JP3422304B2 - 磁気テープ駆動装置および磁気テープ駆動方法 - Google Patents

磁気テープ駆動装置および磁気テープ駆動方法

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JP3422304B2
JP3422304B2 JP2000010302A JP2000010302A JP3422304B2 JP 3422304 B2 JP3422304 B2 JP 3422304B2 JP 2000010302 A JP2000010302 A JP 2000010302A JP 2000010302 A JP2000010302 A JP 2000010302A JP 3422304 B2 JP3422304 B2 JP 3422304B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープ駆動装
置および磁気テープ駆動方法に関し、特に、テープリー
ルを速度制御しつつ回転駆動させて磁気テープを所定の
走行モードに応じた速度で走行させる磁気テープ駆動装
置および磁気テープ駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気テープ駆動装置として、特公
昭59−22300号公報に開示された磁気テープ駆動
装置が知られている。この磁気テープ駆動装置では、リ
ールモータに適正な応答速度を与えるのに十分な帰還を
与えることで、磁気テープの走行速度を安定させてい
る。また、別の磁気テープ駆動装置として、特公昭60
−27105号公報に開示された磁気テープ駆動装置が
知られている。この磁気テープ駆動装置では、テープリ
ールの負荷変動に基づく磁気テープの走行速度変化を安
定化させることで、低速から高速までの広範囲にわたっ
て磁気テープを安定な速度によって走行させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の磁気テ
ープ駆動装置においては、いずれの場合にも、磁気テー
プの走行状態に関係なく、走行速度を安定させている。
すなわち、加速する場合、定速で走行する場合および減
速する場合などを区別することなく、一定の手法で磁気
テープの走行速度を制御している。このため、上記テー
プリールの回転速度を変更させる際、即座に回転速度を
変化させることができず、また、速度制御する際の誤差
が大きかった。
【0004】例えば、テープリールの回転速度を上昇さ
せてから定速で回転させる場合、テープリールの速度制
御が遅れることで、加速時間が所望の期間より長くなっ
たり、実際の回転速度が所望の速度から大きくずれるお
それがあった。本発明は、上記課題にかんがみてなされ
たもので、速度制御におけるレスポンスの悪化を解消
し、制御速度の誤差を低減させることの可能な磁気テー
プ駆動装置および磁気テープ駆動方法の提供を目的とす
る。
【0005】上記目的を達成するため、請求項1にかか
る発明は、テープリールを速度制御しつつ回転駆動させ
て磁気テープを所定の走行モードに応じた速度で走行さ
せるテープ駆動手段と、上記走行モードを検出するモー
ド検出手段と、上記テープリールの回転に同期したリー
ルパルスを検出するリールパルス検出手段と、複数の走
行モード毎にリールパルスの時間間隔を算出する複数の
手法を備えると共に、検出された走行モードに対応した
上記手法によって上記リールパルス検出手段にて検出さ
れたリールパルスの時間間隔を算出し、この算出された
時間間隔に基づいて上記テープリールの回転駆動速度を
補正するリール速度補正手段とを具備する構成としてあ
る。上記のように構成した請求項1にかかる発明におい
ては、上記テープ駆動手段がテープリールを速度制御し
つつ回転駆動させて磁気テープを所定の走行モードに応
じた速度で走行させるとき、上記モード検出手段は、同
走行モードを検出し、上記リールパルス検出手段は、同
テープリールの回転に同期したリールパルスを検出す
る。
【0006】すると、上記リール速度補正手段は、上記
検出されたリールパルスの時間間隔を、上記検出された
走行モードに対応させて備えられた手法で算出し、この
算出された時間間隔に基づいて同テープリールの回転駆
