JP3438399B2 - ボールねじ - Google Patents

ボールねじ

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JP3438399B2
JP3438399B2 JP08131095A JP8131095A JP3438399B2 JP 3438399 B2 JP3438399 B2 JP 3438399B2 JP 08131095 A JP08131095 A JP 08131095A JP 8131095 A JP8131095 A JP 8131095A JP 3438399 B2 JP3438399 B2 JP 3438399B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械、産業機械等
に用いられるボールねじの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のボールねじとしては、図
14に示すものが知られている。このボールねじは、ね
じ軸aの外周面に設けた螺旋状のねじ溝bと、ボールね
じナットcの内周面に設けた螺旋状のねじ溝dとの間に
複数のボールeを介在させ、ねじ軸b(又はボールねじ
ナットc)の回転をボールeを介してボールねじナット
c(又はねじ軸b)の軸方向の変位に変換するものであ
る。ボールねじナットcの端部には、該ボールねじナッ
トcの内部に充填された潤滑剤の洩出及び外部からの異
物の侵入を防止するため、シール部材fが装着されてい
る。シール部材fは、ポリアセタール樹脂等の樹脂材や
ゴム材等でリング状に形成されたもので、その内周面に
ねじ軸aのねじ溝bに嵌合する凸部gを有している。ま
た、シール部材fは、ボールねじナットcの端部外周面
からねじ込まれた止めねじhによって固定されている。
【0003】しかしながら、かかるボールねじにおいて
は、リング状のシール部材fをねじ軸aに嵌め込んだ
後、該シール部材fを止めねじhによってボールねじナ
ットcに固定するようにしているので、ねじ軸aのねじ
溝bと凸部gとの嵌合すき間はねじ軸aとシール部材f
との寸法関係に依存することになる。このため、該嵌合
すき間を常にゼロにすることができず、ボールねじの使
用条件によっては十分なシール性が得られない場合があ
る。
【0004】このような不都合を解消するために、図1
5,図16及び図17(図16の左側面図)に示すよう
なシール部材を有するボールねじが提案されている。こ
のボールねじは、リング状のシール部材mの外側の端面
から軸方向の途中までの部分を周方向の複数箇所で分割
し、かつ、周方向の一箇所を切断してボールねじナット
cの端部に装着し、分割された部分をガータスプリング
n等で内径側に弾性的に押圧することにより、ねじ軸a
のねじ溝bとシール部材mの凸部gとの嵌合すき間をゼ
ロ以下にし、さらに、シール部材mを潤滑剤含有プラス
チックで形成することにより、嵌合すき間をゼロ以下に
することによって増大するねじ軸aのねじ溝bと凸部g
との間の摩擦抵抗をシール部材mから滲み出る潤滑剤に
よって小さくしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
ボールねじにおいては、シール部材mを内径側に弾性的
に押圧するガータスプリングn等の部品が必要になり、
ボールねじのコストを低くする妨げとなる。また、ボー
ルねじの駆動時にシール部材mから潤滑剤が滲み出して
該シール部材mが徐々に収縮すると、シール部材mが周
方向の一箇所で切断されているため、切断部分のすき間
oが大きくなる。このため、粉塵等の異物が多い環境下
では、大きくなったすき間oに粉塵等の異物が入り込ん
でねじ軸aのねじ溝bに付着してしまう場合がある。こ
の結果、ボールねじナットc(又はねじ軸b)の軸方向
の変位時に該異物がねじ軸aのねじ溝bを介してボール
ねじナットc内に侵入して焼き付き等の原因となるおそ
れがある。
【0006】本発明はかかる不都合を解消するためにな
されたものであり、ねじ軸のねじ溝とシール部材の凸部
との嵌合すき間をゼロ以下することができると共に、ね
じ軸のねじ溝と凸部との間の摩擦抵抗を小さくすること
ができるのは勿論のこと、コストを低くすることがで
き、しかもシール性をより向上させることができるボー
ルねじを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1に係るボールねじは、螺旋状のねじ溝を
外周面に有するねじ軸と、該ねじ軸のねじ溝に対応する
ねじ溝を内周面に有し、前記ねじ軸に多数のボールを介
して螺合されるボールねじナットと、前記ねじ軸のねじ
溝に嵌合する凸部を内周面に有し、前記ボールねじナッ
トの端部に装着されるリング状のシール部材とを備えた
ボールねじにおいて、周方向の一部が切断された潤滑剤
