JP3424249B2 - 過給機付エンジン - Google Patents

過給機付エンジン

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JP3424249B2
JP3424249B2 JP1647693A JP1647693A JP3424249B2 JP 3424249 B2 JP3424249 B2 JP 3424249B2 JP 1647693 A JP1647693 A JP 1647693A JP 1647693 A JP1647693 A JP 1647693A JP 3424249 B2 JP3424249 B2 JP 3424249B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1つの気筒に2つ以上
の吸気弁を設けるとともに吸気通路に過給機を設けた過
給機付エンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、吸気通路に過給機を設けるこ
とにより、充填効率を高め、トルクアップを図るように
したエンジンは広く知られている。このように過給によ
り充填効率を高める場合に、低回転高負荷領域でノッキ
ングが生じやすくなるとともに、高回転高負荷域で排気
温度が上昇し易くなり、このノッキングや排気温度上昇
を避けるという制約のため、充填効率の向上が妨げられ
易い。
【0003】このような問題に対し、過給機付エンジン
においてノッキングの防止を図るものとしては、例えば
特開平2−119620号公報に示されるように、吸気
弁閉時期を遅らせ、または吸・排気弁の開弁期間のオー
バラップ量を大きくする技術が知られている。つまり、
吸気弁閉時期を下死点より大きく遅らせると、有効圧縮
比が減少し、圧縮仕事による温度上昇が抑制されること
により耐ノック性が高められる。また、吸・排気弁の開
弁期間のオーバラップ量を大きく設定すると、掃気性が
高められて残留排気ガスの減少により耐ノック性が高め
られる。
【0004】また、過給機付エンジンにおいて排気温度
上昇の抑制を図るものとしては、例えば特開平3−23
327号公報に示されるように、過給域で空燃比をリー
ンにするもの等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ノッキング抑制のため
には、上記のようなもののほかに、シリンダボア径を小
さくして火炎伝播距離を短縮することが考えられ、また
点火時期を遅角させるというような手法もある。また、
出力向上を図る上では、1つの気筒に2つ以上の吸気弁
を設けることが吸気開口面積の増大等をもたらして望ま
しい。
【0006】ところで、ノッキング抑制および出力向上
のためには上記のようなシリンダボア径、点火時期、さ
らにエンジンの圧縮比、過給機の圧力比等の種々の要因
が関係する。しかしながら、従来の過給付エンジンで
は、これら各種の要因の関係について充分に考慮されて
おらず、耐ノック性および出力向上等の面で改善の余地
があった。
【0007】本発明は、上記の事情に鑑み、過給機の圧
力比、エンジンのシリンダボア径、幾何学的圧縮比等の
関係につき、耐ノック性を確保しつつエンジンのトルク
アップを図るために最適な条件を与えることができる過
給機付エンジンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、1つの気筒に2つ以上の吸気弁を設け
かつ、点火プラグを備えた火花点火式の往復動ピストン
型エンジンの吸気通路に過給機を具備した過給機付エン
ジンにおいて、シリンダボア径を70mm以下、単室容積
を400cc以下に設定し、エンジンの最高馬力発生回
転数を5000rpm以上で8000rpm以下にする
とともに、高負荷時における過給機吐出側圧力(P)の
大気圧(P0)に対する圧力比(γ=P/P0)と、エ
ンジンの幾何学的圧縮比(ε)と、シリンダボア径(B
mm)との関係が次の式を満足するように設定したもので
