JP3420684B2 - 電磁ポンプ - Google Patents

電磁ポンプ

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JP3420684B2 JP10182797A JP10182797A JP3420684B2 JP 3420684 B2 JP3420684 B2 JP 3420684B2 JP 10182797 A JP10182797 A JP 10182797A JP 10182797 A JP10182797 A JP 10182797A JP 3420684 B2 JP3420684 B2 JP 3420684B2
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素之 田中
栄次 金子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヤフラム式の
電磁ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】一対の交流電磁石間に、これら電磁石へ
の交流の供給により軸方向に往復移動される振動子を配
設し、振動子がその端部に有する連結軸をダイヤフラム
に連結し、前記振動子の往復移動に伴うダイヤフラムの
振幅動作により、このダイヤフラムで一側を仕切られた
ポンプ室での流体(気体又は液体)の吸入・吐出しを行
うダイヤフラム式の電磁ポンプは広く知られている。
【0003】この種の電磁ポンプが備える交流電磁石の
鉄心には、一般に中央磁極とその両側に位置される側磁
極とを有したE型積層鉄心が使用され、この鉄心に対応
して振動子には短冊状をなす一対の永久磁石を有したも
のが使用されている。振動子に対向する前記各磁極の端
面はいずれも振幅の方向に直角に交差する方向に延びて
いるとともに、振動子が有する一対の永久磁石も振幅の
方向に直角に交差する方向に延びている。
【0004】すなわち、図7(A)(B)に示された磁
石カバー型振動子1は、合成樹脂製のカバー2、2間
に、一対の永久磁石3を挟んで、かつ、接着剤4により
接着止めして設けるとともに、長手方向両端部に夫々ね
じからなる連結軸5を挟んで、かつ、接着止めして突設
してなり、両連結軸5の軸心を通る中心線6に対して永
久磁石3は直角に交わるように配置されている。また、
図8(A)(B)に示された磁石露出型振動子11は、
アルミニューム合金製の枠12に設けた一対の磁石取付
け孔12aの夫々に永久磁石13を嵌合して図示しない
接着剤により接着止めするとともに、枠12の長手方向
両端部に夫々ねじからなる連結軸14を突設してなり、
両連結軸14の軸心を通る中心線15に対して永久磁石
13は直角に交わる方向に延びて配置されている。な
お、これら図7、図8において矢印は振動子1、11の
振動の方向を示している。
【0005】前記のような振動子1、11の永久磁石
3、13はその厚み方向に着磁されている。一対の交流
電磁石は振動子を間に置いて向かい合うような位置関係
にある磁極が異極となるように励磁されるとともに、こ
れら磁極の極性は交流の半サイクル毎に入れ替わる。
【0006】そのため、供給される交流の半サイクル期
間での電磁石の励磁により、一方の永久磁石は、例えば
中央磁極との間で磁気的に吸引し合うととともに一方の
側磁極との間では磁気的に反発し合い、同時に、他方の
永久磁石は中央磁極との間で磁気的に反発し合うととも
に他方の側磁極との間では磁気的に吸引し合う。そし
て、次の交流の半サイクル期間での励磁により、前記一
方の永久磁石は、中央磁極との間で磁気的に反発し合う
ととともに前記一方の側磁極との間では磁気的に吸引し
合い、同時に、前記他方の永久磁石は中央磁極との間で
は磁気的に引き合うとともに、他方の側磁極との間では
磁気的に反発し合う。したがって、こうした磁気的作用
の繰り返しによって振動子がその軸方向に往復移動(振
動)され、それに伴ってポンプ作動が営まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】永久磁石を振幅の方向
に直角に交差して設けた振動子を使用する従来において
は、磁気吸引し合う側の磁極と永久磁石との対向面積
が、零の状態から飛躍的かつ急激に増加するとともに、
反発し合う磁極と永久磁石との対向面積がいきなり零の
状態になるものであり、こうした現象が交流の半サイク
ル毎に方向を変えて繰り返される。そのため、従来は、
