JP2002353210A - 熱処理装置および熱処理方法 - Google Patents

熱処理装置および熱処理方法

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JP2002353210A
JP2002353210A JP2001157611A JP2001157611A JP2002353210A JP 2002353210 A JP2002353210 A JP 2002353210A JP 2001157611 A JP2001157611 A JP 2001157611A JP 2001157611 A JP2001157611 A JP 2001157611A JP 2002353210 A JP2002353210 A JP 2002353210A
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JP
Japan
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heat treatment
moisture
treatment furnace
furnace
concentration
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Application number
JP2001157611A
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English (en)
Inventor
Yukimasa Saito
幸正 齋藤
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Tokyo Electron Ltd
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Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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  • Local Oxidation Of Silicon (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分濃度の管理が容易に行え、処理の安定性
および再現性の向上を図る。 【解決手段】 被処理体wを収容して所定の熱処理を行
う熱処理炉1と、その炉内を減圧排気して圧力制御可能
な排気系12と、水素と酸素を反応させて水分を発生さ
せ該水分を熱処理炉1内に供給する水分供給手段10
と、熱処理炉1内の水分濃度を検出する水分検出手段2
7と、熱処理炉1内に不活性ガスを供給する不活性ガス
供給手段50と、前記水分検出手段27により処理前、
処理中および処理後に熱処理炉1内の水分濃度を検出
し、処理前後のうち少なくとも処理前の水分濃度が所定
値以下になるように熱処理炉1内を減圧しながら不活性
ガスを供給するよう制御する制御部30と備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理装置および
熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造においては、被処理体
例えば半導体ウエハに酸化、拡散、CVD、アニール等
の熱処理を施すための各種の熱処理装置が用いられてい
る。例えば酸化処理に用いる熱処理装置は、被処理体を
収容して所定の処理例えばウエット酸化処理を行うため
の熱処理炉と、該熱処理炉内を減圧排気して圧力制御可
能な排気系と、水素と酸素を反応させて水分を発生させ
該水分を前記熱処理炉内に供給する水分供給手段とを備
えている。
【0003】前記排気系の配管としては、腐食や該腐食
に起因する被処理体の金属汚染を防止するためにテフロ
ン(商品名)製の配管や内周面がフッ素樹脂でコートさ
れた配管が使用されている。また、酸化処理としては、
被処理体の特定部分のみを酸化させる選択酸化処理があ
るが、この選択酸化処理においては、処理の安定性およ
び再現性を確保する上で水分濃度の管理が非常に重要と
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱処理装置ないし熱処理方法においては、処理を連続的
に数ラン行うと、前のランで供給した水分の一部が前記
配管内の表面あるいはテフロン内部に吸着し、これが次
のランの熱処理炉内の水分濃度に影響を与え、酸化条件
が変わり、処理の安定性および再現性を期する上で妨げ
となっていた。
【0005】本発明は、前記事情を考慮してなされたも
ので、水分濃度の管理が容易に行え、処理の安定性およ
