 前記仕切り板に複数の通気孔が形成され、隣接する前記チャンバーが連絡している、
    ことを特徴とする請求項8に記載のプレス成形型。
  10. 前記枠部に通気孔が形成され、前記複数の枠体のチャンバーが外部と連絡している、
    ことを特徴とする請求項9に記載のプレス成形型。
  11. 前記仕切り手段が前記複数のチャンバーを気密に仕切り、各チャンバーの気圧を個別に調整可能に構成された、
    ことを特徴とする請求項8に記載のプレス成形型。
  12. 下面を水平にして配置された上部圧盤と、
    上面が前記上部圧盤の下面と対向するように配置された下部圧盤と、
    前記上部圧盤及び前記下部圧盤の少なくとも一方を上下に駆動する駆動装置と、
    前記上部圧盤の下面及び前記下部圧盤の上面の少なくとも一方に取り付けられた、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のプレス成形型と、
    前記プレス成形型のチャンバーの気圧を制御する気圧制御装置と、
    を備えたプレス成形装置。
  13. 被加工物を加熱する加熱装置を備えた、
    ことを特徴とする請求項12に記載のプレス成形装置。
  14. 前記加熱装置が、
    前記上部圧盤及び前記下部圧盤の少なくとも一方を加熱する圧盤加熱装置と、
    前記圧盤加熱装置によって加熱される前記上部圧盤の下面又は前記下部圧盤の上面に設けられた遠赤外線放射材料層と、
    を備えた、
    ことを特徴とする請求項13に記載のプレス成形装置。
  15. 前記上部圧盤に取り付けられた前記プレス成形型である上部プレス成形型の下面又は前記下部圧盤に取り付けられた前記プレス成形型である下部プレス成形型の上面に取り付けられ、前記上部プレス成形型と前記下部プレス成形型との間、前記上部プレス成形型と前記下部圧盤との間又は前記上部圧盤と前記下部プレス成形型との間で気密に挟み込まれて主チャンバーを形成する真空枠を備え、
    前記気圧制御装置が、前記主チャンバーに接続され、前記主チャンバーの気圧を制御するように構成された、
    ことを特徴とする請求項12から請求項14のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  16. 前記プレス成形型が請求項10に記載のプレス成形型であり、
    前記上部圧盤、前記下部圧盤及び前記プレス成形型を収容する外部チャンバーを備え、
    前記気圧制御装置が、前記外部チャンバーの気圧を制御するように構成された、
    ことを特徴とする請求項12から請求項15のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
  17. 前記プレス成形型が請求項11に記載のプレス成形型であり、
    前記気圧制御装置が、前記プレス成形型の各チャンバーの気圧を個別に制御するように構成された、
    ことを特徴とする請求項12から請求項15のいずれか一項に記載のプレス成形装置。
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