軸方向に振動される振動子の挙動に滑らかさを欠き、使
用時の騒音が大きいという問題がある。そして、このよ
うな問題は、電磁ポンプを小形・高出力化するために、
永久磁石に磁気特性の高い希土類マグネットを採用する
ほど顕著になる。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、振動子を原因とする騒音を低減できる電磁ポンプ
を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、端部をダイヤフラムに連結して交流電磁
石の磁極端面と対向して配設され前記電磁石への通電に
より軸方向に振動される振動子が有する永久磁石を前記
振動の方向にスキューさせて設けるとともに、この永久
磁石の長手方向両端部が夫々前記磁極端面の積層方向の
両端より突出して前記磁極端面と対向するように前記永
久磁石を前記鉄心の磁極端面の積層方向の全長より長く
形成したことを特徴としている。又、この発明の好まし
い形態では、前記永久磁石が前記磁極端面の積層方向の
全長より約20%長い全長を有している。
【0010】本発明においては、交流電磁石の磁極端面
および振動子の永久磁石のうちの一方は振動子の振動の
方向に直角に交差する方向に延びて設けられ、他方は前
記振動の方向にスキュー(傾斜)されているから、磁気
吸引し合う側の磁極と永久磁石との対向面積が零の状態
から飛躍的かつ急激に増加することがないとともに、磁
気的に反発し合う磁極と永久磁石との対向面積がいきな
り零になることはなく、前記傾斜の度合いに応じて次第
に変化するものであり、それにより、振動子を滑らかに
振動させてポンプ動作を営むことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発
明の第1の実施の形態を説明する。
【0012】図1及び図2中21は本体ケースであり、
これは主ケース22と一対の副ケース23a、23bと
を連結してなる。主ケース22は一対のケース部材22
a、22bを連結して形成されている。
【0013】一方のケース部材22aとこれに連結され
た一方の副ケース23aとの間にはダイヤフラム24の
周縁部が挟み込まれている。同様に、他方のケース部材
22bとこれに連結された他方の副ケース23bとの間
にはダイヤフラム25の周縁部が挟み込まれている。両
ダイヤフラム24、25はその中央部を両面から挟着す
るセンタープレート26、27を有している。
【0014】両ダイヤフラム24、25によって本体ケ
ース21内は、両ダイヤフラム24、25間の電磁石収
容室28と、一方のダイヤフラム24と一方の副ケース
23aとの間の第1のポンプ室29と、他方のダイヤフ
ラム25と他方の副ケース23bとの間の第2のポンプ
室30との三室に仕切られている。図2に示されるよう
に電磁石収容室28の下側にはケース部材22a、22
bの一部によって、電磁石収容室28とは仕切られた脈
動吸収用のタンク室31が形成されており、この室31
の壁面には吐出し口32が設けられている。なお、図2
中31aはタンク室31内に設けられた邪魔板であり、
吐出されようとする空気のうちの一部は邪魔板31aを
迂回して吐出し口32に向けて流動し得るようになって
いる。
【0015】図2に示されるように第1ポンプ室29側
の副ケース23aには、その外面との間に吸い込み室と
しての吸気室33を形成する第1カバー34と、同じく
副ケース23a外面との間に排出室としての排気室35
を形成する第2カバー36とが夫々取付けられている。
吸気室33はポンプの外部に連通する吸気口33aを有
し、排気室35の排気口35aはタンク室31に連通さ
れている。
【0016】これら両室33、35と第1ポンプ室29
との間を仕切っている副ケース23aには、吸気室33
と第1ポンプ室29との間を開閉する吸気弁37と、排
気室35と第1ポンプ室29との間を開閉する排気弁3
8とが取付けられている。吸気弁37は、吸気室33か
ら第1ポンプ室29に空気が流入するときのみ開いて、
それ以外は閉じ状態を維持するものであり、同様に排気
弁38はポンプ室29から排気室35に空気が流入する
時のみ開いて、それ以外は閉じ状態を維持するものであ
る。
【0017】第2ポンプ室30側の副ケース23bに
は、その外面との間に吸い込み室としての吸気室39を
形成する第1カバー40と、同じく副ケース23b外面
との間に排出室としての排気室41を形成する第2カバ
ー42とが夫々取付けられている。吸気室39はポンプ
