JP3431907B2 - 伸縮継手装置 - Google Patents

伸縮継手装置

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JP3431907B2
JP3431907B2 JP2001156861A JP2001156861A JP3431907B2 JP 3431907 B2 JP3431907 B2 JP 3431907B2 JP 2001156861 A JP2001156861 A JP 2001156861A JP 2001156861 A JP2001156861 A JP 2001156861A JP 3431907 B2 JP3431907 B2 JP 3431907B2
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宗夫 嘉本
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、相互に隣接する一
対の躯体間の空隙にわたって設けられ、一対の躯体間の
相対的な変位を許容しかつ前記空隙への雨水の侵入を防
止するための伸縮継手装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、建築後の古い建造物に隣接し
て新しい建造物を建造する、または隣接して新しい建造
物を建造する等の場合、隣接する一対の建造物の間の空
隙を塞ぐ伸縮継手装置が広く用いられている。この種の
伸縮継手装置は、一対の建造物の躯体間に形成される空
隙を覆うための外側伸縮継手構造体および内側伸縮継手
構造体を備えている。外側伸縮継手構造体は、一対の躯
体の外壁の間の外面を構成し、主として雨水が上記間隙
内に侵入するのを防止する。また、内側伸縮継手構造体
は、一対の躯体の外壁の間の内面を構成し、人が通行す
る通路を規定する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このような伸縮継手装
置においては、一対の躯体の相対的変位が許容されるよ
うに構成されているが、一対の躯体が大きく相対変位し
たときに伸縮継手装置の一部も大きく変位して外壁の外
側および/または内側に大きく突出すると、充分な安全
性および変位追従性能が確保されず、安全上および破損
の問題となるおそれがある。特に、外側伸縮継手構造体
の一方が内側または外側に大きく突出すると、一対の躯
体間を接続するカバープレートや支持部材が損なわれる
恐れがある。 【0004】本発明の目的は、一対の躯体が相対的に大
きく変位しても充分な安全性および変位追従性能を確保
することができる伸縮継手装置を提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、一対の躯体の
いずれか一方に旋回自在に装着された外側カバープレー
トと、前記一対の躯体の他方に設けられ、外側カバープ
レートの先端部を支持するための支持部材と、外側カバ
ープレートに装着され、この外側カバープレートをその
先端部が各空隙側へ回動する方向に向けてばね付勢する
ばね付勢手段と、外側カバープレートの内側で、前記一
対の躯体間に、各躯体に対して旋回自在にかつ伸縮自在
に設けられるパンタグラフ体とを含み、前記支持部材
は、一方の躯体に近接する方向に向けて内側に傾斜する
傾斜部を有し、この傾斜部の中間部には前記外側カバー
プレートの先端部を支持する段部が設けられ、前記パン
タグラフ体の他方の躯体側の端部は、前記支持部材の段
部よりも内側で連結されていることを特徴とする伸縮継
手装置である。 【0006】本発明に従えば、先端部が支持部材によっ
て支持される外側カバープレートが、ばね付勢手段によ
って前記先端部が内側に向けてばね付勢され、この外側
カバーププレートの内側には、各躯体間に伸縮自在なパ
ンタグラフ体が設けられ、このパンタグラフ体の他方の
躯体側の端部が支持部材の段部よりも内側で連結されて
いるので、各躯体が相対的変位を生じたとき、パンタグ
ラフ体によって、外側カバープレートの先端部が前記支
持部材を越えて大きく内側へ移動することが阻止され、
各躯体が相対的に大きく変位しても、変位追従機能が確
保される。 【0007】 【発明の実施の形態】図1は、本発明に従う伸縮継手装
置の一実施形態を示す水平断面図である。図1におい
て、図示の伸縮継手装置は、隣接して建造された一対の
建造物である躯体2,4の外壁6,8の間に形成された
空隙10の間に配設される。この実施形態では、一方の
躯体2の外壁6の内側壁部12と他方の躯体4の外壁8
の内側壁部14との間に内側伸縮継手構造体16が配設
され、この内側伸縮継手構造体16は、たとえば、一対
の躯体2,4の間を接続する伸縮継手部を形成するため