ある。
【0009】 γ≧−0.29・ε+6.0−0.022・B この発明において、シリンダボア径を50mm以上とする
ことが好ましい。
【0010】また、吸気弁の閉時期をクランク角で下死
点後60°以上に設定し、もしくは吸気弁と排気弁の開
弁期間のオーバラップ量をクランク角で20°以上に設
定するとともに、高負荷時における過給機吐出側圧力
(P)の大気圧(P0)に対する圧力比(γ=P/P0
とエンジンの幾何学的圧縮比(ε)とシリンダのボア径
(B)との関係が次の式を満足するように設定すること
が好ましい。
【0011】 γ≧−0.29・ε+6.2−0.022・Bまた、高負荷時に吸気系への排気ガスの還流を行う手段
を備える場合に、高負荷時における過給機吐出側圧力
(P)の大気圧(P0)に対する圧力比(γ=P/P
0)と、EGR率(Re)と、エンジンの幾何学的圧縮
比(ε)と、シリンダボア径(Bmm)と、燃料のオクタ
ン価(Ro)との関係が次の式を満足するように設定す
ることが好ましい。 γ・ (1+Re/100)≧−0.29・ε+(0.09+0.059・Ro) −0.022・B+0.007・Re/100
【0012】
【作用】上記構成によると、シリンダボア径が小さいス
モールボアとされることで耐ノック性が高められ、さら
に、上記圧力比γと幾何学的圧縮比εとシリンダボア径
Bとが上記関係を満足する範囲で、耐ノック性が確保さ
れるように点火時期が調整されつつトルクがほぼ最大限
に高められる。
【0013】とくにシリンダボア径を50≦B≦70の
範囲とすると、シリンダボア小径化の要求とエンジン性
能上の要求に適合する。
【0014】また、吸気弁を遅閉じとし、もしくは吸・
排気弁のオーバラップ量を大とすることで、耐ノック性
がより一層高められる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例による過給機付エンジンの全体
構造を示す。この図に例示するエンジンはV型エンジン
であって、エンジン本体1が、互いにV型をなす一対の
バンク1A,1Bを備え、各バンク1A,1Bにそれぞ
れ複数の気筒2が配設され、例えば3個ずつの気筒2が
配設されている。
【0016】上記各気筒2にはそれぞれ、第1,第2の
2つの吸気ポート3a,3bと、第1,第2の2つの排
気ポート4a,4bとが燃焼室に開口するように形成さ
れ、上記各吸気ポート3a,3bに吸気弁(図示せず)
が設けられ、各排気ポート4a,4bに排気弁(図示せ
ず)が設けられている。上記吸気弁を駆動する動弁機構
には、例えばカムプーリに対するカムシャフト6の位相
を変更可能とすることにより吸気弁の開閉タイミングを
変更可能とするバルブタイミング可変機構5が設けられ
ている。さらに各気筒2には、図2に示すように点火プ
ラグ7が設けられ、この点火プラグ7は、点火コイルお
よびディストリビュータ等を含む点火回路8に接続され
ている。
【0017】また、図1に示すように上記各吸気ポート
3a,3bには、吸気通路10の下流側の独立吸気通路
11が接続され、この各独立吸気通路11の吸気ポート
近傍には、燃料を噴射供給するインジェクタ9が設けら
れている。
【0018】上記吸気通路10は、上記各独立吸気通路
11を有する吸気マニホールド12と、上流側の共通吸
気通路13とからなっている。この共通吸気通路13に
は、エアクリーナ14、エアフローメータ15およびス
ロットル弁16が配設されるとともに、過給機17が設
けられている。図示の過給機17は、エンジン出力軸に
よりベルト等の伝動手段を介して駆動される機械式過給
機であり、とくに望ましくは、大きな圧力比が得られる
ように、リショルム型過給機等の内部圧縮型過給機が用
いられる。そして、低負荷時の駆動ロス低減等のため、
スロットル弁16より下流に過給機17が配置されてい
る。さらにこの過給機17の下流にインタークーラ18
が設けられるとともに、過給機17をバイパスするバイ
パス通路19と、この通路19を開閉するバイパス制御
