JP3422147B2 - 位置ずれ量検出装置及び画像計測装置 - Google Patents

位置ずれ量検出装置及び画像計測装置

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JP3422147B2
JP3422147B2 JP27515195A JP27515195A JP3422147B2 JP 3422147 B2 JP3422147 B2 JP 3422147B2 JP 27515195 A JP27515195 A JP 27515195A JP 27515195 A JP27515195 A JP 27515195A JP 3422147 B2 JP3422147 B2 JP 3422147B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位置ずれ量検出装
置及び画像計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製品の外観上の欠陥の有無を検査する視
覚検査装置では、検査対象物をカメラで撮像し、得られ
た画像データと、予め登録しておいたモデル画像とを比
較(パターン認識)し、一致するか否かを判断するよう
にしている。
【0003】ところで、係る視覚検査装置は、製造ライ
ンの搬出側に配置され、搬送装置上をランダムで移動し
てくる検査対象物に対して検査処理を行うようになって
おり、カメラの撮像領域中に侵入してくる検査対象物の
向きは一定ではない。
【0004】そこで、同一のモデルを所定角度刻みで回
転させて得られる各モデル画像(それらを総称して、以
下「回転モデル」と称する)を登録しておき、上記パタ
ーン認識を行うに際し、撮像して得られた検査対象の画
像データを回転させた各モデル画像と順次比較するよう
にし、ある角度のモデル画像と一致度が高い場合には、
その角度方向に検査対象物があると認識するようにして
いる。
【0005】従って、視覚検査装置を動作させる前準備
として、上記複数のモデル画像からなる回転モデルを登
録する必要がある。そこで従来は、正常な見本となる検
査対象物(ワーク)の角度を少しずつ変えながら、その
都度カメラで撮像し、その撮像した各画像に対して所定
の画像処理(領域切り出し等)を行った後、モデルメモ
リに各モデル画像を角度データと対にして登録するか、
或いはそれとは逆に正常な検査対象物を固定しておき、
カメラの角度を少しずつ変えながら撮像し、上記処理を
行うようにしている。
【0006】一方、上記のように実際の検査を行う際に
は、検査対象物全体が認識対象となるので、最終的な認
識対象のモデル画像も大きくなり、1つのモデル画像に
対して大きなメモリ容量が必要となる。そして、係る画
像に対して、回転モデルを作成すると、さらに多大なメ
モリ容量が必要となるばかりでなく、係る大きなモデル
画像を用いてパターンマッチングを行うのは実用的でな
い。
【0007】そこで、認識用の大きなモデル画像は1個
(たとえば回転角度が0度の位置のモデル画像)とし、
前処理として撮像した画像中から検査対象領域を抽出す
る処理を行うに際し、特徴的な小さな領域(たとえば、
検査対象物の角部等)を傾斜角度検出用のモデル画像
(各回転角度ごとに作成して得られる回転モデル)とし
て登録し、その回転モデルと検査対象物とのマッチング
を取ることにより、傾斜角度やX−Y方向の位置ずれ量
を検出し、係る検出データに基づいて撮像した画像デー
タの中で所定領域を切り出し、その切り出された部分
と、上記認識用の大きなモデル画像(検査対象物全体の
モデル)とのマッチングを行い、対象物に対する良否反
対を行うようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の装置では、以下に示す種々の問題を有してい
る。すなわち、回転モデルの登録処理を行う場合は、カ
メラか検査対象物の少なくとも一方を実際に回転させる
とともにその都度撮像し、得られた画像データに対して
所定の処理を行っていたため、その処理が煩雑となる。
そして、その後の検査の精度を上げるためには、回転さ
せる角度を小さくし、できるだけ多くの回転角度に対す
るモデル画像を登録する必要があり、係る場合には、上
記問題がより顕著となる。また、正確に所定角度毎に回
転させるのも煩雑で、仮に回転角度がずれると、その後
に行うパターンマッチング処理の精度の低下をきたすこ
とになる。
【0009】また、実際の検査(パターンマッチング)
は、例えば上記のようにして得られた各回転角度毎の複
数のモデル画像との一致度(相関値)が高いか否かによ
り判断するが、実際の検査対象物の角度が、モデル画像
として用意した角度と一致すれば良いが、一致していな
い場合には、必然的にその一致度は低くなり、検出不能
となったり、或いは検出できたとしても一致度の高かっ
たモデル画像の角度が傾斜角度に決定されてしまうた
め、実際の傾斜角度と異なる角度が認定されてしまう。
その結果、回転モデルの構成数が少ない(各モデル画像
の角度のステップ幅が大きい)と、正確な角度出しを行
うことができず、切り出す領域が不正確となり、その後
のパターンマッチングでの認識率が低下する。さらに、
その様に傾斜角度を正確に求めることができないため、
それに基づいて行われるX−Y方向の位置ずれ量の算出
精度はより低くなり、上記問題はより顕著となる。
【0010】一方、係る問題を防止するためには、登録
するモデル数を多くすれば良いが、そうすると、モデル
用のメモリ容量が多く必要となるばかりできなく、角度
検出のためのマッチング処理数も増え、高速判定ができ
なくなる。
【0011】また、検査対象物が円で回転補正がない
(位置ずれのみ生じる)場合の位置ずれ修正を行う場
合、従来は、傾斜角度という概念が生じないため、円全
体を切り出し領域決定用のモデル画像としても用いるこ
とになり、メモリ容量並びに演算量が増え、高速処理が
できなかった。
【0012】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、位置ずれ量を求める際の基準となる複数の領域の抽
出を正確に行う(正しいものを領域として抽出する)こ
とのできる位置ずれ量検出装置及び画像計測装置を提供
することを別の目的とする。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る位置ずれ量検出装置では、比較基準
