JP4564817B2 - 電磁式ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、電磁式ポンプの構築技術に関するものである。
従来、空気等の流体を吸入して圧縮し高圧化して吐出する電磁式ポンプの構成が公知である(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の電磁式ポンプでは、電磁石コアに取り付けられた電磁コイル(励磁コイル)による極性変化に伴い振動子が往復動作し、この振動子に連結されたダイアフラムを振幅動作させ弾性変化させることによって、当該ダイアフラムにより区画される圧縮室の容積変化が発生する。具体的には、圧縮室内壁による第1対向面と、ダイアフラム及びセンタープレートによって形成される第2対向面とが互いに対向状に配置される構成になっており、振動子の往復動作に伴って第2対向面が第1対向面に対し近接する方向ないし離間する方向へ弾性変形するように動作する。これにより、圧縮室内への空気の吸入、および吸入した空気の圧縮、吐出という動作が連続的に繰り返されるようになっている。
ところで、上記のような構成の電磁式ポンプにおいては、互いに対向状に配置される第1対向面及び第2対向面の吐出動作時の相対的な挙動に留意しつつ、圧縮効率の向上を図る要請が高い。
特開平9−317650号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、電磁式ポンプの圧縮効率の向上を図るのに有効な技術を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明が構成される。
なお、本発明は、各種の流体を吸入・圧縮して高圧化し、所定の圧力、流量の流体を所望の供給先へと吐出する電磁式ポンプ等に適用され得る。電磁式ポンプの具体例としては、曝気式浄化槽の曝気用エア供給用、養魚の酸素補給用、泡風呂等のエア噴気用などの電磁式ポンプがある。
(本発明の第1発明)
前記課題を解決する本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの電磁式ポンプである。請求項1に記載のこの電磁式ポンプは、ダイアフラム、センタープレート、振動子、電磁石、第1対向面及び第2対向面を少なくとも備える。
本発明のダイアフラムは、流体の圧縮室を区画するとともに当該圧縮室における流体の吸入動作及び吐出動作を行うように弾性変形可能な機能を有するダイアフラム(diaphragm)である。弾性変形が可能な構成のダイアフラムを利用し、このダイアフラムで区画される圧縮室の容積を変化させることによって流体の吸入動作及び吐出動作を行う。典型的には、板状の弾性材料(ゴム材料、樹脂材料など)によって本発明のダイアフラムが構成される。なお、本発明においてダイアフラムを介して圧縮される「流体」には、空気をはじめとする気体、水をはじめとする液体など、各種の圧縮性流体が包含される。
本発明のセンタープレートは、前記構成のダイアフラムの中心領域に止着される。このセンタープレートは、典型的には、ダイアフラムの中心領域を当該ダイアフラムの両面から挟み込む2つのプレート状部材を用いて構成される。
本発明の振動子は、前記構成のセンタープレートに連結され、当該センタープレートを介してダイアフラムを吸入動作方向及び吐出動作方向へと駆動するように往復動作可能な機能を有する振動子である。この振動子には、本発明の電磁石、典型的には交流電源に接続される電磁コイルを介してダイアフラム駆動用の磁力が付与される。これにより、振動子は、ダイアフラムを吸入動作方向及び吐出動作方向へと駆動させるように直線的に往復動作する。
本発明の第1対向面は、圧縮室の内壁がダイアフラム及びセンタープレートと対向する面として規定される。一方、本発明の第2対向面は、ダイアフラム及びセンタープレートが第1対向面と対向する面として規定される。本発明では、特に第1対向面は、センタープレートと対向する位置において当該センタープレートの全部または一部が入り込むのを許容する径および深さの溝部を備える。なお、この溝部は、センタープレートの全部または一部が入り込むのを許容する構成を有していればよく、その径および深さは、センタープレートの径および厚みに応じて適宜設定可能である。
本発明の電磁式ポンプは、定常運転状態及び起動運転状態を形成する。定常運転状態は、電磁式ポンプの定常運転時において、第2対向面を構成する振動子及びセンタープレートが第1のストローク量で往復動作する状態である。これに対し、起動運転状態は、電磁式ポンプの電源投入時(ポンプ起動時)において、第2対向面を構成する振動子及びセンタープレートが第1のストローク量よりも大きい第2のストローク量で往復動作する状態である。
