JP3421483B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3421483B2
JP3421483B2 JP24073595A JP24073595A JP3421483B2 JP 3421483 B2 JP3421483 B2 JP 3421483B2 JP 24073595 A JP24073595 A JP 24073595A JP 24073595 A JP24073595 A JP 24073595A JP 3421483 B2 JP3421483 B2 JP 3421483B2
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  • Formation Of Insulating Films (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンの酸化に
特徴がある半導体装置の製造方法および製造装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】コンピュ−タ−や通信機器等の重要部分
には、多数のトランジスタや抵抗等を電気回路を達成す
るようにむすびつけ、1チップ上に集積化して形成した
大規模集積回路(LSI)が多用されている。このた
め、機器全体の性能は、LSI単体の性能と大きく結び
付いている。LSI単体の性能向上は、集積度を高める
こと、つまり、素子の微細化により実現できる。
【0003】しかし、近年の素子の微細化による半導体
集積回路の高集積化に伴い、ゲート電極等の電極やゲー
ト配線等の配線のRC遅延によって、素子の動作速度が
律速されるという問題が顕在化してきた。
【0004】この種の遅延は電極や配線の低抵抗化によ
り抑制できる。例えば、MOSトランジスタ等のゲート
電極の場合であれば、従来より用いられている多結晶シ
リコンゲートの代わりに、金属シリサイド膜と多結晶シ
リコン膜との2層構造ゲート(ポリサイドゲート)を用
いることにより抑制できる。
【0005】しかし、0.25μm世代以降では、ポリ
サイドゲートよりも低抵抗のゲート電極が求められ、最
近、高融点金属膜と反応防止層と多結晶シリコン膜との
3層構造ゲート(ポリメタルゲート)が注目されてい
る。
【0006】ここで、高融点金属としてタングステン
(W)を用いれば、タングステンの比抵抗はタングステ
ンシリサイド(WSix )に比べ約1桁小さいので、R
C遅延時間の大幅な短縮が可能である。また、ポリサイ
ドゲートで用いた技術の多くの部分を継承できるという
利点もある。
【0007】一方、LSI製造工程においては、通常、
多結晶シリコンゲート、ポリサイドゲート、ポリメタル
ゲート等のゲートを形成した後、素子の特性や信頼性の
向上を目的とした後酸化という工程が行なわれている。
【0008】例えば、多結晶シリコンゲートの場合、図
9に示すように、シリコン基板901上に多結晶シリコ
ン膜を形成し、これをパターニングしてゲート電極90
2を形成した後、ゲート酸化膜903の端部にバーズビ
ークと呼ばれる膜厚の酸化部分904を形成する。この
結果、ゲート電極902の下部端部が丸められ、ゲート
部の電界が緩和されるので、素子の特性や信頼性の向上
が図れる。
【0009】この種の後酸化を金属シリサイドとしてW
Six を用いたポリサイドゲートに適用すると、WSi
x としては、通常、正規組成x=2.0よりもSiリッ
チのものが用いられるため、後酸化工程で、WSix 中
の余剰シリコンが酸化され、WSix 表面にもSiO2
が形成され、結晶シリコンと同様の方法で同様の効果を
得ることができる。
【0010】一方、この種の後酸化を高融点金属として
Wを用いたポリメタルゲートに適用すると、Wは通常の
酸化工程でも酸化されるため、通常の酸化工程でWO3
が形成される。このとき、大きな堆積膨張を伴うため、
膜の剥離等が起こり、以後の工程を続けることができな
くなる。
【0011】また、大気から混入するO2 やH2 Oなど
の酸化剤により、酸化工程を開始する前に、Wの酸化が
起こり、同様の問題が発生する可能性がある。
【0012】したがって、ポリメタルゲートの場合に
は、高融点金属を酸化せずシリコンのみを酸化する技術