となる対象物中の少なくとも2つの領域の幾何学的特徴
から抽出された拘束条件及びその領域を記憶する記憶手
段と、前記各領域の画像データについてのモデル画像を
記憶するモデル記憶手段と、処理対象の対象物を撮像し
た画像に対して前記記憶されたモデル画像とマッチング
し、対応する領域を抽出する領域抽出手段と、そのマッ
チング結果に基づき前記幾何学的特徴より拘束条件を算
出し、前記拘束条件とにより位置ずれ量を算出するずれ
量算出手段とを備えた。そして、前記対象物は円であ
り、前記幾何学的特徴が、円の中心を交点として得られ
るX軸及びY軸と交差する前記円の周縁部分であり、前
記領域が、前記X軸,Y軸と交差する円周上の4つの領
域であり、前記拘束条件が径方向に対向する前記領域同
士を結ぶ線分の中点座標であって、前記ずれ量算出手段
が、前記比較基準の対象物に置ける前記中点座標と、処
理対象の対象物の前記中点座標との差を求め、前記X
軸,Y軸方向の位置ずれ距離を求めるようにした。
【0017】また、別の解決手段としては、比較基準と
なる対象物中の少なくとも2つの領域の幾何学的特徴か
ら抽出された拘束条件及びその領域を記憶する記憶手段
と、前記各領域の画像データについてのモデル画像を記
憶するモデル記憶手段と、処理対象の対象物を撮像した
画像に対して前記記憶されたモデル画像とマッチング
し、対応する領域を抽出する領域抽出手段と、そのマッ
チング結果に基づき前記幾何学的特徴より拘束条件を算
出し、前記拘束条件とにより位置ずれ量を算出するずれ
量算出手段とを備え、前記対象物は円であり、前記幾何
学的特徴が、円の中心を交点として得られるX軸及びY
軸と交差する前記円の周縁部分であり、前記領域が前記
X軸と交差する一方の円周上の領域と、前記Y軸と交差
する一方の円周上の領域の2つからなり、前記拘束条件
が前記2つの領域内の各軸と円周との交点を通る接線同
士の交点座標であって、ずれ量算出手段が、前記比較基
準の対象物に置ける前記交点座標と、処理対象の対象物
の前記交点座標との差を求め、前記X軸,Y軸方向の位
置ずれ距離を求めるように構成することである。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】さらに上記装置を用いて構成される画像計
測装置では、予め記憶した基準画像と、撮像して得られ
る画像とを比較し、所定の認識処理を行う画像計測装置
において、上記各構成の位置ずれ量検出装置を備え、そ
の位置ずれ量検出装置から出力されるずれ量に基づい
て、処理対象の対象物を撮像した画像または基準画像に
対し、その位置または姿勢の少なくとも一方の補正を行
った後、前記所定の認識処理を行うようにした。
【0027】
【0028】本発明でいう位置ずれとは、たとえばある
座標系においての座標値がずれる、すなわち、縦・横方
向のずれはもちろんのこと、存在する位置は同じでも回
転して正常の状態(姿勢)と異なる角度になった場合も
含む。また、対象物は、物理的なある物体の全体のみな
らず、その一部の場合もある。
【0029】上記した解決手段の作用について説明す
る。たとえモデル領域を検出した際のモデル画像の角度
と、実際の対象物の傾斜角度とが異なっていたとして
も、そのモデル領域の存在位置は精度良く正確に求めら
れる。従って、係る精度良く求められた2つの座標点同
士を結ぶ線分も、正確に引ける。従って、正常状態(比
較基準)における係る線分の位置(基準値)を求めてお
き、その基準値とのずれ量を求めることにより、対象物
の回転角度やX−Y方向でのずれ量を精度良く求めるこ
とができる。
【0030】また、対象物が円等の方向性がないものの
場合には、係る傾きの概念は生じないが、X−Y方向で
の位置ずれは生じる。そこで、領域をX軸,Y軸と円周
との交点を含む領域に設定すると、X軸上に設定された
領域はそのX方向に対しては精度よくその円弧部分を検
出され、Y軸上に設定された領域はそのY方向に対して
は精度よくその円弧部分を検出される。したがって、係
る領域の存在位置に基づいて決定される基準値を、それ
ぞれ精度の高い方向の位置座標の検出に利用する。する
と、上記のように基準値とのずれを精度よく求めること
ができ、X−Y方向の位置ずれ量が正確に求められる。
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面を参照にして詳述する。図1はモデル登録装
の一例を示している。本装置では、回転モデルを登録
するに際し、実際に撮像し画像データとして取り込む処
理を代表となる1つのモデル画像(たとえば回転角度が
0度のモデル画像)に対してのみ行い、各回転角度毎の
モデル画像は装置側で自動的に生成し登録するようにし
ている。
【0036】具体的には、同図に示すように、まずカメ
ラ(ビデオカメラ,ITVカメラ等)1の出力をA/D
変換器2に接続し、そこにおいて撮像して得られたビデ
オ信号をデジタル信号列に変換し、ビデオバスを介して
画像メモリ3に格納するようにしている。また、そのよ
うにして撮像して得られた画像データ(デジタル信号
列)を、D/A変換器4にてビデオ信号に変換した後、
表示制御部5に送り、その表示制御部5にて係る画像デ
ータをモニタ6に出力し、表示できるようになってい
る。なお、係る構成は従来と同様であるため、その詳細
な説明を省略する。
【0037】キーボード,マウスその他の入力装置7か
ら与えられる回転角度条件(開始角度,終了角度,間
隔)や撮像して得られた画像データ(モニタ6に表示)
中のモデルとして登録する領域(モデル領域)の指示入
力に基づいて、モデル生成装置8が画像メモリ3内の画
像データにアクセスしながら各回転角度のモデル画像を
生成し、その角度とモデル画像データを対にしてモデル
メモリ9に登録するようにしている。なお、実際には、
各回転角度のモデルを登録するアドレスを決定している
ため、そのアドレスに登録することにより角度データと
の関連付けを行っている。
【0038】そして、モデル生成装置8は、本例ではC
PUから構成され、モデル領域の座標計算部8aと、モ
デルメモリ9へモデル画像を登録する際のモデルメモリ
のアドレスを算出するアドレス計算部8bと、座標計算
部8aで求められた座標に対応する画像メモリ3に格納
されたデータを読み出すとともにモデルメモリ9へ格納
するRead部8cを備えており、各部8a〜8cの各
