JP2006233264A - 高クロム溶鋼の溶製方法 - Google Patents

高クロム溶鋼の溶製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006233264A
JP2006233264A JP2005048484A JP2005048484A JP2006233264A JP 2006233264 A JP2006233264 A JP 2006233264A JP 2005048484 A JP2005048484 A JP 2005048484A JP 2005048484 A JP2005048484 A JP 2005048484A JP 2006233264 A JP2006233264 A JP 2006233264A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chromium
furnace
molten
melting
steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005048484A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4736466B2 (ja
Inventor
Yuki Nabeshima
祐樹 鍋島
Hisashi Ogawa
尚志 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2005048484A priority Critical patent/JP4736466B2/ja
Publication of JP2006233264A publication Critical patent/JP2006233264A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4736466B2 publication Critical patent/JP4736466B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Abstract

【課題】 種々の組成の溶融高炭素高クロム鉄合金を使用した場合でも効率的に高クロム溶鋼を溶製することができると同時に、連続鋳造工程とのマッチングにも対処できる効率的な高クロム溶鋼の溶製方法を提供する。
【解決手段】 溶融高炭素高クロム鉄合金13を、溶湯の加熱機能を有する保持炉5に一旦保持した後に出湯し、脱硫設備6で炉外脱硫処理を施した後に脱炭精錬炉7にて脱炭精錬して高クロム溶鋼14とする。この場合、溶融高炭素高クロム鉄合金は、クロム酸化物の溶融還元、高クロム鋼スクラップの溶解及びフェロクロムの溶解の何れかの方法によって得られたものの1種またはそれらのうちの2種以上の混合物、あるいは、前記1種または2種以上の混合物と高炉溶銑との混合物であること、また、炉外脱硫処理を金属マグネシウム系脱硫剤とCaO系脱硫剤とを混合したフラックスを用いて行うことが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、耐熱鋼やステンレス鋼に代表される高クロム鋼の溶鋼を効率的に溶製する方法に関するものである。
耐熱鋼やステンレス鋼に代表される、クロムを5〜30質量%含有する高クロム鋼は、その優れた耐食性及び耐熱性のために近年益々需要が拡大しつつある。このような高クロム鋼の溶鋼(以下「高クロム溶鋼」と記す)は、以前には、アーク炉などでフェロクロムや高クロム鋼スクラップを溶解した後、AOD炉やVOD設備で脱炭精錬して溶製されていた。しかし、アーク炉での溶解は極めて長時間を要するため、近年ではこれよりも生産性の高い転炉を用いて溶解したり、転炉型溶融還元炉あるいは竪型炉形式の溶融還元炉を用いてクロム鉱石を溶融還元したりして溶融高炭素高クロム鉄合金を溶製し、これをAOD炉や転炉で脱炭精錬した後、必要に応じてVOD設備などの真空脱炭設備で仕上げ脱炭精錬する方法が採られるようになってきた。
しかし、このような転炉や溶融還元炉を使用して溶融高炭素高クロム鉄合金を溶製する場合であっても、溶融高炭素高クロム鉄合金の溶製時間は、下工程の連続鋳造設備において複数ヒートの連続連続鋳造(「連々鋳」ともいう)を行う場合の生産能力に対しては、未だ不十分な場合があった。