動速度を補正する。すなわち、上記リール速度補正手段
は、上記テープリールの実回転速度をリールパルスの時
間間隔に基づいて取得し、この取得した実際の回転速度
と所望の回転速度とを比較することで、実際の回転速度
が所望の回転速度に近づくようにフィードバック制御を
実行する。また、請求項2にかかる発明は、テープリー
ルを速度制御しつつ回転駆動させて磁気テープを所定の
走行モードに応じた速度で走行させるテープ駆動手段
と、上記走行モードが助走モード、加速モード、定速モ
ード、減速モードのいずれかに該当するかを検出するモ
ード検出手段と、上記テープリールの回転に同期したリ
ールパルスを検出するリールパルス検出手段と、上記助
走モード、上記加速モード、上記定速モード、上記減速
モードはそれぞれリールパルスの時間間隔を算出する手
法を備えると共に、検出された走行モードに対応した上
記手法によって上記リールパルス検出手段にて検出され
たリールパルスの時間間隔を検出し、この算出された時
間間隔に基づいて上記テープリールの回転駆動速度を補
正するリール速度補正手段とを具備する構成としてあ
る。上記のように構成した請求項2にかかる発明におい
ては、上記テープ駆動手段がテープリールを速度制御し
つつ回転駆動させて磁気テープを所定の走行モードに応
じた速度で走行させるとき、上記モード検出手段は、同
走行モードが助走モード、加速モード、定速モード、減
速モードのいずれかに該当するかを検出し、上記リール
パルス検出手段は、同テープリールの回転に同期したリ
ールパルスを検出する。すると、上記リール速度補正手
段は、上記検出されたリールパルスの時間間隔を、上記
検出された走行モードに対応させて備えられた手法で算
出し、この算出された時間間隔に基づいて同テープリー
ルの回転駆動速度を補正する。すなわち、上記リール速
度補正手段は、上記テープリールの実回転速度をリール
パルスの時間間隔に基づいて取得し、この取得した実際
の回転速度と所望の回転速度とを比較することで、実際
の回転速度が所望の回転速度に近づくようにフィードバ
ック制御を実行する。従って、テープが助走走行、加速
走行、定速走行、減速走行のいずれをしている場合であ
っても、フィードバック制御を実行することが可能とな
る。
【0007】上記時間間隔を算出する際の手法の一例と
して、請求項3にかかる発明は、上記請求項1または請
求項2に記載の磁気テープ駆動装置において、上記リー
ル速度補正手段は、複数の走行モード毎にリールパルス
の平均時間間隔を算出する複数の手法を備えると共に、
検出された走行モードに対応した上記手法によって上記
リールパルス検出手段にて検出されたリールパルスの平
均時間間隔を算出し、この算出された平均時間間隔に基
づいて、上記テープリールの回転駆動速度を補正する構
成としてある。上記のように構成した請求項3にかかる
発明においては、上記リールパルス検出手段が複数のリ
ールパルスを検出すると、上記リール速度補正手段は、
上記検出された走行モードに応じて異なる手法で、同リ
ールパルスの平均時間間隔を算出する。
【0008】すなわち、複数のパルス時間間隔の合計を
パルス間隔数で除算することで、リールパルスの平均時
間間隔を導出する。すると、この算出された平均時間間
隔に基づいて、上記テープリールの回転駆動速度を補正
して実際の回転速度が所望の回転速度に近づくように速
度制御を行う。このように、リールパルスの平均時間間
隔に基づいて上記回転速度を補正すると、簡単な演算で
検出誤差を低減させつつリールパルスの時間間隔を算出
できる点で有用であるが、かかる構成は一例にすぎず、
上記リール速度補正手段は、リールパルスの時間間隔を
算出することができれば良いとの観点から、所定数おき
に取得したリールパルス間隔に基づいて時間間隔を算出
するものや、他の時間間隔から所定値以上偏った値を排
除して時間間隔を算出するものなどであっても良い。
【0009】また、上記時間間隔を算出する際に用いら
れる各走行モード毎に備えられる手法の一例として、請
求項4にかかる発明は、上記請求項1から請求項3のい
ずれかに記載の磁気テープ駆動装置において、上記リー
ル速度補正手段は、上記走行モードに応じて、上記時間
間隔を算出する際に用いるリールパルス数を変化させる