に用いられる。また、一方の躯体2の外壁6の外側壁部
18と他方の躯体4の外壁8の外側壁部20との間に外
側伸縮継手構造体22が配設され、この外側伸縮継手構
造体22は上記伸縮継手部の外壁として機能する。な
お、躯体2,4の内側壁部12,14は化粧パネルから
構成され、これら化粧パネルは、鉄筋構造物の支柱2
4,26に所要のとおりに取付けられる。 【0008】内側伸縮継手構造体16について説明する
と、次のとおりである。図示の内側伸縮継手構造体16
は、一方の躯体2に設けられた支持プレート28と、他
方の躯体4に旋回自在に装着されたカバープレート30
とを備えている。躯体2の支柱24には、他方の躯体4
に向けて直線状に延びる支持スタッド32が固定されて
いる。支持スタッド32は、躯体2の上下方向(図1に
おいて紙面に垂直な方向)に間隔をおいて複数個(図1
において1個のみ示す)設けられ、これら支持スタッド
32の先端部に補助支柱34が固定されている。この補
助支柱34および上記支柱24,26は上下方向に延び
ている。支持プレート28は薄いプレート状部材から構
成され、躯体2の支柱24と補助支柱34に複数個の固
定用ねじ36によって固定されている。この支持プレー
ト28は、図1に示すとおり、一方の躯体2から他方の
躯体4に向けてその空隙の約半分程度まで延びている。 【0009】カバープレート30は、ほぼ同じ大きさの
第1および第2プレート部材38,40から構成されて
いる。第1のプレート部材38の一端部は、他方の躯体
4に旋回自在に装着されている。この実施形態では、他
方の躯体4の支柱26にはブラケット42が取付られ、
このブラケット42に支持ブラケット44が取付けら
れ、この支持ブラケット44に蝶番46を介して第1の
プレート部材30が連結されている。したがって、第1
のプレート部材30は蝶番46の旋回軸線(図1におい
て紙面に垂直な方向に延びる)を中心として矢印48で
示す内側および矢印50で示す外側に向けて旋回自在で
ある。また、支持ブラケット44には、一方の躯体2に
向けて延びるブラケット52が固定され、このブラケッ
ト52に取付部材54が固定されている。取付部材54
は、一方の躯体2に向けて外側伸縮継手構造体22に近
接する方向に直線状に傾斜して延びている。そして、こ
の取付部材54と第1のプレート部材38との間に、第
1のプレート部材38を矢印50で示す方向にばね付勢
するコイルばね56(第1の付勢手段を構成する)が設
けられている。この形態では、取付部材54には取付孔
が形成され、コイルばね56の一端部はこの取付孔に係
止されている。また、第1のプレート部材38の外面
(図1において上面)には上記上下方向に間隔をおいて
複数個のリブ58が設けられており、コイルばね56の
他端部は、特定のリブ58に設けられた取付孔に係止さ
れている。このようにコイルばね56が連結されている
ので、コイルばね56は第1のプレート部材38を矢印
50で示す外側方向にばね付勢し、通常、第1のプレー
ト部材38に設けられたリブ58がブラケット52(カ
バープレート16のための旋回阻止部材として機能す
る)に当接することによって、第1のプレート部材38
の図1に示す所定角度位置を越える旋回動が確実に阻止
される。上記所定角度位置にあるときには、第1のプレ
ート部材38の内面(図1において下面)は他方の躯体
4の内側壁部14の表面とほぼ同一面を規定してこの内
側壁部14の表面から実質上平行に一方の躯体2に向け
て延びる。 【0010】第1のプレート部材38の他端部と第2の
プレート部材40の一端部(相互に隣接する端部)と
は、蝶番60を介して旋回自在に連結されている。第2
のプレート部材40の外面(図1において上面)にも上
記上下方向に間隔をおいて複数個のリブ62が設けら
れ、第1のプレート部材38におけるリブ58間の部位
と、第2のプレート部材40におけるリブ62間の部位
とが蝶番60を介して連結されている。したがって、第
2のプレート部材40は蝶番60の旋回軸線(図1にお
いて上下方向に延びている)を中心として矢印64で示
す内側および矢印66で示す外側に旋回自在である。 【0011】この第2のプレート部材40には、第1の
プレート部材38に対して第2のプレート部材40を矢
印66で示す方向にばね付勢する第2の付勢手段68が
連結されている。第2の付勢手段68はバランサ70を
備え、このバランサ70が特定の支持スタッド32に取
付けられている。バランサ70は、所定方向に巻かれた
細長いワイヤ72を有し、このワイヤ72の先端部が第
2プレート部材40の特定リブ62に形成された取付孔
に連結されている。ワイヤ72には、ねじりばね(図示
せず)によって矢印71で示す巻戻す方向の付勢力が付