(選択酸化法)が、後酸化工程で必要になる。
【0013】ポリメタルゲートの場合のように、同一基
板上にシリコンの露出部分とW等の高融点金属の露出す
る部分が混在する場合において、高融点金属の露出部分
を酸化せずシリコンのみを選択的に酸化する選択酸化法
が知られている(特開昭60−9166)。
【0014】この選択酸化法は、酸化剤であるH2 Oと
還元剤であるH2 との混合雰囲気中で酸化を行なう際
に、H2 O/H2 の分圧比を一定範囲に設定して行なう
というものである。発明者らはこの選択酸化をポリメタ
ルゲートの後酸化工程に適用できることを実際に確認し
た。
【0015】しかしながら、この種のH2 OガスとH2
ガスとの混合ガスを用いた選択酸化法には以下のような
問題がある。
【0016】還元剤であるH2 ガスは、濃度4%〜75
%の範囲で、600℃以上の温度で爆発する。一方、シ
リコンの酸化は、通常600℃以上の高温で行なわれ
る。したがって、H2 OガスとH2 ガスとの混合ガスを
用いた選択酸化法には、安全面で問題がある。
【0017】例えば、60%の水素が完全燃焼した場合
の温度上昇は3500℃であり、そのときの堆積膨張は
4.3倍であるため、酸化を行なう装置自体が破損する
だけでなく、周囲も危険な状況になる。
【0018】このため、上記選択酸化法を用いる場合に
は、安全機構を備えた装置が必要となる。安全機構とし
ては、反応室内が爆発しない状態を保持するための機構
や、何らかの事情で酸素が混入しても安全な状態を保て
る機構が必要となる。
【0019】したがって、上記選択酸化方法を実際に使
用するためには、上述したような安全機構が必要になる
ので、装置の複雑化や高価格化という問題が生じる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来のシ
リコンの選択酸化方法では、還元剤としてH2 ガスを用
いているので、爆発等の危険があった。このため、上記
選択酸化方法を実施するための装置には、爆発等の危険
を未然に防止するための安全機構が必要となり、これに
より、装置構成が複雑になったり、装置価格が高くなる
という問題があった。
【0021】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、安全にシリコンの選択
酸化を行なえる半導体装置の製造方法および構成の複雑
化、高価格を招かずに、安全にシリコンの選択酸化を行
なえる半導体製造装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】[概要] 上記目的を達成するために、本発明に係る半導体装置の
製造方法(請求項1)は、処理容器内にシリコンの露出
部分を有する被処理基体を収容し、前記処理容器内に
2 ガスとは異なる非酸化性ガスにより希釈したH 2 ガス
を導入し、続いて、前記処理容器内に 2 ガスとは異な
る非酸化性ガスにより希釈したH 2 Oガスを導入すると
ともに、前記処理容器内の前記H2 ガスの分圧を4%未
満に設定し、かつ前記被処理基体の温度を600℃以上
に設定して、前記シリコンの露出部分を選択的に酸化
し、前記シリコンの前記露出部の選択酸化が終了した
ら、前記処理容器内への前記H 2 ガスとは異なる非酸化
性ガスにより希釈した2 Oガスの導入を停止し、続い
て、前記処理容器内への前記H 2 ガスとは異なる非酸化
性ガスにより希釈したH 2 ガスの導入を停止することを
特徴とする。
【0023】
【0024】さらに、上記半導体装置の製造方法、半導
体製造装置は以下のような特徴を備えていることが望ま
しい。 (1)処理容器内の圧力を酸化処理を大気圧よりも負圧
に保ちながら酸化処理を行なう。 (2)処理容器内を一旦1Pa以下に減圧した後、酸化
処理を行なう。
【0025】[作用]本発明に係る半導体装置の製造方
法(請求項1)によれば、基体温度を酸化限界以上の6
00℃以上の温度に設定した状態で、H2 ガスの分圧を
爆発限界以下の低圧力(低濃度)に設定しているので、
安全にシリコンの選択酸化を行なえるようになる。
【0026】
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施の形態(実施形態)を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る半導体製造装置の概略構成を示す模式図である。