弁20とが設けられている。
【0019】また、吸気系への排気ガスの還流(EG
R)を行うようにEGR通路が形成され、図示の実施例
では、低負荷用EGR通路21および高負荷用EGR通
路22が設けられている。上記低負荷用EGR通路21
は、その一端が排気マニホールド23に接続され、他端
側が分岐して上記各独立吸気通路11に接続されてい
る。この低負荷用EGR通路21の途中には、低負荷用
EGRバルブ24が設けられている。また、上記高負荷
用EGR通路22は、その一端が排気浄化用の触媒コン
バータ25より下流の排気通路26に接続され、他端が
上記過給機17より上流の共通吸気通路13に接続され
ている。この高負荷用EGR通路22には、カーボント
ラップ27、EGRクーラ28および高負荷用EGRバ
ルブ29が設けられている。なお、高負荷用EGR通路
22を通してEGRが行われるときは、排気通路の比較
的下流側からEGRガスが比較的長い経路を通って燃焼
室に導かれ、かつEGRクーラ28が設けられているこ
とにより、充分にEGRガスが冷却されるようになって
いる。
【0020】また、30はエンジン制御用のコントロー
ルユニット(ECU)であり、上記エアフローメータ1
5と、エンジン回転数センサ31、スロットル開度セン
サ32等からの信号を受け、吸入空気量等に応じてイン
ジェクタ9からの燃料噴射量の制御を行うとともに、運
転状態に応じた点火時期の制御を行い、さらに、上記バ
ルブタイミング可変機構5、バイパス制御弁20および
EGRバルブ24,29の制御等を行うようになってい
る。
【0021】なお、上記バルブタイミング可変機構5
は、図3に示すように吸気弁の開閉タイミングを比較的
進角側の第1のタイミングIV1とこれよりも遅い第2
のタイミングIV2とに変更可能とすることにより、排
気弁(EV)との開弁オーバラップ量O/Lおよび吸気
弁閉時期ICを変えることができるようになっている。
そして、上記コントロールユニット30により運転状態
に応じて吸気弁開閉タイミングが制御され、例えば低負
荷側では第1のタイミングIV1、高負荷側では第2の
タイミングIV2とされる。
【0022】また、上記バイパス制御弁20は、低負荷
側で開かれ、高負荷側で閉じられるように制御される。
また、EGRの制御としては、アイドル領域では両EG
Rバルブ24,29が閉じられ、アイドル領域を除く低
負荷領域では低負荷用EGRバルブ24が開かれ、高負
荷領域では高負荷用EGRバルブ29が開かれようにな
っている。
【0023】このようなエンジンにおいて、シリンダボ
ア径Bは70mm以下とされており、望ましくは、50mm
≦B≦70mmとされる。
【0024】また、高負荷時における過給機吐出側圧力
Pの大気圧P0に対する圧力比γ(=P/P0)と、エン
ジンの幾何学的圧縮比εと、シリンダボア径B(mm)と
の関係が次の(1)式を満足するように設定されている。
【0025】
【数1】 γ≧−0.29・ε+6.0−0.022・B ……(1) そして、上記(1)式を満足する設定の下で、点火時期
は、上記圧力比γに依存する充填効率と幾何学的圧縮比
εとに応じ、ノッキングが防止される程度のリタード量
となるように制御されている。
【0026】以上のような当実施例の装置によると、信
頼性の確保および吸気抵抗急増防止の要求を満足する範
囲で、ノッキング抑制に有利なようにシリンダボア径が
小さくされ、さらに、ノッキングが生じないように点火
時期が調整されつつ、充填効率が高められて、エンジン
のトルクがほぼ最大限に高められる。このような作用
を、図4乃至図12に示すデータに基づいて次に説明す
る。
【0027】シリンダボア径の設定の根拠および作用 過給機付エンジンにおいて耐ノック性を高めるには、シ
リンダボア径を極力小さくすることが望ましく、クラン
クシャフトの軸受荷重軽減のためにもシリンダボア径を
小さくすることが望ましい。一方、シリンダボア径を小
さくしつつピストンストロークを大きくして所定の排気
量を確保しようとするとき、ピストンスピードの信頼性
