JPH08265899A - サラウンド信号処理装置及び映像音声再生装置 - Google Patents
サラウンド信号処理装置及び映像音声再生装置Info
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- JPH08265899A JPH08265899A JP8032932A JP3293296A JPH08265899A JP H08265899 A JPH08265899 A JP H08265899A JP 8032932 A JP8032932 A JP 8032932A JP 3293296 A JP3293296 A JP 3293296A JP H08265899 A JPH08265899 A JP H08265899A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 左右対称な前方位置に配置した一対のスピー
カによりデイスクリート５ｃｈ全てを再生するサラウン
ド信号処理装置及び映像音声再生装置を得る。 【解決手段】 復調器１からの５ｃｈの信号を受聴者前
方の左右対称な位置に配置されたスピーカ３Ｌ、３Ｒか
ら再生する信号処理手段２として、リアサラウンド信号
ＳＬ、ＳＲの各チャンネル毎に頭部伝達関数に基づいた
係数が設定された左側と右側音像定位フィルタ２１ａと
２１ｂ、同様な右側と左側音像定位フィルタ２１ｃと２
１ｄを備えるとともに、減衰器２１ｅを介したセンター
チャンネル信号Ｃをフロント用ステレオ信号Ｌ、Ｒに加
算する加算器２１ｆと２１ｇ、加算器２１ｆの出力信号
に左側音像定位フィルタ２１ａの出力信号及び右側音像
定位フィルタ２１ｃの出力信号を加算する加算器２１
ｈ、同様に、加算器２１ｇの出力信号に右側音像定位フ
ィルタ２１ｂの出力信号及び左側音像定位フィルタ２１
ｄの出力信号を加算する加算器２１ｉを備えている。
カによりデイスクリート５ｃｈ全てを再生するサラウン
ド信号処理装置及び映像音声再生装置を得る。 【解決手段】 復調器１からの５ｃｈの信号を受聴者前
方の左右対称な位置に配置されたスピーカ３Ｌ、３Ｒか
ら再生する信号処理手段２として、リアサラウンド信号
ＳＬ、ＳＲの各チャンネル毎に頭部伝達関数に基づいた
係数が設定された左側と右側音像定位フィルタ２１ａと
２１ｂ、同様な右側と左側音像定位フィルタ２１ｃと２
１ｄを備えるとともに、減衰器２１ｅを介したセンター
チャンネル信号Ｃをフロント用ステレオ信号Ｌ、Ｒに加
算する加算器２１ｆと２１ｇ、加算器２１ｆの出力信号
に左側音像定位フィルタ２１ａの出力信号及び右側音像
定位フィルタ２１ｃの出力信号を加算する加算器２１
ｈ、同様に、加算器２１ｇの出力信号に右側音像定位フ
ィルタ２１ｂの出力信号及び左側音像定位フィルタ２１
ｄの出力信号を加算する加算器２１ｉを備えている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチチャンネル
音声信号を再生するサラウンド再生に係り、特に、一般
家庭等で容易にテレビジョン受像機等の２チャンネルス
テレオスピーカによりマルチチャンネル音声の再生を可
能にするためのサラウンド信号処理装置及び映像音声再
生装置に関する。
音声信号を再生するサラウンド再生に係り、特に、一般
家庭等で容易にテレビジョン受像機等の２チャンネルス
テレオスピーカによりマルチチャンネル音声の再生を可
能にするためのサラウンド信号処理装置及び映像音声再
生装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】マルチチャンネル音声信号を再生する方
式としては、ハイビジョンにおける３−１方式（前面左
Ｌｃｈ、右Ｒｃｈ、センターＣｃｈ、サラウンドＳｃ
ｈ）とか、ドルビーサラウンドによる４ｃｈマトリクス
方式がある。特に、多くのアメリカ映画はドルビーサラ
ウンド音声処理がなされたサラウンドトラックを持ち、
映画劇場では復調を行い複数のスピーカにより再生され
る。これをビデオソフトとして作成する際にはそのまま
サラウンド処理がなされた音声が写され市販されてい
る。その結果として、多くのドルビーサラウンド処理が
なされたビデオテープソフトやレーザデイスクが販売さ
れている。
式としては、ハイビジョンにおける３−１方式（前面左
Ｌｃｈ、右Ｒｃｈ、センターＣｃｈ、サラウンドＳｃ
ｈ）とか、ドルビーサラウンドによる４ｃｈマトリクス
方式がある。特に、多くのアメリカ映画はドルビーサラ
ウンド音声処理がなされたサラウンドトラックを持ち、
映画劇場では復調を行い複数のスピーカにより再生され
る。これをビデオソフトとして作成する際にはそのまま
サラウンド処理がなされた音声が写され市販されてい
る。その結果として、多くのドルビーサラウンド処理が
なされたビデオテープソフトやレーザデイスクが販売さ
れている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方式は次
のような問題がある。 1) 後方音がモノラルであるため、前後の移動感が完全
に表現できない。 2) ドルビーサラウンドはアナログマトリクス方式のた
め完全な復調ができない。 3) 前後のクロストークを避けるるため、サラウンドＳ
ｃｈの帯域を１００−７ＫＨｚに限っている。
のような問題がある。 1) 後方音がモノラルであるため、前後の移動感が完全
に表現できない。 2) ドルビーサラウンドはアナログマトリクス方式のた
め完全な復調ができない。 3) 前後のクロストークを避けるるため、サラウンドＳ
ｃｈの帯域を１００−７ＫＨｚに限っている。
【０００４】これらの問題に対し、後方音もデイスクリ
ートとして完全５ｃｈ構成の方式がＡＣ−３の呼称でド
ルビー研究所より提案されている。この方式では、２チ
ャンネルステレオ信号Ｌ、Ｒと、１チャンネルのセンタ
ーチャンネル信号Ｃ、及び２チャンネルのリアサラウン
ド信号ＳＬ、ＳＲの５ｃｈの信号を圧縮して伝送するの
で、今までのパッケージメデイアのサラウンドトラック
をそのまま転用して記録できる。特に、５ｃｈデイスク
リートなので音場の再現性が高く、今までのビデオソフ
トよりも劇場に近い音場を再現できる。
ートとして完全５ｃｈ構成の方式がＡＣ−３の呼称でド
ルビー研究所より提案されている。この方式では、２チ
ャンネルステレオ信号Ｌ、Ｒと、１チャンネルのセンタ
ーチャンネル信号Ｃ、及び２チャンネルのリアサラウン
ド信号ＳＬ、ＳＲの５ｃｈの信号を圧縮して伝送するの
で、今までのパッケージメデイアのサラウンドトラック
をそのまま転用して記録できる。特に、５ｃｈデイスク
リートなので音場の再現性が高く、今までのビデオソフ
トよりも劇場に近い音場を再現できる。
【０００５】一方、今までのドルビーサラウンド等の後
方１ｃｈの方式に対しては、例えば本発明者等が既に提
案した特願平６−１９７３５６号のように、後方音は音
像定位技術を用いて受聴者の後方にサラウンド音の音像
を定位させる信号を作り、これと前方の２チャンネルス
テレオ信号Ｌ、Ｒを加算し前方の２ｃｈのスピーカで再
生する方式がある。この場合、後方音はモノラル信号な
ので、左右同じ信号をスピーカで再生した場合、頭内に
音像ができ易く、サラウンド感を阻害するので、相関を
減らした疑似ステレオ２ｃｈ信号をつくり、これに音像
定位処理を行わなければならない。
方１ｃｈの方式に対しては、例えば本発明者等が既に提
