JPH0547741A - 基板表面の酸化膜の除去方法 - Google Patents

基板表面の酸化膜の除去方法

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JPH0547741A
JPH0547741A JP23540391A JP23540391A JPH0547741A JP H0547741 A JPH0547741 A JP H0547741A JP 23540391 A JP23540391 A JP 23540391A JP 23540391 A JP23540391 A JP 23540391A JP H0547741 A JPH0547741 A JP H0547741A
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Akira Izumi
昭 泉
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板表面の酸化膜を除去する場合に、実用的
なエッチングレートを確保しながら、エッチング処理に
伴うパーティクルの生成自体を抑制し、半導体デバイス
の品質向上を図る。 【構成】 エッチング工程に先立ち、ホットプレート加
熱、赤外線照射、紫外線照射、熱風乾燥などによってシ
リコンウエハを十分に乾燥させて基板表面の乾き度を向
上させる。表面が十分に乾燥したシリコンウエハに対し
フッ化水素とアルコールとの混合ベーパーを供給してウ
エハ表面をエッチング処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大規模集積回路等の
半導体デバイスの製造プロセスにおいて、基板表面の酸
化膜、例えばシリコンウエハの表面に形成された酸化膜
を除去する方法に関し、特に、エッチング処理に伴うパ
ーティクルの生成を抑えるための技術に係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程においては、
デバイスの動作特性に対し悪影響を与えるような各種の
汚染が起こることが考えられるため、製造工程の各段階
においてシリコンウエハ表面の清浄化のための様々な努
力がなされている。
【0003】シリコンウエハの表面に形成される自然酸
化膜(SiO2)も、ウエハ表面に対する汚染の1つで
あると考えられるが、この自然酸化膜は、シリコンウエ
ハを大気中に放置しておくだけでも、ウエハ表面に10
〜20Åの厚みに容易に形成されてしまい、また、半導
体デバイスの製造プロセスにおける各種の洗浄・エッチ
ング工程においても二次的に形成される。
【0004】ここで、ソース、ドレーン等の電極が形成
されるべき下地に自然酸化膜が残存していたりすると、
正常な電極の機能が得られなくなり、また、金属電極を
形成する場合にコンタクト抵抗を低く抑えるためにも、
シリコンウエハ表面から自然酸化膜を完全に除去してお
かなければならない。
【0005】シリコンウエハの表面から酸化膜を除去す
る方法として、ウェット式及びドライ式の各種のエッチ
ング処理方法が提案され実施されている。ところが、何
れの方法においても、エッチング処理に伴うパーティク
ルの発生を避けられず、品質上の大きな問題となってい
る。すなわち、酸化膜(SiO2)の除去にはフッ酸
(フッ化水素酸)或いはフッ化水素ベーパーが一般的に
使用され、シリコンウエハに対しフッ化水素(HF)が
供給されると、次の反応により、シリコンウエハの表面
から酸化膜が除去される。
【0006】 SiO2+4HF→SiF4(g)+2H2
【0007】(g:気相)
【0008】ところが、この場合に、下記の反応式
(1)に示すような好ましくない副反応や化1に示すよ
うなエッチングの逆反応、或いは反応式(2)、(3)
に示すような反応が起こって、ウエハ表面にコロイド状
のメタケイ酸H2SiO3や二酸化ケイ素等を生成し、こ
れらの不揮発性の反応生成物が凝集してパーティクルに
なると考えられている。
【0009】 SiO2+2H2O→Si(OH)4…(1)
【0010】
【化1】
【0011】 SiF4+2HF→H2SiF6(フルオロケイ酸)…(2)
