JP3422389B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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JP3422389B2
JP3422389B2 JP01695495A JP1695495A JP3422389B2 JP 3422389 B2 JP3422389 B2 JP 3422389B2 JP 01695495 A JP01695495 A JP 01695495A JP 1695495 A JP1695495 A JP 1695495A JP 3422389 B2 JP3422389 B2 JP 3422389B2
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acid
aqueous electrolyte
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resin
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忠司 犬飼
敬一 宇野
智晴 栗田
裕樹 山口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、充放電サイクル特性に
優れた非水電解質二次電池に関する。更に詳しくは、炭
素材料とバインダー樹脂からなる負極合剤層を備える負
極と、正極と、非水電解質とを具備する非水電解質二次
電池に関し、特にバインダー樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子技術のめざましい進歩によ
り、電子機器は小型、軽量化の方向に進み、それに伴っ
て電池も小型、軽量化、更に高エネルギー密度のものが
求められている。従来、一般用途の二次電池としては、
鉛電池、ニッケル・カドミウム電池等の水溶液系の電池
が主流であった。これらの電池はサイクル特性は優れて
いるが、電池重量やエネルギー密度の点では十分満足で
きるものではなかった。
【0003】近年、鉛電池やニッケル・カドミウム電池
に替わる二次電池として、リチウムやリチウム合金を負
極に用いた非水電解液二次電池の研究開発が盛んに行わ
れている。この電池は高エネルギー密度を有し、自己放
電も少なく、軽量であるという特徴を持っている。しか
し、この電池では、充放電サイクルの進行にともない、
負極において充電時にリチウムがデンドライト状に結晶
成長して、この結晶が正極に到達して内部短絡にいたる
可能性が高いという欠点があり、実用化への大きな障害
となっていた。
【0004】これに対し、負極に負極活物質担持体とし
ての炭素材料を使用した非水電解液二次電池によれば、
化学的、物理的方法によって予め負極の炭素材料に担持
させたリチウム及び正極活物質の結晶構造中に含有させ
たリチウム及び電解液中に溶解したリチウムのそれぞれ
が、充放電時に負極において炭素層間にドープされ且つ
炭素層間から脱ドープされる。このため、充放電サイク
ルが進行しても充電時に負極におけるデンドライト状の
結晶の析出はみられずに内部短絡を起こしにくく、良好
な充放電サイクル特性を示す。また、エネルギー密度も
高く且つ軽量であることから、実用化に向けて開発が進
んでいる。
【0005】このような非水電解液二次電池の用途とし
ては、ビデオカメラやラップトップパソコン等が挙げら
れる。このような電子機器は比較的消費電流が大きいた
め、電池は重負荷に耐えられることが必要である。従っ
て、電池構造として、帯状の正極と帯状の負極とを帯状
のセパレータを介してその長さ方向に巻回することによ
って構成される渦巻状の巻回電極体構造が有効である。
この巻回電極体構造の電池によれば、電極面積が大きく
取れるために重負荷による使用にも耐えることができ
る。
【0006】このような巻回電極体では、電極面積を大
きくし且つ活物質または活物質担持体を限られた空間内
にできるだけ多く充電するために、電極を薄くすること
が望ましい。そのため、帯状の電極の製造方法として
は、バインダーと活物質を含むペーストを集電体に塗
布、乾燥する方法が望ましい。この方法によれば、帯状
の電極における電極合剤層の厚みは数ミクロンから数百
ミクロン程度にすることが可能となる。電極集電体とし
ては従来、網状のエイシパンドメタルや穴が多数形成さ
れているパンチングメタルがよく使用されていたが、こ
れらの電極集電体は重負荷特性を得るために電極を薄く
するには不向きである。従って、電極集電体としては金
属箔を用い且つこの金属箔はできるだけ薄いほうが好ま
しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
金属箔は表面が平坦なため、負極合剤ペーストを負極集
電体としての金属箔に塗布、乾燥して形成される負極合
剤層は、電池の製造中や使用中に剥離したりクラックが
生じやすいなどの問題点を有していた。特に、巻回電極
体を作成する際に剥離しやすい。本発明の目的は、負極
における負極合剤層にクラックや剥離が生じないような
非水電解質二次電池を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、負極活物質端自体としての炭素材料とバ
インダー樹脂とを少なくとも含む負極合剤層を備える負
極と、正極活物質とバインダー樹脂を含む正極と、非水
電解質とを具備する非水電解質二次電池において、前記
バインダー樹脂が対数粘度が0.3dl/g以上のポリ
アミドイミド樹脂であり、前記負極合剤における前記バ
インダー樹脂の含有量が5重量%以上で且つ20重量%
以下であることを特徴とする非水電解質二次電池に関す
るものである。
【0009】本発明のポリアミドイミド樹脂はトリメリ
ット酸無水物とジフェニルメタン−4,4’−ジイソシ
アネートとから合成されたものが好ましく、更に該ポリ
アミドイミド樹脂に多官能エポキシ樹脂を3重量%以上
で50重量%以下の範囲で配合されたものがより好まし
い。
【0010】ポリアミドイミド樹脂は機械的強度が大き
く、耐熱性、金属に対する密着性、耐薬品性に優れるた
め前記負極合剤層を形成するためのバインダーとして好
適な樹脂である。本発明に使用されるポリアミドイミド
樹脂は酸成分とアミン成分を反応させることにより得ら
れる。本発明においては酸成分として、トリメリット酸
無水物を用いる。また、溶剤に対する溶解性、重合性な
どを付与するために、トリメリット酸無水物以外に、脂
肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、トリカルボン
酸及びその無水物、テトラカルボン酸及びその二無水物
等を、酸成分として更に用いることができる。
【0011】脂肪族ジカルボン酸としては、シュウ酸、
マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ビメリ
ン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデ
カン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸などが挙げられ、好ましくはアジピン
酸、セバシン酸である。
【0012】芳香族ジカルボン酸としては、イソフタル
酸、5−tert−ブチル−13−ベンゼンジカルボ
ン酸、テレフタル酸、ジフェニルメタン−44’
カルボン酸、ジフェニルメタン−24−ジカルボン
酸、ジフェニルメタン−34−ジカルボン酸、ジフェ
ニルメタン−33’−ジカルボン酸、12−ジフェ
ニルエタン−44’ジカルボン酸、ジフェニルエタ
ン−24−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−3
−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−33’−ジカル
ボン酸、22’−ビス−(4−カルボキシフェニル)
プロパン、2−(2−カルボキシフェニル)−2−(4
−カルボキシフェニル)プロパン、2−(3−カルボキ
シフェニル)−2−(4−カルボキシフェニル)プロパ
ン、ジフェニルエーテル−44’−ジカルボン酸、ジ
フェニルエーテル−24−ジカルボン酸、ジフェニル
エーテル−34−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル
−33’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン
4’ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−24−ジ
カルボン酸、ジフェニルスルホン−34−ジカルボン
酸、ジフェニルスルホン−33’ジカルボン酸、ベ
ンゾフェノン−44’−ジカルボン酸、ベンゾフェノ
ン−33’−ジカルボン酸、ピリジン−26−ジカ
ルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス−[(4−カ
ルボキシ)フタルイミド]−44’−ジフェニルエー
テル、ビス−[(4−カルボキシ)フタルイミド]−
αα’−メタキシレン等が挙げられ、好ましくはイソ
フタル酸、テレフタル酸である。
