JPH0726063A - 瀝青改質材 - Google Patents
瀝青改質材Info
- Publication number
- JPH0726063A JPH0726063A JP5192687A JP19268793A JPH0726063A JP H0726063 A JPH0726063 A JP H0726063A JP 5192687 A JP5192687 A JP 5192687A JP 19268793 A JP19268793 A JP 19268793A JP H0726063 A JPH0726063 A JP H0726063A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bitumen
- conjugated diene
- present
- polymer
- modifier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 瀝青に対する分散・溶解性が良好で、かつ道
路舗装用の瀝青組成物に供したときに、優れた耐ひび割
れ性、タフネスおよびテナシティを有する瀝青改質材を
提供する。 【構成】 有機溶媒中で有機アルカリ金属化合物を重合
開始剤として用い、共役ジエンを重合、あるいは共役ジ
エンと芳香族ビニル化合物とをランダム共重合して得ら
れる重合体であって、かつ結合芳香族ビニル化合物含量
が0〜50重量%、ビニル結合含量が10〜90重量%
である重合体からなる瀝青改質材。
路舗装用の瀝青組成物に供したときに、優れた耐ひび割
れ性、タフネスおよびテナシティを有する瀝青改質材を
提供する。 【構成】 有機溶媒中で有機アルカリ金属化合物を重合
開始剤として用い、共役ジエンを重合、あるいは共役ジ
エンと芳香族ビニル化合物とをランダム共重合して得ら
れる重合体であって、かつ結合芳香族ビニル化合物含量
が0〜50重量%、ビニル結合含量が10〜90重量%
である重合体からなる瀝青改質材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、瀝青改質材に関し、さ
らに詳細には瀝青への分散・溶解性が良好であり、特に
道路舗装用瀝青組成物として用いたときに、耐ひび割れ
性、骨材への把握力(以下「タフネス」という)、粘着
力(以下「テナシティ」という)に優れた瀝青改質材に
関する。
らに詳細には瀝青への分散・溶解性が良好であり、特に
道路舗装用瀝青組成物として用いたときに、耐ひび割れ
性、骨材への把握力(以下「タフネス」という)、粘着
力(以下「テナシティ」という)に優れた瀝青改質材に
関する。
【0002】
【従来の技術】アスファルト、タールなどの瀝青を道路
舗装材、ルーフィング材、各種の被覆材などに使用する
ことは、古くから行われている。このような瀝青に、骨
材、充填材などを適宜に混合してなる瀝青組成物は、そ
のままでは多くの用途に対し、感温性が高い、接着性が
劣る、低温特性が悪い、耐摩耗性や耐衝撃性が低いなど
の欠点を有するが、ゴム成分を配合することにより、感
温性が低下し、骨材との付着性、摩耗に対する抵抗性が
増大し、さらに撓み性が付与されるなど、低温時の特性
が著しく改善されるのみならず、高温時の形態安定性と
耐衝撃性も向上したものを得ることができる。
舗装材、ルーフィング材、各種の被覆材などに使用する
ことは、古くから行われている。このような瀝青に、骨
材、充填材などを適宜に混合してなる瀝青組成物は、そ
のままでは多くの用途に対し、感温性が高い、接着性が
劣る、低温特性が悪い、耐摩耗性や耐衝撃性が低いなど
の欠点を有するが、ゴム成分を配合することにより、感
温性が低下し、骨材との付着性、摩耗に対する抵抗性が
増大し、さらに撓み性が付与されるなど、低温時の特性
が著しく改善されるのみならず、高温時の形態安定性と
耐衝撃性も向上したものを得ることができる。
【0003】従来、このような改質瀝青組成物を得るた
めのゴム成分の材料としては、主として天然ゴム、ある
いは乳化重合によるスチレン−ブタジエン共重合体ゴム
の固形物またはラテックスが使用されてきた。しかしな
がら、固形状のゴムは、瀝青への分散・溶解性が劣り、
加熱混合に長時間を要するうえ、ゴム成分および瀝青の
変質が問題となる。一方、ラテックス状のゴムは、瀝青
への混合は容易であるが、水を蒸発させるため、多大の
エネルギーコストがかかり経済的に好ましくない。
めのゴム成分の材料としては、主として天然ゴム、ある
いは乳化重合によるスチレン−ブタジエン共重合体ゴム
の固形物またはラテックスが使用されてきた。しかしな
がら、固形状のゴムは、瀝青への分散・溶解性が劣り、
加熱混合に長時間を要するうえ、ゴム成分および瀝青の
変質が問題となる。一方、ラテックス状のゴムは、瀝青
への混合は容易であるが、水を蒸発させるため、多大の
エネルギーコストがかかり経済的に好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、瀝青に対する分散・
溶解性が良好で、かつ道路の舗装に供したときに優れた
耐ひび割れ性、タフネスおよびテナシティを有する瀝青
改質材を提供することを目的とする。
術の課題を背景になされたもので、瀝青に対する分散・
溶解性が良好で、かつ道路の舗装に供したときに優れた
耐ひび割れ性、タフネスおよびテナシティを有する瀝青
改質材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機溶媒中で