【0028】図中、115はSiウェハ等の被処理基体
を収容して酸化処理を行なうところの処理容器を示して
おり、この処理容器115内にはH2 ガスおよびH2
ガスがN2 ガス(非酸化性ガス)とともに導入されるよ
うになっている。
【0029】上記H2 ガスは、バルブ102、流量制御
器105、バルブ108、導入管111、水分計11
3、バルブ114を介して、処理容器115内に導入さ
れる。このとき、第1のN2 ガスがバルブ101、流量
制御器104、バルブ107、導入管111、水分計1
13、バルブ114を介して、処理容器115内に導入
される。すなわち、H2 ガスは、第1のN2 ガスをキャ
リアガスとして、処理容器115内に導入される。
【0030】一方、上記H2 Oガスは、第2のN2 ガス
をキャリアガスとしてバブラー123中に封入した純水
の蒸気をバルブ110、導入管112を介して、処理容
器115内に導入することにより供給される。第2のN
2 ガスは、バルブ103、流量制御器106、バルブ1
09、流量制御器124を介して、バブラー123内に
導入される。
【0031】処理容器115内のH2 ガス濃度(H2
ス分圧)は、流量制御器104,105,106により
制御される。すなわち、H2 ガス濃度が所定値になるよ
うに流量制御器104,105,106によりH2 ガス
およびN2 ガスの流量が制御される。また、処理容器1
15内の全雰囲気中のH2 Oガス濃度は水分計113に
よりモニタされる。
【0032】処理容器115にはヒータ116が設けら
れている。このヒータ116により被処理基体は所定温
度に設定される。また、処理容器115はバルブ120
を介して真空ポンプ122に接続されている。この真空
ポンプ122により処理容器115は真空排気されるよ
うになっている。処理容器115内の圧力は圧力計11
7によりモニタできるようになっている。
【0033】なお、図中、118はバルブ、119は希
釈気体導入ライン、121は真空引用ライン、125は
排気ラインを示している。
【0034】本発明者らは、このように構成された半導
体製造装置を用いて、Si、Wの酸化について調べてみ
た。
【0035】まず、H2 ガス濃度を4%未満(燃焼限界
未満)に固定した状態で、H2 ガスとH2 Oガスの分圧
比(PH2O /PH2)を変化させて、SiおよびWの酸化
を調べる実験を行なった。
【0036】この実験では、基板温度は800℃、酸化
時間は30分であり、全圧は約1×105 Pa(1at
m)に固定した。
【0037】また、W表面の酸化は、XPS(X線光電
子分光法)のWピークのシフトと、SEMによるW表面
の形状とにより判定した。また、Siの酸化量はエリプ
ソメータにより測定した。
【0038】図2はその結果である分圧比PH2O /PH2
とSi上に形成されたシリコン酸化膜の膜厚(酸化膜
厚)との関係を示す特性図である。
【0039】分圧比PH2O /PH2が0.3以下では、W
表面は酸化されることなく平滑に保たれ、PH2O /PH2
=0.22でSi上に厚さ約3nmのシリコン酸化膜を
形成できることが分かった。
【0040】一方、分圧比PH2O /PH2が0.3を越え
ると、W表面が荒れることが分かった。また、被処理基
体の温度(基体温度)が高いほど、W表面が荒れ始める
分圧比PH2O /PH2が高くなることを確認した。分圧比
H2O /PH2が0.2〜0.4以下となるように温度に
応じて適宜条件設定すると良い。
【0041】図3は、PH2=4000Pa(0.04a
tm)、PH2O /PH2=0.2、基体温度800℃にお
ける酸化膜厚の時間依存性を示したものである。また、
水素濃度は燃焼限界以下(4%以下)である。
【0042】図3から、基体温度800℃、酸化時間1
20min程度の酸化なら、4〜5nm程度の酸化膜を
形成できることが分かる。このとき、Wは酸化されるこ
となく、その表面が平滑に保たれることがXPSおよび
SEM観察により分かった。
【0043】図4は、図3と同じガス条件で、基体温度
800〜950℃、酸化時間30minの酸化を行なっ
た場合の基体温度との酸化膜厚と関係を示す特性図であ