案した特願平６−１９７３５６号のように、後方音は音
像定位技術を用いて受聴者の後方にサラウンド音の音像
を定位させる信号を作り、これと前方の２チャンネルス
テレオ信号Ｌ、Ｒを加算し前方の２ｃｈのスピーカで再
生する方式がある。この場合、後方音はモノラル信号な
ので、左右同じ信号をスピーカで再生した場合、頭内に
音像ができ易く、サラウンド感を阻害するので、相関を
減らした疑似ステレオ２ｃｈ信号をつくり、これに音像
定位処理を行わなければならない。
【０００６】本発明は上述した点に鑑みてなされたもの
で、来るデイスクリート５ｃｈ時代に対応して、受聴者
に対して略左右対称な前方位置に配置した一対のスピー
カにより全てのチャンネルを再生することができるサラ
ウンド信号処理装置及び映像音声再生装置を得ることを
目的とするものである。
で、来るデイスクリート５ｃｈ時代に対応して、受聴者
に対して略左右対称な前方位置に配置した一対のスピー
カにより全てのチャンネルを再生することができるサラ
ウンド信号処理装置及び映像音声再生装置を得ることを
目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明に係るサ
ラウンド信号処理装置及び映像音声処理装置は、左右一
対のリアサラウンド信号を含むマルチチャンネル音声信
号を受聴者に対し略左右対称な前方位置に配置した一対
のスピーカから再生するようにしたサラウンド信号処理
装置に、前記左右一対のリアサラウンド信号の各チャン
ネル毎に頭部伝達関数に基づいたフィルタ係数が設定さ
れたコンボルバを有する後述の音像定位手段を備え、こ
の音像定位手段を介した左右一対のリアサラウンド信号
を左右一対の前面ステレオ信号に加算し受聴者に対し略
左右対称な後方位置にそれぞれ音像定位させることによ
り、左右一対のサラウンド信号を前方位置に配置した一
対のスピーカのみにより再生して、スピーカ、アンプの
増設、その間の配線といった煩わしさ無しで普通の家庭
用テレビジョン受像機等で移動感を持つサラウンド再生
システムを得ることができ、５ｃｈディスクリートの音
声処理がなされたビデオソフトを楽しめることを可能に
する。
ラウンド信号処理装置及び映像音声処理装置は、左右一
対のリアサラウンド信号を含むマルチチャンネル音声信
号を受聴者に対し略左右対称な前方位置に配置した一対
のスピーカから再生するようにしたサラウンド信号処理
装置に、前記左右一対のリアサラウンド信号の各チャン
ネル毎に頭部伝達関数に基づいたフィルタ係数が設定さ
れたコンボルバを有する後述の音像定位手段を備え、こ
の音像定位手段を介した左右一対のリアサラウンド信号
を左右一対の前面ステレオ信号に加算し受聴者に対し略
左右対称な後方位置にそれぞれ音像定位させることによ
り、左右一対のサラウンド信号を前方位置に配置した一
対のスピーカのみにより再生して、スピーカ、アンプの
増設、その間の配線といった煩わしさ無しで普通の家庭
用テレビジョン受像機等で移動感を持つサラウンド再生
システムを得ることができ、５ｃｈディスクリートの音
声処理がなされたビデオソフトを楽しめることを可能に
する。
【０００８】かかる音像定位手段の一つの態様として、
フィルタ係数ＨｌとＨｒが Ｈｌ＝（ＳＦ−ＡＫ）／（Ｓ2−Ａ2） Ｈｒ＝（ＳＫ−ＡＦ）／（Ｓ2−Ａ2） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定された一対の音像定位フィルタを前記左右一対の
リアサラウンド信号の各チャンネル毎にそれぞれ備えて
いて、各チャンネル毎にフィルタ係数がＨｌに設定され
たフィルタ出力と他チャンネルの異なるフィルタ係数Ｈ
ｒが設定されたフィルタ出力とをそれぞれ加算し、それ
ら一対の加算出力をフィルタ処理された左右一対のリア
サラウンド信号として出力するものを用いることがで
き、簡易な構成によって左右一対のリアサラウンド信号
を受聴者前方に配置した一対のスピーカにより再生する
のに、後方での音場の表現や音像の移動がより明確にな
り、テレビジョン受像機のような民生機器にも適用でき
る。
フィルタ係数ＨｌとＨｒが Ｈｌ＝（ＳＦ−ＡＫ）／（Ｓ2−Ａ2） Ｈｒ＝（ＳＫ−ＡＦ）／（Ｓ2−Ａ2） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定された一対の音像定位フィルタを前記左右一対の
リアサラウンド信号の各チャンネル毎にそれぞれ備えて
いて、各チャンネル毎にフィルタ係数がＨｌに設定され
たフィルタ出力と他チャンネルの異なるフィルタ係数Ｈ
ｒが設定されたフィルタ出力とをそれぞれ加算し、それ
ら一対の加算出力をフィルタ処理された左右一対のリア
サラウンド信号として出力するものを用いることがで
き、簡易な構成によって左右一対のリアサラウンド信号
を受聴者前方に配置した一対のスピーカにより再生する
のに、後方での音場の表現や音像の移動がより明確にな
り、テレビジョン受像機のような民生機器にも適用でき
る。
【０００９】また、かかる音像定位手段の他の態様とし
て、前記左右一対のリアサラウンド信号の和信号を得る
第１の加算器と、前記左右一対のリアサラウンド信号の
差信号を得る第２の加算器と、フィルタ係数Ｐが Ｐ＝（Ｆ＋Ｋ）／（Ｓ＋Ａ） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定され、前記第１の加算器の出力を処理する第１の
フィルタと、フィルタ係数Ｎが Ｎ＝（Ｆ−Ｋ）／（Ｓ−Ａ） に設定され、前記第２の加算器の出力を処理する第２の
フィルタと、前記第１と第２のフィルタで処理された信
号の和信号を得る第３の加算器と、前記第１と第２のフ
ィルタで処理された信号の差信号を得る第４の加算器と
を備え、前記第３と第４の出力をフィルタ処理された左
右一対のリアサラウンド信号として出力するものを用い
ることにより、左右一対のリアサラウンド信号の各チャ
ンネル毎にそれぞれ一対の音像定位フィルタを備える場
合に比べフィルタ数を半減でき、構成を簡略化するとと
もにコストを削減して民生用のテレビジョン受像機に組
み込むことを容易なものとすることができる。
て、前記左右一対のリアサラウンド信号の和信号を得る
第１の加算器と、前記左右一対のリアサラウンド信号の
差信号を得る第２の加算器と、フィルタ係数Ｐが Ｐ＝（Ｆ＋Ｋ）／（Ｓ＋Ａ） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定され、前記第１の加算器の出力を処理する第１の
フィルタと、フィルタ係数Ｎが Ｎ＝（Ｆ−Ｋ）／（Ｓ−Ａ） に設定され、前記第２の加算器の出力を処理する第２の
フィルタと、前記第１と第２のフィルタで処理された信
号の和信号を得る第３の加算器と、前記第１と第２のフ
ィルタで処理された信号の差信号を得る第４の加算器と
を備え、前記第３と第４の出力をフィルタ処理された左
右一対のリアサラウンド信号として出力するものを用い
ることにより、左右一対のリアサラウンド信号の各チャ
ンネル毎にそれぞれ一対の音像定位フィルタを備える場
合に比べフィルタ数を半減でき、構成を簡略化するとと
もにコストを削減して民生用のテレビジョン受像機に組
み込むことを容易なものとすることができる。
【００１０】さらに、前記マルチチャンネル音声信号の
うち、前面のセンターチャンネル信号を減衰させる減衰
器を備え、この減衰器の出力を左右一対の前面ステレオ
信号に加算して出力することにより、前方のテレビジョ