有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として用い、共役
ジエンを重合、あるいは共役ジエンと芳香族ビニル化合
物とをランダム共重合して得られる重合体であって、か
つ結合芳香族ビニル化合物含量が0〜50重量%、ビニ
ル結合含量が10〜90重量%である重合体からなるこ
とを特徴とする瀝青改質材を提供するものである。
有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として用い、共役
ジエンを重合、あるいは共役ジエンと芳香族ビニル化合
物とをランダム共重合して得られる重合体であって、か
つ結合芳香族ビニル化合物含量が0〜50重量%、ビニ
ル結合含量が10〜90重量%である重合体からなるこ
とを特徴とする瀝青改質材を提供するものである。
【0006】本発明の瀝青改質材に用いられる共役ジエ
ンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3
−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエ
ン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキ
サジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、
3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなど
が挙げられるが、工業的に利用でき、また物性の優れた
瀝青組成物を得るには、1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエンが好ましく、より好ましくは
1,3−ブタジエンである。
ンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3
−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエ
ン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキ
サジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、
3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなど
が挙げられるが、工業的に利用でき、また物性の優れた
瀝青組成物を得るには、1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、1,3−ペンタジエンが好ましく、より好ましくは
1,3−ブタジエンである。
【0007】また、瀝青改質材に必要に応じて用いられ
る芳香族ビニル化合物としては、スチレン、t−ブチル
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
ビニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレ
ン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロ
スチレン、p−t−ブチルスチレン、エチルスチレン、
ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェ
ニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルス
チレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレ
ン、ビニルピリジンなどが挙げられ、特にスチレン、α
−メチルスチレンが好ましい。
る芳香族ビニル化合物としては、スチレン、t−ブチル
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
ビニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレ
ン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロ
スチレン、p−t−ブチルスチレン、エチルスチレン、
ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェ
ニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルス
チレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレ
ン、ビニルピリジンなどが挙げられ、特にスチレン、α
−メチルスチレンが好ましい。
【0008】本発明の瀝青改質材は、全モノマー中の結
合芳香族ビニル化合物含量が50重量%以下、好ましく
は40重量%以下であり、50重量%を超えると、得ら
れる瀝青組成物のゴム弾性が低下し、テナシティおよび
低温伸度が劣るものとなる。また、瀝青改質材中の共役
ジエン部分のビニル結合含量は、10〜90重量%、好
ましくは10〜80重量%であり、10重量%未満では
瀝青への分散・溶解性が低下し、タフネス、テナシティ
が充分なものとはならず、一方90重量%を超えると、
ゴム弾性が低下し、テナシティおよび低温伸度が劣ると
いう問題が生ずる。