る。
【0044】図4から、例えば、基体温度900℃、酸
化時間30minの酸化なら、Wを酸化することなく、
厚さ12nm程度のシリコン酸化膜を形成できることが
分かる。
【0045】以上の結果から、水素濃度が燃焼限界以下
でも、W表面を平坦に保ったままSiを選択的に酸化で
きることが分かった。したがって、本実施形態によれ
ば、水素ガスを通常の不燃性ガスと同様に扱えるので、
安全にシリコンの選択酸化を行なえる。
【0046】なお、上記実験は基体温度が800℃以上
の場合のものであるが、基体温度が600℃以上、つま
り、シリコンの酸化が起こる温度以上(酸化限界以上)
であれば同様の結果が得られることを確認した。
【0047】また、このような選択酸化は図1に示すよ
うな簡単な構成の半導体製造装置、つまり、従来の構成
に加えてキャリアガスであるN2 ガス(非酸化性ガス)
の供給系を付加した構成の半導体製造装置により行なえ
るので、装置価格が上昇するという問題もない。
【0048】図5に、本実施形態の選択酸化法を行なう
前後のポリメタルゲートの顕微鏡写真を示す。
【0049】図5(a)は、Si基板上に多結晶Si
膜、WSiN膜、W膜を順次形成した後、この積層膜を
RIEを用いてパターニングして、ポリメタルゲートを
形成した状態を示している。
【0050】図5(b)は、本実施形態の選択酸化法に
より厚さ4nmのシリコン酸化膜を形成した様子を示
し、図5(c)は、本実施形態の選択酸化法により厚さ
12nmのシリコン酸化膜を形成した様子を示してい
る。
【0051】図5(b)、図5(c)から、W膜の形状
を損なわずに、Si表面にSiO2が選択的に形成され
ている様子が確認される。 (第2の実施形態)図6は、本発明の第2の実施形態に
係る半導体製造装置の概略構成を示す模式図である。こ
れは図1の半導体製造装置を改良したものである。
【0052】図中、606はSiウェハ等の被処理基体
608を収容して酸化処理するところの処理容器を示し
ており、この処理容器606内には複数の被処理基体6
08を同時に支持できる支持具607が設けられてい
る。支持具607は石英やSiC等の絶縁性材料により
形成されている。
【0053】処理容器606の右側、左側の装置系はそ
れぞれ図1の半導体製造装置のガス導入系、ガス排気系
に相当している。ガス導入系は、バブラー123を用い
ずにH2 Oガスを供給する点を除いてほぼ同じ構成にな
っている。
【0054】すなわち、バルブ618〜620はそれぞ
れ図1のバルブ101〜103に相当し、流量制御器
(MFC)615〜617はそれぞれ図1の流量制御器
104〜106に相当し、バルブ612〜614はそれ
ぞれ図1のバルブ107〜109に相当し、バルブ61
0は図1のバルブ114に相当し、水素供給ライン62
5は図1の水素供給ライン111に相当する。この図に
示すようにN2 ガスはH2 ガスを希釈するために導入さ
れる。H2 OガスもN2 ガスにより希釈しても良い。
【0055】一方、ガス排気系は改良されており、ま
ず、通常の減圧CVD装置と同様に、ドライポンプ等の
真空ポンプ601および圧力制御装置604を備え、こ
れにより、反応容器600内を1Pa程度まで減圧でき
るようになっている。さらに、コンダクタンスバルブ6
05が設けられており、0.8気圧程度の準常圧で圧力
制御できるようになっている。なお、624は圧力計、
602は排気ライン、603は不活性気体による希釈ラ
インを示している。
【0056】本実施形態でも先の実施形態と同様な効果
が得られ、さらに上記改良により以下に説明する別の2
つの効果が得られる。
【0057】一つは、減圧CVD装置で行なわれている
ように、減圧での気密チェックが可能となり、これによ
り、酸化工程の開始時に装置の気密性を確認できるよう
になる。
【0058】したがって、十分な気密性を確保した状態
で、確実に酸化を行なうことができる。これにより、酸
素の混入の可能性は非常に低くなり、水素濃度が上昇す
ることがあっても、安全に酸化を行なうことができる。
【0059】また、大気解放時に装置内に混入した酸素
や水などの酸化剤、あるいは装置に吸着した酸素や水な
どの酸化剤も、一旦1Pa程度に減圧することにより、
大部分を排出することができる。したがって、さらに制
