JP3426897B2 - 脱墨方法 - Google Patents

脱墨方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新聞紙、チラシ、
雑誌及びOA古紙等の古紙原料の脱インキを効率的に行
い再利用するための脱墨方法に関する。更に詳しくは、
再生工程におけるパルプ歩留りが高く、より白色度が高
い高品質な脱墨パルプを得る脱墨方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】古紙
は、脱墨処理により、古紙からインキを剥離、除去し、
再生パルプを得て、これより再生紙を製造することによ
って再生される。従来、脱墨方法は、その工程として、
(1)古紙のパルピング(離解)工程、(2)熟成及び
漂白工程、(3)フロテーション工程、及び(4)洗浄
工程等を含む。パルプよりインキの離解は、脱墨剤を用
いて、物理的、化学的或いは生化学的に行われる。イン
キ除去は、下記に示すフロテーション法及び/又は洗浄
法によって行われる。
【0003】フロテーション法は、気泡を吹き込み剥離
された浮遊インキを気泡に吸着させ、インキが吸着した
気泡を系外に排出することでインキ除去を行う方法で、
紙パルプ産業分野では現在一般的に用いられている。フ
ロテーション法では、気泡量が多ければ高白色度が得ら
れるものの、気泡が持ち出すパルプ量も増加し、パルプ
歩留りが低下することになり、これらを両立させること
が難しい。
【0004】一方、洗浄法は、剥離された浮遊インキを
大量の水を用いて洗い流す方法であるが、白色度を向上
させようとすると用いる水の量はそれに伴い莫大なもの
となり、更に、その水中にインキとともに流出する微細
パルプ分がパルプ歩留りを下げたり、ろ水の処理が問題
となったりする。また、除去されるべきインキがパルプ
の濾過性によってはパルプ繊維中に滞留して、品質が上
がらず、この問題を回避するためには更に大量の水を必
要とする。
【0005】このように、従来行われているフロテーシ
ョン法、洗浄法では、白色度、残インキ面積率等のパル
プ性能と歩留りの両方に優れた結果を容易に得ることが
出来なかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上のような状況から、
本発明者らは優れたパルプ性能と歩留りとを達成できる
脱墨方法について鋭意検討した結果、インキとパルプの
各種液体に対する親和性の相違に着目し、互いに混ざり
合わない液体を用い、剥離インキと離解パルプとをそれ
ぞれに分配させることにより、インキとパルプを容易に
分離でき、前記の目的を達成できることを見いだし、本
発明を完成させるに至った。
【0007】即ち、本発明は、5〜80℃の間の少なく
ともいずれかの温度条件下、静置状態で互いに混ざり合
わない親インキ相となる液体と親パルプ相となる液体と
を用い、原料古紙から得られた離解パルプと剥離インキ
とを、それぞれ親パルプ相、親インキ相に分配させるこ
とにより、剥離インキと離解パルプとを分離する工程を
含むことを特徴とする脱墨方法を提供するものである。
【0008】従来の剥離インキと離解パルプの分離方法
が、気泡との衝突、吸着現象によるものであったのに対
し、本発明の脱墨方法は、インキ、パルプの各種液体に
対する親和性の相違を利用したものである。
【0009】本発明において、「互いに混ざり合わな
い」とは、例えば、水と油のように攪拌状態では一時的
に混合状態となるが、放置すると二層に分離することを
いい、通常、各液体の極性に著しい差がある場合にこの
ような層分離が起こる。
【0010】そして、「親インキ相」とは、インキ粒子
との親和性が高くより容易にインキ粒子を分配できる液
体からなる相である。一方、「親パルプ相」とは、パル
プとの親和性が高くより容易にパルプを分配できる液体
からなる相である。
【0011】インキと親和性の良い液体としては、油
脂、脂肪酸、アミン、エーテル、エステル、芳香族炭化
水素、飽和又は不飽和炭化水素、ハロゲン化炭化水素及
び鉱物油から選ばれる1種又は2種以上の液体が挙げら
れる。油脂類としては、オリーブ油、亜麻仁油、パーム
