JP3449428B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に関し、より詳しくは、半導体層と配線の間に介在され
るバリアメタルの材料となる高融点金属窒化物の成長工
程を有する半導体装置の製造方法に関する。近年、半導
体装置は、更なる高密度化が要望されており、半導体基
板においては拡散層が薄層化され、配線が多層化されて
いる。従って、拡散層への電極金属の侵入を防止した
り、電極の密着性を良くしたり、電極のヒロックを防止
するために、電極の下地層、あるいは電極の表面層とし
て高融点金属窒化物よりなるバリアメタルが用いられて
いる。
【0002】
【従来の技術】配線層の下地となるバリアメタルを形成
する場合には、高融点金属のハロゲン化物ガスとアンモ
ニアガスを用いる熱CVD(thermal chemical vapor d
eposition)法が広く検討されている。例えば、TiCl4
NH3 を反応ガスに用いて熱CVD法によりバリアメタル
となるTiN を形成する場合に、良好なステップカバレッ
ジが得られる成長温度は650℃以上である。
【0003】この場合、バリアメタル中には塩素が残留
して高抵抗化の原因となるので、塩素を抜くためには6
00℃よりも高い成長温度を必要とする。その詳細は、
例えば次の3つの文献に記載されている。 M. J. Buiting, A. F. Otterloo, and A. H. Montre
e, J. Electrochem. Soc., VOL.138, No.2, Feb. 199
1、I. J. Raaijmakers and A. Sherman, Proc.V.M.I.
C., Santa Clara, June 1990、E. 0. Travis, W. M.
Paulson, F. Pintchovski, B. Boeck, L. C. Parillo,
M. L. Kottke, K. Y. Yu, M. J. Rice, J.B. Price, an
d E. C. Eichman, IEEE IEDM Tech. Dig., 47(1990) TiCl4 とNH3 は、常温下でも次のような反応が生じる。
【0004】 TiCl4 +NH3 → TiCl4 ・n NH3 また、TiN が成長できる高温領域でも次の反応がおこ
り、NH4Cl が反応室の冷えた場所に析出する。 TiCl4 +NH3 → TiN + HCl+N2 、 NH3+HCl → NH4Cl TiCl4 ・n NH3 やNH4Cl は常温下で固体であるの
で、これらがチャンバの内壁に付着するとパーティクル
の原因になる。これを昇華させるためには、CVD装置
のチャンバ内壁を120℃以上に加熱しなければならな
い。しかし、チャンバを加熱する機構を設けると、CV
D装置が大型化して電気使用量が増加する。
【0005】これに対して、反応ガスとしてTiCl4 とN2
を用い、ECR(Electron Cyclotron Resonance)−C
VD法によりTiN を成長する方法もあるが、成長温度が
非常に高くなり、また、μ波、ECRを発生させる設備
は複雑で大型化し、コスト高になる。その成長方法は、
次の文献において報告されている。 T. Akahori and A. Tanihara, Extended Abstracts S
olid State Devices and Materials, 180 (1991)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような高い温度でTiN バリアメタルを成長すると、アル
ミニウム配線後の多層配線構造では、アルミニウムがメ
ルトしたり、アルミニウム配線のヒロックの原因になる
といった問題がある。これに対して、有機チタンソース
を用いて熱CVD法又は光CVD法により450℃以下
の成長温度でTiN を成長することも可能であるが、これ
によって得られるTiN は、ステップカバレッジが劣り、
高抵抗膜である。このことは、次の文献などにおいて記
載されている。
【0007】I. J. Raaijmakers, R. N. Vrtis, G.
S. Sandhu, J. Yang, E.K.Broadbent, D. A. Toberts,
and A. Lagendijk, June 9-10, 1992 VMIC Conf. 、K
azuyaISHIHARA et al., JAPANESE JOURNAL OF APPLIED
PHYSICS VOL.29, No.10, Oct. 1990、KOICHI IKEDA e
t al., 1990 Symposium on VLSI Technology 一方、高融点金属窒化物よりなるバリアメタルを半導体
基板の上に直に形成すると、それらは良好にコンタクト
しないことが知られており、それらの間にコンタクトメ
タルを介在させる必要がある。このことは、次の文献に
おいて記載されている。
【0008】C. Y. TiNG AND M. WITTMER, Thin Soli
d Films, 96 (1982) 327-345, ELECTRONICS AND OPTICS そのコンタクトメタル形成時には自然酸化膜を成長させ
ることなく除去しなければならない。しかし、現状で
は、自然酸化膜をフッ酸と純水の混合液により除去した
後に、スパッタ装置を使用してコンタクトメタルを形成
し、ついで、CVD装置を用いてバリアメタルを形成す
