JP3426780B2 - フェライト材料 - Google Patents

フェライト材料

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、Ni−Zn系のフェラ
イト材料に関し、高い透磁率とキュリー温度を有するフ
ェライト材料に関する。 【0002】 【従来の技術】フェライト材料はインダクター素子等と
して広く使用されている。例えば、Fe2 3 −ZnO
−NiOを主成分とするNi−Zn系フェライト材料を
用いて図1に示すコア1を製造し、この巻線部1aにコ
イル線を巻回してコイル線接続用のリードピンをフェラ
イトコアに取り付けて半田付けし、エポキシ樹脂でモー
ルドした構造のインダクター素子が使用されている。 【0003】その他に、例えば各種電子部品を搭載した
り分割して電子部品とするためのフェライト基板や、電
磁波を吸収して磁気ヘッド等をシールドしたり、発熱し
たりするための電磁波吸収部材等としてフェライト材料
が用いられている。 【0004】そして、上記Ni−Zn系フェライトにお
いて、耐熱衝撃性や、磁気特性を向上させるためにさま
ざまな提案がなされている。例えば特開平1−2281
08号、1−103953号公報には、フェライトの結
晶粒界にMnO,Bi2 3,SiO2 からなる粒界相
を形成し、この粒界相によって応力を緩和し耐熱衝撃性
を高めたフェライト材料が示されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】一般にフェライト材料
において、磁界を加えた時に磁束の生じる量を表す透磁
率は高いものが求められ、この磁束の消滅する温度を表
すキュリー温度も高いものが求められている。 【0006】そこで、Ni−Zn系フェライト材料にお
いて、キュリー温度を高くする手段として主成分中のZ
n量を減少させれば良いことが一般的に知られている
(特開平1−72924号公報等参照)。しかし、キュ
リー温度を高くするためにZn量を少なくすると、透磁
率が低下してしまうという問題点があった。 【0007】そこで、本発明は、高いキュリー温度と高
い透磁率を同時に有するNi−Zn系フェライト材料を
得ることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、Ni−Zn系
フェライトの主成分の組成比が、酸化物換算で45〜5
0モル%のFe2 3 と、25〜35モル%のZnO
と、3.5モル%以下のCuOと、1.5〜4モル%以
下のMnOと、残部がNiOからなり、これら主成分1
00重量部に対して0.5〜1.5重量部のV2 5
添加したことを特徴とする。 【0009】即ち、本発明は、Ni−Zn系フェライト
において、ZnOの量を少なくすることによってキュリ
ー温度を高くするとともに、V2 5 を添加することに
よって透磁率を向上させるようにしたものである。 【0010】また、上記添加成分は、V2 5 を0.5
〜1.5重量部の範囲で添加することが重要である。こ
れは、V2 5 が0.5重量部未満又は1.5重量部よ
り多いと、透磁率が向上しないためである。 【0011】さらに、Ni−Zn系フェライトの主成分
の組成比を上記範囲とした理由は、Fe2 3 が45モ
ル%未満では透磁率が低下し、50モル%より多いとQ
値が低下するためである。また、ZnOが25モル%未
満ではV2 5 を添加する効果がなく、35モル%より
多いとキュリー温度が低くなるためである。 【0012】また、CuOとMnOの含有量を上記範囲
としたのは、CuOが3.5モル%を超えるか又はMn
Oが4モル%を超えると焼結体中に液相が生成して粒成
長が起こりやすくなりQ値が低下してしまうためであ
る。なお、MnOは応力緩和効果を高め、耐熱衝撃性を
高くするために1.5モル%以上必要であり、CuOは
必須成分ではないが、MnOと同様の理由により0.0
1モル%以上含有することが好ましい。 【0013】さらに、本発明においては、これらの成分
以外にSiO2 ,Al2 3 ,MgO,CaO,K
2 O,S等の不純物を合計0.5重量%以下の範囲で含
んでいても良い。 【0014】以上のような本発明のフェライト材料の製
造方法は、上記組成範囲となるように各原料を調合し、
ボールミル等で粉砕混合した後、スプレードライヤー等
で造粒し、得られた粉体をプレス成形によって所定形状
に成形し、必要に応じて切削加工を施した後、950〜
1100℃の範囲で焼成することによって得ることがで
きる。 【0015】そして、上記本発明のフェライト材料によ
り例えばフェライトコアを製造すれば、キュリー温度が
高く、透磁率が高いことから、使用温度範囲が広く、磁