一方、含クロム鋼であっても、通常の炭素鋼と同様に、鋼の材質上から硫黄は望まれざる不純物元素であるため、これを極力低減することが望まれている。前述したAOD炉や転炉では、従来、脱炭精錬終了後に炉内のスラグにフェロシリコンなどの還元剤を添加してスラグを還元し、脱炭精錬過程で発生したクロム酸化物の還元を行うと同時に、高クロム溶鋼中の硫黄を除去することがなされていた。しかし、脱炭精錬の後に還元期を設けることは、脱炭精錬炉における精錬時間を延長させるのみならず、還元期スラグはSiO2 の含有量が高く、転炉の炉壁耐火物を浸食する作用が強いため、転炉の炉寿命に対して好ましくない影響を与えるものであった。
前者の溶融高炭素高クロム鉄合金の溶製時間が、下工程の連続鋳造設備で連々鋳を行う場合の生産ピッチに対して追いつかない問題に対して、本出願人は、過去に、特許文献1に開示するように、溶融高炭素高クロム鉄合金の溶製工程とその後の脱炭精錬工程との間に、混銑炉あるいは混銑車などの溶湯貯蔵容器を設け、この溶湯貯蔵容器をバッファ容器として使用することにより、溶融高炭素高クロム鉄合金の溶製工程とその後の脱炭精錬工程とが一対一の対応ではなくなり、溶融高炭素高クロム鉄合金の溶製工程を連続鋳造操業とのマッチングとは関わりなく実施可能となることを提案した。
また、後者の高クロム溶鋼の硫黄含有量に関する問題に対し、本出願人は、特許文献2において、転炉型溶融還元炉を用いて溶融高炭素高クロム鉄合金を溶製する場合に、溶融還元の条件を適切に設定することにより、溶融還元炉で十分に脱硫を進行させることが可能となり、これによって、脱炭精錬炉での還元処理を省略することを提案した。
特開平4−224617号公報 特開平1−215913号公報
上記特許文献1において提案した方法によれば、転炉型溶融還元炉の操業を、連続鋳造設備の準備作業などの非稼働時間帯にも連続して行うことができ、それによって溶製した溶融高炭素高クロム鉄合金を溶湯貯蔵容器に貯蔵しておき、連続鋳造工程からの要求のあるタイミングに応じて随時供給することが可能になった。そして、これに上記特許文献2において提案した、転炉型溶融還元炉を用いたクロム鉱石の溶融還元法を適用すれば、脱炭精錬炉における還元期を省略できることにより、脱炭精錬炉の精錬負荷をも軽減することが可能となった。
ところで、ステンレス鋼や耐熱鋼の分野における材料開発はめざましく、例えば油井掘削用のシームレスパイプ用素材や、高加工性フェライト系ステンレス鋼など、様々な用途に適合する高クロム鋼が開発されている。そのような需要に対応するために、製鋼工程では、高価な合金成分を含むスクラップを原料として多量に使用したり、あるいは、不純物である燐の極力少ない高炉溶銑(あるいは高炉溶銑を更に溶銑予備処理によって脱燐した低燐溶銑)などをフレキシブルに配合したりすることが必要となってきた。
即ち、需要が増大した結果、連続鋳造設備とのマッチング並びに転炉での脱炭精錬時の還元処理の省略には極めて有効であった上記転炉型溶融還元法を経ないで溶製された溶融高炭素高クロム鉄合金をも原料として使用せざるを得ないケースが増大し、種々の組成の、特に種々の硫黄含有量の溶融高炭素高クロム鉄合金を使用した場合でも効率的に高クロム溶鋼を溶製することのできる高クロム溶鋼の溶製方法が必要とされるに至った。
本発明は、このような要請に応えるためになされたもので、その目的とするところは、種々の組成の溶融高炭素高クロム鉄合金を使用した場合でも効率的に高クロム溶鋼を溶製することができると同時に、連続鋳造工程とのマッチングにも対処できる効率的な高クロム溶鋼の溶製方法を提供することである。
上記課題を解決するための第1の発明に係る高クロム溶鋼の溶製方法は、溶製して得た溶融高炭素高クロム鉄合金を、溶湯の加熱機能を有する保持炉に一旦保持した後に出湯し、炉外脱硫処理を施した後に脱炭精錬炉にて脱炭精錬して高クロム溶鋼とすることを特徴とするものである。
第2の発明に係る高クロム溶鋼の溶製方法は、第1の発明において、前記溶融高炭素高クロム鉄合金は、クロム酸化物の溶融還元、高クロム鋼スクラップの溶解及びフェロクロムの溶解の何れかの方法によって得られたものの1種またはそれらのうちの2種以上の混合物、あるいは、前記1種または2種以上の混合物と高炉溶銑との混合物であることを特徴とするものである。
第3の発明に係る高クロム溶鋼の溶製方法は、第1または第2の発明において、前記炉外脱硫処理を、金属マグネシウム系脱硫剤とCaO系脱硫剤とを混合したフラックスを用いて行うことを特徴とするものである。
第4の発明に係る高クロム溶鋼の溶製方法は、第1ないし第3の発明の何れかにおいて、前記脱炭精錬炉では、脱炭精錬終了後にスラグの還元処理を行うことなく出鋼することを特徴とするものである。