機能は、以下のようになっている。
【0039】すなわち、座標計算部8aは、入力装置7
から与えられる回転条件に基づいて、回転後のモデル領
域R′の座標を求めるもので、本例では、アフィン変換
により基本モデル画像(回転角度0度)の画像データを
所定角度回転させるようにしている。つまり、基本モデ
ル画像が、図2(A)に示すように、モデル領域Rの重
心の座標が(Xc,Yc)で領域Rを決定する対角線上
の頂点座標が(X0 ,Y0 ),(X1 ,Y1 )となって
いるとすると、その重心を中心として所定角度θだけ回
転させた場合の新たなモデル領域R′(対角線上の頂点
座標(X'0,Y'0),(X'1,Y'1))を求める。する
と、その領域R′内の画像データがθだけ回転させた時
のモデル画像となる。そして、その回転後の領域R′中
の任意の位置(X′,Y′)と元の回転前の画像データ
中の座標(X,Y)との関係は、下記式1のようになっ
ている。すなわち、元の画像データ中の座標(X,Y)
の画素の濃淡データは、回転角度θの座標系上では
(X′,Y′)の画素データを意味する。
【0040】
【数1】従って、座標計算部8aでは、まず、入力装置
7にて与えられたモデル領域Rを決定する対角線上の頂
点座標(X0 ,Y0 ),(X1 ,Y1 )に基づいてモデ
ル領域Rの中心(Xc,Yc)を求める。なお、頂点座
標は、テンキーによる具体的な座標値入力や、モニタ6
上に表示された画像データの中で、登録すべき領域をマ
ウスなどによりクリックして決定された場合には、その
クリックされた場所の座標値を受けとることにより得ら
れる。
【0041】次いで、入力装置7より与えられる角度間
隔(ステップ幅)毎にθをインクリメントし、各θ毎に
対応する(X'0,Y'0)〜(X'1,Y'1)までの各画素
の座標を求め、角度情報(θ)とともに求めた回転後の
モデル領域R′の座標をRead部8cへ送るようにな
っている。
【0042】ところで、最終的に生成された各角度に対
するモデル画像データをモデルメモリ9に登録するに際
し、本例では、以下のルールにしたがってメモリ9内の
アドレスに格納するようにしている。すなわち、図3は
モデルメモリ9のメモリ構造を示しており、図示するよ
うに、開始角度θs から順に格納していく。従って、開
始角度θs の先頭アドレスをADDとすると、各回転角
度の戻る画像を格納するアドレス領域での先頭アドレス
は、下記式により求めることができる。そして、アドレ
ス計算部8bは、係る演算式に従って、演算を実行しそ
れを出力するようになっている。
【0043】
【数2】そして、Read部8cは、与えられた(X'
0,Y'0)から(X'1,Y'1)までの各画素のデータを
画像メモリ3にアクセスして対応する濃淡データを取得
し、アドレス計算部8bで求められた対応するモデルメ
モリ9のアドレスに格納するようになっている。
【0044】次に上記した実施の形態の装置の作用につ
いて、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、回転角度が0度の状態に置いた登録するモデル画
像を含む対象物を、カメラ1を用いて撮像し、画像メモ
リに取り込む(ST1)。これにより、例えば図5
(A)に示すように「ABC」が取り込まれる。なお、
図5(A)中外枠が画像メモリ3に取り込まれた画像デ
ータ全体である。そして、その画像メモリ3に格納され
た画像データの内容がモニタ6に表示される。
【0045】次に、操作者は入力装置7を用いて、登録
するモデル領域Rを指定する(ST2)。具体的には、
マウス等を用いてモニタ6上で、領域Rを決定する2つ
の頂点(X0 ,Y0 ),(X1 ,Y1 )を指示する。さ
らに、回転する角度範囲及びその範囲内で形成するモデ
ル画像の回転角度間隔を入力する(ST3)。この入力
も入力装置7を用いて操作者が行う。
【0046】そして、上記ST2,3は、操作者が実際
に行う処理であり、係る処理に基づいてモデル生成装置
8が動作し、所定角度回転させることにより開始角度の
モデル領域R′を求め(図5(B)参照)、そのモデル
領域R′内に存在する画像データを、その角度における
モデル画像としてモデルメモリ9に登録する。そして、
回転角度を開始角度から回転角度間隔毎にインクリメン
トし、その都度上記処理を行い、各角度のモデル画像を
終了角度になるまで順次登録する。これにより、すべて
の回転モデルが登録される(ST4,5)。このよう
に、実際の画像の取り込みは、ST1における1回の処
理だけで、その後はモデル生成装置8側で自動的に回転
したモデルを生成し、登録するようになる。
【0047】そして、図5(A)に示すモデル画像
(「A」)を開始角度0度から順次所定角度間隔(例え
ば30度)毎に登録すると、モデルメモリ9内には、先
頭アドレスADDから順に、回転角度0度(図6(A)
参照),30度(同図(B)参照)、60度(同図
(C)参照)、90度(同図(D)参照)…に示すよう
なモデル画像が登録されることになる。
【0048】図7は、位置ずれ量検出装置の一形態を含
む画像計測装置の一例を示している。同図に示すよう
に、カメラ11の出力をバスを介して第1画像メモリ1
2に格納するようにしている。なお、具体的な図示を省
略するが、上記した図1に示す実施の形態と同様に、カ
メラ11の出力(ビデオ信号)をA/D変換器等を介し
てデジタル信号に変換後、第1画像メモリ12に登録す
るようになっている。
【0049】また、第1の画像メモリ12に格納された
画像データのうち、領域設定部13で設定される所定の
領域が抽出され、その抽出された領域の画像に基づいて
モデル生成装置14にて入力装置15から与えられる回
転条件に従って、各回転角度毎のモデル画像を生成し、
回転モデルをモデルメモリ16に格納するようにしてい
る。
【0050】すなわち、この入力装置15は、図1に示
す実施の形態における入力装置7と等価であり、モデル
生成装置14(領域設定部13)はモデル生成装置8と
等価であり、基本的に同一構成のものを使用できる。そ
して、便宜上モデル生成装置14,領域設定部13を独
立した装置として表示したが、図1の実施の形態では、
モデル生成装置8はCPUで動作させていたため、本実
施の形態においてもCPU内に組み込まれる。
【0051】そして、このモデル生成装置14を用いて
