JP3424309B2 - アスファルト組成物 - Google Patents

アスファルト組成物

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JP3424309B2
JP3424309B2 JP04469194A JP4469194A JP3424309B2 JP 3424309 B2 JP3424309 B2 JP 3424309B2 JP 04469194 A JP04469194 A JP 04469194A JP 4469194 A JP4469194 A JP 4469194A JP 3424309 B2 JP3424309 B2 JP 3424309B2
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信明 猪口
弘光 井町
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ストレートアスファル
トに特定構造の芳香族ビニル化合物と共役ジエンとのブ
ロック共重合体を配合してなる、タフネス、テナシティ
に優れ、溶融時間とのバランスがとれたアスファルト組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、アスファルトは、安価で入手
が容易であり、道路舗装用、防水シート、防音シート、
制振材などの用途に広く用いられている。しかしなが
ら、アスファルトは、タフネス、テナシティ、軟化点、
伸度、針入度などに劣るため、これらの特性を改良し
て、より高度な要求特性に合致させるようにする検討が
試みられている。例えば、アスファルトの特性を改良す
る手段として、種々のポリマーを添加することが試みら
れている。このポリマーの具体例としては、従来、スチ
レン−ブタジエンランダム共重合体ラテックス、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル
共重合体などが使用されている。しかしながら、これら
のポリマーの添加で、タフネス、テナシティはある程度
改良されるものの、不充分であり、さらなる改良が求め
られている。
【0003】さらに、近年、芳香族ビニル化合物と共役
ジエンとのブロック共重合体を添加して、アスファルト
を改質することが試みられている。例えば、アスファル
トの諸物性を改良する目的として、特定の構造を有する
ブロック共重合体を添加したアスファルト組成物が種々
提案されている。すなわち、特公昭47−17319号
公報には、A−B−A型線状ブロック共重合体の使用
が、特公昭49−17007号公報には、A−B−A−
B型線状ブロック共重合体の使用が、特公昭59−36
949号公報には、(A−B)nXで表されるラジアル
ブロック共重合体の使用が、さらに特開平5−2795
74号公報には、A−B−A型線状ブロック共重合体と
(A−B)nX型ラジアルブロック共重合体の併用が開
示されている。しかしながら、これらの提案では、アス
ファルトの軟化点、感温特性はかなり改良されるもの
の、タフネス、テナシティの改良については必ずしも充
分ではない。
【0004】このため、一般にはブロック共重合体の高
分子量化やアスファルトへの添加量を増加させて、これ
らの物性を高めることが行われている。しかしながら、
これらの方法においては、ブロック共重合体のアスファ
ルトへの溶解時間が著しく長くなり、さらに得られるア
スファルト組成物の溶融粘度が著しく高くなって加工性
が損なわれるという問題が生じる。このように、特定構
造のブロック共重合体を使用して、アスファルトを改質
しようとする試みも、未だに満足できる結果は得られて
おらず、アスファルトのタフネス、テナシティなどの物
性と溶解性や加工性のバランスを充分に満足させ得る改
質材はこれまで見出されていないのが現状であり、さら
なる改善が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、タフネス、テナシテ
ィ特性とアスファルトへの溶解時間とがバランスした、
道路舗装用や防水シートなどに使用可能なアスファルト
組成物を提供することを目的とする。
【0006】本発明は、(イ)不活性炭化水素溶媒中
で、有機リチウム化合物を重合開始剤に用い、まず芳香
族ビニル化合物を重合させ、次いで共役ジエンを重合さ
せ、再度、芳香族ビニル化合物を重合させて得られる
(イ)一般式(I);A 1 −B−A 2 で表されるブロック
共重合体、 (ロ)不活性炭化水素溶媒中で、有機リチウム化合物を
重合開始剤に用い、まず芳香族ビニル化合物を重合さ
せ、次いで共役ジエンを重合させ、再度、芳香族ビニル
化合物を重合させて得られるブロック共重合体リビング
アニオンに、さらに2官能性カップリング剤を添加する
ことによって得られる一般式(II);(A 1 −B−A 2 2
Xで表されるブロック共重合体、および 〔一般式(I)〜(II)中、A1、A2は重量平均分子量
9,000〜20,000の芳香族ビニル化合物を主体
とする重合体ブロック、Bは共役ジエンを主体とする重
合体ブロック、A1−B−A2は重量平均分子量が10
