JP5954551B2 - 転炉製鋼法 - Google Patents

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Description

本発明は、転炉製鋼法に関し、特に、溶銑を転炉にて脱炭吹錬に併せて脱珪処理と脱燐処理を行なってから製鋼精錬をする方法について提案する
近年の製鋼法では、転炉による脱炭精錬に先立って、高炉から供給される溶銑中の珪素や燐を予め除去する溶銑予備処理を施すことが一般的である。その溶銑予備処理は、精錬用フラックスなどのコスト低減や溶鋼の高純度化、転炉での過酸化防止によるマンガン歩留りの向上、精錬スラグ量の低減などの要請に応じて実施される。
例えば、製鋼工程で発生する精錬スラグの場合、構成成分中のフッ素が法規制の対象となることがある。この場合、フッ素源となる蛍石(CaF)を使用しない溶銑予備処理の方法が有効である。また、近年では、製鉄業への温室効果ガスの排出量削減への要求が高まっており、酸化鉄を還元するのに大きなエネルギーを必要とする高炉溶銑の使用割合を低減させる一方、鉄スクラップなどの冷鉄源の使用割合を増大させる製鋼方法についての要請もある。このような背景の下で、近年の製鋼法では、溶銑予備処理法の改善を図りつつ、冷鉄源の使用比率を増大させる傾向がある。
ところで、溶銑の脱珪および/または脱燐を行なう溶銑予備処理に際し、生石灰などの精錬剤(媒溶剤)を添加すると同時に気体酸素や酸化鉄等の固体酸素源を供給して、溶銑中の珪素や燐をスラグ中に除去するための炉として、転炉型の容器、すなわち転炉を用いる方法がある。この転炉は、多量のスクラップを使用するためには、炉容積の大きい転炉を用いることが有利だからである。この点について、特許文献1では、転炉型の反応容器を用いて脱珪処理を行ない、出湯−排滓した後、再びその転炉型反応容器に脱珪した溶銑を装入して脱燐処理を行なう予備処理方法において、脱珪処理後の溶銑中珪素濃度やスラグの塩基度および酸化鉄濃度を調整することにより、蛍石を使用しないで効率よく脱燐する方法を提案している。
また、特許文献2には、転炉型容器で溶銑の脱珪処理と脱燐処理を連続して行なう予備処理方法において、前チャージの脱燐処理後スラグの40〜60質量%を容器内に残留させて、これを脱珪、脱燐処理に利用することにより、スラグ発生量を減少させる方法(ダブルスラグ法)が開示されている。
特許文献3には、転炉を使用して脱珪処理と脱燐処理とを行なう転炉による溶銑の精錬方法において、転炉内で脱珪処理後に中間排滓を行なってから、引き続き脱燐処理を行なう方法が開示されている。この方法では、後述するように組成の制御を通じて、脱珪後の復燐を制御すると共に、その後の脱燐処理を容易にすることができるとしている。
特開2002−129221 特開2002−256325 特開2001−271113
特許文献1に開示の方法は、脱珪処理後に転炉型容器から出湯・排滓した後、再び、その容器内に脱珪した溶銑を装入して脱燐処理を行なうため、溶銑中のりん濃度の低減には有利である。しかし、この方法は、出銑と装入を繰り返す必要があるため、1つの転炉型容器で実施する場合には生産性が著しく劣るという問題がある。ただし、この方法では、溶銑予備処理のために、2つの転炉型容器を用いることもできる。しかし、この場合には多額の設備費用が必要になると共に、炉体からの放散熱による熱ロスが増大するという問題がある。さらに、この方法では、脱珪処理および脱燐処理において大量の媒溶剤を添加することが必要になることから精錬コストの増大を招くと共に、媒溶剤の吸熱による熱ロスが増大するという問題もある。さらにまた、この方法では、脱燐処理時に滓化促進や脱燐反応効率の向上のために鉄鉱石などの酸化鉄を投入しているため、この酸化鉄分解反応に伴う吸熱や中間出銑による熱ロスが大きいという問題がある。その他、蛍石を使用しない脱燐スラグは、塩基度が比較的高いため、脱燐処理終了時点でもスラグ中の固相比率が高く流動性に劣り、溶鉄の液滴がスラグ中に混入して分離されないまま炉外に排滓され、地金ロスの増大を招くという問題もあった。なお、その地金の一部はスラグを粉砕した後、磁選することにより鉄源として回収できるが、スラグに混入した微細鉄粒子までは回収できないため、大部分がスラグと共に土木用途などで処分されることになり、地金のロスが大きい。
次に、特許文献2については、1つの転炉型容器で脱珪処理と脱燐処理を連続して行なうと共に、脱燐処理後スラグの40〜60質量%のみを排出して、残りを次チャージの脱珪、脱燐処理に使用することにより、媒溶剤使用量、スラグ発生量を低減させる予備処理方法を提案しており、熱ロスの低減が期待できる。しかし、この文献2には、脱珪および脱燐処理における適正なスラグ組成や処理温度の範囲が記載されていないばかりか、大量に生成する脱珪スラグを炉内に残留させたまま脱燐処理を行なうことから、低燐銑を溶製するにはスラグ塩基度を調整するための多量の石灰系媒溶剤が必要となる。このため、脱珪スラグこそ発生しないが、炉内の脱燐スラグ量が増大して反応効率が低下し、脱燐スラグの排出量はむしろ増大することになるから、脱燐スラグ中への地金ロスの問題も残されたままであった。
特許文献3の方法については、溶銑脱りん後スラグを炉内に残留させ、次チャージの脱珪吹錬後のスラグ組成を塩基度0.9〜1.1、スラグ中の(T.Fe)=15〜20mass%として排出することで、脱珪吹錬中の復燐を防止し、スラグ中の未反応石灰を低減する技術を提案している。しかし、この方法は、脱珪吹錬後のスラグ組成の変動によって、復燐が生じる可能性がある。特に、連続的に操業を行う中で、脱珪吹錬後のスラグを効率よく系外に排出しないと、りんを含んだスラグが残留することになり、スラグの塩基度やスラグの(T.Fe)の変動により、脱りん反応を安定して進行させることが困難になるという問題がある。