登録する回転モデルの一例について示すと、たとえばカ
メラ11で撮像し、第1画像メモリ12に取り込まれた
画像データが図8に示すようになっているとする。そし
て、同図中、外枠が取り込まれた画像データ全体の領域
を示し、符号Kが検査(処理・計測)対象物である。そ
して、入力装置15,領域設定部13にて対象物Kの中
で複数(本例では2個)のモデル領域R1,R2を指定
し、そのモデル領域R1,R2中の画像を基準に、モデ
ル生成装置14を用いて回転モデルを生成する。
【0052】すなわち、対象物Kの中で幾何学的特徴の
大きな対角線上の2つの頂点であるモデル領域R1(モ
デル0(模様が特徴))、モデル領域R2(モデル1
(外形状が特徴))の2か所を入力装置14を用いて操
作者が指示する。
【0053】そして、第1画像メモリ12中の画像デー
タの所定部分をアフィン変換しつつ取得することによ
り、モデル生成装置14により図9に示すように各モデ
ル領域R1,R2(モデル0,1)に対する回転モデル
が生成され、モデル記憶手段たるモデルメモリ16内の
所定アドレスに格納される。なお、上記回転モデルの具
体的な生成プロセス及びモデルメモリ16への登録処理
は、上記したモデル登録装置と同様であるため、その詳
細な説明を省略する。
【0054】さらに、上記のように第1画像メモリ12
に格納された対象物Kの画像データ(回転角度0度の基
本画像)に対して、設定した所定のモデル領域をずれ量
算出部17に与え、そこにおいてずれ量算出のための所
定の基準値を求め、それを記憶手段たるメモリ18に登
録する。
【0055】そして、具体的な処理としては、図10に
示すように、実際のサーチか否かが判断され(ST1
1)、前処理と判断されるとステップ12に飛び、モデ
ル領域の中心求めるとともに、拘束条件となる両中心を
結ぶ仮想線分の中点座標(Xc,Yc )及びX軸からの
傾斜角度θを求める。そして、係る中点座標(Xc ,Y
c )と角度θ0 をメモリ18に登録する(ST13,1
4)。
【0056】そして、係る処理の具体例を示すと、図8
に示す対象物Kに対する処理を行うと、図11に示すよ
うにモデル0とモデル1の中心を結ぶ線分Lの中点(X
c ,Yc )及びその線分Lの傾きθ0 を求め、登録する
ことになる。
【0057】このように、回転モデル及び基準値を求め
各メモリ16,18にそれぞれ格納することにより、検
査に先立ち行う前処理(登録処理)が終了する。
【0058】一方、第1画像メモリ12には、濃淡サー
チ回路19が接続されている。この濃淡サーチ回路19
は、検査処理(良否判定)を行う対象物をカメラ11で
撮像するとともに格納された画像データ中に、モデルメ
モリ16に格納された各モデルの回転モデルのいずれか
と一致するモデル領域の有無をサーチするようになって
いる。そして、具体的には、画像データ中の各画素を中
心に、すべての回転モデルとのマッチングを取り、一致
度(相関値・適合度・類似度)が高い場合には、そのモ
デルパターン(本例の場合にはモデル0または1)が存
在と判定し、その中心画素の座標値(処理中の座標値)
をずれ量算出部17に送るようになっている。
【0059】そして、ずれ量算出部17では、上記した
登録時の機能に加え、図10中ステップ15〜17に示
すように、濃淡サーチ回路19から与えられる検出座標
データに基づいて所定の演算処理を行い、処理対象の対
象物の回転角度及びX−Y方向のずれ量を求めるように
なっている。すなわち、まず検出された2つのモデル領
域(モデル0,モデル1)の中心座標を取得し(ST1
5)、両中心座標同士を結ぶ線分の中点座標(X'c,
Y'c)を求める。また、その線分のY軸に対する傾斜角
度θ0 ′も求める(ST16)。そして、求めた中点座
標(X'c,Y'c)及び傾斜角度θを、メモリ18に格納
していた基準値(X'c,Y'c),θ'0との差を求め、そ
の算出結果 dX=Xc −X'c dY=Yc −Y'c θ=θ0 −θ'0 がずれ量(傾斜角度のずれ及びX−Y方向のずれ)及び
傾斜角度となる(ST17)。
【0060】すなわち、図12に示すように仮に撮像し
た対象物Kの傾斜角度が、回転モデルとして登録してお
いた回転角度と一致しない場合であっても、抽出したモ
デル領域の中心座標は正確に求められる。従って、その
ようにして求めた対象物の2つの正確な座標(モデル
0,1の各中心座標)を結ぶ線分のX軸に対する角度
θ'0は、その対象物の正確な傾斜方向を示すことにな
る。従って、予め求めておいた対象物が回転していない
(回転角度0度)の時の上記線分のX軸に対する角度θ
0 と、上記算出した角度θ'0との差は、その撮像した対
象物の基準モデル画像(傾斜角0度)に対する傾斜角度
θとなる。これにより、回転モデルとして備えていなか
った角度であっても、正確に求められる。
【0061】また、同様の原理により、係る正確な線分
の中点座標のX'cとXc の差からX軸方向のずれ量dX
がわかり、Y'cとYc の差からY軸方向のずれ量dYが
わかる。なお、本例では、誤差がより少なくなるように
するため線分の中点座標を基準にX−Y方向のずれ量を
求めたが、線分上のどの位置でも良く、線分の延長線上
の任意の位置でも可能である。
【0062】そして、本例では、上記のずれ量算出部1
7により求めた検査対象物の回転角度とX−Y方向のず
れ量に基づいて、アフィン変換部20を動作させ、第1
画像メモリ12に格納された検査対象の画像データを座
標(X'c,Y'c)を中心に回転角度θだけ回転させると
ともに、X方向にdX、Y方向にdYだけ移動させるこ
とにより、前処理として登録した基準モデル画像の位置
に一致させるように変換後、第2画像メモリ21に格納
する。なお、アフィン変換を行う際の変換式は、下記式
3のようになっている。
【0063】
【数3】そして、第2画像メモリ21に格納された変換
後(ずれ量を修正した)の画像データを認識装置22に
送り、そこにおいてパターンマッチングその他の所定の
認識処理を行い、撮像された対象物全体に対する良否判
定を行う。なお、係る認識処理は、従来公知の種々のア
ルゴリズムを用いて実行できるため、その詳細な説明を
省略する。
【0064】なお、上記したでは、ずれ量算出部17
にて対象物の傾斜角度とX−Y方向のずれ量の両者を求
めるようにしたが、いずれか一方のみを検出するように
してもよい。また、本例では、ずれ量算出部17で、基
