JP3423963B2 - 射出成形機 - Google Patents

射出成形機

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JP3423963B2
JP3423963B2 JP33070497A JP33070497A JP3423963B2 JP 3423963 B2 JP3423963 B2 JP 3423963B2 JP 33070497 A JP33070497 A JP 33070497A JP 33070497 A JP33070497 A JP 33070497A JP 3423963 B2 JP3423963 B2 JP 3423963B2
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正志 寺山
喜一 嶋田
行雄 吉沢
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新潟鐵工成形機株式会社
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/53Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using injection ram or piston
    • B29C45/54Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using injection ram or piston and plasticising screw
    • B29C45/542Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using injection ram or piston and plasticising screw using an accumulator between plasticising and injection unit, e.g. for a continuously operating plasticising screw
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/76Measuring, controlling or regulating
    • B29C45/77Measuring, controlling or regulating of velocity or pressure of moulding material

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂材料を可
塑化した後に射出して、成形を行う射出成形機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、合成樹脂材料(以下、樹
脂という)から構成される物品を安価に、かつ多量に得
る方法として、射出成形機を用いた射出成形が広く行わ
れている。従来、この種の射出成形機は、その射出装置
の構造により、一本のスクリュで可塑化と射出を行うイ
ンラインスクリュ式射出成形機と、可塑化と射出を別々
のプロセスで行うプリプラ式射出成形機とに大別されて
いる。
【0003】図16に、従来技術によるインラインスク
リュ式射出成形機の一例(特開平6−33594号公
報)を示す。この図において、符号1は射出成形機であ
る。この射出成形機1は、ノズル2を有する加熱筒3内
に、先端のスクリュヘッド7に逆流防止弁4が設けられ
た射出スクリュ5を軸方向に移動自在、かつ軸線回りに
回転自在に挿入したものである。
【0004】その射出スクリュ5には、該射出スクリュ
5による充填工程および保圧工程を制御する射出充填・
保圧手段8が付設されており、この射出充填・保圧手段
8は、射出スクリュ5を軸方向に移動させる射出シリン
ダ6と、射出スクリュ5を回転させる油圧モータ(図示
せず)と、射出シリンダ6内の油圧を検知する油圧セン
サー9と、該油圧センサー9の検知結果に基づいて射出
シリンダ6の駆動を制御する油圧電気制御手段10とを
備えた構成とされている。
【0005】そして、射出シリンダ6によって射出スク
リュ5の後退に背圧をかけながら射出スクリュ5を油圧
モータで回転させることにより、樹脂を可塑化して射出
スクリュ5とノズル2との間の溶融樹脂溜まり部T1に
計量して供給した後、射出スクリュ5を射出シリンダ6
で前進させて計量された樹脂をノズル2から射出できる
ようになっている。
【0006】また、逆流防止弁4は、射出スクリュ5の
計量後退時に、弁座5aからスクリュヘッド7側に離間
して樹脂溜まり部T1への樹脂の流動を自由にして、射
出スクリュ5の射出移動時に、弁座5aに移動・密接し
て樹脂の逆流を防止する。そして、充填工程における樹
脂圧は、射出シリンダ6の油圧回路に設けられた圧力制
御弁(図示せず)によって制御される。
【0007】一方、従来技術によるプリプラ式射出成形
機としては、図17に示すようなものが提供されてい
る。この図に示す射出成形機11には、合成樹脂を可塑
化および計量する可塑化計量機構12と、該可塑化計量
機構12から供給される合成樹脂を射出する射出機構1
3とが分離された状態で配設されている。
【0008】可塑化計量機構12は、可塑化部加熱筒1
4内に可塑化スクリュ15を軸線回りに回転自在に挿入
したものであって、ここで可塑化、計量された樹脂は溶
融状態で供給路16を通じて射出機構13へ供給され
る。
【0009】射出機構13は、ノズル23を有する充填
用加熱筒17内を軸方向に移動自在に配置された充填プ
ランジャー18と、該充填プランジャー18を充填ラム
19を介して軸方向に移動させる充填シリンダ20と、
該充填シリンダ20内の油圧を検知する油圧センサー2
1と、該油圧センサー21の検知結果に基づいて充填ラ
ム19の作動を制御する油圧電気制御手段22とから概
略構成されており、充填プランジャー18の前方には、
可塑化計量機構12から供給される溶融樹脂を貯留する
溶融樹脂溜まり部T2が設けられている。
【0010】上記の構成の射出成形機11によれば、可
塑化計量工程において、可塑化計量機構12の可塑化ス
クリュ15が回転することにより、樹脂が可塑化および
計量され、供給路16を通じて溶融樹脂として射出機構
13の溶融樹脂溜まり部T2に貯留される。
【0011】そして、射出工程において、射出機構13
により溶融樹脂溜まり部T2の溶融樹脂がノズル23か
ら射出される。即ち、油圧電気制御手段22が、充填シ
リンダ20内の油圧を制御することにより、充填ラム1
9を介して充填プランジャー18を軸方向前方に移動さ
せる。これにより、溶融樹脂溜まり部T2の溶融樹脂の
樹脂圧が高まり、ノズル23から射出される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の射出成形機には、以下のような問題が存
在する。インラインスクリュ式の射出成形機1において
は、射出充填・保圧手段8の油圧電気制御手段10が射
出シリンダ6を介して、樹脂の充填工程と保圧工程の両
方を制御していた。また、射出スクリュ5を、サーボモ
ータ等の電動駆動源により駆動させる電動式の射出成形
機においても、一系統の電動機が充填工程と保圧工程の
両方を制御している。
【0013】そのため、一つのアクチュエータで、充填
工程に係る速度制御モードと、保圧工程に係る圧力制御
モードとを切り換えることになるが、工程切換え、即ち
制御モード切換えを円滑に行うことは困難であり、結果
として、図18に示すように、樹脂に加わる圧力が不連
続になってしまっていた。
【0014】特に、充填工程と保圧工程の切換点である
保圧切換位置S1においては、切換えの際の衝撃によ