ン受像機を見ながら一対のリアサラウンド信号とセンタ
ーチャンネル信号及び前面の一対のステレオ信号の５チ
ャンネルの音像に囲まれ、その移動音を楽しむことがで
き、かつ高い臨場感を得ることを可能にする。
うち、前面のセンターチャンネル信号を減衰させる減衰
器を備え、この減衰器の出力を左右一対の前面ステレオ
信号に加算して出力することにより、前方のテレビジョ
ン受像機を見ながら一対のリアサラウンド信号とセンタ
ーチャンネル信号及び前面の一対のステレオ信号の５チ
ャンネルの音像に囲まれ、その移動音を楽しむことがで
き、かつ高い臨場感を得ることを可能にする。
【００１１】
＜第１実施例＞図１は本発明のサラウンド信号処理装置
の第１実施例を示す構成図である。図１において、１は
ドルビー研究所のＡＣ−３システムに対応した復調器
で、デジタルの信号ストリームを、２チャンネルステレ
オ信号Ｌ、Ｒ、１チャンネルのセンターチャンネル信号
Ｃ、及び２チャンネルのリアサラウンド信号ＳＬ、ＳＲ
の５ｃｈの信号と１００Ｈｚ以下の低域信号とに復調分
離する。通常、前記低域信号はスーパーウーファで再生
するかまたは各ｃｈに振り分けたりするが、この実施例
では、説明を分かりやすくするために、この低域信号は
省略する。
の第１実施例を示す構成図である。図１において、１は
ドルビー研究所のＡＣ−３システムに対応した復調器
で、デジタルの信号ストリームを、２チャンネルステレ
オ信号Ｌ、Ｒ、１チャンネルのセンターチャンネル信号
Ｃ、及び２チャンネルのリアサラウンド信号ＳＬ、ＳＲ
の５ｃｈの信号と１００Ｈｚ以下の低域信号とに復調分
離する。通常、前記低域信号はスーパーウーファで再生
するかまたは各ｃｈに振り分けたりするが、この実施例
では、説明を分かりやすくするために、この低域信号は
省略する。
【００１２】また、２は前記復調器１で復調分離された
５ｃｈの信号を受聴者前方の左右対称な位置に配置され
た映像を表示する表示手段、例えばテレビジョン受像機
ＴＶの２チャンネルのステレオスピーカ３Ｌ、３Ｒから
再生するための信号処理手段を示し、この信号処理手段
２としては、リアサラウンド信号ＳＬ、ＳＲの各チャン
ネル毎に、頭部伝達関数に基づいた係数が設定された一
対のコンボルバを有する左側と右側音像定位フィルタ２
１ａと２１ｂ、同様な右側と左側音像定位フィルタ２１
ｃと２１ｄを備えるとともに、センターチャンネル信号
Ｃのレベルを３ｄＢ減衰させる減衰器２１ｅ、減衰器２
１ｅを介して減衰されたセンターチャンネル信号Ｃを２
チャンネルステレオ信号Ｌ、Ｒに加算するための加算器
２１ｆ及び２１ｇ、加算器２１ｆの出力信号に左側音像
定位フィルタ２１ａの出力信号及び右側音像定位フィル
タ２１ｃの出力信号を加算する加算器２１ｈ、同様に、
加算器２１ｇの出力信号に右側音像定位フィルタ２１ｂ
の出力信号及び左側音像定位フィルタ２１ｄの出力信号
を加算する加算器２１ｉを備えている。
５ｃｈの信号を受聴者前方の左右対称な位置に配置され
た映像を表示する表示手段、例えばテレビジョン受像機
ＴＶの２チャンネルのステレオスピーカ３Ｌ、３Ｒから
再生するための信号処理手段を示し、この信号処理手段
２としては、リアサラウンド信号ＳＬ、ＳＲの各チャン
ネル毎に、頭部伝達関数に基づいた係数が設定された一
対のコンボルバを有する左側と右側音像定位フィルタ２
１ａと２１ｂ、同様な右側と左側音像定位フィルタ２１
ｃと２１ｄを備えるとともに、センターチャンネル信号
Ｃのレベルを３ｄＢ減衰させる減衰器２１ｅ、減衰器２
１ｅを介して減衰されたセンターチャンネル信号Ｃを２
チャンネルステレオ信号Ｌ、Ｒに加算するための加算器
２１ｆ及び２１ｇ、加算器２１ｆの出力信号に左側音像
定位フィルタ２１ａの出力信号及び右側音像定位フィル
タ２１ｃの出力信号を加算する加算器２１ｈ、同様に、
加算器２１ｇの出力信号に右側音像定位フィルタ２１ｂ
の出力信号及び左側音像定位フィルタ２１ｄの出力信号
を加算する加算器２１ｉを備えている。
【００１３】ここで、前記リアサラウンド信号ＳＬ、Ｓ
Ｒの各チャンネル毎に設けられる左側と右側の一対の音
像定位フィルタ２１ａ及び２１ｂ、２１ｄ及び２１ｃと
しては、図２に示すように、スピーカからの空間特性を
キャンセルするＡＴＡＬ−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲ(アタル
シュレーダー）タイプのフィルタを用い、それぞれ受
聴者の左側と右側に音像定位するように処理を行い、フ
ロントの２チャンネルステレオ信号Ｌ、Ｒにそれぞれ加
算する。ここで、ＡＴＡＬ−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲタイプ
のフィルタについて説明する。図２は図６に示す音像定
位フィルタとクロストークキャンセリングフィルタアレ
イの組合せを２つの音像用に構成したものである。すな
わち、１チャンネルについて見ると、図６の構成とな
る。図６の音像定位フィルタ回路の構成は、定位位置の
特性Ｆ、Ｋを畳み込む部分である音像定位フィルタと、
クロストークキャンセリングフィルタアレイからなり、
クロストークキャンセリングフィルタアレイ部分がＡＴ
ＡＬ−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲフィルタに相当する。図６に
おいて、Ｓはラウドスピーカから同じ側の耳への伝達関
数を表し、一方Ａは反対側の耳への伝達関数を表してい
る。スピーカは受聴者に対して左右対称なので、各スピ
ーカから両耳までの伝達関数も対称となる。
Ｒの各チャンネル毎に設けられる左側と右側の一対の音
像定位フィルタ２１ａ及び２１ｂ、２１ｄ及び２１ｃと
しては、図２に示すように、スピーカからの空間特性を
キャンセルするＡＴＡＬ−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲ(アタル
シュレーダー）タイプのフィルタを用い、それぞれ受
聴者の左側と右側に音像定位するように処理を行い、フ
ロントの２チャンネルステレオ信号Ｌ、Ｒにそれぞれ加
算する。ここで、ＡＴＡＬ−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲタイプ
のフィルタについて説明する。図２は図６に示す音像定
位フィルタとクロストークキャンセリングフィルタアレ
イの組合せを２つの音像用に構成したものである。すな
わち、１チャンネルについて見ると、図６の構成とな
る。図６の音像定位フィルタ回路の構成は、定位位置の
特性Ｆ、Ｋを畳み込む部分である音像定位フィルタと、
クロストークキャンセリングフィルタアレイからなり、
クロストークキャンセリングフィルタアレイ部分がＡＴ
ＡＬ−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲフィルタに相当する。図６に
おいて、Ｓはラウドスピーカから同じ側の耳への伝達関
数を表し、一方Ａは反対側の耳への伝達関数を表してい
る。スピーカは受聴者に対して左右対称なので、各スピ
ーカから両耳までの伝達関数も対称となる。
【００１４】
【数１】スピーカＬＦ、ＲＦからの出力信号Ｘ′、Ｙ′
は、 Ｘ′＝（ＳＸ−ＡＹ）／（Ｓ2−Ａ2） Ｙ′＝（ＳＹ−ＡＸ）／（Ｓ2−Ａ2） となる。音像定位を行うには、Ｘ，Ｙの入力に定位させ
たい方向の伝達関数を畳み込んだ信号を入力する。つま
