JP3428369B2 - 洗面室の床構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えばマンショ
ンなどの集合住宅及び戸建住宅などに構築される洗面室
の床構造に関し、特に、フロアパネル上に洗面化粧台と
隣接させて設置される洗濯機の施工に工夫を施すことに
より、洗濯機の使い勝手及び納まりを良くし、洗濯機廻
りの美観性の向上を図るようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の洗面室の床構造において
は、図３に示すように、洗面室Ｒの室内床面を形成する
フロアパネルａ上に洗面化粧台ｂと、この洗面化粧台ｂ
に隣接させて洗濯機ｃを設置してなる構成を有するもの
がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来構造のものでは、洗濯機ｃを設置するための専
用の防水パンｄが別途に必要となり、また、防水パンｄ
を使用しない場合、洗濯機ｃの下部に防水処理を施す必
要があり、いずれも施工コストが高くなる。

【０００４】しかも、フロアパネルａの床下の排水配管
系を点検可能にするには、洗濯機ｃの廻りの近接位置に
点検口を設ける必要があるために、室内の美観性を低下
させる。

【０００５】さらに、洗面化粧台ｂに洗濯機ｃを隣接さ
せてなるものでは、洗面化粧台ｂのカウンタ面と洗濯機
ｃの上面との間の高さに段差ｔが生じ、洗濯機の使い勝
手や見た目の納まりが悪い。

【０００６】この発明の目的は、洗濯機の設置施工が簡
便に行なえるようにし、洗濯機廻りの美観性の向上を図
ることができるようにした洗面室の床構造を提供するこ
とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明は、室内床面を形成するフロアパネル
上に洗面化粧台と、この洗面化粧台に隣接させて洗濯機
とを設置してなる洗面室の床構造において、前記フロア
パネルに、該フロアパネルを落とし込んで内底面に開口
する点検口を有する凹部を設け、前記点検口を、有底箱
状にして上端周縁から張出したフランジ部を凹部の上端
周縁に係止し前記洗濯機を載置する蓋体で施蓋するとと
もに、前記蓋体に排水口を設けたことを特徴とするもの
である。

【０００８】そして、本発明においては、上記蓋体の下
部に上記排水口に接続する排水用トラップを配置してな
るものとすることが可能である。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
１と図２に示す図面に基づいて詳細に説明すると、図１
に示すように、符号１は洗面室Ｒの室内床面を形成する
フロアパネルで、このフロアパネル１上には、洗面化粧
台１０が設置されているとともに、この洗面化粧台１０
に隣接させて洗濯機２０が載置されている。

【００１０】そして、前記フロアパネル１には、前記洗
面化粧台１０の設置位置に隣接する部位に前記洗濯機２
０が載置収納可能な凹部２がフロアパネル１を落とし込
んで設けられ、この凹部２のフロアパネル一般面より下
位となる内底面には点検口３が設けられていて、この凹
部２における内底面にて開口する前記点検口３は、蓋体
６により施蓋されている。前記凹部２の下部には、蓋体
６に設けた排水口に接続される排水用トラップ７が配置
されている。

【００１１】凹部２において点検口３を施蓋する上記蓋
体６は有底箱状の形態にし、その上端周縁に張出し形成
したフランジ部６ａを凹部２の上端周縁にシールパッキ
ン５を介して水密的に係止させて施蓋してなる構成を有
するもので、図２に示されているように凹部２に配され
る洗濯機２０がこの蓋体６に載置されている。点検時に
は、蓋体６全体の取外すことによって、点検口３が開放
されるようになっている。

【００１２】すなわち、この発明は、上記の構成を採用
することにより、洗面室Ｒの室内床面を形成するフロア
パネル１上の洗面化粧台１０の設置位置に隣接する部位
に、フロアパネル１を落とし込んでなる凹部２を設け、
この凹部２のフロアパネル一般面より下位となる内底面
の点検口３を施蓋する蓋体６に洗濯機２０を載置させて
収納してなるために、凹部２の深さを可変することによ
り、従前のような洗面化粧台１０のカウンタ面と洗濯機
２０の上面との間の段差が吸収され、これによって、洗
濯機２０の使い勝手や見た目の納まりが良くなる。

【００１３】また、洗濯機２０が載置収納されるフロア
パネル１の凹部２の内底面２ａに点検口３を設けるとと
もに、凹部２の下部に、蓋体の排水口に接続される排水
用トラップ７が配置されているために、従前のような防
水パンや防水処理が不要になり、施工コストの低減化が
図れ、しかも、床下の排水配管系の点検が容易に行なえ
るばかりでなく、洗濯機２０の廻り及び室内Ｒの美観性
を高める。

【００１４】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明は、室内床面を形成するフロアパネル上に洗面化粧台
と、この洗面化粧台に隣接させて洗濯機とを設置してな
る洗面室の床構造において、前記フロアパネルに、該フ
ロアパネルを落とし込んで内底面に開口する点検口を有
する凹部を設け、前記点検口を、有底箱状にして上端周
縁から張出したフランジ部を凹部の上端周縁に係止し前
記洗濯機を載置する蓋体で施蓋するとともに、前記蓋体
に排水口を設けたことから、凹部の深さを可変すること
により、従前のような洗面化粧台のカウンタ面と洗濯機
の上面との間の段差を吸収することができるために、洗
濯機の使い勝手や見た目の納まりを良くすることがで
き、施工作業も簡便に行なうことができる。

【００１５】また、上記蓋体の内底面に位置させた排水
口に接続される排水用トラップを配置してなることか
ら、従前のような防水パンや防水処理が不要になるため
に、施工コストの低減化を図ることができ、しかも、床
下の排水配管系の点検を容易に行なうことができるばか
りでなく、洗濯機の廻り及び室内の美観性を高めること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明に係る洗面室の床構造の実施の形態
を示す説明図。

【図２】 同じく要部拡大断面図。

【図３】 従来の洗面室の床構造を示す説明図。

【符号の説明】

Ｒ・・・洗面室、１・・・フロアパネル、２・・・凹
部、３・・・点検口、６・・・蓋体、７・・・排水用ト
ラップ、１０・・・洗面化粧台、２０・・・洗濯機。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】室内床面を形成するフロアパネル上に洗面
   化粧台と、この洗面化粧台に隣接させて洗濯機とを設置
   してなる洗面室の床構造において、 前記フロアパネルに、該フロアパネルを落とし込んで内
   底面に開口する点検口を有する凹部を設け、前記点検口
   を、有底箱状にして上端周縁から張出したフランジ部を
   凹部の上端周縁に係止し前記洗濯機を載置する蓋体で施
   蓋するとともに、前記蓋体に排水口を設けたことを特徴
   とする洗面室の床構造。
2. 【請求項２】上記蓋体の下部に上記排水口に接続する排
   水用トラップを配置したことを特徴とする請求項１に記
   載の洗面室の床構造。