0,000〜200,000の共重合体ブロック、Xは
カップリング剤残基を示し、A1およびA2の合計結合含
量は20〜45重量%である。〕 (ハ)ストレートアスファルト を含み、上記(イ)成分と(ロ)成分の重量比が40〜
80/60〜20、また(イ)成分と(ロ)成分の合計
量と(ハ)成分の重量比が2〜15/98〜85である
ことを特徴とするアスファルト組成物を提供するもので
ある。
【0007】本発明に使用される(イ)〜(ロ)成分
は、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックA
1 、A2 と共役ジエンを主体とする重合体ブロックと
が、A1−B−A2 、あるいは(A1 −B−A2 2
のように配列されたブロック共重合体である。
【0008】ここで、(イ)〜(ロ)成分を得るために
用いられるビニル芳香族化合物としては、スチレン、t
−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレ
ン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、
N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニル
ピリジンなどが挙げられ、特にスチレン、α−メチルス
チレンが好ましい。また、(イ)〜(ロ)成分を得るた
めに用いられる共役ジエンとしては、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエ
ン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペン
タジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−
1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジ
エン、クロロプレンなどが挙げられるが、1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好まし
く、より好ましくは1,3−ブタジエンである。
【0009】ブロックA1 、A2 は、芳香族ビニル化合
物を主体とする重合体ブロックであり、50重量%未満
の共役ジエンを共重合したものであってもよい。また、
ブロックA1 、A2 は、均等でもあるい不均等でも構わ
ない。ブロックA1 、A2 の重量平均分子量は、9,0
00〜20,000、好ましくは10,000〜18,
000である。重量平均分子量が、9,000未満では
アスファルトへの溶解時間が短く、加工・取り扱いが容
易であるが、タフネス、テナシティが低下し、不充分で
あり、一方20,000を超えると、タフネス、テナシ
ティは充分大きくなるが、アスファルトへの溶解時間が
著しく長くなる。
【0010】また、ブロックBは、共役ジエンを主体と
する重合体ブロックであり、共役ジエンの単独重合体ブ
ロック、あるいは共役ジエンを50重量%以上含有する
共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体ブロック
である。ブロックB中に存在することのある芳香族ビニ
ル化合物は、均一に分布していても、あるいはテーパー
状に分布していてもよい。なお、上記均一に分布した部
分および/またはテーパー状に分布した部分は、ブロッ
クB中に複数個共存していてもよい。
【0011】さらに、(イ)〜(ロ)成分中のブロック
1 −B−A2 の重量平均分子量は、100,000〜
200,000、好ましくは120,000〜190,
000である。重量平均分子量が、100,000未満
では、得られるアスファルト組成物のタフネス、テナシ
ティが不充分であり、また耐流動性の低下も大きくな
る。一方、200,000を超えると、タフネス、テナ
シティは充分大きくなるが、アスファルトへの溶解時間
が著しく長くなり、しかもアスファルト組成物の溶融粘
度も著しく上昇し、加工・取り扱い性が困難となる。
【0012】さらに、(イ)〜(ロ)成分中のブロック
1 、A2 の合計結合含量(A1 +A2 )は、20〜4
5重量%、好ましくは23〜40重量%である。この合
計結合含量が、20重量%未満ではタフネス、テナシテ
ィが低下し、軟化点が不充分となり、しかも高温におけ
る耐流動変形性も不充分となる。一方、45重量%を超
えると、アスファルト組成物の針入度が小さく硬くな
り、低温可撓性が低下する。
【0013】本発明に使用される(イ)〜(ロ)成分
は、例えば不活性炭化水素溶媒中において、有機リチウ
ム化合物などを重合開始剤に用い、まず芳香族ビニル化
合物を重合させ、次いで共役ジエンを重合させ、再度、
芳香族ビニル化合物を重合させたのち、2官能性カップ
リング剤を反応させることによって製造することができ
る。
【0014】上記不活性炭化水素溶媒としては、ペンタ
ン、n−ヘキサン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロ
ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、キシレンなどの