第5の発明に係る高クロム溶鋼の溶製方法は、第1ないし第4の発明の何れかにおいて、前記脱炭精錬炉から出鋼された高クロム溶鋼を更に真空脱ガス処理することを特徴とするものである。
本発明によれば、製錬または溶解によって得た溶融高炭素高クロム鉄合金、あるいは、この溶融高炭素高クロム鉄合金に高炉溶銑を混合して得た溶融高炭素高クロム鉄合金を、一旦保持炉に保持した後に溶湯収容容器に出湯し、次いで、炉外脱硫処理を施した後に脱炭精錬炉にて脱炭精錬して高クロム溶鋼とするので、溶融高炭素高クロム鉄合金の原料や溶製工程に拘わらず、換言すれば使用する溶融高炭素高クロム鉄合金の硫黄含有量に拘わらず脱硫の負荷を脱炭精錬工程に負わせることがなく、高品質の高クロム溶鋼を効率的に溶製することができると同時に、保持炉をバッファ容器として使用することができることから後工程の連続鋳造工程とのマッチングも極めて容易となり、連続鋳造工程の生産性を低下させることがなく高クロム鋼を製造することが可能となり、工業上有益な効果がもたらされる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明では先ず、製錬あるいは溶解などの溶製工程によって得た溶融高炭素高クロム鉄合金を、溶湯の加熱機能を有する保持炉に一旦保持する。ここに溶融高炭素高クロム鉄合金とは、クロムを5質量%以上、好ましくは30質量%以下、炭素を1質量%以上、好ましくは3質量%以上飽和溶解度以下含有する溶融鉄合金である。この溶融高炭素高クロム鉄合金は、製錬あるいは溶解などによって溶製する。
ここで製錬とは、クロム酸化物を溶融還元製錬したり、フェロクロムや高クロム鋼スクラップを溶解した後に酸化精錬や還元精錬を行うなどしたりすることを含む。クロム酸化物としては、クロム鉱石、酸化クロム含有スラジ、酸化クロム含有スラグ、クロム−マグネシア質煉瓦屑のようなクロム酸化物含有耐火物屑などを使用することが好適である。溶融還元製錬は、前述の特許文献1に記載されるような転炉型溶融還元炉(「鉄浴式溶融還元炉」ともいう)や、竪型炉形式の溶融還元炉(例えば特開昭62−167809号公報参照)を用いて行うのが好適である。また、上記の溶解とは、フェロクロムや高クロム鋼スクラップをアーク炉などの電気炉で電熱を利用して溶解する方法、及び、転炉型の精錬炉においてコークスや石炭などの炭材を酸素によって燃焼し、その燃焼熱を利用して溶解する方法があり、何れであっても構わない。
また、上記のようにして溶融高炭素高クロム鉄合金を溶製する過程で、炉内に予め高炉溶銑を装入する、あるいは還元製錬後または溶解後に高炉溶銑を装入し、両者を混合してクロム含有量及び炭素含有量を調整した溶融高炭素高クロム鉄合金を得てもよい。更には、上記のようにして得られた溶融高炭素高クロム鉄合金を溶融還元炉あるいは溶解用溶製炉から出湯した後に高炉溶銑と合わせ湯し、クロム含有量及び炭素含有量を調整した溶融高炭素高クロム鉄合金としてもよい。
本発明では上記のようにして得た溶融高炭素高クロム鉄合金を、一旦、溶湯の加熱機能を備えた保持炉に保持する。この保持炉は、従前慣用の混銑炉、即ち重油やコークス炉ガスなどの燃料の燃焼によって溶湯を加熱、保熱する方式のものや、溝型誘導加熱装置を具備した貯留炉(例えばCAMP-ISIJ,vol.13(2000)p.48参照)などを利用することができる。このような保持炉に溶融高炭素高クロム鉄合金を保持する理由は、第1には、その後の脱硫処理に好適になるように溶融高炭素高クロム鉄合金の温度を加熱すること、第2には、その後の脱炭精錬や連続鋳造工程に溶融高炭素高クロム鉄合金を支障なく供給するためのバッファの役目を持たせることである。また、この保持炉において、高クロム鋼スクラップを追加的に溶解しても構わない。
この保持炉からは、連続鋳造工程からの要求に応じて、随時、脱炭精錬炉にて脱炭精錬するための溶融高炭素高クロム鉄合金を取鍋、溶銑鍋、装入鍋などの溶湯収容容器に出湯する。そして溶湯収容容器に出湯された溶融高炭素高クロム鉄合金を炉外脱硫設備において脱硫処理する。この炉外脱硫設備は、機械攪拌による脱硫方法、フラックスインジェクションによる脱硫方法、ガス攪拌による脱硫方法などがあり、何れの方法であってもよい。脱硫剤としては、CaO系脱硫剤、CaC2 系脱硫剤あるいは金属マグネシウム系脱硫剤などを使用可能であるが、小量の使用で脱硫効果の大きい金属マグネシウム系の脱硫剤を使用することが好ましく、その際に、CaO系脱硫剤を併用することがより一層好ましい。具体的には、金属マグネシウムを10〜50質量%、CaOを50〜90質量%の割合で混合したフラックスの使用が好ましい。特に、溶湯収容容器に保持した溶融高炭素高クロム鉄合金中にこの種のフラックスをインジェクションして脱硫処理するのが設備的にも簡素であり好ましい。