本発明の主たる目的は、少量の媒溶剤で溶銑の脱珪処理および脱燐処理の効率を上げて、低燐銑の溶製コストを低減させると共に脱炭精錬のコストをも抑制することのできる転炉製鋼法を提案することにある。
また、本発明の他の目的は、溶製時に発生するスラグの有効利用を拡大できるようにすること、およびスラグ中への地金ロスを低減するために有効な転炉製鋼法を提案することにある。
前記目的に対し、発明者らは、脱珪、脱燐、脱炭の製鋼精錬プロセスにおいて、媒溶材の使用量を抑制しても燐濃度を効率よく低減させることができると同時に、スクラップ溶解のための熱源を確保することができ、かつ鉄歩留りを向上させることができる方法について検討した。その結果、転炉内において溶銑の脱珪処理および溶銑の脱燐処理を行なう溶銑予備処理に当たり、脱珪処理および脱燐処理のいずれか一方もしくは両方の処理のとき、さらには脱炭精錬をするときに、精錬用酸素ガスや粉体の供給に加え、さらに燃料ガスや支燃性ガスを同時に供給することができるようにした燃焼用ガス孔(バーナー孔)を有するバーナー機能付き上吹きランスを用いると、前記の目的をより容易に実現できることを見い出し、本発明を開発した。
即ち、本発明は、第1の転炉にて溶銑の脱炭精錬に併せて脱珪処理および脱燐処理を行ない、次に、第2の転炉にて脱炭精錬を行なって溶鋼とする転炉製鋼法において、まず、前記第1の転炉内に溶銑を装入したのち、ランスから精錬用酸素および石灰系媒溶材を含む粉体を吹き付けることによって、溶銑の脱珪処理を行ない、次に、その脱珪処理後スラグの一部を排滓して、その残りは溶銑と共に該容器内に残留させる中間排滓の処理を行ない、次に、該転炉内に残した脱珪後の溶銑の浴面に対し、ランスから精錬用酸素および石灰系媒溶材を含む粉体を吹き付けることによって溶銑の脱燐処理を行ない、
次に、脱燐後の溶銑を出湯すると共に、脱燐処理後スラグの少なくとも一部を転炉内に残留させ、その後、出湯した脱燐処理後の溶銑を上記第2の転炉に移して脱炭精錬を行なって溶鋼を得る際に、上記脱珪処理および上記脱燐処理のいずれか一方もしくは両方の処理を、精錬用酸素、石灰系媒溶材を含む粉体、燃料ガスおよび支燃性ガスを吹き付けることのできるバーナー機能付きランスを用いて行なうと共に、該脱珪処理時および該脱燐処理時における該バーナー機能付きランスからの熱供給量を10MJ/t以上とすることにより、前記脱珪処理終了時の溶銑温度を1260℃以上1350℃以下にすると共に、脱燐処理終了時の溶銑温度を1280℃以上1360℃以下にすることを特徴とする転炉製鋼法である。
前記本発明方法においては、下記の手段を採用することが好ましい。
(1)前記第1の転炉内に、前回脱燐処理時に生成した量の30mass%以上の脱燐処理後スラグを残留させ、さらにその第1の転炉内には、少なくとも未処理の溶銑を装入すると共に、上吹きランスもしくはバーナー機能付きランスから精錬用酸素および石灰系媒溶材を含む粉体、もしくはさらに燃料ガスおよび支燃性ガスを吹き付けることによって溶銑の脱珪処理を行ない、次に、脱珪処理後のスラグの40mass%以上を炉外に排出する中間排滓を行ない、その後、上記第1の転炉にて上吹きランスもしくはバーナー機能付きランスを用いて精錬用酸素および石灰系媒溶材を含む粉体、もしくはさらに燃料ガスおよび支燃性ガスを吹き付けることによって溶銑の脱燐処理を行なうこと、
(2)脱炭精錬時に前記バーナー機能付きランスを用いること、
)脱珪処理、脱燐処理、脱炭精錬のいずれか1または2以上の処理に用いる前記バーナー機能付きランスは、精錬用酸素通路および粉体供給通路、燃料ガス通路、支燃性ガス通路を有する多重管ランスであること、
)前記粉体は、媒溶材や副原料の他、酸化鉄材料やマンガン酸化物のいずれか1以上を、アルゴンや窒素の如き不活性ガスからなる搬送ガスと共に吹き込むこと、
)脱燐処理後スラグは、脱燐処理時に生成した量の60mass%以上を転炉内に残留させること、
(1)前記のような構成を有する本発明に係る転炉製鋼法によれば、脱燐処理後スラグ中の石灰分を次チャージの脱珪処理における石灰源として活用できると共に、この場合でも脱珪処理における復燐を抑制できることから、製鋼プロセス、とくに溶銑予備処理プロセス全体での石灰系媒溶材使用量の削減が可能になる。
(2)本発明によれば、溶銑予備処理工程において、脱珪処理後に中間排滓し、引き続き同じ転炉で脱燐処理を行なうので、精錬容器の移し替えによる放熱相当分を冷鉄源溶解のための熱源とすることができると共に、前チャージで生成した高温の脱燐処理後スラグを媒溶材として活用できる。従って、常温の媒溶材を添加する場合に比較すると、吸熱分を冷鉄源溶解のための熱として活用することができ、ひいては冷鉄源(スクラップ)使用量の増大を図ることができる他、地金ロスを低減することができる。
(3)本発明によれば、溶銑予備処理工程において、脱珪処理と脱燐処理との間で、脱珪処理時に生成した低塩基度のスラグを炉外に排出するため、比較的高い塩基度((質量%CaO/質量%SiO)=1.2〜3.0)を維持でき、従って、脱燐処理における石灰系媒溶材の使用量を低減させることができる。
(4)本発明によれば、粉体吹き込み可能な燃焼用バーナー機能付き上吹き送酸ランス(以下、単に「バーナー機能付きランス」という)を用いることで、脱珪処理時に生成した低塩基度のスラグを炉外に排出しやすくなると共に、排出スラグ中の鉄ロスを低減することができる。
(5)本発明によれば、前記バーナー機能付きランスのバーナー孔から供給される粉体が伝熱媒体となり、高い効率で溶銑、スラグへの熱供給が可能になるため、スクラップの溶解、脱燐剤として使用する酸化鉄源添加による熱ロスを補なうことができると同時に、スラグ中の粒鉄ロスも低減させることができる。