【0012】 H2SiF6+3H2O→H2SiO3+6HF…(3)
【0013】そして、上記のようにして発生したパーテ
ィクルをウエハ表面から除去し、或いはパーティクルの
生成自体を抑制することを目的として、従来、以下に示
すような対策が行なわれている。
【0014】フッ酸液を使用し、ウェットステーション
と呼ばれるバッチ式ウェット洗浄槽やスピンプロセッサ
と呼ばれる枚葉式ウェット洗浄槽を用いてウェットエッ
チング処理する場合においては、その処理に伴って発生
したパーティクルを、エッチング工程後に純水を用いて
十分にリンス処理することにより、シリコンウエハの表
面から除去するようにしている。
【0015】また、フッ化水素と水との混合ベーパーを
使用し、その混合ベーパーを密閉容器内へ導入してベー
パーエッチング処理する方法では、エッチング処理終了
後に密閉容器内を減圧して、発生したパーティクルを真
空吸引により雰囲気ガスと一緒にウエハ表面から持ち去
って除去するようにしている。
【0016】以上の2つの方法は、エッチング処理に伴
って一旦発生したパーティクルを後処理によりウエハ表
面から除去しようとするものであるが、フッ化水素と水
との混合ベーパーを使用して気相でエッチング処理する
方法において、シリコンウエハの温度を上げてエッチン
グすることにより、パーティクルの発生自体を抑制しよ
うとする方法も行なわれている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フッ酸
を用いてウェットエッチング処理した後、純水リンス処
理する方法では、純水中からシリコンウエハ表面へパー
ティクルが再付着したり、純水リンス処理後の乾燥工程
においてウエハ表面へのパーティクルの付着が起こった
りする、といった問題点がある。また、シリコンウエハ
上に微細な回路パターンが形成されているような場合に
は、微細な凹部内へ純水が流入し難く、また、その液交
換が不十分となり、十分なリンス効果を上げることがで
きず、シリコンウエハの表面にパーティクルが残留付着
したままになる、といった問題点がある。
【0018】また、フッ化水素と水との混合ベーパーに
よるベーパーエッチング処理後に減圧処理する方法で
は、耐腐食性を有するとともに減圧仕様等を兼ね備えた
装置を必要とし、装置全体のシステムが複雑化する。ま
た、一旦パーティクルが発生してしまうと、それをシリ
コンウエハの表面から除去するのは極めて難しいが、こ
の方法では、パーティクルを物理的吸引力だけでウエハ
表面から脱離させようとするものであるので、そのパー
ティクル除去効率の点で信頼性に欠けるといった問題点
がある。
【0019】一方、ベーパーエッチング処理時における
シリコンウエハの温度を調節してパーティクルの発生自
体を抑制する方法では、室温近くでシリコンウエハの微
妙な温度調節が必要であるが、その微妙な調節は非常に
難しい。また、パーティクルの発生を或る程度は抑制す
ることができるが、工程そのものを基本的に変える方法
ではないので、抑制効果には限界があって不十分であ
る。さらに、シリコンウエハの温度を上げると、ウエハ
上に水が結露しにくくなるため、パーティクルの発生が
抑えられるのであるが、水と共にウエハ上へのフッ化水
素の結露も抑制されることになり、この結果、酸化膜の
エッチングレートが非常に低くなる。従って、実用的な
範囲でエッチングレートを或る程度以上に確保しながら
エッチング処理を行なう場合には、実際上この方法を採
用することはできない。
【0020】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、エッチング処理時における基板の温
度を調節する、といった単なる条件的な対応によらず
に、エッチング処理に伴うパーティクルの生成自体を抑
制することができる新規な、基板表面の酸化膜の除去方
法を提供することを技術的課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明では、前工程に
おいて洗浄されスピンドライ法や引上げ乾燥法などによ
って表面から液滴が除去された基板について、その表面