油、ナタネ油、大豆油、魚油等の動植物油類が挙げられ
る。また、脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸等
が挙げられる。また、アミンとしては、オクチルアミ
ン、ラウリルアミン、ジメチルオクチルアミン等が好ま
しい。芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン等が挙げられる。エーテルとしては、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン等が挙げられる。エステ
ルとしては、酢酸エチル、オレイン酸メチル等が挙げら
れる。飽和炭化水素としては、ヘキサン、ヘプタン、シ
クロヘキサン、石油エーテル等が挙げられる。不飽和炭
化水素としては、ヘキセン、ヘプテン、シクロヘキセン
等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素としては、クロロ
ホルム、二塩化炭素、四塩化炭素、塩化エチレン等が挙
げられる。
【0012】親インキ相となる液体は、比重が1以下の
ものを使うことが好ましい。これは、通常剥離インキ
は、離解パルプに対して数%しか存在せず、パルプは比
較的比重が大きいこととも重なって、インキ分配液が上
層にある方が、攪拌分離、フロテーション分離やその後
のインキ分離工程に有利であるためである。
【0013】また、パルプとの親和性の良い液体として
は、水、アルコール及びケトンから選ばれる1種又は2
種以上の液体が挙げられ、水又は水溶性溶媒を含む水溶
液を主成分としたものが好ましい。水溶性溶媒として
は、アルコール、ケトン等が挙げられる。アルコールと
しては、メタノール、エタノール等の低級モノアルコー
ル、グリセリン、ポリエチレングリコール等のポリオー
ル等が挙げられる。また、ケトンとしてはアセトン等が
挙げられる。
【0014】これらの液体の選択は、インキ及びパルプ
の極性等を考慮して、それぞれと親和性、分配性が良好
で、且つ各相が互いに混じり合わないような組み合わせ
とする必要があり、上記に例示したものに限定されな
い。インキやパルプの分配能力を充分に有していても、
互いに溶解して1液になってしまう様な場合は当然イン
キとパルプを容易に分離できない。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明においては、親インキ相と
なる液体及び親パルプ相となる液体を、剥離インキを脱
墨系外に排出する工程以前の少なくとも何れかの工程に
おいて脱墨系中に存在させればよい。すなわち、先に述
べたように一般に脱墨方法は、その工程として、(1)
古紙のパルピング(離解)工程、(2)熟成及び漂白工
程、(3)フロテーション工程、及び(4)洗浄工程等
を含むが、本発明は親インキ相となる液体及び親パルプ
相となる液体で、剥離インキ及び離解パルプを分離する
ことを特徴とするものであり、この目的が達せられれば
これらの液体は上記(1)から(4)の工程のいずれで
添加されても良い。例えば、原料古紙から得られた離解
パルプと剥離インキの親パルプ相となる液体(通常、
水)のスラリーに親インキ相となる液体を、要すれば別
の親パルプ相となる液体とともに添加してもよい〔工程
(3)での添加〕し、また、予め原料古紙とともに、親
インキ相となる液体及び親パルプ相となる液体を脱墨系
に存在させて脱墨工程を行ってもよい〔工程(1)での
添加〕。
【0016】従って、本発明の脱墨方法は、 (イ)親インキ相となる液体、親パルプ相となる液体及
び原料古紙から得られた離解パルプと剥離インキとを含
有する系を混合し、前記剥離インキを親インキ相に分配
させ且つ前記離解パルプを親パルプ相に分配させ、静置
後、剥離インキと離解パルプとを分離する請求項1記載
の脱墨方法 (ロ)原料古紙、親インキ相となる液体及び親パルプ相
となる液体を含有する系(A)から離解パルプと剥離イ
ンキを得、得られた離解パルプと剥離インキをそれぞれ
当該系(A)中の親パルプ相、親インキ相に分配させる
脱墨方法を包含し、具体的には、 (ハ)古紙のパルピング(離解)工程を含む脱墨方法に