び再現性の向上が図れる熱処理装置および熱処理方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のうち、請求項1
の発明は、被処理体を収容して所定の熱処理を行う熱処
理炉と、その熱処理炉内を減圧排気して圧力制御可能な
排気系と、水素と酸素を反応させて水分を発生させ該水
分を熱処理炉内に供給する水分供給手段と、熱処理炉内
の水分濃度を検出する水分検出手段と、熱処理炉内に不
活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、前記水分検
出手段により処理前、処理中および処理後に水分濃度を
検出し、処理前後のうち少なくとも処理前の水分濃度が
所定値以下になるように熱処理炉内を減圧しながら不活
性ガスを供給するよう制御する制御部と備えたことを特
徴とする。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の熱処理装置
において、前記水分検出手段が露点計であることを特徴
とする。
【0008】請求項3の発明は、熱処理炉内に被処理体
を収容した後、排気系により熱処理炉内を所定の処理圧
力に減圧する工程と、熱処理炉内を所定の処理温度に加
熱する工程と、水素と酸素を反応させて水分を発生させ
該水分を熱処理炉内に供給して被処理体に所定の処理を
施す工程と、処理前、処理中および処理後に熱処理炉内
の水分濃度を検出して、処理前後のうち少なくとも処理
前の水分濃度が所定値以下になるように熱処理炉内を減
圧しながら不活性ガスを供給する工程とを備えたことを
特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、請求項3の熱処理方法
において、前記水分濃度を露点計により検出することを
特徴とする。
【0010】請求項5の発明は、請求項3の熱処理方法
において、前記処理が、水分および水素による酸化還元
反応に基づくシリコンの平衡蒸気圧曲線とタングステン
の平衡蒸気圧曲線とで囲まれる範囲の水分および水素の
雰囲気中で熱処理を行うことにより、前記被処理体に成
膜されたタングステンを酸化させないでシリコンのみを
酸化させる選択酸化処理であることを特徴とする。
【0011】請求項6の発明は、請求項3の熱処理方法
において、前記処理中に熱処理炉内の水分濃度が所定値
でないときに、酸素および水素の供給を停止して熱処理
炉内への水分供給を停止する工程を備えたことを特徴と
する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を添
付図面に基いて詳述する。図1は本発明の実施の形態を
示す熱処理装置の構成を示す図である。
【0013】図1において、1は被処理体例えば半導体
ウエハwを収容し、所定の処理圧力例えば200Tor
r(26.6kPa)の減圧下および所定の熱処理温度
例えば850℃の高温下で処理ガスとして水分HOを
供給して所定の熱処理例えば選択酸化処理を行う縦型で
バッチ処理式の熱処理炉で、この熱処理炉1は処理容器
である石英製の反応管2を備えている。
【0014】この反応管2は、上端が閉塞され下端が炉
口3として開放された縦長円筒状に形成され、その炉口
3が蓋体4で気密に閉塞されることにより気密性の高い
熱処理炉1を構成するようになっている。前記蓋体4上
には、多数例えば150枚程度の半導体ウエハwを水平
状態で上下方向に所定の間隔をおいて多段に搭載保持す
る保持具である石英製のボート5が炉口断熱手段である
保温筒6を介して載置されている。
【0015】前記蓋体4、図示しない昇降機構により炉
内へのボート5のロード(搬入)およびアンロード(搬
出)ならびに炉口3の開閉を行うように構成されてい
る。また、前記反応管2の周囲には、熱処理炉1内を所
定の温度例えば300〜1200℃に加熱制御可能な抵
抗発熱体を備えたヒータ7が設けられている。ヒータ7
には該ヒータ7の温度を検出してフィードバック制御を
行うための温度センサ(図示省略)が設けられている。
ヒータ7は、急速降温が可能な強制空冷式であってもよ
い。
【0016】反応管2の下側部には、ガス導入管部(導
入ポート)8が適宜設けられ、その一つには処理ガス供
給手段として、水素Hと酸素Oを反応させて水分H
Oを発生させ該水分を熱処理炉1内に供給する水分発
生装置(水分供給手段)10が接続されている。他のガ
ス導入管部には、その他のガス例えば炉内パージ用の不
活性ガス例えば窒素ガス(N)を供給する不活性ガス
供給系(不活性ガス供給手段)50の配管や炉内クリー
ニング用のガス例えば塩化水素(HCl)を供給するガ
ス供給系の配管が接続されている(図示省略)。
【0017】前記水分発生装置10は、触媒反応を利用