の酸化膜を除去するに際し、エッチング工程に先立ち、
基板表面の乾き度を向上させる目的で、ホットプレート
加熱、IRランプ加熱、UVランプ加熱、熱風乾燥など
によって基板を十分に乾燥させるようにした。そして、
表面が十分に乾燥した基板に対しフッ化水素とアルコー
ルとの混合ベーパーを供給して基板表面のエッチング処
理を行なうようにした。
【0022】従来のエッチング処理方法では、フッ化水
素と共に水を使用し、フッ酸水溶液によるウェットエッ
チング或いはフッ化水素と水との混合ベーパーによるベ
ーパーエッチングを行なうようにしていた。フッ化水素
と共に水を使用するのは、化2の反応式に示すように、
HFを解離させてエッチング反応における活性種である
HF2 -を生成するのにH2Oが必要であるからである。
【0023】
【化2】
【0024】また、基板表面の酸化膜をエッチング処理
する前の段階においては、基板の前工程処理の種類や基
板の保存状況に応じて量の異なった吸着水が基板表面に
残存している。
【0025】このように、エッチング反応においては必
ず水が関与し、しかも、エッチング処理前の基板の表面
には、量の多少はあるが、常に吸着水が残存している。
一方、上述したように、反応系内での水の存在は、エッ
チング処理に伴うパーティクル発生の根本原因となって
いる。
【0026】これに対し、この発明の方法では、エッチ
ング工程に先立って、基板表面の乾き度を向上させるた
めに基板を十分に乾燥させるようにしているため、基板
表面の付着水分が殆んど存在せず、かつ、エッチング処
理にはフッ化水素とアルコールとの混合ベーパーが使用
され、水を使用しないので、雰囲気中の水分量は極めて
低く抑えられる。しかも、アルコール、特に分子量が小
さいメタノールやエタノールなどと水とは無限大に溶解
し合うため、エッチング反応に伴って副生成物として生
成された水は、雰囲気中に含まれるアルコール中に溶解
し、反応の系外へ効率良く持ち出されて除去される。従
って、基板表面にも、また雰囲気中にも、水分が殆んど
存在しない状態でエッチング処理が行なわれるため、パ
ーティクルの生成が抑えられる。特に、基板表面に吸着
水が残存していると、エッチング反応の初期においてエ
ッチングが大いに促進される一方、パーティクルも生成
し易くなるが、この発明の方法によれば、そのようなパ
ーティクルの生成を抑制することができる。
【0027】一方、エッチング工程においては、フッ化
水素と共にアルコールが基板に対し供給されるので、化
3の反応式に示すように、水の代わりにアルコール(R
OH)がフッ化水素(HF)を解離させて、エッチング
反応における活性種であるHF2 -を生成する。
【0028】
【化3】
【0029】そして、活性イオンHF2 -が酸化膜(Si
2)に有効に作用してエッチング反応が速やかに進行
することになる。この発明の方法では、基板の温度を上
げてパーティクルの生成を抑制するといったことは行な
わないので、エッチングレートを実用的な範囲に確保し
てエッチング処理を行なうことが可能である。
【0030】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例について説明
する。
【0031】この発明に係る方法は、連続した2つの処
理段階からなる。まず、第1の段階では、基板、例えば
シリコンウエハの表面の高度の乾燥を目的として、シリ
コンウエハの前処理を行なう。これには、例えば、ホッ
トプレート上にシリコンウエハを載置して加熱したり、
大気中においてシリコンウエハの表面にUVランプから
紫外線を照射し或いはIRランプから赤外線を照射して
加熱したり、熱風乾燥したりして、シリコンウエハを十
分に乾燥させる。この場合、シリコンウエハ表面の高い
乾き度を必要とするので、従来普通に使用されているス
ピンドライ乾燥法や温純水引上げ乾燥法などによってウ
エハ表面から液滴を除去した程度では不十分であり、そ
れらの乾燥処理を施した後、さらに、上記のような方法
で乾燥処理を行なう必要がある。そして、シリコンウエ
ハの表面を十分に乾燥させたあと、第2段階として、シ
リコンウエハの表面から酸化膜を除去するために、エッ