気特性の優れたインダクタンス素子を得ることができ
る。 【0016】 【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 【0017】実施例1 Fe2 3 、NiO、ZnO、CuO、MnOを表1に
示す比率で調合して主成分をなすフェライト粉末とし、
これらを振動ミルで混合した後、800〜900℃で仮
焼し、この仮焼粉体100重量部に対し、V2 5 の添
加量を表1に示すように種々に変化させて各原料を調合
した。 【0018】得られた原料をボールミルで粉砕し、バイ
ンダを加えて造粒した後、圧縮成形してトロイダルコア
を成形し、950〜1100℃で焼成した。得られたコ
アの寸法は、外径14mm、内径8mmであり、このコ
アに線径0.2mmの被膜銅線を7回巻いた。 【0019】各トロイダルコアについて、100kHz
における透磁率、Q値を測定した。また各トロイダルコ
アを恒温槽中に入れて、キュリー温度を測定した。 【0020】結果は表1に示す通りである。この結果よ
り、V2 5 を添加しないもの(No.1、6)は、同
じ主成分の他の例に比べてキュリー温度は同程度である
が、透磁率が低かった。また、V2 5 の添加量が1.
5重量%よりも多いもの(No.5、10)についても
同様に透磁率が低かった。 【0021】これらに対し、本発明実施例である0.5
〜1.5重量%のV2 5 を添加したもの(No.2〜
4、7〜9)は、いずれも120℃以上の高いキュリー
温度を保ったまま、透磁率を850以上と高くすること
ができた。 【0022】 【表1】【0023】実施例2 次に、V2 5 の添加量を0.5重量%とし、主成分を
成すFe2 3 、NiO、ZnO、CuO、MnOの組
成比を表2のように種々に変化させ、実施例1と同様の
実験を行った。 【0024】結果は表2に示す通りである。この結果よ
り、ZnOが35モル%よりも多いもの(No.13)
では透磁率を高くできるがキュリー温度とQ値が低くな
り、逆にZnOが25モル%未満のもの(No.14)
ではキュリー温度を高くできるが透磁率が低くなる。 【0025】これらに対し、各主成分の組成比を本発明
の範囲内としたもの(No.11、12)は、いずれも
130℃以上の高いキュリー温度を保ったまま、透磁率
を1000以上と高くすることができた。 【0026】 【表2】 【0027】なお、以上の実施例では、フェライトコア
についてのみ述べたが、本発明のフェライト材料は、そ
の他のさまざまな用途に用いることができる。例えば、
各種電子部品を搭載したり、分割して電子部品とするた
めのフェライト基板や、電磁波を吸収して磁気ヘッド等
をシールドしたり、発熱したりするための電磁波吸収部
材等として用いることができる。いずれの場合も、キュ
リー温度が高いことから使用温度範囲が広く、かつ透磁
率が高いことから優れた磁気特性を有することができ
る。 【0028】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、主成分
の組成比が、酸化物換算で45〜50モル%のFe2
3 と、25〜35モル%のZnOと、3.5モル%以下
のCuOと、1.5〜4モル%以下のMnOと、残部が
NiOからなり、これら主成分100重量部に対して
0.5〜1.5重量部のV2 5 を添加したことによっ
て、高いキュリー温度と高い透磁率を同時に有するフェ
ライト材料を得ることができる。そのため、このフェラ
イト材料を用いてフェライトコアを形成すれば、キュリ
ー温度が高いことから使用温度範囲が広く、かつ透磁率
が高いことから磁気特性に優れたインダクタンス素子を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】一般的なフェライトコアを示す斜視図である。 【符号の説明】 1 :フェライトコア 1a:巻線部 1b:フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 49/00 C04B 35/30 H01F 1/34

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】主成分の組成比が、酸化物換算で45〜5
    0モル%のFe2 3 と、25〜35モル%のZnO
    と、3.5モル%以下のCuOと、1.5〜4モル%以
    下のMnOと、残部がNiOからなり、これら主成分1
    00重量部に対して0.5〜1.5重量部のV2 5
    添加してなるフェライト材料。
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