構成としてある。上記のように構成した請求項4にかか
る発明において、上記リール速度補正手段は、上記走行
モードに応じて、用いるリールパルス数を変化させつつ
上記時間間隔を算出する。
【0010】すなわち、上記走行モードとしては、例え
ば、加速目標を設定する際の助走モード、実際に加速す
る加速モード、一定の速度で走行する定速モードおよび
減速を行う減速モードなどが挙げられる。ここで、上記
助走モードでは、低速で走行するために回転速度の変動
はほとんどなく、また、正確な加速目標を設定するため
に、なるべく多くのリールパルスを用いてテープリール
の回転速度を厳密に制御する必要がある。上記定速モー
ドにおいても、テープリールの回転速度の変動はほとん
どなく、また、なるべく多くのリールパルスを用いて同
回転速度がばらつかないように制御を行う必要がある。
【0011】一方、上記加速モードおよび減速モードで
は、急激に回転速度を変化させているため、あまり多く
のリールパルスを用いて上記時間間隔を算出しようとす
ると、実際の時間間隔との間に大きな誤差を生じてしま
うため、なるべく少ない数のリールパルスを用いて時間
間隔を算出する必要がある。従って、以上のような走行
モードにおける要求に応じて上記時間間隔の算出手法を
変化させる上で、用いるリールパルス数を変化させるこ
とが有用となる。
【0012】さらに、上記時間間隔を算出する際に用い
られる走行モードに応じて異なる手法の別の一例とし
て、請求項5にかかる発明は、上記請求項1〜請求項4
のいずれかに記載の磁気テープ駆動装置において、上記
リール速度補正手段は、上記走行モードに応じて、上記
時間間隔を算出する回数を変化させる構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明において、
上記リール速度補正手段は、上記走行モードに応じて、
上記時間間隔を算出する回数を変化させつつ、上記テー
プリールの回転駆動速度を補正する。すなわち、上記助
走モードのように、テープリールの回転速度を厳密に制
御する必要がある場合などには、上記時間間隔の算出回
数を増やすことで、より正確な回転速度の補正が可能と
なる。
【0013】以上のような磁気テープの駆動手法は、必
ずしも実体のある装置に限られる必要もなく、その一例
として、請求項6にかかる発明は、テープリールを速度
制御しつつ回転駆動させて磁気テープを所定の走行モー
ドに応じた速度で走行させるとき、同走行モードを検出
するとともに、同テープリールの回転に同期したリール
パルスを検出しつつ、複数の走行モード毎に同リールパ
ルスの時間間隔を算出する複数の手法を備えると共に、
検出された走行モードに対応した同手法によって、同リ
ールパルスの時間間隔を検出し、この算出された時間間
隔に基づいて上記テープリールの回転駆動速度を補正す
る構成としてある。すなわち、必ずしも実体のある装置
に限らず、その方法としても有効であり、上記請求項3
〜請求項5に記載された装置構成を当該方法に対応させ
ることも可能であることは言うまでもない。さらに、請
求項7にかかる発明は、テープリールを速度制御しつつ
回転駆動させて磁気テープを所定の走行モードに応じた
速度で走行させるとき、同走行モードが助走モード、加
速モード、定速モード、減速モードのいずれかに該当す
るかを検出するとともに、同テープリールの回転に同期
したリールパルスを検出しつつ、同助走モード、同加速
モード、同定速モード、同減速モードの各走行モード毎
に同リールパルスの時間間隔を算出する手法をそれぞれ
備えると共に、検出された走行モードに対応した同手法
によって、同リールパルスの時間間隔を検出し、この算
出された時間間隔に基づいて上記テープリールの回転駆
動速度を補正する構成としてある。すなわち、必ずしも
実体のある装置に限らず、その方法としても有効であ
り、上記請求項3〜請求項5に記載された装置構成を当
該方法に対応させることも可能であることは言うまでも
ない。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように請求項1および請求
項2の発明は、速度制御におけるレスポンスの悪化を解
消し、制御速度の誤差を低減させることの可能な磁気テ