準値と実際の対象物に基づく画像データ中の各拘束条件
の検出を行うようにしており、ずれ量算出手段及び拘束
条件決定手段を兼用している。
【0065】なお、図8に示した対象物の場合は、モデ
ル0,1はそれが回転したとしても他の部分の領域と一
致することがなく、異なる部分をモデルありと誤認識す
るおそれはないが、例えば図13に示す対象物K1 のよ
うに、長方形で形状及び模様の特徴がない場合には、モ
デル0を180度回転するとモデル1と同一となり、モ
デル1の部分をモデル0と誤検出するおそれがある(実
際には濃淡でサーチするため模様まで一致する可能性は
少なく、また、仮に一致する部分があったとしても係る
領域はモデル領域に設定しなければよいため実用上は問
題ない)。
【0066】そこで、係る問題を解消するためには、画
面上に存在する時のずれ量(角度及びX−Y方向の距
離)がある程度限定される場合は、図13に示すように
画像データ中の領域のうち、各モデルのサーチ領域を限
定することにより対応できる。すなわち、濃淡サーチ回
路19で行うサーチを、モデル0に対してサーチ領域S
0 を設定し、モデル1に対してはサーチ領域S1 に対し
てのみ行うようにする。また、このようにサーチ領域を
限定する他に、例えば予め作成し、モデルメモリ16に
登録する回転モデルとして、その回転角度を制限(例え
ば±15度の範囲)するようにしても良い。
【0067】
【0068】一方、対象物の存在位置や向きに一定の制
限がない場合には、上記したようなサーチ領域を制限し
たり、回転モデルの回転角度を制限することはできな
い。そこで、係る場合には、撮像した画像データの全面
に対して各モデルの回転モデルとの適合度(類似度)を
求め、候補の座標(候補点)を検出することになる。
【0069】すると、例えば撮像した画像データが図1
4に示すように2つの対象物K(一方は一部)が存在す
るような場合に、モデル0に対応するモデル領域(候
補)としてR1とR1′の2ヶ所が抽出される。そし
て、図中の右端に存在するモデル領域R′をモデル0に
ついての正規のモデル領域と認識すると、その傾きは、
モデル領域R1′とモデル領域R2とを結ぶ線により決
定され、それに基づいて角度補正がなされ、また、X,
Y方向の位置ずれも係る結ぶ線の中点座標から求められ
てしまうため、位置補正が正しく行えないおそれがあ
る。
【0070】また、例えば撮像した画像データが図15
に示すようになっているとし、モデル0としてパターン
「A」を登録し、モデル1としてパターン「H」を登録
したとする。すると、モデル0に対応するモデル領域の
候補としては、R1〜R1″の3つが抽出され、モデル
1に対応するモデル領域の候補としては、R2〜R2′
の2つが抽出される。従って、選択された候補の組合わ
せによって誤作動することになる。
【0071】そこで本例では、前処理としてモデルを登
録する際に、複数のモデルの相対位置関係に関するデー
タも併せて抽出して関連づけて格納しておき、実際のサ
ーチの際には、モデル領域の候補(適合度・類似度が一
定値以上のもの)を抽出し、抽出された各モデル領域の
候補同士を適宜組み合わせ、上記登録した相対位置関係
に関するデータ(相対位置条件)に適合するか否かを判
定し、適合した候補のモデル領域を正規のモデル領域と
決定し、それに基づいて上記した実施の形態に示した位
置ずれ修正処理等を行うようにした。
【0072】具体的には、相対位置関係に関するデータ
として、各モデル領域の座標の差を用いている。すなわ
ち、例えば図14を例にとって説明すると、正規のモデ
ル領域がR1とR2とし、モデル0の座標を(X0,Y
0)、モデル1の座標を(X1,Y1)とすると、モデ
ル0とモデル1の相対位置関係に関するデータ(相対位
置条件)は、下記式により求められるdx,dyとな
る。
【0073】dx=X1−X0 dy=Y1−Y0 そして、モデルは2つとは限らないので、一般的に記載
すると、図16のようになり、係る演算処理結果を実行
して得られた各値を、相対位置関係に関するデータ(相
対位置条件)として記憶保持する。
【0074】次に、上記した原理を実施するための装置
及び方法の実施の形態を説明する。具体的な装置の構成
のブロック図としては、例えば図17に示すようにな
る。図から明かなように、本実施の形態は、図7に示す
ものと基本的に同様で、CPUの機能として、相対位置
条件抽出部25と、候補決定部27を追加している。
【0075】相対位置条件抽出部25は、実際のサーチ
を行わない前処理の際に稼働するもので、上記したモデ
ル同士の相対位置関係を求め、記憶するようになってい
る。すなわち、領域設定部13からモデルとして登録す
る各モデル領域の座標データ(モデル領域の中心座標
値)を受け取るとともに、それら各モデルのすべての組
み合わせを求めるともに、 dxij=モデルjのX座標−モデルiのX座標 dyij=モデルjのY座標−モデルiのY座標 を実行し、X,Y座標の差分を求め、モデルメモリ16
に格納する。なお、どのモデルとモデルの相対位置条件
を示すものかは、添字i,jにより簡単にわかる。また
このモデルメモリ18には、モデル生成装置14により
生成された回転モデルも併せて登録される。なお、回転
モデルの生成並びに登録は上記したものと同様であるの
で説明を省略する。
【0076】また、候補決定部27は、濃淡サーチ回路
16で抽出された各モデルの候補点及び相対位置条件か
ら所望のモデル領域を抽出し、そのモデル領域の座標を
ずれ量算出部17に出力するもので、具体的には図18
に示すフローチャートに従って実行される。なおこの図
18は、2種類のモデルを有する場合に適用した例であ
る。
【0077】まず、濃淡サーチ回路19にて抽出され転
送されてきた候補点(各モデルと相関値の高いモデル領
域の候補の座標)を取得する。この時、どのモデルにつ
いての候補点で、何度の回転モデルと相関が高かったか
を関連づけて取得する。そして、取得した候補点をモデ
ルごとに分類し、各モデル内での相関値が高いものから
順に並び替え(ソート)をし、ソートした結果をテーブ
ルに一時的に格納する(ST40)。
【0078】モデル0並びにモデル1の候補点番号をN
0,N1とし、それぞれを0にリセットする(ST4
1,42)。そして、N0,N1の候補点番号のデータ
を読み出し、角度が一致しているか否かを判断する(S
T43)。すなわち、対象物Kがθだけ傾いているとす