御された条件下で酸化工程を開始することが可能にな
る。
【0060】もう一つは、大気より若干低い圧力で酸化
を行なうことができ、仮に水素濃度が燃焼下限をわずか
に越え、燃焼した場合でも、圧力上昇による装置の損傷
および周囲への危険を回避できることである。
【0061】以下にその試算の一例を示す。
【0062】水素は以下の反応式によって燃焼するが、
800℃常圧においては1mol当たり約249kJの
熱を放出する。
【0063】2H2 +O2 →2H2 O+249×2kJ 仮に処理容器606の容積を50lとすると4%H2
体積は2lとなる。全圧を8×104 Pa(0.8at
m)とし、これをモル数に直すと約0.07molとな
る。このときに発生するエネルギーは17.4kJであ
る。
【0064】処理容器606の内部を満たす気体の比熱
をN2 の等積比熱程度とみなすと、VV,N2=0.74J
/k・gであるから、温度上昇は約470℃になる。
【0065】そのときの圧力上昇は約1.4倍で、始状
態が8×104 Paであるから、圧力は約1.14×1
5 Pa(1.14atm)になる。
【0066】したがって、大気圧に対して0.14気圧
程度の陽圧であれば、通常の強度の真空系であっても破
損することは無い。 (第3の実施形態)図7は、本発明の第3の実施形態に
係る半導体製造装置(コールドウォール型加熱装置)の
概略構成を示す模式図である。
【0067】このコールドウォール型加熱装置は、大き
く分けて、真空引きが可能で、被処理基体722を収容
して酸化処理するところの処理容器711と、流量が正
確に制御されたN2 ガスで希釈したH2 Oガスをガス導
入系712と、流量が正確に制御されたN2 ガスで希釈
したH2 ガスのガス導入系713と、加熱源を兼ねた基
板保持台714とから構成されている。加熱源は例えば
抵抗加熱ヒータなどにより構成されたものである。
【0068】コールドウォール型加熱装置を用いた場
合、処理容器711の内壁の温度は室温程度となるた
め、先の実施形態で用いた雰囲気で選択酸化を行なう
と、水蒸気が処理容器711の内壁に凝縮し易く、ガス
の導入経路によっては水蒸気分圧の制御が困難になりう
る。そのため、本実施形態では、処理容器711の内側
に50℃以上に加熱された加熱板715を設けてある。
【0069】次にこのコールドウォール型加熱装置を用
いたSiの選択酸化、具体的には、W/WSiN/Si
の積層膜(ポリメタルゲート)のSiの選択酸化につい
て説明する。
【0070】まず、W/WSiN/Siの積層膜が形成
された被処理基体722を処理容器711に導入する。
【0071】次にバルブ719を開いてドライポンプ7
20により、処理容器711内を真空引きした後、バル
ブ719を閉じてバルブ716およびバルブ718を開
き、ターボ分子ポンプ717により、処理容器711内
を10μPa程度の真空にする。
【0072】次にN2 ガスにより4%以下に希釈したH
2 ガスをガス導入系713から処理容器711内に導入
し、続いて、N2 ガスにより希釈したH2 Oガスをガス
導入系712から被処理基体722の上方から流すこと
により、Siの選択酸化を行なう。このとき、被処理基
体722は600℃以上の温度に設定されている。
【0073】上記ガス導入の順序は、H2 Oガス濃度が
選択酸化が起こる所望の設定値よりも大きくなることを
防止する。したがって、ガス導入の順序が逆になると、
ガス導入の初期段階で、WやWSiNの酸化物との平衡
水蒸気分圧を上回るためにWの酸化が起こることにな
る。
【0074】また、全ガス圧力は0.1〜0.9気圧程
度に設定し、処理容器711の内部でH2 ガスの燃焼反
応が起きた場合においても処理容器711が破壊されな
いようにする。
【0075】排気ガスはドライポンプ720の排気口か
ら配管721を通して排気するが、この際にH2 ガス濃
度をさらに希釈するために配管723からN2 ガスを導
入する。
【0076】そして、選択酸化が終了したら、ガス導入
系712からのH2 Oガスの導入を停止し、続いてガス
導入系713からのN2 ガスで希釈されたH2 ガスの導
入を停止し、被処理基体722を処理容器711から搬
出する。
【0077】このガス導入停止の順序は、H2 ガス濃度