上の限界と、吸気弁縮小に伴う吸気抵抗急増による限界
とを考慮する必要がある。
【0028】すなわち、ピストンスピードの信頼性上の
限界について考察すると、平均ピストンスピードUm
は、エンジン回転速度NとピストンストロークSとから
次の(2)式のように求められる。
【0029】
【数2】Um=(N/30)・S ……(2) ところで、平均ピストンスピードUmの限界値は、通
常、Um=20m/s(=2.0×104 mm/s)とい
われており、これを上式に代入すると、そのときのピス
トンストロークがエンジン回転速度に応じて求まる。そ
して、このピストンストロークに基づいてシリンダボア
径Bに対応する単室容積が求まる。このUm=2.0×
104 mm/sとなる単室容積を、エンジン回転速度が4
000rpmから8000rpmまでの1000rpm
毎にシリンダボア径に対応させて示すと、図5中の一点
鎖線のようになる。
【0030】また、一般的に、平均吸気マッハ数Miが
Mi=0.5となったとき、吸気抵抗が急増し、これに
より体積効率が急減することが知られている。平均吸気
マッハ数Miは、次の(3)式のように表すことができ
る。
【0031】
【数3】 Mi={Vh・(ηV/100)}/{a・Fim・(θic−θio)/6・N}……(3) ここに、 Vh:単室容積 ηV:体積効率 a:音速 θic:吸気弁開時期 θio:吸気弁閉時期 N:エンジン回転速度 Fim:平均吸気開口面積 である。なお、平均吸気開口面積Fimは、Fim=Fia/
(θic−θio)とあらわすことができる。ただし、Fia
は吸気弁有効角度面積である。
【0032】また緒条件を次のように定める。
【0033】(1) 1気筒当り吸気2弁および排気2弁を
有して、吸気弁同士および排気弁同士は同一サイズと
し、吸気弁と排気弁の面積比をスロート部で1.5とす
る。
【0034】(2) 体積効率は100%とする。
【0035】(3) 燃焼室形状:ペントルーフ型 (4) 両吸気弁バルブシート間の間隔:2.5mm以上 (5) 吸・排気弁バルブシート間の間隔:3.5mm以上 (6) 両排気弁バルブシート間の間隔:4.0mm以上 (7) 吸気弁バルブシートと点火プラグとの間隔:2.5
mm以上 (8) 排気弁バルブシートと点火プラグとの間隔:3.5
mm以上 (9) バルブ挾み角:30度 (10)プラグ径:直径14mm (11)ステム径:直径6mm (12)スロート径=バルブシート径−5mm (13)バルブリフト:8.5mm (14)開弁期間:256degCA このような諸条件を特定すると、吸気弁有効角度面積F
iaとシリンダボア径とが図4に示すような対応関係を有
し、上記平均マッハ数Miは、単室容積とシリンダボア
径とエンジン回転速度とに依存する。そして、エンジン
回転速度が4000rpmから8000rpmまでの1
000rpm毎にシリンダボア径に対してMi=0.5
となる単室容積を求めると、図5中の実線のようにな
る。
【0036】ところで、Um=2.0×104 mm/sと
なるエンジン回転速度をNa、Mi=0.5となるエン
ジン回転速度をNbとすると、Nb>Naになれば、信
頼性上の限界よりも高速側まで空気が充分に入るほどに
シリンダボア径を大きく設定したこととなって、シリン
ダボア小径化の要求に反する。一方、Na−Nb>20
00rpmになれば、信頼性上の限界と比べ、最高馬力
発生回転速度(Nb付近の回転速度)が低くなりすぎ
て、性能的に好ましくない。また、性能的に最高馬力発
生回転速度は5000rpm以上が望ましく、信頼性上
の限界としては8000rpm以下であればよい。
【0037】これらの点から、Na≧Nb、Na−Nb
≦2000rpm、Nb≧5000rpm、Na≦80
00rpmとなる範囲、つまり図中にハッチングで示
した範囲が、シリンダボア小径化の要求とエンジン性能
上の要求を満足するものとなる。シリンダボア径Bでい
えば、概略的に50≦B≦70が好ましい範囲となる。