おいて、当該パルピング工程以前に親インキ相となる液
体と親パルプ相となる液体とを脱墨系中に存在させる (ニ)熟成工程を含む脱墨方法において、当該熟成工程
以前に親インキ相となる液体と親パルプ相となる液体と
を脱墨系中に存在させる (ホ)漂白工程を含む脱墨方法において、当該漂白工程
以前に親インキ相となる液体と親パルプ相となる液体と
を脱墨系中に存在させる (ヘ)フロテーション工程を含む脱墨方法において、当
該フロテーション工程以前に親インキ相となる液体と親
パルプ相となる液体とを脱墨系中に存在させる (ト)洗浄工程を含む脱墨方法において、当該洗浄工程
以前に親インキ相となる液体と親パルプ相となる液体と
を脱墨系中に存在させる方法が挙げられる。
【0017】例えば、(イ)の方法においては、公知の
脱墨方法に準じて、原料古紙から離解パルプと剥離イン
キとを含有する系を調製し、これと親インキ相となる液
体と親パルプ相となる液体とからなる系とを混合し、親
インキ相となる液体、親パルプ相となる液体及び原料古
紙から得られた離解パルプと剥離インキとを含有する系
を混合することで、剥離インキを親インキ相に分配させ
且つ離解パルプを親パルプ相に分配させ、静置後、剥離
インキと離解パルプとを分離する。一方、(ロ)の方法
においては、原料古紙のパルピング(離解)工程などで
親インキ相となる液体及び親パルプ相となる液体を仕込
んで公知の脱墨方法に準じて脱墨工程を行い、系を攪拌
・混合して得られた離解パルプと剥離インキをそれぞれ
当該系中の親パルプ相、親インキ相に分配させる。何れ
の方法においても親パルプ相となる液体の一部又は全部
を、原料古紙から離解パルプと剥離インキを得る際に用
いられる水性媒体とすることができる。また、何れの方
法においても親パルプ相となる液体と親インキ相となる
液体の添加時期は異なっていてもよい。特に親パルプ相
となる液体の全部を脱墨系で用いられる水性媒体(通
常、水)とすることにより、別途親パルプ相となる液体
を添加する操作が不要となり、有利である。即ち、例え
ば、上記方法(イ)で、予め親パルプ相となる液体の全
部を、原料古紙から離解パルプと剥離インキを得る際に
用いられる水もしくは水と適当な親水性溶媒との混合物
とし、通常の脱墨工程を行い、次いで、親インキ相とな
る液体を系中に添加した後系を混合することで、剥離イ
ンキを親インキ相に分配させ且つ離解パルプを親パルプ
相に分配させることができる。
【0018】また、本発明においては、親インキ相とな
る液体 (a1)と親パルプ相となる液体 (a2)の比率は限
定されないが、好ましくは(a1):(a2)=1:99〜9
5:5(体積比)、より好ましくは5:95〜70:3
0(体積比)である。
【0019】本発明では、親インキ相となる液体 (a1)
と親パルプ相となる液体 (a2)を何れの工程で添加する
としても、親インキ相となる液体 (a1)と親パルプ相と
なる液体 (a2)と、原料古紙から得られた離解パルプと
剥離インキとを含有する系との混合が行われ、これによ
り剥離インキを親インキ相に、また離解パルプを親パル
プ相に分配させる。混合後、しばらく放置すると剥離イ
ンキを含む親インキ相と離解パルプを含む親パルプ相が
二層に分離する。次いで、分離した各相をそれぞれ回収
することにより、剥離インキと離解パルプの分離を行う
ことができる。具体的には、機械的に或いは気泡の吹き
込み等により、親インキ相となる液体 (a1)と親パルプ
相となる液体 (a2)と、原料古紙から得られた離解パル
プと剥離インキとを含有する系〔系(X)〕を混合後、
静置して分離を行うことができるが、実験室的には例え
ば、分液ロート内で系(X)を攪拌・混合後、静置し、
インキ、パルプを親インキ相、親パルプ相にそれぞれ分
配して分離する方法が挙げられ、また工業的には、タン
ク内で系(X)を攪拌混合後、分離する方法、フロテー
ター内に系(X)を存在させ、気泡を吹き込み親インキ
相、親パルプ相にインキとパルプを分配させて分離する
方法等が挙げられる。このうち、工業的に既存設備の利
用が図れる混合を気泡の吹き込みにより行う方法がより
