JP6702369B2 - 脱燐処理方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、脱炭スラグを有効にリサイクル使用するにあたり、脱燐吹錬前および脱燐吹錬の前半において、脱炭スラグ粉をサブランスから溶銑浴面へ吹き付けて添加する脱燐方法が開示されている。
また、特許文献2には、上吹きランスの先端下方に燃料ガスの燃焼による火炎を形成させ、この火炎で、上吹きランスを介して溶銑に供給する粉状精錬剤を加熱しながら溶銑に対して脱燐処理を行う脱燐方法において、精錬剤として、塊状の生石灰を投入後に、生石灰粉と脱炭スラグ粉とを質量比率1:2で事前混合した粉状精錬剤を溶銑浴面に向けて吹き付ける技術が開示されている。
また、特許文献2の方法は、精錬剤の滓化を促進する効果は有るものの、塊状の生石灰と生石灰粉との合計量が、脱炭スラグ粉の2倍量を必要とするものである。このため、脱炭スラグを製鉄所内で十分有効にリサイクルすることはできていなかった。
上記脱燐処理で用いられる上記脱炭スラグの量を、上記脱燐処理で用いられる上記CaO系媒溶剤に対して、CaO量換算で70質量%以上としてもよい。
上記脱炭スラグとして、粒径3mm以下の質量比率が100質量%、且つ粒径1mm以下の質量比率が30質量%以上80質量%以下のものを用いてもよい。
上記脱炭スラグの少なくとも一部として、粉砕されたものを用いてもよい。
<脱燐処理方法>
本発明の一実施形態に係る脱燐処理方法について説明する。本実施形態では、図1に示す転炉型の精錬炉1を用いて、溶銑2に含まれる燐を酸化除去する脱燐処理を行う。
炉体3は、上部に開口部が形成された精錬炉であり、内部には耐火物がライニングされる。また、炉体3の底部には、複数の底吹きノズル(不図示)が設けられ、供給経路(不図示)から撹拌用の不活性ガスが供給される。
ホッパー5aには、脱炭スラグが貯蔵される。脱炭スラグは、脱炭精錬によって生じたスラグを粉砕して粉状にしたものである。粉砕後の脱炭スラグは、粒径3mm以下の比率(3mmメッシュの篩下に比率)が100質量%で、粒径1mm以下の比率(1mmメッシュの篩下に比率)が30質量%以上80質量%以下であることが好ましい。脱炭スラグは、転炉を用いた慣用的な脱炭精錬により生じるものであり、SiO2の含有濃度[質量%]に対するCaOの含有濃度[質量%]の比である塩基度(CaO/SiO2)が3.0以上5.0以下であることが好ましい。このような脱炭スラグは、粉砕に掛かるコストの観点から、主に粒径1mm以下まで粉砕するローラーミルのような粉砕機ではなく、上記の粒径3mm以下程度に粗く粉砕可能なロッドミル等の粉砕機で製造されることが好ましい。
ホッパーcには、石灰石が貯蔵される。石灰石は、4孔の周囲孔42a〜42dからの噴射性の観点から、粒径1mm以下の粉状であることが好ましい。なお、精錬処理に未だ用いられていない石灰源という意味から、生石灰及び石灰石を総称して、新規の石灰源という。また、脱炭スラグ及び新規の石灰源を総称して、CaO系媒溶剤という。新規の石灰源を粒径1mm以下の粉状にして周囲孔から噴射することにより、火点で生成される酸化鉄との混合によって石灰源の滓化が促進される。
なお、製鋼工程では、脱燐処理の後、溶銑5は転炉で脱炭精錬されることで、炭素濃度の低い溶鋼が溶製される。そして、この脱炭精錬で発生した脱炭スラグは、他の脱燐処理にて脱炭スラグとして用いられることとなる。
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態とともに種々の変形例を含む本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲に記載された発明の実施形態には、本明細書に記載したこれらの変形例を単独または組み合わせて含む実施形態も網羅すると解すべきである。
さらに、本発明では、上吹きランスから燃料ガスを酸素ガスとともに吹き込むことで、上吹きランスの先端下方に火炎を形成するようにしてもよい。この場合、例えば、引用文献2のように、上記実施形態の上吹きランス4において、中心孔41からさらに燃料ガスと酸素ガスとを吹き込むようにしてもよい。
(1)本発明の一態様に掛かる脱燐処理方法は、酸素ガスとCaO系媒溶剤とを用いて、精錬炉1の炉体3内に収容された溶銑2を脱燐処理する脱燐処理方法であって、軸心位置に配された中心孔41と、中心孔41の周囲に配された3孔以上の周囲孔42a〜42dとを先端に有する上吹きランス4を用い、中心孔41からCaO系媒溶剤を溶銑2に向けて噴射するとともに、3孔以上の周囲孔42a〜42dから少なくとも酸素ガスを溶銑2に向けて噴射し、CaO系媒溶剤として、脱炭精錬により発生した脱炭スラグと、生石灰及び石灰石の少なくとも一方である新規の石灰源とを用い、脱炭スラグを中心孔41から噴射し、新規の石灰源を、中心孔41及び3孔以上の周囲孔42a〜42dの少なくとも一方から噴射し、脱燐処理で用いられる脱炭スラグの量を、脱燐処理で用いられるCaO系媒溶剤に対して、CaO量換算で50質量%以上80質量%以下とする。