また、単室容積は150cc乃至400ccの範囲と
し、ピストンストロークとシリンダボア径との比は1よ
り大とすることが好ましい。
【0038】前記(1)式を満足する設定の根拠および作
図6は、幾何学的圧縮比をパラメータとして、ε=6,
7,8,9の各場合につき、充填効率と、点火時期のM
BTからのリタード量との関係を線A1,A2,A3,
A4で示しており、そのリタード量は充填効率に応じて
ノッキングが生じない程度に調整した値である。なお、
このデータはシリンダボア径BをB=63mmとしたとき
のデータである。
【0039】この図のように、ノッキングは幾何学的圧
縮比εが高くなるつれて、また充填効率ηcが高くなる
につれて生じ易くなるので、MBTでノッキングが生じ
ないようにするためには幾何学的圧縮比εが高くなるほ
ど充填効率ηcが引き下げられ、幾何学的圧縮比εが
1.0だけ高くなると充填効率ηcが約28%低下す
る。また、一定の幾何学的圧縮比εにおいては充填効率
ηcが高くなるにつれて点火時期のリタード量が比例的
に大きくされ、一定の充填効率ηcでは幾何学的圧縮比
εが高くなるにつれて点火時期のリタード量が比例的に
大きくされることが、ノッキング防止のために必要とな
る。従って、これら幾何学的圧縮比εおよび充填効率η
cと点火時期リタード量との関係が図6のような特性と
なる。
【0040】図7は点火時期のMBTからのリタード量
とトルク低下率との関係を示し、この図のように、リタ
ード量が大きくなるにつれてトルク低下率が二次関数的
に増大する。
【0041】図8は、充填効率ηcおよび幾何学的圧縮
比εと点火時期のリタード量との関係を線A2,A3,
A4(これらは図3に示したものと同様)で示すととも
に、点火時期リタードに伴うトルク低下を考慮した実質
的な充填効率向上代を破線B2,B3,B4で示してい
る。この実質的な充填効率向上代は、エンジンのトルク
に相当するもので、図中に示した各圧縮比で点火時期を
リタードさせつつ充填効率を高めた場合のトルク上昇
を、MBTの点火時期のままで充填量を増加させて同等
のトルクが得られるようにしたと仮定した場合の充填効
率向上代に換算したものである。
【0042】この図のように、点火時期をリタードさせ
つつ充填効率ηcを上昇させた場合に、その上昇(線A
2,A3,A4)に伴うトルクアップ分から点火時期リ
タードに伴うトルクダウン分を差し引いた量が実際のト
ルク変化となり(破線B2,B3,B4)、点火時期リ
タード量がある程度大きくなったところでトルクが最大
となり、それ以上にリタード量が増加すると充填効率η
cが上昇してもトルクは低下する。そこで、充填効率ηc
の上昇につれて生じ易くなるノッキングを点火時期のリ
タードで抑制するようにしつつ、充填効率ηcの上昇に
よりトルクアップを図るには、破線B2,B3,B4で
示す特性における最大値付近のトルクが得られることが
望ましく、最大値から2%以内とすることが効果的であ
る。そこで、トルクがこの程度に達するリタード量およ
び充填効率ηcをプロットし(点c2,c3,c4)、これ
らを結ぶと、線Cのようになる。
【0043】この図8のデータに基づき、点火時期をリ
タードしつつ最大値トルクより2%だけ低いトルクが得
られるところまで充填効率ηcを高めた場合の、圧縮比
εと充填効率ηcとの関係を求めると、図9中の線Eの
ようになる。つまりこの線Eは、図8中の線Cの特性
を、横軸を圧縮比εとして表したものである。また、図
9中の線Dは、点火時期のノック限界がMBTと一致す
るように充填効率ηcを調整した場合(図6中の点a1
2,a3,a4に相当)の、圧縮比εと充填効率ηcとの
関係を示す。
【0044】上記の線Dと線Eとの比較から明らかなよ
うに、点火時期をリタードしつつ充填効率ηcを高める
ことで、トルクアップが図られる。線Eの特性を数式化
すると、
【0045】
【数4】ηc=−24・ε+375 ……(4) となる。ただし、このデータはシリンダボア径BをB=
63mmとしたときのものである。シリンダボア径Bとの