することにより水素と酸素を反応させて水分ガスを発生
させるもので、従来の外部燃焼装置と比較して反応温度
が低温で、パーティクルや汚染のない高純度の水分ガス
が得られる。また、水分ガス中に含まれる水分濃度は、
供給する水素と酸素の流量により任意に設定できる。更
に、水分発生装置10は、水素の供給量を多くする(水
素リッチ)ことにより水分+水素の供給も可能である。
【0018】また、前記反応管2の下側部には、熱処理
炉1内を排気するための排気管部(排気ポート)11が
設けられ、この排気管部11には熱処理炉1内を減圧排
気するための圧力制御可能な排気系(減圧排気系)12
の配管(排気管)13が接続されている。この排気系1
2の配管13は、例えばテフロン(登録商標)製の配管
もしくは内周面がフッ素樹脂でコートされた配管からな
っている。前記排気系12の下流には、炉内を例えば最
大1Pa程度に減圧可能な減圧ポンプ(ドライポンプ)
14が設けられ、この減圧ポンプ14の下流には除害装
置15が接続されている。
【0019】常圧下での処理(プロセス)を可能とする
ために、前記排気系12の途中には、図示しない除害装
置や排気ブロワを備えた工場排気系に通じる常圧排気系
16が分岐接続されている。分岐部17より下流には、
減圧排気系12に圧力制御弁(例えば開閉および圧力制
御が可能なコンビネーションバルブ)18が、常圧排気
系16に開閉弁19がそれぞれ設けられている。常圧排
気系16には、開閉弁19の代りに圧力制御弁例えばコ
ンビネーションバルブが設けられていてもよい。また、
前記減圧排気系12の途中には、ドレイン水を排水する
ための排水管20が接続され、この排水管20には開閉
弁21およびトラップ22が設けられている。
【0020】前記減圧排気系12の分岐部17よりも上
流には、熱処理炉1内の圧力を検出して圧力制御弁18
をフィードバック制御するための圧力センサ23,24
が開閉弁25,26を介して設けられている。圧力セン
サ23,24としては、差圧型でもよいが、気圧変化の
影響を受けにくい絶対圧型が好ましい。図示例では、検
出レンジの異なる二つの圧力センサ23,24が用いら
れており、一方の圧力センサ23は、例えば0〜100
0Torr(0〜133kPa)のレンジで検出可能と
され、他方の圧力センサ24は、例えば0〜10Tor
r(0〜1.33kPa)のレンジで検出可能とされて
いる。
【0021】そして、熱処理炉1内の水分濃度を検出す
るために、前記減圧排気系12の配管13の分岐部17
よりも上流には水分検出手段例えば露点計(水分計)2
7が開閉弁28を介して設けられている。この露点計2
7は、酸化アルミニウムキャパシター(インピーダンス
素子)からなる検出部を備え、この検出部を測定雰囲気
中に晒すと雰囲気中の水の蒸気圧に比例した数の水の分
子が酸化アルミニウムの細孔内に浸透して細孔壁の抵抗
値を変え、水の蒸気圧の変化をインピーダンス変化とし
て検出し得るようになっている。
【0022】前記露点計27に熱処理炉1からの排気を
引き入れるために、露点計27の後部側が減圧排気系1
2の減圧ポンプ14の上流近傍に開閉弁29を介して接
続されており、水分濃度を検出する場合には前後の開閉
弁28,29を開けて炉側からの排気を露点計27に図
1の左側から右側へ通過させるようになっている。
【0023】熱処理装置は、前記露点計27により図5
に示すように処理前A、処理中Bおよび処理後Cの水分
濃度を検出し、処理前後A,Cのうち少なくとも処理前
Aの水分濃度が所定値例えば露点−64℃以下になるよ
うに熱処理炉1内を減圧しながら不活性ガス例えば窒素
ガス(N)を供給するよう制御する制御部30を備え
ている。なお、制御部30は、処理前Aおよび処理後C
の水分濃度が所定値例えば露点−64℃以下になるよう
に熱処理炉1内を減圧しながら不活性ガス例えば窒素ガ
ス(N)を供給するように構成されていてもよい。熱
処理炉1内を減圧しながら不活性ガス供給系50により
熱処理炉1内に不活性ガスを供給することにより、熱処
理炉1内や排気系12の配管13内の雰囲気(水分を含
む)を不活性ガスでパージ(一掃ないし置換)すること
ができる。
【0024】前記パージにおいては、熱処理炉1内を迅
速に減圧して不活性ガスで十分に置換するため、および
熱処理炉1内や減圧排気系12の配管13内の表面ない
しテフロン内部に吸着した水分を除去するために、減圧
排気状態で、所定流量に制御された不活性ガス例えばN
を不活性ガス供給系50の図示しない開閉弁の開閉の
繰り返しにより間欠的に供給するサイクルパージを行う
ことが好ましい。また、前記制御部30は、処理中Bに
水分濃度が所定値例えば露点5℃でないときには、水分
発生装置10への酸素および水素の供給を停止して熱処