含有ポリマからなる前記シール部材を前記ねじ軸に取り
付けて互いに対向する切断端を接続することにより、前
記シール部材の凸部を前記ねじ軸のねじ溝に嵌合すき間
をゼロ以下にして嵌合させ、さらに、前記互いに対向す
る切断端の接続部分を閉塞する蓋部材を設けたことを特
徴とする。
【0008】請求項2に係るボールねじは、螺旋状のね
じ溝を外周面に有するねじ軸と、該ねじ軸のねじ溝に対
応するねじ溝を内周面に有し、前記ねじ軸に多数のボー
ルを介して螺合されるボールねじナットと、前記ねじ軸
のねじ溝に嵌合する凸部を内周面に有し、前記ボールね
じナットの端部に装着されるリング状のシール部材とを
備えたボールねじにおいて、周方向の一部が切断された
潤滑剤含有ポリマからなる前記シール部材を前記ねじ軸
に取り付けて互いに対向する切断端を面接触させ、か
つ、前記シール部材から潤滑剤が滲み出て該シール部材
が円周方向に収縮した際に該収縮力が接触面同士を互い
に押圧するように両切断端を接続し、これにより、前記
シール部材の凸部を前記ねじ軸のねじ溝に嵌合すき間を
ゼロ以下にして嵌合させたことを特徴とする。
【0009】ここで、嵌合すき間がゼロ以下とは、嵌合
すき間がゼロの状態或いは締代をもった状態(マイナス
すき間)をいう。また、潤滑剤含有ポリマは、例えば、
ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブチレン,ポリメ
チルペンテン等の基本的に同じ化学構造を有するポリオ
レフィン系ポリマーの群から選定したポリマに、潤滑剤
としてポリα−オレフィン油のようなパラフィン系炭化
水素油、ナフテン系炭化水素油、鉱油、ジアルキルジフ
ェニルエーテル油のようなエーテル油、フタル酸エステ
ルやトリメリット酸エステルのようなエステル油等のい
ずれかを混合したものを用いることができる。尚、混合
したものに予め酸化防止剤,錆止め剤,あわ消し剤,極
圧剤等の各種の添加剤を加えたものでもよい。
【0010】上記潤滑剤含有ポリマの組成比は、全重量
に対してポリオレフィン系ポリマーが20〜90重量
%、潤滑剤80〜10重量%である。ポリオレフィン系
ポリマーが20重量%未満の場合は、シール部材として
必要な硬さ、強度等が得られない。また、ポリオレフィ
ン系ポリマーが90重量%を超える場合(潤滑剤が10
重量%未満の場合)は、潤滑剤の供給が少なくなり、ボ
ールねじ自体の潤滑不良が生じる。
【0011】上記ポリマーの群は、基本構造は同じでそ
の平均分子量が異なっており、1×103 〜5×106
の範囲におよんでいる。その中で、平均分子量1×10
3 〜1×106 という比較的低分子量のものと、1×1
6 〜5×106 という超高分子量のものとを、単独も
しくは必要に応じて混合して用いる。また、シール部材
の機械的強度を向上させるため、上述のポリオレフィン
系ポリマーに、以下のような熱可塑性樹脂および熱硬化
性樹脂を添加したものでもよい。
【0012】熱可塑性樹脂としては、ポリアミド,ポリ
カーボネート,ポリブチレンテレフタレート,ポリフェ
ニレンサルファイド,ポリエーテルスルホン,ポリエー
テルエーテルケトン,ポリアミドイミド,ポリスチレ
ン,ABS樹脂等の各樹脂を使用することができる。熱
硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂,尿素樹
脂,メラミン樹脂,フェノール樹脂,ポリイミド樹脂,
エポキシ樹脂等の各樹脂を使用することができる。
【0013】これらの樹脂は、単独または混合して用い
てもよい。さらに、ポリオレフィン系ポリマーとそれ以
外の樹脂とをより均一な状態で分散させるために、必要
に応じて適当な相溶化剤を加えてあってもよい。
【0014】
【作用】請求項1又は2の発明では、シール部材をねじ
軸に取り付けた後、互いに対向する切断端を接続してシ
ール部材の凸部をねじ軸のねじ溝に嵌合すき間がゼロ以
下になるように嵌合させることにより、従来のようなガ
ータスプリング等の押圧部品を用いることなく該嵌合す
き間をゼロ以下にすることを可能にする。
【0015】また、シール部材を潤滑剤含有ポリマで形
成することにより、嵌合すき間をゼロ以下にすることに
よって増大するねじ軸のねじ溝とシール部材の凸部との
間の摩擦抵抗を該シール部材から滲み出た潤滑剤により
小さくすると共に、滲み出た潤滑剤をねじ軸のねじ溝に
供給することにより該ねじ溝を介して潤滑剤を転動ボー
ル及びボールねじナットのねじ溝に供給する。
【0016】さらに、互いに対向する切断端を接続する
ことにより、シール部材から潤滑剤が滲み出て該シール
部材が円周方向に収縮した際に、接続部分のすき間が大
きくならないようにして該すき間からボールねじナット
内に異物の侵入を防止すると共に、該収縮力がねじ軸を
押圧する力、換言すればねじ軸のねじ溝と前記凸部との
嵌合すき間を小さくする力として作用する。