ープ駆動装置を提供することができる。また、請求項3
にかかる発明によれば、簡単な演算で検出誤差を低減さ
せつつリールパルスの時間間隔を算出することができ
る。さらに、請求項4にかかる発明によれば、走行モー
ドにおける要求に応じた時間間隔の算出を行うことがで
きる。
【0015】さらに、請求項5にかかる発明によれば、
より正確な回転速度の補正が可能となる。さらに、請求
項6および請求項7にかかる発明によれば、速度制御に
おけるレスポンスの悪化を解消し、制御速度の誤差を低
減させることの可能な磁気テープ駆動方法を提供するこ
とができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かる磁気テープ駆動装置を適用したビデオデッキの主要
構成をブロック図により示している。同図に示すよう
に、所定のプログラム実行環境を有するマイコン10が
備えられており、このマイコン10には、チューナ2
0、ビデオIC30およびテープメカ40が接続されて
いる。
【0017】チューナ20は、マイコン10から指示さ
れた受信周波数に基づいて対応するテレビジョン放送を
受信し、所定の信号処理を施してビデオIC30に放送
信号を出力している。また、ビデオIC30では、チュ
ーナ20から入力された放送信号に基づいてビデオテー
プに記録するためのビデオ信号を生成するとともに、ビ
デオテープからの再生されたビデオ信号に基づいて出力
端子から出力するための映像信号および音声信号を生成
している。テープメカ40は、ビデオテープに対して信
号の記録および再生を行うためのヘッド系回路と、ビデ
オテープを走行させるためのテープ駆動系回路とを備え
ている。
【0018】ヘッド系回路としては、図2にも示すよう
に、ヘッドシリンダ41a、フルイレースヘッド41b
およびACヘッド41cなどの各種ヘッド41が備えら
れており、各ヘッド41a〜41cはビデオIC30に
接続され、同ビデオIC30との間でビデオ信号の送受
信を行っている。なお、テープメカ40には、マイコン
10に設けられたサーボ回路10aからの駆動制御信号
に基づいて回転駆動可能なドラムモータ42、キャプス
タンモータ43および図示しないローディングモータな
どの各種モータが備えられており、この中のドラムモー
タ42は、ヘッド系回路に備えられたヘッドシリンダ4
1aを回転駆動させている。
【0019】一方、テープ駆動系回路としては、上記キ
ャプスタンモータ43により回転駆動可能な供給リール
44、巻き取りリール45およびキャプスタン46が備
えられており、供給リール44により繰り出したビデオ
テープを、巻き取りリール45により巻き取りつつ、キ
ャプスタン46とピンチローラ46aとの間に同ビデオ
テープを挟持させ、所定速度でビデオテープを走行させ
ている。供給リール44と巻き取りリール45には、そ
れぞれに図3に示すような回転検知機構47,48が備
えられ、各回転検知機構47,48にて検知されたリー
ルパルスはマイコン10に出力されている。
【0020】具体的には、同図に示すように、供給リー
ル44と巻き取りリール45とのリール台44a,45
aの底部は、回転軸を中心として放射状に八等分で分割
されており、一区域おきに略扇形状の反射板44a1,
45a1が四枚取り付けられている。一方、反射板44
a1,45a1の下方には、フォトトランジスタ44b
1,45b1と発光ダイオード44b2,45b2とを
備える回転周期センサ44b,45bが配置されてい
る。かかる構成により、発光ダイオード44b2,45
b2は、リール台44a,45aの底部に向けて光を照
射し、反射板44a1,45a1が光の照射先を横切る
と、この反射板44a1,45a1によって反射した光
がフォトトランジスタ44b1,45b1にて検出さ
れ、この検出された反射光は、信号変換されてリールパ
ルスとなる。このため、リール台44a,45aが一回
転するごとに、フォトトランジスタ44b1,45b1
では、四つのリールパルスが検出されることになる。
【0021】これらのリールパルスがマイコン10に出
力されると、サーボ回路10aでは、ヘッドシリンダ4
1aやキャプスタン46の回転速度制御と同様に、入力