の外部に連通する吸気口39aを有し、排気室41の排
気口41aはタンク室31に連通されている。
【0018】これら両室39、41と第2ポンプ室30
との間を仕切っている副ケース23bには、吸気室39
と第2ポンプ室30との間を開閉する吸気弁42と、排
気室41と第2ポンプ室30との間を開閉する排気弁4
3とが取付けられている。吸気弁42は、吸気室39か
ら第2ポンプ室30に空気が流入するときのみ開いて、
それ以外は閉じ状態を維持するものであり、同様に排気
弁42はポンプ室30から排気室41に空気が流入する
時のみ開いて、それ以外は閉じ状態を維持するものであ
る。
【0019】図1及び図2に示されるように前記電磁石
収容室28には、一対の交流電磁石45と、これら電磁
石45の励磁に従い前記ダイヤフラム24、25を伴っ
て軸方向に往復移動、言い換えれば、図1及び図2中左
右方向に動する振動子46とが収容されている。
【0020】電磁石45は、中央磁極51と、この磁極
51の両側に夫々位置される一対の側磁極52とを一体
に有した積層構造のE型鉄心53に、コイルボビン54
を介して駆動コイル55を組合わせて形成されている。
駆動コイル55はコイルボビン54に巻き付けられ、コ
イルボビン54は中央磁極51に嵌合してE型鉄心53
に取付けられている。
【0021】図1に示されるように互いに平行な各磁極
51、52の先端は、圧潰されて中央磁極51と側磁極
52との間の溝に向けて突出するように張り出された部
分を有する磁極端面51a、52aをなしている。これ
らの磁極端面51a、52aは図2中2点鎖線で示され
るように垂直方向に延びているとともに、その張り出し
部分により、磁極端面51a、52aの面積が拡大され
て、後述の永久磁石との間での磁気的な吸引・反発作用
をより効果的に行えるようになっている。更に、中央磁
極51の磁極端面51の張り出し部分はコイルボビン5
4を押さえるストッパとして使用されて、このボビン5
4が中央磁極51から抜け出すことがないようにしてあ
る。
【0022】前記構成の一対の電磁石45は、その磁極
端面51a同志及び磁極端面52a同志が互いに向かい
合うような配置にして電磁石収容室28に収容されてい
る。これらの電磁石45は、ケース部材22a、22b
が有する側壁22a1、22b1間に夫々軽圧入するこ
とにより固定され、かつ、前記各側壁22a1、22b
1と側磁極52とを凹凸嵌合(図1に示す凹凸嵌合部5
6を参照)させることにより互いに位置決めされてい
る。
【0023】振動子46は前記一対の電磁石45間に配
設されるものであって、図1〜図4に示されるように振
動子本体61と、一対の連結軸62と、一対の永久磁石
63とを有してなる。
【0024】振動子本体61は、略長方形状の二枚の金
属板製の本体プレート64、65を連結してなる。これ
らプレート64、65は同じ大きさであって、図3及び
図4に示されるように一方の本体プレート64には複数
の連結突起66が一体に突出されており、他方の本体プ
レート65には各連結突起66に対応して複数の連結孔
67が開けられている。そして、各連結突起66を連結
孔67に圧入しながら両本体プレート64、65を重ね
合わせることにより、振動子本体61が形成されてい
る。
【0025】両本体プレート64、65はその長手方向
両端部に夫々T字状の溝68aを有し、これらの溝68
aは振動子本体61の前記組立てにより合わさって軸固
定溝68を形成している。振動子本体61の長手方向両
端部の連結軸固定溝68には夫々連結軸62が取付けら
れている。連結軸62には頭部を四角形に形成したねじ
が使用される。これらの連結軸62は、その頭部を連結
軸固定溝68に嵌着することにより、ねじ軸部を振動子
本体61の端面から突出させて振動子本体61に固定さ
れている。
【0026】振動子本体61は、両連結軸52の軸心間
をつなぐ直線、すなわち、振動子46の中心線A、言い
換えれば、振動子46の後述の振幅の方向に対して斜め
に交差する一対の磁石取付け孔69を有しており、これ
ら取付け孔69は互いに平行である。前記中心線Aは図
2に示され、又、図2中θは中心線Aに対する磁石取付
け孔69の傾き角、言い換えれば、スキュー角を示して
いる。なお、スキュー角θの大きさは任意に設定できる
とともに、一対の磁石取付け孔69を第1実施の形態と
は逆に傾斜させて設けてもよい。
【0027】磁石取付け孔69は、両本体プレート6
4、65に開けた長方形状の開口69aを、振動子本体