炉外脱硫処理の施された溶融高炭素高クロム鉄合金を、次に脱炭精錬炉において脱炭精錬して高クロム溶鋼とする。脱炭精錬炉としては従前慣用の製鋼用転炉あるいはAOD炉などが使用できるが、要は、溶融高炭素高クロム鉄合金に酸素を供給して脱炭精錬可能な炉であれば特に形式を問うものではない。肝要なことは、高濃度のクロムを含有する鉄合金の脱炭精錬では、脱炭が進行すると脱炭反応よりもクロムの酸化の方が優勢になるので、これを避けるために雰囲気中のCOガス分圧を低下するべく酸素に代えて不活性ガスを供給あるいは酸素に不活性ガスを混合することのできる設備を有することである。
本発明においては、脱炭精錬炉で脱炭精錬を経た高クロム溶鋼を、スラグの還元処理を施すことなく出鋼することが好ましい。その理由は、第1には、本発明では脱炭精錬の前に溶融高炭素高クロム鉄合金を炉外脱硫処理しているため、脱炭精錬の後に脱硫の目的のために還元処理をする必要がないことによる。また、第2には、スラグの還元処理は、通常スラグ中にフェロシリコンを投入し、珪素によってスラグ中の酸化クロムを還元して行うので、スラグ中に多量のSiO2 が発生し、これによりスラグ量が増大し、その後のスラグ処理の負荷が増大するが、このスラグ処理の負荷を軽くするためである。更に、第3には、脱炭精錬終了時の溶鋼温度はクロムの酸化を避けるために1700℃以上もの高温になっており、還元処理によって生成する、SiO2 含有量の増加した低塩基度のスラグは、この高温条件と相まって脱炭精錬炉の炉壁耐火物を激しく浸食し、炉寿命を著しく低下させてしまうが、これによる炉寿命の低下を防止するためである。
上記の理由によって脱炭精錬炉での脱炭精錬後にスラグの還元処理を施すことなく取鍋に出鋼した高クロム溶鋼の表面には、出鋼時に不可避的に流出した、酸化クロム含有量の高いスラグが存在している。そこで、この取鍋内の溶鋼上に存在するスラグを還元し、スラグ中のクロムを高クロム溶鋼に回収するために、真空脱ガス処理をすることが好ましい。真空脱ガス処理としては、VOD法、RH法、DH法あるいは直胴式の吸い上げ式真空脱ガス法など、通常の製鋼工程で使用されている真空脱ガス設備が何れも好適に使用できる。尚、脱炭精錬炉のスラグの大部分は出鋼後に別途スラグ鍋に排滓されるので、取鍋内に流出しているスラグは脱炭精錬炉スラグ全体のうちの1%にも満たない量である。
但し、極低炭素ステンレス鋼やクロムを20質量%以上含有するスーパーフェライト系ステンレス鋼などの場合には、脱炭精錬炉のみでは製品としての目標炭素含有量レベルまで脱炭することが困難であるので、真空脱ガス設備において仕上げ脱炭を行う必要がある。係る観点から、このような鋼種を溶製する場合には、真空脱ガス設備には上吹酸素ランスや酸素吹き込み羽口などの酸素供給設備を備えていることが必要である。具体的には、VOD法や上吹酸素ランスまたは横吹酸素羽口を備えたRH脱ガス法を使用することが好ましい。
このようにして溶製した高クロム溶鋼を次工程の連続鋳造工程に搬送して鋳造し、高クロム鋼の連続鋳造鋳片を製造する。
以上説明したように、本発明によれば、製錬または溶解によって得た溶融高炭素高クロム鉄合金、あるいは、この溶融高炭素高クロム鉄合金に高炉溶銑を混合して得た溶融高炭素高クロム鉄合金を、一旦保持炉に保持した後に溶湯収容容器に出湯し、次いで、炉外脱硫処理を施した後に脱炭精錬炉にて脱炭精錬して高クロム溶鋼とするので、使用する溶融高炭素高クロム鉄合金の硫黄含有量に拘わらず脱硫の負荷を脱炭精錬工程に負わせることがなく、高品質の高クロム溶鋼を効率的に溶製することができると同時に、保持炉をバッファ容器として使用することができることから後工程の連続鋳造工程とのマッチングも極めて容易となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。図1は、本発明の製造工程フロー図の一例を示す図であり、図1において、1は上底吹転炉型溶融還元炉、2は高炉、3は竪型溶融還元炉、4はスクラップシュート、5は保持炉、6は炉外脱硫設備、7は脱炭精錬炉、8はVOD設備、9は含クロム溶銑A、10は高炉溶銑、11は含クロム溶銑B、12はステンレス鋼スクラップ、13は溶融高炭素高クロム鉄合金、14は高クロム溶鋼である。