合芳香族ビニル化合物含量が50重量%以下、好ましく
は40重量%以下であり、50重量%を超えると、得ら
れる瀝青組成物のゴム弾性が低下し、テナシティおよび
低温伸度が劣るものとなる。また、瀝青改質材中の共役
ジエン部分のビニル結合含量は、10〜90重量%、好
ましくは10〜80重量%であり、10重量%未満では
瀝青への分散・溶解性が低下し、タフネス、テナシティ
が充分なものとはならず、一方90重量%を超えると、
ゴム弾性が低下し、テナシティおよび低温伸度が劣ると
いう問題が生ずる。
【0009】なお、本発明の瀝青改質材のムーニー粘度
(ML1+4 、100℃)は、好ましくは15〜150、
さらに好ましくは20〜140であり、15未満では得
られる瀝青組成物のタフネス、テナシティが充分なもの
とはならず、一方150を超えると、瀝青への分散・溶
解性が低下する。
(ML1+4 、100℃)は、好ましくは15〜150、
さらに好ましくは20〜140であり、15未満では得
られる瀝青組成物のタフネス、テナシティが充分なもの
とはならず、一方150を超えると、瀝青への分散・溶
解性が低下する。
【0010】本発明の瀝青改質材は、共役ジエンあるい
は共役ジエンと芳香族ビニル化合物とを、有機溶媒中で
有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としてリビングア
ニオン重合し、共役ジエン重合体または共役ジエンと芳
香族ビニル化合物とのランダム共重合体として得られ
る。瀝青改質材が、共役ジエンと芳香族ビニル化合物と
の共重合体の場合、ランダム共重合体でないと、得られ
る瀝青組成物のゴム弾性が低下し、低温伸度が劣るとい
う問題が生じる。前記有機溶媒としては、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロペンタン、
シクロヘキサン、ベンゼン、キシレンなどの炭化水素溶
媒が用いられる。重合開始剤である有機アルカリ金属化
合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。この有
機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化合物、
有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物が用い
られる。これらの具体例としては、エチルリチウム、n
−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチ
ウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルリチウ
ム、イソプレニルジリチウムなどが挙げられ、単量体1
00重量部当たり0.02〜0.2重量部の量で用いら
れる。
は共役ジエンと芳香族ビニル化合物とを、有機溶媒中で
有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としてリビングア
ニオン重合し、共役ジエン重合体または共役ジエンと芳
香族ビニル化合物とのランダム共重合体として得られ
る。瀝青改質材が、共役ジエンと芳香族ビニル化合物と
の共重合体の場合、ランダム共重合体でないと、得られ
る瀝青組成物のゴム弾性が低下し、低温伸度が劣るとい
う問題が生じる。前記有機溶媒としては、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロペンタン、
シクロヘキサン、ベンゼン、キシレンなどの炭化水素溶
媒が用いられる。重合開始剤である有機アルカリ金属化
合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。この有
機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化合物、
有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物が用い
られる。これらの具体例としては、エチルリチウム、n
−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチ
ウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルリチウ
ム、イソプレニルジリチウムなどが挙げられ、単量体1
00重量部当たり0.02〜0.2重量部の量で用いら
れる。
【0011】また、この際、ミクロ構造、すなわち共役
ジエン部分のビニル結合含量の調節剤としてルイス塩
基、例えばエーテル、アミンなど、具体的にはジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブ
チルエーテル、高級エーテル、またエチレングリコール
ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエ
チレングリコールジメチルエーテルなどのポリエチレン
グリコールのエーテル誘導体、アミンとしてはテトラメ
チルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミンな
どの第3級アミンなどが挙げられ、有機溶媒とともに用
いられる。
ジエン部分のビニル結合含量の調節剤としてルイス塩
基、例えばエーテル、アミンなど、具体的にはジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブ
チルエーテル、高級エーテル、またエチレングリコール
ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエ
チレングリコールジメチルエーテルなどのポリエチレン
グリコールのエーテル誘導体、アミンとしてはテトラメ
チルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミンな
どの第3級アミンなどが挙げられ、有機溶媒とともに用
いられる。
【0012】重合反応は、通常、−30℃〜150℃で
実施される。また、重合は、一定温度にコントロールし
て実施しても、また熱除去をしないで上昇温度下にて実
施してもよい。ランダム共重合体を得るには、有機溶媒
中で有機アルカリ金属化合物、好ましくは有機リチウム
化合物を重合開始剤を用いて、共役ジエンおよび芳香族
ビニル化合物を同時に重合すればよい。
実施される。また、重合は、一定温度にコントロールし
て実施しても、また熱除去をしないで上昇温度下にて実
施してもよい。ランダム共重合体を得るには、有機溶媒
中で有機アルカリ金属化合物、好ましくは有機リチウム
化合物を重合開始剤を用いて、共役ジエンおよび芳香族
ビニル化合物を同時に重合すればよい。
【0013】このようにして得られる瀝青改質材は、カ
ップリング剤を添加することにより、重合体分子鎖が延
長または分岐された共重合体であってもよい。この際の
カップリング剤としては、例えばアジピン酸ジエチル、
ジビニルベンゼン、テトラクロロケイ素、ブチルトリク
ロロケイ素、テトラクロロスズ、ブチルトリクロロス
ズ、ジメチルクロロケイ素、テトラクロロゲルマニウ
ム、1,2−ジブロムエタン、1,4−クロルメチルベ
ンゼン、ビス(トリクロルシリル)エタン、エポキシ化
アマニ油、トリレンジイソシアネート、1,2,4−ベ
ンゼントリイソシアネートなどが挙げられる。
ップリング剤を添加することにより、重合体分子鎖が延
長または分岐された共重合体であってもよい。この際の
カップリング剤としては、例えばアジピン酸ジエチル、
ジビニルベンゼン、テトラクロロケイ素、ブチルトリク
ロロケイ素、テトラクロロスズ、ブチルトリクロロス
ズ、ジメチルクロロケイ素、テトラクロロゲルマニウ
ム、1,2−ジブロムエタン、1,4−クロルメチルベ
ンゼン、ビス(トリクロルシリル)エタン、エポキシ化
アマニ油、トリレンジイソシアネート、1,2,4−ベ
ンゼントリイソシアネートなどが挙げられる。
【0014】なお、ランダム共重合体中の芳香族ビニル
化合物の結合含量は、各段階における重合時のモノマー
の供給量で調節され、共役ジエンのビニル結合含量は、
前記ミクロ調整剤の成分を変量することにより調節され
る。また、ムーニー粘度は、重合開始剤、例えばn−ブ
チルリチウムの添加量で調節される。さらに、本発明に
おいては、共役ジエンと芳香族ビニル化合物とのランダ
ム共重合体の共役ジエン部分の二重結合を、水素添加に
より飽和してもよい。
化合物の結合含量は、各段階における重合時のモノマー
の供給量で調節され、共役ジエンのビニル結合含量は、
前記ミクロ調整剤の成分を変量することにより調節され
る。また、ムーニー粘度は、重合開始剤、例えばn−ブ
チルリチウムの添加量で調節される。さらに、本発明に
おいては、共役ジエンと芳香族ビニル化合物とのランダ
ム共重合体の共役ジエン部分の二重結合を、水素添加に
より飽和してもよい。
【0015】本発明の瀝青改質材を添加することのでき
る瀝青としては、真正瀝青、ピロ瀝青、人工瀝青などが
挙げられるが、特にアスファルト、タールなどの道路用
に用いられる瀝青が好適である。本発明の瀝青改質材
は、通常、ベール、再乳化ラテックス、他の重合体との
ブレンドからなるペレット、または粉体などの形状で使
用することができる。本発明の瀝青改質材の添加量は、
瀝青100重量部に対し、通常、1重量部以上、好まし
くは2〜100重量部程度である。また、本発明の瀝青
改質材は、通常、140〜190℃に溶融された攪拌下
の瀝青、例えばアスファルトに、投入され混合される。
る瀝青としては、真正瀝青、ピロ瀝青、人工瀝青などが
挙げられるが、特にアスファルト、タールなどの道路用
に用いられる瀝青が好適である。本発明の瀝青改質材
は、通常、ベール、再乳化ラテックス、他の重合体との
ブレンドからなるペレット、または粉体などの形状で使
用することができる。本発明の瀝青改質材の添加量は、
瀝青100重量部に対し、通常、1重量部以上、好まし
くは2〜100重量部程度である。また、本発明の瀝青
改質材は、通常、140〜190℃に溶融された攪拌下
の瀝青、例えばアスファルトに、投入され混合される。
【0016】なお、本発明の瀝青改質材には、充填剤、
顔料、老化防止剤、架橋剤、難燃剤などの添加剤を配合
することができる。また、本発明の瀝青改質材と瀝青と
からなる瀝青組成物には、他の熱可塑性エラストマー、
例えばスチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレ
ン−イソプレンブロック共重合体、1,2−ポリブタジ
エン、あるいはエチレン−プロピレンゴムなどの他の重
合体を併用することが可能である。この場合、あらかじ
め本発明の瀝青改質材と前述した他の重合体とを、任意
の割合で混練りしたのち、ペレット化して使用すること
もできる。
顔料、老化防止剤、架橋剤、難燃剤などの添加剤を配合
