JP3794243B2 - 酸化処理方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコン酸化膜を形成するための酸化処理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多数枚の半導体ウエハ(以下ウエハという)をバッチ炉内に搬入し、ウエハ上のシリコン膜を酸化してシリコン酸化膜(Si02 膜) を形成する方法として、酸素(02 )ガス及び塩化水素(HCl)ガスを用いるドライ酸化法や、酸素ガス及び水素(H2 )ガスを外部で燃焼させて水蒸気を生成し、この水蒸気と酸素ガスとを反応管内に導入するウエット酸化法などが知られており、目的とする膜質に応じて酸化法が選択される。
【0003】
これらの酸化法のうち、ドライ酸化法は、酸素ガスによりシリコン膜を酸化する一方、塩素のゲッタリング効果により表面の不純物が除去される。具体的には例えば多数枚のウエハをボ−トに棚状に保持させて縦型の反応管内に搬入し、反応管を囲むヒ−タにより処理雰囲気を加熱した後、酸素ガス及び塩化水素ガスを常温で反応管の天井部から反応管内に供給し、下方側から排気することにより行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところでプロセス温度が高い程スリップと呼ばれる欠陥がウエハに発生しやすくなることから、また下地に積まれた膜に対する熱の影響を避けるため、更には省エネルギ−化を図ることなどから、プロセス温度の低温化が検討されつつある。
【0005】
しかしながらプロセス温度を低くすると、ウエハの大口径化が進んでいることと相俟ってウエハの面内の膜厚の均一性が悪くなり、またウエハ間(面間)の膜厚のばらつきも大きくなる。
【0006】
ボ−ト上におけるウエハの搭載位置と膜厚の関係について調べてみると、膜厚の均一性は、ボ−トの上段側に位置するものほど悪くなる傾向がある。この理由について本発明者は次のように推測している。図7の(a),(b),(c)は夫々ウエハW上のガスの流れ、ウエハWの温度及び膜厚を模式的に示したものである。酸素ガス及び塩化水素ガスはウエハWの周縁(エッジ)から中央に向かって流れ、ウエハ上のシリコンが酸素ガスにより酸化されていくが、ウエハWの熱は周縁から放熱されるので温度は中央に向かうにつれて高くなる。このため酸化反応は中央の方が促進されるので、膜厚均一性が高い場合でも、膜厚は本来中央の方が周縁よりも厚くなる傾向にある。
【0007】
一方塩化水素が分解されて生成した水素と、酸素とが反応して僅かではあるが水蒸気が生成される。そしてボ−トの上段側ではガスが十分に温められていないので、ガスがウエハWの周縁から中央に向かって加熱されるにつれて水蒸気の生成量が多くなる。この水蒸気は酸化膜を増膜する効果があり、水蒸気の生成量の差が膜厚に大きく効いてくる。この結果膜厚分布はウエハWの中央部の膜厚が大きいいわば山形の分布になって、均一性が悪くなる。そしてガスは反応管の下方側に向かうにつれて温められるので、ボ−トの下段側では水蒸気の生成反応はほぼ平衡状態になっており、ウエハWに沿ってガスが流れる前に既に水蒸気が生成され尽くしている。従って処理ガスがウエハWの周縁から中央に向かって流れたときにウエハWの位置にかかわらず水蒸気の量はほとんど変わらないので、膜厚の均一性が高くなる。こうしたことからボ−トの上段側では膜厚の均一性がかなり悪く、上段側と下段側のウエハ間の膜厚の差が大きくなっていると考えられる。この結果プロセス温度の低温化が困難になっているというのが現状である。
【0008】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、その目的は、被処理体に対していわゆるドライ酸化処理を行うにあたって酸化膜の膜厚について高い均一性が得られ、プロセス温度の低温化に寄与することのできる技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シリコン層が少なくとも表面部に形成された被処理体を反応容器内に搬入すると共に当該反応容器内を所定の処理温度に加熱し、水素ガスを処理ガスとして用いずに、塩化水素ガスと酸素ガスとを処理ガスとして用い、この処理ガスを反応容器内に供給して前記シリコン層を酸化してシリコン酸化膜を形成する方法において、