与される。なお、支持プレート28には、さらに、ワイ
ヤ72の引出し、巻戻しがスムースとなるように、一対
の案内コロ75が回転自在に装着されており、ワイヤ7
2は、一対の案内コロ75の間を通して引出し、巻戻し
される。このようにバランサ70が設けられているの
で、第2のプレート部材40は矢印66で示す方向にば
ね付勢され、その他端部(カバープレート30の先端
部)が支持プレート28の表面に弾性的に圧接される。
このような状態においては、図1に示すとおり、第2の
プレート部材40は第1のプレート部材38から続いて
直線状に延び、その内面は第1のプレート部材38の内
面に続いて同一平面を規定する。この第1および第2プ
レート部材38,40の内面は、たとえば、一対の躯体
2,4を接続する通路の内面を規定する。第2のプレー
ト部材40の他端部は支持プレート28に圧接されてい
るので、この支持プレート28に対して相対的に移動す
ることが可能である。 【0012】次に、外側伸縮継手構造体22を説明する
と、図示の外側伸縮継手構造体22は、外側カバープレ
ート74と、この外側カバープレート74の先端部を支
持する支持部材76とを備えている。一方の躯体2の外
側壁部18の側面には縁材78がアンカーボルト80に
よって固定されている。縁材78は、他方の躯体4に向
けて延びる支持取付部78aを有しており、支持取付部
78aにはブラケット82が取付けられており、このブ
ラケット82に蝶番84を介して外側カバープレート7
4の一端部が旋回自在に装着されている。したがって、
外側カバープレート74は、蝶番84の旋回軸線(図1
において紙面に垂直な方向に延びている)を中心として
矢印83で示す内側および矢印85で示す外側に旋回自
在である。外側カバープレート74は、外側伸縮継手構
造体22の外面(図1において上面)を規定する外側プ
レート部材86を有し、この外側プレート部材86の内
面(図1において下面)には、上記上下方向に間隔をお
いて複数個のリブ88が設けられている。 【0013】縁材78の支持取付部78aには、外側カ
バープレート74の所定角度位置を越える旋回動を阻止
するための旋回阻止部材90が取付用ねじ92によって
取付けられている。また、この旋回阻止部材90に関連
して、外側カバープレート74を矢印83で示す内側に
ばね付勢するコイルばね94(第3の付勢手段を構成す
る)が設けられている。コイルばね94の一端部は縁材
78に形成された取付孔に連結され、その他端部は外側
カバープレート74の特定のリブ88に形成された取付
孔に連結されている。このコイルばね94は、可撓性お
よび摺動性を有する材料、たとえばポリ塩化ビニルから
形成される筒状の保護部材96によって覆われている。
このように構成されているので、コイルばね94は、外
側カバープレート74を矢印83で示す内側にばね付勢
し、外側カバープレート74の下面が旋回阻止部材90
に当接することによって、図1に示す所定角度位置を越
える旋回動が確実の阻止される。外側カバープレート7
4が上記所定角度位置にあるときには、外側カバープレ
ート74の外面は、一方の躯体2の外側壁部18の外面
から実質上連続した同一面を構成する。 【0014】支持部材76は、他方の躯体4に取付けら
れている。この形態では、支持部材76は、他方の躯体
4の外側壁部20の側面にアンカーボルト100によっ
て固定されている。支持部材76は、一方の躯体2に近
接する方向に向けて内側に傾斜する傾斜部102と、取
付部103とを有している。傾斜部102の中間部には
段部104が設けられており、外側カバープレート74
が上記所定角度位置にあるときには、その先端部は支持
部材76の段部104に支持される。また、取付部10
3には補助部材105が固定され、この補助部材105
にブラケット107を介して上記傾斜部102の段部1
04が支持されている。段部104の表面には、たとえ
ばゴム材料から形成される緩衝部材106が設けられて
おり、これによって、外側カバープレート74が上記段
部104に衝突した際の衝撃が緩衝される。 【0015】外側伸縮継手構造体22は、さらに、外側
カバープレート74の内側に配設されたパンタグラフ体
108を備えている。図2をも参照して、図示のパンタ
グラフ体108は、比較的短い4本のリンク部材110
と比較的長い2本のリンク部材112とをピン114を
介して所要のとおりに旋回自在に連結することによって
構成され、一対の躯体2,4間に伸縮自在に設けれてい
る。この形態では、パンタグラフ体108の一端部(図
2において左側に位置する一対のリンク部材110を連
結するピン114)が、一方の躯体2に取付けられた縁
材78の支持取付部78aに蝶番116を介して旋回自
在に連結され、その他端部(図2において右側に位置す