り、いわゆるサージ圧が発生して、樹脂圧が異常に高く
なっていた。これにより、金型内に充填される樹脂圧も
高くなり、成形品にバリが発生するという不具合があっ
た。
【0015】一方、成形品にバリを発生させないため
に、保圧切換位置S1をB方向、即ち、充填時間を短く
する方向に調整移動したときには、上記とは逆にショー
トショットが発生したり、各種制御要素の動作の微妙な
変動によりサージ圧のレベルや輪郭が変化して、上記バ
リやショートショットが不規則に、かつ、混在する形で
発生して成形が安定しないという不具合があった。この
成形が不安定状態にあるときは、最適な成形条件を探し
出すのが非常に困難であり、また、適切な成形条件幅も
極めて狭いものとなり、成形作業に従事する者にとって
は、大きな手間となっていた。
【0016】また、従来、インラインスクリュ式射出成
形機1における圧力制御は、射出スクリュ5の後端に設
けられた射出シリンダ6を介して行われているが、この
射出シリンダ6と溶融樹脂との間には、射出スクリュ5
を含めて種々の部材が介在するため、圧力制御を行って
もこれらの部材での圧力損失により、溶融樹脂に所望の
圧力が伝達されるとは限らず、このことが成形が安定し
て行われない状態(成ばらつき)を生ずる一因となっ
ていた。
【0017】また、樹脂の計量供給は、射出スクリュ5
の軸方向の移動により行われており、供給量はその移動
ストロークにより設定される。ところが、この移動スト
ロークの始点および終点は、機械的に位置決めされてい
ないので、若干の変動が生じ、結果として樹脂供給量に
変動が生じることになり、これも成形ばらつきの一因と
なっていた。
【0018】さらに、樹脂の可塑化時においては、射出
スクリュ5が可塑化が進むにつれて樹脂圧により後退す
る。そのため、可塑化開始時点と可塑化完了時点とで
は、樹脂が混練される射出スクリュ5の有効長さが異な
ることになり、溶融樹脂溜まり部T1に貯留される溶融
樹脂の溶融状態が一定にならずに温度勾配が発生してし
まい、成形ばらつきの一因となっていた。
【0019】また、射出スクリュ5の先端に設けられた
逆流防止弁4は、該逆流防止弁4の前後の圧力差によっ
て移動する(開閉する)構造であるが、射出充填動作時
の射出スクリュ5の前進移動の際にも、スクリュヘッド
7に付着した状態で追従して移動することがあり、この
場合、逆流防止が解除されてしまい、溶融樹脂溜まり部
T1に貯留される樹脂圧および充填圧に変動が生じ、こ
れも成形ばらつきの一因になっていた。
【0020】一方、プリプラ式射出成形機11において
は、可塑化計量機構12と射出機構13とが分離されて
おり、また、充填プランジャー18の先端に逆流防止弁
を必要としないため、上記インラインスクリュ式射出成
形機1における不具合の内、樹脂が混練される射出スク
リュ5の有効長さが異なること、射出充填動作時に逆流
防止が解除されてしまうことによるものは解消される。
【0021】そして、充填プランジャー18の直径を可
塑化スクリュ15の直径と関係なく任意に設定できるの
で、例えば、小径に設定することで、中、小物超精密成
形に対応することが可能になっている。
【0022】ところが、このプリプラ式射出成形機11
においても、上記インラインスクリュ式射出成形機1の
不具合の内、制御モード切換えを円滑に行うことの困難
さ、射出シリンダと溶融樹脂との間の圧力損失、樹脂供
給量の変動に起因するものについては、完全に解決する
に至っておらず、特に、制御モード切換え、即ち充填工
程から保圧工程への最適な切換制御については、プリプ
ラ式においてもインラインスクリュ式と同様に構造的に
難しいものであり、その解決策が強く望まれていた。
【0023】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、充填工程から保圧工程への切換えが円滑に
行え、また成形サイクル毎の溶融状態、溶融樹脂圧、お
よび樹脂供給量の均一化が可能になる射出成形機を提供
することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、以下の構成を採用している。請求項1記
載の射出成形機は、射出ノズルを有する充填用加熱筒に
射出部材がその軸方向に移動自在に挿入されており、射
出用駆動装置の作動により射出部材を前進させて該射出
部材と前記射出ノズルとの間の樹脂溜まり部に導入され
た溶融樹脂を、前記射出ノズルから射出する充填装置
と、可塑化用加熱筒にその軸線回りに回転自在に可塑化
スクリュが挿入されており、回転駆動装置の作動により
該可塑化スクリュを回転させて、樹脂を可塑化して前記
充填用加熱筒の樹脂溜まり部に溶融樹脂を供給する可塑
化装置と、押圧部材を有し、押圧駆動装置の作動により
該押圧部材を移動させて前記充填用加熱筒の樹脂溜まり
部に導入された前記溶融樹脂を加圧減圧する溶融樹脂加
圧減圧装置とを備え、さらに、前記溶融樹脂加圧減圧装
置は、内部が樹脂流路により前記樹脂溜まり部と前記可
塑化用加熱筒に設けた連通孔とに連通する加減圧用加熱
筒と、該加減圧用加熱筒内にその軸方向に移動自在に挿
入され、前記連通孔の樹脂流路への開口を開閉する前記
押圧部材としての押し込みプランジャーと、該押し込み
プランジャーと連結され、該押し込みプランジャーを移
動させる押圧駆動装置とを備えていることを特徴とする
ものである。
【0025】従って、本発明の射出成形機によれば、付
設された可塑化装置により可塑化された樹脂を樹脂流路
から樹脂溜まり部へ導入することができる。そして、こ
の樹脂を射出用駆動装置の作動により、射出部材がノズ
ルから射出することができる。この射出工程において、
樹脂流路に導入された樹脂を溶融樹脂加圧減圧装置によ
って加圧および減圧することにより、樹脂溜まり部の樹
脂を加圧および減圧することができる。
【0026】
【0027】また、押圧駆動装置によって押し込みプラ
ンジャーが樹脂溜まり部に接近したときに、樹脂流路に
導入された樹脂を加圧して、樹脂溜まり部から離間した
ときに該樹脂を減圧することができる。樹脂流路と樹脂
溜まり部とはつながっているので、樹脂流路の樹脂を加
圧したときには、樹脂溜まり部の樹脂を加圧して、樹脂
流路の樹脂を減圧したときには樹脂溜まり部の樹脂を減
圧することができる。また、押し込みプランジャーが連
通孔の樹脂流路への開口を開放したときに、可塑化装置
により可塑化された溶融樹脂を連通孔を通じて樹脂流路
路に導入することができ、押し込みプランジャーが連通
孔の樹脂流路への開口を閉塞したときに、加圧された樹
脂溜まり部の樹脂が樹脂流路から連通孔へ逆流すること
を防止できる。
【0028】請求項記載の射出成形機は、請求項
載の射出成形機において、前記射出用駆動装置と押圧駆
動装置とは、それぞれ油圧駆動源に接続されて作動する
油圧シリンダを備えていることを特徴とするものであ
る。
【0029】従って、本発明の射出成形機によれば、油
圧駆動源の油圧駆動によって油圧シリンダが作動して、
射出用駆動装置および押圧駆動装置を作動させることが
できる。
【0030】請求項記載の射出成形機は、請求項
載の射出成形機において、前記射出用駆動装置と押圧駆
動装置とは、それぞれ電動駆動源に接続されて作動する
運動変換機構を備えていることを特徴とするものであ
る。
【0031】従って、本発明の射出成形機によれば、電
動駆動源の電動駆動によって作動する運動変換機構によ
り、射出用駆動装置および押圧駆動装置を作動させるこ
とができる。
【0032】請求項記載の射出成形機は、請求項
載の射出成形機において、前記射出用駆動装置と押圧駆
動装置とは、いずれか一方が油圧駆動源に接続されて作
動する油圧シリンダを備え、他方が電動駆動源に接続さ
れて作動する運動変換機構を備えていることを特徴とす
るものである。
【0033】従って、本発明の射出成形機によれば、油