るというように、異なる処理毎に半導体ウェハを空気中
に出して移動している。
【0009】しかし、それら一連のプロセスを、減圧状
態を解除せずに行う技術は存在していないので、コンタ
クトメタル形成の際に自然酸化膜が完全に除去されず
に、接触不良が起こり易くなっている。本発明はこのよ
うな問題に鑑みてなされたものであり、配線のバリアメ
タルとなる高融点金属窒化物を低温で低抵抗に形成し、
しかも、膜成長の際の反応生成物のチャンバ内の付着を
防止するとともに、自然酸化膜の除去からコンタクトメ
タル、バリアメタルの成長までを減圧下で行うことがで
きる半導体装置の製造方法の提供を目的とする。
【0010】
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】 上記した課題は、 シリコ
ン層の上に、ヒドラジンガス、ヒドラジンアルキル化合
物ガスのいずれかと、高融点金属を含むソースガスと、
ポリシランガスとの混合ガスを導入することにより、高
融点金属シリサイド層を形成する工程と、前記高融点金
属シリサイド層の上に、少なくとも、ヒドラジン、ヒド
ラジンアルキル化合物のうちのいずれかのガスと高融点
金属を含むソースガスとを含む混合ガスを導入し、高融
点金属窒化物層を形成する工程とを有することを特徴と
する半導体装置の製造方法により達成する。
【0013】または、前記高融点金属シリサイド層を形
成する前に、減圧雰囲気中に置かれた前記シリコン層の
表面に、ヒドラジンガス、ヒドラジンアルキル化合物ガ
スの少なくとも1つを還元剤として導入し、熱化学反応
により、前記シリコン層の表面の自然酸化膜を除去する
工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法に
より達成する。
【0014】または、前記自然酸化膜を除去する工程か
ら前記高融点金属窒化物層を形成する工程までの間は、
前記シリコン層は、真空を破らずに減圧雰囲気内に置か
れることを特徴とする半導体装置の製造方法により達成
する。または、前記ソースガスは、高融点金属のハロゲ
ン化物、アルキルアミノ化物、アルコキシド化物、シク
ロペンタジエニル化物のいずれかを有するガスであるこ
とを特徴とする半導体装置の製造方法により達成する。
【0015】
【作 用】本発明によれば、シリコン層に接する配線電
極を構成する場合に、高融点金属バリアメタルの下に高
融点金属シリサイド膜を設けるようにしている。高融点
金属シリサイド膜をシリコン層と配線層の間に介在させ
ると、バリアメタルとのコンタクトが良くなる。
【0016】また、本発明によれば、バリアメタルとな
るTiN のような高融点金属窒化物を成長する場合に、還
元ガス及び窒化源としてNH3 ではなく、アルキルアミノ
化物、アルキルアジド化合物、ヒドラジン、ヒドラジン
アルキル化合物のいずれかを含むガスを使用している。
これによれば、アルミニウムの下層配線にメルトやヒロ
ックを生じさせないような低い温度で、高融点金属窒化
物よりなるバリアメタルが成長される。また、高融点金
属窒化物を生成する際に、常温で固体となるような生成
物が反応によって生じることはなく、チャンバ内壁にパ
ーティクルの原因となる生成物の堆積が抑制される。し
かも、還元ガス及び窒化源としてNH3 のみを用いる場合
に比べて高融点金属窒化物膜中の塩素含有量が少なくな
り、その上に形成される配線電極用のアルミニウム膜の
腐食が抑制され、TiCl4 をTiソースとして用いる場合で
もカバレッジが良く、比抵抗も小さくなる。
【0017】また、別の本発明によれば、減圧雰囲気中
で、シリコン層の表面にヒドラジン又はヒドラジンアル
キル化合物のガスを供給して自然酸化膜を除去するよう
にし、その後に、真空状態を破らずに、コンタクトメタ
ルとなる高融点金属シリサイド膜と、バリアメタルとな
る高融点金属窒化物膜を成長するようにしている。これ
によれば、自然酸化膜の再成長が防止される。しかも、
高融点金属シリサイド膜、高融点金属窒化物膜を形成す
る際に還元ガスとして使用できるヒドラジン又はヒドラ
ジンアルキル化合物を用いて自然酸化膜を除去すれば、
連続してCVD膜を成長でき、スループットが向上す
る。
【0018】
【0019】なお、上記した高融点金属窒化物は、絶縁
膜に形成されたホールを埋め込む場合にも同様にして適
用される。
【0020】
【実施例】そこで、以下に本発明の実施例を本発明の実
施のための参考例を付して図面に基づいて説明する。 (a)本発明の実施のための第1の参考例の説明 図1は、本発明の実施のための第1の参考例に係るバリ
アメタルの成長に用いる熱化学気相成長(熱CVD)装
置を示す概要構成図である。
【0021】この熱CVD装置は、膜を成長するための
チャンバ1と、ヒータが内蔵された半導体基板載置用の
載置台2と、チャンバ1内にソースガスを導入するため
の第1のガス導入口3と、チャンバ1内に還元ガスを導
入するための第2のガス導入口4と、図示しない排気機
構に接続されてチャンバ1内のガスを排気する排気口5
とを有している。
【0022】次に、上記した熱CVD装置を使用し、バ
リアメタルとしてTiN を半導体基板の上に形成する工程
を図2(A) 〜図2(D),図3(A) 〜図3(C) を参照しなが
ら説明する。バリアメタルの成長の説明に先立って、バ
リアメタル形成前の半導体基板とその上の積層構造を説
明する。
【0023】図2(A) は、MOSFETを覆う層間絶縁
膜にコンタンクトホールが形成された状態を示す断面図
である。p型のシリコンよりなる半導体基板11の上面