チング処理を行なう。このエッチング処理では、フッ化
水素とアルコール、例えばメタノールとの混合ベーパー
が使用される。
【0032】図1は、この発明の方法におけるエッチン
グ工程を実施するための装置の1例を示す概略構成図で
ある。図において、酸化膜が被着形成されたされたシリ
コンウエハ10が収容される容器12は、その全体がテフロ
ンを用いて形成されており、その内部は外部から気密に
隔離されている。この容器12には、それぞれテフロン製
の、ベーパーの供給管路14及び排気管路16が接続されて
おり、また、バイパス管路18が付設されている。尚、図
1には示されていないが、容器12の側面には、シリコン
ウエハを出し入れするための扉が設けられており、その
扉に隣接してロードロック室を併設したり、また、他の
プロセス装置と搬送ラインを接続してインライン化する
ような構成とすることもできる。
【0033】容器12の供給口側に連通している供給管路
14には、2本の管路20、22が合流している。各管路20、
22は、それぞれテフロン製であり、一方の管路20は、フ
ッ化水素(HF)とメタノール(CH3OH)との混合
液24が収容されたテフロン製のタンク26に連通接続され
ており、他方の管路22は、100%メタノール液28が収
容されたテフロン製のタンク30に連通接続されている。
HF−CH3OH混合液24は、フッ化水素を38.5重
量%、メタノールを61.5重量%の重量比で混合した
共沸組成液であり、液組成が常に一定のまま変化しない
ようにされている。
【0034】また、各タンク26、30には、それぞれキャ
リアガスの供給管路32、34が連通接続されており、2本
の供給管路32、34は、キャリアガスである窒素ガスの供
給源36に連通する共通管路38から分岐している。各供給
管路32、34には、マスフローコントローラ40、42がそれ
ぞれ介挿されている。そして、窒素ガス供給源36から各
供給管路32、34を通して各タンク26、30内へ供給するキ
ャリアガスとしての窒素ガスの供給量を各マスフローコ
ントローラ40、42によってそれぞれ調節することによ
り、容器12へのフッ化水素−メタノールの混合ベーパー
の供給量及びメタノールベーパーの供給量をそれぞれ調
整するようにしている。また、HF−CH3OH混合ベ
ーパーの供給経路とは別にメタノールベーパーの供給経
路を設けていることにより、容器12内へ供給するメタノ
ールベーパーの濃度を非常に高く調整して、フッ化水素
ベーパーに比してメタノールベーパーを過剰に容器12内
へ供給することができるようになっている。また、エッ
チング処理終了後等において容器12の内部をパージする
ことができるように、バルブを操作することによって、
窒素ガス供給源36から各タンク26、30を通さずに窒素ガ
スだけを容器12内へ供給することができる構成とされて
いる。
【0035】上記した構成の装置全体を22℃の雰囲気
温度に調節された室に配置し、装置全体をその温度に保
持するようにした。また、プロセス条件としてアルコー
ル濃度を高い状態にするので、メタノールベーパーの供
給経路の途中で結露して流量コントロールが不安定にな
ったり、ミストが発生したりするなどの不都合が生じな
いようにするために、メタノールベーパーの供給側の温
度と容器12の内部及びシリコンウエハ10自体の各温度と
が同等になるように設定し、或いは、前者の温度よりも
後者の温度が若干高くなるように設定するようにした。
そして、容器12内へのフッ化水素−メタノール混合ベー
パーの供給量及びメタノールベーパーの供給量をそれぞ
れ最適に条件設定して、シリコンウエハのエッチング処
理を行なうようにした。
【0036】尚、上記説明では、フッ化水素とメタノー
ルとの混合液24を使用して混合ベーパーを容器12内へ供
給するようにしているが、フッ化水素のボンベを使用し
てフッ化水素の単独ベーパーを供給するようにしてもよ
い。また、アルコールとしては、メタノール以外にもエ
タノール、イソプロピルアルコール等を使用することが
できる。尚、タンク26内に収容されたHF−CH3OH
混合液24中のフッ化水素HFの濃度を十分低く抑えても