る一対のリンク部材110を連結するピン114)が、
他方の躯体4に取付られた支持部材76の傾斜部102
に固定されたブラケット118に蝶番120を介して旋
回自在に連結されている。したがって、パンタグラフ体
108は、一対の躯体2,4の間の空隙の変化に応じて
伸縮自在であり、また、一対の躯体2,4に対して蝶番
116,120の旋回軸線(これらの旋回軸線は、図1
において紙面に垂直な方向に延びている)中心として内
側および外側に旋回することができる。かかるパンタグ
ラフ体108は、後の説明から理解される如く、外側カ
バープレート74の先端部が支持部材76の段部104
から外れて内側に旋回したときにこれに作用して外側カ
バープレート74が内側に大きく旋回動することを阻止
する。 【0016】一対の躯体2,4の間には、さらに、止水
板122および耐火帯124が設けられている。止水板
122および耐火帯124は外側伸縮継手構造体22と
内側伸縮継手構造体16との間に配置され、止水板12
2が耐火帯124の外側に配置されている。止水板12
2は、可撓性および弾発性を有するゴム材料等から形成
される。一方の躯体2の外側壁部18の内面には、アン
カーボルト126によって取付部材128が取付けられ
ており、止水板122の一端部は、この取付部材128
の片方の取付部に取付用ボルトおよびナットによって取
付けられている。また、支持部材76の傾斜部102の
先端部には取付部材130が固定されており、止水板1
22の他端部は、固定用ねじによってこの取付部材13
0に固定されている。また、耐火帯124は、セラミッ
クファイバ等の耐火材料から形成される。この耐火帯1
24の一端部は、上記取付部材128に設けられた他方
の取付部に取付用ボルトおよびナットによって取付けら
れている。取付部材130にはプレート132が固定さ
れ、このプレート132にブラケット134,136を
介して取付部材138が取付けられ、耐火帯124の他
端部は、この取付部材138に取付用ボルトおよびナッ
トによって取付けられている。このように構成されてい
るので、止水板122は、外側伸縮継手構造体22の内
側にて一対の躯体2,4間を覆い、外部からの雨水の侵
入を防止する。また、耐火帯124は、止水板122の
さらに内側にて外部からの火の侵入を防止する。 【0017】上述した伸縮継手装置の作用を、図1とと
もに図3〜図6を参照して説明すると、次のとおりであ
る。たとえば、一対の躯体2,4が相互に離隔(または
近接)する方向に変位したときには、内側伸縮継手構造
体16および外側伸縮継手構造体22は、図3(または
図4)で示すとおりに変位する。すなわち、内側伸縮継
手構造体16においては、カバープレート30が他方の
躯体4から離隔する(または近接する)方向に移動し、
カバープレート30の先端部は支持プレート28の表面
に沿って(または支持プレート28から内側壁部12の
表面に乗上げて)移動する。このとき、コイルばね56
はカバープレート30の第1のプレート部材38を支持
プレート28に近接する外側方向、すなわち矢印50で
示す方向に付勢し、また、バランサ70は第2のプレー
ト部材40を支持プレート28に近接する外側方向、す
なわち矢印66で示す方向に付勢するので、第1のプレ
ート部材38はその下面がブラケット52に当接するこ
とによって(または第1のプレート部材38の先端部が
支持プレート28に乗上げることによって)上記所定角
度位置に保持され、また第2のプレート部材40は支持
プレート28(または内側壁部12)に支持されること
によって、第1のプレート部材38に対して折れること
なく、第1のプレート部材38と実質上同一面を構成し
て延びる。それ故に、カバープレート30が通路の内側
に実質上突出することがなく、通路側に対する充分な安
全性が確保される。 【0018】また、外側伸縮継手構造体22において
は、外側カバープレート74が他方の躯体4から離隔す
る(または近接する)方向に移動し、カバープレート7
4の先端部は支持部材76の段部104から離れる(ま
たは支持部材76の傾斜部102に沿って外側に移動し
て躯体4の外側壁部20に乗上げる)。このとき、コイ
ルばね94は外側カバープレート74を矢印83で示す
内側方向に付勢するので、外側カバープレート74は、
その下面が旋回阻止部材90に当接することによって上
記所定角度位置に保持され(またはその下面が支持部材
76の上端部に弾性的に圧接され)、この外側カバープ
レート74が内側および外側に大きく突出することが防
止される。なお、このとき、パンタグラフ体108は、
図3(または図4)から理解されるとおり、一対の躯体
2,4間の間隙の変位量に応じて伸張(または収縮)さ
