JP3426351B2 - 計量装置 - Google Patents

計量装置

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  • Indication And Recording Devices For Special Purposes And Tariff Metering Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、計量装置に関し、特
にその計量の高速化に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、被計量物の重量を計量装置で計
量する際、計量信号に重畳された計量装置の固有振動を
フィルタリングして、このフィルタ済計量信号が安定し
た段階で計量データとして取り込む。この場合、計量装
置の固有振動は被計量物の重量や形状によって一定の周
波数帯域になることから、計量信号の応答性を考慮し、
その帯域を効果的に除去するフィルタを用いて、計量信
号の遅れを最小限にして高速化を図っている。 【0003】図3に、従来のディジタルフィルタを用い
た計量装置の構成を示す。重量検出器(ロードセル)2
から検出された被計量物の計量信号は、増幅器4により
増幅され、A/D変換器6によりディジタル化され、デ
ィジタルフィルタ8によりフィルタリングされる。そし
て、移動平均演算などを行うような安定判定器10によ
り安定したと判別された計量データが出力される。一
方、図4のアナログフィルタを用いた場合には、アナロ
グフィルタ5によりフィルタリングされ、A/D変換器
6によりディジタル化された後に、安定判別される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来装
置には次のような問題があった。上記の計量装置が、正
量品か不量品かを判別する重量チェッカーに用いられる
ような場合には、被計量物の測定範囲がある程度限定さ
れるため、一定範囲の除去帯域をもつフィルタを用いる
ことで高速化を図ることができる。その一方、被計量物
の重量に応じて値付けをしたり、または被計量物の重量
選別をするような自動重量選別機の場合には、対象とな
る被計量物は種々の形状や重量を有し、これら広い測定
範囲の被計量物をランダムに計量することになるため、
広い範囲の周波数帯域をカバーするフィルタを用いる必
要がある。しかし、このような広範囲な除去帯域をもつ
フィルタは、応答性が遅いため計量速度の向上が図れな
い。 【0005】この発明は、上記の問題点を解決して、被
計量物の重量,形状が広い範囲であっても、高速計量が
可能な計量装置を提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の計量装置は、重量検出器からの計量信号
を処理する互いにフィルタリング特性の異なる複数のフ
ィルタと、これらフィルタの出力信号の安定化を判別す
る判別手段と、判別された安定化が最も早いフィルタ済
計量信号を選択するデータ選択手段とを備えている。 【0007】 【作用】この発明によれば、データ選択手段は、複数の
フィルタによりフィルタリングされたフィルタ済計量信
号のうち最も早く安定化した信号を選択する。従って、
被計量物の重量,形状に応じたフィルタが自動選択され
る。 【0008】 【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1に、この発明の一実施例に係る計量装置の
構成を示す。この装置は、計量コンベヤ1を用いて被計
量物Mを計量し、多段階のランクに選別する自動重量選
別機であり、計量コンベヤ1が負荷された重量検出器
(ロードセル)2,増幅器4,A/D変換器6,ディジ
タルフィルタ18(この例では8種類、18-1〜18-
8),判別手段である安定判定器20(この例では8
個、20-1〜20-8),およびデータ選択手段22を備
えている。ディジタルフィルタ18-1〜18-8は、A/
D変換器6に並列に接続されており、それぞれ演算器2
4,RAM26により構成される。 【0009】ディジタルフィルタ18-1〜18-8は、例
えば、被計量物Mの重量範囲が200〜1000gであ
るとき、200g〜300g,300g〜400
g,400g〜500g,500g〜600g,
600g〜700g,700g〜800g,800
g〜900g,900g〜1000gの8段階につい
て、それぞれその重量および形状における計量装置の固
有振動数を最も効果的に除去するように、互いにフィル
タリング特性を異ならせて設定されている。なお、この
ディジタルフィルタの数は、被計量物Mの重量範囲の広
狭に応じて増減される。 【0010】以下、このディジタルフィルタ18-1〜1
8-8の設定の一例について説明する。まず、重量検出器
2から検出された被計量物の計量信号は、増幅器4によ
り増幅され、A/D変換器6において、所定のサンプリ
ング周期(例えば、50〜100回/sec)でサンプ
リングされてディジタル化される。このディジタル化さ
れた計量信号A0(今回データ),A1(1回前データ),A2
(2回前データ),…A8(8回前データ) は、対応するデ
ィジタルフィルタ18-1〜18-8のRAM26に記憶さ
れる。各演算器24は、この計量信号A0 〜A8 に基づ
いて、それぞれ、以下のような演算式(1)〜(8)に
より演算を行い、フィルタ済計量信号(解データ)B1
〜B8 を出力する。 【0011】ディジタルフィルタ18-1の演算式
(1):( A0 +A1 +A2 +…A8)/9 ディジタルフィルタ18-2の演算式(2):( A0 +A
1 +A2 +…A7)/8 ディジタルフィルタ18-3の演算式(3):( A0 +A
1 +A2 +…A6)/7 ディジタルフィルタ18-4の演算式(4):( A0 +A
1 +…A5)/6 ディジタルフィルタ18-5の演算式(5):( A0 +A
1 +…A4)/5 ディジタルフィルタ18-6の演算式(6):( A0 +A
1 +…A3)/4 ディジタルフィルタ18-7の演算式(7):( A0 +A
1 +A2)/3 ディジタルフィルタ18-8の演算式(8):( A0 +A
1 ) /2 例えば、ディジタルフィルタ18-1からは、解データB
1 を出力する。 【0012】すなわち、ディジタルフィルタ18-1〜1
8-8を、被計量物の重量範囲に応じてその範囲内で、そ
れぞれフィルタリング特性が異なる〜の8段階の低
周波数帯域〜高周波数帯域除去フィルタに設定してい
る。これら解データB1 〜B8、および計量信号A0 〜
A8 の前回の計量信号を取り込んで同様の演算を行った
解データC1(B1 の前回の解データ) 〜C8(B8 の前回
の解データ) は、RAM26に記憶される。なお、上記
した平均値を求める演算式(1)〜(8)のほかに、畳
みかけ演算,間引き演算などの式を用いることができ
る。 【0013】次に、ディジタルフィルタ18-1〜18-8
から出力される解データは、それぞれ安定判定器20-1
〜20-8に与えられる。安定判定器20-1〜20-8は、
これらの解データに基づいて、最も早く安定したデータ
を判別する。データ選択手段22は、この安定化が最も
早いと判別されたフィルタ済計量信号(解データ)を選
択し、計量データとして出力する。 【0014】以下、図3のフローチャートを用いて、こ
の計量装置の動作を説明する。まず、重量検出器2から
計量信号が取り込まれ、増幅器4を介してA/D変換器
6によりディジタル化された計量信号A0 〜A8 が、R
AM26に記憶される(ステップS1)。RAM26に
記憶されたデータに基づいて、各ディジタルフィルタ1
8-1〜18-8の演算器24は、上記演算式(1)〜
(8)により演算を行い、それぞれの解データB1 〜B
8 を出力する(ステップS2)。そして、それぞれのデ
ィジタルフィルタ18-1〜18-8において、解データB
1 〜B8 およびその前回の解データC1 〜C8 がRAM
26に記憶される(ステップS3)。 【0015】これらRAM26に記憶された解データに
基づいて、安定判別器20-1〜20-8により安定判別が
行われる。 【0016】まず、解データB1 と前回の解データC1
が一致するか否かが確認される(ステップS4)。一致
すれば、ディジタルフィルタ18-1から出力されるデ−
タが最初に安定したと判断されて、このときの出力が計
量データとして選択される。一致しなければ、次に、解
データB2 と前回の解データC2 が一致するか否かが確
認される(ステップS5)。一致すれば、ディジタルフ
ィルタ18-2から出力されるデ−タが最初に安定したと
して、このときの出力が計量データとして選択される。
一致しなければ、次に、解データB3 と前回の解データ
C3 が一致するか否かが確認される(ステップS6)。
以下、同様に、データが一致するか否かが確認され(ス
テップS7〜S11)、いずれかのディジタルフィルタ
18-1〜18-8から最も早く安定したデータが出力され
る。いずれのディジタルフィルタ18-1〜18-8からも
出力しないときには(ステップS11)、ステップS1
に戻り、再度計量信号の取り込みがなされる。 【0017】例えば、被計量物の重量が250gであれ
ば、ディジタルフィルタ18-1から出力されるデ−タが
最初に安定判別され、このフィルタの出力が計量データ
として選択される。同様に、720gの被計量物であれ
ば、ディジタルフィルタ18-6から出力されるデータが
選択される。 【0018】このように、この計量装置は、被計量物の
広範囲な重量,形状に対応した計量装置の固有振動を除
去するディジタルフィルタを複数配置して、そのうち最
も早く収束した信号を計量データとして取り込むので、
計量の高速化を図ることができる。また、この計量装置
は、被計量物を移動させないで計量する静止計量に用い
る場合、計量の高速化とともに高精度化をも図ることが
できる。 【0019】なお、この実施例においては、ディジタル
フィルタ,安定判定器およびデータ選択手段を別々の構
成にしているが、DSP(ディジタル・シグナル・プロ
セッサ)のように1つの演算素子に組み込む構成にして
もよい。 【0020】また、この実施例では、この計量装置を自
動重量選別機に用いているが、組合せ計量装置または半
自動計量装置に用いてもよい。 【0021】なお、この実施例では、複数のフィルタに
複数のディジタルフィルタを用いているが、複数のアナ
ログフィルタを用いてもよい。 【0022】 【発明の効果】以上のように、この発明によれば、デー
タ選択手段は、複数のフィルタによりフィルタリングさ
れたフィルタ済計量信号のうち最も早く安定化した信号
を選択するので、被計量物の重量,形状に応じたフィル
タが自動選択される。これにより、被計量物の重量,形
状が広い範囲であっても、高速計量が可能な計量装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例に係る計量装置を示すブロ
ック図である。 【図2】上記の計量装置の動作を示すフローチャートで
ある。 【図3】従来の計量装置を示すブロック図である。 【図4】従来の計量装置を示すブロック図である。 【符号の説明】 2…重量検出器(ロードセル)、6…A/D変換器、1
8-1〜18-8…ディジタルフィルタ、20-1〜20-8…
判定手段(安定判定器)、22…データ選択手段。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−83619(JP,A) 特開 昭52−131764(JP,A) 特公 平7−81906(JP,B2) 特公 平7−15407(JP,B2) 特公 平6−12291(JP,B2) 特公 平6−21814(JP,B2) 特公 平8−33321(JP,B2) 特公 平5−69175(JP,B2) 特許2719722(JP,B2) 特許2741251(JP,B2) 特許3226974(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01G 11/ G01G 15/ G01G 23/ G01G 3/ G01D 3/

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 重量検出器からの計量信号を処理する
    互いにフィルタリング特性の異なる複数のフィルタと、 これらフィルタの出力信号の安定化を判別する判別手段
    と、 判別された安定化が最も早いフィルタ済計量信号を選択
    するデータ選択手段とを備える計量装置。
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