前記処理ガスを反応容器内に供給する前に当該処理ガスにエネルギ−を与えて塩化水素から生成される水素と酸素とを反応させて微量な水分を強制的に生成することを特徴とする。
【0010】
処理ガスにエネルギ−を与える工程は、例えば反応容器内の処理温度にて水分の生成がそれ以上促進しない程度まで水分を生成する工程である。この工程は、処理ガスを例えばガス供給管に設けられた加熱部にて加熱する工程であり、この場合その加熱温度は、反応容器内の処理温度よりも高いことが好ましい。
【0011】
この方法を実施する酸化処理装置の一例としては、
被処理体を反応容器内に搬入すると共に、反応容器内を所定の処理温度に加熱し、水素ガスを処理ガスとして用いずに、塩化水素ガスと酸素ガスとを処理ガスとして用い、この処理ガスを反応容器内に供給して被処理体に対して酸化処理を行う熱処理装置と、
前記反応容器内に処理ガスを供給するガス供給管と、
前記ガス供給管に設けられ、処理ガスを反応容器内に供給する前に当該処理ガスを加熱し、塩化水素から生成される水素と酸素とを反応させて微量な水分を強制的に生成するための加熱部と、を備えた構成を挙げることができる。熱処理装置としては例えば多数の被処理体を棚状に保持具に保持して縦型の反応容器内に搬入し、反応容器を取り囲むヒ−タにより反応容器内を所定の処理温度に加熱する縦型熱処理装置が用いられる。
【0012】
また加熱部は、通気抵抗体が設けられ、処理ガスを加熱するための加熱室と、この加熱室を囲むように設けられると共に金属不純物の少ない抵抗発熱体例えば高純度の炭素素材をセラミックス例えば石英の中に封入してなるヒ−タ部と、を備えたものが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の酸化処理方法を実施するために用いられる酸化処理装置の一例を示す図である。この酸化処理装置は、縦型熱処理装置1と、この縦型熱処理装置1に処理ガスを導入する前に当該処理ガスを加熱するための加熱部2とを備えている。前記縦型熱処理装置1の構造について述べると、この装置1は、図1及び図2に示すように縦型の熱処理炉3と、保持具であるウエハボ−ト4と、このウエハボ−ト4を昇降させるボ−トエレベ−タ40と、前記熱処理炉3に接続されたガス供給管5及び排気管30と、を備えている。
【0014】
縦型の熱処理炉3は例えば石英よりなる反応容器である反応管31と、この反応管31を囲むように設けられた抵抗発熱体などからなる加熱手段であるヒ−タ32と、前記反応管31及びヒ−タ32の間にて断熱体34に支持されて設けられた均熱用容器33と、を備えている。前記反応管31は下端が開口すると共に、上面31aの少し下方側に多数のガス穴31bを有するガス拡散板31cが設けられている。前記ガス供給管5は断熱体34を外から貫通して配管されると共に、断熱体の34の内側でL字に屈曲されて反応管31と均熱用容器33との間にて垂直に立ち上げられ、反応管31の上面31aとガス拡散板31cとの間の空間に突入されている。
【0015】
ウエハボ−ト4は、図1において例えば天板41及び底板42の間に複数の支柱43を設け、この支柱43に上下方向に形成された溝にウエハWの周縁を挿入して保持するように構成されている。ウエハボ−ト4は反応管31の下端の開口部35を開閉する蓋体44の上に保温部である例えば保温筒45を介して載置されている。保温筒45はタ−ンテ−ブル46の上に載置され、ボ−トエレベ−タ40に設けられた駆動部Mにより回転軸47を介して回転できるようになっている。蓋体44はボ−トエレベ−タ40に設けられており、ボ−トエレベ−タ40が昇降することにより、熱処理炉3に対して、ウエハボ−ト4の搬入出が行われる。
【0016】
前記加熱部2は、図3に示すように縦型熱処理装置1の外においてガス供給管5の途中に設けられている。加熱部2は、加熱室を形成する例えば透明石英からなる加熱管21と、この加熱管21の外側に螺旋状に形成されたヒ−タ部22と、加熱管21及びヒ−タ部22を覆う筒状の断熱体23と、を備えており、断熱体23内には冷媒例えば冷却水を通流させるための冷却水通路24が形成されている。また加熱管21の中には、通気抵抗体である例えば多数の透明石英ガラスビ−ズ20が多数充填されている。通気抵抗体を設けることにより、ガスの滞留時間を長くすると共に、通気抵抗体が加熱されてガスがこれに接触しながら流れることによりガスが効率よく加熱される。
【0017】