炉容185トンの上底吹転炉型溶融還元炉1によって溶製した含クロム溶銑A9と、高炉2によって鉄鉱石を還元して得た高炉溶銑10と、竪型溶融還元炉3によってクロム含有スラジを溶融還元して得た含クロム溶銑B11と、を主たる原料として本発明方法によって高クロム溶鋼14を溶製した(「本発明例」と記す)。尚、保持炉5及び脱炭精錬炉7では、高クロム鋼スクラップとしてクロム含有量が約10質量%のステンレス鋼スクラップ12を補助的に溶解し、また、脱炭精錬炉7では、補助的に適宜フェロクロムを投入して溶製する鋼種の目標クロム含有量に調整した。表1に、含クロム溶銑A、高炉溶銑、含クロム溶銑B及びステンレス鋼スクラップの炭素、クロム、硫黄の含有量を示す。表1に示すように、含クロム溶銑A及びステンレス鋼スクラップに比べて高炉溶銑及び含クロム溶銑Bの硫黄含有量は極めて高く、また、炭素含有量及びクロム含有量もそれぞれ異なっている。
Figure 2006233264
保持炉5は、溝型誘導加熱装置を有する炉容が1400トン、加熱能力が8MWの貯銑炉タイプの炉である。保持炉5では、上記の含クロム溶銑A9、高炉溶銑10及び含クロム溶銑B11を合わせ湯し、更にステンレス鋼スクラップ12を適宜添加して溶解し、溶湯温度が1400℃で、炭素含有量が4.0質量%、クロム含有量が10質量%になるように調整した。この場合に溶湯の硫黄含有量は、0.031質量%程度になった。
炉外脱硫設備6は、図2に示すようなインジェクション方式の脱硫設備とし、保持炉5から溶湯収容容器である溶銑鍋15に出湯した溶融高炭素高クロム鉄合金13に、金属マグネシウム−CaO系フラックス(金属マグネシウムを30質量%、CaOを70質量%含有)をキャリアガスとともにインジェクションランス16を介して吹き込んで脱硫処理した。尚、キャリアガスとしては、極低窒素ステンレス鋼の場合はAr、それ以外は窒素を使用した。この炉外脱硫設備6における脱硫処理前後の溶融高炭素高クロム鉄合金13の温度及び成分は表2の通りであった。表2に示すように硫黄濃度は0.005質量%まで低下しており、脱硫率は約84%であった。処理前後で溶湯温度が変化しない理由は、金属マグネシウムの燃焼熱による昇熱効果と処理中の放熱による冷却効果とがほぼ一致したためである。尚、図2において、15は溶銑鍋、16はインジェクションランス、17はランス支持具、18はランス支持アーム、19はフード、20は脱硫剤受入・貯蔵ホッパー、21はインジェクションタンクである。
Figure 2006233264
脱炭精錬炉7は、炉容が185トンの上底吹転炉型溶融還元炉であり、上吹ランス、底吹羽口ともに酸素及び不活性ガス(窒素またはAr)を単独または混合使用できるものである。脱炭精錬炉7において、上記の炉外脱硫後の溶融高炭素高クロム鉄合金13にクロム濃度調整用のフェロクロムを加えて脱炭精錬し、クロム含有量が11〜18質量%、炭素含有量が0.1〜0.3質量%の高クロム溶鋼14とし、脱炭精錬後のスラグ還元処理を実施することなしに取鍋に出鋼した。
出鋼した高クロム溶鋼14のうち、極低炭素仕様(製品目標炭素濃度が0.01質量%以下のもの)については、引き続きVOD設備8にて酸素吹精による脱炭精錬を行った後に、真空脱炭と還元処理及び溶鋼の脱酸処理と合金成分添加を行って、製品組成のステンレス溶鋼に仕上げた。一方、中炭素仕様(製品目標炭素濃度が0.1質量%を超えるもの)については、VOD設備8にて、真空脱ガスと還元処理及び溶鋼の脱酸処理と合金成分添加を行って、製品組成のステンレス溶鋼に仕上げた。製品組成に調整後のステンレス溶鋼は、その後、垂直曲型スラブ連続鋳造設備にて鋳造し、ステンレス鋼スラブ鋳片とした。尚、極低炭素仕様のステンレス鋼の製造量と中炭素仕様のステンレス鋼の製造量との比率は質量比で72:28であった。
比較例として、保持炉5にて上記と同様の温度、成分に調整した溶融高炭素高クロム鉄合金を、炉外脱硫処理を行わずに上底吹転炉に装入し、フェロクロムを加えてクロム含有量を調整した後に脱炭精錬し、その後スラグ還元処理を行って出鋼する操業を行った。出鋼後の溶鋼の処理は、上記の本発明例と同様に、溶鋼の目標炭素濃度に応じたVOD処理を施し、次いで連続鋳造してステンレス鋼スラブ鋳片とした。比較例においても製造品種の比率は上記の本発明例と同様に、極低炭素仕様のステンレス鋼の製造量と中炭素仕様のステンレス鋼の製造量との比率は質量比で72:28であった。
先ず、中炭素仕様のステンレス鋼について、脱炭精錬炉における処理時間(前ヒートの出鋼から次回ヒートの出鋼までの時間)を調査した。比較例では脱炭精錬炉の処理時間は62.8分であったのに比べ、脱炭精錬炉でスラグ還元処理を行わない本発明例ではこれよりも5.2分短い57.6分で脱炭精錬することができた。