【0017】請求項2の発明では、互いに対向する切断
端を面接触させ、かつ、シール部材から潤滑剤が滲み出
て該シール部材が円周方向に収縮した際に、該収縮力が
接触面同士を互いに押圧するように両切断端を接続する
ことによって、シール部材の収縮前及び後にかかわらず
切断端を密着させて接続部分からボールねじナット内に
異物が侵入するのをより有効に防止する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照して説明す
る。図1は請求項2の発明の一実施例であるボールねじ
の要部断面図、図2はシール部材の正面図、図3は図2
の矢印A方向から見た側面図、図4は互いに対向する切
断面を接続する前の状態を示す図である。
【0019】まず、図1に従って全体構成を説明する
と、ボールねじは、螺旋状のねじ溝1aを外周面に有す
るねじ軸1に、ボールねじナット2が多数のボール3を
介して螺合されている。ボールねじナット2はねじ軸1
のねじ溝1aに対応するねじ溝2aを内周面に有する。
ボール3はねじ溝1a,2aによって形成された螺旋状
空間をねじ軸1の回転方向に転動しつつボールねじナッ
ト2の胴部に設けられたボール循環路(図示せず)に導
かれて循環移動する。
【0020】また、ボールねじナット2の端面には環状
の凹部4が形成されている。該凹部4には、リング状の
シール部材5が嵌め込まれている。該シール部材5は、
ねじ軸1のねじ溝1aに嵌合する凸部5aを内周面に有
しており、ボールねじナット2の端部外周面からねじ込
まれた止めねじ6によって凹部4内に固定されている。
そして、ねじ軸1が回転すると、ボール3の転動を介し
てボールねじナット2がねじ軸1に沿って直線方向に送
られる。
【0021】次に、請求項2に係るボールねじの要部で
あるシール部材5を図2〜図4を参照して説明する。シ
ール部材5は、潤滑剤含有ポリマで形成されたもので、
周方向の一部が切断されている。図3及び図4に示すよ
うに、互いに対向する切断端の内で一方の切断端7は、
軸方向の両側部が該軸方向に沿って切断されて切断面8
a,8bをなしている。切断面8a,8bは、軸方向の
切断長さが同一長さとされている。切断端7の軸方向の
中央部には嵌合部9が他方の切断端10に向けて突出形
成されている。
【0022】嵌合部9は、切断端10側に向けて広がる
逆台形状をなしており、先端辺が基辺より長くされてい
る。そして、先端辺が切断面8a,8bに平行に切断さ
れて切断面8cをなしており、また、両側辺はそれぞれ
切断面8d,8eをなしている。他方の切断端10は、
軸方向の両側部が切断面8a,8bに平行に切断されて
切断面11a,11bをなしている。切断面11a,1
1bは、軸方向の切断長さが切断面8a,8bに対応し
ている。切断端10の軸方向の中央部には、図4に示す
ように、嵌合部9が嵌め込まれる凹状の被嵌合部12が
形成されている。被嵌合部12は、嵌合部9に対応する
形状をなしており、嵌合部9の切断面8c〜8eに対応
する切断面11c〜11eを有している。
【0023】かかるシール部材5の製造方法は、潤滑剤
含有ポリマを加熱溶融した後、所定の金型に注入して加
圧しながら冷却固化させて成形する。この場合、圧縮成
形あるいは射出成形等が可能である。ここで、本実施例
では潤滑剤含有ポリマとして、低分子量ポリエチレン
(分子量1×103 〜5×105 )65重量%と超高分
子量ポリエチレン(分子量1×106 〜5×106 )5
重量%からなるポリエチレンに、潤滑剤としてパラフィ
ン系鉱油30重量%を混合したものを用いる。
【0024】そして、このように周方向の一部が切断さ
れたシール部材5を、ねじ軸1に取り付けた後、被嵌合
部12に嵌合部9を嵌め込んでシール部材5の互いに対
向する切断端7,10を接続する。かかる接続により、
シール部材5の凸部5aがねじ軸1のねじ溝1aに嵌合
すき間がゼロ以下になるように嵌合され、この状態でシ
ール部材5が上述した凹部4に挿入固定される。この
時、切断端7側の切断面8a〜8eと、該切断面8a〜
8dに対向する切断端10側の切断面11a〜11eと
の各すき間はシール性を考慮して次のように設定されて
いる。
【0025】即ち、図3を参照して切断面8aと切断面
11a、切断面8bと切断面11b、切断面8cと切断
面11cの各すき間はゼロあるいは0.1mm以下とさ
れ、切断面8dと切断面11d、切断面8eと切断面1
1eはそれぞれ面接触してすき間がゼロ以下とされてい
る。この場合、切断面8dと切断面11d、切断面8e
と切断面11eは、シール部材5から潤滑剤が滲み出て
該シール部材5が収縮した際に、該収縮力によって互い
に押圧される面とされている。換言すれば、該収縮力を
受け止める面とされている。これにより、シール部材5
の収縮前及び後においても、切断面8dと切断面11