よい場合には、上記のように、別途メタノール液28のみ
を収容するタンク30を設け、フッ化水素−メタノールの
混合ベーパーの供給経路とは別の経路からメタノールベ
ーパーを容器12内へ供給する構成をとるには及ばない。
【0037】次に、上記装置を使用して行なった実験例
及びその実験結果について説明する。各実験において
は、リンドープn型、抵抗率2〜8Ω・cmのシリコンウ
エハをそれぞれ用いた。そして、そのシリコンウエハを
通常の水蒸気酸化法により酸化して、2,000Åの厚
みの熱酸化膜を表面に形成したものをサンプルとした。
また、シリコンウエハを通常のドライ酸化法により酸化
して、140Åの厚みの熱酸化膜を形成したものをサン
プルとした。
【0038】また、実験には、フッ化水素−アルコール
混合液として、森田化学工業(株)製の超高純度の共沸
組成HF−CH3OH混合液(HF:38.5重量%、
CH3OH:61.5重量%)を使用した。また、メタ
ノールは、半井化学(株)製の電子工業向け超高純度品
(ELグレード)を用い、また、窒素(N2)ガスは、
日本酸素(株)製の超高純度グレードのものを用いた。
比較実験に使用したフッ化水素−水混合液としては、橋
本化成(株)製の超高純度のHF−H2O混合液(H
F:50重量%、H2O:50重量%)を用いた。
【0039】また、評価には、日立電子エンジニアリン
グ(株)製のレーザー表面異物検査装置(HLD−30
0B)を用い、処理前後におけるシリコンウエハ表面上
のパーティクルの個数の増減を調べた。処理前のパーテ
ィクルの個数は、径が0.4μm以上のものについては
20〜40個/ウエハ、径が0.28μm以上のものに
ついては約100個/ウエハであった。
【0040】そして、エッチング工程の前処理として行
なうシリコンウエハの乾燥処理は、大気中において、通
常使用されているホットプレートの表面にシリコンウエ
ハを載置し、200℃の温度で2分間加熱することによ
り行なった。また、290Wの低圧水銀ランプを使用
し、大気中においてシリコンウエハの表面へ3分間紫外
線を照射することにより、シリコンウエハの表面を乾燥
させた。
【0041】エッチング処理は、室温22℃において行
なった。また、エッチング処理の開始前及び終了後には
それぞれ、N2ガスを10SLMの流量で1分間流して
容器12内のパージを行なった。
【0042】[実験例1]
【0043】HF−CH3OH混合液24が収容されたタ
ンク26内へ流入させる窒素ガス(キャリアガス)の流
量、及び、メタノール液28が収容されたタンク30内へ流
入させる窒素ガスの流量をそれぞれ1SLMとした。サ
ンプルとしては、表面に2,000Åの厚みの熱酸化膜
が形成されたシリコンウエハ、並びに、表面に140Å
の厚みの熱酸化膜が形成されたシリコンウエハをそれぞ
れ使用し、前者の場合は0.4μm以上の大きさのパー
ティクルについて、また、後者の場合は0.28μm以
上の大きさのパーティクルについて、それぞれの個数を
調べて評価を行なった。
【0044】エッチング工程の前処理は、シリコンウエ
ハの表面の乾燥度合を変化させて評価を行なえるように
するため、純水リンス処理→スピンドライ乾燥、純
水リンス処理→スピンドライ乾燥→メタノールベーパー
リンス処理(容器12内にシリコンウエハ10を収容し、メ
タノール液28が収容されたタンク30内へ窒素ガスを5S
LMの流量で流入させ、メタノールベーパーを容器12内
へ供給することにより行なった。)、純水リンス処理
→スピンドライ乾燥→200℃のホットプレート上で2
分間加熱、の3通りで行なった。また、エッチング処理
は、シリコンウエハの表面から酸化膜が完全に除去され
るまで行なった。
【0045】実験結果を図2に示す。図2中、(a)、
(b)、(c)で示したものが、表面に140Åの厚み
の熱酸化膜が形成されたシリコンウエハをサンプルとし
た場合の結果であって、(a)が上記の前処理を行な
ったときの結果を、(b)が上記の前処理を行なった
ときの結果を、(c)が上記の前処理を行なったとき
の結果をそれぞれ示している。また、(A)、(B)、
(C)で示したものが、表面に2,000Åの厚みの熱
酸化膜が形成されたシリコンウエハをサンプルとした場