(6)本発明によれば、前記バーナー機能付きランスのバーナー孔から供給される粉体が伝熱媒体となる際に、この粉体が加熱されるため、溶銑の脱燐吹錬におけるフラックスによる脱燐効率の向上、脱炭精錬時におけるMn鉱石の還元促進に寄与し、精錬コストの低減を図ることができる。
予備処理方法に用いる転炉型容器の略線図である。 本発明に係る溶銑予備処理方法の工程図である。 バーナー機能付きランスの断面図である。 バーナー機能付きランスからの熱供給量と脱Siスラグ排滓率との関係を示す図である。 バーナー機能付きランスからの熱供給量と脱P吹錬後の[P]との関係を示す図である。 バーナー機能付きランスからの熱供給量とMn鉱石歩留との関係を示す図である。
本発明に係る好適な転炉製鋼法では、転炉を用いて溶銑の予備処理を行なうと共に、脱炭精錬を行なう方法である。その転炉としては、図1に示すような上底吹き可能な転炉(精錬炉)1を用いる。そして、本発明では、この転炉1内の溶銑に対し、脱珪処理および脱燐処理のいずれか一方もしくは両方の処理時に、後で詳述する昇降可能なバーナー機能付きランス2、即ち、各種の粉体吹き込みが可能な燃焼用バーナー機能付き上吹き送酸ランス2の先端から精錬用酸素ガスを浴面(溶銑)に向けて吹き付けること(上吹き)によって行なうことに特徴がある。ここで、酸素ガスとしては工業用純酸素を用いることが好適である。また、底吹きは、この転炉1の底部に設けられた底吹き羽口3を使って行なう。底吹きガスとしては、酸素ガスを含むガス、あるいはArガスや窒素ガスなどの不活性ガスが一般的であるが、溶銑中に吹き込むことにより溶銑の攪拌を強化して冷鉄源の溶解を促進する機能を有するガス、さらには搬送用ガスと共に溶銑中に媒溶材を吹き込む機能を有するようなガスなどであってもよい。なお、図中の符号4は、精錬後の溶銑9を出湯するための出湯孔である。
本発明方法の実施に当たっては、例えば、2基以上の転炉を用い、そのうちの少なくとも1基の転炉1を溶銑予備処理に使用し、残りの少なくとも1基を、予備処理済み溶銑の脱炭精錬に使用して溶鋼を製造する。即ち、本発明では、溶銑予備処理用の第1の転炉にて予備処理を行ない、そして、予備処理後の溶銑を脱炭精錬用の第2の転炉に移し替えて脱炭精錬を行なうことが好ましい。
本発明において特徴的な前記バーナー機能付きランス2とは、図3の断面構造に示すとおりのものである。これは、上述したように、粉体吹き込み可能な燃焼用バーナー機能付き上吹き送酸ランスのことである。このバーナー機能付きランス2とは、同心6重管構造を有し、中心通路は、ArやNの如き不活性ガスを搬送ガスとして、生石灰粉や酸化鉄粉、Mn鉱石粉、その他媒溶材の一種または二種以上の粉状精錬材(粉体)を吹き込むための粉体吹き込み通路18であり、その外側には複数の環状通路を備えている。その環状通路は、内側(内管)から順に、燃料ガス通路19、さらにその外側には燃焼用酸素や空気などの支燃性ガス通路20、さらに、その外側に精錬用酸素ガス通路21、そしてその外側の最外郭部には内外部の通路を下端にて反転循環する構造の冷却水通路22a、22bを配した構造からなる。このランス2の本体下端部には溶接などにより銅鋳物製のランスチップ23が取付けられている。
本発明において、通常の上吹き送酸ランスに代えて前記のような精錬用粉体を供給することが可能なバーナー機能付きランス2を採用する理由は、バーナー燃焼熱を効率よく溶湯に伝熱することができるため、スクラップ溶解等に必要な熱量を効果的に供給することが可能になるからである。しかも、ランスから噴射される精錬用粉体がバーナー燃焼熱の伝熱媒体となると共に、該精錬用粉体自身も加熱状態で添加されるため、スラグ温度が上昇し、脱珪工程後の排滓の促進、排出するスラグ中に懸濁する溶銑の比率が低減することで、媒溶剤である石灰の削減、鉄歩留まり向上に寄与する。また、溶銑脱りん吹錬においてこのバーナー機能付きランス2を用いると、石灰源の溶解が促進されるので脱りん反応が向上する。さらに、脱炭吹錬においては、このランス2を用いるとMn鉱石の還元促進といった反応効率向上にも寄与する。
以下に、本発明に係る転炉製鋼法の一環として、第1の転炉1を用いて溶銑の予備処理を行なう方法について、図2に基づき説明する。図示したように、この溶銑予備処理方法は、(A)溶銑装入、(B)脱珪処理、(C)中間排滓、(D)脱燐処理、(E)出湯、の順に行なわれる工程からなり、特に、同一の転炉において、これらの各工程を繰返し実施することにより、効率的な溶銑の予備処理が可能になる。以下、脱珪処理および脱燐処理の両方で前記バーナー機能付きランスを用いる例につき説明する。もちろん、いずれか一方の処理のみについて該バーナー機能付きランスを用いてもよい。
(1)溶銑装入工程(A)
この工程(A)では、転炉(精錬炉)1内に、前回の溶銑の予備処理時に生成した脱燐処理後スラグ(以下、単に「脱燐スラグ」という)17の少なくとも一部を炉内に残留させたまま、装入鍋14より新たな溶銑9を装入するか、または、その溶銑装入前に鉄スクラップなどの冷鉄源11を装入した後に該溶銑9を装入する。転炉型精錬炉1内に予め装入する冷鉄源11としては、日本鉄源協会の「鉄スクラップ検収統一規格」に規定されている鉄スクラップの他、直接還元鉄、冷銑などの鉄を主成分とするものを用いる。
転炉1内に、次回精錬(次回チャージ)に備え、残留させる前回精錬(前回チャージ)時に生成した脱燐スラグ17は、次回チャージの脱珪処理時のスラグ塩基度を調節する役目がある。即ち、この脱燐スラグの塩基度(質量%CaO/質量%SiO)(以下、単に「塩基度」という)は1.2以上、好ましくは1.4以上とする。その理由は、この前回チャージの脱燐スラグ17の塩基度が1.2未満では、脱燐スラグを残留させても脱珪処理における塩基度調節には不十分であり、多量の石灰系媒溶材を添加することが必要になるからである。なお、塩基度の上限については特に限定しないが、通常の溶銑脱燐処理でのスラグ塩基度が3.0程度以下であるので、塩基度をこれ以上に高める必要は特にない。