【0013】トリカルボン酸としては、ブタン−1
4−トリカルボン酸、ナフタレン4−ト
リカルボン酸などが挙げられ、また、これらの無水物が
挙げられる。
【0014】テトラカルボン酸としては、ブタン−1
4−テトラカルボン酸、ピロメリット酸、ベン
ゾフェノン3’4’−テトラカルボン酸、
ジフェニルエーテル−33’4’−テトラカル
ボン酸、ジフェニルエーテル−33’4’−テ
トラカルボン酸、ビフェニル−33’4’テト
ラカルボン酸、ナフタレン−27−テトラカ
ルボン酸、ナフタレン−15−テトラカルボ
ン酸、ナフタレン−18−テトラカルボン酸
等が挙げられ、また、これらの二無水物も挙げられる。
好ましくはピロメリット酸二無水物である。
【0015】そのほかの酸無水物として、エチレングリ
コールビスアンヒドロトリメリテート、プロピレングリ
コールビスアンヒドロトリメリテート、ネオペンチルグ
リコールビスアンヒドロトリメリテート、ポリエチレン
グリコールビスアンヒドロトリメリテート、ポリプロピ
レングリコールビスアンヒドロトリメリテート等の、ア
ルキレングリコールビスアンヒドロトリメリテートも挙
げられる。これらの酸成分は一種でも二種以上の混合物
としても、トリメリット酸無水物と共に用いることがで
きる。
【0016】一方、アミン成分としてはジアミンおよび
ジイソシアネートが挙げられ、本発明では44’
アミノジフェニルメタンまたは、これに対応するイソシ
アネート成分としてジフェニルメタンジイソシアネート
が必須成分である。
【0017】上記アミン成分の一部を他のジアミンまた
はジイソシアネートで置き換えることもできる。具体的
には、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミ
ン、オキシジアニリン、メチレンジアミン、ヘキサフル
オロイソプロピリデンジアミン、ジアミノm−キシリ
レン、ジアミノ−p−キシリレン、14−ナフタレン
ジアミン、1ナフタレンジアミン、26−ナフ
タレンジアミン、27−ナフタレンジアミン、2
2’−ビス−(4−アミノフェニル)プロパン、2
2’−ビス−(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、44’−ジアミノジフェニルスルホン、4
4’−ジアミノジフェニルエーテル、33’ジアミ
ノジフェニルスルホン、33’ジアミノジフェニル
エーテル、34−ジアミノビフェニル、44’
アミノベンゾフェノン、34−ジアミノジフェニルエ
ーテル、イソプロピリデンジアニリン、33’ジア
ミノベンゾフェノン、o−トリジン、24−トリレン
ジアミン、13−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、14−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、13−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、22−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン、ビス−[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホン、ビス−[4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル]スルホン、44’−ビス−(4
−アミノフェノキシ)ビフェニル、22’−ビス−
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフル
オロプロパン、44’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、33’−ジアミノジフェニルスルフィド等の芳香
族ジアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、
テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、等
の脂肪族ジアミン、ジシクロヘキシル−44’−ジア
ミン、イソホロンジアミン等の脂環式ジアミン等が挙げ
られる。また、上記ジアミンのアミノ基を−N=C=O
基で置き換えたイソシアネートも挙げられる。上記アミ
ン成分は、単独で使用しても良いし、二種以上を混合し
て44’−ジアミノジフェニルメタンまたはジフェニ
ルメタン−44’−ジイソシアネートと併用してもよ
い。上記酸成分及びアミン成分は、通常、等モル配合さ
れるが、必要に応じて、一方の成分を多少増減させるこ
ともできる。
