JPH1045415A - 高飽和磁束密度フェライト材料及びこれを用いたフェライトコア - Google Patents
高飽和磁束密度フェライト材料及びこれを用いたフェライトコアInfo
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- JPH1045415A JPH1045415A JP8202378A JP20237896A JPH1045415A JP H1045415 A JPH1045415 A JP H1045415A JP 8202378 A JP8202378 A JP 8202378A JP 20237896 A JP20237896 A JP 20237896A JP H1045415 A JPH1045415 A JP H1045415A
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Abstract
が4100G以上と高いフェライト材料を得る。 【解決手段】54〜75モル%のFe2 O3 と、10〜
30モル%のZnOと、10〜25モル%のNiOと、
3〜10モル%のCuOを主成分とし、Zn/Niのモ
ル比が1〜1.5であって、かつ上記主成分100重量
部に対し、0.1〜5重量部のBi2 O3 と、0.1〜
5重量部のMoO3 を含有する。
Description
酸化物磁性材料、及びこれを用いたフェライトコアに関
するものである。
ダクター・変圧器・安定器・電磁石等のコアとして広く
使用されている。
等、バッテリー駆動の携帯機器の小型・薄型化の進展と
ともに、これらの携帯機器に求められる電源も小型・薄
型化の要求が強くなっている。そこで、上記インダクタ
ンス用のコアも小型化されることから大きな電流を流し
にくくなっており、体積が小さくても大きな電流を流す
ことのできるフェライト材料が求められ、飽和磁束密度
の大きいフェライト材が望まれている。
き線を施してインダクターとした場合に、巻き線に加え
る電流を大きくするほど生じる磁束密度が大きくなる
が、ある一定値で飽和して、それ以上にはならないとい
う特性がある。この時の磁束密度が飽和磁束密度(以下
Bs値)であり、このBs値を超える範囲の電流を流す
と発熱等の不都合が生じてしまう。したがって、Bs値
が大きいほど大きな電流を流すことができるのである。
られるNi−Zn系フェライトでは、Bs値は4100
G(ガウス)以下と低いものであった。
物を加えることによって、特性を高めることも提案され
ているが(特開昭49−2092号、49−2093
号、特公昭52−27358号公報等参照)、いずれも
上記問題を解決するものではなかった。
超えるような高飽和磁束密度のフェライト材料を得るこ
とを目的とする。
フェライト材料は、54〜75モル%のFe2 O3 と、
10〜30モル%のZnOと、10〜25モル%のNi
Oと、3〜10モル%のCuOを主成分とし、Zn/N
iのモル比が1〜1.5であって、かつ上記主成分10
0重量部に対し、0.1〜5重量部のBi2 O3 と、
0.1〜5重量部のMoO3 を含有することを特徴とす
る。
ライトに対して、所定量のBi2 O3 、MoO3 を添加
することによって、Bs値が4100G以上、好適には
4700G以上となるような高飽和磁束密度のフェライ
ト材料を得るようにした。
囲とした理由は以下の通りである。Fe2 O3 を54〜
75モル%としたのは、Fe2 O3 が54モル%未満で
はBs値と透磁率が低下し、75モル%を超えるとBs
値が低下するためである。ZnOを10〜30モル%と
したのは、10モル%未満では透磁率が低下し、30モ
ル%を超えるとBs値が低下するためである。NiOを
10〜25モル%としたのは、10モル%未満ではBs
値が低下し、25モル%を超えると透磁率が低下するた
めである。CuOを3〜10モル%としたのは、3モル
%未満では焼結性が低下し、10モル%を超えるとBs
値が低下するためである。
5としたのは、この比が1.0未満又は1.5を超える
とBs値が低下するためである。
i2 O3 は、焼結促進剤の作用をなす。即ち、上記主成
分では、Fe2 O3 の量が比較的多いため難焼結性であ
るが、焼結促進剤としてBi2 O3 を添加することによ
って、焼結性を高めている。ここで、Bi2 O3 添加量
を0.1〜5重量部としたのは、0.1重量部未満では
焼結性が低下し、5重量部を超えるとBs値が低下する
ためである。
O3 はBs値を高くする作用を成し、MoO3 の添加量
を0.1〜5重量部としたのは、0.1重量部未満又は
5重量部を超えるとBs値が低下するためである。
らの成分以外に、MnOを0.15重量部以下、SiO
2 、Al2 O3 、MgO、CaO、K2 O、S等を各々
0.05重量部未満の範囲で含んでいても良い。
記範囲となるように主成分の各原料を調合し、振動ミル
等で粉砕混合した後、仮焼し、この仮焼粉体に添加成分
を加え、ボールミルで粉砕した後、バインダーを加えて
造粒し、得られた粉体をプレス成形にて所定形状に成形
し、950〜1250℃の範囲で焼成することによって
得られる。
用いてフェライトコアを形成したことを特徴とする。
(a)に示すようなリング状のトロイダルコア1、ある
いは図1(b)に示すようなボビン状コア2とすれば良
く、それぞれ巻き線部1a、2aに巻き線を施すことに
よって、コイルとすることができる。
にDC−DCコンバータ等、各種電子機器の電源に好適
に使用することができる。
1モル%のNiOと(Zn/Niのモル比=1)、3モ
ル%のCuOから成る主成分を振動ミルで混合した後、
800〜900℃で仮焼した。この仮焼粉体に表1に示
す量のBi2 O3 とMoO3 を添加し、ボールミルにて
粉砕した後、所定のバインダーを加えて造粒し、圧縮成
形して図1に示すトロイダルコア1の形状に成形し、こ
の成形体を950〜1250℃で焼成した。
これに線径0.2mmの被膜銅線を7ターン巻き付けて
100kHzで透磁率を測定した。次に、トロイダルコ
ア1に、図2に示すように線径0.2mmの被膜銅線を