好ましい。系(X)の混合時間については、そのスケー
ルに応じ混合が十分に行われる時間を適宜決定すればよ
いが、通常1〜60分である。
【0020】また、本発明の実施において、分離前の離
解パルプと剥離インキとを含有する系中のインキとパル
プはより均一に分散している方が分離効率に優れるた
め、この系、もしくはこの系と親インキ相となる液体
(a1)と親パルプ相となる液体 (a2)の混合系が界面活
性剤を含んでいるのが好ましい。界面活性剤は、インキ
とパルプの分離時に添加してもよいし、この工程以前に
添加してもよく、インキ剥離に用いた脱墨剤(界面活性
剤)をそのまま離解パルプと剥離インキとを含有する系
中に存在させてもよい。界面活性剤としては、非イオン
性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面
活性剤、及び両性界面活性剤の何れを用いることも可能
であり、またこれらの範疇の界面活性剤1種及び2種以
上の界面活性剤を組み合わせて使用することもできる。
好ましくは非イオン界面活性剤である。
【0021】また、本発明では更に、上記液体 (a1)と
液体 (a2)の極性や比重調整のために無機塩及び高分子
化合物を添加することができる。無機塩としては、塩化
ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナト
リウム、硫酸水素ナトリウム等が好ましい。高分子化合
物としては、ポリアクリルアミド、蔗糖等が挙げられ
る。極性や比重調整の目的においては、これらの配合
量、分子量等は制限されるものではなく、目的に応じ適
宜決定すればよい。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明をより詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0023】なお、以下の例において、EOはエチレン
オキサイド、POはプロピレンオキサイドであり、各モ
ル数は平均付加モル数である。
【0024】比較例1 市中回収された原料古紙(新聞紙/チラシ=70/3
0)を5cm×4cmに細断後、一定量を卓上離解機に
入れ、その中に温水及び水酸化ナトリウム1重量%(対
原料)、珪酸ソーダ3重量%(対原料)、30%過酸化
水素水3重量%(対原料)、脱墨剤としてステアリルア
ルコールEO15モルPO15モルブロック付加物0.
3重量%(対原料)を加え、パルプ濃度5重量%、40
℃で10分間離解した。得られたパルプスラリーを40
℃にて60分間熟成を行なった後、温水を加えてパルプ
濃度を1%に希釈し、40℃にて10分間フロテーショ
ン処理を行った。フロテーション処理後、タッピマシン
にてパルプシートを作製し、3.5kgf/cm2 加圧
した後、通風乾燥し、パルプ歩留り、白色度及び残イン
キ面積率を測定した。その結果を表1に示す。
【0025】比較例2 市中回収された原料古紙(新聞紙/チラシ=70/3
0)を5cm×4cmに細断後、一定量を卓上離解機に
入れ、その中に温水及び水酸化ナトリウム1重量%(対
原料)、珪酸ソーダ3重量%(対原料)、30%過酸化
水素水3重量%(対原料)、脱墨剤としてステアリルア
ルコールEO15モルPO10モルランダム付加物0.
2重量%(対原料)を加え、パルプ濃度5重量%、40
℃で10分間離解した。得られたパルプスラリーを40
℃にて60分間熟成を行なった後、温水を加えてパルプ
濃度を1%に希釈したものを、フルイにかけて6%に濃
縮し、更に1%に希釈する操作を2回繰り返して洗浄を
行った。洗浄処理後、タッピマシンにてパルプシートを
作製し、5kgf/cm2 加圧した後、通風乾燥し、パ
ルプ歩留り、白色度及び残インキ面積率を測定した。
【0026】実施例1(試験番号1〜8) 市中回収された原料古紙(新聞紙/チラシ=70/3
0)を5cm×4cmに細断後、一定量を卓上離解機に
入れ、その中に温水及び水酸化ナトリウム1重量%(対
原料)、珪酸ソーダ3重量%(対原料)、30%過酸化
水素水3重量%(対原料)、脱墨剤としてステアリルア
ルコールEO15モルPO15モルブロック付加物0.