圧駆動源の油圧駆動により射出用駆動装置および押圧駆
動装置の内いずれか一方を作動させることができ、電動
駆動源の電動駆動によって作動する運動変換機構により
上記の装置の内、他方を作動させることができる。
【0034】
【0035】
【0036】請求項記載の射出成形機は、請求項
のいずれかに記載の射出成形機において、前記充填
装置の樹脂溜まり部に、該樹脂溜まり部の樹脂圧を検出
する圧力センサーが設けられ、該圧力センサーの検出結
果に基づいて前記押圧駆動装置を作動させ、前記押し込
みプランジャーによる溶融樹脂の加圧減圧力をフィード
バック制御すると共に、前記射出用駆動装置を作動させ
て前記射出部材による溶融樹脂の射出速度を制御する制
御装置が設けられていることを特徴とするものである。
【0037】従って、本発明の射出成形機によれば、樹
脂溜まり部の樹脂圧を検出する圧力センサーの検出結果
に基づいて、制御装置が押圧駆動装置を作動させてフィ
ードバック制御することができると共に、射出用駆動装
置を作動させて溶融樹脂の射出速度を制御することがで
きる。
【0038】請求項記載の射出成形機は、請求項1か
のいずれかに記載の射出成形機において、前記射出
用駆動装置には、前記射出部材の移動ストロークを規定
するストローク規定手段が設けられていることを特徴と
するものである。
【0039】従って、本発明の射出成形機によれば、ス
トローク規定手段により射出部材の移動ストロークを規
定することで、射出部材がノズルから射出する樹脂量を
規定することができる。
【0040】請求項記載の射出成形機は、請求項
載の射出成形機において、前記ストローク規定手段が、
前記移動ストロークを調整可能な構成とされていること
を特徴とするものである。
【0041】従って、本発明の射出成形機によれば、ス
トローク規定手段を調整することにより、射出部材の移
動ストロークを調整して、射出部材がノズルから射出す
る樹脂量を調整することができる。
【0042】請求項記載の射出成形機は、請求項1か
のいずれかに記載の射出成形機において、前記可塑
化スクリュには、前記樹脂流路から前記樹脂が逆流する
ことを防止する逆流防止機構が設けられていることを特
徴とするものである。
【0043】従って、本発明の射出成形機によれば、樹
脂流路から溶融樹脂が連通孔に流入しても、可塑化スク
リュへ溶融樹脂が逆流することを逆流防止機構により防
止することができる。
【0044】請求項記載の射出成形機は、請求項1か
のいずれかに記載の射出成形機において、前記溶融
樹脂加圧減圧装置は、前記充填装置の上部に配設され、
前記可塑化装置は、前記溶融樹脂加圧減圧装置に対して
反操作側に配設されていることを特徴とするものであ
る。
【0045】従って、本発明の射出成形機によれば、充
填装置が占有する設置面積を溶融樹脂加圧減圧装置が増
加させることを防止できる。また、可塑化装置を操反作
側に配設することで操作側の空間が占有されることを防
止できる。
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の射出成形機の実施
の形態を、図1ないし図15を参照して説明する。ここ
では、射出用駆動装置および加圧減圧用駆動装置が油圧
駆動源を有する場合の例を用いて説明する。これらの図
において、従来例として示した図16および図17と同
一の構成要素には同一符号を付し、その詳細説明を省略
する。
【0051】図2、図3および図4において、符号24
は射出成形機である。この射出成形機24は、機械の反
操作側に配置されており、固体の樹脂を可塑化して溶融
する可塑化装置25と、機械の操作盤(図示せず)が配
設された操作側に配置されており、可塑化装置25によ
り可塑化された樹脂を図示しない金型のキャビティに充
填させる充填装置26と、充填装置26の上に配置され
た溶融樹脂加圧減圧装置27とを備えている。
【0052】可塑化装置25は、図示しないホッパから
内部に供給された樹脂を加熱する可塑化用加熱筒28
と、該可塑化用加熱筒28の内孔に、その軸線回りに回
転自在に挿入された可塑化スクリュ29と、該可塑化ス
クリュ29に回転駆動を与えるスクリュ回転用油圧モー
タ30とから構成されている。そして、可塑化用加熱筒
28の先端が溶融樹脂加圧減圧装置27の後述する加減
圧用加熱筒55Bの略中間部に、ボルト等により連結さ
れ、また、可塑化用加熱筒28の後端は、台板42Aの
上に固定した保持台25に、可塑化用加熱筒28の軸
方向に移動可能に支持された加熱筒支持部材25Aに連
結されており、可塑化装置25は全体として軸方向を水
平状態にし、かつ先端側を機械の操作側の位置に寄せ、
後端側を反操作側の位置に寄せて、平面視において充填
装置26に対して斜めにして台板42Aの上に配置され
ている。
【0053】油圧モータ30は、加熱筒支持部材25A
に連結ロッド25Bで一体的に結合された軸受箱25C
に固定されており、軸受箱25Cに回転自在に支持され
ている中間軸25Dを介して可塑化スクリュ29を回転
させるようになっている。図5に示すように、可塑化ス
クリュ29の先端のスクリュヘッド31には逆流防止機
構32が設けられ、可塑化用加熱筒28内のスクリュヘ
ッド31の前方には、後述するプランジャー孔55に開
口する連通孔33が設けられている。
【0054】逆流防止機構32は、連通孔33の樹脂が
可塑化スクリュ29の基軸34側へ逆流することを防止
するものであって、スクリュヘッド31に形成された流
入溝35と、スクリュヘッド31および基軸34の外径
よりも小径に形成された小径軸部36と、逆流防止リン
グ37とから構成されている。
【0055】逆流防止リング37は、小径軸部36に、
基軸34との間に隙間38を隔てて装着されたものであ
って、その外周部は可塑化用加熱筒28の中心軸方向に
移動自在に嵌合して、内周部は小径軸部36との間に流
入路39を形成するように、かつ近接する基軸34の外
径よりも小径になるように設定されている。また、流入
溝35は、連通孔33と流入路39とを連通するよう
に、基軸34の軸線方向に沿って形成されており、図6
に示すように、スクリュヘッド31の外周に、軸線回り
に適宜間隔をあけて複数配置されている。
【0056】充填装置26は、基台40に固定された一
対の平行なレール42に支持され、基台40に立設され
た固定盤41に対して、離間、接近する方向に移動する
台板42Aの上に、本体部42Bをボルト42Dで該台
板42A上に固定して配置されており、ピストンロッド
を固定盤41に連結した油圧シリンダ26Aによって動
かされて固定盤41に対して進退移動するように構成さ
れている。
【0057】さらに、充填装置26は、中心軸が前記進
退方向に沿って水平に配設され、支持部材42Cを介し
て台板42Aの前部に支持された、樹脂の溶融状態を維
持する充填用加熱筒43と、図7に示すように、充填用
加熱筒43の内孔に挿入され、該充填用加熱筒43の中
心軸方向に移動自在な充填プランジャー(射出部材)4
4と、該充填プランジャー44を上記中心軸方向に移動
させる射出用駆動装置45とを備えている。
【0058】充填用加熱筒43の先端には、射出口46
を有する射出ノズル47が着脱自在に取り付けられてお
り、この射出ノズル47の内孔および充填用加熱筒43
の内孔の充填プランジャー44の前方には、溶融状態の
樹脂が貯留される溶融樹脂溜まり部(樹脂溜まり部)4
8が形成されている。射出ノズル47には、溶融樹脂溜
まり部48に臨ませて、該溶融樹脂溜まり部48の樹脂
圧を検出する圧力センサー49が取り付けられている。
【0059】また、充填用加熱筒43には、後述の加減
圧用加熱筒55Bの導入路55Aの先端に連通するよう
に形成され、可塑化スクリュ29により可塑化されて前
記連通孔33を経て上記加減圧用加熱筒55Bに供給さ