には、SiO2よりなるフィールド酸化膜12が選択的な熱
酸化により6000Åの厚さに形成されている。そのフ
ィールド酸化膜12に囲まれた領域にはMOSFETが
形成されている。そのMOSFETは、半導体基板11
の表面に熱酸化により形成された膜厚約100ÅのSiO2
よりなるゲート絶縁膜13と、その上にCVD法により
成長された膜厚約2000Åのポリシリコン膜からなる
ゲート電極14と、ゲート電極14の両側の半導体基板
11にイオン注入法により形成されたn+ 型のS/D領
域層15a,15bとを有している。
【0024】そのS/D領域層15a,15bは、例え
ば、半導体基板11に砒素(As)をドーズ量4×1015
/ cm2 、加速エネルギー30KeV で注入し、その領域を
850℃で活性化したものである。また、ゲート電極1
4、S/D領域層15a,15b、フィールド酸化膜1
2は、シリコン酸化膜からなる膜厚5000Åの層間絶
縁膜16に覆われ、S/D領域層15a,15bの上に
はコンタクトホール17a,17bが形成されている。
【0025】このようなMOSFETが形成された半導
体基板11をCVD装置の載置台2に載置するととも
に、載置台2の内部のヒータにより半導体基板11を温
度600℃以下、好ましくは300℃〜500℃の温度
になるように加熱し、その状態を保持する。また、排気
口5を通してチャンバ1内のガスを排気し、その内部を
減圧する。
【0026】そして、Tiのアルキルアミノ化物であるTi
(N(CH3)2)4液中にキャリアガスとしてN2ガスを流量10
sccmでバブリングして通過させ、これによって得られた
Ti(N(CH3)2)4とN2 の混合ガスをソースガスとして第1
のガス導入口3からチャンバ1内に導入する。このと
き、ソースガスの分圧は約40mTorr となり、そのうち
約10mTorr がTi(N(CH3)2)4の分圧である。
【0027】また、還元剤及び窒化源としてジメチルヒ
ドラジン((CH3)2NNH2)ガスを流量10〜100sccmで
第2のガス導入口4からチャンバ1内に導入する。(C
H3)2NNH2は、常温(25℃)で約150Torr位の蒸気圧
をもつので、MFC(Mass FlowController)を用いて直
接供給する。このようなガス導入時には、ガス排気量を
調整してチャンバ1の内部圧力を数十mTorr 〜1Torrに
保持する。
【0028】なお、H2等のキャリアガスを流量10〜10
00sccm程度導入してもよく、これによれば還元を補助す
る役目も果たすが、無くてはならないものではない。こ
のような条件によれば、チャンバ1内では、加熱温度に
より(CH3)2NNH2が活性化されてTi(N(CH3)2)4と反応し、
TiN とCH4 (気体)とH2(気体)が生じる。これによ
り、反応生成物としてのTiN が、S/D領域層15a,
15bの上面とコンタクトホール17a,17bの内周
面と層間絶縁膜16の上面に沿って堆積し、残りのCH4
とH2は常温で気体となって排気口25から排気される。
【0029】この状態で所定時間保持し、図2(B) に示
すように、半導体基板11の上に、高融点金属の窒化物
であるTiN 膜18を約400Å程度の厚さに形成する。
次いで、図2(C) に示すように、TiN 膜18の上に、ス
パッタ等のPVD法によりAl膜19を約5000Åの厚
さに堆積する。続いて、TiN 膜18とAl膜19の2層膜
を、同一のマスクを使用してパターニングし、S/D領
域層15a,15bから引き出されるS/D電極20
a,20bを形成する。
【0030】続いて、図2(D) に示すように、PSG等
の層間絶縁膜21を形成した後、S/D電極20a,2
0bの上にビアホール21a,21bを形成する。次
に、図3(A),(B) に示すように、既述したTiN 膜18、
Al膜19と同様な形成方法により、膜厚約400ÅのTi
N 膜22と膜厚約5000ÅのAl膜23の二層膜を形成
する。
【0031】続いて、図3(C) に示すように、リソグラ
フィー技術によりTiN 膜22とAl膜23をパターニング
し、S/D電極20a,20bに接続されるAl配線層2
4a,24bを形成する。この後に、特に図示していな
いが、配線パッド、保護絶縁膜等を形成して、半導体装
置を完成させる。以上のように、本発明の実施のための
第1の参考例においては、高融点金属元素を含むソース
ガスとして、Tiのアルキルアミノ化物であるTi(N(C
H3)2)4を用い、該ソースガス用の還元及び窒化ガスとし
てアルキルアミノ化合物である(CH3)2NNH2ガスを含むも
のを用いて、CVD法により基体上にTiN 膜18を形成
している。
【0032】このとき、反応生成物としてTiN のほかに
は、常温でガス状になっているアルキル化合物、窒素及
び水素ガスを生成するだけであり、TiCl4 とNH3 のガス
を用いる従来技術のように、常温で固体となるNH4Cl の
ようなものは生成されない。CH4 ガスやH2ガスは、チャ
ンバ1の排気口5から排気されるので、チャンバ1内壁
には不要な反応生成物は堆積せず、反応生成物を昇華す
るためのヒータ等をCVD装置に付加する必要がない。
【0033】しかも、上述したようなソースガスと還元
性ガスを用いることにより、熱的にも300℃程度でも
活性化が可能であり、膜形成温度を従来の600℃以上
から大幅に下げることができる。これにより、TiN 膜2
2とその上下に形成されるAl膜19,23との間に生じ