また、炉内に残留させる前回チャージの脱燐スラグ17の量は、塩基度の調節を効果的に行なうためには、前回チャージで生成する脱燐スラグ量の30質量%以上、好ましくは60質量%以上〜100質量%までとする。なお、炉内に残留させる前回チャージの脱燐スラグ17の全量を次回チャージの脱珪処理に活用すれば、脱珪処理での塩基度調節がさらに容易になる。その上、このような方法を継続的に行えば、排出される予備処理スラグは中間排滓時の脱珪スラグのみとなり、塩基度の高い脱燐スラグが排出されないため、水和反応によるスラグの膨張やアルカリの溶出といった問題も生じない。従って、スラグの利用を図る上でも本発明方法は極めて有効である。
なお、前記脱燐スラグ17は、比較的高塩基度で、低温(1350℃程度以下)であることから、固相比率が高く流動性は低い。そのため、脱炭スラグを炉内に残留させておくときのように、多量の冷却材を添加して固化させるような非効率的な操作は、熱収支上および物質収支上からも必要がない。また、この脱燐スラグ17は上記の特性から固相に富んで流動性が低いことから、組織内に大量の微細な金属鉄を含有しており、スラグを粉砕後磁選処理した後でも、10質量%程度以上の金属鉄を含んでいる。従来、これをスラグとして系外に排出していたが、本発明によれば、これをスラグと共に次回チャージに持ち越すので、スラグ中の金属鉄の大部分を溶銑中に回収して、鉄源のロスを削減する効果がある。
なお、脱珪処理終了時のスラグ(脱珪処理後スラグ、以下、「脱珪スラグ」という)については、液相率が高く、流動性が比較的高いためスラグ中の金属鉄分が分離されやすく、スラグの粉砕および磁選処理後に回収されずにスラグ中に残留する金属鉄分は少ない。従って、本発明方法では、溶銑予備処理全体を通じてスラグ中への鉄ロスを削減できる。
(2)脱珪処理工程(B)
この工程(B)は、転炉1を直立させ、前記バーナー機能付きランス2等から主に溶銑9に向けて精錬用酸素ガス5を噴射して脱珪吹錬を行ないつつ、併せて支燃性ガス6である燃焼用酸素と燃料ガス7と精錬用粉体とを同時に吹き付けて脱珪を行なう処理である。特に、この脱珪処理工程の特徴は、ホッパー8内に収容された珪素源15および石灰系媒溶材16からなる精錬用粉体を前記バーナー機能付きランス2の中心通路18からバーナーによる燃焼雰囲気中で上吹き噴射することにある。なお、必要に応じ、図示していないシュートからこれらの粉体を供給してもよい。このとき、該バーナー機能付きランス2は、支燃性ガス6と燃料ガス7とによるバーナー機能により、中心通路から供給される熱源となる炭材や珪素源あるいは酸素源となる酸化鉄などを同様に添加してもよい。脱珪処理のための酸素源としては、多量の冷鉄源11を溶解させる観点からは、吸熱量の大きい酸化鉄を用いずに該バーナー機能付きランス2の精錬用酸素ガス通路21から酸素ガス5のみを吹き込むことが好ましい。
この脱珪処理において、溶銑9中に含まれる珪素あるいは珪素源15および冷鉄源11に含有していて溶解により溶銑中に移行する珪素は、酸素源と反応(Si+O→SiO)して脱珪されることにより、その後の脱燐処理における反応効率を高めることができる。この脱珪処理時には酸化熱が発生し、この酸化熱で溶銑温度が上昇して溶銑中の冷鉄源11の溶解が促進されることになる。
この脱珪処理段階でのスラグの組成は、炉内に予め残留させた前回チャージの脱燐スラグ17の量およびその組成の推定値と、上記反応により生成する二酸化珪素の生成量とを考慮して、脱珪処理終了時のスラグ塩基度が0.5以上1.5以下になるように調節する。この塩基度が0.5未満では、炉内に残留させた前回チャージの脱燐スラグ17から復燐して溶銑中燐濃度の上昇を招き、後工程での脱燐負荷が大きくなって効率的でない。従って、脱珪処理終了時の脱珪スラグの塩基度は0.5以上、より好ましくは0.7以上とする。また、塩基度が1.5より高くなると、スラグの流動性が低下するため、引き続く中間排滓時の排滓量が少なくなったり排滓量の制御が難しかったりする問題があり、石灰系媒溶材を削減するうえでも効率的でない。従って、脱珪処理終了時のスラグ塩基度は1.5以下、より好ましくは1.2以下とする。なお、塩基度の調節には、生石灰や石灰石、ドロマイトなどの石灰系媒溶材の他、脱炭スラグや脱燐スラグ、取鍋スラグなどから選ばれる製鋼スラグを媒溶材として用いる。
脱珪処理終了時の溶銑温度は、1260℃以上とする。その理由は、1260℃未満では、スラグの流動性が低下し、次の中間排滓時の排滓量が少なくなったり排滓量の制御が困難になったりする問題があるうえ、スクラップの溶解速度が低下するからである。
また、この段階での溶銑温度の制御は、後の脱燐工程において、脱燐を効率よく行なうためにも有効である。例えば、脱珪処理終了時の溶銑温度を1350℃以下にすると、脱燐処理において温度調節のために添加する鉄鉱石などの冷却材投入量を大幅に削減することができる。本発明においては、同一の転炉で脱珪処理と脱燐処理を続けて行なうことから、脱燐処理前にスクラップを装入することは作業時間の点で困難であるという事情もある。また、処理中に炉上から投入できるスクラップなどの冷鉄源は、整粒された高価なものであったり、製鉄所内で発生する地金など量的に限られたものであるため、定常的に大量に使用することは難しい。実際には、炉上投入装置で使用できる副原料の種類数の制約から、冷鉄源を炉上から投入できないこともある。要するに、従来、脱燐処理工程において利用している冷却材は、鉄鉱石などの酸化鉄に限られていて、安価なスクラップなどの冷鉄源を十分に活用できていないのが実情である。