されたリールパルスに基づいて供給リール44と巻き取
りリール45との回転速度をフィードバック制御し、同
回転速度を補正している。すなわち、リールパルスは、
リール台44a,45aが所定角度だけ回転するごとに
検出されるため、サーボ回路10aは、この検出された
リールパルスの平均時間間隔を算出し、算出された平均
時間間隔に基づいて供給リール44と巻き取りリール4
5との実回転速度を取得する。そして、キャプスタンモ
ータ43の回転速度をフィードバック制御して実回転速
度が所望の回転速度となるように補正する。
【0022】ところで、通常、ビデオテープの早送り操
作もしくは巻き戻し操作を実行すると、図4に示すよう
に、加速目標となるテープ速度を算出するまでは助走モ
ードAで供給リール44と巻き取りリール45とを回転
駆動させ、この加速目標が設定されると加速モードBに
移行する。そして、設定された加速目標に達すると、定
速モードCに移行して一定の速度で供給リール44と巻
き取りリール45とを回転駆動させる。また、停止操作
が実行されると、減速モードDに移行してリール速度を
徐々に低下させる。従って、助走モードAでは、加速目
標を正確に設定するために、供給リール44と巻き取り
リール45との実回転速度をできるだけ厳密に把握して
おく必要がある。
【0023】また、加速モードBおよび減速モードDで
は、供給リール44と巻き取りリール45との回転速度
変化が著しく、定速モードCでは、供給リール44と巻
き取りリール45との回転速度にほとんど変化がない。
このため、ビデオテープの走行モードに関係なく同一の
手法で供給リール44と巻き取りリール45との実回転
速度を取得しようとすると、誤差が大きくなり、ビデオ
テープを所望の速度で走行させることが困難となる。そ
こで、本実施形態にかかるマイコン10では、ビデオテ
ープの走行モードに応じて、供給リール44と巻き取り
リール45との実回転速度の取得手法を変化させること
で、取得される実回転速度の誤差を低減させられるよう
に、リール速度制御を実行している。
【0024】図5は、マイコン10が早送り時に行うリ
ール速度制御の手順をフローチャートにより示し、図6
は、助走モード時に加速目標を設定する際の手順をフロ
ーチャートにより示している。また、図7は、各走行モ
ードに対応する検出リールパルスの平均時間間隔の算出
手法を対応表により示している。マイコン10は、早送
り操作があったことを検出すると(ステップS10
0)、挿入されているビデオテープのハブ径を判別した
後(ステップS105)、キャプスタンモータ43を始
動させ(ステップS110)、図4に示すように、供給
リール44と巻き取りリール45とを助走モードAで回
転駆動させ始める(ステップS115)。
【0025】すると、マイコン10は、カウンタXをリ
セットするとともに(ステップS200)、図8に示す
ように、5つのリールパルス1〜5が回転検知機構4
7,48にて検出されるまで待機する。回転検知機構4
7,48にて5つのリールパルス1〜5が検出されると
(ステップS210)、これらのリールパルス1〜5の
平均時間間隔{(T1+T2+T3+T4)/4}を算
出し(ステップS220)、カウンタXに1を加えて再
び5つのリールパルスが検出されるまで待機する(ステ
ップS230)。そして、回転検知機構47,48にて
5つのリールパルス1〜5が検出されると(ステップS
210)、同様に、平均時間間隔{(T1+T2+T3
+T4)/4}を算出し(ステップS220)、カウン
タXに1を加える(ステップS230)。
【0026】このとき、カウンタXの示す数値が2以上
であることから(ステップS240)、1回目の平均時
間間隔と2回目の平均時間間隔とを比較し、1回目の平
均時間間隔と2回目の平均時間間隔との誤差が所定範囲
内にあれば(ステップS250)、2回目の平均時間間
隔に基づいて加速目標を設定する(ステップS26
0)。一方、1回目の平均時間間隔と2回目の平均時間
間隔との誤差が所定範囲内になければ、次に検出される
5つのリールパルス1〜5の平均時間間隔{(T1+T
2+T3+T4)/4}を算出し(ステップS22
0)、2回目の平均時間間隔と3回目の平均時間間隔と
を比較する(ステップS250)。