合の結果であって、(A)が上記の前処理を行なった
ときの結果を、(B)が上記の前処理を行なったとき
の結果を、(C)が上記の前処理を行なったときの結
果をそれぞれ示している。
【0046】図2に示した結果より、エッチング処理前
におけるシリコンウエハの表面の乾き度に応じてエッチ
ング処理後のパーティクル発生数が異なり、エッチング
処理前にシリコンウエハを200℃のホットプレート上
で2分間加熱してウエハ表面を十分に乾燥させると、続
いてHF−CH3OH混合ベーパーによるベーパーエッ
チング処理を行なったときに、パーティクルは全く発生
しないことが分かった。すなわち、HF−CH3OHベ
ーパーエッチング工程の前処理として、シリコンウエハ
の表面を十分に乾燥させる工程を付加することにより、
パーティクルを発生させることなく酸化膜をエッチング
除去できることが分かる。
【0047】[実験例2]
【0048】HF−CH3OH混合液24が収容されたタ
ンク26内へ流入させる窒素ガスの流量を1SLMとし、
メタノール液28が収容されたタンク30内へ流入させる窒
素ガスの流量を0、0.5、1SLMと変化させて、そ
れぞれの場合について検討した。また、比較例として、
図1に示した装置と同等の構成の装置を使用し、フッ化
水素−アルコール混合液に変えてフッ化水素−水混合液
をタンク26に入れ、タンク26内へ流入させる窒素ガスの
流量を1SLMとし、一方、HF−H2Oの混合ベーパ
ーの供給経路と別の経路を通しては、希釈用の窒素ガス
だけを容器12内へ、0、0.5、1SLMの各流量で供
給して、それぞれエッチング処理を行なった。サンプル
としては、表面に140Åの厚みの熱酸化膜が形成され
たシリコンウエハを使用し、0.28μm以上の大きさ
のパーティクルについて評価を行なった。
【0049】エッチング工程の前処理は、何れの場合も
共通で、純水リンス処理→スピンドライ乾燥→290W
UVランプによる紫外線照射(大気中)3分間とした。
エッチング処理は、シリコンウエハの表面から酸化膜が
完全に除去されるまで行なった。
【0050】実験結果を図3に示す。図3中、(a)、
(b)、(c)で示したものが、HF−CH3OHベー
パーエッチング処理したときの結果であり、(A)、
(B)、(C)で示したものが、HF−H2Oベーパー
エッチング処理したときの結果である。
【0051】図3に示した結果より、希釈用窒素ガスの
流量が何れの場合でも、HF−CH 3OH混合ベーパー
によるエッチング処理の方が、HF−H2O混合ベーパ
ーによるエッチング処理に比べて、パーティクルの発生
個数が著しく少ないことが分かった。尚、希釈用窒素ガ
スの流量を多くしてエッチング用ベーパーの濃度を低く
すると、パーティクルの発生個数が減少するが、それと
同時に、エッチングレートも低くなる。従って、エッチ
ング用ベーパーの濃度を下げてパーティクルの生成を抑
える方法は、実用的には採用し難い。
【0052】[実験例3]
【0053】HF−CH3OH混合液24が収容されたタ
ンク26内へ流入させる窒素ガスの流量を5、2.5、
2、1、0.5SLMと変化させ、一方、メタノール液
28が収容されたタンク30内へ流入させる窒素ガスの流量
を0、2.5、3、4、4.5SLMと変化させ、容器
12内へ供給する窒素ガスの総量を5SLMと一定にし
て、それぞれの場合についてエッチング処理を行なっ
た。また、比較例として、HF−CH3OH混合液の代
わりにHF−H2O混合液を使用し、それに通す窒素ガ
スの流量を5、2.5、2、1、0.5SLMと変化さ
せ、一方、HF−H2O混合ベーパーの供給経路と別の
経路を通して容器12内へ供給する希釈用の窒素ガスの流
量を0、2.5、3、4、4.5SLMと変化させて、
それぞれエッチング処理を行なった。サンプルとして
は、表面に2,000Åの厚みの熱酸化膜が形成された
シリコンウエハを使用し、0.16μm以上の大きさの
パーティクルの個数の増減を調べた。シリコンウエハ表
面の酸化膜上のイニシャルパーティクル個数は、200
〜300個であった。
【0054】エッチング工程の前処理は、何れの場合に