かかる脱珪処理の工程では、安価なスクラップの使用量を増大させることが比較的容易であり、これによって脱珪処理後の溶銑温度を1350℃以下とすることができる。しかし、スクラップの溶解速度は溶銑温度の影響が大きく、実質的には熱供給が必要である。また、溶銑のSi濃度が高い場合には、炉内に残留させた前記脱燐スラグ17中の石灰分だけでは脱珪吹錬中の塩基度の調整には不十分な場合がある。この場合において、本発明では、脱炭炉スラグ等の新規石灰源を前記バーナー付きランス2やシュートを用いて添加してもよい。それは添加した石灰源の溶解を促進することが、脱珪処理後の排滓性、排滓スラグ中の粒鉄ロスの低減に有効であるところ、前記バーナー機能付き送酸ランス2の利用は正に、この点の改善に力を発揮する。
溶銑配合率が低い場合、スクラップの溶け残りが発生することがあるが、該転炉内にそのまま溶銑と共に保持して、次の脱燐処理段階までに溶解を進行させればよい。即ち、冷鉄源については、脱燐処理終了時までに溶解が完了していれば操業上の問題は生じない。
なお、脱珪処理後の溶銑温度は、熱電対等による測定値を用いてもよいし、熱収支からの計算値を用いてもよい。例えば、熱収支からの計算方法として、下記(1)式に基づいて計算できるが、必ずしもこれに限定されない。それは、個別の装置条件や操業条件に応じて係数を調節したり、変数を追加あるいは削除した計算値よりも若干高くなる傾向はあるが、誤差程度である。
Figure 0005954551

T:脱珪処理後溶銑温度(℃)
i:装入溶銑温度(℃)
:溶銑原単位(kg/t)(溶銑重量と冷鉄源重量の合計1t当たり、以下同様)
:冷鉄源原単位(kg/t)
Si:酸化物となる珪素原単位(kg/t)
:添加物中炭素原単位(kg/t)
ore:酸化鉄原単位(kg/t)
O2:気体酸素原単位(Nm/t)
:媒溶材原単位(kg/t)
W:転炉溶鉄容量(t)
:前チャージ出銑から脱珪処理終了までの時間(分)
上記(1)式中の酸化物となる珪素(XSi)とは、溶銑や冷鉄源、添加物などに含まれるものの合計である。そのうち、溶銑中の珪素濃度は、毎チャージ装入前の溶銑から採取した試料の迅速分析値を用いる。ただし、高炉の出銑成分など他の分析値を用いて演算するなどして代用する方法を用いてもよい。また、各種冷鉄源中の珪素濃度は、例えば、ロット毎の代表試料の分析値が用いられるが、冷銑では溶銑と同程度の濃度で安定している場合が多い。また、スクラップ中の珪素濃度は、発生源による変動はあるものの、平均的には銑鉄の1/10程度以下の濃度で安定しているためこれを代表値としても用いてよいし、無視しても差し支えはない。
前記添加物中には酸化物でない珪素がある。これは珪化鉄や金属珪素、炭化珪素、窒化珪素あるいはその他の珪化物として含有するものを指すが、代表的な添加物としては、フェロシリコンの他、炭化珪素を約60質量%含む粉体をブリケットに成型したもの(以下、炭化珪素ブリケットという)などをあげることができる。
添加物中の酸化物でない珪素の分析方法としては、JIS G 1312に記載されたフェロシリコンの分析方法の他、全珪素分析、酸可溶珪素分析、全炭素分析、全酸素分析、全窒素分析、熱質量分析、温度履歴を調整した燃焼法による炭素分析、その他の含有元素の分析、X線回折法による化合物の分析などを組み合わせて推定することができる。
また、添加物中には、その他に炭素がある。この炭素源としては、コークスあるいは土状黒鉛などの炭材の他、前述の炭化珪素などの炭化物中炭素が用いられる。また、添加物中の媒溶材としては、生石灰や軽焼ドロマイト、マグネシアクリンカなどの副原料が使用されるが、その他、脱燐スラグ、脱炭スラグ、取鍋スラグなどのスラグも酸化カルシウム源あるいは酸化マグネシウム源として使用できる。また、安価な副原料の例としては、カルシウムあるいはマグネシウムの炭酸化物や水酸化物などを利用してもよいが、これらは吸熱量が大きいため大量に使用する場合は他の媒用材と区別して上掲の(1)式を修正することが望ましい。
このように、本発明における脱珪処理では、この処理の後の溶銑温度を適切な範囲に制御し、珪素を熱源として利用するので、溶銑と冷鉄源の合計重量当たり100〜300kg/tという多量の冷鉄源を使用しても生産性の低下や精錬コストの上昇を招くことなく、冷鉄源の溶解と溶銑の予備処理精錬を効率よく行なうことができる。ただし、冷鉄源原単位が300kg/t以上では、さらなる熱源が必要となってコストの上昇を招いたり、吹錬時間が長くなって生産性が低下する問題がある。また、冷鉄源の装入設備の制約からも使用量をさらに増やすことは効率的でない。
後で詳述するが、脱珪処理後スラグ、即ち、脱珪スラグ10の排滓性を高めるためには、溶銑予備処理用転炉1内でスラグに適度なフォーミングを起こさせることが好ましい。そのためには溶銑中の炭素とスラグ中の酸化鉄の反応によって発生するCOガスの発生速度を高めることが効果的である。従って、次の排滓工程において安定した排滓率を得るためには、溶銑中および添加した珪素源中の珪素を酸化するのに必要な化学量論以上の酸素を供給することが好ましい。
脱珪処理中に溶銑に供給する酸素の原単位は、化学量論的に脱珪に必要な量に加えて2Nm/t以上、望ましくは4Nm/t以上とすることが好適である。本発明では、このような送酸を行なって脱珪処理終了時における溶銑中珪素濃度を0.1質量%以下、望ましくは0.05質量%以下とする。このことによって、脱珪処理後に排滓する際にもフォーミング状態を維持して排滓性を良好に保つことができると共に、スラグから溶銑への復燐を抑制することができるようになる。発明者らの研究では、前記バーナー機能付きランス2からの送酸速度は1〜3Nm/min・t、底吹きガスの吹き込み速度は0.1〜0.6Nm/min・tの範囲において、前記の効果が得られることを確認している。なお、脱珪処理終了の判定については、前述のように脱炭反応進行によるスラグ排出を行なうために、脱珪吹錬中の排ガス濃度、排ガス中CO、CO濃度、排ガス流量、排ガス分析値から計算される脱炭速度をモニタリングしながら判定することが好適である。