前記ヒ−タ部22は例えば金属不純物の少ない金属例えば高純度のカ−ボンからなるファイバの束を複数束編み上げて紐状体を形成し、この紐状体をセラミックス体例えば石英管の中に封入して螺旋状に形成したものであり、電力供給線25により通電されて発熱する。なお26は熱電対からなる温度センサである。
【0018】
前記ガス供給管5における加熱部2の下流側にはバルブV0を介して分岐され、分岐管51、52の夫々には酸素ガス源53及び塩化水素ガス源54が接続されている。V1,V2はバルブ、MF1、MF2はガス流量部であるマスフロ−コントロ−ラである。この加熱部2は、加熱されたガスが熱処理炉3内に入る前に冷えないようにするために、できるだけ熱処理炉3に接近して設けることが好ましい。
【0019】
次に上述実施の形態の作用について説明する。先ずシリコン層が表面部に形成された多数枚例えば60枚の被処理体であるウエハWをウエハボ−ト4に棚状に保持させ、ヒ−タ32により予め所定の温度に加熱された反応管31内にボ−トエレベ−タ40により搬入し、炉口である開口部35を蓋体44により気密に閉じる(図1の状態)。続いて所定の処理温度例えば800℃まで反応管31内を昇温する。ウエハWを搬入する工程及び反応管31内を昇温する工程においては、反応管31内を図では見えないガス供給管から例えば僅かに酸素ガスを混入させた窒素ガスを供給しておき、反応管31内が処理温度になるとガスの供給を止め、図示しない排気手段により排気管30を介して反応管31内を排気することにより反応管31内を微減圧状態にし、この状態でウエハWの温度を安定させてから酸化処理を行う。
【0020】
一方縦型熱処理装置1の外部に設けられた加熱部2においては、加熱管21内を例えば1000℃の加熱雰囲気にしておき、バルブV0を開いて酸素ガス及び塩化水素ガスよりなる処理ガスを加熱管21内を通流させる。処理ガスは加熱管21内の透明石英ガラスビ−ズ20に接触しながらそれらの隙間を通って流出し、ここを通る間に1000℃付近に加熱される。これにより酸素ガス及び塩化水素ガスが下記式のように反応して微量な例えば数百ppmオ−ダの水蒸気が生成されると考えられる。
2HCl→H2 +Cl2
H2 +1/2O2 →H2 0
こうして加熱された処理ガスが熱処理炉3内に入り、均熱管33の内側を通って加熱されながら上昇し、反応管31の上部に流入する。更にこの処理ガスはガス孔31bから反応管31内の処理領域に供給され、下部の排気管30から排気される。このとき処理ガスは棚状に積まれたウエハWの間に入り込み、酸素ガスによりウエハW表面部のシリコン層が酸化されてシリコン酸化膜が生成される。この処理ガスの中には既述のように微量な水蒸気が含まれており、この水蒸気により酸化膜が増膜される。
【0021】
このような実施の形態によれば、後述の実施例の結果からも分かるようにウエハWの面内における膜厚の均一性が高く、またウエハW間における膜厚の均一性も高い。この理由については次のように考えられる。処理ガス(酸素ガス及び塩化水素ガスの混合ガス)は加熱部2にて例えば1000℃付近に加熱され、水蒸気が生成された後、二次側のガス供給管5を流れる間に多少冷えるが、一旦生成された水蒸気は温度が低くなっても量が減ることはないので、つまり上記の化学式において酸素と水素とから水蒸気が生成される反応の平衡が生成物側には移動しないので、反応管31内の処理温度よりも高い温度で水蒸気を生成しておけば、処理ガスは反応管31内にて、それ以上水蒸気を生成しない。
【0022】
従ってウエハボ−ト4に積まれているウエハWの間に処理ガスが入り込むときには水蒸気がいわば生成尽くされてしまっているので、ウエハWの周縁から中央に向かって流れる処理ガスに含まれる水蒸気の量はどの位置でもほぼ同じである。この結果ウエハボ−ト4の上段に位置するウエハWにおいても、面内での水蒸気による増膜作用の程度がほぼ同じであるため、膜厚の面内均一性が高くなる。従来ではウエハボ−ト4の下段側に向かうにつれて水蒸気の生成が進むことから、上段側では膜厚の均一性が悪く、下段側にいくほど膜厚の均一性が高かったが、この実施の形態では、下段側のガスの雰囲気を上段側で生成しているということができ、ウエハWの間での膜厚分布のばらつきも小さくなる、つまり面間の膜厚の均一性が高くなる。
【0023】