用いて1次側巻き線3を100ターン、2次側巻き線4
を30ターン巻き付けて、1次側巻き線3に電源5を、
2次側巻き線4に磁束計6をそれぞれ接続し、100H
z、500mAの条件でBs値を測定した。
り、Bi2 O3 が0.1重量部未満のもの(No.6〜
8)では焼結性が低いため焼成温度を1300℃以上に
しなければならず、得られた焼結体の透磁率、Bs値と
もに低かった。一方、Bi2O3 が5重量部を超えるも
の(No.1〜3)ではBs値が低かった。また、Mo
O3 が0.1重量部未満又は5重量部を超えるもの(N
o.1,3〜6,8)ではBs値が低かった。
1〜5重量部、MoO3 の添加量を0.1〜5重量部と
した本発明の実施例(No.9〜12)では、1100
〜1150℃の低温で焼結し、透磁率が500以上と高
く、Bs値も4700G以上と高いことがわかる。
3 を2.5重量部、MoO3 を2.5重量部に固定し、
他の主成分の組成比を表2に示すように変化させて、そ
の他の条件は上記実施例1と同様にして、トロイダルコ
ア1の形状の焼結体を得た。
して透磁率とBs値を測定した結果は表2に示す通りで
ある。
Oの含有量が本発明の範囲外であるか、またはZn/N
iのモル比が本発明の範囲外であるもの(No.13〜
19)では、Bs値が4100G以下と低いものであっ
た。
Oの含有量、及びZn/Niのモル比が本発明の範囲内
であるNo.20〜24では、1100〜1165℃の
低温で焼結し、透磁率が520以上と高く、かつBs値
も4700G以上と高いことがわかる。
5モル%のFe2 O3 と、10〜30モル%のZnO
と、10〜25モル%のNiOと、3〜10モル%のC
uOを主成分とし、Zn/Niのモル比が1〜1.5で
あって、かつ上記主成分100重量部に対し、0.1〜
5重量部のBi2 O3 と、0.1〜5重量部のMoO3
を含有することによって、優れた焼結性と透磁率を維持
したまま、Bs値を4100G以上と高くすることがで
きる。
度フェライト材料でフェライトコアを形成したことによ
って、小型にしても大きな電流を流すことが可能とな
る。したがって、このフェライトコアを電源用に用いれ
ば、各種電子機器の小型化に貢献することができる。
斜視図である。
方法を説明するための図である。
Claims (2)
- 【請求項1】54〜75モル%のFe2 O3 と、10〜
30モル%のZnOと、10〜25モル%のNiOと、
3〜10モル%のCuOを主成分とし、Zn/Niのモ
ル比が1〜1.5であって、かつ上記主成分100重量
部に対し、0.1〜5重量部のBi2 O3 と、0.1〜
5重量部のMoO3 を含有することを特徴とする高飽和
磁束密度フェライト材料。 - 【請求項2】請求項1に記載した高飽和磁束密度フェラ
イト材料を所定形状に形成してなるフェライトコア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20237896A JP3464100B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 高飽和磁束密度フェライト材料及びこれを用いたフェライトコア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20237896A JP3464100B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 高飽和磁束密度フェライト材料及びこれを用いたフェライトコア |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1045415A true JPH1045415A (ja) | 1998-02-17 |
JP3464100B2 JP3464100B2 (ja) | 2003-11-05 |
Family
ID=16456512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP20237896A Expired - Fee Related JP3464100B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | 高飽和磁束密度フェライト材料及びこれを用いたフェライトコア |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3464100B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7311854B2 (en) | 2004-03-12 | 2007-12-25 | Kyocera Corporation | Ferrite sintered body, manufacturing method thereof, ferrite core using same, and ferrite coil |
CN105481359A (zh) * | 2015-11-27 | 2016-04-13 | 全椒君鸿软磁材料有限公司 | 一种高性能大功率软磁铁氧体磁芯材料的制备方法 |
CN105481360A (zh) * | 2015-11-27 | 2016-04-13 | 全椒君鸿软磁材料有限公司 | 一种高饱和磁通密度软磁铁氧体磁芯材料的制备方法 |
CN109336578A (zh) * | 2018-06-22 | 2019-02-15 | 横店集团东磁股份有限公司 | 一种NiCuZn铁氧体材料及其制备方法和用途 |
CN114242371B (zh) * | 2021-12-27 | 2023-06-13 | 标旗磁电产品(佛冈)有限公司 | 一种镍锌铁氧体颗粒料及其制备方法和应用 |
-
1996
- 1996-07-31 JP JP20237896A patent/JP3464100B2/ja not_active Expired - Fee Related
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