【0018】本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂
は、ジイソシアネート法や酸クロリド法など、通常の方
法で製造されるが、重合性、コストの点からジイソシア
ネート方が好ましい。
【0019】ポリアミドイミド樹脂の重合に使用される
溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチル
アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルイミダ
ゾリジノン等のアミド系溶剤、ジメチルスルホキシド、
スルホラン等の硫黄系溶剤、ニトロメタン、ニトロエタ
ン等のニトロ系溶剤、ジグライム、テトラヒドロフラン
等のエーテル系溶剤、シクロヘキサノン、メチルエチル
ケトン等のケトン系溶剤、アセトニトリル、プロピオニ
トリル等のニトリル系溶剤の他、γ−ブチロラクトンや
テトラメチルウレア等の比較的誘電率の高い溶剤などが
挙げられる。これらは、単独でも、混合溶剤としても使
用でき、さらにキシレン、トルエン等の比較的誘電率の
低い溶剤を混合して用いても構わない。
【0020】反応温度は、通常50〜200℃であり、
好ましくは70〜180℃である。また、反応を促進さ
せるために、t−ブチルアミン等の3級アミン類、アル
カリ金属、アルカリ土類金属、コバルト、スズ、亜鉛な
どの金属化合物や半金属化合物などの触媒を添加しても
よい。
【0021】このようにして得られたポリアミドイミド
樹脂の対数粘度は、負極合剤層としての強靭性、屈曲性
の点から0.3dl/g以上、好ましくは0.4dl/
g以上が必要である。当該対数粘度が0.3dl/g未
満であると、負極集電体とした時にクラックが発生す
る。
【0022】本発明の負極合剤層の強靭性、屈曲性、耐
非水電解溶液性及び金属箔に対する密着性を更に向上さ
せるために、バインダーの一成分として多官能エポキシ
樹脂を配合することができる。多官能エポキシ樹脂は特
に制限されず、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリ
セリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパ
ントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールペン
タグリシジルエーテル等の脂肪族多官能エポキシ樹脂、
シクロヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビ
スフェノールAジグリシジルエーテル等の脂環族多官能
エポキシ樹脂、ビスフェノールAジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ビスフェ
ノールFジグリシジルエーテル、フェノールノボラック
ポリグリシジルエーテル等の芳香族多官能エポキシ樹脂
が挙げられる。
【0023】該多官能エポキシ樹脂の使用量は、負極合
剤層中のバインダーのうち3重量%以上、50重量%以
下であり、好ましくは5重量%以上、30重量%以下で
ある。多官能エポキシ樹脂の使用量が3重量%未満で
は、強靭性、屈曲性、耐非水電解液性及び金属箔に対す
る密着性の改良効果が発揮されず、また50重量%を超
えると、ポリアミドイミド樹脂との相溶性が低下して負
極合剤層がかえって脆くなり、クラックが発生しやすく
なる。
【0024】本発明の負極合剤層中の炭素材料とバイン
ダー樹脂との配合比は重量で95:5〜80:20であ
る。炭素材料が95重量%を越えると、集電体を巻回す
るときに負極合剤層にクラックが発生したり、金属箔か
ら剥離しやすくなる。また、炭素材料が80重量%未満
では充放電サイクル特性が低下してしまう。
【0025】本発明の負極活物質担持体に用いられる炭
素材料としては、ピッチコークス、ニードルコークス等
のコークス類、ポリマー類、カーボンファイバー、黒鉛
材料などを挙げることができる。このような炭素材料
は、例えば、有機材料を700〜1500℃程度で焼成
することで炭素化して製造することができる。炭素材料
の原料として、石油ピッチやフラン樹脂などのポリマー
が用いられるが、炭素化する際に、リン化合物やホウ素
化合物を添加することによって、リチウムに対するドー
プ量の大きい炭素材料を得ることができて好ましい。
【0026】一方、正極における正極活物質としては、
二酸化マンガンや五酸化バナジウムのような遷移金属酸
化物、硫化鉄や硫化チタンのような遷移金属カルコゲン
化物、またはこれらとリチウムとの複合化合物、例えば
一般式LiMO2 (但し、MはCo,Niの少なくとも