関係としては、一定の耐ノック性が得られる充填効率η
cはシリンダボア径Bが小さくなるにつれて高くなり、
当発明者が実験的に確認したところによると、シリンダ
ボア径Bを4mm小さくすると充填効率ηcを7%高める
ことができた。このことから、上記(4)式にシリンダボ
ア径Bを加味すると、次の(5)式が得られる。
【0046】
【数5】 ηc=−24・ε+375−7/4(B−63) ……(5) また、大気温度をToをTo=300°K、過給エア温
度Tb(インタークーラの作用でほぼ一定)をTb=3
33°K(60°C)、体積効率ηvをηv=0.9×1
00%とすると、充填効率ηcと過給機の圧力比γ(過
給機吐出側圧力Pの大気圧P0との比P/P0)との関係
としては、
【0047】
【数6】 ηc=ηv×(To/Tb)×γ=90×(300/333)×γ ≒81・γ ……(6) となる。これを図示すると、図10のようになる。
【0048】(6)式を(5)式に代入すると、
【0049】
【数7】 γ=−0.296・ε+6.0−0.022B ……(7) となり、B=63mmのときは、図11中の線Gのように
なる。そして、この(7)式で与えられるラインの上側
で、略最大トルクが得られる。
【0050】従って、近似的に前記(1)式の関係が与え
られ、この関係を満足する設定により、点火時期リター
ドで耐ノック性が確保されつつ、略最大にまでトルクが
高められることとなる。
【0051】吸気弁遅閉じおよび掃気によるノッキング
抑制作用が加わった場合 図3に示すようなバルブ作動特性において、吸気弁閉時
期ICをクランク角で下死点後60°以上に遅く設定す
ると、有効圧縮比が減少し、圧縮仕事による温度上昇が
抑制されることにより耐ノック性が高められる。また、
吸・排気弁の開弁期間のオーバラップ量O/Lをクラン
ク角で20°以上に大きく設定すると、掃気性が高めら
れて残留排気ガスの減少により耐ノック性が高められ
る。
【0052】そこで、少なくとも低回転高負荷領域で、
上記のように吸気弁閉時期を遅くし、または上記オーバ
ラップ量を大きくすることで耐ノック性を高めた上で、
点火時期をリタードしつつ最大トルクより2%だけ低い
トルクが得られるところまで充填効率ηcを高めるよう
にした場合、B=63mmでの圧縮比εと充填効率ηc
の対応関係は図9中の線Fのようになり、線Eの特性と
比べて充填効率ηcが約20%高くなる。従って、これ
にシリンダボア径Bを加味して対応関係を数式化する
と、次の(8)式のようになる。
【0053】
【数8】 ηc=−24・ε+395−7/4(B−63) ……(8) 充填効率ηcを過給圧力比γに換算すると、
【0054】
【数9】 γ=−0.296・ε+6.2−0.022B ……(9) となり、B=63mmのときは、図11中の線Hのように
なる。
【0055】従って、このように吸気弁遅閉じまたは掃
気作用が加わった場合は、近似的に、次の(10)式を満足
する設定により、耐ノック性が確保されつつ、略最大に
までトルクが高められることとなる。
【0056】 γ≧−0.29・ε+6.2−0.022・B ……(10)EGRおよび燃料のオクタン価を考慮した場合 図1に示
すようなエンジンにおいて、高負荷時に高負荷用EGR
通路22によって充分に冷却したEGRガスを燃焼室に
供給すると、耐ノック性が高められる。また、燃料のオ
クタン価が高くなるにつれて耐ノック性が高められる。
【0057】そこで、冷却したEGRガスを燃焼室に供
給する場合のEGR率をRe(%)、燃料のオクタン価
をRoとし、前記(1)式にこれらの影響を加味すると、 γ・(1+Re/100)≧−0.29・ε+(a+b・Ro) −0.022・B+c・Re/100……(11) となる。この式において、a,b,cは定数であり、当
発明者が実験的に求めたところでは、a=0.09、b
=0.059、c=0.007であった。なお、上記
a,b,cの各値を代入するとともに、オクタン価Ro
を約100、EGR率Reを0とすれば、前記(1)式と