d、切断面8eと切断面11eが互いに密着して切断端
7,10の接続部分のシールが良好になされる。また、
切断面8dと切断面11d、切断面8eと切断面11e
がそれぞれシール部材5の収縮力を受け止めることによ
って一種のストッパとして機能し、切断面8aと切断面
11a、切断面8bと切断面11b、切断面8cと切断
面11cの各すき間が該収縮力によって大きくなるのを
阻止する。
【0026】かかる構成のボールねじにおいては、互い
に対向する切断端7,10を接続することにより、シー
ル部材5の凸部5aをねじ軸1のねじ溝1aに嵌合すき
間をゼロ以下で嵌合させているので、該嵌合すき間をゼ
ロ以下にするに際して従来のようなガータスプリング等
の押圧部品を用いないで済む。この結果、ボールねじの
製造コストの低減を図ることができる。
【0027】また、シール部材5を潤滑剤含有ポリマで
形成しているので、嵌合すき間をゼロ以下にすることに
よって増大するねじ軸1のねじ溝1aとシール部材5の
凸部5aとの間の摩擦抵抗を該シール部材5から滲み出
た潤滑剤によって小さくすることができる。この結果、
摩擦によるトルクの上昇及びシール部材5の発熱を抑制
することができる。
【0028】さらに、シール部材5から滲み出た潤滑剤
は、ねじ軸1の回転に伴ってねじ溝1aに供給され、そ
の後、ねじ溝1aを介して該ねじ溝1a内を転動するボ
ール3及びボールねじナット2のねじ溝2aへと均一に
くまなく供給されるので、ボールねじナット2内に外部
から潤滑剤を供給しなくても、低トルクで良好な運転を
長期間続けることができる。尚、ボールねじナット2内
に外部から潤滑剤を供給しなくても済むため、潤滑剤を
ごく少量しか使用できない装置、例えば半導体製造装置
での潤滑手段として用いると効果的である。
【0029】さらに、互いに対向する切断端7,10を
接続してシール部材5を形成しているので、シール部材
5から潤滑剤が滲み出て該シール部材5が収縮した際
に、該収縮力がねじ軸1を押圧する力は、ねじ軸1のね
じ溝1aと凸部5aとの嵌合すき間を小さくする力とし
て作用する。この結果、ねじ溝1aと凸部5aとの嵌合
すき間を長期間にわたってゼロ以下に維持することがで
きる。
【0030】さらに、切断面8dと切断面11d、切断
面8eと切断面11eはそれぞれ面接触してすき間がゼ
ロ以下とされ、しかもシール部材5から潤滑剤が滲み出
て該シール部材5が収縮した際の該収縮力によって互い
に押圧される面とされているので、シール部材5の収縮
前及び後においても、切断面8dと切断面11d、切断
面8eと切断面11eが互いに密着して切断端7,10
の接続部分のシールが良好になされる。この結果、シー
ル部材5の収縮前及び後にかかわらず、切断端7,10
の接続部分からボールねじナット2内に異物が侵入する
のを防止することができる。
【0031】尚、上記実施例では、嵌合部9及び被嵌合
部12を逆台形状に形成しているが、必ずしもこれに限
定する必要はなく、例えば、図5〜図8に示すような形
状にしてもよい。即ち、図5及び図6に示すシール部材
13は、互いに対向する切断端14,15の内で一方の
切断端14の軸方向の両側部が該軸方向に沿って切断さ
れて切断面16a,16bをなしている。切断面16
a,16bは、軸方向の切断長さが同一とされている。
切断端14の軸方向の中央部には嵌合部17が他方の切
断端15に向けて突出形成されている。
【0032】嵌合部17は、図5に示すように、基部1
8より先端部19の方が軸方向に長い略T形状をなして
いる。基部18及び先端部19の軸方向の両側面は周方
向に沿って切断されてそれぞれ切断面16c,16d及
び切断面16e,16fをなしている。先端部19の切
断端15側を向く面及びその裏側の面は共に軸方向に沿
って切断されてそれぞれ切断面16g及び切断面16
h,16iをなしている。
【0033】他方の切断端15は、軸方向の両側部が切
断面16a,16bに平行に切断されて切断面20a,
20bをなしている。切断面20a,20bは、軸方向
の切断長さが切断面16a,16bに対応している。切
断端15の軸方向の中央部には、図5に示すように、嵌
合部17が嵌め込まれる凹状の被嵌合部21が形成され
ている。被嵌合部21は、嵌合部17に対応する形状を
なしており、嵌合部17の切断面16c〜16iに対応
する切断面20c〜20iを有している。
【0034】そして、このように周方向の一部が切断さ
れたシール部材13を、ねじ軸1に取り付けた後、被嵌
合部21に嵌合部17を嵌め込んでシール部材13の両
切断端14,15を接続する。かかる接続により、シー
ル部材13の凸部5aがねじ軸1のねじ溝1aに嵌合す
き間がゼロ以下になるように嵌合され、この状態で上述
した凹部4に挿入固定される。この時、切断端14側の
切断面16a〜16iと、該切断面16a〜16iに対
向する切断端15側の切断面20a〜20iとのすき間
はシール性を考慮して次のように設定されている。
【0035】即ち、図5を参照して切断面16aと切断
面20a、切断面16bと切断面20b、切断面16c
と切断面20c、切断面16dと切断面20d、切断面
16eと切断面20e、切断面16fと切断面20f、
切断面16gと切断面20gの各すき間はゼロあるいは
0.1mm以下とされ、切断面16hと切断面20h、
切断面16iと切断面20iはそれぞれ面接触してすき
間がゼロ以下とされている。
【0036】この場合、切断面16hと切断面20h、
切断面16iと切断面20iは、シール部材13から潤
滑剤が滲み出て該シール部材13が収縮した際に、該収
縮力によって互いに押圧される面とされている。換言す
れば、該収縮力を受け止める面とされている。これによ
り、シール部材13の収縮前及び後においても、切断面
16hと切断面20h、切断面16iと切断面20iが
互いに密着して切断端14,15の接続部分のシールが
良好になされる。また、切断面16hと切断面20h、
切断面16iと切断面20iがそれぞれシール部材5の
収縮力を受け止めることによって一種のストッパとして
機能し、切断面16aと切断面20a、切断面16bと
切断面20b、切断面16cと切断面20c、切断面1
6dと切断面20d、切断面16eと切断面20e、切
断面16fと切断面20f、切断面16gと切断面20
gの各すき間が該収縮力によって大きくなるのを阻止す
る。
【0037】また、図7及び図8に示すシール部材23
は、互いに対向する切断端24,25の内で一方の切断
端24の軸方向の両側部が該軸方向に沿って切断されて
切断面26a,26bをなしている。切断端24の軸方
向の中間部には嵌合部27が他方の切断端25に向けて
突出形成されている。嵌合部27は、基部28より先端
部29の方が軸方向に長い略鉤形状をなしている。基部
28及び先端部29の軸方向の両側面は周方向に沿って
切断されてそれぞれ切断面26c,26d及び切断面2
6e,26fをなしている。切断面26dと切断面26
fとは周方向に連続した面とされている。先端部29の
切断端25側を向く面及びその裏側の面は共に軸方向に
沿って切断されてそれぞれ切断面26g及び切断面26
hをなしている。
【0038】他方の切断端25は、軸方向の両側部が切
断面26a,26bに平行に切断されて切断面30a,
30bをなしている。切断面30a,30bは、軸方向
の切断長さが切断面26a,26bに対応している。切
断端25の軸方向の中間部には、図8に示すように、嵌
合部27が嵌め込まれる凹状の被嵌合部31が形成され
ている。被嵌合部31は、嵌合部27に対応する形状を
なしており、嵌合部27の切断面26c〜16hに対応
する切断面30c〜30hを有している。
【0039】そして、このように周方向の一部が切断さ
れたシール部材23を、ねじ軸1に取り付けた後、被嵌
合部31に嵌合部27を嵌め込んでシール部材23の両
切断端24,25を接続する。かかる接続により、シー
ル部材23の凸部5aがねじ軸1のねじ溝1aに嵌合す
き間がゼロ以下になるように嵌合され、この状態で上述
した凹部4に挿入固定される。この時、切断端24側の
切断面26a〜26hと、該切断面26a〜26hに対
向する切断端25側の切断面30a〜30hとの各すき
間はシール性を考慮して次のように設定されている。
【0040】即ち、図7を参照して切断面26aと切断
面30a、切断面26bと切断面30b、切断面26c
と切断面30c、切断面26dと切断面30d、切断面
26eと切断面30e、切断面26fと切断面30f、
切断面26gと切断面30gの各すき間はゼロあるいは
0.1mm以下とされ、切断面26hと切断面30hは
面接触してすき間がゼロ以下とされている。
【0041】この場合、切断面26hと切断面30h
は、シール部材23から潤滑剤が滲み出て該シール部材
23が収縮した際に、該収縮力によって互いに押圧され
る面とされている。換言すれば、該収縮力を受け止める
面とされている。これにより、シール部材23の収縮前
及び後においても、切断面26hと切断面30hが互い
に密着して切断端24,25の接続部分のシールが良好
になされる。また、切断面26hと切断面30hがシー
ル部材5の収縮力を受け止めることによって一種のスト
ッパとして機能し、切断面26aと切断面30a、切断
面26bと切断面30b、切断面26cと切断面30
c、切断面26dと切断面30d、切断面26eと切断
面30e、切断面26fと切断面30f、切断面26g
と切断面30gの各すき間が該収縮力によって大きくな
るのを阻止する。
【0042】次に、請求項1の発明の一実施例を図9〜
図11を参照して説明する。図9は請求項1の発明の一
実施例であるボールねじの要部断面図、図10はシール
部材の正面図、図11は図10の矢印Cから見た部分的