(3)中間排滓工程(C)
本発明において、溶銑の予備処理に当たっては、前述した脱珪処理後にその脱珪スラグの排滓する工程を設ける。この排滓工程(C)において、脱珪処理時に発生した大量のSiOを含む低塩基度の脱珪スラグが該転炉1から排出される。所謂、脱珪スラグ10を排出することは、次工程の脱燐処理において、適切なスラグ塩基度が得られるようにするため、および石灰系媒溶材の使用量を低減するために有効である。また、前回チャージの脱燐スラグ17を大量に炉内に残留させたまま次回チャージで新たな溶銑の脱珪処理を行なう溶銑の予備処理方法の場合、スラグから溶銑への復燐を防止するように脱珪処理するため、脱珪スラグ中の燐酸濃度が従来よりも高くなる。従って、もし該脱珪スラグを転炉1内に大量に残留させた場合、次の脱燐処理工程における炉内スラグ中の燐酸量が過大になって脱燐効果が低下することから、これを防止する上でもこの工程(C)の役割は重要である。なお、脱珪吹錬終了後の中間排滓は、転炉を傾動させ、炉口から排出しても、溶銑の出湯孔4から行なってもよい。
本発明に係る転炉製鋼法のうち、とくに第1の転炉1による溶銑予備処理方法においては、これらの工程(A)〜(C)の処理を繰り返し連続して実施するので、脱珪スラグの排出が不十分だと燐酸の炉内への蓄積が進むことから注意を要する。それは、脱燐処理段階において炉内スラグ中の燐酸量が多くなりすぎると、スラグ中の燐酸濃度の上昇により脱燐反応効率が低下して処理後の溶銑中燐濃度が上昇したり、脱燐反応のために必要な石灰系媒溶材の使用量が増大したりする問題があるからである。
そこで、本発明では、この問題点を解決するため、前記バーナー機能付きランス2を用いる。本発明の脱珪処理の好適な条件の一例を表1に示し、そして、その効果を図4に示す。表1および図4からわかるように、バーナー機能付きランス2を用いることで、溶銑、スラグへの効果的な熱供給が可能となり、スクラップ溶解、石灰、酸化鉄源の溶融促進、スラグ溶融促進による中間排滓率高位安定化、中間排滓スラグ中の粒鉄低減が可能となる。
即ち、同一の脱珪吹錬条件においては、従来方法に従って精錬剤を装入する方法に代えて、本発明のように、これらの脱珪用精錬剤である粉体をバーナー機能付きランス2を使って添加すると、添加される精錬用フラックスなどの吹き込み粉体が浴面に達する前に加熱されるため、スラグの溶融がより効率的である。即ち、図4に示すように、中間排滓に着目するとき、バーナー機能付きランス2にて10MJ/t以上の熱供給を行なうときに、脱珪スラグ排滓率は飛躍的に向上する。また、スラグ中に懸濁する粒鉄比率について観察したところ、通常のバーナーなし上吹きランスによる場合には10質量%であったが、バーナーの燃焼による熱量が10MJ/t以上であるバーナー機能付きランス2を使用した場合には6質量%まで低減していた。
Figure 0005954551
なお、脱珪処理時に生成した脱珪スラグのほとんどを排滓してしまうと、次工程の脱燐処理において新たに添加する石灰系媒溶剤の滓化が遅れ、脱燐反応の阻害要因となる。この問題に対しは、蛍石を添加して滓化を促進させることができるが、それでは上述したように発生スラグの用途が制約を受けてスラグの処理が困難となる。また、鉄鉱石などの酸化鉄を添加して滓化を促進する方法もあるが、この方法だと酸化鉄の分解吸熱反応による熱ロスが大きく、冷鉄源の溶解に利用できる熱量が減少するので得策ではない。
そこで、この中間排滓工程における排滓率については、次のように対処する。即ち、脱珪スラグの排滓率(質量%)=(排出スラグ質量)×100/(脱珪処理終了時の炉内全スラグ質量))は、少なくとも40%以上、望ましくは60%以上とすることが好ましい。それは上記排滓率が40質量%未満では、前記のように次工程の脱燐処理における石灰系媒溶材の使用量が増大するからである。また、残留スラグ量が増大するとスラグフォーミングを抑制することができなくなり、脱燐処理時に炉口からのスラグ噴出が発生し、スラグ噴出による操業障害を招くおそれがある。
本発明では、脱珪処理終了時のスラグの塩基度は0.5〜1.5の範囲内となるようにし、かつ脱珪処理工程終了時の溶銑温度が1260℃以上1350℃以下となるようにし、酸素原単位を適性化してスラグフォーミングを促進する。このことにより、良好なスラグの流動性とガスホールドアップを確保することができ、脱珪処理終了後に炉体を傾動して炉口からスラグを流出させるだけで良好な排滓を行なうことができるようになる。この点に関し、溶銑を流出させないように炉体の傾動角度を調節してスラグを流出させる場合、ある程度のスラグ量は炉内に残留させざるを得ないが、フォーミングしているスラグは真比重に比べて嵩比重が低下しているため、炉内に残留するスラグ量を低めに制御できる。
(4)脱燐処理工程(D)
前記排滓工程(C)の後は、同じ一の転炉1内に残留させた溶銑に脱燐用精錬剤である石灰系媒溶剤を含む粉体および酸素源を供給して、溶銑を脱燐処理する。この脱燐処理工程において使用する酸素源は、前記バーナー機能付き上吹きランス2からの酸素ガス5のみを使用することが熱ロスを低減するうえで好ましい。溶銑中の燐は、供給される酸素源中の酸素により酸化されて燐酸化物(P)となり、この燐酸化物が、石灰系媒溶剤の滓化によって生成するスラグ中に安定的に取り込まれて、溶銑の脱燐が進行する。脱燐反応を効率よく進めるには、脱燐処理後のスラグ(今回チャージの脱燐スラグ17)の塩基度は1.2以上3.0以下となるように、前記バーナー機能付きランス2もしくはシュートを使って前記石灰系媒溶材を吹き付けもしくは投入し、かつ送酸によって脱燐処理終了後の溶銑温度が1280℃以上1360℃以下となるようにして脱燐処理を行なうことが好ましい。