炭化水素溶媒が用いられるが、これらの中ではシクロヘ
キサンが好ましい。重合開始剤である有機アルカリ金属
化合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。この
有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化合
物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物が
用いられる。これらの具体例としては、エチルリチウ
ム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n
−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチ
ルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニル
リチウム、イソプレニルジリチウムなどが挙げられ、モ
ノマー100重量部当たり0.02〜0.2重量部の量
で用いられる。
【0015】また、この際、ミクロ構造、すなわち共役
ジエン部分のビニル結合含量の調節剤としてルイス塩
基、例えばエーテル、アミンなど、具体的にはジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブ
チルエーテル、高級エーテル、またエチレングリコール
ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエ
チレングリコールジメチルエーテルなどのポリエチレン
グリコールのエーテル誘導体、アミンとしてはテトラメ
チルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミンな
どの第3級アミンなどが挙げられ、不活性炭化水素溶媒
とともに用いられる。
【0016】重合反応は、通常、20〜120℃、好ま
しくは30〜100℃で実施される。また、重合は、一
定温度にコントロールして実施しても、また熱除去をし
ないで上昇温度下にて実施してもよい。
【0017】このようにして得られるブロック共重合体
リビングアニオンに、さらに2官能性カップリング剤を
添加することによって、重合体分子量鎖が延長された
(ロ)ブロック共重合体が得られる。(イ)〜(ロ)成
分は、(イ)ブロック共重合体の製造時に、当量未満の
2官能性カップリング剤を添加して、(イ)〜(ロ)成
分が同時に存在する組成物として得ることもできるし、
(イ)成分あるいは(ロ)成分を別途作製し、混合して
もよい。
【0018】この際の2官能性カップリング剤として
は、例えばジブロモメタン、ジブロモエタン、ジブロモ
プロパン、メチレンクロライド、ジクロロエタン、ジク
ロロプロパン、ジクロロブタンなどのジハロゲン化アル
カン;ジクロロシラン、モノメチルジクロロシラン、ジ
メチルジクロロシラン、モノエチルジクロロシラン、ジ
エチルジクロロシラン、モノブチルジクロロシラン、ジ
ブチルジクロロシラン、モノヘキシルジクロロシラン、
ジヘキシルジクロロシラン、ジブロモシラン、モノメチ
ルジブロモシラン、ジメチルジブロモシランなどのハロ
ゲン化ケイ素化合物;ジクロロスズ、モノメチルジクロ
ロスズ、ジメチルジクロロスズ、モノエチルジクロロス
ズ、ジエチルジクロロスズ、モノブチルジクロロスズ、
ジブチルジブロモスズ、モノヘキシルジクロロスズなど
のハロゲン化スズ化合物;そのほか酢酸エチル、1,4
−クロルメチルベンゼン、トリレンジイソシアネートな
どが挙げられる。(ロ)ブロック共重合体製造時の2官
能性カップリング剤の使用量は、有機アルカリ金属化合
物(好ましくは有機リチウム化合物)に対して、約0.
1〜0.3モル比で用いられる。
【0019】なお、(イ)〜(ロ)成分中の芳香族ビニ
ル化合物の結合含量は、各段階における重合時のモノマ
ーの供給量で調節され、必要に応じて調整される共役ジ
エンのビニル結合含量は、上記ミクロ調整剤の成分を変
量することにより調節される。また、(イ)〜(ロ)成
分の重量平均分子量は、重合開始剤、例えばn−ブチル
リチウムの添加量で調節される。さらに、本発明におい
ては、共役ジエンと芳香族ビニル化合物とのブロック共
重合体〔(イ)〜(ロ)成分〕の共役ジエン部分の二重
結合を、水素添加により飽和してもよい。
【0020】次に、本発明に用いられる(ハ)ストレー
トアスファルトは、アスファルト基原油を常圧蒸留およ
び水蒸気または真空蒸留にかけたのち、残留物として得
られるものである。ストレートアスファルトは、本発明
のブロック共重合体である(イ)〜(ロ)成分を溶解さ
せ易いため、加工・取り扱いが容易である。なお、ブロ
ーンアスファルト(半アスファルト基原油を上記と同様
にして得られた残留物に熱い状態で空気を吹き込み、酸
化重合させて得られるアスファルト)では、本発明のブ
ロック共重合体(イ)〜(ロ)を溶解させ難いので好ま
しくない。(ハ)ストレートアスファルトは、針入度4
0〜200のものが好ましい。針入度が40未満では、
アスファルトへのブロック共重合体の溶解時間が長くな