ると、各モデルもθだけ傾く。つまり、検出すべき各モ
デル(モデル領域)の回転角θは等しくなる。よって、
ステップ43の分岐判断でNoとなった時には、少なく
とも一方は正規のモデルでないことを意味する。従っ
て、Noの時には、ステップ47に飛び、次の候補点の
組み合わせを求める。
【0079】つまり、モデル1の候補点が残っている場
合には、現在のモデル0の候補点を残し、モデル1を次
の番号の候補点に替える。具体的には、N0を固定し、
N1をインクリメントする(ST47,48)。そし
て、現在のN0番のモデル0に対するモデル1のすべて
の組み合わせのチェックが済んだなら、ステップ47か
らステップ49に飛び、次の番号のモデル0と最初(N
1=0)のモデル1の組み合わせのチェックに移行し
(ST49,50,42)、以後、該当するモデルの組
が見つかるまで上記処理を繰り返してモデル0とモデル
1の組み合わせを替えて、角度が一致したものがあるか
否かのチェックを行う。そしてすべての組み合わせのチ
ェックを行っても該当する候補点の組がない場合には、
エラーとなり異常終了する(ずれ修正不能)。
【0080】一方、ステップ43の分岐判断で、Yes
つまり、一対の候補点の角度が一致した場合には、その
一対の候補点の組が、正規のモデル同士であるか否かの
チェック、すなわち、相対位置関係条件を満たしている
か否かの判断を行う。
【0081】具体的には、まずステップ44に移行し、
角度補正を行う。回転モデルの回転角度θに基づいて、
角度0度の時の座標系に変換(正規化)する。実際に
は、下記式を実行することにより角度補正後の座標
(x,y)を求める。なお、撮像して得られた画像デー
タ中の座標(角度補正前)を(X,Y)とする。
【0082】x=Xcosθ−Ysinθ y=Xsinθ+Ysinθ そして、上記変換式に従って、モデル0とモデル1のそ
れぞれの座標を変換し、角度補正後の座標[X0(N
0),Y0(N0)],[X1(N1),Y1(N
1)]を求める(ST44)。
【0083】次に、角度補正後の座標に基づいて両座標
間の相対位置関係、すなわち、X座標の差Δxならびに
Y座標の差Δyを求め、その差が相対位置条件dx,d
yに対する一定の許容偏差(マージンの範囲)δ内に収
まっているか否かを判断する(ST46)。そして、範
囲内にある場合は、その時の候補点の組が、正規のモデ
ル0とモデル1と決定し、その座標データをずれ量算出
部17に送り、正常終了する。
【0084】そして、ずれ量算出部17では、候補点決
定部27から与えられる座標データに基づいて、対象物
の傾きや、X−Y(縦・横)方向の位置ずれ量を求め
る。なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した図
7に示す装置の実施の形態と同様であるので、同一符号
を付しその説明を省略する。また、図7の例の説明でも
省略した図1に示す構成も本実施の形態でも同様に適用
される。
【0085】次に、上記した装置を用いた方法の実施の
形態を説明する。モデルの登録から実際のサーチの一連
の処理は、図19に示すフローチャートのようになって
おり、まず前処理を行う場合には、カメラより基準とな
る対象物(傾斜角度が0度の基準状態になっている)を
撮像し(ST61)、その画像中に存在する複数のモデ
ル領域として登録する部分を選択し、各モデル領域に対
して、それぞれ回転モデルを作成し、角度情報とともに
モデルパターンを登録する(ST62)。係る処理まで
は、上記した図7に示した装置を用いた方法と同様であ
る。
【0086】そして、このモデルパターンの登録後、モ
デル領域の座標から2つのモデル領域相互の相対位置条
件(X座標の差dx,d座標の差Δy)を求め、それを
格納する(ST63)。
【0087】一方、サーチ処理の場合には、実際の処理
対象の画像を撮像して得られたデータを第1の画像メモ
リ12に格納し、濃淡サーチ回路19にて画像データを
スキャンし、登録したモデル(回転モデルを含む)との
相関値を求め、相関値が高いもの候補点として抽出し、
その座標と相関値並びに回転モデルの角度を関連づけて
候補決定部27に送る(ST65)。この時、相関値
(モデルパターンらしさ)の算出処理は、各種のパター
ンマッチングのアルゴリズム等を適用できる。
【0088】そして、候補決定部27では、取得した各
候補点の中から、相対位置関係、角度に基づいて正しい
候補点(モデル領域)を決定し、ずれ量算出部17に送
る(ST66)。その後、ずれ量算出部17では、与え
られた座標データに基づいて、撮像した対象物の正確な
位置及び傾斜角度を求め、そのずれ量に基づいて所定の
補正を行い(ST67)、以後、通常の認識処理を行
う。
【0089】次に、上記作用・動作を図14,図15を
用いて説明する。まず図14では、正常のモデル領域を
R1,R2とすると、濃淡サーチ回路19では、モデル
0の候補としてR1,R1′の2つの領域が抽出され、
モデル1の候補としてR2が抽出される。
【0090】そして、3つの領域についての座標データ
を候補決定部27に与える。候補決定部27では、モデ
ル0に対する候補が2つあるので、相関値を基準にソー
トする。便宜上領域R1′の相関値の方が高いとする
と、まずR1′とR2の組についてのチェックが行われ
る。この場合に角度はともに0度で同じとすると、ステ
ップ43から44に飛び、角度補正(0度のため、その
まま)を経て相対位置関係を求める。すると、X方向の
差が大きく異なるので、ステップ46の分岐判断でNo
となり、ステップ47から49,50をへて領域R1と
R2との比較に移る。そして、R1,R2は、角度、相
対位置関係が条件を満たすため、係る2つが正規の領域
と決定される。
【0091】また、図15の例では、モデル0の候補と
してR1,R1′,R1″の3つの領域が抽出され、モ
デル1の候補としてはR2,R2′の2つの領域が抽出
される。そして、R1′とR2は、角度は同じものの
X,Y両方向の差が条件より短いため正規の組と認めら
れない。また、R2とR1″は、角度が異なるので、正
規の組と認められない。また、R2′とR1,R1′
は、ともに角度が異なるので正規の組と認められない。
さらに、R1″とR2′は、角度は同じ(45度)もの
のX,Y両方向の差が条件にあわないため、正規の組と
認められない。従って、図示の例では、どのような順で