なお厳密には水蒸気が増膜に寄与するため、ウエハWの中央に向かうにつれて多少少なくなると考えられるが、「従来技術」の項目で述べたようにウエハWの周縁よりも中央の温度の方が高く、本来中央の膜厚が大きくなる傾向にあることから、周縁における増膜の程度が大きいことにより、周縁の膜厚を盛り上げる作用が働き、結果として膜厚の均一性を高めているともいえる。
【0024】
反応管3内にて水蒸気の生成が進む現象は、低温ほど膜厚の面内均一性、面間均一性に与える影響が大きいので、この実施の形態によれば処理の低温化に大きく寄与することができる。
【0025】
以上において本発明で用いる水素と塩素とを含む化合物のガスとしては塩化水素ガスに限らず、例えばジクロロシラン(SiH2Cl2)ガスなどであってもよい。また処理ガスにエネルギーを与えて水分を生成する工程は加熱部2で加熱することに限られるものではなく、例えばマイクロ波などの電力やレーザ光などのエネルギーを与えてガスを活性化させて行う工程などであってもよい。この場合、反応管内に処理ガスを導入したときにそれ以上水蒸気が生成されない程度に水蒸気を予め生成しておくことが好ましい。更に反応容器内でウエハに対して酸化処理を行う装置としてはバッチ処理を行う装置に限らず例えば枚葉式の熱処理装置であってもよい。
【0026】
【実施例】
既述の実施の形態に係る装置を用いて行った試験結果について述べる。
【0027】
(実施例1)
以下の処理条件により20cmサイズウエハの表面にシリコン酸化膜を形成した。
【0028】
反応管内の温度:800℃
ガス流量:O2/HCl=10/0.5(slm)
処理時間:90分
加熱部の温度:1000℃
ウエハの搭載枚数:100枚
反応管内の圧力:−49Pa(−5mmH2O)
ウエハボートの上段、中段、下段に位置するウエハのシリコン酸化膜の膜厚を測定し、各ウエハの面内均一性について調べると共に、加熱部のヒータをオフにした状態で同様の測定を行ったところ図4に示す結果が得られた。なお面内均一性とは、膜厚について2×面内平均値/(最大値−最小値)で表わされる値である。
【0029】
この結果から、処理ガスを加熱部で加熱してから反応管内に供給することにより、上段側から中段側にかけての面内膜厚均一性が改善されていることが分かり、面内(ウエハ間)においても膜厚が揃っていることが分かる。
【0030】
(実施例2)
以下の処理条件により20cmサイズウエハの表面にシリコン酸化膜を形成した。
【0031】
反応管内の温度:800℃
ガス流量:O2/HCl=10/0.3(slm)
加熱部の温度:1000℃
ウエハの搭載枚数:100枚
反応管内の圧力:−49Pa(−5mmH2O)
酸化処理時間の長さを2分、15分、30分、60分の4通りに設定し、夫々において中段のウエハの面内膜厚均一性について調べると共に面間の膜厚の均一性についても調べたところ、図5に示す結果が得られた。ただし面間均一性とは、ボート上における各ウエハ(実際には所定枚数のモニタウエハ)の膜厚の平均値を求め、それらの平均値の最大の値と最小の値の差をAとし、各ウエハの膜厚平均値の平均の値をBとすると、2×B/Aで表わされる値である。
【0032】
この結果から分かるように酸化処理時間が長い程、即ち厚膜になる程面内、面間均一性の改善効果は大きくなっているが、膜厚が3nm程度の薄膜領域であっても均一性の改善効果がある。
【0033】
(実施例3)
ウエハを搭載せずにウエハボートを反応管内に搬入すると共に反応管内の温度を800℃に設定し、ガス流量をO2/HCl=10/1(slm)とし、加熱部の温度を1000℃にした場合とオフにした場合の夫々について排気管から排気されるガス中の水素濃度を調べた。
【0034】
結果は図6に示す通りである。なお分析開始時間とは、ガスを流し始めてからの経過時間である。この結果から加熱部をオンにしたときには水素濃度が少ないことが分かるが、これはH2+1/2O2→H2Oの反応が進んでいるため、H2(水素)濃度が少なくなっていると推測される。また加熱部をオフにすると、この反応が加熱部オンの場合に比べて進んでいないためH2濃度が高いと考えられる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、被処理体に対していわゆるドライ酸化を行うにあたって酸化膜の膜厚について高い均一性が得られ、プロセス温度の低温化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸化処理方法に用いられる酸化処理装置の一例を示す縦断側面図である。