61の前記組立てにより合わせることにより形成されて
いる。磁石取付け孔69の長手方向に沿う開口縁には、
振動子本体61の厚み方向外側に突出するフランジ69
bが夫々折り曲げられている。このフランジ69bを有
することにより永久磁石63の取付け状態をより安定さ
せることができる。
【0028】永久磁石63は、長方形状であって、磁石
取付け孔69に夫々嵌合して図示しない接着剤等を介し
て接着止めされている。したがって、一対の永久磁石6
3も振動子本体61の中心線Aに対してスキュー角θを
もって互いに平行に傾斜されて設けられている。これら
永久磁石63には、第1の実施の形態では、小形で高出
力の電磁ポンプを実現するために、磁気特性が高い希土
類の磁石材料、例えばサマリウム・コバルト系磁石材
料、又はネオジウム・鉄・ボロン系磁石材料等を使用す
るが、小形・高出力化の必要がない場合には低コストの
フェライト磁石を使用してもよい。永久磁石63はその
厚み方向に着磁されており、一面はN極であり、他面は
S極となっている。そして、両方の永久磁石63は、一
方の電磁石45側の一面同志が互いに異極となるととも
に、他方の電磁石45側の他面同志が互いに異極となる
ように振動子本体61に固定されている。
【0029】前記構成の振動子46は、図1に示される
ように一対の交流電磁石45間に配設され、その両端か
ら突出された連結軸62は、夫々左右一対のダイヤフラ
ム24、25に連結されている。この連結は、連結軸6
2をダイヤフラム24、25のセンターフレーム26、
27の中心部を貫通させ、その貫通端部にワッシャ70
を嵌合してからナット71を螺合して締め付けることに
より実現されている。
【0030】このようにして左右のダイヤフラム24、
25にわたって支持された振動子46の永久磁石63と
電磁石45の磁極端面51a、52aとの関係は図2に
示されている。すなわち、永久磁石63は、既述のよう
に傾けられているから、磁石端面51a、52aに対し
て前記スキュー角θをもって振動子46の振動方向に傾
斜され、その一部が予め磁極端面51a、52aに対向
するようになっている。又、永久磁石63は図2に示さ
れるように磁極端面51a、52aの積層方向の全長よ
り約20%程度長い全長を有し、それにより、寸法誤差
や振動子46の振動に伴う上下方向の位置のばらつき等
に拘らず、永久磁石63と磁石端面51a、52aとを
確実に対向させ得るようにしてある。
【0031】前記構成のダイヤフラム式電磁ポンプは、
その一対の交流電磁石45の各駆動コイル55に交流を
半サイクルづつずらして印加することにより使用され
る。それにより、振動子46を間に置いて向かい合うよ
うな位置関係にある中央磁極51同志が互いに異極にな
るとともに、同様な位置関係にある側磁極52同志が互
いに異極となるように励磁されて、これら磁極51、5
2の極性が交流の半サイクル毎に入れ替わる。
【0032】そのため、供給される交流の半サイクル期
間での電磁石45の励磁により、振動子46の一方の永
久磁石63が、例えば中央磁極51の磁極端面51aと
の間で磁気的に吸引し合うととともに一方の側磁極52
の磁極端面52aとの間では磁気的に反発し合い、同時
に、他方の永久磁石63が、磁極端面51aとの間で磁
気的に吸引し合うとともに、他方の側磁極52の磁極端
面52aとの間で磁気的に吸引し合い、それにより、振
動子46は図1中右方向に移動される。そして、次の交
流の半サイクル期間での励磁により、振動子46の前記
一方の永久磁石63が、磁極端面51aとの間で磁気的
に反発し合うとともに前記一方の側磁極52の磁極端面
52aとの間では磁気的に吸引し合い、同時に、前記他
方の永久磁石63が、磁極端面51aとの間では磁気的
に吸引し合うとともに、前記他方の側磁極52の磁極端
面52aとの間では磁気的に反発し合い、それにより、
振動子46は図1中左方向に移動される。
【0033】こうした磁気的作用によって振動子46は
その軸方向にダイヤフラム24、25を伴って往復移動
され、すなわち、図1及び図2中左右方向に振動される
から、それに伴ってポンプ作動が営まれる。
【0034】このポンプ作動において、振動子46が右
方向に移動される時には、第1ポンプ室29の容積が大
きくなるので、排気弁38が閉じられるとともに吸気弁
37が開かれて、吸気室33から第1ポンプ室29に空
気が吸込まれる。そして、次に振動子46が左方向に移
動されるときには、第1ポンプ室29の容積が小さくな
るので、吸気弁37が閉じられるとともに排気弁38が