側面図である。尚、上述した第2請求項の発明の実施例
と重複する部分は同一符号を付して説明する。まず、図
9に従って全体構成を説明すると、ボールねじは、螺旋
状のねじ溝1aを外周面に有するねじ軸1に、ボールね
じナット2が多数のボール3を介して螺合されている。
ボールねじナット2はねじ軸1のねじ溝1aに対応する
ねじ溝2aを内周面に有する。ボール3はねじ溝1a,
2aによって形成された螺旋状空間をねじ軸1の回転方
向に転動しつつボールねじナット2の胴部に設けられた
ボール循環路(図示せず)に導かれて循環移動する。
【0043】また、ボールねじナット2の端面には環状
の凹部32が形成されている。該凹部32は、リング状
のシール部材33が挿入されている。凹部32は、シー
ル部材33より軸方向の長さが長く形成されており、シ
ール部材33より外側(右側)の内周面には雌ねじ34
が形成されている。雌ねじ34には、該雌ねじ34に対
応する雄ねじ35が外周面に形成された金属或いは樹脂
等からなるリング状の蓋部材36が螺合されている。蓋
部材36は、内周面がねじ軸1に非接触とされており、
さらに、軸方向の内側の端面(左端面)がシール部材3
3の外側の端面(右端面)に密着されている。シール部
材33は、ねじ軸1のねじ溝1aに嵌合する凸部5aを
内周面に有しており、ボールねじナット2の端部外周面
からねじ込まれた止めねじ6によって凹部32内に固定
されている。そして、ねじ軸1が回転すると、ボール3
の転動を介してボールねじナット2がねじ軸1に沿って
直線方向に送られる。
【0044】次に、請求項1に係るボールねじの要部で
あるシール部材33を図10及び図11を参照して説明
する。シール部材33は、潤滑剤含有ポリマで形成され
たもので、周方向の一部が切断されている。互いに対向
する切断端の内で一方の切断端37は、シール部材33
の軸方向の一端面から該軸方向に沿って中央部まで切断
された切断面38aと、該中央部から他方の切断端39
に向けて周方向に沿って切断された切断面38bと、切
断面38bの先端部からシール部材33の他端面まで軸
方向に沿って切断された切断面38cと有している。
【0045】他方の切断端39は、切断端37に対応す
る形状をなしており、接続時に該切断端37の切断面3
8a〜38cに対向する切断面40a〜40cを有して
いる。かかるシール部材33の製造方法は、潤滑剤含有
ポリマを加熱溶融した後、所定の金型に注入して加圧し
ながら冷却固化させて成形する。この場合、圧縮成形あ
るいは射出成形等が可能である。
【0046】ここで、本実施例の潤滑剤含有ポリマとし
ては、低分子量ポリエチレン(分子量1×103 〜5×
105 )65重量%と超高分子量ポリエチレン(分子量
1×106 〜5×106 )5重量%からなるポリエチレ
ンに、潤滑剤としてパラフィン系鉱油30重量%を混合
したものを用いる。そして、このように周方向の一部が
切断されたシール部材33を、ねじ軸1に取り付けた
後、切断端37の切断面38a〜38cと切断端39の
切断面40a〜40cとを互いに突き合わせた後、切断
面38b,40bの周方向の略中央部を通るピン41を
シール部材33の一端面から他端面まで貫通させること
によりシール部材33の互いに対向する切断端37,3
9を接続する。かかる接続により、シール部材33の凸
部5aがねじ軸1のねじ溝1aに嵌合すき間がゼロ以下
になるように嵌合され、この状態でシール部材33が上
述した凹部32に挿入固定される。この時、切断端37
側の切断面38a〜38cと、該切断面38a〜38c
に対向する切断端39側の切断面40a〜40cとの各
すき間はシール性を考慮して、ゼロあるいは0.1mm
以下とされている。
【0047】この場合、シール部材33から潤滑剤が滲
み出て該シール部材33が収縮した際に、該収縮力が切
断面38a〜38cと切断面40a〜40cとのすき間
を広げるように作用するため、本実施例では、上述した
ように凹部32内にシール部材33を挿入した後、該凹
部32に蓋部材36をねじ込んでシール部材33と蓋部
材36の端面同士を密着させることにより、切断面38
c(又は切断面38a)と切断面40c(又は切断面4
0a)とのすき間を閉塞して、粉塵等の異物が特に多い
環境下において該すき間からボールねじナット2内に異
物等が侵入しないようにしている。これにより、シール
部材33の収縮前及び後においても、切断端37,39
の接続部分のシールが良好になされる。
【0048】かかる構成のボールねじにおいては、互い
に対向する切断端37,39を接続することにより、シ
ール部材33の凸部5aをねじ軸1のねじ溝1aに嵌合
すき間をゼロ以下で嵌合させているので、該嵌合すき間
をゼロ以下にするに際して従来のようなガータスプリン
グ等の押圧部品を用いないで済む。この結果、ボールね
じの製造コストの低減を図ることができる。