することができる。また、本発明の瀝青改質材と瀝青と
からなる瀝青組成物には、他の熱可塑性エラストマー、
例えばスチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレ
ン−イソプレンブロック共重合体、1,2−ポリブタジ
エン、あるいはエチレン−プロピレンゴムなどの他の重
合体を併用することが可能である。この場合、あらかじ
め本発明の瀝青改質材と前述した他の重合体とを、任意
の割合で混練りしたのち、ペレット化して使用すること
もできる。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。なお、実施例中、部および%は、特に断
らない限り重量基準である。また、実施例中に各種評価
は、次のようにして求めたものである。結合スチレン含量およびビニル結合含量 赤外吸収法により測定した。ムーニー粘度(ML1+4 、100℃) JIS K6300により測定した。分散・溶解性 目視により評価した。 ○;良好 △;やや不良 ×;不良瀝青組成物の物性測定 「舗装試験法便覧」(昭和63年11月、社団法人日本
道路協会刊行)に準じて測定した。
に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。なお、実施例中、部および%は、特に断
らない限り重量基準である。また、実施例中に各種評価
は、次のようにして求めたものである。結合スチレン含量およびビニル結合含量 赤外吸収法により測定した。ムーニー粘度(ML1+4 、100℃) JIS K6300により測定した。分散・溶解性 目視により評価した。 ○;良好 △;やや不良 ×;不良瀝青組成物の物性測定 「舗装試験法便覧」(昭和63年11月、社団法人日本
道路協会刊行)に準じて測定した。
【0018】実施例1〜3、比較例1〜5瀝青改質材の調製 チッ素置換した内容積5リットルのオートクレーブに、
シクロヘキサン2.5kg、スチレン25g、1,3−
ブタジエン475g、テトラヒドロフラン150gを仕
込み、系を10℃に調節したのち、n−ブチルリチウム
0.3gを添加した。反応熱を除去しないで重合させ、
転化率が100%になったことを確認したのち、四塩化
スズ0.2g/10ccシクロヘキサンを添加し、30
分後に2,4−ジ−t−ブチル−カテコール3gをメタ
ノール5mlに溶かし、添加した。脱溶剤後、100℃
のロールで乾燥して表1に示すA〜Cの重合体を得た。
シクロヘキサン2.5kg、スチレン25g、1,3−
ブタジエン475g、テトラヒドロフラン150gを仕
込み、系を10℃に調節したのち、n−ブチルリチウム
0.3gを添加した。反応熱を除去しないで重合させ、
転化率が100%になったことを確認したのち、四塩化
スズ0.2g/10ccシクロヘキサンを添加し、30
分後に2,4−ジ−t−ブチル−カテコール3gをメタ
ノール5mlに溶かし、添加した。脱溶剤後、100℃
のロールで乾燥して表1に示すA〜Cの重合体を得た。
【0019】なお、結合スチレン含量の調節は、スチレ
ンと1,3−ブタジエンの仕込み割合を変えて行った。
また、ムーニー粘度の調節は、重合開始剤であるn−ブ
チルリチウムを変量することによって行った。さらに、
ビニル結合含量の調節は、エーテルおよび第3級アミン
を変量することで行った。
ンと1,3−ブタジエンの仕込み割合を変えて行った。
また、ムーニー粘度の調節は、重合開始剤であるn−ブ
チルリチウムを変量することによって行った。さらに、
ビニル結合含量の調節は、エーテルおよび第3級アミン
を変量することで行った。
【0020】さらに、上記の重合処方を変えて、表2に
示すイ〜ニの重合体を得た。イの重合体は、一般的な乳
化重合法によって得られたものであり本発明の範囲外の
ものである。ロの重合体は、結合スチレン含量が本発明
の範囲外のものである。ハ〜ニの重合体は、ビニル結合
含量が本発明の範囲外のものである。
示すイ〜ニの重合体を得た。イの重合体は、一般的な乳
化重合法によって得られたものであり本発明の範囲外の
ものである。ロの重合体は、結合スチレン含量が本発明
の範囲外のものである。ハ〜ニの重合体は、ビニル結合
含量が本発明の範囲外のものである。
【0021】瀝青組成物の調製 針入度=60〜80のストレートアスファルト〔日本石
油(株)製、60/80〕を用い、表1〜2に示す配合
処方および条件で、攪拌機(4枚羽根の攪拌翼)によ
り、400〜500rpmの攪拌を行い、瀝青組成物を
得た。なお、重合体の添加は、約5mm角に裁断して添
加した。結果を表1〜2に示す。実施例1〜3は、本発
明の範囲内の重合体を用いた例であり、比較例に較べて
アスファルトの分散・溶解性が良好で、伸度、タフネ
ス、テナシティが優れている。
油(株)製、60/80〕を用い、表1〜2に示す配合
処方および条件で、攪拌機(4枚羽根の攪拌翼)によ
り、400〜500rpmの攪拌を行い、瀝青組成物を
得た。なお、重合体の添加は、約5mm角に裁断して添
加した。結果を表1〜2に示す。実施例1〜3は、本発
明の範囲内の重合体を用いた例であり、比較例に較べて
アスファルトの分散・溶解性が良好で、伸度、タフネ
ス、テナシティが優れている。
【0022】これに対し、比較例1は、一般的な乳化重
合方法によって得られた重合体を用いた例であり、アス
ファルトへの分散・溶解性が劣る。比較例2は、結合ス
チレン含量が本発明の範囲を超える重合体を用いた例で