【0027】このように、前回の平均時間間隔との誤差
が所定範囲内になるまで、平均時間間隔の算出を繰り返
し、この誤差が所定範囲内となった時点で、最新の平均
時間間隔に基づいて加速目標の設定を行う(ステップS
260)。加速目標が設定されると(ステップS12
0)、助走モードAから加速モードBへ移行する(ステ
ップS125)。加速モードBでは、図7に示すよう
に、リール台44a,45aが半回転する間に検出され
る2つのリールパルス間隔に基づいて平均時間間隔を1
回ずつ算出し、供給リール44と巻き取りリール45と
の実回転速度を取得して回転速度の補正を繰り返し実行
する。そして、供給リール44と巻き取りリール45と
の実回転速度が加速目標に達すると(ステップS13
0)、加速モードBから定速モードCへ移行する(ステ
ップS135)。定速モードCでは、回転速度にほとん
ど変化がないことから正確な実回転速度を取得すべく、
図7に示すように、4つのリールパルス間隔に基づいて
平均時間間隔を1回ずつ算出し、供給リール44と巻き
取りリール45との実回転速度を取得して回転速度の補
正を繰り返し実行する。
【0028】ここで、マイコン10は、停止操作があっ
たことを検知すると(ステップS140)、定速モード
Cから減速モードDへ移行する(ステップS145)。
減速モードDでは、加速モードBの場合と同様に、回転
速度の変化が著しいことから、平均時間間隔の算出を行
う際に使用するリールパルスを再び減らす。すなわち、
2つのリールパルス間隔に基づいて平均時間間隔を1回
ずつ算出し、供給リール44と巻き取りリール45との
実回転速度を取得して回転速度の補正を繰り返し実行し
ながら、供給リール44と巻き取りリール45とを徐々
に減速して停止させる(ステップS150)。従って、
ビデオテープを走行させる供給リール44および巻き取
りリール45と、各リール44,45を回転駆動させる
キャプスタンモータ43と、各走行モードに対応する速
度でキャプスタンモータ43を回転駆動させるマイコン
10とは、この意味で、本発明にいうテープ駆動手段を
構成し、利用者による各種操作やビデオテープの走行状
況などに応じて走行モードを取得するマイコン10は、
本発明にいうモード検出手段を構成している。
【0029】また、リールパルスを検出する回転検知機
構47,48は、本発明にいうリールパルス検出手段を
構成し、各走行モードに応じて異なる手法でリールパル
スの平均時間間隔を算出して各リール44,45の回転
速度を制御するマイコン10は、本発明にいうリール速
度補正手段を構成している。なお、以上の説明では、ビ
デオテープを早送りする場合について説明したが、同様
に、巻き戻しを行う場合についても適用可能である。ま
た、高速巻き戻し機能などを有するビデオデッキであれ
ば、他段階に変化する各走行モードに適用させることが
できる。
【0030】次に、本実施形態にかかるビデオデッキが
ビデオテープの早送りを行う場合の動作について説明す
る。利用者による早送り操作があると、マイコン10
は、この早送り操作を検出し(ステップS100)、挿
入されているビデオテープのハブ径を判別した後(ステ
ップS105)、キャプスタンモータ43を始動させる
(ステップS110)。すると、供給リール44と巻き
取りリール45は、助走モードAで回転駆動を開始する
(ステップS115)。このとき、マイコン10は、カ
ウンタXをリセットするとともに(ステップS20
0)、5つのリールパルス1〜5が回転検知機構47,
48にて検出されるまで待機する。
【0031】回転検知機構47,48が5つのリールパ
ルスを検出されると(ステップS210)、マイコン1
0は、これらのリールパルスの平均時間間隔{(T1+
T2+T3+T4)/4}を算出し(ステップS22
0)、カウンタXに1を加えて再び5つのリールパルス
が検出されるまで待機する(ステップS230)。回転
検知機構47,48が次の5つのリールパルスを検出す
ると(ステップS210)、マイコン10は、前回と同
様に、平均時間間隔{(T1+T2+T3+T4)/
4}を算出し(ステップS220)、カウンタXに1を
加える(ステップS230)。
【0032】すると、カウンタXの示す数値が2以上で