なる。
【0058】排気温度に及ぼす影響 前記の(1)式または(10)式もしくは(11)式を満足するよ
うに設定する場合に、先ず圧縮比εが排気温度に及ぼす
影響を考えた場合、圧縮比εを高くすると膨張比が大き
くなることにより排気温度が低下し、圧縮比εが低くな
るにつれて排気温度が上昇する傾向がある。
【0059】ところが、圧縮比εおよび充填効率ηc
応じて耐ノック性確保のために点火時期が調整されるの
で、圧縮比εが低くなると点火時期が進角されることに
より、排気温度の上昇が避けられる。この作用を、前述
の図6と、図12とに基づいて説明する。
【0060】図12は、排気温度低減に関して実験的に
調べたデータを表したもので、圧縮比εの上昇と点火時
期の進角とがそれぞれが排気温度に及ぼす影響を示し、
さらに冷却したEGRガスを供給した場合、空燃比をリ
ッチにした場合、吸気温を低減した場合、排圧を低減し
た場合のそれぞれが排気温度に及ぼす影響についても比
較のために示している。この図から明らかなように、圧
縮比εを1だけ変化させれば排気温度が約20°C変化
し、一方、点火時期を5degだけ変えれば排気温度が約
40°C変化する。従って、圧縮比εが1だけ低くなっ
た場合に、それによる排気温度上昇を打ち消すには、点
火時期を2.5deg程度進角させればよい。
【0061】また、図6中に示すように、耐ノック性を
同一に保つには、圧縮比εを1だけ高くすると充填効率
ηcを約28%低下させる必要があり、一方、点火時期
を1degだけ進めると充填効率ηcを約4%低下させる必
要がある。従って、圧縮比εが1だけ低くなったとき
に、充填効率ηcおよび耐ノック性を同一に保つには点
火時期を7deg程度進角すればよい。そしてこの程度に
進角させると、排気温度が、圧縮比εが低くなったこと
による上昇分以上に引き下げられることとなる。
【0062】このように、点火時期を調整すれば、圧縮
比εが低い場合でも排気温度の上昇を招くことがない。
【0063】なお、本発明の過給機付エンジンにおい
て、過給機は実施例に示すリショルム型過給機に限ら
ず、他の機械式過給機あるいはターボ過給機等であって
もよい。
【0064】
【発明の効果】本発明は、1つの気筒に2つ以上の吸気
弁を設け、かつ点火プラグを備えた火花点火式の過給機
付エンジンにおいて、シリンダボア径を70mm以下、単
室容積を400cc以下、エンジンの最高馬力発生回転
数を5000rpm以上で8000rpm以下とするこ
とにより、図5に示したデータから理解されるように
エンジンの信頼性及び性能上の要求を満足しつつ有効に
シリンダボア径を小さくして耐ノック性を高めることが
できる。その上に、過給機の圧力比γと、エンジンの幾
何学的圧縮比εと、シリンダボア径B(mm)との関係を
γ≧−0.29・ε+6.0−0.022・Bとしてい
るため、図6乃至図11のデータから理解されるよう
に、耐ノック性を確保しつつ、ほぼ最大トルクが得られ
る状態まで充填効率を高めることができる。
【0065】さらに、シリンダボア径Bを50≦B≦7
0の範囲とすると、エンジン性能上の要求を満足しつつ
シリンダボア径を小さくすることができる。
【0066】また、吸気弁の閉時期をクランク角で下死
点後60°以上に設定し、もしくは吸気弁と排気弁の開
弁期間のオーバラップ量をクランク角で20°以上に設
定するとともに、γ≧−0.29・ε+6.2−0.0
22・Bとすると、吸気弁の遅閉じもしくは上記オーバ
ラップ量大となることによりさらに耐ノック性が高めら
れ、これと関連してエンジントルクをより一層高めるこ
とができるような関係を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による過給機付エンジンの全
体概略図である。
【図2】エンジン本体とその付近の部分の概略図であ
る。
【図3】バルブタイミングを示す図である。
【図4】シリンダボア径と吸気弁有効角度面積との関係
を示す図である。
【図5】シリンダボア径と単室容積との関係を示す図で