れた樹脂を、上記溶融樹脂溜まり部48に導入する導入
孔48Aが設けられており、この導入孔48Aは、その
軸線が充填用加熱筒43の中心軸を含む鉛直面内に位置
するように配設されている。上記導入孔48Aと上記導
入路55Aとにより、可塑化用加熱筒28の連通孔33
を前記溶融樹脂溜まり部48に連通する樹脂流路を構成
している。
【0060】射出用駆動装置45は、射出ノズル47か
ら射出されて金型へ充填される樹脂の速度を制御する充
填速度制御手段を構成するものであって、充填ラム50
を介して充填プランジャー44を上記中心軸方向に移動
させる充填シリンダ51と、充填プランジャー44の移
動ストロークを規定するストローク規定手段52と、図
1に示すように、充填シリンダ51に給油して充填プラ
ンジャー44の前進または後退移動を切り換える方向切
換弁58と、給油される作動油の流量を制御して充填プ
ランジャー44の移動速度を制御する流量制御弁59と
を備えている。
【0061】なお、充填シリンダ51の下部には、前記
油圧シリンダ26Aが取り付られている。また、図1に
示すように、充填プランジャー44には、該充填プラン
ジャー44の位置を検出する位置センサー60が設けら
れている。
【0062】ストローク規定手段52は、台板42Aの
後部上面に固定した支持台42Eと、該支持台42Eの
上面に設けた一対の平行なレール52A,52Aによっ
て前記中心軸方向に移動自在に支持されている可動台5
4と、該可動台54の前端に上方に突出して設けられて
おり、本体部42Bに設けた充填シリンダ51の充填ラ
ム50に固着され、充填シリンダ51の後方に突出され
たストッパロッド53の後端に当接し、該ストッパロッ
ド53の後退量を規制する計量完了ストッパ54Aと、
前記支持台42Eに回転自在に支持され、前記可動台5
4に固定したナットに螺合されているネジ軸52Bと、
該ネジ軸52Bに固定したハンドル52Cとを備え、ハ
ンドル52Cを回すとネジ軸52Bを介して可動台54
がレール52Aに沿って移動し、可動台54と共に計量
完了ストッパ54Aが前記中心軸方向に移動するように
構成されている。計量完了ストッパ54Aの移動量は、
ネジ軸52Bに設けた目盛りリング52Dにより読み取
ることができるような構成となっている。
【0063】上記ストローク規定手段52は、充填ラム
50からストッパロッドを分離し、図15に示すよう
に、ストッパロッド53Aに雄ネジを設けて充填シリン
ダ51の後端部に固定した雌ネジ部材51Aに螺合さ
せ、ストッパロッド53Aが前端側を充填シリンダ51
の内部に突出させて、充填ラム50の後端面に前端を対
面させるようにし、自体を回転させることにより前記中
心軸方向に移動調節されるように構成してもよい。
【0064】溶融樹脂加圧減圧装置27は、プランジャ
ー孔55およびその先端側を前記溶融樹脂溜まり部48
に連絡する導入路55Aを有し、先端部を前記充填用加
熱筒43にボルト等で取り外し可能に連結され、かつ前
記充填用加熱筒43の上方に、後端側が上になるように
傾斜して配置されている加減圧用加熱筒55Bと、上記
加減圧用加熱筒55Bのプランジャー孔55に、その軸
方向に移動自在に嵌合されている押し込みプランジャー
(押圧部材)56と、円筒状の連絡部材57Aを介して
加減圧用加熱筒55Bに連結され、押し込みプランジャ
ー56を駆動させる加圧減圧用駆動装置57(押圧駆動
装置)とを備えた構成とされている。
【0065】加圧減圧用駆動装置57は、射出ノズル4
7から射出される樹脂の圧力を制御する樹脂圧制御手段
を構成するものであって、前記押し込みプランジャー5
6の後端にピストンロッド61Aが連結されて該押し込
みプランジャー56をその軸方向に進退移動させる押し
込みシリンダ61と、該押し込みシリンダ61の上部に
固定され、押し込みシリンダ61に作動油を給油して押
し込みプランジャー56の移動を制御する4方向サーボ
弁62とを備えている。
【0066】上記押し込みシリンダ61は、支持板61
Bに設けたレール61Cにより、軸方向に移動可能に支
持され、支持板61Bは、充填シリンダ51の上部に設
けた支軸51Bに、充填シリンダ51の軸線を含む鉛直
面内で回動するように支持されている。即ち、溶融樹脂
加圧減圧装置27は、全体として押し込みプランジャー
56の軸線が上記鉛直面内に位置するように配置されて
いる。
【0067】また、図1に示すように、押し込みプラン
ジャー56には、該押し込みプランジャー56の位置を
検出する位置センサー63が設けられており、4方向サ
ーボ弁62は制御装置66を介して、圧力センサー49
の検出結果に基づいて押し込みプランジャー56を作動
させる構成とされている。
【0068】制御装置66には、表示器67、各種設定
値を入力する入力器68、樹脂圧センサーアンプ69、
位置センサー63、メモリ70、電磁流量制御弁アンプ
71、サーボ弁アンプ72、スクリュ回転用油圧モータ
30、および方向制御弁58と各種I/F、A/Dを介
してこれらを制御するCPU73と、該CPU73に制
御されて射出時間を測定する射出タイマー(図示せず)
とが設けられている。
【0069】また、上記の方向切換弁58、流量制御弁
59および4方向サーボ弁62は、油圧ポンプ(油圧駆
動源)64と、該油圧ポンプから供給される油圧を蓄圧
するアキュムレータ65から送り出された作動油の流量
および流路方向を制御して、充填シリンダ51、押し込
みシリンダ61を作動させる構成とされている。
【0070】次に、上記の構成とされた射出成形機の作
用を以下に説明する。まず、予め入力器68から、充填
異常圧PNG、保圧切換樹脂圧P1、保圧切換充填プラン
ジャー位置S1、圧力充填切換樹脂圧P0、圧力充填切換
充填プランジャー位置S0、保圧パターン、充填動作前
のプランジャー孔55の樹脂圧である第一の予圧PSET1
および第二の予圧PSET2等を設定入力して、入力I/F
80、CPU73を介してメモリ70へ記憶させてお
く。
【0071】続いて、図8ないし図12に示すフローチ
ャート図に従って説明する。図8に示すように、運転が
スタートすると図1に示すように、溶融樹脂加圧減圧装
置27の押し込みプランジャー56が連通孔33を閉塞
する位置に移動すると共に、この位置に停止した状態が
保持される(ステップS1)。
【0072】即ち、位置センサー63が検出した押し込
みプランジャー56の位置信号を、押込プランジャ位置
センサーI/F74、入力I/F75を介して受け取っ
た制御装置66のCPU73は、予め入力器68により
設定入力され、メモリ70に記憶されている閉塞位置の
設定値と比較演算し、その演算結果をD/Aコンバータ
76、サーボ弁アンプ72を介して、溶融樹脂加圧減圧
装置27の加圧減圧用駆動装置57の4方向サーボ弁6
2へ送出する。
【0073】この結果、油圧ポンプ64およびアキュム
レータ65により給油された作動油が、4方向サーボ弁
62を経て、押し込みシリンダ61へ供給されることに
より、押し込みプランジャー56がプランジャー孔55
を移動して連通孔33を閉塞する位置で停止する。
【0074】そして、型締が完了すると(ステップS
2)、メモリ70に記憶されている充填異常圧PNGが設
定され(ステップS3)、射出動作が開始される(ステ
ップS4)ことにより充填工程に入る。このとき、射出
タイマーが射出時間のカウントを開始する。
【0075】充填工程においては、充填装置26の充填
プランジャー44が射出用駆動装置45により充填用加
熱筒43の中心軸方向に前進移動する(ステップS
5)。即ち、CPU73からの信号が出力I/F77を
介して送出されて、射出用駆動装置45の方向切換弁5
8がSOL−a側に励磁されることにより、油圧ポンプ
64からの、またはアキュムレータ65に蓄圧された作
動油が充填シリンダ51の後部ロッド側に供給されて、