あることから(ステップS240)、マイコン10は、
1回目の平均時間間隔と2回目の平均時間間隔とを比較
し、1回目の平均時間間隔と2回目の平均時間間隔との
誤差が所定範囲内にあるか否かを判定する(ステップS
250)。上記誤差が所定範囲内にあれば、2回目の平
均時間間隔に基づいて加速目標を設定し(ステップS2
60)、上記誤差が所定範囲内になければ、次に検出さ
れる5つのリールパルスの平均時間間隔{(T1+T2
+T3+T4)/4}を算出し(ステップS220)、
2回目の平均時間間隔と3回目の平均時間間隔とを比較
する(ステップS250)。
【0033】マイコン10は、前回の平均時間間隔との
誤差が所定範囲内になるまで、平均時間間隔の算出を繰
り返し、この誤差が所定範囲内となった時点で、最新の
平均時間間隔に基づいて加速目標の設定を行う(ステッ
プS260)。加速目標が設定されると(ステップS1
20)、助走モードAから加速モードBへ移行する(ス
テップS125)。加速モードBでは、2つのリールパ
ルス間隔に基づいて平均時間間隔を1回ずつ算出し、供
給リール44と巻き取りリール45との回転速度の補正
すべく、キャプスタンモータ43の回転速度を制御す
る。そして、供給リール44と巻き取りリール45との
実回転速度が加速目標に達すると(ステップS13
0)、マイコン10は、加速モードBから定速モードC
へ移行する(ステップS135)。定速モードCでは、
4つのリールパルス間隔に基づいて平均時間間隔を1回
ずつ算出し、供給リール44と巻き取りリール45との
回転速度の補正すべく、キャプスタンモータ43の回転
速度を制御する。
【0034】ここで、利用者による停止操作があると、
マイコン10は、この停止操作を検出し(ステップS1
40)、定速モードCから減速モードDへ移行する(ス
テップS145)。減速モードDでは、2つのリールパ
ルス間隔に基づいて平均時間間隔を1回ずつ算出し、供
給リール44と巻き取りリール45との回転速度の補正
すべく、キャプスタンモータ43の回転速度を制御しつ
つ、供給リール44と巻き取りリール45とを徐々に減
速して停止させる(ステップS150)。このように、
マイコン10は、助走モードAでは、4つのリールパル
ス間隔を2度平均して得られた平均時間間隔に基づき、
また、加速モードBおよび減速モードDでは、2つのリ
ールパルス間隔を1度平均して得られた平均時間間隔に
基づき、さらに、定速モードCでは、4つのリールパル
ス間隔を1度平均して得られた平均時間間隔に基づき、
各走行モードに応じて供給リール44と巻き取りリール
45との回転速度の補正するため、速度制御におけるレ
スポンスの悪化を解消し、制御速度の誤差を低減させる
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態にかかるビデオデッキの主要構成を
示すブロック図である。
【図2】テープメカの具体構成を示す模式図である。
【図3】回転検知機構の概略構成を示す斜視図である。
【図4】早送り時もしくは巻き戻し時におけるリール回
転速度の変化示すグラフである。
【図5】マイコンが実行するリール速度制御の手順を示
すフローチャートである。
【図6】助走モードにおける制御手順を示すフローチャ
ートである。
【図7】各走行モードにおける平均時間間隔の算出手法
を示す対応表である。
【図8】検出されたリールパルスの一例を示すタイムチ
ャートである。
【符号の説明】
10…マイコン 10a…サーボ回路 20…チューナ 30…ビデオIC 40…テープメカ 41…各種ヘッド 42…ドラムモータ 43…キャプスタンモータ 44…供給リール 45…巻き取りリール 46…キャプスタン 47,48…回転検知機構 A…助走モード B…加速モード C…定速モード D…減速モード

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープリールを速度制御しつつ回転駆動
    させて磁気テープを所定の走行モードに応じた速度で走
    行させるテープ駆動手段と、 上記走行モードを検出するモード検出手段と、 上記テープリールの回転に同期したリールパルスを検出
    するリールパルス検出手段と、 複数の走行モード毎にリールパルスの時間間隔を算出す