れる。 【0019】また、一対の躯体2,4が相互に離隔およ
び近接する方向に対して実質上垂直な方向、たとえば一
方の躯体2が他方の躯体4に対して図1において下方
(または上方)に相対的に変位したときには、内側伸縮
継手構造体16および外側伸縮継手構造体22は、図5
(または図6)で示すとおりに変位する。すなわち、内
側伸縮継手構造体16においては、一方の躯体2に設け
られた支持プレート28がカバープレート30の第2の
プレート部材40を内側に押すように作用する(または
第2のプレート部材40から離隔する)。このときも、
上述したように、コイルばね56はカバープレート30
の第1のプレート部材38を支持プレート28に近接す
る外側方向、すなわち矢印50で示す方向に付勢し、ま
た、バランサ70は第2のプレート部材40を支持プレ
ート28に近接する外側方向、すなわち矢印66で示す
方向に付勢するので、第1のプレート部材38に対して
第2のプレート部材40が蝶番60を介して矢印66で
示す外側に相対的に旋回され、第2のプレート部材40
の一部が支持プレート28の角部に弾性的に圧接される
ことによって、第1および第2のプレート部材38,4
0は、図5に示す状態に弾性的に保持される(または第
1のプレート部材38はその下面がブラケット52に当
接することによって上記所定角度位置に保持され、第2
のプレート部材40は、第1のプレート部材38に対し
て矢印66で示す方向に相対的に旋回されて図6で示す
状態に保持される)。したがって、図5(または図6)
の状態においては、カバープレート30の第2のプレー
ト部分40が蝶番60を中心として第1のプレート部分
38に対して外側に旋回されるので、第2のプレート部
分40が一方の躯体2の内側壁部12を越えて大きく内
側に突出することはなく(または第2のプレート部材4
0が他方の躯体4の内側壁部14と一方の躯体2の内側
壁部12との間隙を覆うようになり)かくして通路側に
対する充分な安全性が確保される。 【0020】また、外側伸縮継手構造体22において
は、パンタグラフ体108は両端部の蝶番116,12
0によって躯体2,4に対して相対的に旋回動され、一
対の躯体2,4間に設けられたパンタグラフ体108が
外側カバープレート74を内側から外側に押すように作
用する(または他方の躯体4の支持部材76が外側カバ
ープレート74から離隔する)。このときも、上述した
ように、コイルばね94は外側カバープレート74を矢
印83で示す内側に付勢しているので、外側カバープレ
ート74はパンタグラフ体108に弾性的に圧接され、
この圧接された状態に保持され、この状態を越えてさら
に旋回動されることが阻止される(または外側カバープ
レート74はその下面が旋回阻止部材90に当接するこ
とによって上記所定角度位置に保持される)。したがっ
て、外側伸縮継手構造体22においても、外側カバープ
レート74が外側に大きく突出するのが防止される。 【0021】なお、上述した図6に示す動きは、一方の
躯体2が他方の躯体4に対して図1において下方に相対
的に大きく変位した場合であり、この変位が小さい場合
には第1のプレート部材38の内側への旋回動が小さく
なる。また、上述した図6に示す動きは、一方の躯体2
が他方の躯体4に対して図1において上方に相対的に大
きく変位した場合であり、上述した変位が小さい場合に
は、容易に理解される如く、カバープレート30の第2
のプレート部材40の先端部は支持プレート28に支持
された状態に保持される。 【0022】さらに、図3〜図6は、一対の躯体2,4
が相互に近接および離隔する方向ならびにこれらの方向
に対して垂直の方向に変位したときの状態をそれぞれ示
しているが、実際の地震等のときにはこれらの変位の組
合せとなり、それ故に、内側伸縮継手構造体16および
外側伸縮継手構造体22の動きの図3〜図6の変位の組
合せとなる。 【0023】また上記の伸縮継手装置によれば、内側伸
縮継手機構と外側伸縮継手機構を備え、内側の伸縮継手
構造に、第1および第2のプレート部材から構成される
カバープレートが用いられているので、一対の躯体間の
空隙の内側へカバープレートの突出を抑えることがで
き、これによって、たとえば内側伸縮継手構造によって
通路等を形成するようにしたとき、通路を通る通行人の
充分な安全性を確保することができる。また、外側伸縮
継手構造は、外側カバープレートと、この外側カバープ
レートの先端部を支持する支持部材と、外側カバープレ
ートの所定角度位置を越える旋回動を阻止する旋回動阻
止部材と、外側カバープレートを前記所定角度位置に向
けてばね付勢する第3の付勢手段を備えているので、一
対の躯体の大きな相対的変位を許容しながら外側カバー
プレートが外側へ大きく突出することを防止することが