一種をしめす。)で表される複合金属酸化物などを用い
ることができる。特に、高電圧、高エネルギー密度が得
られ、サイクル特性にも優れることから、LiCoO2,
LiCo0.8Ni0.2O2 などのリチウム・コバルト複合
酸化物、リチウム・コバルト・ニッケル複合酸化物が好
ましい。また、非水電解質としては、リチウム塩などの
電解質を非水有機溶剤に溶解した非水電解液を用いるこ
とができる。
【0027】ここで有機溶剤としては、特に限定される
ものではないが、例えば、エチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネート、12−ジメトキシエタン、1
2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒ
ドロフラン、13−ジオキソラン、4−メチル−1
3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メ
チルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等
を単独または二種以上を混合して使用できる。有機溶剤
に溶解させる電解質も、LiClO4,LiAsF6,L
iPF6,LiBF4,LiB(C654,LiCl,
LiBr,CH3 SO3 Li,CF3 SO3 Li等の公
知のものがいづれも使用できる。また、前記非水電解質
体であってもよく、例えば高分子体電解質などが
挙げられる。
【0028】
【発明の効果】ポリアミドイミド樹脂は強靭で、屈曲性
に優れた皮膜を形成し、炭素材料の分散性にも優れ、且
つ、金属箔に対する密着性及び耐非水電解液性に優れる
ため、非水電解質二次電池の負極合剤層のバインダー樹
脂として好適であり、これにエポキシ樹脂を配合すると
更に優れたバインダーとなる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例を示し、本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限され
るものではない。
【0030】実験例1;ポリアミドイミド樹脂の合成反
応容器に、トリメリット酸無水物192g,ジフェニル
メタン4’ジイソシアネート250gをN
チルピロリドン531gと共に仕込み、180℃
に昇温して5時間反応させた後、冷却しながら295g
のキシレンを加えて固形分濃度が30%のポリマー溶液
を得た。この乾燥ポリマー0.5gを100mlのN
メチルピロリドンに溶解した溶液を25℃でウベ
ローデ粘度管で測定した対数粘度は0.68dl/gで
あった。
【0031】実験例2;炭素材料の調整 石油ピッチに酸素を含む官能基を10〜20重量%導入
する酸素架橋をした後、この酸素架橋された前駆体を不
活性ガスの気流中にて1000℃で焼成することによっ
て、ガラス状炭素に近い性質を持つ炭素質材料を得た。
【0032】実験例3;負極集電体の作成実験例2で調
整した炭素質材料75〜97重量部と実験例1で合成し
たポリアミドイミド溶液88.3〜10重量部を混合し
て、Nメチルピロリドンで固形分濃度が50重
量%となるように希釈して、3本ロールミルで分散、混
練りしたペーストを10μの銅箔の両面に乾燥膜厚が8
0μとなるように塗布、乾燥した後、200℃の熱ロー
ルでプレスし、幅41mm,長さ280mmの帯状体に
スリットした。
【0033】実験例4;正極の作成コバルト酸リチウム
(LiCoO2)90重量部とグラファイト5重量部、
実験例1で合成したポリアミドイミド樹脂溶液16.7
重量部、Nメチルピロリドン88.3重量部を
混合、3本ロールミルで分散、混練りしたペーストを2
0μのアルミニウム箔の両面に乾燥膜厚が80μとなる
ように塗布、乾燥した後、200℃の熱ロールでプレス
して幅39mm,長さ230mmにスリットした。
【0034】実験例5;電池の作成実験例3で作成した
負極集電体にニッケル製のリードを取り付けたものと実
験例4で作成した正極集電体にアルミニウム製のリード
を取り付けたものを厚さ25μ、幅44mmの多孔質ポ
リプロピレンフィルムを介して交互に重ねた4層積層体
を作成した。この積層体を長さ方向に、負極集電体を内
側にした巻回電極体を作成した。この渦巻状巻回電極体
をニッケルめっきした鉄製の電池缶に収容し、電極体の
上下に絶縁体を配設し、この電池缶にプロピレンカーボ
ネートと12−ジメトキシエタンの等容量混合溶剤に
LiPF4 を1モル/lの濃度に溶解した非水電解液を
注入した。
【0035】実験例6;充放電サイクルテスト 実験例5で作成した電池について、充電上限電圧を4.