組み合わせが行われてチェックを受けたとしても最終的
にR1とR2が正規の組として決定される。
【0092】なお、上記した実施の形態では、2つの領
域の相対位置条件として、X,Y方向の差を利用した
が、これは演算処理を容易にするためで、例えば両者間
の距離を用いたり、或いは距離とその方向を用いるなど
種々の相対位置条件を利用することができる。
【0093】なお、上記した実施の形態では、モデルメ
モリに格納した回転モデルを、上記したモデル登録装置
と同様の原理からなる装置を実装し、1枚の画像データ
から複数の回転モデルを自動生成するようにしたが、こ
れに限ることなく、回転モデルの登録は、対象物または
カメラの少なくとも一方を適宜回転させ、その都度画像
データを撮像するとともに所定領域の画像をモデル画像
として抽出し登録するようにしてもよい。
【0094】さらにまた、上記したでは、検査対象物
が略長方形などの所定の方向性を有し、傾斜角度の検出
が必須であったが、本発明のように、対象物が円形でX
−Y方向のずれ量のみ求め、補正すれば良い場合には、
たとえば図7に示したずれ量算出部17の機能を、図2
0に示したフローチャートのように構成することにより
対応できる。
【0095】すなわち、まず前準備として基本モデル画
像となる対象物をカメラで撮像し第1画像メモリ12に
登録する。そして、その登録した画像が図21(A)に
示すようになっているとすると、円の中心を通るX軸,
Y軸を想定し、X軸と円の周縁との一方の交点座標(本
例では上側)を中心(X0 ,Y0 )とするモデル領域
(モデル0)を求め、Y軸と円の周縁との一方の交点座
標(本例では右側)を中心(X1 ,Y1 )とするモデル
領域(モデル1)を求め、各モデル領域の中心を通る円
の接線の交点座標(X1 ,Y0 )を基準位置とし、図7
におけるメモリ18に登録する(ST20〜22)。な
お、これと同時に上記した実施の形態と同様にモデル生
成装置14を用い、各モデル領域の回転モデルを生成
し、モデルメモリ16に登録しておく。
【0096】一方、実際のサーチ処理では、濃淡サーチ
回路19を作動させて撮像して得られた検査対象の画像
データ中をサーチし、モデル0,1を検出し、その中心
座標(X'0,Y'0),(X'1,Y'1)を求め、上記基準
値に対応する各モデル領域の中心を通る円の接線の交点
座標(X'1,Y'0)を求める(ST23)。
【0097】次いで、基準値(X1 ,Y0 )と上記求め
た交点座標(X'1,Y'0)との差dX,dYを dX=X1 −X'1 dY=Y0 −Y'0 求め、係る差が各方向のずれ量となる(ST24)。そ
して、このようにしてずれ量が求まったなら、上記した
実施の形態と同様に検査対象の画像データを上記ずれ量
だけ平行移動(スクロール)させ、所定のマッチング処
理を行い良否判定を行うようになる。
【0098】そして、上記のように各軸上にモデル領域
を設定すると、X軸上のモデル0はその軸方向(X方
向)のサーチ精度がよく、Y方向の精度は悪い。逆に、
Y軸上のモデル1はその軸方向(Y方向)のサーチ精度
がよく、X方向の精度は悪い。したがって、ともにサー
チ精度のよい座標点を用いて位置ずれ量を求めるように
したため、精度よくずれ量を算出することができる。
【0099】また、係る円のずれ量の算出アルゴリズム
としては、上記した例に限ることなく、たとえば図22
に示す様なフローにしたがって実行することにより、よ
り精度良くずれ量算出を行うことができる。
【0100】すなわち、まず前準備として基本モデル画
像となる対象物をカメラで撮像次第1画像メモリ12に
登録する。そして、その登録した画像が図23(A)に
示すようになっているとすると、円の中心を通るX軸,
Y軸を想定し、各軸と円の周縁との交点座標(計4つ)
を中心とするモデル領域(モデル0〜3)を求める。そ
して、X軸に存在するモデル0,2の中心座標間の中点
のX座標と、Y軸に存在するモデル1,3の中心座標間
の中点のY座標をそれぞれ求め、基準位置座標(X,
Y)とし(図23(B)参照)、図7におけるメモリ1
8に登録する(ST30〜33)。そして、本例でも、
これと同時に上記した実施の形態と同様にモデル生成装
置14を用い、各モデル領域の回転モデルを生成し、モ
デルメモリ16に登録しておく。
【0101】なお、上記各モデル領域を実際に決定する
には、上記したように各モデル領域を求め、その領域の
中心座標からその中点を求める様にしたが、登録に際し
てはまず円の中心を求め、その中心座標を基準位置
(X,Y)として登録し、その中心座標を交点とする
X,Y軸を求め、各軸と円の周縁との交点を検出するこ
とにより各モデル領域を決定するようにしても良い。
【0102】一方、実際のサーチ処理では、濃淡サーチ
回路19を作動させて撮像して得られた検査対象の画像
データ中をサーチし、モデル0〜3を検出し、その中心
座標を求める(ST34)。
【0103】次いで、モデル0,2の中心を結ぶ線分L
1の中点のX座標(X′)を求める(図24(A)参
照)とともに、モデル1,3の中心を結ぶ線分L2の中
点のY座標(Y′)を求める(図24(B)参照)(S
T35)。
【0104】その後、上記基準値(X,Y)と各モデル
領域の中心を通る線分の中点から求められる座標
(X′,Y′)との差dX,dYを次式 dX=X1 −X'1 dY=Y0 −Y'0 により求め、係る差が各方向のずれ量となる(ST3
6)。そして、このようにしてずれ量が求まったなら、
上記した実施の形態と同様に検査対象の画像データを上
記ずれ量だけ平行移動(スクロール)させ、所定のマッ
チング処理を行い良否判定を行うようになる。
【0105】上記した図14〜19に示した一旦モデル
画像と類似するものを候補として抽出後、所定の条件に
基づいて絞り込んで正規の領域を決定する発明の実施の
形態では、相対位置と回転角度の両者を絞り込み条件に
用いたが、本発明はこれに限ることはなく、一方のみで
もよい。すなわち、図18に示すフローチャートからS
T43,44をなくすことにより、相対位置のみによる
絞り込みを行う請求項5に対する実施の形態となる。ま
た、図18に示すフローチャートからST44〜46を
なくすことにより、回転角度のみによる絞り込みを行う
請求項6に対する実施の形態となる。
【0106】特に、回転(傾斜)する位置ずれがない、
或いは図20以降に示したように回転の影響がないよう