り、Ｘ＝Ｆｘ， Ｙ＝Ｋｘの入力で、 Ｘ′＝〔（ＳＦ−ＡＫ）／（Ｓ2−Ａ2）〕・ｘ＝Ｈｌ・ｘ Ｙ′＝〔（ＳＫ−ＡＦ）／（Ｓ2−Ａ2）〕・ｘ＝Ｈｒ・ｘ となり、音像定位が実現される。フィルタはこのＨｌ、
Ｈｒを係数として持つ。
は、 Ｘ′＝（ＳＸ−ＡＹ）／（Ｓ2−Ａ2） Ｙ′＝（ＳＹ−ＡＸ）／（Ｓ2−Ａ2） となる。音像定位を行うには、Ｘ，Ｙの入力に定位させ
たい方向の伝達関数を畳み込んだ信号を入力する。つま
り、Ｘ＝Ｆｘ， Ｙ＝Ｋｘの入力で、 Ｘ′＝〔（ＳＦ−ＡＫ）／（Ｓ2−Ａ2）〕・ｘ＝Ｈｌ・ｘ Ｙ′＝〔（ＳＫ−ＡＦ）／（Ｓ2−Ａ2）〕・ｘ＝Ｈｒ・ｘ となり、音像定位が実現される。フィルタはこのＨｌ、
Ｈｒを係数として持つ。
【００１５】図２に戻り、Ｓは一対のスピーカから受聴
者の同じ側の耳までの伝達関数、Ａは一対のスピーカか
ら受聴者の反対側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位
させたい位置から受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、
Ｋは音像を定位させたい位置から受聴者の反対側の耳ま
での伝達関数をそれぞれ示している。スピーカは受聴者
に対して左右対称なので、各スピーカから両耳までの伝
達関数も対称となる。受聴者前方の左右対称な位置に配
置される実際のスピーカ３Ｌ、３Ｒからの出力をＸ′、
Ｙ′とする。前方の２つのスピーカ３Ｌ、３Ｒにより受
聴者の周囲に任意の音像を定位させるためには、定位さ
せる目標の位置から受聴者までの伝達関数Ｆ、Ｋを入力
信号に畳み込む処理を行い、次いで前方のスピーカ３
Ｌ、３Ｒから受聴者までの空間特性をキャンセルする処
理を行う。まず後者の空間特性のキャンセル処理につい
て説明する。
者の同じ側の耳までの伝達関数、Ａは一対のスピーカか
ら受聴者の反対側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位
させたい位置から受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、
Ｋは音像を定位させたい位置から受聴者の反対側の耳ま
での伝達関数をそれぞれ示している。スピーカは受聴者
に対して左右対称なので、各スピーカから両耳までの伝
達関数も対称となる。受聴者前方の左右対称な位置に配
置される実際のスピーカ３Ｌ、３Ｒからの出力をＸ′、
Ｙ′とする。前方の２つのスピーカ３Ｌ、３Ｒにより受
聴者の周囲に任意の音像を定位させるためには、定位さ
せる目標の位置から受聴者までの伝達関数Ｆ、Ｋを入力
信号に畳み込む処理を行い、次いで前方のスピーカ３
Ｌ、３Ｒから受聴者までの空間特性をキャンセルする処
理を行う。まず後者の空間特性のキャンセル処理につい
て説明する。
【００１６】
【数２】前方の左右対称な位置に配置されたスピーカ３
Ｌ、３Ｒによる両耳での出力ｘ、ｙは、 ｘ＝ＳＸ′＋ＡＹ′ ｙ＝ＡＸ′＋ＳＹ′ で示され、この出力がキャンセルフィルタへの入力Ｘ、
Ｙと等しくなるようにしたいので、ｘ、ｙを入力Ｘ、Ｙ
に置き換え、 Ｘ＝ＳＸ′＋ＡＹ′ Ｙ＝ＡＸ′＋ＳＹ′ と表すことができ、したがって、この式に基づき、入力
Ｘ、Ｙに対し、スピーカからの出力Ｘ′、Ｙ′は、 Ｘ′＝（ＳＸ−ＡＹ）／（Ｓ2−Ａ2） （１．１） Ｙ′＝（ＳＹ−ＡＸ）／（Ｓ2−Ａ2） （１．２） となる。
Ｌ、３Ｒによる両耳での出力ｘ、ｙは、 ｘ＝ＳＸ′＋ＡＹ′ ｙ＝ＡＸ′＋ＳＹ′ で示され、この出力がキャンセルフィルタへの入力Ｘ、
Ｙと等しくなるようにしたいので、ｘ、ｙを入力Ｘ、Ｙ
に置き換え、 Ｘ＝ＳＸ′＋ＡＹ′ Ｙ＝ＡＸ′＋ＳＹ′ と表すことができ、したがって、この式に基づき、入力
Ｘ、Ｙに対し、スピーカからの出力Ｘ′、Ｙ′は、 Ｘ′＝（ＳＸ−ＡＹ）／（Ｓ2−Ａ2） （１．１） Ｙ′＝（ＳＹ−ＡＸ）／（Ｓ2−Ａ2） （１．２） となる。
【００１７】次に定位させたい方向の伝達関数の畳み込
みを考える。図２において受聴者後方左側のスピーカ
（位置Ｘｐ）から信号ｘを再生すると、受聴者の左耳Ｌ
−ｅａｒと右耳Ｒ−ｅａｒにおいて、それぞれ伝達関数
ＦとＫを畳み込んだ信号ＦｘとＫｘとなる。この信号を
上記の入力Ｘ、Ｙに与えれば音像定位が実現できる。
みを考える。図２において受聴者後方左側のスピーカ
（位置Ｘｐ）から信号ｘを再生すると、受聴者の左耳Ｌ
−ｅａｒと右耳Ｒ−ｅａｒにおいて、それぞれ伝達関数
ＦとＫを畳み込んだ信号ＦｘとＫｘとなる。この信号を
上記の入力Ｘ、Ｙに与えれば音像定位が実現できる。
【００１８】
【数３】つまり、図２において、Ｘ＝Ｆｘ、Ｙ＝Ｋｘと
して式（１．２）に入力すると、 Ｘ′＝〔（ＳＦ−ＡＫ）／（Ｓ2−Ａ2）〕・ｘ＝Ｈｌ・ｘ （２．１） Ｙ′＝〔（ＳＫ−ＡＦ）／（Ｓ2−Ａ2）〕・ｘ＝Ｈｒ・ｘ （２．２） となる。これで、伝達関数の畳み込みと空間特性のキャ
ンセル処理をフィルタ係数ＨｌとＨｒにまとめたことに
なる。これは受聴者の後方左側位置Ｘｐにスピーカがあ
る場合なので、図２においてフィルタ係数Ｈｌはフィル
タ２１ａを指し、フィルタ係数Ｈｒはフィルタ２１ｂを
指し、元の信号ｘをその入力とする。後方右側に別の入
力信号ｙの音像を作るには、同様に考えて左右対称なの
で、フィルタを左右入れ替えて２１ｃ、２１ｄとし入力
する。
して式（１．２）に入力すると、 Ｘ′＝〔（ＳＦ−ＡＫ）／（Ｓ2−Ａ2）〕・ｘ＝Ｈｌ・ｘ （２．１） Ｙ′＝〔（ＳＫ−ＡＦ）／（Ｓ2−Ａ2）〕・ｘ＝Ｈｒ・ｘ （２．２） となる。これで、伝達関数の畳み込みと空間特性のキャ
ンセル処理をフィルタ係数ＨｌとＨｒにまとめたことに
なる。これは受聴者の後方左側位置Ｘｐにスピーカがあ
る場合なので、図２においてフィルタ係数Ｈｌはフィル
タ２１ａを指し、フィルタ係数Ｈｒはフィルタ２１ｂを
指し、元の信号ｘをその入力とする。後方右側に別の入
力信号ｙの音像を作るには、同様に考えて左右対称なの
で、フィルタを左右入れ替えて２１ｃ、２１ｄとし入力
する。
【００１９】したがって、音像を受聴者前方の略左右対
称な位置の２カ所で定位させるためには、前記リアサラ
ウンド信号ＳＬ、ＳＲの各チャンネル毎に設けられる左
側と右側の一対の音像定位フィルタ２１ａ及び２１ｂ、
２１ｄ及び２１ｃを、（２．１）及び（２．２）式で示
されたＨｌ、Ｈｒをフィルタ係数として持つ４つのＦＩ
Ｒフィルタで構成することにより、音像定位を行うこと
ができる。
称な位置の２カ所で定位させるためには、前記リアサラ
ウンド信号ＳＬ、ＳＲの各チャンネル毎に設けられる左
側と右側の一対の音像定位フィルタ２１ａ及び２１ｂ、
２１ｄ及び２１ｃを、（２．１）及び（２．２）式で示
されたＨｌ、Ｈｒをフィルタ係数として持つ４つのＦＩ
Ｒフィルタで構成することにより、音像定位を行うこと
ができる。
【００２０】上述の構成により、図１に示す復調器１か
ら復調分離された５ｃｈ信号のうち、２チャンネルステ
レオ信号Ｌ、Ｒは加算器２１ｆ〜２１ｉを介して受聴者
に対し略左右対称な前方位置に配置されるテレビ等のス
テレオスピーカ３Ｌ、３Ｒによりそのまま再生され、セ
ンターチャンネル信号Ｃは減衰器２１ｅを介してレベル
が３ｄＢ落とされた後、加算器２１ｆ〜２１ｉを介して
前記スピーカ３Ｌ、３Ｒに振り分けられ、また、リアサ
ラウンド信号ＳＬ、ＳＲは、図２に示すようなＡＴＡＬ
−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲタイプのフィルタを用いた左側と