充填プランジャー44が上記方向に前進移動する。これ
により、図7に示すように、溶融樹脂溜まり部48の樹
脂は、射出ノズル47の射出口46から射出される。
【0076】このときの充填速度、即ち充填プランジャ
ー44の前進速度は、CPU73がメモリ70に予め設
定されている設定値に基づき、D/Aコンバータ78、
電磁流量制御弁アンプ71を介して流量制御弁59の開
度を調節することにより制御される。ここで、本射出成
形機24においては、この充填工程で、押し込みプラン
ジャー56を充填プランジャー44とは独立に動作させ
て圧力基準による充填を行う、いわゆる圧力充填機能と
これを行わない機能とが選択的に使用可能になっている
(ステップS6)。
【0077】〈圧力充填機能を使用しない場合〉(B) 図9に示すように、充填プランジャー44の上記前進移
動時には、位置センサ−60によりその位置が常時検出
され、検出結果は入力I/F81を介してCPU73に
読み込まれる(ステップS7)。また、溶融樹脂溜まり
部48の樹脂圧も、圧力センサ−49により常時検出さ
れており、検出結果は樹脂圧センサーアンプ69、A/
Dコンバータ79を介して、CPU73に読み込まれる
(ステップS8)。
【0078】充填工程中において検出された樹脂圧が、
充填異常圧PNGと比較され(ステップS9)、充填異常
圧PNGに到った場合は直ちに後述する保圧工程に切り換
えられる(C)。また、検出された樹脂圧が、充填異常
圧PNGに到らない限り、ステップS10において保圧切
換条件が、充填プランジャー位置のみで行う場合と、充
填プランジャー位置および樹脂圧で行う場合とのいずれ
に選択されているかを判断され、その判断結果に応じた
手順を経て保圧工程に切り換えられる。
【0079】「保圧切換条件を充填プランジャー位置の
みで行う場合」検出された充填プランジャー44の位置
と予め設定された保圧切換充填プランジャー位置S1
を比較して(ステップS11)、検出された位置が保圧
切換充填プランジャー位置S1に到っていないときはス
テップS7へ戻り、到ったときには直ちに保圧工程に切
り換えられる(C)。
【0080】「保圧切換条件を充填プランジャー位置お
よび樹脂圧で行う場合」検出された樹脂圧と予め設定さ
れた保圧切換樹脂圧P1とを比較して(ステップS1
2)、検出された樹脂圧が保圧切換樹脂圧P1に到らな
いときはステップS7へ戻り、到ったときにはステップ
S11へ移って、検出された充填プランジャー44の位
置と予め設定された保圧切換充填プランジャー位置S1
との比較を行う。
【0081】〈圧力充填機能を使用する場合〉(A) 図10に示すように、上記と同様にステップS13,S
14において、充填プランジャー44の位置および樹脂
圧が常時検出され、CPU73に読み込まれた後、検出
された樹脂圧が予め設定された充填異常圧PNGと比較さ
れ(ステップS15)、充填異常圧PNGに到った場合は
直ちに保圧工程に切り換えられる(C)。
【0082】また、検出された樹脂圧が、充填異常圧P
NGに到らない限り、圧力充填切換条件が、充填プランジ
ャー位置で行う場合と、樹脂圧で行う場合とのいずれに
選択されているかを判断され(ステップS16)、その
選択結果に応じた手順を経て、圧力充填に切り換えられ
る。
【0083】「圧力充填切換条件を樹脂圧で行う場合」
検出された樹脂圧と予め設定された圧力充填切換樹脂圧
0とを比較して(ステップS17)、検出された樹脂
圧が圧力充填切換樹脂圧P0に到らないときはステップ
13へ戻り、到ったときには加圧減圧用駆動装置57に
より押し込みプランジャー56を駆動して圧力充填切換
樹脂圧P0を保持させる(ステップS18)。
【0084】即ち、検出された樹脂圧が圧力充填切換樹
脂圧P0を超えたときには、上記4方向サーボ弁63を
作動させることにより、加圧減圧用駆動装置57を駆動
させ、プランジャー孔55を移動する押し込みプランジ
ャー56を溶融樹脂溜まり部48に対して離間させる。
【0085】これにより、プランジャー孔55の圧力が
減少し、このプランジャー孔55に連通する溶融樹脂溜
まり部48の樹脂圧も減少することになり、押し込みプ
ランジャー56の移動を制御することで溶融樹脂溜まり
部48の樹脂圧をフィードバック制御して設定値に保持
することができる。そして、この状態で充填プランジャ
ー44による充填を継続しながら、ステップS10へ移
り、前記のようにして、保圧切換条件を満足した時点で
保圧工程に切り換えられる。
【0086】「圧力充填切換条件を充填プランジャー位
置で行う場合」検出された充填プランジャー44の位置
と予め設定された圧力充填切換充填プランジャー位置S
0とを比較して(ステップS19)、検出された位置が
圧力充填切換充填プランジャー位置S0に到っていない
ときはステップS13へ戻り、到ったときにはこのとき
の樹脂圧(樹脂反抗圧)P’を検出し(ステップS2
0)、この樹脂圧P’を、上記と同様に加圧減圧用駆動
装置57により押し込みプランジャー56を駆動してフ
ィードバック制御により保持させる(ステップS2
1)。そして、この状態で充填プランジャー44による
充填を継続しながら、ステップS10へ移り、保圧切換
条件を満足した時点で保圧工程に切り換えられる。
【0087】図11に示すように、保圧工程に移行する
と、予め設定された保圧パターンになるように、CPU
73の制御に基づいて加圧減圧用駆動装置57が押し込
みプランジャー56を駆動させて(ステップS22)、
保圧制御を行う。この保圧制御の間に、充填プランジャ
ー44は、図1に示すように、充填ラム50が充填シリ
ンダ51の前進限に当接して停止することにより、前進
移動を完了する(ステップS23)。
【0088】このとき、保圧力に抗するに十分な、高い
圧力の作動油が充填シリンダ51の後部ロッド側に供給
されたままであるため、押し込みプランジャー56によ
る保圧制御が行われて溶融樹脂溜まり部48の樹脂圧が
増加しても、充填プランジャー44がその圧力で後退し
てしまうことを防止できる。そして、設定された保圧パ
ターンを辿って保圧制御が完了すると、射出タイマーが
設定時間の計時を完了して射出動作が完了する(ステッ
プS24)。
【0089】続いて、4方向サーボ弁62を制御するこ
とにより、押し込みプランジャー56を後退(図1中、
上方へ)移動させて圧抜きを行う(ステップS24
A)。このとき、押し込みシリンダ61に供給されてい
た作動油は、タンク82へ開放される。これにより、プ
ランジャー孔55は減圧され、樹脂流路を介して溶融樹
脂溜まり部48の樹脂圧も減圧される。
【0090】また、充填シリンダ51においても、方向
切換弁58がSOL−b側に励磁されることにより、ヘ
ッド側に供給されていた作動油がタンク83へ開放され
て圧抜きが行われる(ステップS25)。
【0091】圧抜きが完了した後、加圧減圧用駆動装置
57の駆動により、押し込みプランジャー56が、図1
3に示すように、連通孔33のプランジャー孔55(樹
脂流路)に連通する開口を開放する位置に移動して(ス
テップS26)、この原点とされる位置に停止した状態
が保持される。
【0092】そして、可塑化装置25の作動により、樹
脂が可塑化されて計量が開始される。即ち、CPU73
からの信号が出力I/F77を介して送出されてスクリ
ュ回転用油圧モータ30が作動し、可塑化スクリュ29
が回転する(ステップS27)。可塑化スクリュ29の
回転による樹脂への剪断と可塑化用加熱筒28からの加
熱により、樹脂は可塑化され溶融した状態で連通孔33
からプランジャー孔55へ導入される。
【0093】このとき、可塑化スクリュ29の基軸34
側は、連通孔33側に対して樹脂圧が高いため、逆流防
止機構32の逆流防止リング37が前方(図5中左側)
に移動してスクリュヘッド31に当接し、逆流防止リン