Figure 0005954551
その理由は、この脱燐処理時に生成する今回チャージの脱燐スラグ17のスラグ塩基度が、1.2未満あるいは溶銑温度が1360℃超では、スラグの脱燐能が低下して、処理後の溶銑中燐濃度を十分に低下できない場合がある。一方、そのスラグ塩基度が3.0を超えると石灰系媒溶剤の滓化が困難となり、石灰系媒溶剤のコストが上昇し、溶銑温度が1280℃未満でも、やはり石灰系媒溶剤の滓化が困難となり、後工程の脱炭精錬時の熱量が不足する。そして、その後に行なう別の転炉による脱炭精錬時における熱量を十分に確保するには、脱燐処理終了後の溶銑温度を1280℃以上1360℃以下とすると共に、脱燐処理終了時の溶銑中炭素濃度が2.5質量%以上となるように、脱珪処理および脱燐処理での酸素使用量および/または炭素添加量を調節することが望ましい。
この脱燐工程(D)において、バーナー機能付きランス2を適用する効果は、図5に示すとおりである。即ち、該バーナー機能付きランス2においては、石灰や酸化鉄といった脱燐剤粉体がバーナー燃焼熱の伝熱媒体となると同時に、脱燐剤自身が加熱され、脱燐剤成分の物質移動が促進されて脱燐効率が高くなる。このことは、図5に示すように、バーナー燃焼熱量にして10MJ/tの熱量を該バーナー機能付きランス2を通じて熱供給した場合に、同一石灰原単位に対し、処理後[P]が低位安定化することで理解できる。
(5)出湯工程(E)
この工程(E)では、前記の脱燐工程(D)を経て溶銑中の燐濃度が所定の値にまで低下したとき、該転炉1を出湯口が設置された側に傾転させて、転炉型精錬炉内の溶銑を溶銑保持容器(図示せず)に出湯する。
(6)脱炭精錬
前記工程(A)〜(E)からなる第1の転炉1による溶銑予備処理を経て、出湯された脱燐溶銑は、次に、第2の転炉である脱炭精錬用転炉、即ち、上底吹き転炉を用いて脱炭精錬して所定の溶鋼を精製する。この工程では、脱燐された溶銑を用いて脱炭処理するため、終点炭素濃度を低くし、終点スラグ中のFeO生成促進により脱燐の向上を図る必要がないため、例えば、Mn鉱石還元に有利である。しかしながら、Mn鉱石還元のためには還元熱の補償、Mn鉱石還元効率向上が必要である。この点、前記バーナー機能付きランス2を表3に示す条件で使用すると、図6に示すとおり有効である。即ち、図6に示すように、脱炭精錬用転炉において、Mn鉱石還元を行なう場合、主にMn鉱石該バーナー機能付きランス2もしくはシュートを使って、バーナーからの熱供給量10MJ/t以上になるように吹き付けもしくは投入することにより、Mn鉱石還元時の熱補償が可能となると同時に、還元効率も向上し、Mn歩留まりの向上に寄与する。
Figure 0005954551
以上説明したように、本発明に適合するように、転炉を用いて溶銑の予備処理および脱炭精錬する転炉製鋼法においては、溶銑の脱燐処理終了後に出湯した後、脱燐処理後スラグの少なくとも一部を排出しないまま炉内に残留させ、そこに、新たな溶銑を装入して脱珪処理を行なうという連続的な処理になるので、結局、転炉型精錬炉(予備処理炉)から排出されるスラグの多くは脱珪スラグとなる。このように、脱珪スラグは比較的塩基度が低く、地金の混入も少ないため、アルカリ溶出や水和反応による膨張の問題が生じない。特に、脱燐スラグを全く排出しない方法ではこのような問題が全く生じないため、スラグの処理を単純化できるうえ、高付加価値の用途にも適用可能となる。このような特徴を有するプロセスの効率化、安定化を図るために、本発明では、バーナー機能付き上吹きランスを用いるのであり、脱珪後の排滓率向上、スラグ中の粒鉄低減が可能となる。
図1に示すような容量300トンの転炉1を用いてまず、溶銑の予備処理を実施した。この処理に当たっては、図3に示すバーナー機能付きランス2を用いて精錬用酸素ガスを浴面(溶銑)に向けて吹き付けると共に、炉体底部に設けた8個の底吹き羽口からは溶銑中に攪拌用の窒素ガスを吹き込んだ。但し、バーナランス不使用の時は、図3において燃料ガス通路19及び支燃性ガス通路のない4重管ランスを使用した。なお、溶銑の予備処理用転炉における脱珪吹錬、脱燐吹錬、脱炭用転炉における脱炭精錬の各条件は、表1〜3に示したが、溶銑成分等については表4−1〜表4−3に示した。そして、実施の結果については、脱Si吹錬の結果を表4−1に、脱P吹錬の結果を表4−2に、脱C吹錬の結果を表4〜3に示した。これらの実施例は、前工程として溶銑脱燐処理で生成した脱燐処理後スラグの一部あるいは全部を炉内に残留させたまま、その転炉内に、まず冷鉄源を装入し、次いで、その炉内に溶銑を装入し、その後、前記バーナー機能付きランス2から精錬用酸素を上吹きして脱珪吹錬を開始し、次いで、中間排滓した後、同じ転炉にて脱燐吹錬し、その後、別の転炉にて脱炭吹錬をした例である。なお、前記脱珪処理において生成するスラグの塩基度補償は、必要に応じて、塊状石灰を投入シュートもしくは粉状石灰をバーナー機能付きランス2の粉体吹き込み通路18からバーナー燃焼下に添加した。また、溶銑予備処理段階の脱珪吹錬(処理)の終了は、排ガス温度、排ガス中CO濃度の変化により判定した。表中の中間排滓率はスラグ鍋の秤量により評価した。
比較例1および発明例1〜9として示す表4−1〜4−3から明らかなように、脱珪吹錬時および脱燐吹錬時の両方の処理ともバーナー機能付きランスを用いない例(比較例1)では、中間排滓率が劣ると共に脱P後のP濃度も高い。また、脱珪吹錬の時にはバーナー機能付きランスを用いる一方、脱燐吹錬時にはこのバーナー機能付きランスは用いない例(発明例1〜3))では、脱P後のP濃度が若干高いが、脱珪吹錬時にはバーナー機能付きランス無しの比較例1に対し中間排滓率は向上した。そして、脱珪吹錬の時にはバーナー機能付きランスから十分な熱量を加えるものの脱燐吹錬時には該バーナー機能付きランスを使用しない例(発明例2、3)では、中間排滓率はさらに改善された。このことから、少なくとも脱珪吹錬の段階では、バーナー機能付きランスの使用が好ましいことがわかった。
