JP2006336077A - 転炉内耐火物の補修方法 - Google Patents

転炉内耐火物の補修方法 Download PDF

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孝一 鳥井
Yasuyuki Takada
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Abstract


【課題】 転炉内に残留させたスラグ性状に関わらず、良好なコーティング層を安価に形成する。
【解決手段】 出鋼完了後、転炉1内に溶融スラグ2を残留させる。この残留させた溶融スラグ2に、この残留溶融スラグ量と出鋼した溶鋼の炭素濃度に応じて、例えば出鋼した溶鋼の炭素濃度が0.25質量%以下の場合のみ、残留溶融スラグの鉄酸化物濃度が5〜10質量%となるように、たとえば炭材等を添加して攪拌する。その後、補修部位に位置させて養生する。
【効果】 良好なスラグコーティングが容易にかつ短い時間で行え、コーティング頻度を増加できて、転炉内耐火物の損耗抑制が可能となり、補修材原単位が減少する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、安価にかつ良好に転炉内耐火物の補修が行える方法に関するものである。
従来、転炉内に貼設された耐火物の補修は、図3に示すように、出鋼後、転炉1内の溶融スラグ2を完全に排滓した後(a図)、炉口1aから補修部位に補修材3を投入し(b図)、養生することで行っていた(c図)。
この補修材を用いたコーティング方法は、補修時間が短く、補修効果も良好であるものの、補修コストが高くつくという欠点があった。
そこで、転炉内に貼設された耐火物の補修を安価に行うために、前記補修材に代えてスラグが用いられるようになってきた。これは、出鋼後の転炉内にスラグを残留させて、耐火物表面にスラグのコーティング層を形成させることで、吹錬中におけるスラグとの接触溶損を防止し、かつ、熱応力破壊による剥離損耗を抑制しようとするものである。
このスラグコーティングによる転炉内耐火物の補修方法において、底吹き羽口よりガス発生物質を混入した不活性ガスを吹き込み、転炉内に残留させた溶融スラグを吹き飛ばして耐火物表面をコーティングする方法が、特許文献1で開示されている。
特開昭59−93816号公報
しかしながら、特許文献1で開示された方法では、転炉内に残留させた溶融スラグの鉄酸化物濃度が高い場合には、溶融スラグの粘性が低くなってコーティング性が劣る場合がある。
この問題を解決する方法として、前記溶融スラグ中に熱可塑性耐火物を添加することでコーティング層の耐用性を大幅に向上する方法が、特許文献2で開示されている。
特開平9−316522号公報
また、図4に示すように、出鋼後、残存量を調整した溶融スラグ2中に(a図)、ドロマイト等の分解吸熱反応を起こす物質を添加した後、炉振りを実施して溶融スラグの温度を低下させ(b図)、補修部位に位置させて養生することで(c図)、強固なスラグのコーティング層を形成する方法が、特許文献3で開示されている。
特開平9−209022号公報
また、耐火度向上材を投入してスラグコーティングを行うに際し、耐火度向上材を投入した後の溶融スラグの粘性を適正な範囲にするために、一旦、転炉内に残留させた溶融スラグ中の鉄酸化物濃度が15%以下になる様にしてスラグの粘性を低くした後に耐火度向上材を投入する方法が、特許文献4で開示されている。この特許文献4では、スラグ中の鉄酸化物濃度を低減するものとして、コークス、アルミニウム含有化合物、マグネシウム含有化合物が開示されている。
特開平10−183219号公報
しかしながら、これら特許文献2,3で開示された方法であっても、転炉内に残留させる溶融スラグ量が少なく、かつ、スラグの粘性が低い場合は、十分なコーティング層が得られない場合があった。この為、スラグ性状が悪い場合、安価なスラグコーティング層を形成できず、焼付材等の高価な補修材使用量が増加し、コスト悪化を招いていた。