る熱歪が抑制され、S/D電極20a,20bやAl配線
24a,24bのメルトやヒロックが発生し難くなる。
【0034】なお、上記した説明では、ソースガスとし
て、Tiのアルキルアミノ化物であるTi(N(CH3)2)4を使用
しているが、Ti(N(C2H5)2)4 であってもよい。その他の
Tiを含むソースガスとしては、Ti(i-OC3H7)4,Ti(t-OC4
H9)4等のアルコキシド化物或いはTiCl4 ,TiCl3 ,TiCl
2 ,TiF4等のハロゲン化物を含むガス,又はCp2Ti
(N3)2,Cp2Ti 等のシクロペンタジエニル化物を含むガ
スを用いてもよい。
【0035】但し、シクロペンタジエニル化物であるCp
2Ti(N3)2,Cp2Ti 等は、通常、常温で固体であるので、
温度約200℃で昇華し、ガス化して用いる。なお、こ
れらの化学式のうち、iはイソ、tはターシャルを示し
ている。また、Cpはシクロペンタジエニル基を表し、C5
H5を略したものである。更に、還元ガスとしては、(C
H3)2NNH2、(CH3)HNNH2の他に、CH3NH2、(CH3)2NH、(C
H3)3N 、(C2H5)2NH 、(C2H5)3N、CH3NHNH2、C6H5NHNH2
等のアルキルアミノ化合物であってもよい。その他に、
ヒドラジンN2H4を含むガス或いはヒドラジンのアルキル
化合物を含むガスを用いてもよい。ヒドラジンアルキル
化合物は、上記したような(CH3)HNNH2、(CH3)2NNH2等が
ある。さらに、アルキルアジド化合物でも可能であり、
(CH3)N3 や(C2H5)N3等であってもよい。なお、これらの
還元ガスは窒化源としても作用する。
【0036】この参考例では、バリアメタルとしてTiN
を用いているが、その他の高融点金属窒化物として、タ
ングステン(W)やモリブデン(Mo)の窒化物を用い
てもよい。この場合のソースガスは、それらの高融点金
属のアルキルアミノ化物、アルコキシド化合物、ハロゲ
ン化物、シクロペンタジエニル化物である。次に、ソー
スガスとしてTiCl4 を用い、還元及び窒化ガスとしてメ
チルヒドラジン((CH3)HNNH2、以下、MHという)を用
いた場合の成膜速度、比抵抗、塩素濃度及びステップカ
バレッジについて説明する。なお、試験的にチャンバ内
の圧力は100mTorr とし、400〜700℃の温度範
囲でTiN を成長した。 図4に、還元剤としてMHを使
用した場合と、NH3 を使用した場合の成長速度を示す。
【0037】MH還元によるTiN の成長速度は、NH3
元に比べて一桁高く、MH流量10sccmで成長温度40
0℃の場合に、800Å/min の成長速度が得られた。
このことから、MH還元の反応性はNH3 還元に比べて極
めて高いことがわかる。また、MH還元により成長され
たTiN の結晶構造をX線回折で調べたところ、典型的な
NaCl型のTiN 結晶が成長し(200)面に優先配向し、
また、その結晶のグレインサイズは200〜260Åと
なることがわかった。また、SiO2膜の上でもTiN が成長
し、(200)面に優先配向した。なお、PVD法によ
るTi膜の上に形成する場合には、(111)面に優先配
向する。
【0038】図5に、比抵抗と成長温度の関係を示す。
比抵抗は、成長温度の増加にともなって低くなり、MH
還元により成長されたTiN は、500℃で90μΩ・cm
になった。NH3 還元により同等の比抵抗を得るためには
700℃以上の高い温度が必要となる。図6は、TiN 膜
中の塩素濃度と成長温度の関係を示すもので、NH3 還元
により成長されたTiN 中の塩素濃度は成長温度500℃
で3.3atomic%であるのに対して、MH還元により成
長されたTiN では、同じ成長温度で0.18atomic%と
なった。
【0039】これによりMHガスはTiCl4 を充分に還元
し、残留塩素濃度を減らすことができることがわかる。
塩素濃度は成長温度の上層とともに低くなり、図5の結
果を考え合わせると、比抵抗は残留塩素濃度の減少とと
もに低下すると考えられる。塩素濃度が低くなるとその
上に形成されるアルミニウムの腐食が少なくなる。その
腐食は、水洗後に観察される。そこで、MH還元により
TiN を形成し、その上にアルミニウム膜を積層し、水洗
後に顕微鏡観察をしたところ、アルミニウム表面の腐食
は全く観察されなかった。これに対して、NH3 還元によ
れば、腐食をなくすためには成長温度を550℃以上に
し、塩素含有量を少なくする必要がある。
【0040】なお、NH3 によりソースガスを還元してTi
N を形成した場合のアルミニウムの腐食は、層間絶縁膜
とアルミニウム膜の界面で発生している。これは、水洗
の際にその界面に滲み込んだ水に、TiN 膜中の塩素が拡
散するために生じるからと考えられる。ステップカバレ
ッジに関しては、MH還元により生成されたTiN を17
00Åの厚さに成長したところ、0.2μmφ、アスペ
クト比約2.6のコンタクトホールが完全に埋め込ま
れ、カバレッジも良好であることがわかった。また、リ
ーク電流は、従来と変わらない大きさであることも確認
している。
【0041】なお、上記した高融点金属窒化物は、絶縁
膜に形成されたホールを埋め込む場合にも同様にして適
用される。 (b)本発明の実施のための第2の参考例の説明 図7は、本発明の実施のための第2の参考例に係る高融
点金属窒化物形成用のCVD装置の構成図である。
【0042】図7において、図1と異なるところは、還
元性ガスを活性化する手段として平行平板電極に高周波