グ37と基軸34との間に隙間38を形成する。これに
より、可塑化された樹脂は、隙間38、流入路39、流
入溝35を順次経由して連通孔33へ到ることができ
る。
【0094】一方、押し込みプランジャー56による保
圧制御工程で、プランジャー孔55(樹脂流路)および
連通孔33の樹脂圧が高くなった場合、樹脂圧により逆
流防止リング37が後方(図5中右側)に移動して基軸
34に当接する。逆流防止リング37の内周部は、基軸
34の外径よりも小径に形成されているので、連通孔3
3から流入溝35、流入路39を順次経た樹脂が、基軸
34側へ逆流することを防止できる。
【0095】プランジャー孔55へ導入された樹脂は、
導入路55Aおよび導入孔48A(樹脂流路)を経て溶
融状態で溶融樹脂溜まり部48に貯留される。この溶融
樹脂溜まり部48の樹脂圧により、充填プランジャー4
4は後退する。 一方、充填プランジャー44には、方
向切換弁58から充填シリンダ51の後部ロッド側に作
動油が供給されることにより、この樹脂に対して一定の
圧力、いわゆる背圧が掛けられ、この背圧を制御されな
がら後退する(ステップS28)。
【0096】そして、溶融樹脂溜まり部48への樹脂供
給が進み、位置センサ−60により充填プランジャー4
4が予め入力器68により設定された供給完了位置に到
達したことを検知すると(ステップS29)、スクリュ
回転用油圧モータ30を介して可塑化スクリュ29が回
転を停止する(ステップS30)と共に、背圧制御が停
止して(ステップS31)、計量が完了する。(D)
【0097】溶融樹脂の供給が完了すると、直ちにサッ
クバック動作に移行する(ステップS32)。即ち、C
PU73からの信号が出力I/F77を介して送出され
て、射出用駆動装置45の方向切換弁58がSOL−b
側に励磁されることにより、作動油が充填シリンダ51
の前部ロッド側に供給されて、充填プランジャー44が
後退移動する。このときの充填プランジャー44の後退
速度(サックバック速度)は、流量制御弁59により制
御される。
【0098】そして、位置センサー60により、充填プ
ランジャー44が予め入力器68により設定したサック
バック完了位置に到達したことを検知すると(ステップ
S33)、充填プランジャー44の後退が停止されてサ
ックバックが完了する。このとき、サックバック完了位
置は、図13に示すように、充填ラム50がストローク
規定手段52の計量完了ストッパ54Aに当接する位置
で設定されているため、充填プランジャー44の後退し
た位置は、常に一定の状態で位置決めされる。
【0099】また、図2に示す計量完了ストッパ54A
を、ハンドル52Cでネジ軸52Bを回して可動台54
を移動させることにより、充填ラム50のストッパロッ
ド53が計量完了ストッパ54Aに当接する位置、即ち
サックバック完了位置を任意に設定することができる。
【0100】サックバック(計量)が完了すると、加圧
減圧用駆動装置57の駆動により、押し込みプランジャ
ー56がプランジャー孔55を溶融樹脂溜まり部48に
接近する方向(図1中下側)に前進して(ステップS3
4)、連通孔33のプランジャー孔55への開口を閉塞
する予め設定した所定の位置まで移動する(ステップS
35)。
【0101】この移動の際、プランジャー孔55の樹脂
圧が高まり、連通孔33においても樹脂圧が高くなる
が、上記逆流防止機構32により、溶融樹脂の逆流が阻
止される。この連通孔33の閉塞は、位置センサー63
によって検出される。連通孔33の閉塞後、押し込みプ
ランジャー56が、さらに前進移動して(ステップS3
6)、プランジャー孔55を介して溶融樹脂溜まり部4
8の樹脂圧を高める。
【0102】そして、圧力センサー49が、溶融樹脂溜
まり部48の樹脂圧を、第一の予圧PSET1に到ったこと
を検出したときに(ステップS37)、押し込みプラン
ジャー56は、その位置に停止すると共に、その位置を
保持するように制御される(ステップS38)。このと
き、溶融樹脂溜まり部48の溶融樹脂は、その樹脂圧が
高まることで密度が一定になり、溶融状態が均一にな
る。
【0103】一方、射出口が射出時にのみ開放されるシ
ャットオフノズル型の射出ノズルにおいては、溶融樹脂
溜まり部48の樹脂圧が高くても、ノズルから樹脂が漏
れることはないが、本実施の形態の射出成形機24にお
いては、常時射出口が開放しているオープンノズル型の
射出ノズルを使用しているので、充填前の樹脂圧が第一
の予圧PSET1のままに保持された状態では射出ノズル4
7の射出口46から樹脂漏れが発生してしまう。そこ
で、この充填前保持圧を減圧する機能が選択的に設定可
能となっている(ステップS39)。
【0104】この機能を選択すると、まず、加圧減圧用
駆動装置57の駆動により、押し込みプランジャー56
がプランジャー孔55を溶融樹脂溜まり部48に対して
離間する方向(図1中上側)に後退移動する(ステップ
S40)。
【0105】これにより、プランジャー孔55、導入路
55A、導入孔48Aを介して溶融樹脂溜まり部48の
樹脂圧が減圧され、圧力センサー49の検出結果が第一
の予圧PSET1より低圧の第二の予圧PSET2に到ったとき
に(ステップS41)、押し込みプランジャー56が後
退移動を停止すると共に、その位置を保持するように制
御される(ステップS42)。かくして、射出ノズル4
7の射出口46から樹脂漏れが発生しない樹脂圧に予圧
されて、充填工程への待機状態となる。
【0106】本実施の形態の射出成形機によれば、充填
プランジャー44による充填動作中に溶融樹脂加圧減圧
装置27が溶融樹脂への圧力制御を開始して、そのまま
保圧工程での圧力制御を行うため、例えば、圧力充填切
換を圧力充填切換充填プランジャー位置S0で行い、こ
のときの樹脂圧P’を維持しながら保圧切換充填プラン
ジャー位置S1で保圧切換を行ったときには、図14に
示すように、保圧切換位置でサージ圧が発生することは
なく、滑らかな圧力切換特性が得られる。
【0107】また、サージ圧が発生しないので、圧力充
填切換充填プランジャー位置S0から保圧切換充填プラ
ンジャー位置S1へ到る間に、充填速度が急速に落下す
ることになり、バリの発生を防止することができると共
に、圧力充填機能を選択した場合、充填工程中のどのタ
イミングでも保圧制御を行えるため、成形品に応じて最
適な成形条件を設定することができる。
【0108】この圧力充填切換においては、切換条件と
して樹脂圧または充填プランジャー位置を任意に選択す
ることができ、保圧切換においても、切換条件として充
填プランジャー位置のみか充填プランジャー位置と樹脂
圧との両要素かを任意に選択することができるため、成
形品に応じて多様な制御方法を選択してバリやショート
ショット等の成形不良を解消することができる。一方、
圧力基準の充填制御を行う必要が無い場合は、圧力充填
機能を選択するステップS6で不使用を選択することで
対応可能であり、成形条件幅を広く設定することが可能
である。
【0109】さらに、充填時における圧力基準の樹脂圧
制御は、溶融樹脂溜まり部48に設けた圧力センサー4
9によって直接検出される樹脂圧を4方向サーボ弁62
にフィードバックして行われるため、応答性に優れた安
定した状態になり、繰り返し精度の高い安定成形が可能
となる。そして、保圧制御時においても、従来のよう
に、射出シリンダに設けられた油圧センサーを用いた圧
力制御機構に比べると、極めて高精度の圧力制御性能を
得ることができる。
【0110】また、充填プランジャー44は、充填シリ
ンダ51によりその前進限が、ストローク規定手段52
の計量完了ストッパ54Aによりその後退限が機械的に
規定されるので、移動ストロークが常に一定になり、即
ち、成形サイクル毎に射出される樹脂量が常に一定にな
り、安定した成形を図ることができる。