右側の一対の音像定位フィルタ２１ａ及び２１ｂと、２
１ｃ及び２１ｄを介してそれぞれ受聴者の左側と右側に
音像定位するように処理を行い、加算器２１ｈと２１ｉ
を介してフロントの２チャンネルステレオ信号Ｌ、Ｒに
加算されることにより、受聴者は前方のテレビを見なが
ら５ｃｈの音像に囲まれその移動音を楽しめる。特に、
リアサラウンド信号ＳＬ、ＳＲが別々の信号であるため
高い臨場感が得られる。
ら復調分離された５ｃｈ信号のうち、２チャンネルステ
レオ信号Ｌ、Ｒは加算器２１ｆ〜２１ｉを介して受聴者
に対し略左右対称な前方位置に配置されるテレビ等のス
テレオスピーカ３Ｌ、３Ｒによりそのまま再生され、セ
ンターチャンネル信号Ｃは減衰器２１ｅを介してレベル
が３ｄＢ落とされた後、加算器２１ｆ〜２１ｉを介して
前記スピーカ３Ｌ、３Ｒに振り分けられ、また、リアサ
ラウンド信号ＳＬ、ＳＲは、図２に示すようなＡＴＡＬ
−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲタイプのフィルタを用いた左側と
右側の一対の音像定位フィルタ２１ａ及び２１ｂと、２
１ｃ及び２１ｄを介してそれぞれ受聴者の左側と右側に
音像定位するように処理を行い、加算器２１ｈと２１ｉ
を介してフロントの２チャンネルステレオ信号Ｌ、Ｒに
加算されることにより、受聴者は前方のテレビを見なが
ら５ｃｈの音像に囲まれその移動音を楽しめる。特に、
リアサラウンド信号ＳＬ、ＳＲが別々の信号であるため
高い臨場感が得られる。
【００２１】すなわち、図３（Ａ）に示すように、テレ
ビジョン受像機ＴＶの両側に一対のスピーカ３Ｌ、３Ｒ
を設けるだけで、図３（Ｂ）に示すような位置からリア
サラウンド信号ＳＬ、ＳＲが再生されて、リア用のスピ
ーカを設置することなく、フロントからのステレオ信
号、後方に定位したリア用のステレオ信号（リアサラウ
ンド）により、立体的なサラウンド音声を再生できる。
ビジョン受像機ＴＶの両側に一対のスピーカ３Ｌ、３Ｒ
を設けるだけで、図３（Ｂ）に示すような位置からリア
サラウンド信号ＳＬ、ＳＲが再生されて、リア用のスピ
ーカを設置することなく、フロントからのステレオ信
号、後方に定位したリア用のステレオ信号（リアサラウ
ンド）により、立体的なサラウンド音声を再生できる。
【００２２】＜第２実施例＞次に、図４は本発明のサラ
ウンド信号処理装置の第２実施例を示す構成図である。
上述した第１実施例においては、リアサラウンド信号Ｓ
Ｌ、ＳＲに対して各チャンネル毎にそれぞれ一対の音像
定位処理を行うフィルタを必要とするので、つまり、音
像を２カ所に定位させるために４つのフィルタが必要と
なり、ハードウエア規模が大きくなってしまい、テレビ
ジョン受像機のような民生品に利用できなくなる。この
第２実施例においては、受聴者の頭部を左右対称に分け
る正中面に対し対称な位置に音像定位を行う時に有効で
あり、使用するフィルタの数を図１に示す第１実施例に
対し半分の２個で構成することにより、上述した問題点
を解消するものである。
ウンド信号処理装置の第２実施例を示す構成図である。
上述した第１実施例においては、リアサラウンド信号Ｓ
Ｌ、ＳＲに対して各チャンネル毎にそれぞれ一対の音像
定位処理を行うフィルタを必要とするので、つまり、音
像を２カ所に定位させるために４つのフィルタが必要と
なり、ハードウエア規模が大きくなってしまい、テレビ
ジョン受像機のような民生品に利用できなくなる。この
第２実施例においては、受聴者の頭部を左右対称に分け
る正中面に対し対称な位置に音像定位を行う時に有効で
あり、使用するフィルタの数を図１に示す第１実施例に
対し半分の２個で構成することにより、上述した問題点
を解消するものである。
【００２３】すなわち、図４に示す第２実施例において
は、復調器１で復調分離された５ｃｈの信号を受聴者前
方の左右対称な位置に配置された例えばテレビジョン受
像機ＴＶの２チャンネルのステレオスピーカ３Ｌ、３Ｒ
から再生するための信号処理手段２として、リアサラウ
ンド信号ＳＬ、ＳＲを受聴者後方に音像定位させるよう
に信号処理して前方の２チャンネルのステレオスピーカ
３Ｌ、３Ｒから再生させるための音像定位回路２２ａ、
センターチャンネル信号Ｃのレベルを３ｄＢ減衰させる
減衰器２２ｂ、減衰器２２ｂを介して減衰されたセンタ
ーチャンネル信号Ｃを２チャンネルステレオ信号Ｌ、Ｒ
に加算するための加算器２２ｃ及び２２ｄ、加算器２２
ｃを介した信号に前記音像定位回路２２ａを介したリア
サラウンド信号のＬチャンネル信号を加算する加算器２
２ｅ、同様に、加算器２２ｄを介した信号に前記音像定
位回路２２ａを介したリアサラウンド信号のＲチャンネ
ル信号を加算する加算器２２ｆを備えている。
は、復調器１で復調分離された５ｃｈの信号を受聴者前
方の左右対称な位置に配置された例えばテレビジョン受
像機ＴＶの２チャンネルのステレオスピーカ３Ｌ、３Ｒ
から再生するための信号処理手段２として、リアサラウ
ンド信号ＳＬ、ＳＲを受聴者後方に音像定位させるよう
に信号処理して前方の２チャンネルのステレオスピーカ
３Ｌ、３Ｒから再生させるための音像定位回路２２ａ、
センターチャンネル信号Ｃのレベルを３ｄＢ減衰させる
減衰器２２ｂ、減衰器２２ｂを介して減衰されたセンタ
ーチャンネル信号Ｃを２チャンネルステレオ信号Ｌ、Ｒ
に加算するための加算器２２ｃ及び２２ｄ、加算器２２
ｃを介した信号に前記音像定位回路２２ａを介したリア
サラウンド信号のＬチャンネル信号を加算する加算器２
２ｅ、同様に、加算器２２ｄを介した信号に前記音像定
位回路２２ａを介したリアサラウンド信号のＲチャンネ
ル信号を加算する加算器２２ｆを備えている。
【００２４】上記構成において、前記音像定位回路２２
ａとしては、本発明者等が既に提案した特願平６−１９
７３５６号に示されるようなシャフラ（ＳＨＵＦＦＬＥ
Ｒ）フィルタを用いる。このシャフラフィルタの構成を
図５に示す。図５において、２２ａ1 は前記左右一対の
リアサラウンド信号の和信号を得る第１の加算器、２２
ａ2 は前記左右一対のリアサラウンド信号の差信号を得
る第２の加算器、２２ａ3 は後述するフィルタ係数Ｐが
設定されて前記第１の加算器２２ａ1 の出力を処理する
第１のフィルタ、２２ａ4 は後述するフィルタ係数Ｎが
設定されて前記第２の加算器２２ａ2 の出力を処理する
第２のフィルタ、２２ａ5 は前記第１と第２のフィルタ
で処理された信号の和信号を得る第３の加算器、２２ａ
6 は前記第１と第２のフィルタで処理された信号の差信
号を得る第４の加算器であり、前記第３と第４の出力を
フィルタ処理された左右一対のリアサラウンド信号とし
て出力するようになされている。
ａとしては、本発明者等が既に提案した特願平６−１９
７３５６号に示されるようなシャフラ（ＳＨＵＦＦＬＥ
Ｒ）フィルタを用いる。このシャフラフィルタの構成を
図５に示す。図５において、２２ａ1 は前記左右一対の
リアサラウンド信号の和信号を得る第１の加算器、２２
ａ2 は前記左右一対のリアサラウンド信号の差信号を得
る第２の加算器、２２ａ3 は後述するフィルタ係数Ｐが
設定されて前記第１の加算器２２ａ1 の出力を処理する
第１のフィルタ、２２ａ4 は後述するフィルタ係数Ｎが
設定されて前記第２の加算器２２ａ2 の出力を処理する
第２のフィルタ、２２ａ5 は前記第１と第２のフィルタ
で処理された信号の和信号を得る第３の加算器、２２ａ