ある。
【図6】MBTからのリタード量、充填効率および圧縮
比の関係を示す図である。
【図7】MBTからのリタード量とトルク低下率との関
係を示す図である。
【図8】MBTからのリタード量、充填効率、圧縮比お
よびトルクの関係を示す図である。
【図9】圧縮比と充填効率との関係を示す図である。
【図10】過給圧力比と充填効率との関係を示す図であ
る。
【図11】圧縮比と過給圧力比との関係を示す図であ
る。
【図12】各種要素による排気温度低減効果を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 エンジン本体 3a,3b 吸気ポート 10 吸気通路 17 過給機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−239312(JP,A) 特開 平2−119620(JP,A) GP企画センター編著,「ターボ車メ カニズムとドライビング」,株式会社グ ランプリ出版,1990年9月2 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 33/36

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの気筒に2つ以上の吸気弁を設け
    かつ、点火プラグを備えた火花点火式の往復動ピストン
    型エンジンの吸気通路に過給機を具備した過給機付エン
    ジンにおいて、シリンダボア径を70mm以下、単室容積
    を400cc以下に設定し、エンジンの最高馬力発生回
    転数を5000rpm以上で8000rpm以下にする
    とともに、高負荷時における過給機吐出側圧力(P)の
    大気圧(P0)に対する圧力比(γ=P/P0)と、エ
    ンジンの幾何学的圧縮比(ε)と、シリンダボア径(B
    mm)との関係が次の式を満足するように設定したことを
    特徴とする過給機付エンジン。 γ≧−0.29・ε+6.0−0.022・B
  2. 【請求項2】 シリンダボア径を50mm以上としたこと
    を特徴とする請求項1記載の過給機付エンジン。
  3. 【請求項3】 吸気通路に機械式過給機を具備し、吸気
    弁の閉時期をクランク角で下死点後60°以上に設定す
    るとともに、高負荷時における過給機吐出側圧力(P)
    の大気圧(P0)に対する圧力比(γ=P/P0)とエ
    ンジンの幾何学的圧縮比(ε)とシリンダのボア径(B
    mm)との関係が次の式を満足するように設定したことを
    特徴とする請求項1記載の過給機付エンジン。 γ≧−0.29・ε+6.2−0.022・B
  4. 【請求項4】 吸気通路に機械式過給機を具備し、吸気
    弁と排気弁の開弁期間のオーバラップ量をクランク角で
    20°以上に設定するとともに、高負荷時における過給
    機吐出側圧力(P)の大気圧(P0)に対する圧力比
    (γ=P/P0)とエンジンの幾何学的圧縮比(ε)と
    シリンダのボア径(Bmm)との関係が次の式を満足する
    ように設定したことを特徴とする請求項1記載の過給機
    付エンジン。 γ≧−0.29・ε+6.2−0.022・B
  5. 【請求項5】 高負荷時に吸気系への排気ガスの還流を
    行う手段を備え、高負荷時における過給機吐出側圧力
    (P)の大気圧(P0)に対する圧力比(γ=P/P
    0)と、EGR率(Re)と、エンジンの幾何学的圧縮
    比(ε)と、シリンダボア径(Bmm)と、燃料のオクタ
    ン価(Ro)との関係が次の式を満足する ように設定し
    たことを特徴とする請求項1記載の過給機付エンジン。 γ・(1+Re/100)≧−0.29・ε+(0.09+0.059・Ro) −0.022・B+0.007・Re/100
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