が選択酸化が起こる所望の設定値よりも大きくなること
を防止する。したがって、逆の順序になると、ガス導入
終了の段階で、WやWSiNの酸化物との平衡水蒸気分
圧を上回るために、Wの酸化が起こることになる。
【0078】本実施形態では、基板保持台714が被処
理基体722の加熱源を兼ねているが、この場合には加
熱源のヒータは常にオンしていることが必要であり、し
たがって、WやWSiNの酸化を防止するために、被処
理基体722の搬出前および搬出前の処理容器711は
真空槽であることが不可欠となる。 (第4の実施形態)図8は、本発明の第4の実施形態に
係る半導体製造装置(コールドウォール型加熱装置)の
概略構成を示す模式図である。
【0079】本実施形態のコールドウォール型加熱装置
が第3の実施形態のそれと異なる点は、加熱源として高
速昇降温が可能なランプ823を用いていること、被処
理基体822の外周に設けたシャワーヘッド825から
被処理基体822の表面にガスを流すこと、ならびに基
板保持台814が回転可能になっていることにある。
【0080】ランプ823、シャワーヘッド825は、
ガス導入部824の一部を構成している。すなわち、ガ
ス導入部824は、流量が正確に制御されたN2 ガスに
より希釈されたH2 Oガスを導入するためのガス導入系
812と、流量が正確に制御されたN2 ガスで希釈され
たH2 ガスを導入するためのガス導入系813と、ラン
プ823と、シャワーヘッド825とにより構成されて
いる。
【0081】その他の構成は第3の実施形態のそれと基
本的に同じである。すなわち、バルブ816,818,
819はそれぞれ図7のバルブ716,718,719
に相当し、ターボ分子ポンプ817は図7のターボ分子
ポンプ717に相当し、ドライポンプ820は図7のド
ライポンプ720に相当し、配管821,826はそれ
ぞれ図7の配管721,723に相当している。
【0082】本実施形態でも第3の実施形態と同様な効
果が得られる。さらに、本実施形態では、半導体基板8
22を保持する保持台814が回転可能になっているた
め、ガス流の均一性やランプ823による加熱の均一性
を改善できるという効果が得られる。
【0083】具体的には、被処理基体822の表面の温
度分布は800℃±2℃以内(6σ)という高均一性な
ものとなり、また、Si表面の酸化膜厚の分布に関して
も7nm±0.1nm(6σ)と高均一性なものとな
る。 (第5の実施形態)上述したコールドウォール型加熱装
置を他のプロセス装置とマルチチャンバー化すると、製
造効率の向上や、真空連続プロセスによる信頼性の向上
が可能となる。
【0084】他のプロセス装置は、具体的には、ポリメ
タル構造のゲート電極またはゲート配線となる積層膜等
をエッチングする反応性イオンエッチング装置と、該エ
ッチングの際に用いたレジストを剥離するための酸素プ
ラズマアッシング装置などのレジスト剥離装置と、アル
カリ系のエッチングまたはHF蒸気を用いて処理して水
洗・乾燥する装置である。
【0085】これらプロセス装置を上記コールドウォー
ル型加熱装置のいずれかとを連続的に処理できるように
配列させ、マルチチャンバー型装置を構成する。
【0086】このようなマルチチャンバー化により、工
期が30%以上短縮し、LSIの製造効率が向上し、ま
た、クリーンルームの占有スペースが半分程度に縮小化
し、COO(cost of ownership)を
低減できた。
【0087】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、上記実施形態では、キャリ
アガス、希釈用ガスとしてはN2 ガスを用いたが、Ar
ガスなどの他の不活性ガスを用いても良い。
【0088】また、上記実施形態では、ポリメタルゲー
トのSiの選択酸化について説明したが、本発明は他の
選択酸化にも適用することができる。
【0089】その他、本発明の技術範囲内で種々変形し
て実施できる。
【0090】
【発明の効果】以上詳述したように本発明(請求項1)
によれば、基体温度を酸化限界以上の600℃以上の温
度に設定した状態で、H2 ガスの分圧を爆発限界以下の
低圧力(低濃度)に設定しているので、安全にシリコン
の選択酸化を行なえるようになる。