【図2】図1の酸化処理装置に用いられる縦型熱処理装置の外観図である。
【図3】 図1の酸化処理装置に用いられる加熱部を示す断面図である。
【図4】 ウエハボ−トの位置による膜厚均一性を調べた結果を示す特性図である。
【図5】 酸化処理時間と膜厚均一性との関係を調べた結果を示す特性図である。
【図6】 処理ガスを加熱部により加熱した場合としない場合とにおける反応管の排気口側の水素濃度の測定結果を示す説明図である。
【図7】従来の酸化処理方法の問題点を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 縦型熱処理装置
2 加熱部
W 半導体ウエハ
20 透明石英ガラスビ−ズ
21 加熱管
22 ヒ−タ部
23 断熱体
3 熱処理炉
31 反応管
32 ヒ−タ部
4 ウエハボ−ト
40 ボ−トエレベ−タ
44 蓋体
5 ガス供給管
53 酸素ガス源
54 塩化水素ガス源

Claims (12)

  1. シリコン層が少なくとも表面部に形成された被処理体を反応容器内に搬入すると共に当該反応容器内を所定の処理温度に加熱し、水素ガスを処理ガスとして用いずに、塩化水素ガスと酸素ガスとを処理ガスとして用い、この処理ガスを反応容器内に供給して前記シリコン層を酸してシリコン酸化膜を形成する方法において、
    前記処理ガスを反応容器内に供給する前に当該処理ガスにエネルギ−を与えて塩化水素から生成される水素と酸素とを反応させて微量な水分を強制的に生成することを特徴とする酸化処理方法。
  2. 処理ガスにエネルギ−を与える工程は、反応容器内の処理温度にて水分の生成がそれ以上促進しない程度まで水分を生成することを特徴とする請求項1記載の酸化処理方法。
  3. 処理ガスにエネルギ−を与える工程は、処理ガスを加熱する工程であることを特徴とする請求項1記載の酸化処理方法。
  4. 反応容器内に供給する前に処理ガスを加熱する温度は、反応容器内の処理温度よりも高いことを特徴とする請求項3記載の酸化処理方法。
  5. 反応容器内に供給する前に処理ガスを加熱する工程は、反応容器内にガスを供給するためのガス供給管に設けられた加熱部内で行われることを特徴とする請求項3または4記載の酸化処理方法。
  6. シリコン酸化膜を形成する工程は、多数の被処理体を棚状に保持具に保持して縦型の反応管内に搬入して行われることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の酸化処理方法。
  7. 被処理体の表面部のシリコン層を酸化してシリコン酸化膜を形成する酸化処理装置において、
    被処理体を反応容器内に搬入すると共に、反応容器内を所定の処理温度に加熱し、水素ガスを処理ガスとして用いずに、塩化水素ガスと酸素ガスとを処理ガスとして用い、この処理ガスを反応容器内に供給して被処理体に対して酸化処理を行う熱処理装置と、
    前記反応容器内に処理ガスを供給するガス供給管と、
    前記ガス供給管に設けられ、処理ガスを反応容器内に供給する前に当該処理ガスを加熱し、塩化水素から生成される水素と酸素とを反応させて微量な水分を強制的に生成するための加熱部と、を備えたことを特徴とする酸化処理装置。
  8. 熱処理装置は、多数の被処理体を棚状に保持具に保持して縦型の反応容器内に搬入し、反応容器を取り囲む加熱手段により反応容器内を所定の処理温度に加熱する縦型熱処理装置であることを特徴とする請求項7記載の酸化処理装置。
  9. 加熱部は、通気抵抗体が設けられ、処理ガスを加熱するための加熱室と、この加熱室を囲むように設けられると共に金属不純物の少ない抵抗発熱体をセラミックスの中に封入してなるヒ−タ部と、を備えたことを特徴とする請求項7または8記載の酸化処理装置。
  10. 加熱部は、通気抵抗体が設けられ、処理ガスを加熱するための加熱室と、この加熱室を囲むように設けられると共に金属不純物の少ない抵抗発熱体をセラミックスの中に封入してなるヒ?タ部と、を備えたことを特徴とする請求項8または9記載の酸化処理装置。
  11. 抵抗発熱体は高純度の炭素素材からなることを特徴とする請求項10記載の酸化処理装置。
  12. セラミックスは石英であることを特徴とする請求項10または11記載の酸化処理装置。
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