また、極低炭素仕様のステンレス鋼では、比較例では脱炭精錬炉における処理時間は81.8分であったのに比べて、脱炭精錬炉でスラグ還元処理を行わない本発明例ではこれよりも8.1分短い73.7分で処理することができた。この短縮時間は、上記の中炭素仕様のステンレス鋼における短縮効果よりも更に大きい。これは、スラグ還元処理に要する時間の短縮の他に、脱炭処理に要する時間も低減できた効果による。即ち、極低炭素仕様のステンレス鋼は、炭素含有量だけでなく窒素含有量も0.01質量%以下の極低窒素濃度まで低減する必要があるが、本発明例では、脱炭精錬前に溶融高炭素高クロム鉄合金を脱硫してあるので、脱炭反応の際にCO気泡中への窒素の逸脱を阻害する溶湯中の硫黄が低いため、脱炭に並行して速やかに脱窒反応が進む結果、脱炭処理自体の時間を比較例よりも短くすることが可能になったことによる。逆にいえば、比較例では脱炭精錬炉で脱窒を確保するために、過度に炭素を吹き下げていたことになる。
また、VOD設備における処理時間を比較すると、酸素吹精による脱炭と真空脱炭とを必要とする極低炭素仕様のステンレス鋼の場合、比較例では82.8分を要していたものが、本発明例では80.6分に短縮することができた。これは、比較例の場合、脱炭精錬炉でフェロシリコンによってスラグ還元処理を行ってから出鋼するので、必然的に溶鋼中の酸素が珪素によって脱酸されると同時に、溶鋼中に珪素が含有されるため、VOD設備で酸素吹精を行っても、先ず溶鋼中の珪素を酸化するために酸素が使用され、直ちに脱炭反応が開始しない。これに対して本発明例では、スラグ還元を施すことなく脱炭精錬炉から出鋼するので、溶鋼中には珪素が存在せず且つ溶存酸素濃度が高い状態であり、VOD設備で酸素吹精すると直ちに脱炭が開始することによる。
また、極低炭素仕様のステンレス鋼と中炭素仕様のステンレス鋼の全体について、フェロシリコン使用量及びスラグ発生量に関して本発明例と比較例とで比べると、本発明例の方がフェロシリコン使用量は3.51kg/ton少なく、またスラグ発生量は18.58kg/ton少ない結果であった。
以上に詳述したように、本発明によれば、脱炭精錬炉及び真空脱ガス設備における処理時間の短縮、還元用フェロシリコン使用量の削減、及びスラグ発生量の低減がなされ、高クロム鋼の製造コストを大幅に削減することができた。
本発明の製造工程フロー図の一例を示す図である。 本発明で使用した炉外脱硫設備の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 上底吹転炉型溶融還元炉
2 高炉
3 竪型溶融還元炉
4 スクラップシュート
5 保持炉
6 炉外脱硫設備
7 脱炭精錬炉
8 VOD設備
9 含クロム溶銑A
10 高炉溶銑
11 含クロム溶銑B
12 ステンレス鋼スクラップ
13 溶融高炭素高クロム鉄合金
14 高クロム溶鋼

Claims (5)

  1. 溶製して得た溶融高炭素高クロム鉄合金を、溶湯の加熱機能を有する保持炉に一旦保持した後に出湯し、炉外脱硫処理を施した後に脱炭精錬炉にて脱炭精錬して高クロム溶鋼とすることを特徴とする、高クロム溶鋼の溶製方法。
  2. 前記溶融高炭素高クロム鉄合金は、クロム酸化物の溶融還元、高クロム鋼スクラップの溶解及びフェロクロムの溶解の何れかの方法によって得られたものの1種またはそれらのうちの2種以上の混合物、あるいは、前記1種または2種以上の混合物と高炉溶銑との混合物であることを特徴とする、請求項1に記載の高クロム溶鋼の溶製方法。
  3. 前記炉外脱硫処理を、金属マグネシウム系脱硫剤とCaO系脱硫剤とを混合したフラックスを用いて行うことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の高クロム溶鋼の溶製方法。
  4. 前記脱炭精錬炉では、脱炭精錬終了後にスラグの還元処理を行うことなく出鋼することを特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の高クロム溶鋼の溶製方法。
  5. 前記脱炭精錬炉から出鋼された高クロム溶鋼を更に真空脱ガス処理することを特徴とする、請求項1ないし請求項4の何れか1つに記載の高クロム溶鋼の溶製方法。