【0049】また、シール部材33を潤滑剤含有ポリマ
で形成しているので、嵌合すき間をゼロ以下にすること
によって増大するねじ軸1のねじ溝1aとシール部材3
3の凸部5aとの間の摩擦抵抗を該シール部材33から
滲み出た潤滑剤によって小さくすることができる。この
結果、摩擦によるトルクの上昇及びシール部材33の発
熱を抑制することができる。
【0050】さらに、シール部材33から滲み出た潤滑
剤は、ねじ軸1の回転に伴ってねじ溝1aに供給され、
その後、ねじ溝1aを介して該ねじ溝1a内を転動する
ボール3及びボールねじナット2のねじ溝2aへと均一
にくまなく供給されるので、ボールねじナット2内に外
部から潤滑剤を供給しなくても、低トルクで良好な運転
を長期間続けることができる。尚、ボールねじナット2
内に外部から潤滑剤を供給しなくても済むため、潤滑剤
をごく少量しか使用できない装置、例えば半導体製造装
置での潤滑手段として用いると効果的である。
【0051】さらに、互いに対向する切断端37,39
を接続してシール部材33を形成しているので、シール
部材33から潤滑剤が滲み出て該シール部材33が収縮
した際に、該収縮力がねじ軸1を押圧する力、換言すれ
ばねじ軸1のねじ溝1aとシール部材33の凸部5aと
の嵌合すき間を小さくする力として作用する。この結
果、ねじ溝1aと凸部5aとの嵌合すき間を長期間にわ
たってゼロ以下に維持することができる。
【0052】さらに、蓋部材36によって切断面38c
(又は切断面38a)と切断面40c(又は切断面40
a)とのすき間を閉塞しているので、シール部材33の
収縮前及び後においても、切断端37,39の接続部分
からボールねじナット2内への異物の侵入及びシール部
材38のボールねじナット2に対する軸方向のずれを有
効に防止することができる。
【0053】尚、上記実施例では、蓋部材36を凹部3
2にねじ込んでシール部材33の接続部分を閉塞してい
るが、粉塵等の異物が特に多くない環境下では、これに
代えて、該凹部32にスナップリング(図示せず)を装
着してシール部材33のボールねじナット2に対する軸
方向のずれを有効に防止してもよい。また、上記実施例
では、接続端37,39をピン41により接続している
が、必ずしもこれに限定する必要はなく、例えば、図1
2及び図13に示すような止め具を用いて接続してもよ
い。
【0054】即ち、図12及び図13に示すシール部材
42は、互いに対向する切断端の内で一方の切断端43
は、シール部材42の軸方向の一端面から他端面まで該
軸方向に沿って切断された切断面44を有している。他
方の切断端45は、切断端42に対応する形状をなして
おり、接続時に該切断端43の切断面44に対向する切
断面46を有している。シール部材42の各切断面4
4,46を互いに突き合わせた状態において、該突き合
わせ部分の外周面には、凹部47が該突き合わせ部分を
周方向に跨がるように形成されている。凹部47の周方
向の両隅部には係止溝48,49がそれぞれ形成されて
いる。
【0055】そして、このように周方向の一部が切断さ
れたシール部材42を、ねじ軸1に取り付けた後、切断
端43の切断面44と切断端45の切断面46とを互い
に突き合わせた後、凹部47に対応する形状でかつ周方
向の両端部に係止溝48,49に対応する爪51,52
が形成された止め具50を該凹部47に嵌め込むことに
より、シール部材42の互いに対向する切断端43,4
5を接続する。かかる接続により、シール部材42の凸
部5aがねじ軸1のねじ溝1aに嵌合すき間がゼロ以下
になるように嵌合され、この状態でシール部材42が上
述した凹部32に挿入固定される。この時、切断端43
側の切断面44と、該切断面45の切断面46とのすき
間はシール性を考慮して、ゼロあるいは0.1mm以下
とされている。また、止め具50は、シール部材42の
外周面と面一とされている。
【0056】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、請求項
1又は2の発明では、従来のようなガータスプリング等
の押圧部品を用いることなくシール部材の凸部とねじ軸
のねじ溝との嵌合すき間をゼロ以下にすることができる
ので、ボールねじの製造コストの低減を図ることができ
るという効果が得られる。
【0057】また、嵌合すき間をゼロ以下にすることに
よって増大するねじ軸のねじ溝とシール部材の凸部との
間の摩擦抵抗を該シール部材から滲み出た潤滑剤によっ
て小さくすることができるので、摩擦によるトルクの上
昇及びシール部材の発熱を抑制することができるという
効果が得られる。さらに、シール部材から滲み出た潤滑
剤をボールねじのねじ溝、ボール及びボールねじナット
のねじ溝にくまなく供給することができるので、ボール
ねじナット内に外部から潤滑剤を供給しなくても、低ト
ルクで良好な運転を長期間続けることができるという効