しかも、脱珪吹錬時および脱燐吹錬時に前記バーナー機能付きランスを使い、かつその投入熱量を10MJ/t以上に調整すれば、中間排滓率、燐濃度ともに望ましい結果が得られ(発明例4〜9)ことがわかる。そして、このバーナー機能付きランスを同じ条件で脱炭吹錬時に使用した場合、Mn歩留が向上する(発明例8、9)こともわかった。特に、脱珪、脱燐、脱炭の各工程で全て該バーナー機能付きランスを用いると、中間排滓率、CaO原単位、Mn歩留のいずれの点においても望ましい結果が得られることがわかった。
Figure 0005954551
Figure 0005954551
Figure 0005954551
この実施例は、脱珪吹錬時における脱燐スラグ残留率の影響を調査した結果を示すものである。なお、この実施例において、使用した転炉やバーナー等は、実施例1と同じものとし、吹錬の条件もまた基本的には実施例1と同じ条件で実施したが、脱燐スラグ残留率のみは変更するという操業条件とした。そして、その結果を表5−1〜表5−3に示す。
表5−1に示す結果から明らかなように、発明例10〜15によれば、比較例2と比べると、脱燐スラグの一部(50〜100%)を残留させた次のチャージでの脱珪吹錬において、中間排滓率の向上やCaO添加量の減少が果されることがわかった。また、表5−2に示す結果から明らかなように、発明例10〜15と比較例2とでは有意差がないこともわかった。さらに、表5−3に示すとおり、脱珪吹錬、脱燐吹錬および脱炭精錬という一連の処理において、トータルFe歩留、トータルCaO原単位は向上することが明らかとなった。
Figure 0005954551
Figure 0005954551
Figure 0005954551
本発明は、転炉の製鋼方法に関する技術であるが、所謂、溶銑の予備処理技術としても当然有効である。
1 転炉
2 バーナー機能付き上吹きランス
3 底吹き羽口
4 出湯口
5 精錬用酸素ガス
6 支燃性ガス
7 燃料ガス
8 ホッパー
9 溶銑
10 脱珪スラグ
11 冷鉄源
14 装入鍋
17 脱燐スラグ
18 粉体吹き込み通路
19 燃料ガス通路
20 支燃性ガス通路
21 精錬用酸素ガス通路
22a 冷却水通路
22b 冷却水通路

Claims (6)

  1. 第1の転炉にて溶銑の脱炭精錬に併せて脱珪処理および脱燐処理を行ない、次に、第2の転炉にて脱炭精錬を行なって溶鋼とする転炉製鋼法において、
    まず、前記第1の転炉内に溶銑を装入したのち、ランスから精錬用酸素および石灰系媒溶材を含む粉体を吹き付けることによって、溶銑の脱珪処理を行ない、
    次に、その脱珪処理後スラグの一部を排滓して、その残りは溶銑と共に該容器内に残留させる中間排滓の処理を行ない、
    次に、該転炉内に残した脱珪後の溶銑の浴面に対し、ランスから精錬用酸素および石灰系媒溶材を含む粉体を吹き付けることによって溶銑の脱燐処理を行ない、
    次に、脱燐後の溶銑を出湯すると共に、脱燐処理後スラグの少なくとも一部を転炉内に残留させ、
    その後、出湯した脱燐処理後の溶銑を上記第2の転炉に移して脱炭精錬を行なって溶鋼を得る際に、
    上記脱珪処理および上記脱燐処理のいずれか一方もしくは両方の処理を、精錬用酸素、石灰系媒溶材を含む粉体、燃料ガスおよび支燃性ガスを吹き付けることのできるバーナー機能付きランスを用いて行なうと共に、該脱珪処理時および該脱燐処理時における該バーナー機能付きランスからの熱供給量を10MJ/t以上とすることにより、前記脱珪処理終了時の溶銑温度を1260℃以上1350℃以下にすると共に、脱燐処理終了時の溶銑温度を1280℃以上1360℃以下にすることを特徴とする転炉製鋼法。
  2. 前記第1の転炉内に、前回脱燐処理時に生成した量の30mass%以上の脱燐処理後スラグを残留させ、さらにその第1の転炉内には、少なくとも未処理の溶銑を装入すると共に、上吹きランスもしくはバーナー機能付きランスから精錬用酸素および石灰系媒溶材を含む粉体、もしくはさらに燃料ガスおよび支燃性ガスを吹き付けることによって溶銑の脱珪処理を行ない、
    次に、脱珪処理後のスラグの40mass%以上を炉外に排出する中間排滓を行ない、
    その後、上記第1の転炉にて上吹きランスもしくはバーナー機能付きランスを用いて精錬用酸素および石灰系媒溶材を含む粉体、もしくはさらに燃料ガスおよび支燃性ガスを吹き付けることによって溶銑の脱燐処理を行なうこと、を特徴とする請求項1に記載の転炉製鋼法。
  3. 脱炭精錬時に前記バーナー機能付きランスを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の転炉製鋼法。
  4. 脱珪処理、脱燐処理、脱炭精錬のいずれか1または2以上の処理に用いる前記バーナー機能付きランスは、精錬用酸素通路および粉体供給通路、燃料ガス通路、支燃性ガス通路を有する多重管ランスであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1に記載の転炉製鋼法。
  5. 前記粉体は、媒溶材や副原料の他、酸化鉄材料やマンガン酸化物のいずれか1以上を、アルゴンや窒素の如き不活性ガスからなる搬送ガスと共に吹き込むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1に記載の転炉製鋼法。
  6. 脱燐処理後スラグは、脱燐処理時に生成した量の60mass%以上を転炉内に残留させることを特徴とする請求項1〜のいずれか1に記載の転炉製鋼法。
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