開かれて、第1ポンプ室29から排気室35に空気が圧
送され、この空気はタンク室31を経由して吐出し口3
2から外部に吐出される。同様に、前記のように振動子
46が右方向に移動された時には、第2ポンプ室30の
容積が小さくなるので、排気弁43が開かれるとともに
吸気弁42が閉じられて、第2ポンプ室30から排気室
41に空気が圧送され、この空気はタンク室31を経由
して吐出し口32から外部に吐出される。そして、前記
のように振動子46が左方向に移動されたときには、第
2ポンプ室30の容積が大きくなるので、吸気弁42が
開かれるとともに排気弁53が閉じられて、吸気室39
から第2ポンプ室30に空気が吸込まれる。
【0035】このようなポンプ動作の繰り返しにより、
この電磁ポンプは振動子46の一往復につき2回空気を
圧縮して吐出すことができる。なお、吐出された空気
は、例えば空気袋を膨張・収縮させることによりマッサ
ージを行うエアーマッサージ機が備える前記空気袋を膨
張させる媒体として利用される。
【0036】この電磁ポンプが備える振動子46の永久
磁石63は所定のスキュー角θで傾けられているから、
交流電磁石45の起磁力(駆動コイル55の巻数と印加
される電流値で決まる。)と永久磁石63の起磁力(永
久磁石63の磁石材料で決まる。)との力関係をバラン
スさせることができる。それにより、前記ポンプ動作に
おいて、前記のように振動子46が振動する際に、磁気
吸引し合う側の磁極と永久磁石63との対向面積を、零
の状態から飛躍的かつ急激に増加させることがないとと
もに、磁気的に反発し合う磁極と永久磁石との対向面積
がいきなり零になることがなくなり、前記対向面積をス
キュー角θの傾斜の度合いに応じて次第に変化させるこ
とができる。
【0037】したがって、振動子46を滑らかに振動さ
せて前記ポンプ動作を営むことができるものであり、そ
れに伴って使用時の騒音を低減できる。しかも、永久磁
石53に希土類磁石を用いても既述のように低騒音で使
用できるから、永久磁石の小形化に伴いポンプ全体を小
形にできるとともに、永久磁石63の起磁力の増加によ
り高出力の電磁ポンプとすることができる。
【0038】図5(A)(B)は本発明の第2の実施の
形態を示している。この実施の形態は基本的には前記第
1の実施の形態と同様な構成であるので、その同様構成
部分には前記第1の実施の形態と同じ符号を付して、そ
の構成および作用の説明を省略し、以下異なる部分につ
いて説明する。この実施の形態が前記第1の実施の形態
と異なる部分は振動子の構成である。
【0039】すなわち、第2の実施の形態では磁石カバ
ー型の振動子81を採用している。この振動子81は、
振動子本体82をなして互いに接着される合成樹脂製の
本体プレート82a、82a間に、一対の永久磁石63
を挟んで、かつ、接着剤83により接着止めして設ける
とともに、振動子本体82の長手方向両端部に夫々ねじ
からなる連結軸84を挟んで、かつ、接着止めして突設
してなる。そして、両連結軸84の軸心を通る中心線A
に対して交差する一対の永久磁石63は所定のスキュー
角θをもって傾けられている。なお、図5(A)中矢印
は振動子81の振幅方向を示している。又、以上の点以
外の構成は図示しない部分を含めて前記第1の実施の形
態に係るダイヤフラム式電磁ポンプと同じ構成であるの
で、その説明は省略する。
【0040】この第2の実施の形態の構成においても、
永久磁石63をスキューさせて設けたことにより、前記
第1の実施の形態の電磁ポンプで説明したと同じ作用を
得て、本発明の課題を解決できる。
【0041】図6(A)(B)は本発明の第3の実施の
形態を示している。この実施の形態は基本的には前記第
1の実施の形態と同様な構成であるので、その同様構成
部分には前記第1の実施の形態と同じ符号を付して、そ
の構成および作用の説明を省略し、以下異なる部分につ
いて説明する。この実施の形態が前記第1の実施の形態
と異なる部分は振動子の構成である。
【0042】すなわち、第3の実施の形態では磁石露出
型の振動子91を採用している。この振動子91は、ア
ルミニューム合金製の振動子本体92に設けた一対の磁
石取付け孔92aの夫々に永久磁石63を嵌合して図示
しない接着剤により接着止めするとともに、振動子本体
92の長手方向両端部に夫々ねじからなる連結軸93を
突設してなる。そして、両連結軸93の軸心を通る中心
線Aに対して交差する一対の磁石取付け孔92a及びこ
れらに個別に嵌着された永久磁石63は所定のスキュー