理炉1内への水分供給を停止(すなわち、処理を中止)
するよう制御するようになっていることが好ましい。
【0025】熱処理装置は、熱処理炉1の減圧排気系1
2の各接続部にシール手段である例えばOリングを設け
るなど、高減圧排気が可能な高気密構造とされている。
また、前記制御部30には、予め所望の熱処理方法を実
行するためのプログラムレシピが記憶されており、熱処
理装置は制御部30により水分発生装置10、ヒータ
7、減圧ポンプ14、圧力制御弁18等を制御して所望
の熱処理方法を実施するように構成されている。
【0026】次に、前記熱処理装置を用いて半導体ウエ
ハwの表面に所定の熱処理例えば選択酸化処理を施す場
合について説明する。この場合、半導体ウエハwのシリ
コン基板31上には、例えば図2に示すような電気回路
素子32が形成される。シリコン基板31上には、ソー
ス領域33およびドレイン領域34が設けられると共に
これらに跨るようにゲート酸化膜35が形成されてい
る。このゲート酸化膜35上にはポリシリコン膜36が
形成され、このポリシリコン膜36上にタングステン
(W)の膜37が形成されている。ポリシリコン膜36
とタングステン膜37との間には、バリア層としてタン
グステンナイトライド(WNx)等の膜39を形成する
こともある。そして、選択酸化処理により、タングステ
ンは酸化させずに、ポリシリコンの壁面およびソース/
ドレイン領域33,34のシリコン基板上に酸化膜38
を形成する。
【0027】この選択酸化処理においては、図3に示す
ようにHOおよびHによる酸化還元反応に基づくシ
リコン(Si)の平衡蒸気圧曲線mと、HOおよびH
による酸化還元反応に基ずくタングステン(W)の平
衡蒸気圧曲線nとで囲まれる範囲のHO+H雰囲気
中で熱処理を行うことによりタングステンを酸化させな
いで選択的にシリコンを酸化できる。図3において、タ
ングステンの平衡蒸気圧曲線nよりも上方の領域ではタ
ングステンおよびシリコンの両方の酸化反応が行われ、
タングステンの平衡蒸気圧曲線nとシリコンの平衡蒸気
圧曲線mとで囲まれた領域ではシリコンの酸化反応が行
われるがタングステンの酸化反応は行われず(タングス
テンの還元反応は行われる)、シリコンの平衡蒸気圧曲
線mよりも下方の領域ではタングステンおよびシリコン
の両方の還元反応が行われる。
【0028】前記選択酸化処理は、図4〜図6を用いて
説明する次のような条件下で行われる。先ず、熱処理炉
1内(反応管2内、以下同様。)に半導体ウエハwを搭
載したボート5をロードして炉口3を蓋体4で密閉した
なら、熱処理炉1内の真空引きを開始すると共に熱処理
炉1内を不活性ガスで置換し、更にサイクルパージ40
を行って熱処理炉1内を所定の処理圧力例えば200T
orr(26.6kPa)にする。この圧力下で、ヒー
タ7を昇温させて所定の処理温度例えば850℃にし、
水分発生装置10に水素Hと酸素Oを供給し、これ
ら水素および酸素を反応させて水分HOを発生させ、
この水分を反応管2内の半導体ウエハwの表面に供給し
て選択酸化処理を開始する。
【0029】この場合、水分発生装置10に先ず水素の
供給を開始した後、酸素の供給を開始して水分を発生さ
せ、半導体ウエハwに所定の処理時間水分の供給を行
い、その後酸素の供給を止めて水分の発生を止めた後、
熱処理炉1内部を十分に水素で置換した後水素の供給を
止める(図4参照)。この場合、水素の供給量は200
0sccmとし、酸素の供給量を例えば200sccm
とすることにより、図3に示したシリコンおよびタング
ステンの平衡蒸気圧曲線m、nで囲まれた範囲の水素リ
ッチの状態でのHO+H雰囲気中で所定の熱処理す
なわち選択酸化処理が行われる。
【0030】前記熱処理が終了したなら、ヒータ7を降
温させて熱処理炉1内を例えば300℃程度にし、熱処
理炉1内に不活性ガスを供給して熱処理炉内を不活性ガ
スでパージし、好ましくはサイクルパージ41を行って
から熱処理炉1内を常圧(大気圧)に戻した後、蓋体4
を開けて炉内からボート5をアンロードする。
【0031】水分濃度の管理が難しい前記熱処理例えば
選択酸化処理の安定性および再現性の向上を図るため
に、処理前A、処理中Bおよび処理後Cにおける熱処理
炉1内の水分濃度を水分検出手段例えば露点計27によ
り検出してプロセスを管理する。この場合、前記炉内圧
力下における処理前Aの露点は−64℃以下例えば−7
6℃程度、処理中Bの露点は5℃程度、処理後Cの露点
は−64℃程度が好ましいことが実験により求められて
いる。
【0032】そこで、処理前後A,Cのうち少なくとも
処理前Aの水分濃度が所定値例えば露点−64℃以下に
なるように熱処理炉1内を減圧しながら不活性ガスを供
給し、好ましくはサイクルパージ41を行う。すなわ
ち、処理前Aの水分濃度が露点−64℃を超えている場
合、熱処理炉1内や減圧排気系12の配管13内あるい
は配管13内の表面あるいはテフロン内部に水分が吸着
しあるいは残存していることが考えられ、これがプロセ
スの水分濃度に影響をもたらすため、処理前Aのパージ
時間をコントロールして水分濃度を露点−64℃以下に
する。これにより、処理の安定性および再現性の向上が
図れる。水分検出手段例えば露点計27を排気系12の
配管13に設けているため、熱処理炉1内の水分濃度は
もとより排気系12の配管13内の水分濃度も検出で
き、熱処理炉1内および排気系12の配管13内の水分
濃度の管理が容易にできる。
【0033】なお、処理後Cにおいても水分濃度が所定
値例えば露点−64℃以下になるように熱処理炉1内を
減圧しながら熱処理炉1内に不活性ガス例えばNを供
給し、好ましくはサイクルパージ40を行ってそのパー
ジ時間をコントロールするようにすることが好ましい。
すなわち、処理後Cの水分濃度が露点−64℃を超える
場合、減圧排気系12の配管13内の表面やテフロン内
部に水分が吸着して残り、これが次のランにおけるプロ
セスの水分濃度に影響をもたらすため、処理後Cのパー
ジ時間をコントロールして水分濃度を露点−64℃以下
にする。これにより、次のランにおける処理の安定性お
よび再現性の向上が図れる。
【0034】一方、処理中Bに水分濃度が所定値例えば
露点5℃でないときには、水分発生装置10への酸素お
よび水素の供給を停止して熱処理炉1内への水分供給を
停止(すなわち、処理を中止)する。この場合、水分濃
度を所定値にすべく水分発生装置10への水素および酸
素の供給量を制御する対策も考えられるが、この段階で
水分濃度が所定値でないということは水分発生装置10
の不具合等が疑われるため、水分濃度を所定値にすべく
水分発生装置10への水素および酸素の供給量を制御す
ることは好ましくない。
【0035】そこで、前記の場合、処理を中止すること
により、不良な熱処理が行われるのを防止でき、処理の
安定性および再現性を保障できる。処理を中止した場
合、ウエハは除去され、次工程には供給されないため、
不良製品ウエハの発生を未然に防止できる。また、処理
を中止した場合、水分発生装置10等のメンテナンスを
行うことが好ましい。
【0036】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の
設計変更等が可能である。例えば、本発明は、選択酸化
処理に適用することが好ましいが、これに限定されず、
水分濃度管理が必要なすべての熱処理に適用可能であ
る。熱処理炉としては、縦型に限定されず、横型であっ
てもよく、またバッチ式に限定されず、枚葉式であって
もよい。被処理体としては、半導体ウエハ以外に、例え
ばガラス基板やLCD基板等であってもよい。水分検出
手段としては、露点計以外に、例えば四重極質量分析計
(Qマス)、水分圧計等であってもよい。水分供給手段
としては、水分発生装置が好ましいが、水素と酸素を燃
焼反応させて水分を発生させる外部燃焼装置等であって
もよい。
【0037】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な効果を奏することができる。
【0038】(1)請求項1の発明によれば、被処理体
を収容して所定の熱処理を行う熱処理炉と、その熱処理
炉内を減圧排気して圧力制御可能な排気系と、水素と酸
素を反応させて水分を発生させ該水分を熱処理炉内に供
給する水分供給手段と、前記熱処理炉内の水分濃度を検
出する水分検出手段と、該水分検出手段により処理前、
処理中および処理後の水分濃度を検出し、処理前後のう
ち少なくとも処理前の水分濃度が所定値以下になるよう
に熱処理炉内を減圧しながら不活性ガスを供給するよう
制御する制御部と備えているため、水分濃度の管理が容
易に行え、処理の安定性および再現性の向上が図れる。
【0039】(2)請求項2の発明によれば、前記水分
検出手段が露点計であるため、水分濃度の管理を容易に
行うことができる。
【0040】(3)請求項3の発明によれば、熱処理炉
内に被処理体を収容した後、排気系により熱処理炉内を
所定の処理圧力に減圧する工程と、熱処理炉内を所定の
処理温度に加熱する工程と、水素と酸素を反応させて水
分を発生させ該水分を熱処理炉内に供給して被処理体に
所定の処理を施す工程と、処理前、処理中および処理後
に熱処理炉内の水分濃度を検出して、処理前後のうち少
なくとも処理前の水分濃度が所定値以下になるように熱
処理炉内を減圧しながら不活性ガスを供給する工程とを
備えているため、水分濃度の管理が容易に行え、処理の
安定性および再現性の向上が図れる。
【0041】(4)請求項4の発明によれば、前記水分