6 は前記第１と第２のフィルタで処理された信号の差信
号を得る第４の加算器であり、前記第３と第４の出力を
フィルタ処理された左右一対のリアサラウンド信号とし
て出力するようになされている。
【００２５】
【数４】ここで、（１．１）、（１．２）式を変形する
と、 Ｘ′＝〔（Ｘ−Ｙ）／（Ｓ−Ａ）〕＋Ｙ′ Ｙ′＝〔（Ｘ＋Ｙ）／（Ｓ＋Ａ）〕−Ｘ′ で示され、出力信号Ｘ′、Ｙ′について解くと、 Ｘ′＝Ｎ（Ｘ−Ｙ）＋Ｐ（Ｘ＋Ｙ） Ｙ′＝Ｐ（Ｘ＋Ｙ）−Ｎ（Ｘ−Ｙ） となり、シャフラフィルタを構成できることが示され、
前記フィルタ係数Ｐ、Ｎは、 Ｐ＝１／（Ｓ＋Ａ） （３．１） Ｎ＝１／（Ｓ−Ａ） （３．２） で与えられる。また、出力信号Ｘ′、Ｙ′は、 Ｘ′＝〔２（ＳＸ−ＡＹ）〕／（Ｓ2−Ａ2） （４．１） Ｙ′＝〔２（ＳＹ−ＡＸ）〕／（Ｓ2−Ａ2） （４．２） となり、第１実施例の（１．１）、（１．２）式と同様
な結果を得る。ただし、２倍の値をもつため６ｄＢのゲ
インを持つ。
と、 Ｘ′＝〔（Ｘ−Ｙ）／（Ｓ−Ａ）〕＋Ｙ′ Ｙ′＝〔（Ｘ＋Ｙ）／（Ｓ＋Ａ）〕−Ｘ′ で示され、出力信号Ｘ′、Ｙ′について解くと、 Ｘ′＝Ｎ（Ｘ−Ｙ）＋Ｐ（Ｘ＋Ｙ） Ｙ′＝Ｐ（Ｘ＋Ｙ）−Ｎ（Ｘ−Ｙ） となり、シャフラフィルタを構成できることが示され、
前記フィルタ係数Ｐ、Ｎは、 Ｐ＝１／（Ｓ＋Ａ） （３．１） Ｎ＝１／（Ｓ−Ａ） （３．２） で与えられる。また、出力信号Ｘ′、Ｙ′は、 Ｘ′＝〔２（ＳＸ−ＡＹ）〕／（Ｓ2−Ａ2） （４．１） Ｙ′＝〔２（ＳＹ−ＡＸ）〕／（Ｓ2−Ａ2） （４．２） となり、第１実施例の（１．１）、（１．２）式と同様
な結果を得る。ただし、２倍の値をもつため６ｄＢのゲ
インを持つ。
【００２６】
【数５】 ここで、（３．１）、（３．２）式の分子を Ｐ＝（Ｆ＋Ｋ）／（Ｓ＋Ａ） （５．１） Ｓ＝（Ｆ−Ｋ）／（Ｓ−Ａ） （５．２） とすれば、 Ｘ′＝〔２（ＳＦＸ＋ＳＫＹ−ＡＦＹ−ＡＫＸ）〕／（Ｓ2−Ａ2） （６．１） Ｙ′＝〔２（ＳＦＹ＋ＳＫＸ−ＡＦＸ−ＡＫＹ）〕／（Ｓ2−Ａ2） （６．２） が得られる。
【００２７】
【数６】これは、入力Ｘ＝ｘ、Ｙ＝０とした場合には、
（２．１）、（２．２）式と同じ結果が得られる。一
方、Ｘ＝０、Ｙ＝ｙなる入力では、 Ｘ′＝Ｈｒ・ｙ （７．１） Ｙ′＝Ｈｌ・ｙ （７．２） となる。これは、ｙに入力した場合、ｘに入力した音像
位置に対して左右対称な位置に音像が定位することを示
しており、ｘとｙにそれぞれ信号を入力した場合重ね合
わせの理が成り立ち、左右対称な位置にそれぞれ音像が
定位することになる。
（２．１）、（２．２）式と同じ結果が得られる。一
方、Ｘ＝０、Ｙ＝ｙなる入力では、 Ｘ′＝Ｈｒ・ｙ （７．１） Ｙ′＝Ｈｌ・ｙ （７．２） となる。これは、ｙに入力した場合、ｘに入力した音像
位置に対して左右対称な位置に音像が定位することを示
しており、ｘとｙにそれぞれ信号を入力した場合重ね合
わせの理が成り立ち、左右対称な位置にそれぞれ音像が
定位することになる。
【００２８】したがって、上記実施例によれば、リアサ
ラウンド信号ＳＬ、ＳＲの音像定位回路２２ａとしてシ
ャフラフィルタを用い、受聴者の左側、右側に音像定位
するように処理を行い、フロントの２チャンネルステレ
オ信号Ｌ、Ｒに加算するようにすることにより、受聴者
は、図３（Ｂ）に示すように、前方のテレビジョン受像
機ＴＶを見ながら５ｃｈの音像に囲まれその移動音を楽
しむことができ、特に、リアサラウンド信号ＳＬ、ＳＲ
が別々の信号であるため高い臨場感が得られるととも
に、使うフィルタの数を図１に示す第１実施例に対し半
分の２個ですみ、構成を簡略化することができ、コスト
を削減して民生用のテレビジョン受像機に組み込むこと
も可能になる。
ラウンド信号ＳＬ、ＳＲの音像定位回路２２ａとしてシ
ャフラフィルタを用い、受聴者の左側、右側に音像定位
するように処理を行い、フロントの２チャンネルステレ
オ信号Ｌ、Ｒに加算するようにすることにより、受聴者
は、図３（Ｂ）に示すように、前方のテレビジョン受像
機ＴＶを見ながら５ｃｈの音像に囲まれその移動音を楽
しむことができ、特に、リアサラウンド信号ＳＬ、ＳＲ
が別々の信号であるため高い臨場感が得られるととも
に、使うフィルタの数を図１に示す第１実施例に対し半
分の２個ですみ、構成を簡略化することができ、コスト
を削減して民生用のテレビジョン受像機に組み込むこと
も可能になる。
【００２９】なお、上述した各実施例での説明に当たっ
ては、５ｃｈ音声信号の例としてドルビー研究所の開発
したＡＣ−３方式を使用しているが、本発明はこれに限
らず、サラウンド信号がＬ、Ｒの２ｃｈに分かれている
信号フォーマットをすべて含むものである。
ては、５ｃｈ音声信号の例としてドルビー研究所の開発
したＡＣ−３方式を使用しているが、本発明はこれに限
らず、サラウンド信号がＬ、Ｒの２ｃｈに分かれている
信号フォーマットをすべて含むものである。
【００３０】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るサラ
ウンド信号処理装置及び映像音声処理装置によれば、左
右一対のリアサラウンド信号を含むマルチチャンネル音
声信号を受聴者に対し略左右対称な前方位置に配置した
一対のスピーカから再生するようにしたサラウンド信号
処理装置に、前記左右一対のリアサラウンド信号の各チ
ャンネル毎に頭部伝達関数に基づいたフィルタ係数が設
定されたコンボルバを有する所定の音像定位手段を備
え、この音像定位手段を介した左右一対のリアサラウン
ド信号を左右一対の前面ステレオ信号に加算し受聴者に
対し略左右対称な後方位置にそれぞれ音像定位させるこ
とにより、左右一対のサラウンド信号を前方位置に配置
した一対のスピーカのみにより再生して、スピーカ、ア
ンプの増設、その間の配線といった煩わしさ無しで普通
の家庭用テレビジョン受像機等で移動感を持つサラウン
ド再生システムを得ることができ、５ｃｈディスクリー
トの音声処理がなされたビデオソフトを楽しめることが
できるという効果がある。
ウンド信号処理装置及び映像音声処理装置によれば、左
右一対のリアサラウンド信号を含むマルチチャンネル音
声信号を受聴者に対し略左右対称な前方位置に配置した
一対のスピーカから再生するようにしたサラウンド信号
処理装置に、前記左右一対のリアサラウンド信号の各チ
ャンネル毎に頭部伝達関数に基づいたフィルタ係数が設
定されたコンボルバを有する所定の音像定位手段を備
え、この音像定位手段を介した左右一対のリアサラウン
ド信号を左右一対の前面ステレオ信号に加算し受聴者に
対し略左右対称な後方位置にそれぞれ音像定位させるこ
とにより、左右一対のサラウンド信号を前方位置に配置
した一対のスピーカのみにより再生して、スピーカ、ア
ンプの増設、その間の配線といった煩わしさ無しで普通
の家庭用テレビジョン受像機等で移動感を持つサラウン
ド再生システムを得ることができ、５ｃｈディスクリー
トの音声処理がなされたビデオソフトを楽しめることが
できるという効果がある。
【００３１】すなわち上記所定の音像定位手段として、
フィルタ係数ＨｌとＨｒが Ｈｌ＝（ＳＦ−ＡＫ）／（Ｓ2−Ａ2） Ｈｒ＝（ＳＫ−ＡＦ）／（Ｓ2−Ａ2） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定された一対の音像定位フィルタを前記左右一対の
リアサラウンド信号の各チャンネル毎にそれぞれ備えて
