JP3433298B2 - 精錬炉における吹き上げコーティング方法 - Google Patents
精錬炉における吹き上げコーティング方法Info
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- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
Description
されるステンレス鋼溶製炉等の高温精錬炉における炉内
耐火物の保護に関する。 【0002】 【従来の技術】一般的に、普通鋼溶製炉,ステンレス鋼
溶製炉等の内張り材としては、黒鉛含有耐火物(MgO
を主成分としたマグネシアカーボンれんが等)が使用さ
れている。この耐火物は、高塩基度スラグには、耐用性
が良好であるが、低塩基度スラグでは、れんが中のMg
Oとスラグ中のCaO,SiO2 等により低融点生成物
を形成し耐用性が悪化する。また、耐熱スポールや黒鉛
の耐酸化などの対策についても種々検討され優れたもの
が開発されているが、それでもまだ完全なものは開発さ
れていない。 【0003】これらの問題点を軽減させる手段として、
特開昭53−45616号公報には、吹錬終了前4〜5
分の時に精錬終了時のスラグ中MgO%が6〜9%とな
るようにMgO含有物質を添加して吹錬を続けると共
に、吹錬終了後、残存スラグ中にもMgO含有物質を投
入富化させ炉内耐火物の表面にコーティングさせる方法
が、また特開昭57−16111号公報には炉底ガス吹
き込み用羽口を具える転炉炉壁面に対し、精錬溶鋼の出
鋼後スラグにドロマイトを添加し炉底ガスにより付着さ
せる方法等が提案され、一部でかなりの効果を上げてい
る。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステン
レス鋼溶製炉等で生成されるスラグのように塩基度の低
い場合は、前記の手段を適用しても溶融スラグの高塩基
度化に伴う高融点化の効果が少なく、スラグの粘性低下
により付着性が悪化し結果的に炉内耐火物の保護効果が
薄れる。 【0005】本発明は、上記のような低塩基度スラグが
生成されるステンレス鋼溶製炉等の高温精錬炉において
も、炉内耐火物の溶損を抑制し得る、吹き上げコーティ
ング法による高融点生成物のスラグコーティング方法を
提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、精錬炉で脱炭
処理後の塩基度2.0以下の残留スラグに、残留スラグ
/CaOが3〜10になるように生石灰を添加し、攪拌
しながら、該精錬炉の内壁に攪拌による生成物をコーテ
ィングすることを特徴とする精錬炉における吹き上げコ
ーティング方法を要旨とするものである。 【0007】なお、前記スラグコーティングを実施する
ためには、残留スラグの温度が1400〜1700℃、
コーティングの時間が5〜30分等の条件を満たすのが
好ましい。 【0008】 【作用】ステンレス鋼溶製炉等で生成されるスラグのよ
うに塩基度の低い場合、そのままスラグを底吹ガスによ
り吹き上げ炉壁に付着させようとしても、元々のスラグ
の融点が低いためスラグ自体がさらさらの状態であり、
付着性が良くない。そこで、スラグ中に生石灰を添加す
ることにより、生石灰を核としてその周りに生石灰とス
ラグとの高融点反応物であるCa2 SiO4 やCa3 S
iO5 等を生成させる。骨材をCaOとすると前記の高
融点生成物がバインダーの役割をし、炉壁に付着した時
点で、熱に強いマトリックスが形成される。結果的に、
炉内耐火物と脱炭処理中に生成されるスラグおよび溶鋼
との間に膜が形成されることになり耐火物の溶損抑制効
果が得られる。また、炉壁に付着したスラグの塩基度が
高いことより、炉内耐火物と付着スラグとの反応による
低融点生成物の形成も抑制され、れんが自体にも悪影響
は来さない。しかも、れんが表面に膜があることによ
り、れんがの熱スポールにもかなりの効果が得られる。
塩基度の低いスラグ中に従来のようなMgO含有物を添
加すると、MgO含有物の周りには、メルビナイト等の
比較的融点が低い生成物が形成され、前記のような効果
が得られにくいので、使用する生石灰は高純度のものほ
ど好ましい。 【0009】吹き上げコーティングを実施するにあた
り、残留スラグ/CaOを3〜10としたのは、残留ス
ラグ/CaOが3未満の場合は、生石灰と十分反応しう
る残留スラグ量がないことと、生石灰の添加による残留
スラグの冷却作用が大きいことにより高融点反応生成物
が結果的に生成しにくく、炉壁に付着しても保護効果が
劣る。逆に、残留スラグ/CaOが10より大きい場合
は、残留スラグと反応すべき生石灰の量が少ないことに
より、炉壁に付着した時、生石灰間にCaOと反応しき
れない低融点の残留スラグが存在し、炉壁の保護効果が
薄れる結果となる。 【0010】残留スラグの塩基度を2.0以下としたの
は、塩基度が2.0より大きい場合は、高粘性状態にあ
り残留スラグ自体が凝固し易く、この中に生石灰を添加
しても反応生成物の形成の前に凝固が進行し、高融点生
成物の量が少なく保護効果が薄れるためである。さら
に、好ましい条件として、残留スラグの温度を1400
〜1700℃としたのは、残留スラグの温度が1400