(3)上記(1)の構成において、脱燐処理で用いられる脱炭スラグの量を、脱燐処理で用いられるCaO系媒溶剤に対して、CaO量換算で70質量%以上とする。
上記(2)または(3)の構成によれば、上記(1)の構成に比べて、脱炭精錬により発生するスラグを製鉄所内でより有効的に再利用することができるようになる。また、上記(3)の構成によれば、脱炭精錬により発生した脱炭スラグの全量を製鋼工程で再利用することができる。
上記(4)の構成によれば、脱炭スラグを粒径1mm以下とするような粉砕方法に比べて、安価な方法でスラグを粉砕することができるようになるため、粉砕コストを低減させることができるようになる。また、新規の石灰源を粒径1mm以下の粉状とし、CaO系媒溶剤に対してCaO量換算で20質量%以上とし周囲孔から噴射することで、中心孔より噴射される脱炭スラグの到達浴面周りの滓化スラグ量を十分に確保できるため、噴射する脱炭スラグが上記(4)の構成においても十分な滓化性を確保でき、CaO系媒溶剤の利用効率を低下させることなく脱燐処理が可能となる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの構成において、脱炭スラグの少なくとも一部として、粉砕されたものを用いる。
上記(5)の構成によれば、粒径の大きな脱炭スラグも粒径3mm以下に調整して使用できるようになるため、脱炭精錬で発生した脱炭スラグの80質量%以上を、脱燐処理のCaO系媒溶剤として使用することができる。
次いで、脱燐工程として、上吹きランス4から酸素ガスとCaO系媒溶剤(脱炭スラグ及び新規の石灰源)とを溶銑2の浴面に向けて吹き付けながら、底吹き羽口から窒素ガスを撹拌用ガスとして溶銑2に吹き込み、9分間の脱燐吹錬を行った。脱燐工程では、4孔の周囲孔42a〜42dから合計で400Nm3/minで酸素ガスを噴射し、底吹き羽口から25Nm3/minで窒素ガスを吹き込んだ。
2 溶銑
3 炉体
4 上吹きランス
41 中心孔
42a〜42d 周囲孔
43 内管
44 外管
5a〜5c ホッパー
6a 第1供給経路
6b 第2供給経路
6c 第3供給経路
Claims (6)
- 酸素ガスとCaO系媒溶剤とを用いて、精錬炉の炉体内に収容された溶銑を脱燐処理する脱燐処理方法であって、
軸心位置に配された中心孔と、該中心孔の周囲に配された3孔以上の周囲孔とを先端に有する上吹きランスを用い、
3孔以上の前記周囲孔から少なくとも前記酸素ガスを前記溶銑に向けて噴射し、
前記CaO系媒溶剤として、脱炭精錬により発生した脱炭スラグと、生石灰及び石灰石の少なくとも一方である新規の石灰源とを用い、
前記脱炭スラグを前記中心孔から噴射し、
前記新規の石灰源を、前記中心孔及び3孔以上の前記周囲孔の少なくとも一方から噴射し、
脱燐処理で用いられる前記脱炭スラグの量を、前記脱燐処理で用いられる前記CaO系媒溶剤に対して、CaO量換算で50質量%以上80質量%以下とすることを特徴とする脱燐処理方法。 - 前記脱燐処理で用いられる前記脱炭スラグの量を、前記脱燐処理で用いられる前記CaO系媒溶剤に対して、CaO量換算で60質量%以上とすることを特徴とする請求項1に記載の脱燐処理方法。
- 前記脱燐処理で用いられる前記脱炭スラグの量を、前記脱燐処理で用いられる前記CaO系媒溶剤に対して、CaO量換算で70質量%以上とすることを特徴とする請求項1に記載の脱燐処理方法。
- 前記脱炭スラグとして、粒径3mm以下の質量比率が100質量%、且つ1mm以下の質量比率が30質量%以上80質量%以下のものを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の脱燐処理方法。
- 前記新規の石灰源の量は、前記脱燐処理で用いられる前記CaO系媒溶剤に対して、CaO量換算で20質量%以上とし、粒径1mm以下の粉状にして前記周囲孔から噴射されることを特徴とする請求項4に記載の脱燐処理方法。
- 前記脱炭スラグの少なくとも一部として、粉砕されたものを用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の脱燐処理方法。
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