電圧を印加する手段を有していることである。CVD装
置の反応室31内には、半導体基板を載置する載置台3
2と、反応室31内にソースガスを導入するガス導入口
33と、不図示の排気装置に接続された排気口35を有
している。
【0043】また、反応室31の上にはプラズマ室36
が接続され、それらの空間は、反応室31にプラズマが
侵入しないようにするメッシュ状のイオントラップ部3
7により仕切られている。さらに、プラズマ室36の内
部には、還元性ガスを導入するためのガス導入口34が
設けられ、また、その外部の周囲には、一対の電極38
a,38bが配置され、電極間に電界を印加することに
よりプラズマ室36内の還元性ガスを活性化するように
構成されている。一方の電極38bには、13.46M
Hzの周波数の高周波電圧を供給する高周波電源39が接
続され、また他方の電極38aは接地されている。
【0044】そして、2つの電極38a,38bの間に
高周波電圧を印加することにより、プラズマ室36内部
に導入された還元性ガスを活性化する。この場合、還元
性ガスをプラズマにより活性化しているので、載置台3
1に内蔵されたヒータによる基板加熱温度は500℃以
下でも充分に成長する。このようなCVD装置において
も、本発明の第1の参考例と同様に、高融点金属元素を
含むソースガスとして、高融点金属のアルキルアミノ化
物、アルコキシド化物、ハロゲン化物又はシクロペンタ
ジエニル化物を含むガスを用いるとともに、そのソース
ガスを還元する還元剤として、アルキルアミノ化合物や
アルキルアジド化合物を含むガスや、ヒドラジン或いは
そのアルキル化合物を含むガスを用る。
【0045】このようなソースガスと還元ガスの反応に
より、高融点金属の窒化物、例えばTiN と、常温でガス
状になるアルキル化合物、N2やH2が生成される。それら
のガスは、反応室31の排気口35から排気され、反応
室31の内壁には残留しない。そのTiN は、第1参考
と同じように半導体基板上に形成され、配線のバリアメ
タルに用いられる。
【0046】また、本参考例では、上記したソースガス
と還元ガスを用い、しかも、高周波電圧の電界により還
元性ガスを活性化しているので、TiN を得るための基板
加熱温度は300℃〜500℃の範囲で充分であり、そ
の電極の下に配線層がある場合には、その下部配線層に
与える熱的な影響をさらに低減し、アルミニウム配線の
メルトやヒロックの発生も抑制される。
【0047】さらに、ソースガスの還元剤としてNH3
用いる場合と、本参考例の還元剤を使用する場合とを比
べると、本参考例の方が、成膜速度は大きく、比抵抗は
小さく、塩素濃度は低く、しかもステップカバレッジは
良好である。 (c)本発明の実施のための第3の参考例の説明 図8は本発明の実施のための第3の参考例のTiN膜を
形成するためのCVD装置の構成図である。
【0048】図8において、図1と異なるところは、還
元ガスを活性化する手段として紫外線を照射する水銀ラ
ンプを用いていることである。そのCVD装置のチャン
バ41内には、膜が成長される半導体基板を載置するヒ
ータ内蔵の載置台42と、チャンバ41内にソースガス
を導入するガス導入口43と、チャンバ41内に還元性
ガスを導入するガス導入口44と、不図示の排気装置に
接続されてチャンバ41内のガスを排気する排気口45
と、還元性ガスを活性化するためにチャンバ41内に紫
外線照射するための水銀ランプ46と、チャンバ41の
壁の一部に形成されて水銀ランプ45からの紫外線を透
過する透過窓47とを有している。
【0049】このCVD装置においては、水銀ランプ4
5の点灯により発生する高エネルギの紫外線によって、
チャンバ41内の還元性ガスとソースガスを活性化す
る。この紫外線照射により、基板加熱温度は500℃以
下で充分となる。また、チャンバ41内に導入する高融
点金属元素を含むソースガスとして、第1参考例と同様
に、高融点金属のアルキルアミノ化物、アルコキシド化
物、ハロゲン化物又はシクロペンタジエニル化物等を含
むガスを用いるとともに、そのソースガスの還元ガスと
して、第1参考例と同じく、アルキルアジド化合物、ア
ルキルアミノ化合物を含むガス、ヒドラジン或いはその
アルキル化合物等を含むガスを使用して、これにより半
導体基板の上にバリアメタルとなる高融点金属の窒化物
膜を形成する。この還元ガスは、窒化ガスとしても作用
する。
【0050】この場合、反応生成物として高融点金属の
窒化物の他には、常温でガス状になっているアルキル化
合物、N2及びH2を生成するだけであって、それらはチャ
ンバ41の内壁には残留しない。また、上記した反応ガ
スと還元ガスを用い、しかも、高エネルギの紫外線によ
りソースガスと還元性ガスを活性化しているので、TiN
よりなるバリアメタルを形成するための基板加熱温度は
300℃〜500℃の範囲で充分であり、そのバリアメ
タルの下に配線層がある場合には、その下側配線層に与
える熱的な影響をさらに低減し、アルミニウム配線のヒ
ロックの発生も抑制される。
【0051】なお、成膜速度、比抵抗、塩素濃度、カバ
レッジに関しては、第1参考例と同様な結果が得られ、
半導体装置の配線用バリアメタル材料として最適であ
る。 (d)本発明の第1の実施例の説明 図9は、本発明の第1の実施例の半導体装置の製造工程
を示す断面図である。この実施例では、第1参考例で使
用した図1に示すCVD装置を用いるので、CVD装置
の説明は省略する。
【0052】バリアメタルとしてTiN を形成する前の半
導体基板の断面の一部は、図9(A)に示すような状態で