JP2005048484A 2005-02-24 2005-02-24 高クロム溶鋼の溶製方法 Expired - Fee Related JP4736466B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005048484A JP4736466B2 (ja) 2005-02-24 2005-02-24 高クロム溶鋼の溶製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005048484A JP4736466B2 (ja) 2005-02-24 2005-02-24 高クロム溶鋼の溶製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006233264A true JP2006233264A (ja) 2006-09-07
JP4736466B2 JP4736466B2 (ja) 2011-07-27

Family

ID=37041251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005048484A Expired - Fee Related JP4736466B2 (ja) 2005-02-24 2005-02-24 高クロム溶鋼の溶製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4736466B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006283164A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Jfe Steel Kk 含クロム溶銑の脱硫処理方法
JP2008174780A (ja) * 2007-01-17 2008-07-31 Nippon Steel Corp 擬似溶銑の製造方法
JP2008214711A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Nippon Steel Corp 含クロム溶鉄の脱硫方法
JP2011214125A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Nippon Steel Corp クロム含有鋼の吹酸脱炭方法
JP2011252235A (ja) * 2011-08-16 2011-12-15 Nippon Steel Corp 擬似溶銑の製造方法
JP2013144292A (ja) * 2011-12-12 2013-07-25 Jfe Steel Corp クロム酸化物含有物質の還元処理方法
JP2014058719A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Nisshin Steel Co Ltd 溶鉄の製造方法
CN103740889A (zh) * 2013-12-28 2014-04-23 首钢总公司 一种解决高碳钢心部马氏体的生产方法
WO2022224013A1 (en) * 2021-04-21 2022-10-27 Arcelormittal Gas atomization of molten steel

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230164166A (ko) * 2021-04-06 2023-12-01 아르셀러미탈 용융된 강의 가스 분무법

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02232312A (ja) * 1989-03-07 1990-09-14 Kawasaki Steel Corp ステンレス鋼の溶製方法
JP2000248306A (ja) * 1999-03-02 2000-09-12 Nippon Steel Corp 溶銑の脱硫方法
JP2003155515A (ja) * 2001-11-21 2003-05-30 Kawasaki Steel Corp 高Cr溶鋼の製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02232312A (ja) * 1989-03-07 1990-09-14 Kawasaki Steel Corp ステンレス鋼の溶製方法
JP2000248306A (ja) * 1999-03-02 2000-09-12 Nippon Steel Corp 溶銑の脱硫方法