り、また伸度も小さくなる傾向にあり、一方200を超
えると、タフネス、テナシティが低下する傾向にある。
【0021】本発明のアスファルト組成物は、以上の
(イ)〜(ハ)成分を主成分とするが、上記(イ)成分
と(ロ)成分の重量比は、40〜80/60〜20、好
ましくは60〜80/40〜20である。(ロ)成分の
重量比が、20未満ではタフネス、テナシティが不充分
であり、一方60を超えるとアスファルトへの溶解時が
著しく長くなり、しかも組成物の溶融粘度が著しく上昇
し、加工・取り扱いが困難となる。
【0022】また、上記(イ)〜(ロ)成分の合計量と
(ハ)成分の重量比は、2〜15/98〜85、好まし
くは3〜13/97〜87である。(イ)〜(ロ)成分
の合計量の重量比が、2未満ではアスファルトの改質効
果が見られず、タフネス、テナシティが不充分で、しか
も軟化点、伸度が低く、一方15を超えるとタフネス、
テナシティは充分であるが、アスファルトへの溶解時間
が著しく長くなり、しかも組成物の溶融粘度が著しく上
昇し、加工・取り扱いが困難となる。
【0023】本発明の(イ)〜(ロ)成分は、通常、ベ
ール、再乳化ラテックス、他の重合体とのブレンドから
なるペレット、または粉体などの形状で使用することが
できる。また、本発明のアスファルト組成物は、通常、
140〜190℃に溶融された攪拌下のストレートアス
ファルトに、上記(イ)〜(ロ)成分を投入し混合する
ことにより製造される。
【0024】なお、本発明のアスファルト組成物には、
シリカ、タルク、炭酸カルシウムなどの充填剤、顔料、
老化防止剤、架橋剤、難燃剤などの添加剤を配合するこ
とができる。また、道路舗装用として使用する場合に
は、砂利などを添加することも可能である。さらに、本
発明のアスファルト組成物には、他の熱可塑性エラスト
マーや熱可塑性樹脂、例えばスチレン−ブタジエンゴム
ラテックス、エチルン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、アタクチックポリプロピ
レン、1,2−ポリブタジエン、あるいはエチレン−プ
ロピレンゴムなどのたの重合体を併用することが可能で
ある。この場合、あらかじめ本発明の(イ)〜(ロ)成
分と上記他の重合体とを、任意の割合で混練りしたの
ち、ペレット化して使用することもできる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。なお、実施例中、部および%は、特に断
らない限り重量基準である。また、実施例中に各種評価
は、次のようにして求めたものである。ブロック共重合体の特性 重量平均分子量(Mw) GPC装置〔東ソー(株)製、HLC−8020型を使
用し、カラムはデュポン社製のZORBAX 1000
Sを3本と同300Sを1本使用〕で測定し、標準ポリ
スチレンで換算した重量平均分子量である。 結合スチレン含量 赤外分光分析装置(パーキンエルマー1600型)を用
い、690cm-1の吸収強度より求めた。
【0026】アスファルト組成物の特性 溶解時間 溶解時間は、アスファルト組成物の調製の際、混合中に
内容物を少量採取し、ポリエステル(テトロン)シート
上に塗布して観察し、ブロック共重合体の固形粒が認め
られなくなるまでの時間とした。 タフネス、テナシティ 「舗装試験法便覧」(昭和63年11月、社団法人日本
道路協会刊行)に準じて測定した。 針入度、伸度、軟化点 JIS K2207に準拠して測定した。 溶融粘度 B型粘度計により、140℃で測定した。
【0027】実施例1ブロック共重合体の調製 ジャケットと攪拌機の付いた内容積100リットルのス
テンレス製重合容器を充分にチッ素ガスで置換したの
ち、シクロヘキサン50kg、スチレン1.5kgを仕
込み、ジャケットに温水を通して内容物を40℃とし
た。次いで、sec−ブチルリチウム7.0gを添加し
て重合を開始した。スチレンの重合完了後、内容物温度
が80℃となるようにジャケットに冷水を通しながら、
1,3−ブタジエン7.0kgをゆっくりと添加した。
1,3−ブタジエンの重合が完了したのち、さらにスチ
レンを1.5kg添加して重合を継続し、ほぼ完全に重
合させたのち、カップリング剤としてジブロモエタン
3.1gを添加し、30分間反応させた。反応後、メタ
ノール10mlを添加して、10分間攪拌したのち、内
容物を重合容器から取り出し、酸化防止剤である2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を
50g添加した。この重合溶液を、スチームストリッピ
ングし、得られた含水ポリマーをクラッシャーにてクラ
ム状に粉砕してから、80℃で熱風乾燥して、スチレン
−ブタジエンブロック共重合体を得た。
【0028】アスファルト組成物の調製 針入度=70のストレートアスファルト〔共同石油
(株)製、60/80〕を570gと、上記スチレン−
ブタジエンブロック共重合体30gとを、180℃で加
熱しながら攪拌機〔特殊機化工業(株)製、TKホモミ
キサー、10,000rpm〕で混合し、アスファルト
組成物を調製した。表1に、各特性の評価結果を示す。
【0029】実施例2〜3、比較例1〜6 スチレン、1,3−ブタジエン、sec−ブチルリチウ
ム、ジブロモエタンの仕込み量を変更する以外は、実施
例1と同様にしてブロック共重合体を得、実施例1と同
様にしてアスファルト組成物を調製し、その性能を評価
した。結果を表1〜2に示す。表1〜2から、本発明で
規定するアスファルト組成物は、アスファルトへの溶解
時間が短く、しかも良好なタフネス、テナシティを示す
ことが分かる。
【0030】これに対し、比較例1は、ポリスチレンブ
ロックの重量平均分子量および結合スチレン含量が下限
を下回る例であり、溶解時間は短いが、タフネス、テナ
シティ、伸度、軟化点に劣る。比較例2は、ポリスチレ
ンブロックの重量平均分子量および結合スチレン含量が
上限を上回る例であり、溶解時間が著しく長くなり、ま
た針入度が小さく硬くなる。比較例3は、ポリスチレン
ブロックの重量平均分子量が下限を下回る例であり、溶
解時間は短いが、タフネス、テナシティ、伸度、軟化点
に劣る。比較例4は、ポリスチレンブロックおよびA1
−B−A2 部の重量平均分子量が上限を上回る例であ
り、溶解時間が著しく長くなり、また溶融粘度も高くな
る。比較例5は、(イ)〜(ロ)成分中の(イ)成分の
重量比が上限を上回る例であり、タフネス、テナシティ
が劣る。比較例6は、(イ)〜(ロ)成分中の重量比が
上限を上回る例であり、溶解時間が著しく長くなり、ま
た溶融粘度も高くなる。
【0031】比較例7〜8 実施例1のブロック共重合体を用い、アスファルトへの
添加量を変更する以外は、実施例1と同様の方法でアス
ファルト組成物を調製し、その性能を評価した。結果を
表3に示す。表3から明らかなように、ブロック共重合
体の添加量が本発明で規定する範囲より少ないと(比較
例7)、溶解時間は短いが、タフネス、テナシティが劣
り、一方多すぎると(比較例8)、タフネス、テナシテ
ィは良好であるものの、溶解時間が極度に長くなり、ま
た溶融粘度も著しく高いものとなることが分かる。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【発明の効果】本発明のアスファルト組成物は、タフネ
ス、テナシティの特性に優れ、しかもストレートアスフ
ァルトへの溶解時間も短いものであり、道路舗装用、防
水シートなどの好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猪口 信明 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田34番地 ジェイエスアール シェル エラストマ ー株式会社内 (72)発明者 井町 弘光 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田34番地 ジェイエスアール シェル エラストマ ー株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−41439(JP,A) 特開 昭63−268766(JP,A) 特開 昭53−17618(JP,A) 特開 昭58−7004(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 95/00 C08L 53/00 - 53/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)不活性炭化水素溶媒中で、有機リ
    チウム化合物を重合開始剤に用い、まず芳香族ビニル化
    合物を重合させ、次いで共役ジエンを重合させ、再度、
    芳香族ビニル化合物を重合させて得られる(イ)一般式
    (I);A 1 −B−A 2 で表されるブロック共重合体、 (ロ)不活性炭化水素溶媒中で、有機リチウム化合物を
    重合開始剤に用い、まず芳香族ビニル化合物を重合さ
    せ、次いで共役ジエンを重合させ、再度、芳香族ビニル
    化合物を重合させて得られるブロック共重合体リビング
    アニオンに、さらに2官能性カップリング剤を添加する
    ことによって得られる一般式(II);(A 1 −B−A 2 2
    Xで表されるブロック共重合体、および 〔一般式(I)〜(II)中、A1、A2は重量平均分子量
    9,000〜20,000の芳香族ビニル化合物を主体
    とする重合体ブロック、Bは共役ジエンを主体とする重
    合体ブロック、A1−B−A2は重量平均分子量が10
    0,000〜200,000の共重合体ブロック、Xは
    カップリング剤残基を示し、A1およびA2の合計結合含
    量は20〜45重量%である。〕 (ハ)ストレートアスファルト を含み、上記(イ)成分と(ロ)成分の重量比が40〜
    80/60〜20、また(イ)成分と(ロ)成分の合計
    量と(ハ)成分の重量比が2〜15/98〜85である
    ことを特徴とするアスファルト組成物。
  2. 【請求項2】 (イ)成分と(ロ)成分の重量比が60
    〜80/40〜20である請求項1記載のアスファルト
    組成物。
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