【0111】さらに、計量完了ストッパ54Aは、図
2、図3に示す実施の形態ではハンドル52Cでネジ軸
52Bを回して可動台54を移動させることにより、ス
トッパロッド53の軸方向の移動量を調節することがで
きるので、この移動量調節により、充填プランジャー4
4の移動ストロークを任意に設定することができる。ま
た、図15に示す本発明の実施の形態では、ストッパロ
ッド53Aを回転させて雌ネジ部材51Aに対する螺入
量を調節することにより、この充填プランジャー44の
移動ストロークを任意に設定することができる。
【0112】加えて、射出前に押し込みプランジャー5
6によりプランジャー孔55等を介して溶融樹脂溜まり
部48の樹脂を第一の予圧PSET1に加圧する工程を設け
てあるので、溶融樹脂の溶融状態がより均一化され、安
定した成形を維持することができる。
【0113】また、オープンノズル型の射出ノズルを使
用する射出成形機においては、上記第一の予圧PSET1
樹脂圧のままでは、射出ノズル47の射出口46から樹
脂漏れが発生するが、第一の予圧PSET1より低圧の第二
の予圧PSET2に減圧する工程を選択することにより、こ
の樹脂漏れの発生を防止することができる。
【0114】一方、押し込みプランジャー56が連通孔
33の開口を閉塞する構成なので、充填時の樹脂反抗圧
によりプランジャー孔55の後端側の樹脂圧が高まって
も、溶融樹脂が連通孔33を通って可塑化スクリュ29
へ逆流することを防止できる。また、この押し込みプラ
ンジャー56が連通孔33を閉塞する移動途中で樹脂が
連通孔33から逆流した場合においても、逆流防止機構
32により基軸34側へ逆流することを防止できる。
【0115】さらに、充填用加熱筒43の中心軸を含む
鉛直面内において、充填装置26の上方に溶融樹脂加圧
減圧装置27が配設され、可塑化装置25がこれらの装
置に対して機械の反操作側に配設されるため、操作側の
空間が占有されることなく、コンパクトな装置を構成す
ることができる。
【0116】なお、上記実施の形態において、スクリュ
回転用油圧モータ30、射出用駆動装置45および加圧
減圧用駆動装置57のいずれもが油圧ポンプ64等の油
圧駆動源により作動する構成としたが、これらの内少な
くとも一つが油圧ポンプにより他がサーボモータ等の電
動駆動源により作動する構成としてもよく、この場合、
騒音の小さい成形を実現することができる。
【0117】さらに、全駆動装置30,45,57が上
記電動駆動源により作動する構成であってもよく、この
場合、一層、高精度の成形を実現することができる。こ
の電動駆動源を使用する場合には、充填プランジャー4
3、押し込みプランジャー56の軸線方向の移動のため
に、ネジとナットにより回転運動を直線運動に変換する
従来周知の運動変換機構が採用される。
【0118】また、シャットオフノズルを使用する場合
においては、第二の予圧に減圧することは必要ではない
が、成形を安定させるために第二の予圧を設定して、こ
の圧力に減圧しても何ら問題はない。また、可塑化装置
25は、保持台25により可塑化部加熱筒28の軸方
向に移動自在に支持されているので、可塑化部加熱筒2
8の溶融樹脂加圧減圧装置27の加減圧用加熱筒55B
に対する着脱が容易であり、加減圧用加熱筒55Bと可
塑化部加熱筒28との連結を解いて装置全体を後退させ
ることにより、加減圧用加熱筒55Bの内孔を開放させ
て、内孔の点検、清掃を容易に行うことができる。
【0119】また、溶融樹脂加圧減圧装置27は、充填
装置26の上に、充填用加熱筒43の中心線を含む鉛直
面内で回動自在に、かつ押し込みプランジャー56の軸
方向に進退自在に支持されているので、溶融樹脂加圧減
圧装置27の充填装置26への着脱が容易であり、加減
圧用加熱筒55Bの充填用加熱筒43に対する連結を解
いて、装置全体を後退させて上に回転させると、該加減
圧用加熱筒55Bのプランジャー孔55が開放されるの
で、その点検、清掃等を容易に行うことができる。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る射
出成形機によれば、可塑化装置と、該可塑化装置により
可塑化されて樹脂溜まり部に導入された溶融樹脂を射出
する充填装置と、前記樹脂溜まり部の溶融樹脂を加圧減
圧する溶融樹脂加圧減圧装置とが設けられた構成となっ
ている。
【0121】これにより、充填装置の樹脂溜まり部に導
入された溶融樹脂を、溶融樹脂加圧減圧装置により適時
に圧力制御して、充填装置により射出することができる
ので、サージ圧が発生することはなく、滑らかな圧力切
換特性が得られるので、バリやショートショット等の成
形不良を解消することができると共に、成形品に応じて
ばらつきのない最適な成形条件を設定することができる
という優れた効果を奏する。
【0122】また、溶融樹脂加圧減圧装置が押し込みプ
ランジャーと、これを移動させる押圧駆動装置とを備え
る構成となっている。これにより、押し込みプランジャ
ーの移動を制御することで、可塑化装置と充填装置の樹
脂溜まり部を連通する樹脂流路内の溶融樹脂を介して、
樹脂溜まり部内の溶融樹脂の圧力を良好に制御できるの
で、前記効果を一層確実に得ることができる。さらに、
可塑化加熱筒に、充填装置の樹脂溜まり部に連通する樹
脂流路に連通する連通孔が設けられ、押し込みプランジ
ャーがその連通孔の樹脂流路への開口を開閉する構成と
なっている。 これにより、充填時の樹脂反抗圧によりプ
ランジャー孔の先端側の樹脂圧が高まったときであって
も、溶融樹脂が連通孔から可塑化装置に逆流することを
防止でき、上記樹脂圧が確実に上記樹脂溜まり部に伝わ
るので、該樹脂溜まり部内の溶融樹脂の圧力を一層確実
に制御できるという優れた効果を奏する。
【0123】請求項に係る射出成形機によれば、射出
用駆動装置および加圧減圧用駆動装置が油圧駆動源によ
り作動する構成となっている。これにより、応答性に優
れた安定した状態になり、繰り返し精度の高い安定成形
が可能になるという優れた効果を奏することができる。
【0124】請求項に係る射出成形機によれば、射出
用駆動装置および加圧減圧用駆動装置が電動駆動源によ
り作動する構成となっている。これにより、極めて繰り
返し精度の高い精密成形が実現できるという優れた効果
を奏することができる。
【0125】請求項に係る射出成形機によれば、射出
用駆動装置および加圧減圧用駆動装置の内、いずれか一
方が油圧駆動源により、他方が電動駆動源により作動す
る構成となっている。これにより、応答性に優れ、かつ
繰り返し精度が高い成形が実現できるという効果が得ら
れる。
【0126】
【0127】請求項に係る射出成形機によれば、樹脂
溜まり部の樹脂圧を圧力センサーで検出し、その検出結
果に基づいて、制御装置が押し込みプランジャーを移動
させる加圧減圧用駆動装置を作動させて、前記樹脂溜ま
り部の樹脂圧をフィードバック制御すると共に、射出用
駆動装置を作動させて射出部材による溶融樹脂の射出速
度を制御する構成となっている。
【0128】これにより、射出工程における充填時の樹
脂圧制御と射出速度の制御が応答性に優れた安定した状
態になり、繰り返し精度の高い安定成形が可能となると
共に、保圧工程においても極めて高精度の圧力制御性能
を得ることができるという優れた効果を奏するものであ
る。
【0129】請求項に係る射出成形機によれば、射出
用駆動装置に、射出部材の移動ストロークを規定するス
トローク規定手段が設けられる構成となっている。これ
により、成形サイクル毎に射出される樹脂量が常に一定
になり、安定した成形を図ることができるという優れた
効果が得られる。
【0130】請求項に係る射出成形機によれば、スト
ローク規定手段が移動ストロークを調整可能な構成とな
っている。これにより、バリやショートショットが発生