JP2003155515A (ja) * 2001-11-21 2003-05-30 Kawasaki Steel Corp 高Cr溶鋼の製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006283164A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Jfe Steel Kk 含クロム溶銑の脱硫処理方法
JP2008174780A (ja) * 2007-01-17 2008-07-31 Nippon Steel Corp 擬似溶銑の製造方法
JP2008214711A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Nippon Steel Corp 含クロム溶鉄の脱硫方法
JP2011214125A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Nippon Steel Corp クロム含有鋼の吹酸脱炭方法
JP2011252235A (ja) * 2011-08-16 2011-12-15 Nippon Steel Corp 擬似溶銑の製造方法
JP2013144292A (ja) * 2011-12-12 2013-07-25 Jfe Steel Corp クロム酸化物含有物質の還元処理方法
JP2014058719A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Nisshin Steel Co Ltd 溶鉄の製造方法
CN103740889A (zh) * 2013-12-28 2014-04-23 首钢总公司 一种解决高碳钢心部马氏体的生产方法
WO2022224013A1 (en) * 2021-04-21 2022-10-27 Arcelormittal Gas atomization of molten steel

Also Published As

Publication number Publication date
JP4736466B2 (ja) 2011-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4736466B2 (ja) 高クロム溶鋼の溶製方法
JP5954551B2 (ja) 転炉製鋼法
JP2013234379A (ja) 極低燐極低硫鋼の溶製方法
CN112126737B (zh) 一种低硫合金钢水的生产方法
JP4742740B2 (ja) 低硫鋼の溶製方法
JPH09217110A (ja) 超低硫鋼の溶製方法
JP5063966B2 (ja) 溶鋼の製造方法
JP3672832B2 (ja) ダクタイル鋳鉄管及びその製造方法
JP4765374B2 (ja) 含クロム溶銑の脱硫処理方法
JP3721154B2 (ja) クロム含有溶湯の精錬方法
JP5967139B2 (ja) 溶銑の予備処理方法
JP4687103B2 (ja) 低炭素アルミキルド鋼の溶製方法
JP4534734B2 (ja) 低炭素高マンガン鋼の溶製方法
JP2003147430A (ja) 製鋼用還元剤及び製鋼方法
JP4183524B2 (ja) 高清浄度鋼の製造方法
JP4981248B2 (ja) 溶銑の処理方法
JP2964861B2 (ja) ステンレス鋼の製造方法
JPH06228626A (ja) 脱硫前処理としてのスラグ改質方法
JP3772725B2 (ja) 鋼の溶製方法
RU2404261C1 (ru) Способ совмещенного процесса нанесения шлакового гарнисажа и выплавки стали в конвертере
JPH11140530A (ja) 極低窒素ステンレス鋼の製造方法
JPH0892618A (ja) 予備精錬方法
JP3327062B2 (ja) 極低炭・極低硫鋼の溶製方法
JPH0959708A (ja) ステンレス鋼の効率的な脱炭吹錬方法
JP2757761B2 (ja) 溶融還元によるステンレス溶鋼の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060921

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110418

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees