JP3439485B2 - 映像連動音像定位装置 - Google Patents

映像連動音像定位装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、聴取者に発音源の方
向定位感を与える音像定位装置に関し、特に、映画、ビ
デオゲーム(テレビゲーム)、CD−I等において、映
像と連動して音像の定位感を与える音像定位装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、音像を3次元的に定位させる
バイノーラル技術が提案されている。古くは、ダミーヘ
ッドの耳介内にマイクロホンを配置して録音し、それを
ヘッドホンを用いて再現することで3次元的に定位する
音像を認識できるシステムがある。近年では、そのダミ
ーヘッドの形状によって生じる音場、すなわち空間上の
伝達特性をデジタル信号処理技術によってシミュレート
して3次元的に音像を定位させることも行われている。
【0003】ここで、3次元空間の座標を定義する。本
願明細書においては、図4に示すように、原点Oからの
距離r、原点Oを中心とした水平方向の方位角をφ、原
点Oを合む水平面からの仰角をθとして、極座標によっ
て3次元空間を定義する。また、原点Oに聴取者または
ダミーヘッドを置く場合には、その正面をφ=0、左方
をφ>0、右方をφ<0とする。さらに、仰角について
は、上方をθ>0とする。
【0004】デジタル信号処理によって3次元的音像定
位を行う場合、図4において、原点Oにダミーヘッドを
置き、所定の方向、例えばAの位置からインパルス信号
を発生させる。そのインパルス信号に対する応答をダミ
ーヘッドの両耳の耳介内に配置したマイクロホンでそれ
ぞれ検知し、デジタル信号に変換して記録する。この記
録された2つのインパルス応答のデータをそれぞれ係数
として2つのFIRフィルタを構成する。定位情報を持
たない音声信号を2つに分けてそれぞれこのFIRフィ
ルタを通し、その2つの出力をそれぞれ左右信号として
ヘッドホンで聞くと、あたかもAの位置から音が発せら
れたかのように聴こえる。Aの位置の他、所望の位置に
対してインパルス応答を測定してFIRフィルタの係数
を得ることで所望の位置に音像を定位させることができ
る。また、このような3次元音像定位をヘッドホンで再
生するのと同等の効果を、聴取者の前方2つのスピーカ
を使って得るようにしたクロストークキャンセルの技術
も知られている。
【0005】このような技術によれば、実際にはスピー
カが存在しない位置から音が発せられたかのように聴こ
え、あたかもその位置にスピーカがあるかのように感じ
ることから、その位置を仮想スピーカまたは仮想スピー
カ位置と呼び、また、該位置に仮想スピーカを置くと表
現する。また、上記仮想スピーカを一つ置くために必要
となる2つのFIRフィルタを一まとめにして方向付器
と呼ぶ。
【0006】このような、仮想スピーカの技術を用いた
従来技術を図5に示す。この図において、102〜10
4は方向付器であって、上記したようにそれぞれ2つの
FIRフィルタで構成されている。この方向付器102
〜104は、先に定義した極座標の全方角に対してでき
るだけ密に仮想スピーカを置くことができるように、ま
た、距離rに対してもできるだけ広い遠近の幅を実現で
きるように全部で数百個程度設けられている。そして、
セレクタ101を用いて入力信号を所定の方向付器に送
り、所定の位置の仮想スピーカから発音させ、3次元的
に音像を定位させるようにしている。加算器105、1
06によってそれぞれ左信号、右信号として加算出力し
ている。
【0007】一方、前記方向付器を所定の方角に固定と
せず、フィルタの係数を徐々に変化させることにより、
1つの方向付器によって音像の位置を様々に移動させる
ことも提案されている。
【0008】ところで、映画館などでは、4つ以上の多
数のスピーカを用いたサラウンド音響技術が採用されて
おり、映像に合わせて所望の位置のスピーカから音が発
せらるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
前者の従来技術においては、FIRフィルタを数百も設
けなければならず、装置の規模が増大してコスト上昇を
招いていた。また、後者の従来技術においては、方向付
器に用いられるFIRフィルタには数百にもおよぶ係数
が必要なため、それら多数の係数をリアルタイムに変動
させることは、制御上極めて困難であり、現実的ではな
かった。さらに、映画館などで使用されているサラウン
ド技術には、多数のアンプやスピーカなどが必要となり
コスト上昇を招いていた。本願はこのような問題に鑑
み、特に、映像とともに音像定位位置を制御する場合に
はさほど多くの定位位置を一度に必要とすることの少な
い点に目を付け、デジタル信号処理を用いた安価な音像
定位装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決すべくなされたもので、請求項1に記載の発明は、映
像信号と、効果音信号とを出力するとともに、映像の場
面に応じて場面識別信号と音像位置指定信号とを出力す
る信号出力手段と、複数のフィルタ係数が記憶された係
数メモリと、2つのFIRフィルタによって構成され、
第1の仮想スピーカの音像を定位する第1の音像定位手
段と、2つのFIRフィルタによって構成され、第2の
仮想スピーカの音像を定位する第2の音像定位手段と、
前記効果音信号を増幅して前記第1の音像定位手段へ印
加する第1の増幅手段と、前記効果音信号を増幅して前
記第2の音像定位手段へ印加する第2の増幅手段と、前
記場面識別信号に基づいて前記係数メモリからフィルタ
係数を読み出し、前記第1、第2の音像定位手段内のフ
ィルタに設定し、また、前記音像位置指定信号に基づい
て前記第1、第2の増幅手段の各増幅度を前記音像位置
指定信号の値及び前記音像位置指定信号に対する1の補
数の値に設定する制御手段と、前記第1の音像定位手段
からのLch、Rch出力信号と、前記第2の音像定位
手段からのLch、Rch出力信号とをそれぞれLc
h、Rch毎に加算する第1、第2の加算器と、前記第
1、第2の加算器の出力に基づいて効果音を発生する発
音手段とを具備してなる映像連動音像定位装置である。
また、請求項2に記載の発明は、映像信号と、左右2チ
ャンネルの音楽信号と、効果音信号とを出力するととも
に、映像の場面に応じて場面識別信号と音像位置指定信
号とを出力するゲーム機と、複数のスピーカと、前記効
果音信号と、前記場面識別信号と、前記音像位置指定信
号とを入力し、左右2チャンネル分の効果音信号を出力
する音像定位装置と、前記音像定位装置からの出力信号
と前記音楽信号とを加算する加算器と、前記加算器から
の出力信号を増幅し、前記複数のスピーカを駆動するア
ンプとからなり、前記音像定位装置は、前記効果音信号
をそれぞれ入力信号とする第1、第2の乗算器と、前記
第1、第2の乗算器からの出力信号を各々入力信号とす
第1、第2の音像定位手段と、前記第1、第2の音像
定位手段からの出力を加算する第1、第2の加算器と、
前記場面識別信号と前記音像位置指定信号を入力し、前
第1、第2の乗算器と前記第1、第2の音像定位手段
とを制御する制御部と、係数メモリとからなり、前記
1、第2の音像定位手段は各々2つのFIRフィルタに
よって構成され、前記第1、第2の乗算器からの出力信
号に信号処理を施して効果音の始点位置、効果音の終点
位置に第1、第2の仮想スピーカの音像を定位させ、前
記制御部は、前記場面識別信号に基づいて前記係数メモ
リからフィルタ係数を読み出し、前記第1、第2の音像
定位手段内のフィルタに設定し、かつ、前記音像位置指
定信号に応じて前記第1、第2の乗算器の出力信号レベ
ルを制御することで、前記効果音信号の音像定位位置を
前記始点位置と前記終点位置との間に定位させることを
特徴とする映像連動音像定位装置である。
【0011】
【作用】本願発明の映像連動音像定位装置においては、
場面識別信号出力手段は映像と音声を出力するとともに
映像の場面に対応する場面識別信号を出力する。音像形
成手段は前記音声信号に信号処理を施して複数のスピー
カに送出する。複数のスピーカは信号処理された音声信
号を発音するが、前記の信号処理が施されているため、
前記音声信号の音像は前記複数のスピーカを結ぶ線分以
外のところに定位する。制御手段は、前記場面識別信号
に応じて前記音声信号の音像の定位位置を選択的に切り
換え制御する。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例の全体ブロック図であ
る。ゲーム器1は、映像信号VS、左用音楽信号ML、
右用音楽信号MR、効果音信号EFS、パンニング信号
PS、場面識別信号SCSを出力する。音像定位装置2
は、効果音信号EFS、パンニング信号PS、場面識別
信号SCSが入力されると、該効果音信号EFSに音像
定位感を与えた信号EFSLおよびEFSRを生成して
出力する。また、加算器5、6は、それぞれ、EFSL
を左用音楽信号と、EFSRを右用音楽信号と加算して
アンプ4へ送る。アンプは入力された信号を増幅して左
右のスピーカ(図3のスピーカL33、スピーカR3
4)へ送る。一方、映像信号VSは映像装置3に送ら
れ、該映像装置3は、聴取者に対して映像を表示する。
【0013】ゲーム器1はいわゆるビデオゲーム器であ
って、ゲームをする人の操作に応じて、映像信号VSに
より表示される場面が変化したり、キャラクターの位置
が移動したりする。ゲーム中は、バックグランドミュー
ジックとして音楽信号がML、MRとして出力されてい
る。そして、音楽信号の他にゲームをする人の操作して
いるキャラクタに対応する音や、ゲーム器1の制御装置
が制御している他のキャラクタに対応した音(例えば、
自動車レースのゲームであれば自動車のエンジン音な
ど)が、効果音信号EFSとして出力される。
【0014】場面識別信号SCSは、場面に対応して仮
想スピーカをどの位置に置くかを決定するための識別信
号であって、場面が変更される度にその場面を表す情報
として逐次発生される。この場面識別信号SCSは、ゲ
ーム器1内の図示しない記憶装置内において、ゲームの
場面の背景映像のデータが記憶されているエリアに続い
て記憶されており、ゲームの場面が変わるのに合わせて
読出される。また、パンニング信号PSは、2つの仮想
スピーカの間の位置を表す信号である。このパンニング
信号PSを0から1の間で変化させることにより、効果
音信号の音像定位位置を2つの仮想スピーカの間におい
て自由に変化させることができる。このパンニング信号
PSは、前記効果音信号EFSに対応するキャラクタの
ゲーム画面内の位置と前記場面識別信号SCSとに基づ
いて演算出力されるようゲームのプログラム内にパンニ
ング信号PSの演算ルーチンが設定されている。もちろ
ん、演算とせず、キャラクタの位置に対応して記憶装置
に予め記憶されているパンニング信号を読出すように構
成してもよい。なお、詳しくは後述するが、本実施例で
は、音像定位装置2は仮想スピーカを2つ置くように構
成している。
【0015】図2は音像定位装置2の内部構造を示すブ
ロック図である。制御部11は、セントラルプロセシン
グユニット(CPU)などで構成され、音像定位装置全
体を制御しており、場面識別信号SCSとパンニング信
号PSが入力される。係数メモリ12は、所望の仮想ス
ピーカの位置からのインパルス応答を測定し、その測定
データを基に作成したFIRフィルタの係数を記憶した
ものである。前述のゲームの場面において最適な位置に
仮想スピーカが置かれるように、種々の仮想スピーカの
位置に対応したFIRフィルタの係数が、場面識別信号
SCSに対応したアドレスに記憶されている。方向付器
13、14は、前述の従来技術の方向付器と同様に、そ
れぞれ2つのFIRフィルタで構成されている。このF
IRフィルタは、制御部11からの係数データの入力に
より、係数が可変である。
【0016】制御部11は入力された場面識別信号SC
Sに応じて係数メモリ12から仮想スピーカL、Rそれ
ぞれに対応した係数データを読み出し、この係数データ
を方向付器13、14に与える。この方向付器13、1
4は、その係数が与えられると、FIRフィルタの入力
信号に信号処理を施し、場面識別信号SCSに対応して
最適な位置に仮想スピーカを置くよう作用する。
【0017】効果音信号EFSは2つに分けられ、乗算
器15、16を介して方向付器13、14に入力され
る。この乗算器の他方の入力には、制御部11からパン
ニング信号PSおよびPSに対する1の補数1ーPSが
与えられる。2つの方向付器13、14からの出力信号
は、加算器17、18によって、それぞれスピーカL3
3用の信号、スピーカR34用の信号にまとめられ、ク
ロストークキャンセラ19に入力される。
【0018】クロストークキャンセラ19は、例えば図
3の配置において、スピーカL33およびスピーカR3
4を用いる場合に発生するクロストーク、すなわちスピ
ーカLが聴取者の右耳に、スピーカRが聴取者の左耳に
あたえる信号を打ち消すように、予めクロストーク分の
信号の位相反転信号を畳み込んでおく処理をするもので
ある。これによって、方向付器13からの出力信号はス
ピーカLを介して聴取者の左耳にのみ届くことと同等に
なり、また、方向付器14からの出力信号はスピーカR
を介して右耳にのみ届くことと同等となるため、ヘッド
ホンによって聴取している場合と同等となる。
【0019】クロストークキャンセラ19には制御部1
1からクロストークバイパス信号BPが入力されてい
る。このクロストークバイパス信号は、制御部11によ
って作られるもので、図示しないヘッドホンジャックへ
のヘッドホンプラグの挿入に応じて自動的に作成され
る。ヘッドホンプラグが挿入されていなければ、このク
ロストークバイパス信号BPがオフの状態であるので、
前述の如くクロストークをキャンセルしてスピーカLお
よびスピーカRによる再生に対応する処理をするが、ヘ
ッドホンプラグが挿入されていれば、ヘッドホンにて再
生する場合に対応してクロストークキャンセルの処理を
行わずに信号をバイパスする。
【0020】ここで、パンニング信号PSによる音像定
位の制御につい説明する。パンニング信号PSが0であ
れば効果音信号EFSは方向付器14にのみ入力され、
方向付器14の置く仮想スピーカの位置(図3の仮想ス
ピーカL35の位置)に音像が定位される。また、パン
ニング信号PSが1であれば、逆に方向付器13にのみ
効果音信号EFSが入力され、方向付器13の置く仮想
スピーカの位置(図3の仮想スピーカR36の位置)に
音像が定位される。そして、パンニング信号PSが0と
1の間の値であれば、仮想スピーカL35と仮想スピー
カR36の間を該PSの値で内分した点に音像が定位す
る。
【0021】次に本願映像連動音像定位装置の実施例の
動作の一例を図3を参照して説明する。聴取者31を中
心にして、左前方(φ=45°、θ=0°、r=1.5
m)にスピーカ33が 右前方(φ=−45° 、θ=
0°、r=1.5m)にスピーカ34が置かれている。
また、聴取者31の前方には映像装置3の画面である映
像装置画面32が設置されている。この実施例では映像
装置画面32は平板としたが、聴取者31を取り囲むよ
うに曲面で構成する方が望ましい。
【0022】ここで、聴取者31がゲームを行ってお
り、場面が西部劇の決闘シーンであるとする。このと
き、ゲーム器1から音像定位装置2の制御部11に場面
識別信号SCSとして所定の場面識別値、例えば4ビッ
トの0111という値が送られる。すると、制御部11
は、この場面識別信号SCSに対応して係数メモリ12
から左側方仮想スピーカ35の位置(φ=85°、θ=
0°、r=3.5m)に対応するFIRフィルタの係数
である係数データLを読み出して、方向付器13に送
り、また、右上方仮想スピーカ36の位置(φ=−40
°、θ=65° 、r=15.0m)に対応するFIR
フィルタの係数である係数データRを読み出して、方向
付器14に送る。この状態で、仮想スピーカL35、R
36が図3のような位置に置かれたことになる。
【0023】ゲーム器1からは、バックグランドミュー
ジックとして、決闘シーンにふさわしい音楽と、風と音
など音像定位と関係のないバックグランド音信号ML、
MRが発生され加算器5、6およびアンプ4を介してス
ピーカL33、スピーカR34に送られている。また、
ゲーム器1からは、聴取者の敵となるキャラクタの射撃
の動作に応じてピストルの音の信号がEFSとして音像
定位装置2に送られる。このとき、パンニング信号PS
が0であると、ピストルの音は仮想スピーカR36の位
置から聴こえる。これは、例えば、酒場の2階から聴取
者31を狙っている敵のキャラクターがピストルを発砲
した場合の動作である。同様にPSが1であれば、聴取
者31の左方至近距離のキャラクタが発砲した場合の動
作に対応する。PSが0と1の間であれば、仮想スピー
カL35と仮想スピーカR36を直線で結んだ内分点に
いる敵のキャラクタが発砲した場合の動作に対応する。
【0024】ゲーム器1は同じ西部劇の決闘シーンで
も、敵の位置が変わると場面が変わったときと同様に場
面識別信号SCSを例えば1010のように出力し、そ
の場面にふさわしい仮想スピーカ位置となるようにす
る。
【0025】西部劇以外、例えば自動車レースの場面で
あれば、ゲーム器1はSCSを0010などのように出
力し、制御部11はそのSCSに対応して右前方に対応
する仮想スピーカ位置のFIR係数データLと右後方に
対応する仮想スピーカ位置のFIR係数データRとを読
み出して、それぞれ方向付器13、14に送出する。こ
の場合、聴取者31の操作する自動車のエンジン音は、
バックグランドミュージックとともにML、MRとして
送られる。レース場を走る他の自動車のエンジン音はE
FSとして出力され、PSは聴取者31の操作する自動
車と他の自動車との位置関係によりPSの値を前記演算
ルーチンにより演算して変更出力する。他の自動車の方
が速く、追い越される関係であれば、PSは0から1に
次第に大きくなるよう変化しながら出力される。こうし
て、他の自動車が追い越していく映像装置画面の動作に
対応して、該他の自動車のエンジン音の定位位置も次第
に前方へ移動していくこととなる。
【0026】なお、上記実施例ではゲーム器を例に示し
たが、これに限らず、ビデオディスクの映像場面に対応
させてもよいし、CD−Iなどに応用してもよい。この
場合、音声信号のサブコードトラックに場面識別信号S
CSやパンニング信号PSを記憶しておくとよい。
【0027】また、上記実施例では、方向付器を2つと
したが、より複雑な場面に対応するために3つにしたり
4つにしたりすることもできる。この場合パンニング信
号PSを複数にする必要がある。何れにしろ、従来のよ
うに数百の方向付器を持つ必要はないし、FIRフィル
タの数百の係数を一度に常に徐変させるような制御も必
要ない。
【0028】また、上記実施例では、方向付器をFIR
フィルタで構成したが、IIRフィルタを用いることも
できる。例えば、仰角方向の定位感は、ノッチフィルタ
によって実現されることなどが知られており、また、前
後感に影響を与える特定帯域を制御するバンドパスフィ
ルタなども知られている。このようなフィルタをIIR
フィルタで作って組み合わせれば、音像定位位置はFI
Rフィルタよりややぼやけるが、FIRフィルタよりも
構造が簡単で係数が少なくて済み、制御もし易くなる。
【0029】
【発明の効果】以上、説明したように、本願発明による
映像連動音像定位装置においては、場面に応じて音像定
位位置切り換え制御するようにしたので、全空間に対応
して密に音像定位の信号処理を施す必要がなくなり、音
像定位の信号処理装置が場面に対応した所定の少数で済
むので、安価な映像連動音像定位装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願実施例の全体のブロック図。
【図2】 本願実施例の音像定位装置のブロック図。
【図3】 本願実施例の動作を説明する図。
【図4】 3次元空間を定義する図。
【図5】 従来技術を表す図。
【符号の説明】
1:ゲーム器 2:音像定位装置 11:制御部 1
2:係数メモリ 13:方向付器 14方向付器 3
1:聴取者31 33:スピーカL 34:スピーカR
35:仮想スピーカL 36:仮想スピーカR
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−209100(JP,A) 特開 平4−30700(JP,A) 特開 昭58−206300(JP,A) 特開 平4−53400(JP,A) 実開 平3−128400(JP,U) 実開 平3−97300(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像信号と、効果音信号とを出力すると
    ともに、映像の場面に応じて場面識別信号と音像位置指
    定信号とを出力する信号出力手段と、 複数のフィルタ係数が記憶された係数メモリと、2つのFIR フィルタによって構成され、第1の仮想ス
    ピーカの音像を定位する第1の音像定位手段と、2つのFIR フィルタによって構成され、第2の仮想ス
    ピーカの音像を定位する第2の音像定位手段と、 前記効果音信号を増幅して前記第1の音像定位手段へ印
    加する第1の増幅手段と、 前記効果音信号を増幅して前記第2の音像定位手段へ印
    加する第2の増幅手段と、 前記場面識別信号に基づいて前記係数メモリからフィル
    タ係数を読み出し、前記第1、第2の音像定位手段内の
    フィルタに設定し、また、前記音像位置指定信号に基づ
    いて前記第1、第2の増幅手段の各増幅度を前記音像位
    置指定信号の値及び前記音像位置指定信号に対する1の
    補数の値に設定する制御手段と、前記第1の音像定位手段からのLch、Rch出力信号
    と、前記第2の音像定位手段からのLch、Rch出力
    信号とをそれぞれLch、Rch毎に加算する第1、第
    2の加算器と、 前記第1、第2の加算器の出力に基づいて効果音を発生
    する発音手段と、 を具備してなる映像連動音像定位装置。
  2. 【請求項2】 映像信号と、左右2チャンネルの音楽信
    号と、効果音信号とを出力するとともに、映像の場面に
    応じて場面識別信号と音像位置指定信号とを出力するゲ
    ーム機と、 複数のスピーカと、 前記効果音信号と、前記場面識別信号と、前記音像位置
    指定信号とを入力し、左右2チャンネル分の効果音信号
    を出力する音像定位装置と、 前記音像定位装置からの出力信号と前記音楽信号とを加
    算する加算器と、 前記加算器からの出力信号を増幅し、前記複数のスピー
    カを駆動するアンプと、 からなり、 前記音像定位装置は、 前記効果音信号をそれぞれ入力信号とする第1、第2の
    乗算器と、 前記第1、第2の乗算器からの出力信号を各々入力信号
    とする第1、第2の音像定位手段と、 前記第1、第2の音像定位手段からの出力を加算する
    1、第2の加算器と、 前記場面識別信号と前記音像位置指定信号を入力し、前
    第1、第2の乗算器と前記第1、第2の音像定位手段
    とを制御する制御部と、 係数メモリと、 からなり、 前記第1、第2の音像定位手段は各々2つのFIRフィ
    ルタによって構成され、前記第1、第2の乗算器からの
    出力信号に信号処理を施して効果音の始点位置、効果音
    の終点位置に第1、第2の仮想スピーカの音像を定位さ
    、 前記制御部は、前記場面識別信号に基づいて前記係数メ
    モリからフィルタ係数を読み出し、前記第1、第2の音
    像定位手段内のフィルタに設定し、かつ、前記音像位置
    指定信号に応じて前記第1、第2の乗算器の出力信号レ
    ベルを制御することで、前記効果音信号の音像定位位置
    を前記始点位置と前記終点位置との間に定位させること
    を特徴とする映像連動音像定位装置。
JP12567592A 1992-04-03 1992-04-18 映像連動音像定位装置 Expired - Fee Related JP3439485B2 (ja)

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