    る複数の手法を備えると共に、検出された走行モードに
    対応した上記手法によって上記リールパルス検出手段に
    て検出されたリールパルスの時間間隔を算出し、この算
    出された時間間隔に基づいて上記テープリールの回転駆
    動速度を補正するリール速度補正手段とを具備すること
    を特徴とする磁気テープ駆動装置。
  2. 【請求項2】 テープリールを速度制御しつつ回転駆動
    させて磁気テープを所定の走行モードに応じた速度で走
    行させるテープ駆動手段と、 上記走行モードが助走モード、加速モード、定速モー
    ド、減速モードのいずれかに該当するかを検出するモー
    ド検出手段と、 上記テープリールの回転に同期したリールパルスを検出
    するリールパルス検出手段と、 上記助走モード、加速モード、定速モード、減速モード
    は、それぞれリールパルスの時間間隔を算出する手法を
    備えると共に、検出された走行モードに対応した上記手
    法によって上記リールパルス検出手段にて検出されたリ
    ールパルスの時間間隔を算出し、この算出された時間間
    隔に基づいて上記テープリールの回転駆動速度を補正す
    るリール速度補正手段とを具備することを特徴とする磁
    気テープ駆動装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2に記載の磁
    気テープ駆動装置において、 上記リール速度補正手段は、複数の走行モード毎にリー
    ルパルスの平均時間間隔を算出する複数の手法を備える
    と共に、検出された走行モードに対応した上記手法によ
    って上記リールパルス検出手段にて検出されたリールパ
    ルスの平均時間間隔を算出し、この算出された平均時間
    間隔に基づいて、上記テープリールの回転駆動速度を補
    正することを特徴とする磁気テープ駆動装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の磁気テープ駆動装置において、 上記リール速度補正手段は、上記走行モードに応じて、
    上記時間間隔を算出する際に用いるリールパルス数を変
    化させることを特徴とする磁気テープ駆動装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載の磁気テープ駆動装置において、 上記リール速度補正手段は、上記走行モードに応じて、
    上記時間間隔を算出する回数を変化させることを特徴と
    する磁気テープ駆動装置。
  6. 【請求項6】 テープリールを速度制御しつつ回転駆動
    させて磁気テープを所定の走行モードに応じた速度で走
    行させるとき、同走行モードを検出するとともに、同テ
    ープリールの回転に同期したリールパルスを検出しつ
    つ、複数の走行モード毎に同リールパルスの時間間隔を
    算出する複数の手法を備えると共に、検出された走行モ
    ードに対応した同手法によって、同リールパルスの時間
    間隔を算出し、この算出された時間間隔に基づいて上記
    テープリールの回転駆動速度を補正することを特徴とす
    る磁気テープ駆動方法。
  7. 【請求項7】 テープリールを速度制御しつつ回転駆
    動させて磁気テープを所定の走行モードに応じた速度で
    走行させるとき、同走行モードが助走モード、加速モー
    ド、定速モード、減速モードのいずれかに該当するかを
    検出するとともに、同テープリールの回転に同期したリ
    ールパルスを検出しつつ、同助走モード、同加速モー
    ド、同定速モード、同減速モードの各走行モード毎に同
    リールパルスの時間間隔を算出する手法をそれぞれ備え
    ると共に、検出された走行モードに対応した同手法によ
    って、同リールパルスの時間間隔を検出し、この算出さ
    れた時間間隔に基づいて上記テープリールの回転駆動速
    度を補正することを特徴とする磁気テープ駆動方法。
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