濃度を露点計により検出するため、水分濃度の管理を容
易に行うことができる。
【0042】(5)請求項5の発明によれば、前記処理
が、水分および水素による酸化還元反応に基づくシリコ
ンの平衡蒸気圧曲線とタングステンの平衡蒸気圧曲線と
で囲まれる範囲の水分および水素の雰囲気中で熱処理を
行うことにより、前記被処理体に成膜されたタングステ
ンを酸化させないでシリコンのみを酸化させる選択酸化
処理であるため、水分濃度の管理が難しい選択酸化処理
を再現性よく安定して行うことができる。
【0043】(6)請求項6の発明によれば、前記処理
中に熱処理炉内の水分濃度が所定値でないときに、酸素
および水素の供給を停止して熱処理炉内への水分供給を
停止する工程を備えているため、不良な熱処理が行われ
るのを防止でき、処理の安定性および再現性を保障でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す熱処理装置の構成を
示す図である。
【図2】電気回路素子の要部断面図である。
【図3】平衡蒸気圧比と温度の関係を示す図である。
【図4】炉内の温度と水素および酸素の供給流量の時間
的変化を示す図である。
【図5】露点の時間的変化を示す図である。
【図6】炉内の圧力の時間的変化を示す図である。
【符号の説明】
w 半導体ウエハ(被処理体) 1 熱処理炉 10 水分発生装置(水分供給手段) 12 減圧排気系(排気系) 27 露点計(水分検出手段) 30 制御部 50 不活性ガス供給系(不活性ガス供給手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M108 AA15 AA20 AB04 AC01 AC13 AC18 AC20 AC60 AD03 AD13 5F045 AB32 AC11 AD12 AE25 BB03 DP19 EB02 EE01 EE11 GB04 5F058 BC02 BF63 BG00 BG01 BG02 BG03 BG04 BG10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を収容して所定の熱処理を行う
    熱処理炉と、その熱処理炉内を減圧排気して圧力制御可
    能な排気系と、水素と酸素を反応させて水分を発生させ
    該水分を熱処理炉内に供給する水分供給手段と、熱処理
    炉内の水分濃度を検出する水分検出手段と、熱処理炉内
    に不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段と、前記水
    分検出手段により処理前、処理中および処理後に熱処理
    炉内の水分濃度を検出し、処理前後のうち少なくとも処
    理前の水分濃度が所定値以下になるように熱処理炉内を
    減圧しながら不活性ガスを供給するよう制御する制御部
    と備えたことを特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 前記水分検出手段が露点計であることを
    特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
  3. 【請求項3】 熱処理炉内に被処理体を収容した後、排
    気系により熱処理炉内を所定の処理圧力に減圧する工程
    と、熱処理炉内を所定の処理温度に加熱する工程と、水
    素と酸素を反応させて水分を発生させ該水分を熱処理炉
    内に供給して被処理体に所定の処理を施す工程と、処理
    前、処理中および処理後に熱処理炉内の水分濃度を検出
    して、処理前後のうち少なくとも処理前の水分濃度が所
    定値以下になるように熱処理炉内を減圧しながら不活性
    ガスを供給する工程とを備えたことを特徴とする熱処理
    方法。
  4. 【請求項4】 前記水分濃度を露点計により検出するこ
    とを特徴とする請求項3記載の熱処理方法。
  5. 【請求項5】 前記処理が、水分および水素による酸化
    還元反応に基づくシリコンの平衡蒸気圧曲線とタングス
    テンの平衡蒸気圧曲線とで囲まれる範囲の水分および水
    素の雰囲気中で熱処理を行うことにより、前記被処理体
    に成膜されたタングステンを酸化させないでシリコンの
    みを酸化させる選択酸化処理であることを特徴とする請
    求項3記載の熱処理方法。
  6. 【請求項6】 前記処理中に熱処理炉内の水分濃度が所
    定値でないときに、酸素および水素の供給を停止して熱
    処理炉内への水分供給を停止する工程を備えたことを特
    徴とする請求項3記載の熱処理方法。
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