あり、伸度、タフネス、テナシティが劣る。比較例3
は、ビニル結合含量が本発明の範囲未満の重合体を用い
た例であり、アスファルトへの分散・溶解性、タフネ
ス、テナシティが劣る。比較例4は、ビニル結合含量が
本発明の範囲を超える重合体を用いた例であり、伸度、
タフネス、テナシティが劣る。比較例5は、本発明の重
合体を添加しなかった例であり、伸度、タフネス、テナ
シティが劣る。
合方法によって得られた重合体を用いた例であり、アス
ファルトへの分散・溶解性が劣る。比較例2は、結合ス
チレン含量が本発明の範囲を超える重合体を用いた例で
あり、伸度、タフネス、テナシティが劣る。比較例3
は、ビニル結合含量が本発明の範囲未満の重合体を用い
た例であり、アスファルトへの分散・溶解性、タフネ
ス、テナシティが劣る。比較例4は、ビニル結合含量が
本発明の範囲を超える重合体を用いた例であり、伸度、
タフネス、テナシティが劣る。比較例5は、本発明の重
合体を添加しなかった例であり、伸度、タフネス、テナ
シティが劣る。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明の瀝青改質材は、瀝青への分散・
溶解性が良好であり、特に道路舗装用瀝青組成物として
用いた場合、耐ひび割れ性、骨材への把握力(タフネ
ス)、粘着力(テナシティ)が優れており、極めて有用
である。
溶解性が良好であり、特に道路舗装用瀝青組成物として
用いた場合、耐ひび割れ性、骨材への把握力(タフネ
ス)、粘着力(テナシティ)が優れており、極めて有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平春 晃男 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 有機溶媒中で有機アルカリ金属化合物を
重合開始剤として用い、共役ジエンを重合、あるいは共
役ジエンと芳香族ビニル化合物とをランダム共重合して
得られる重合体であって、かつ結合芳香族ビニル化合物
含量が0〜50重量%、ビニル結合含量が10〜90重
量%である重合体からなることを特徴とする瀝青改質
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5192687A JPH0726063A (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | 瀝青改質材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5192687A JPH0726063A (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | 瀝青改質材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0726063A true JPH0726063A (ja) | 1995-01-27 |
Family
ID=16295381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5192687A Pending JPH0726063A (ja) | 1993-07-08 | 1993-07-08 | 瀝青改質材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0726063A (ja) |
-
1993
- 1993-07-08 JP JP5192687A patent/JPH0726063A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5397576B2 (ja) | アスファルト改質用ブロック共重合体組成物、その製造方法、およびアスファルト組成物 | |
KR100712579B1 (ko) | 아스팔트 개질용 공중합체 (조성물) 및 아스팔트 조성물 | |
EP1812516B1 (en) | Polymers and their use in asphalt compositions and asphalt concretes | |
US9187645B2 (en) | Polymer-modified asphalt compositions | |
JP4069389B2 (ja) | アスファルト改質用ブロック共重合体組成物、その製造方法、およびアスファルト組成物 | |
JPH0525396A (ja) | 舗装用アスフアルト組成物 | |
JP2672987B2 (ja) | ビチューメン組成物 | |
JP3546516B2 (ja) | アスファルト組成物 | |
JP3695089B2 (ja) | アスファルト組成物 | |
JP4602770B2 (ja) | ビチューメン組成物 | |
JP3424309B2 (ja) | アスファルト組成物 | |
JPH0726063A (ja) | 瀝青改質材 | |
JP4656987B2 (ja) | アスファルト組成物 | |
JPH08165435A (ja) | アスファルト組成物 | |
JPH08165436A (ja) | アスファルト組成物 | |
JP4672446B2 (ja) | アスファルト組成物 | |
JPH0412902B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020212 |