ある。p型シリコンよりなる半導体基板11の上面の素
子形成領域を囲む部分には、選択酸化法によりフィール
ド酸化膜12が形成され、また、その素子形成領域には
MOSFETのゲート絶縁膜13、ゲート電極14及び
S/D領域層15a,15bが形成され、さらに、それ
らを覆う層間絶縁膜16にはS/D領域層15a,15
bを露出するためのコンタクトホール17a,17bが
形成されている。
【0053】また、コンタクトホール17a,17bか
ら露出したS/D領域層15a,15bの表面には、自
然酸化膜(SiO2)50が成長している。このような状態
で、図1に示すようなCVD装置のチャンバ1内に半導
体基板11を入れ、その半導体基板11を載置台2の上
に載せる。この後に、コンタクトメタル形成のための前
処理工程に入る。
【0054】まず、チャンバ1内を1×10-4Torr以下
に減圧した後に、載置台2に内蔵されたヒータにより半
導体基板11を加熱し、常温状態の基板温度を400〜
700℃まで上昇させる。ついで、ガス導入口4を通し
てヒドラジン(N2H4)ガスを100sccmの流量でチャン
バ1内に導入し、半導体基板11の上面をN2H4に曝す
と、コンタクトホール17a,17bから露出したS/
D領域層15a,15bの表面に形成された厚さ約10
Åの自然酸化膜(SiO2)50は、図9(B) に示すように
除去される。
【0055】なお、基板温度を400℃とし、N2H4の代
わりにヒドラジンアルキル化合物、例えばメチルヒドラ
ジン(MH)を流量100sccmで60秒間流しても、自
然酸化膜50は基板上から除去できる。このように自然
酸化膜50が除去されるのは、N2H4から解離した活性な
水素ラジカルがSiO2を還元するためであると考えられ
る。
【0056】次に、コンタクトメタルとしてTiSiを成長
する工程に入る。半導体基板11の温度を400℃〜7
00℃に加熱するとともに、TiCl4 ガスを10sccm、M
Hガスを5sccm、Si2H6 ガスを200sccmの流量でチャ
ンバ1内に導入するとともに、チャンバ1内の圧力を数
十 mTorrに設定する。この条件によれば、約100Å/
min の成長速度でTiSix が成長するので、その状態を所
定時間保持することにより、図9(C) に示すように、S
/D領域層15a,15bの上面とコンタクトホール1
7a,17bの内周面と層間絶縁膜16の上面に沿っ
て、TiSix 膜51を100Åの厚さに形成する。この場
合、TiSi x 膜51の中には数ppm の窒素が含まれる。
【0057】なお、Si2H6 の他にSiH4、Si3H8 等のポリ
シランガスを用いてもよい。次に、配線のバリアメタル
としてTiN を成長する工程に移る。半導体基板11を4
00〜500℃に加熱するとともに、TiCl4 を10scc
m、MHを10sccmの流量でチャンバ1内に導入する。
このときの、チャンバ1内の圧力を100m Torrとす
る。なお、キャリア及び窒素源としてNH3 を100sccm
入れてもよい。
【0058】この条件によれば、図10(A) に示すよう
に、比抵抗100μΩ・cm以下のTiN 膜52が、S/
D領域層15a,15bの上と、コンタクトホール17
a,17bの内周面と、層間絶縁膜16の上に形成され
る。そのTiN 膜52の中に残留する塩素濃度は、還元剤
としてNH3 を使用する場合に比べて1/40にまで下が
った。塩素の密度が高くなると、水洗の際に塩素が水に
溶け込んで、そのバリアメタルの上に積層されるAl膜の
腐食原因となるが、本実施例のように塩素濃度が大幅に
低下すると腐食の可能性が殆どなくなる。
【0059】このようなバリアメタルを積層した後に、
CVD装置から半導体基板11を取り出し、ついで、図
10(B) に示すように、スパッタ法によりAl膜53を5
000Å程度の厚さに積層する。そして、フォトリソグ
ラフィー技術により、Al膜53からコンタクトメタル5
1までの層をパターニングして、S/D電極54、55
を形成する。この後に、CVD法により層間絶縁膜21
を積層する。ついで、図10(C) に示すように、TiN /
Alよりなる上側配線24a,24bを形成することにな
るが、その詳細は第1参考例で既に説明したので省略す
る。
【0060】なお、還元ガスとしてはMHの他のヒドラ
ジンアルキル化合物であってもよいし、N2H4であっても
よい。以上のような工程によれば、S/D領域層15
a,15bの表面の自然酸化膜50を除去する工程から
バリアメタルとなるTiN 膜52の形成工程までは同一の
CVD装置のチャンバ1内で真空状態を破らずに行われ
ているので、自然酸化膜が再成長することもなく、スル
ープットが向上する。また、ヒドラジン又はヒドラジン
アルキル化合物を用いて、自然酸化膜の除去した後から
コンタクトメタルの形成までの一連の工程を600℃以
下の低温で処理しているので、層間に生じる熱歪が低減
する。
【0061】なお、バリアメタルとなるTiN のうちTiが
60%以上の場合は、S/D領域層15a,15bのシ
リコン面とTiN 膜52の界面にはTiリッチなTiN が形成
されるので、コンタクトメタルを形成せずに、450℃
以上の温度、例えば600℃でアニールを10秒間行う
と、その界面にはTiSix 層が形成される。これにより、
コンタクトメタルを形成するためにポリシランを流す必
要がなくなる。
【0062】また、反応ガスとして、第1参考例に示す
ようなソースガスと還元ガスを用いても良い。本実施例