な場合には、相対位置のみによる絞り込みを行う方が、
簡単なアルゴリズムにより短時間で精度の高い位置ずれ
量検出が行える。
【0107】また、例えばターンテーブル上に置かれた
物品の向きをそろえるような場合(物品はターンテーブ
ルの中心に置かれるというように回転角度のみがランダ
ムになり座標上のずれがないような場合)には、回転角
度のみによる絞り込みを行う方が、簡単なアルゴリズム
により短時間で精度の高い位置ずれ量検出が行える。
【0108】
【発明の効果】以上のように、本発明では、対象物が円
の場合に、対象物のX−Y方向でのずれ量を精度良く求
めることができる。
【0109】その結果、位置ずれ量検出装置を実装した
画像計測装置では、係るずれ量に基づいて取り込んだ画
像データ或いは比較する基準画像データの位置補正を行
うことにより、正確に認識処理を行うことができる。
【0110】
【0111】
【図面の簡単な説明】
【図1】モデル登録装置の一例を示すブロック図であ
る。
【図2】動作原理を説明する図である。
【図3】モデルメモリのメモリ構造の一例を示す図であ
る。
【図4】作用を説明するフローチャートである。
【図5】登録処理を説明する図である。
【図6】モデル登録装置により生成し登録される回転モ
デルの一例を示す図である。
【図7】位置ずれ量検出装置を含む画像計測装置の一例
を示すブロック図である。
【図8】処理対象の対象物の一例を示す図である。
【図9】登録される回転モデルの一例を示す図である。
【図10】ずれ量算出部の機能を説明するフローチャー
トである。
【図11】ずれ量算出部の作用を説明する図である。
【図12】ずれ量算出部の作用を説明する図である。
【図13】ずれ量算出部の作用を説明する図である。
【図14】位置ずれ量検出方法の一例を説明する図であ
る。
【図15】位置ずれ量検出方法の一例を説明する図であ
る。
【図16】本位置ずれ量検出方法に用いられる相対位置
条件を説明する図である。
【図17】本発明に係る位置ずれ量検出装置の好適な
施の形態を含む画像計測装置の一例を示すブロック図で
ある。
【図18】候補決定部の機能を説明するフローチャート
である。
【図19】位置ずれ量検出方法の実施の形態を説明する
フローチャートである。
【図20】他のずれ量算出部の機能を説明するフローチ
ャートである。
【図21】ずれ量算出部の作用を説明する図である。
【図22】他のずれ量算出部の機能を説明するフローチ
ャートである。
【図23】ずれ量算出部の作用を説明する図である。
【図24】ずれ量算出部の作用を説明する図である。
【符号の説明】
1 カメラ(撮像手段) 3 画像メモリ(画像記憶手段) 7 入力装置 8 モデル生成装置 9 モデルメモリ(モデル記憶手段) 11 カメラ 12 第1画像メモリ 13 領域設定部(領域設定手段) 14 モデル生成装置 15 入力装置(領域設定手段) 16 モデルメモリ(モデル記憶手段) 17 ずれ量算出部(拘束条件決定手段,ずれ量算出手
段) 18 メモリ(記憶手段) 19 濃淡サーチ回路(領域抽出手段) 20 アフィン変換部 21 第2画像メモリ 22 認識装置 25 相対位置条件抽出部 27 候補決定部(候補決定手段・領域抽出手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比較基準となる対象物中の少なくとも2
    つの領域の幾何学的特徴から抽出された拘束条件及びそ
    の領域を記憶する記憶手段と、 前記各領域の画像データについてのモデル画像を記憶す
    るモデル記憶手段と、 処理対象の対象物を撮像した画像に対して前記記憶され
    たモデル画像とマッチングし、対応する領域を抽出する
    領域抽出手段と、 そのマッチング結果に基づき前記幾何学的特徴より拘束
    条件を算出し、前記拘束条件とにより位置ずれ量を算出
    するずれ量算出手段とを備え、 前記対象物は円であり、前記幾何学的特徴が、円の中心
    を交点として得られるX軸及びY軸と交差する前記円の
    周縁部分であり、 前記領域が、前記X軸,Y軸と交差する円周上の4つの
    領域であり、 前記拘束条件が径方向に対向する前記領域同士を結ぶ線
    分の中点座標であって、 前記ずれ量算出手段が、前記比較基準の対象物に置ける
    前記中点座標と、処理対象の対象物の前記中点座標との
    差を求め、前記X軸,Y軸方向の位置ずれ距離を求める
    ものであることを特徴とする位置ずれ量検出装置。
  2. 【請求項2】 比較基準となる対象物中の少なくとも2
    つの領域の幾何学的特徴から抽出された拘束条件及びそ
    の領域を記憶する記憶手段と、 前記各領域の画像データについてのモデル画像を記憶す
    るモデル記憶手段と、 処理対象の対象物を撮像した画像に対して前記記憶され
    たモデル画像とマッチングし、対応する領域を抽出する
    領域抽出手段と、 そのマッチング結果に基づき前記幾何学的特徴より拘束
    条件を算出し、前記拘束条件とにより位置ずれ量を算出
    するずれ量算出手段とを備え、 前記対象物は円であり、前記幾何学的特徴が、円の中心
    を交点として得られるX軸及びY軸と交差する前記円の
    周縁部分であり、 前記領域が前記X軸と交差する一方の円周上の領域と、
    前記Y軸と交差する一方の円周上の領域の2つからな
    り、 前記拘束条件が前記2つの領域内の各軸と円周との交点
    を通る接線同士の交点座標であって、 前記ずれ量算出手段が、前記比較基準の対象物に置ける
    前記交点座標と、処理対象の対象物の前記交点座標との
    差を求め、前記X軸,Y軸方向の位置ずれ距離を求める
    ものであることを特徴とする位置ずれ量検出装置。
  3. 【請求項3】 予め記憶した基準画像と、撮像して得ら
    れる画像とを比較し、所定の認識処理を行う画像計測装
    置において、 請求項1または2に記載の位置ずれ量検出装置を備え、 前記位置ずれ量検出装置から出力されるずれ量に基づい
    て、処理対象の対象物を撮像した画像または基準画像に
    対し、その位置または姿勢の少なくとも一方の補正を行
    った後、前記所定の認識処理を行うようにした画像計測
    装置。
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