いて、各チャンネル毎にフィルタ係数がＨｌに設定され
たフィルタ出力と他チャンネルの異なるフィルタ係数Ｈ
ｒが設定されたフィルタ出力とをそれぞれ加算し、それ
ら一対の加算出力をフィルタ処理された左右一対のリア
サラウンド信号として出力するものを用いることによ
り、簡易な構成によって左右一対のリアサラウンド信号
を受聴者前方に配置した一対のスピーカにより再生する
のに、後方での音場の表現や音像の移動がより明確にな
り、テレビジョン受像機のような民生機器にも適用でき
るという効果がある。
フィルタ係数ＨｌとＨｒが Ｈｌ＝（ＳＦ−ＡＫ）／（Ｓ2−Ａ2） Ｈｒ＝（ＳＫ−ＡＦ）／（Ｓ2−Ａ2） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定された一対の音像定位フィルタを前記左右一対の
リアサラウンド信号の各チャンネル毎にそれぞれ備えて
いて、各チャンネル毎にフィルタ係数がＨｌに設定され
たフィルタ出力と他チャンネルの異なるフィルタ係数Ｈ
ｒが設定されたフィルタ出力とをそれぞれ加算し、それ
ら一対の加算出力をフィルタ処理された左右一対のリア
サラウンド信号として出力するものを用いることによ
り、簡易な構成によって左右一対のリアサラウンド信号
を受聴者前方に配置した一対のスピーカにより再生する
のに、後方での音場の表現や音像の移動がより明確にな
り、テレビジョン受像機のような民生機器にも適用でき
るという効果がある。
【００３２】また、上記音像定位手段として、前記左右
一対のリアサラウンド信号の和信号を得る第１の加算器
と、前記左右一対のリアサラウンド信号の差信号を得る
第２の加算器と、フィルタ係数Ｐが Ｐ＝（Ｆ＋Ｋ）／（Ｓ＋Ａ） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定され、前記第１の加算器の出力を処理する第１の
フィルタと、フィルタ係数Ｎが Ｎ＝（Ｆ−Ｋ）／（Ｓ−Ａ） に設定され、前記第２の加算器の出力を処理する第２の
フィルタと、前記第１と第２のフィルタで処理された信
号の和信号を得る第３の加算器と、前記第１と第２のフ
ィルタで処理された信号の差信号を得る第４の加算器と
を備え、前記第３と第４の出力をフィルタ処理された左
右一対のリアサラウンド信号として出力するものを用い
ることにより、左右一対のリアサラウンド信号の各チャ
ンネル毎にそれぞれ一対の音像定位フィルタを備える場
合に比べフィルタ数を半減でき、構成を簡略化するとと
もにコストを削減して民生用のテレビジョン受像機に組
み込むことを容易なものとすることができるという効果
がある。
一対のリアサラウンド信号の和信号を得る第１の加算器
と、前記左右一対のリアサラウンド信号の差信号を得る
第２の加算器と、フィルタ係数Ｐが Ｐ＝（Ｆ＋Ｋ）／（Ｓ＋Ａ） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定され、前記第１の加算器の出力を処理する第１の
フィルタと、フィルタ係数Ｎが Ｎ＝（Ｆ−Ｋ）／（Ｓ−Ａ） に設定され、前記第２の加算器の出力を処理する第２の
フィルタと、前記第１と第２のフィルタで処理された信
号の和信号を得る第３の加算器と、前記第１と第２のフ
ィルタで処理された信号の差信号を得る第４の加算器と
を備え、前記第３と第４の出力をフィルタ処理された左
右一対のリアサラウンド信号として出力するものを用い
ることにより、左右一対のリアサラウンド信号の各チャ
ンネル毎にそれぞれ一対の音像定位フィルタを備える場
合に比べフィルタ数を半減でき、構成を簡略化するとと
もにコストを削減して民生用のテレビジョン受像機に組
み込むことを容易なものとすることができるという効果
がある。
【００３３】さらに、前記マルチチャンネル音声信号の
うち、前面のセンターチャンネル信号を減衰させる減衰
器を備え、この減衰器の出力を左右一対の前面ステレオ
信号に加算して出力することにより、前方のテレビジョ
ン受像機を見ながら一対のリアサラウンド信号とセンタ
ーチャンネル信号及び前面の一対のステレオ信号の５チ
ャンネルの音像に囲まれ、その移動音を楽しむことがで
き、かつ高い臨場感を得ることができるという効果があ
る。
うち、前面のセンターチャンネル信号を減衰させる減衰
器を備え、この減衰器の出力を左右一対の前面ステレオ
信号に加算して出力することにより、前方のテレビジョ
ン受像機を見ながら一対のリアサラウンド信号とセンタ
ーチャンネル信号及び前面の一対のステレオ信号の５チ
ャンネルの音像に囲まれ、その移動音を楽しむことがで
き、かつ高い臨場感を得ることができるという効果があ
る。
【図１】本発明のサラウンド信号処理装置の第１実施例
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図２】図１のリアサラウンド信号ＳＬ、ＳＲの音像定
位回路として用いられるフィルタ（ＡＴＡＬ−ＳＣＨＲ
ＯＥＤＥＲ型フィルタ）の構成図である。
位回路として用いられるフィルタ（ＡＴＡＬ−ＳＣＨＲ
ＯＥＤＥＲ型フィルタ）の構成図である。
【図３】本発明のサラウンド信号処理装置の第１及び第
２実施例としての映像音声再生装置の効果を説明する説
明図である。
２実施例としての映像音声再生装置の効果を説明する説
明図である。
【図４】本発明のサラウンド信号処理装置の第２実施例
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図５】図４のリアサラウンド信号ＳＬ、ＳＲの音像定
位回路として用いられるフィルタ（シャフラフィルタ）
の構成図である。
位回路として用いられるフィルタ（シャフラフィルタ）
の構成図である。
【図６】図２のＡＴＡＬ−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲ型フィル
タの構成要素としてのＡＴＡＬ−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲフ
ィルタを含む音像定位回路の構成図である。
タの構成要素としてのＡＴＡＬ−ＳＣＨＲＯＥＤＥＲフ
ィルタを含む音像定位回路の構成図である。
１ 復調器 ２ 信号処理手段 ２１ａ、２１ｄ 左側音像定位フィルタ（音像定位手
段） ２１ｂ、２１ｃ 右側音像定位フィルタ（音像定位手
段） ２１ｅ 減衰器 ２１ｆ〜２１ｉ 加算器 ２２ａ シャフラフィルタ（音像定位回路） ２２ｂ 減衰器 ２２ｃ〜２２ｆ 加算器 ２２ａ1 第１の加算器 ２２ａ2 第２の加算器 ２２ａ3 第１のフィルタ ２２ａ4 第２のフィルタ ２２ａ5 第３の加算器 ２２ａ6 第４の加算器 ３Ｌ、３Ｒ スピーカ
段） ２１ｂ、２１ｃ 右側音像定位フィルタ（音像定位手
段） ２１ｅ 減衰器 ２１ｆ〜２１ｉ 加算器 ２２ａ シャフラフィルタ（音像定位回路） ２２ｂ 減衰器 ２２ｃ〜２２ｆ 加算器 ２２ａ1 第１の加算器 ２２ａ2 第２の加算器 ２２ａ3 第１のフィルタ ２２ａ4 第２のフィルタ ２２ａ5 第３の加算器 ２２ａ6 第４の加算器 ３Ｌ、３Ｒ スピーカ
Claims (7)
- 【請求項１】 左右一対のリアサラウンド信号を含むマ
ルチチャンネル音声信号を受聴者に対し略左右対称な前
方位置に配置した一対のスピーカから再生するようにし
たサラウンド信号処理装置において、 前記左右一対のリアサラウンド信号の各チャンネル毎に
頭部伝達関数に基づいたフィルタ係数が設定されたコン