角θをもって傾けられている。なお、以上の点以外の構
成は図示しない部分を含めて前記第1の実施の形態に係
るダイヤフラム式電磁ポンプと同じ構成であるので、そ
の説明は省略する。
【0043】この第3の実施の形態の構成においても、
永久磁石63をスキューさせて設けたことにより、前記
第1の実施の形態の電磁ポンプで説明したと同じ作用を
得て、本発明の課題を解決できる。
【0044】なお、本発明は前記各実施の形態には制約
されない。例えば、前記各実施の形態のものは、一対の
交流電磁石を備えているので、振動子を振動させる力が
大きい点で優れているが、本発明は一つの交流電磁石を
備える電磁ポンプにも適用できる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したような形態で実施される
発明によれば、振動子を滑らかに振動させてポンプ動作
を営むことができるから、振動子の振動を原因とする騒
音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電磁ポンプの
構成を示す横断平面図。
【図2】図1中Z−Z線に沿って示す電磁ポンプの断面
図。
【図3】図1に示された電磁ポンプが備える振動子の構
成を示す断面図。
【図4】図3に示された振動子の構成を分解して示す斜
視図。
【図5】(A)は本発明の第2の実施の形態に係る電磁
ポンプが備える振動子の構成を示す正面図。(B)は図
5(A)中Y−Y線に沿って示す断面図。
【図6】(A)は本発明の第3の実施の形態に係る電磁
ポンプが備える振動子の構成を示す正面図。(B)は図
6(A)に示された電磁ポンプの側面図。
【図7】(A)は従来例に係る電磁ポンプが備える振動
子の構成を示す正面図。(B)は図7(A)中X−X線
に沿って示す断面図。
【図8】(A)は他の従来例に係る電磁ポンプが備える
振動子の構成を示す正面図。(B)は図8(A)に示さ
れた電磁ポンプの側面図。
【符号の説明】
21…本体ケース、24…ダイヤフラム、25…ダイヤ
フラム、28…電磁石収容室、29…ポンプ室、30…
ポンプ室、45…交流電磁石、46…振動子、A…振動
子の中心軸線、51…中央磁極、51a…中央磁極の磁
極端面、52…側磁極、52a…側磁極の磁極端面、5
3…E型鉄心、54…コイルボビン、55…駆動コイ
ル、61…振動子本体、62…連結軸、63…永久磁
石、θ…スキュー角、81…振動子、82…振動子本
体、84…連結軸、91…振動子、92…振動子本体、
93…連結軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−279852(JP,A) 特開 平9−37540(JP,A) 特開 平5−219786(JP,A) 実開 平5−52283(JP,U) 実開 昭58−158175(JP,U) 実開 昭55−161077(JP,U) 特公 平4−62442(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 43/00 - 47/14 H02K 41/00 - 41/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電磁石収容室及び一側がダイヤフラムで仕
    切られたポンプ室を有した本体ケースと、鉄心に駆動コ
    イルを装着してなり前記電磁石収容室に収容された交流
    電磁石と、永久磁石を有しかつ前記鉄心の磁極端面と対
    向して前記電磁石収容室に配設されるとともに端部に有
    した連結軸が前記ダイヤフラムに連結された振動子とを
    備え、前記駆動コイルに交流を供給して前記振動子をそ
    の軸方向に振動させるとともに前記ダイヤフラムを振幅
    動作させて前記ポンプ室での流体の吸入・吐出しを行う
    電磁ポンプにおいて、前記永久磁石を前記振動の方向に
    スキューさせて設けるとともに、この永久磁石の長手方
    向両端部が夫々前記磁極端面の積層方向の両端より突出
    して前記磁極端面と対向するように前記永久磁石を前記
    鉄心の磁極端面の積層方向の全長より長く形成したこと
    を特徴とする電磁ポンプ。
  2. 【請求項2】前記永久磁石が前記磁極端面の積層方向の
    全長より約20%長い全長を有していることを特徴とす
    る請求項1記載の電磁ポンプ。
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