も、純水リンス処理→スピンドライ乾燥→290WUV
ランプによる紫外線照射(大気中)3分間とした。ま
た、エッチング処理は、300〜500Åの厚み分だけ
熱酸化膜をハーフエッチングするようにした。
【0055】実験結果を図4に示す。図4中、(a)、
(b)、(c)、(d)、(e)で示したものが、HF
−CH3OHベーパーエッチング処理した場合の結果で
あり、それらのうち、(a)が、HF−CH3OH混合
液中への窒素ガスの流入量5SLM、希釈用窒素ガス流
量0SLMのときの結果を、(b)が、それぞれの窒素
ガス流量2.5SLM、2.5SLMのときの結果を、
(c)が、それぞれの窒素ガス流量2SLM、3SLM
のときの結果を、(d)が、それぞれの窒素ガス流量1
SLM、4SLMのときの結果を、(e)が、それぞれ
の窒素ガス流量0.5SLM、4.5SLMのときの結
果をそれぞれ示している。また、(A)、(B)、
(C)、(D)、(E)で示したものが、HF−H2
ベーパーエッチング処理した場合の結果であり、それら
のうち、(A)が、HF−H2O混合液中への窒素ガス
の流入量5SLM、希釈用窒素ガス流量0SLMのとき
の結果を、(B)が、それぞれの窒素ガス流量2.5S
LM、2.5SLMのときの結果を、(C)が、それぞ
れの窒素ガス流量2SLM、3SLMのときの結果を、
(D)が、それぞれの窒素ガス流量1SLM、4SLM
のときの結果を、(E)が、それぞれの窒素ガス流量
0.5SLM、4.5SLMのときの結果をそれぞれ示
している。
【0056】図4に示した結果により、HF−H2O混
合ベーパーによりエッチング処理したときは、数千個/
ウエハ以上のパーティクルが発生するのに対し、HF−
CH3OH混合ベーパーによりエッチング処理したとき
は、パーティクルの発生個数は極めて少なく、条件によ
ってはパーティクル個数が減少していることが分かる。
【0057】以上説明した通り、基板の前処理としての
乾燥工程とフッ化水素−アルコール混合ベーパーによる
エッチング工程とを組み合わせて基板表面の酸化膜を除
去するようにすれば、エッチング処理に伴うパーティク
ルの発生を抑制することができる。尚、この発明の方法
は、それ単独で実施しても十分な効果を上げることがで
きるが、さらに、従来から行なわれている酸化膜エッチ
ング時におけるパーティクル発生の防止方法と組み合わ
せて実施することも可能である。
【0058】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
かつ作用するので、この発明に係る方法により基板表面
の酸化膜を除去するようにしたときは、実用的なエッチ
ングレートを確保しつつ、エッチング処理に伴うパーテ
ィクルの発生そのものを抑えることができ、半導体デバ
イスの品質向上を図ることができる。そして、この発明
の方法は、パーティクルの発生自体を無くすものである
ため、エッチング工程後の純水リンス処理や減圧処理と
いった後処理が不要となり、簡単に実施することができ
るとともに、信頼性も高く、また、実施装置の構成自体
も簡易になり、さらに、一連の処理における効率も良く
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る基板表面の酸化膜の除去方法を
実施するのに使用されるエッチング処理装置の1例を示
す概略構成図である。
【図2】〜
【図4】それぞれ、この発明の方法に関連して行なった
実験の結果を示す図である。
【符号の説明】
10 シリコンウエハ 12 容器 24 フッ化水素−メタノール混合液 28 メタノール液 36 窒素ガス(キャリアガス)供給源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴が除去された後の基板表面の乾き度
    を向上させるために基板を十分に乾燥させる工程と、表
    面が十分に乾燥した基板に対しフッ化水素とアルコール
    との混合ベーパーを供給して基板表面をエッチングする
    工程とからなる、基板表面の酸化膜の除去方法。
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