ボルバを有し、フィルタ係数ＨｌとＨｒが Ｈｌ＝（ＳＦ−ＡＫ）／（Ｓ2−Ａ2） Ｈｒ＝（ＳＫ−ＡＦ）／（Ｓ2−Ａ2） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定された一対の音像定位フィルタを前記左右一対の
リアサラウンド信号の各チャンネル毎にそれぞれ備えて
いて、各チャンネル毎にフィルタ係数がＨｌに設定され
たフィルタ出力と他チャンネルの異なるフィルタ係数Ｈ
ｒが設定されたフィルタ出力とをそれぞれ加算し、それ
ら一対の加算出力をフィルタ処理された左右一対のリア
サラウンド信号として出力する音像定位手段と、 受聴者に対し略左右対称な後方位置にそれぞれ音像定位
させるべく前記音像定位手段を介した左右一対のリアサ
ラウンド信号を左右一対の前面ステレオ信号に加算する
加算手段とを、 有することを特徴とするサラウンド信号処理装置。 - 【請求項２】 左右一対のリアサラウンド信号を含むマ
ルチチャンネル音声信号を受聴者に対し略左右対称な前
方位置に配置した一対のスピーカから再生するようにし
たサラウンド信号処理装置において、 前記左右一対のリアサラウンド信号の各チャンネル毎に
頭部伝達関数に基づいたフィルタ係数が設定されたコン
ボルバを有し、前記左右一対のリアサラウンド信号の和
信号を得る第１の加算器と、前記左右一対のリアサラウ
ンド信号の差信号を得る第２の加算器と、フィルタ係数
Ｐが Ｐ＝（Ｆ＋Ｋ）／（Ｓ＋Ａ） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定され、前記第１の加算器の出力を処理する第１の
フィルタと、フィルタ係数Ｎが Ｎ＝（Ｆ−Ｋ）／（Ｓ−Ａ） に設定され、前記第２の加算器の出力を処理する第２の
フィルタと、前記第１と第２のフィルタで処理された信
号の和信号を得る第３の加算器と、前記第１と第２のフ
ィルタで処理された信号の差信号を得る第４の加算器と
を備え、前記第３と第４の出力をフィルタ処理された左
右一対のリアサラウンド信号として出力する音像定位手
段と、 受聴者に対し略左右対称な後方位置にそれぞれ音像定位
させるべく前記音像定位手段を介した左右一対のリアサ
ラウンド信号を左右一対の前面ステレオ信号に加算する
加算手段とを、 有することを特徴とするサラウンド信号処理装置。 - 【請求項３】 前記マルチチャンネル音声信号のうち、
前面のセンターチャンネル信号を減衰させる減衰器を備
え、この減衰器の出力を左右一対の前面ステレオ信号に
加算して出力することを特徴とする請求項１又は２のい
ずれか一つに記載のサラウンド信号処理装置。 - 【請求項４】 映像を再生する表示手段と、前記表示手
段の両側に配設されて音声を再生する一対のスピーカ
と、マルチチャンネル音声信号のうち左右一対のリアサ
ラウンド信号を信号処理して前記一対のスピーカから再
生させるようにしたサラウンド信号処理装置とを備えた
映像音声再生装置において、 前記サラウンド信号処理装置に、前記左右一対のリアサ
ラウンド信号の各チャンネル毎に頭部伝達関数に基づい
たフィルタ係数が設定されたコンボルバを有する音像定
位手段を備え、この音像定位手段を介した左右一対のリ
アサラウンド信号を左右一対の前面ステレオ信号に加算
し受聴者に対し略左右対称な後方位置にそれぞれ音像定
位させることを特徴とする映像音声再生装置。 - 【請求項５】 前記音像定位手段は、フィルタ係数Ｈｌ
とＨｒが Ｈｌ＝（ＳＦ−ＡＫ）／（Ｓ2−Ａ2） Ｈｒ＝（ＳＫ−ＡＦ）／（Ｓ2−Ａ2） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定された一対の音像定位フィルタを前記左右一対の
リアサラウンド信号の各チャンネル毎にそれぞれ備えて
いて、各チャンネル毎にフィルタ係数がＨｌに設定され
たフィルタ出力と他チャンネルの異なるフィルタ係数Ｈ
ｒが設定されたフィルタ出力とをそれぞれ加算し、それ
ら一対の加算出力をフィルタ処理された左右一対のリア
サラウンド信号として出力することを特徴とする請求項
４記載の映像音声再生装置。 - 【請求項６】 前記音像定位手段は、前記左右一対のリ
アサラウンド信号の和信号を得る第１の加算器と、前記
左右一対のリアサラウンド信号の差信号を得る第２の加
算器と、フィルタ係数Ｐが Ｐ＝（Ｆ＋Ｋ）／（Ｓ＋Ａ） （ただし、Ｓは一対のスピーカから受聴者の同じ側の耳
までの伝達関数、Ａは一対のスピーカから受聴者の反対
側の耳までの伝達関数、Ｆは音像を定位させたい位置か
ら受聴者の同じ側の耳までの伝達関数、Ｋは音像を定位
させたい位置から受聴者の反対側の耳までの伝達関数）
に設定され、前記第１の加算器の出力を処理する第１の
フィルタと、フィルタ係数Ｎが Ｎ＝（Ｆ−Ｋ）／（Ｓ−Ａ） に設定され、前記第２の加算器の出力を処理する第２の
フィルタと、前記第１と第２のフィルタで処理された信
号の和信号を得る第３の加算器と、前記第１と第２のフ
ィルタで処理された信号の差信号を得る第４の加算器と
を備え、前記第３と第４の出力をフィルタ処理された左
右一対のリアサラウンド信号として出力することを特徴
とする請求項４記載の映像音声再生装置。 - 【請求項７】 前記マルチチャンネル音声信号のうち、
前面のセンターチャンネル信号を減衰させる減衰器を備
え、この減衰器の出力を左右一対の前面ステレオ信号に
加算して出力することを特徴とする請求項４乃至６のい
ずれか一つに記載の映像音声再生装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8032932A JPH08265899A (ja) | 1995-01-26 | 1996-01-26 | サラウンド信号処理装置及び映像音声再生装置 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7-30140 | 1995-01-26 | ||
| JP3014095 | 1995-01-26 | ||
| JP8032932A JPH08265899A (ja) | 1995-01-26 | 1996-01-26 | サラウンド信号処理装置及び映像音声再生装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08265899A true JPH08265899A (ja) | 1996-10-11 |
Family
ID=26368424
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8032932A Pending JPH08265899A (ja) | 1995-01-26 | 1996-01-26 | サラウンド信号処理装置及び映像音声再生装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08265899A (ja) |
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1996
- 1996-01-26 JP JP8032932A patent/JPH08265899A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021008 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041206 |