における、成膜速度、比抵抗、塩素濃度、カバレッジに
関しては、第1参考例と同様な結果が得られ、半導体装
置の配線のバリアメタル材料として最適である。
【0063】(e)本発明の第2の実施例の説明 第実施例では、1つの反応チャンバ内で自然酸化膜除
去からバリアメタル形成が行われているが、自然酸化膜
除去と、メタル成長とを別々のチャンバ内で行ってもよ
く、その装置の一例を図11に示す。その装置は、2つ
の反応チャンバ61,62を有し、反応チャンバ61,
62の間には半導体基板を減圧雰囲気中で搬送する真空
搬送室63が設けられている。また、真空搬送室63に
は、半導体基板を出し入れするためのロードチャンバ6
4とアンロードチャンバ65が接続され、それらには半
導体基板を収納するカセットステーション66,67が
接続されている。
【0064】なお、反応チャンバ61,62と真空搬送
室63の間、真空搬送室63とロードチャンバ64の
間、真空搬送室63とアンロードチャンバ65の間、ロ
ードチャンバ64と第1のカセットステーション66の
間、およびアンロードチャンバ65と第2のカセットス
テーション67の間のそれぞれには、ゲートバルブ67
〜73が取り付けられている。これらのゲートバルブ6
7〜73は、半導体基板の移動に際して開閉することに
なり、以下の説明ではその開閉については省略してい
る。
【0065】次に、前記した装置を使用して自然酸化膜
の除去からバリアメタルを形成する工程までを説明す
る。なお、本実施例では、ガスの種類、成長温度等の成
長条件や成長膜厚については、第実施例と同じとし、
半導体基板の上の積層構造の変化は図9、図10に示す
ようになる。まず、図示しない搬送システムによって第
1のカセットステーション66から取り出された半導体
基板11は、ロードチャンバ64に搬送され、ここで減
圧された雰囲気に置かれた後に、真空搬送室63を介し
て第1の反応チャンバ61内に取付けられる。真空搬送
室63及び反応チャンバ61は、減圧状態となってい
る。
【0066】そして、第1の反応チャンバ61内では、
ヒドラジン又はヒドラジンアルキル化合物を導入し、内
部圧力を100mTorr とした状態で、基板温度を400
℃〜700℃にする。この状態を所定時間保持すると、
図9(A) に示すようなS/D領域層15a,15bの表
面に形成された自然酸化膜(SiO2)50が除去される。
【0067】次に、図示しない搬送システムにより半導
体基板11を第1の反応チャンバ61から取り出してか
ら、その半導体基板11を真空搬送室63を通して第2
の反応チャンバ62内に移す。その反応チャンバ62内
では、第実施例と同様に、TiCl4 とMHとSi2H6 を導
入し、基板温度を400〜600℃とする。これによ
り、コンタクトホール17a,17bの内周面とS/D
領域層15a,15bの表面と層間絶縁膜16の上面に
沿って、図9(C) に示すように、コンタクトメタルとし
てTiSix 膜51を形成する。
【0068】次に、第2の反応チャンバ62内に導入す
るガスを変え、TiCl4 とMHを導入して、半導体基板1
1を400℃〜500℃に加熱し、これにより図10
(A) に示すように、バリアメタルとしてTiN 膜52を成
長する。この後に、図示しない搬送システムにより半導
体基板11を、第2の反応チャンバ62から真空搬送室
63に移し、ついで、真空搬送室63から減圧状態のア
ンロードチャンバ65へ移送する。さらに、アンロード
チャンバ65と真空搬送室63の間のゲートバルブ73
を閉めた後に、アンロードチャンバ65内を常圧にし、
ついで半導体基板11を第2のカッセットステーション
67の中に収納する。
【0069】その後に、第実施例と同様にして、図1
0(B) に示すように、スパッタ法によりAl膜53をバリ
アメタル膜52の上に積層してから、リソグラフィー技
術によりAl膜53からコンタクトメタル膜51までをパ
ターニングして図10(C) に示すようなS/D電極5
4,55を形成する。なお、この実施例においても、コ
ンタクトメタルを形成するためにSi2H6 を導入せずに、
TiN 膜52のTiの含有量を60%以上とし、450℃以
上の温度でアニールすれば、S/D領域層15a,15
bのシリコン面とTiN 膜52との間にTiSiが形成される
ことになる。
【0070】この実施例で使用するソースガスと還元ガ
スは、第1参考例と同じものでもよく、成膜速度、比抵
抗、塩素濃度、カバレッジに関しては、第1実施例と同
様な結果が得られ
【0071】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、シリ
コン層に接する配線電極を構成する場合に、高融点金属
バリアメタルの下に高融点金属シリサイド膜を設けるよ
うにしているので、バリアメタルとシリコン層のコンタ
クトを良くできる。また、本発明によれば、バリアメタ
ルとなる高融点金属窒化物を成長する場合に、還元及び
窒化ガスとしてNH3 のみではなく、アルキルアジド化合
物、アルキルアミノ化合物、ヒドラジン、ヒドラジンア
ルキル化合物を含むガスを使用している。これによれ
ば、アルミニウムの配線を形成する場合に、メルトやヒ
ロックを生じさせないような低い温度で高融点金属窒化
物を成長できる。また、高融点金属窒化物を生成する際
に、常温で固体となるような生成物が反応によって生じ
ることはなく、チャンバ内壁にパーティクルの原因とな
る生成物の堆積を抑制できる。さらに、還元ガスとして
NH3 を用いる場合に比べて高融点金属窒化物膜中の塩素