℃未満の場合は残留スラグの融点の下限近傍であるため
吹き上げ実施前に凝固してしまうからであり、また、上
限を1700℃としたのは既存の精錬炉の吹上温度が1
700℃以下であることから、これを超える高温化は逆
に転炉耐火物を急激に損耗させるからである。 【0011】また、好ましい条件として、コーティング
時間を5〜30分としたのは、5分より短い場合、生石
灰と残留スラグとの反応が完全には終わらず、高融点生
成物が形成されにくく、結果的に炉内耐火物の保護効果
が薄れ、逆に、30分より長くなると、操業面で支障を
きたすと共に、攪拌および自然放熱によりコーティング
が困難となるからである。 【0012】 【実施例】表1に実施例として、生石灰を使用した吹き
上げコーティングの結果を示す。 【0013】 【表1】【0014】サンプル符号A〜Cには、残留スラグ中の
塩基度を変えた時の例を、サンプル符号B,D〜Fに
は、残留スラグとCaOの比を変えた時の例を、サンプ
ル符号B,G,Hには、スラグの温度を変えた時の例
を、サンプル符号B,I〜Lには、吹き上げ時間を変え
た時の例を示す。表2に比較例として、本発明の規定の
範囲外にある条件で吹き上げコーティングを実施した結
果を示す。 【0015】 【表2】【0016】サンプル符号1は、残留スラグの塩基度が
規定外の条件の場合の例、サンプル符号2〜5は、残留
スラグとCaOの比が規定外の場合の例、サンプル符号
6は、スラグの温度が規定外の場会の例、サンプル符号
7は、吹き上げ時間が規定外の場合の例、サンプル符号
8(X)は、一般的に使用されている軽焼ドロマイトを
使用した時の例を示す。 【0017】比較例のように、本発明の規定外の条件で
実施した場合、実施例に比べ付着残存性が劣る結果とな
る。表3には、ステンレス鋼溶製炉において、本発明の
吹き上げコーティングを実施し300回操業した時と、
吹き上げコーティングを実施せず300回操業した時の
炉内耐火物の溶損状況を溶損指数で比較した結果を示
す。溶損状況を比較した部位は、最も溶損が進行すると
予想されるトラニオン部の15段目である。 【0018】 【表3】 【0019】吹き上げコーティングを実施することで溶
損指数が小さくなり、炉寿命延長に寄与する結果となっ
た。これから明らかなように、本発明によれば炉内耐火
物の保護効果が十分得られることが判る。 【0020】 【発明の効果】本発明に従い、精錬炉で脱炭処理後の塩
基度2.0以下の残留スラグに残留スラグ/CaOが3
〜10になるように生石灰を添加し、攪拌しながら、生
石灰と残留スラグとを反応させ、生石灰の表面にCa2
SiO4 ,Ca3 SiO5 等の高融点生成物を形成さ
せ、この生石灰を核とした生成物を該精錬炉の内壁に付
着させることにより、炉内耐火物を脱炭処理中に生成さ
れるスラグおよび溶鋼から保護し、炉寿命延長が図れ
る。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 精錬炉で脱炭処理後の塩基度2.0以下
の残留スラグに残留スラグ/CaOが3〜10になるよ
うに生石灰を添加し、攪拌しながら、該精錬炉の内壁に
攪拌による生成物をコーティングすることを特徴とする
精錬炉における吹き上げコーティング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12445793A JP3433298B2 (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 精錬炉における吹き上げコーティング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12445793A JP3433298B2 (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 精錬炉における吹き上げコーティング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06330134A JPH06330134A (ja) | 1994-11-29 |
JP3433298B2 true JP3433298B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=14885998
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12445793A Expired - Lifetime JP3433298B2 (ja) | 1993-05-26 | 1993-05-26 | 精錬炉における吹き上げコーティング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3433298B2 (ja) |
-
1993
- 1993-05-26 JP JP12445793A patent/JP3433298B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06330134A (ja) | 1994-11-29 |
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