できる。また、一対の躯体間に伸縮自在なパンタグラフ
体が設けられているので、このパンタグラフ体によっ
て、外側カバープレートの先端部が前記支持部材を越え
て内側に大きく移動することが阻止され、変位追従機能
を達成することができる。 【0024】以上、本発明に従う伸縮継手装置の一実施
形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することな
く種々の変形、修正が可能である。 【0025】たとえば、図示の実施形態では、一方の躯
体2に内側伸縮継手構造体16の支持プレート28と外
側伸縮継手構造体22の外側カバープレート74とを設
け、他方の躯体4に内側伸縮継手構造体16のカバープ
レート30と外側伸縮継手構造体22の支持部材76と
を設けているが、これに代えて、一方の躯体2に支持プ
レート28と支持部材76とを設け、他方の躯体4にカ
バープレート30と外側カバープレート74とを設ける
ようにすることもできる。 【0026】また、たとえば、図示の形態では、支持プ
レート28は実質上平坦に形成され、内側伸縮継手構造
体16のカバープレート30の先端部は単に支持プレー
ト28に支持される構成であるが、外側伸縮継手構造体
16の外側カバープレート74の支持構造と同様に、支
持プレート28に凹部を設け、この凹部にカバープレー
ト30を収容するように支持することもでき、このよう
に構成した場合には、カバープレート30の内面を内側
壁部12の内面と同一平面とすることができる。 【0027】 【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、外側カ
バープレートと、この外側カバープレートの先端部を支
持する支持部材と、外側カバープレートをその先端部が
内側に旋回する方向にばね付勢する付勢手段を備えるの
で、一対の躯体の大きな相対的変位を許容しながら外側
カバープレートが外側へ大きく突出することを防止する
ことができる。また、一対の躯体間に他方の躯体側の端
部が支持部材に連結されるパンタグラフ体が伸縮自在に
設けられるので、このパンタグラフ体によって、外側カ
バープレートの先端部が前記支持部材を越えて大きく内
側へ移動することが阻止され、安全性が向上されるとと
もに、各躯体間の大きな相対的変位に対する変位追従機
能を達成することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に従う伸縮継手装置の一実施形態を示す
水平断面図である。 【図2】図1の伸縮継手装置におけるパンタグラフ体を
示す平面図である。 【図3】一対の躯体が離隔する方向に変位したときの伸
縮継手装置の動きを説明するための簡略水平断面図であ
る。 【図4】一対の躯体が近接する方向に変位したときの伸
縮継手装置の動きを説明するための簡略水平断面図であ
る。 【図5】一対の躯体が横方向の片側に変位したときの伸
縮継手装置の動きを説明するための簡略水平断面図であ
る。 【図6】一対の躯体が横方向の他側に変位したときの伸
縮継手装置の動きを説明するための簡略水平断面図であ
る。 【符号の説明】 2,4 躯体 6,8 外壁 12,14 内側壁部 16 内側伸縮継手構造体 18,20 外側壁部 22 外側伸縮継手構造体 28 支持プレート 30 カバープレート 38 第1のプレート部材 40 第2のプレート部材 56 コイルばね(第1の付勢手段) 68 第2の付勢手段 74 外側カバープレート 76 支持部材 94 コイルばね(第3の付勢手段) 108 パンタグラフ体 122 止水板 124 耐火帯

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 一対の躯体のいずれか一方に旋回自在に
    装着された外側カバープレートと、 前記一対の躯体の他方に設けられ、外側カバープレート
    の先端部を支持するための支持部材と、 外側カバープレートに装着され、この外側カバープレー
    トをその先端部が各空隙側へ回動する方向に向けてばね
    付勢するばね付勢手段と、 外側カバープレートの内側で、前記一対の躯体間に、各
    躯体に対して旋回自在にかつ伸縮自在に設けられるパン
    タグラフ体とを含み、 前記支持部材は、一方の躯体に近接する方向に向けて内
    側に傾斜する傾斜部を有し、この傾斜部の中間部には前
    記外側カバープレートの先端部を支持する段部が設けら
    れ、 前記パンタグラフ体の他方の躯体側の端部は、前記支持
    部材の段部よりも内側で連結されていることを特徴とす
    る伸縮継手装置。
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