含有量が少なくなり、その上に配線電極用に積層される
アルミニウム膜の腐食を抑制でき、TiCl4 をTiソースと
して用いた場合に、そのカバレッジを良くでき、その比
抵抗を小さくできる。
【0072】また、別の本発明によれば、減圧雰囲気中
で、シリコン層の表面にヒドラジン又はヒドラジンアル
キル化合物を供給して自然酸化膜を除去するようにして
いるので、CVD膜の形成が連続して形成でき、自然酸
化膜の再成長を防止できる。さらに、その自然酸化膜除
去と、コンタクトメタルとなる高融点金属シリサイド膜
の成長用と、バリアメタルとなる高融点金属窒化物膜の
成長とを真空状態を破らずに成長するようにしているの
で、スループットを向上できる。
【0073】さらに、シリコン層の表面に高融点金属シ
リサイドを形成する方法として、その上に形成される高
融点金属窒化物膜の中の高融点金属の含有量を60%以
上にし、その後の熱処理により高融点金属窒化物膜とシ
リコン層との間に高融点金属シリサイドを成長するよう
にしているので、高融点金属シリサイドを成長する際に
ポリサイドの導入を不要としてスループットを向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施のための第1の参考例及び
実施例に係るTiN 膜の形成に用いられるCVD装置の構
成図である。
【図2】本発明の実施のための第1の参考例の半導体装
置の製造方法について説明する断面図(その1)であ
る。
【図3】本発明の実施のための第1の参考例の半導体装
置の製造方法について説明する断面図(その2)であ
る。
【図4】本発明の実施のための第1の参考例に係るTiN
膜の成長速度と従来方法によるTiN 膜の成長速度を示す
特性図である。
【図5】本発明の実施のための第1の参考例に係るTiN
膜の比抵抗と従来方法によるTiN 膜の比抵抗を示す特性
図である。
【図6】本発明の実施のための第1の参考例に係るTiN
膜のCl濃度と従来方法によるTiN 膜のCl濃度を示す特性
図である。
【図7】本発明の実施のための第2の参考例に係るTiN
膜の形成に用いられるCVD装置の構成図である。
【図8】本発明の実施のための第3の参考例に係るTiN
膜の形成に用いられるCVD装置の構成図である。
【図9】本発明の第、第の実施例の半導体装置の製
造方法について説明する断面図(その1)である。
【図10】本発明の第、第の実施例の半導体装置の
製造方法について説明する断面図(その2)である。
【図11】本発明の第の実施例に係る自然酸化膜の除
去からバリアメタル膜形成までの工程に用いられる装置
の構成図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 陣内 新平 東京都新宿区西新宿2丁目3番1号 東 京エレクトロン株式会社内 (72)発明者 村上 誠志 東京都新宿区西新宿2丁目3番1号 東 京エレクトロン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−278431(JP,A) 特開 昭63−2319(JP,A) 特開 昭63−174319(JP,A) 特開 平3−101231(JP,A) 特開 平3−214734(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/28 - 21/288 H01L 21/3205 - 21/3213 H01L 21/768

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン層の上に、ヒドラジンガス、ヒド
    ラジンアルキル化合物ガスのいずれかと、高融点金属を
    含むソースガスと、ポリシランガスとの混合ガスを導入
    することにより、高融点金属シリサイド層を形成する工
    程と、 前記高融点金属シリサイド層の上に、少なくとも、ヒド
    ラジン、ヒドラジンアルキル化合物のうちのいずれかの
    ガスと高融点金属を含むソースガスとを含む混合ガスを
    導入し、高融点金属窒化物層を形成する工程とを有する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】記高融点金属シリサイド層を形成する前
    に、減圧雰囲気中に置かれた前記シリコン層の表面に、
    ヒドラジンガス、ヒドラジンアルキル化合物ガスの少な
    くとも1つを還元剤として導入し、熱化学反応により、
    前記シリコン層の表面の自然酸化膜を除去する工程を有
    することを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造
    方法。
  3. 【請求項3】前記自然酸化膜を除去する工程から前記高
    融点金属窒化物層を形成する工程までの間は、前記シリ
    コン層は、真空を破らずに減圧雰囲気内に置かれること
    を特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記ソースガスは、高融点金属のハロゲン
    化物、アルキルアミノ化物、アルコキシド化物、シクロ
    ペンタジエニル化物のいずれかを有するガスであること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半
    導体装置の製造方法。
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