また、特許文献4で開示されたコークスを添加しただけでは反応性が悪いので、投入過多になりがちになるが、投入過多になると逆に流動性が悪くなる場合があるため、粘度調整が困難である。また、アルミニウム含有化合物、マグネシウム含有化合物を添加した場合も同様で、かつ、コークスに比べて非常に高価なため、通常使用している補修材とコスト的には変わらなくなってしまう。
本発明が解決しようとする問題点は、転炉内耐火物の表面にスラグをコーティングする従来の補修方法では、転炉内に残留させたスラグ性状によっては、良好なコーティング層を安価に形成することができないと言う点である。
本発明の転炉内耐火物の補修方法は、
転炉内に残留させたスラグ性状に関わらず、良好なコーティング層を安価に形成できるようにするために、
出鋼完了後、転炉内に溶融スラグを残留させ、
この残留させた溶融スラグに、この残留溶融スラグ量と出鋼した溶鋼の炭素濃度に応じて、例えば出鋼した溶鋼の炭素濃度が0.25質量%以下の場合のみ、残留溶融スラグの鉄酸化物濃度が5〜10質量%となるように、還元剤、たとえば炭材等を添加して攪拌し、
その後、補修部位に位置させて養生することを最も主要な特徴としている。
本発明の転炉内耐火物の補修方法において、例えば出鋼した溶鋼の炭素濃度が0.25質量%以下の場合のみ、残留溶融スラグの鉄酸化物濃度が5〜10質量%となるように、たとえば炭材等を添加して攪拌するのは、以下の理由による。
発明者らの実験によれば、出鋼した溶鋼の炭素濃度が0.25質量%以下の場合は、残留させた溶融スラグ中の鉄酸化物濃度が高く、溶融スラグの粘性が低いので、容易にコーティングが行えないからである。
また、残留溶融スラグの鉄酸化物濃度が5〜10質量%となるように、たとえば炭材等を添加して攪拌するのは、発明者らの実験によれば、残留溶融スラグの鉄酸化物濃度が5〜10質量%であれば、溶融スラグの粘性が高くなって、コーティングに適したスラグ性状となるからである。そして、この残留溶融スラグの鉄酸化物濃度を上げるものとしては、炭材等の還元剤の添加が、安価で適している。
本発明では、良好なスラグコーティングが容易にかつ短い時間で行えるので、コーティング頻度を増加することができ、転炉内耐火物の損耗抑制が可能となって、補修材原単位が減少するという利点がある。
以下、本発明の転炉内耐火物の補修方法を実施するための最良の形態を、図1を用いて、詳細に説明する。
図1は本発明の転炉内耐火物の補修方法を、順を追って説明する図である。
出鋼した溶鋼の炭素濃度(以下、tap[C]と言う。)が低い場合、転炉内に残留させた溶融スラグ中の鉄酸化物濃度が高くなり、溶融スラグの粘性が低くなる。従って、スラグコーティングを実施する際には、冷却材の投入後炉振りを行う等、スラグ性状の調整に時間がかかって、コーティングの実施が容易に行えないことから、焼付材等の高価な補修材の使用量が増加し、コストの悪化を招いていた。
一方、発明者らは、tap[C]が0.25質量%を超える場合は、溶融スラグ中の鉄酸化物濃度が低く、溶融スラグの粘性が高いので、スラグ性状はコーティングに適したものとなり、短時間で安価なスラグコーティングを実施できるという知見があった。
そこで、tap[C]が0.25質量%以下の様な低い場合でも、スラグコーティングに適したスラグ性状にして、スラグコーティングの実施が容易に行えるようにするために、発明者らは種々添加材を変更して実験を重ねた。
その結果、転炉内の残留スラグに炭材等の還元剤を添加し、残留溶融スラグの鉄酸化物濃度が5〜10質量%となるようにすれば、スラグコーティングに適したスラグ性状になることを知見した。
本発明は、前記の知見を基になされたものであり、例えば図1(a)に示すように、先ず、出鋼完了後、残留スラグ量を調整するために排滓して、転炉1内に溶融スラグ2を残留させる。
その後、図1(b)に示すように、この転炉1を垂直にし、転炉1内に残留させた溶融スラグ2に、この残留溶融スラグ量と出鋼した溶鋼の炭素濃度に応じて、炉口1aから還元剤を添加し、底吹き羽口から窒素を噴き出させて攪拌する。この底吹き羽口から噴き出させるガスは、羽口の溶損が顕著でない場合は、酸素を含有したガス(例えば圧空、雑窒素等)でも良い。