した場合に射出される樹脂量を容易に調整することで、
これらの不具合を発生させないようにすることができる
という優れた効果を奏する。
【0131】請求項に係る射出成形機によれば、可塑
化スクリュに逆流防止機構が設けられる構成となってい
る。これにより、連通孔を閉塞する途中で、樹脂流路か
ら溶融樹脂が連通孔に流入した際にも、連通孔から可塑
化スクリュの基軸側へ溶融樹脂が逆流することを防止で
きるという優れた効果を奏するものである。
【0132】
【0133】
【0134】請求項9に係る射出成形機によれば、溶融
樹脂加圧減圧装置が充填装置の上部に配設され、可塑化
装置が上記溶融樹脂加圧減圧装置の反操作側に配設され
る構成となっている。これにより、操作側の空間が可塑
化装置により占有されることなく、機械の操作が安全、
かつ容易に行えると共に、機械を小型に構成することが
できて所要設置面積が小さくて済むという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における制御系統を示す
ブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態を示す図であって、充填
装置の上方に溶融樹脂加圧減圧装置が配設された正面図
である。
【図3】 本発明の実施の形態を示す平面図である。
【図4】 本発明の実施の形態を示す左側面図である。
【図5】 本発明の実施の形態を示す図であって、可塑
化スクリュの先端に逆流防止機構が設けられた断面図で
ある。
【図6】 図5における左側面図である。
【図7】 本発明の実施の形態を示す図であって、加減
圧用加熱筒と充填用加熱筒の要部の拡大図である。
【図8】 本発明の射出成形方法の実施の形態を示すフ
ローチャート図である。
【図9】 本発明の射出成形方法の実施の形態を示すフ
ローチャート図である。
【図10】 本発明の射出成形方法の実施の形態を示す
フローチャート図である。
【図11】 本発明の射出成形方法の実施の形態を示す
フローチャート図である。
【図12】 本発明の射出成形方法の実施の形態を示す
フローチャート図である。
【図13】 本発明の実施の形態の作用を示す図であっ
て、押し込みプランジャーが連通孔を開放し、充填プラ
ンジャーがサックバック完了している概略構成図であ
る。
【図14】 本発明の射出成形方法を実施した場合の射
出工程の一例を示す図である。
【図15】 本発明の実施の形態を示す図であって、充
填装置におけるストローク規定手段の他の形態を示す構
成図である。
【図16】 従来技術によるインラインスクリュ式射出
成形機の一例を示す概略構成図である。
【図17】 従来技術によるプリプラ式射出成形機の一
例を示す概略構成図である。
【図18】 従来技術による射出成形機の射出工程を示
す図である。
【符号の説明】
24 射出成形機 25 可塑化装置 26A 油圧シリンダ 27 溶融樹脂加圧減圧装置 29 可塑化スクリュ 32 逆流防止機構 33 連通孔 43 充填用加熱筒 44 充填プランジャー(射出部材) 45 射出用駆動装置 47 射出ノズル 48 溶融樹脂溜まり部(樹脂溜まり部) 49 圧力センサー 52 ストローク規定手段 55 プランジャー孔 55B 加減圧用加熱筒 56 押し込みプランジャー(押圧部材) 57 加圧減圧用駆動装置(押圧駆動装置) 64 油圧ポンプ(油圧駆動源) 66 制御装置 PSET1 第一の予圧 PSET2 第二の予圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉沢 行雄 新潟県長岡市城岡2丁目5番1号 ニイ ガタ・テクニカ株式会社 長岡事業所内 (56)参考文献 特開 平5−131509(JP,A) 特開 平4−286617(JP,A) 特開 平7−32431(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出ノズルを有する充填用加熱筒に射出
    部材がその軸方向に移動自在に挿入されており、射出用
    駆動装置の作動により射出部材を前進させて該射出部材
    と前記射出ノズルとの間の樹脂溜まり部に導入された溶
    融樹脂を、前記射出ノズルから射出する充填装置と、 可塑化用加熱筒にその軸線回りに回転自在に可塑化スク
    リュが挿入されており、回転駆動装置の作動により該可
    塑化スクリュを回転させて、樹脂を可塑化して前記充填
    用加熱筒の樹脂溜まり部に溶融樹脂を供給する可塑化装
    置と、 押圧部材を有し、押圧駆動装置の作動により該押圧部材
    を移動させて前記充填用加熱筒の樹脂溜まり部に導入さ
    れた前記溶融樹脂を加圧減圧する溶融樹脂加圧減圧装置
    とを備えた射出成形機において、 前記溶融樹脂加圧減圧装置は、内部が樹脂流路により前
    記樹脂溜まり部と前記可塑化用加熱筒に設けた連通孔と
    に連通する加減圧用加熱筒と、 該加減圧用加熱筒内にその軸方向に移動自在に挿入さ
    れ、前記連通孔の樹脂流路への開口を開閉する前記押圧
    部材としての押し込みプランジャーと、 該押し込みプランジャーと連結され、該押し込みプラン
    ジャーを移動させる押圧駆動装置とを備え ていることを
    特徴とする射出成形機。
  2. 【請求項2】 請求項記載の射出成形機において、 前記射出用駆動装置と押圧駆動装置とは、それぞれ油圧
    駆動源に接続されて作動する油圧シリンダを備えている
    ことを特徴とする射出成形機。
  3. 【請求項3】 請求項記載の射出成形機において、 前記射出用駆動装置と押圧駆動装置とは、それぞれ電動
    駆動源に接続されて作動する運動変換機構を備えている
    ことを特徴とする射出成形機。
  4. 【請求項4】 請求項記載の射出成形機において、 前記射出用駆動装置と押圧駆動装置とは、いずれか一方
    が油圧駆動源に接続されて作動する油圧シリンダを備
    え、他方が電動駆動源に接続されて作動する運動変換機
    構を備えていることを特徴とする射出成形機。
  5. 【請求項5】 請求項からのいずれかに記載の射出
    成形機において、 前記充填装置の樹脂溜まり部に、該樹脂溜まり部の樹脂
    圧を検出する圧力センサーが設けられ、 該圧力センサーの検出結果に基づいて前記押圧駆動装置
    を作動させ、前記押し込みプランジャーによる溶融樹脂
    の加圧減圧力をフィードバック制御すると共に、前記射
    出用駆動装置を作動させて前記射出部材による溶融樹脂
    の射出速度を制御する制御装置が設けられていることを
    特徴とする射出成形機。
  6. 【請求項6】 請求項1からのいずれかに記載の射出
    成形機において、 前記射出用駆動装置には、前記射出部材の移動ストロー
    クを規定するストローク規定手段が設けられていること
    を特徴とする射出成形機。
  7. 【請求項7】 請求項記載の射出成形機において、 前記ストローク規定手段が、前記移動ストロークを調整
    可能な構成とされていることを特徴とする射出成形機。
  8. 【請求項8】 請求項1からのいずれかに記載の射出
    成形機において、 前記可塑化スクリュには、前記樹脂流路から前記樹脂が
    逆流することを防止する逆流防止機構が設けられている
    ことを特徴とする射出成形機。
  9. 【請求項9】 請求項1からのいずれかに記載の射出
    成形機において、 前記溶融樹脂加圧減圧装置は、前記充填装置の上部に配
    設され、 前記可塑化装置は、前記溶融樹脂加圧減圧装置に対して
    反操作側に配設されていることを特徴とする射出成形
    機。
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