【0091】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る半導体製造装置
の概略構成を示す模式図
【図2】分圧比PH2O /PH2と酸化膜厚との関係を示す
特性図
【図3】酸化時間と酸化膜厚との関係を示す特性図
【図4】酸化温度と酸化膜厚との関係を示す特性図
【図5】結晶構造を示す顕微鏡写真
【図6】本発明の第2の実施形態に係る半導体製造装置
の概略構成を示す模式図
【図7】本発明の第3の実施形態に係る半導体製造装置
の概略構成を示す模式図
【図8】本発明の第4の実施形態に係る半導体製造装置
の概略構成を示す模式図
【図9】ゲート部の後酸化を説明するための断面図
【符号の説明】
101〜103…バルブ 104〜106…流量制御器 107〜110…バルブ 111,112…導入管 113…水分計 114…バルブ 115…処理容器 116…ヒータ 117…圧力計 118…バルブ 119…希釈気体導入ライン 120…バルブ 121…真空引用ライン 122…真空ポンプ 123…バブラー 124…流量制御器 125…排気ライン 600…反応容器 601…真空ポンプ 602…排気ライン 603…希釈ライン 605…コンダクタンスバルブ 606…処理容器 607…支持具 608…被処理基体 610…バルブ 612〜614…バルブ 615〜617…流量制御器(MFC) 618〜620…バルブ 624…圧力計 625…水素供給ライン 711…処理容器 712,713…ガス導入系 714…基板保持台 715…加熱板 716…バルブ 717…ターボ分子ポンプ 718,719…バルブ 720…ドライポンプ 721…配管 722…被処理基体 723…配管 812,813…ガス導入系 814…基板支持台 816…バルブ 817…ターボ分子ポンプ 818,819…バルブ 820…ドライポンプ 821…配管 822…被処理基体 823…ランプ 824…ガス導入部 825…シャワーヘッド 826…配管
フロントページの続き (72)発明者 宮野 清孝 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平3−119763(JP,A) 特開 昭62−102520(JP,A) 特開 平4−119630(JP,A) 実開 平5−59834(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/312 H01L 21/314 H01L 21/316 H01L 21/318 H01L 21/31 H01L 29/78

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理容器内にシリコンの露出部分を有する
    被処理基体を収容し、前記処理容器内に 2 ガスとは異
    なる非酸化性ガスにより希釈したH 2 ガスを導入し、続
    いて、前記処理容器内に 2 ガスとは異なる非酸化性ガ
    スにより希釈したH 2 Oガスを導入するとともに、前記
    処理容器内の前記H2 ガスの分圧を4%未満に設定し、
    かつ前記被処理基体の温度を600℃以上に設定して、
    前記シリコンの露出部分を選択的に酸化し、前記シリコ
    ンの前記露出部の選択酸化が終了したら、前記処理容器
    内への前記H 2 ガスとは異なる非酸化性ガスにより希釈
    した2 Oガスの導入を停止し、続いて、前記処理容器
    内への前記H 2 ガスとは異なる非酸化性ガスにより希釈
    したH 2 ガスの導入を停止することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記被処理基体上にはW/WSiN/Si
    の積層膜からなるポリメタルゲートが形成され、前記シ
    リコンの前記露出部分は前記積層膜の前記Siであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記H2 ガスとは異なる前記非酸化性ガス
    は、N2 またはArであることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の半導体装置の製造方法。
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