果が得られる。尚、ボールねじナット内に外部から潤滑
剤を供給しなくても済むため、潤滑剤をごく少量しか使
用できない装置、例えば半導体製造装置での潤滑手段と
して用いると効果的である。
【0058】さらに、シール部材の収縮力がねじ軸のね
じ溝とシール部材の凸部との嵌合すき間を小さくする力
として作用するので、ねじ軸のねじ溝と凸部との嵌合す
き間を長期間にわたってゼロ以下に維持することができ
るという効果が得られる。さらに、互いに対向する切断
端を接続しているので、シール部材から潤滑剤が滲み出
て該シール部材が円周方向に収縮した際に、接続部分の
すき間が大きくならないようにして該すき間からボール
ねじナット内に異物の侵入を防止することができるとい
う効果が得られる。
【0059】請求項2の発明では、互いに対向する切断
端を面接触させ、かつ、シール部材から潤滑剤が滲み出
て該シール部材が収縮した際に、該収縮力が接触面同士
を互いに押圧するように両切断端を接続しているので、
シール部材の収縮前及び後にかかわらず両切断端が密着
して該接続部分からボールねじナット内に異物が侵入す
るのをより有効に防止することができるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例であるボールねじの
要部断面図である。
【図2】シール部材の正面図である。
【図3】図2の矢印A方向から見た部分的側面図であ
る。
【図4】両切断端の接続前の状態を示す図である。
【図5】接続部分の変形例を説明するための説明図であ
る。
【図6】両切断端の接続前の状態を示す図である。
【図7】接続部分の他の変形例を説明するための説明図
である。
【図8】接続前の状態を示す図である。
【図9】請求項2の発明の一実施例であるボールねじの
要部断面図である。
【図10】シール部材の正面図である。
【図11】図10の矢印B方向から見た部分的側面図で
ある。
【図12】他のシール部材の正面図である。
【図13】図12の矢印C方向から見た部分的側面図で
ある。
【図14】従来のボールねじの要部断面図である。
【図15】従来のボールねじの要部断面図である。
【図16】従来の他のシール部材の正面図である。
【図17】図16の左側面図である。
【符号の説明】
1a…ねじ溝 1…ねじ軸 2a…ねじ溝 3…ボール 2…ボールねじナット 5a…凸部 5,13,23,33,42…シール部材 7,14,24,37,43…一方の切断端 10,15,25,39,45…他方の切断端
フロントページの続き (56)参考文献 実開 平7−4952(JP,U) 実開 平6−6794(JP,U) 米国特許4533149(US,A) 米国特許1271077(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 25/22 - 25/24 F16J 15/32 311

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 螺旋状のねじ溝を外周面に有するねじ軸
    と、該ねじ軸のねじ溝に対応するねじ溝を内周面に有
    し、前記ねじ軸に多数のボールを介して螺合されるボー
    ルねじナットと、前記ねじ軸のねじ溝に嵌合する凸部を
    内周面に有し、前記ボールねじナットの端部に装着され
    るリング状のシール部材とを備えたボールねじにおい
    て、 周方向の一部が切断された潤滑剤含有ポリマからなる前
    記シール部材を前記ねじ軸に取り付けて互いに対向する
    切断端を接続することにより、前記シール部材の凸部を
    前記ねじ軸のねじ溝に嵌合すき間をゼロ以下にして嵌合
    させ、さらに、前記互いに対向する切断端の接続部分を
    閉塞する蓋部材を設けたことを特徴とするボールねじ。
  2. 【請求項2】 螺旋状のねじ溝を外周面に有するねじ軸
    と、該ねじ軸のねじ溝に対応するねじ溝を内周面に有
    し、前記ねじ軸に多数のボールを介して螺合されるボー
    ルねじナットと、前記ねじ軸のねじ溝に嵌合する凸部を
    内周面に有し、前記ボールねじナットの端部に装着され
    るリング状のシール部材とを備えたボールねじにおい
    て、 周方向の一部が切断された潤滑剤含有ポリマからなる前
    記シール部材を前記ねじ軸に取り付けて互いに対向する
    切断端を面接触させ、かつ、前記シール部材から潤滑剤
    が滲み出て該シール部材が円周方向に収縮した際に該収
    縮力が接触面同士を互いに押圧するように両切断端を接
    続し、これにより、前記シール部材の凸部を前記ねじ軸
    のねじ溝に嵌合すき間をゼロ以下にして嵌合させたこと
    を特徴とするボールねじ。
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