1Vに設定し、500mAで2時間の定電流充電をした
後、18Ωの定負荷で終止電圧2.75Vまで放電させ
る充放電サイクルを繰り返した。この充放電サイクルの
10サイクル時の容量(初期値)で100サイクル時の
放電容量を除した値を容量維持率とした。
【0036】実施例1〜3 実験例3で負極集電体を作成するに際し、炭素質材料と
ポリアミドイミド溶液の混合割合を固形分比で95:
5、90:10、80:20重量比とし、実験例3、
4、5に従って非水電解質二次電池を作成した。特性は
表1に示す。
【0037】実施例4〜6 実験例3で負極集電体を作成するに際し、炭素質材料と
ポリアミドイミド樹脂とエポキシ樹脂(油化シェル社;
エピコート154)の混合割合を固形分比で95:4.
5:0.5、95:3.5:1.5、95:2.5:
2.5重量比とし、実験例3、4、5に従って、非水電
解質二次電池を作成した。特性は表1に示す。
【0038】比較例1 実験例3で負極集電体を作成するに際し、炭素材料とポ
リアミドイミド樹脂の混合割合を、固形分比で97:3
重量比として負極集電体を作成して、実験例4、5に従
って、電極体を作成しようとしたが巻回作業時に負極集
電体にクラック及び剥離が発生して使用不可能となっ
た。
【0039】比較例2 実験例3で負極集電体を作成するに際し、炭素質材料と
ポリアミドイミド樹脂の混合割合を固形分比で75:2
5重量比として負極集電体を作成して、実験例4、5に
従って、非水電解質二次電池を作成した。特性を表1に
示す。
【0040】比較例3 実験例3で負極集電体を作成するに際し、炭素質材料と
ポリアミドイミド樹脂とエピコート154の混合割合を
固形分比で95:2:3重量比にしたところ、ポリアミ
ドイミド樹脂とエピコート154との相溶性が悪く、炭
素質材料が分散されず、銅箔に均一に塗布ができなかっ
た。
【0041】比較例4反応容器にトリメリット酸無水物
288g,ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネ
ート250g,Nメチルピロリドン531gを
仕込んで実験例1と同じ条件でポリアミドイミド樹脂を
合成した。得られたポリアミドイミドの対数粘度は0.
25dl/gであった。このポリアミドイミド樹脂を用
いて、実施例1と同じ方法で非水電解質二次電池を作成
しようとしたが、巻回作業時に、負極集電体にクラック
及び剥離が発生して使用不可能となった。
【0042】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−148361(JP,A) 特開 平3−217473(JP,A) 特開 平7−331068(JP,A) 特開 平7−292245(JP,A) 特開 平3−231923(JP,A) 特開 昭63−126577(JP,A) 特開 平5−70723(JP,A) 特開 昭62−106960(JP,A) 特開 平7−263000(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/40 H01M 4/02 H01M 4/62

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負極活物質担持体としての炭素材料とバ
    インダー樹脂とを少なくとも含む負極合剤層を備える負
    極と、正極活物質とバインダー樹脂を含む正極と、非水
    電解質とを具備する非水電解質二次電池において、前記
    バインダー樹脂が対数粘度が0.3dl/g以上のポリ
    アミドイミド樹脂であり、前記負極合剤における前記バ
    インダー樹脂の含有量が5重量%以上で且つ20重量%
    以下であることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】バインダー樹脂がトリメリット酸無水物と
    ジフェニルメタン4’ジイソシアネートとから
    合成されたポリアミドイミド樹脂であることを特徴とす
    る請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】バインダー樹脂がポリアミドイミド樹脂に
    多官能エポキシ化合物が配合されたものであり、バイン
    ダー樹脂中の多官能エポキシ樹脂の含有量が3重量%以
    上で50重量%以下であることを特徴とする請求項1又
    は2記載の非水電解質二次電池。
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