以上のようにして、溶融スラグ2の性状をコーティングに最適な粘性となるように調整した後は、図1(c)に示すように、補修したい部位に当該溶融スラグ2が位置するように転炉1を傾動し、当該補修位置にて養生する。養生時間は目安として20分程度であるが、固化していれば20分未満でも効果は発揮できる。
ところで、残留溶融スラグ量と出鋼した溶鋼の炭素濃度に応じてとは、例えば出鋼した溶鋼の炭素濃度が0.25質量%以下の場合のみ、残留溶融スラグの鉄酸化物濃度が5〜10質量%となるように、残留溶融スラグ量に応じて還元剤を添加すること言う。
そして、発明者らが実験した結果、添加する還元剤を溶融スラグと反応し易くするためには、レジン系等の有機バインダーでブリケット化された炭材等の還元剤を添加すればよいことが分った。また、この還元剤の形状も、長径が30mm、短径が20mmのアーモンド形状のものを使用するのが適していることも分った。
以上の本発明によれば、転炉内に残留させた溶融スラグを、短時間でコーティングに適したスラグ性状となすことができ、安価に補修材を使用した場合と同様の効果が得られるコーティングが可能となった。
本発明の転炉内耐火物の補修方法により、転炉のスクラップ装入側の溶損部位を補修した場合の結果を下記表1に示す。表1には、図3及び図4に示した従来法で補修した場合の結果も併せて示した。この表1に示した実施例では、tap[C]が0.04質量%以下の場合は、還元剤としてレジン系の有機バインダーでブリケット化した土壌黒鉛を溶融スラグ1トン当たり2kg、tap[C]が0.15質量%以下の場合は、同じく1kg添加することが効果的であった。
Figure 2006336077
表1より明らかなように、本発明の転炉内耐火物の補修方法の各実施例では、補修材を添加した従来例1と略同じ補修時間で、同様の補修効果が得られた。なお、表1に示した各実施例において、効果の点で若干の差があるのは、操業ピッチの差による炉内表面温度差の影響によるものと考える。
従って、本発明方法によるスラグコーティングの頻度を増やした結果、図2(b)に示すように、転炉の内張り耐火煉瓦の損耗が低減され、また、吹き付け材等の補修材使用量も減少した。なお、図2(a)は図3に示した補修材を使用した補修の場合の結果を示したものである。
本発明は、上記の実施例に示したものに限られるものではなく、例えば、還元剤はレジン系の有機バインダーでブリケット化したものでなくても良い等、各請求項に記載した技術的思想の範囲内で適宜実施態様を変更しても良いことはいうまでもない。
本発明は、転炉内耐火物の補修に限らず、他の同様の溶鋼鍋の内張り耐火物の補修にも適用できる。
(a)〜(c)は本発明の転炉内耐火物の補修方法を、順を追って説明した図である。 (a)は図3の方法で補修した場合の効果を説明する図、(b)は本発明方法で補修した場合の効果を説明する図である。 (a)〜(c)は従来の補修材を用いた補修方法を、順を追って説明した図である。 (a)〜(c)は特許文献3に記載の補修方法を、順を追って説明した図である。
符号の説明
1 転炉
1a 炉口
2 溶融スラグ
3 補修材

Claims (3)

  1. 出鋼完了後、転炉内に溶融スラグを残留させ、
    この残留させた溶融スラグに、この残留溶融スラグ量と出鋼した溶鋼の炭素濃度に応じて、還元剤を添加して攪拌し、
    その後、補修部位に位置させて養生することを特徴とする転炉内耐火物の補修方法。
  2. 前記出鋼した溶鋼の炭素濃度が0.25質量%以下の場合のみ、残留溶融スラグの鉄酸化物濃度が5〜10質量%となるように還元剤を添加して攪拌することを特徴とする請求項1に記載の転炉内耐火物の補修方法。
  3. 前記還元剤は、レジン系の有機バインダーでブリケット化されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の転炉内耐火物の補修方法。
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