3重量%(対原料)を加え、パルプ濃度5重量%、40
℃で10分間離解した。得られたパルプスラリーを40
℃にて60分間熟成を行なった後、温水を加えてパルプ
濃度を1%に希釈し、表1に示す親パルプ性液体組成と
した後、親インキ性液体を当該1%パルプスラリーの1
0重量%となる量で添加し、室温にて10分間フロテー
ション処理を行った。フロテーション処理後、パルプの
分散している水層を分離し、タッピマシンにてパルプシ
ートを作製し、3.5kgf/cm2 加圧した後、通風
乾燥し、パルプ歩留り、白色度及び残インキ面積率を測
定した。なお、親インキ性液体或いは親パルプ性液体を
二種用いた例では両者の体積比も表中に示した(以下の
実施例にても同じ)。
【0027】
【表1】
【0028】なお、上記実施例及び比較例において、白
色度は分光白色度計によって測定され、その数値の1の
差は目視によっても充分に認識され有意差として認知さ
れる。また、残インキ面積率は画像解析装置(倍率;×
100)を用いて測定され、その0.1%の低下は、目
視においてパルプシートの品質が充分向上したとして認
識され得る(以下の実施例にても同じ)。
【0029】実施例2(試験番号9〜16) 実施例1において、脱墨剤としてステアリルエーテルサ
ルフェート0.3重量%(対原料)を用い、表2に示す
親パルプ性液体組成に調整した後、親インキ性液体を添
加し、室温にて10分間100rpmにて攪拌処理を行
い、処理後、パルプの分散している水層を分離した。そ
れ以外は、実施例1と同様にしてパルプシートを作製
し、同様の評価を行った。結果を表2に示す。
【0030】実施例3(試験番号17〜19) 実施例1において、脱墨剤としてセチルトリメチルアン
モニウムクロライド0.3重量%(対原料)を用い、表
2に示す親パルプ性液体組成に調整した後、親インキ性
液体を添加し、室温にて10分間100rpmにて攪拌
処理を行い、処理後、パルプの分散している水層を分離
した。それ以外は、実施例1と同様にしてパルプシート
を作製し、同様の評価を行った。結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】実施例4実施例1の試験番号1、7におけ
る親インキ性液体の添加時期及び親パルプ性液体の調整
(メタノールの添加)時期を離解工程前とする以外は実
施例1と同様にしてパルプシートを作製し、同様の評価
を行った。結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−287889(JP,A) 特開 昭63−182487(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21C 5/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5〜80℃の間の少なくともいずれかの
    温度条件下、静置状態で互いに混ざり合わない親インキ
    相となる液体と親パルプ相となる液体とを用い、原料古
    紙から得られた離解パルプと剥離インキとを、それぞれ
    親パルプ相、親インキ相に分配させ、各相をそれぞれ回
    収することにより、剥離インキと離解パルプとを分離す
    る工程を含むことを特徴とする脱墨方法であって、親イ
    ンキ相となる液体が、油脂、脂肪酸及びアミンから選ば
    れる1種又は2種以上の液体である脱墨方法
  2. 【請求項2】 親インキ相となる液体、親パルプ相とな
    る液体及び原料古紙から得られた離解パルプと剥離イン
    キとを含有する系を混合し、前記剥離インキを親インキ
    相に分配させ且つ前記離解パルプを親パルプ相に分配さ
    せ、静置後、剥離インキと離解パルプとを分離する請求
    項1記載の脱墨方法。
  3. 【請求項3】 親インキ相となる液体(a1)と親パルプ
    相となる液体(a2)の比率が、(a1):(a2)=5:95
    70:30(体積比)である請求項1又は2記載の脱
    墨方法。
  4. 【請求項4】 前記脱墨方法がフロテーション工程を含
    み、当該フロテーション工程以前に親インキ相となる液
    体と親パルプ相となる液体とを脱墨系中に存在させる請
    求項1記載の脱墨方法。
  5. 【請求項5】 離解パルプの親パルプ相への分配及び剥
    離インキの親インキ相への分配を、気泡の吹き込みによ
    る脱墨系の攪拌・混合により行う請求項1〜4の何れか
    1項記載の脱墨方法。
  6. 【請求項6】 親パルプ相となる液体が、水、アルコー
    ル及びケトンから選ばれる1種又は2種以上の液体であ
    る請求項1〜の何れか1項記載の脱墨方法。
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