特に、本発明では、上記の起動運転状態でのダイアフラムの吐出動作において、第2対向面が第1対向面に対し近接したとき、センタープレートが溝部に入り込む構成になっている。これにより、起動運転状態での吐出動作において第1対向面と第2対向面との間の圧縮室の容積を極力小さくし、当該圧縮室におけるデッドスペースが抑えられることとなり、これにより電磁式ポンプの圧縮効率が向上する。
以上のように、本発明の電磁式ポンプによれば、圧縮室の内壁がダイアフラム及びセンタープレートと対向する第1対向面に、センタープレートと対向する位置において当該センタープレートの全部または一部が入り込むのを許容する径および深さの溝部を設け、特に起動運転状態でのダイアフラムの吐出動作において、第2対向面が第1対向面に対し近接したとき、センタープレートが溝部に入り込むように構成することによって、圧縮室のデッドスペースを減らし、これにより電磁式ポンプの圧縮効率の向上を図ることが可能とされる。
以下に、本発明における「電磁式ポンプ」の一実施の形態である電磁式ポンプ100の構成等を図面に基づいて説明する。この電磁式ポンプ100は、流体としての空気を吸入し、圧縮して高圧化し、吐出する機能を有し、いわゆる「電磁式ダイアフラム(diaphragm)」と称呼されるタイプのポンプを構成する。この電磁式ポンプ100は、吐出する空気の風量や圧力によっては、電磁式ブロワ、電磁式コンプレッサーとも称呼される。この電磁式ポンプ100は、典型的には、曝気式浄化槽の曝気用エア供給用、養魚の酸素補給用、泡風呂等のエア噴気用として用いられる。
図1には、本発明の電磁式ポンプの一実施の形態である電磁式ポンプ100の平面図であって、その主要部分の断面構造が示される。
図1に示すように、電磁式ポンプ100はそのケーシング101内に、ポンプ機構部110を収容する。このポンプ機構部110は、防振手段(防振ゴムなど)を介してポンプ基台プレート(図示省略)上に配置される。
ポンプ機構部110は、板状の電磁石ケース板111を2片備え、これら電磁石ケース板111を図1中の左右に互いに対向状に配置することによって電磁石ケースが形成される。当該電磁石ケースによって区画される領域内には、図1中の上下に互いに対向状に配置された一対の電磁石(ソレノイド)120,130と、この一対の電磁石120,130の対向面の間に介在する振動子140が挿着されている。電磁石120,130の電磁石コア122,132は、2片の電磁石ケース板111の各挟持片111aによって両側(図1中の左右)から挟持された状態で、取付けボルト125によって当該電磁石ケース板111に取付け固定されている。また、各電磁石ケース板111の外側面には、ダイアフラム機構部150,150を介して弁ケース体112,112が配置されている。なお、電磁石ケース板111は、典型的には鉄材料(金属材料)によって構成され、電磁石120,130に接続されることによって当該電磁石120,130による磁気経路の一部を形成する。
電磁石120,130は、各々電磁コイル(励磁コイル)124,134が巻かれた電磁石ボビン123,133と、当該電磁コイル124,134に連接する電磁石コア122,132を備えている。この電磁石120,130が、本発明における「電磁石」に対応している。この電磁石120,130の電磁コイル124,134には交流電源(図示省略)が接続され、交流電源の周波数と同一回数の磁極の変化(極性変化)が生じるようになっている。この電磁石120,130は、電磁石コア122,132において振動子140に対しダイアフラム機構部150,150駆動用の磁力を付与する機能を有する。
振動子140は、その両端に連結用シャフト141,141を備えており、各連結用シャフト141によって固定されたダイアフラム機構部150を介して、一対の電磁石120,130の対向面の間隙に、これら電磁石120,130と接触しないように装着されている。この振動子140には、その振動子本体に極性の異なる永久磁石(N極及びS極)が埋設されており、一対の電磁石120,130の極性変化に伴い、当該振動子140が図1中の矢印10方向ないし矢印12方向へ往復動作(振動)する構成になっている。この振動子140が、本発明における「振動子」に対応している。
各ダイアフラム機構部150は、振動子140の延在方向と直交する方向に延在する円盤状(板状)のダイアフラム152を備え、このダイアフラム152の外周縁が本体部151に止着されている。このダイアフラム152は、空気の吸入動作及び吐出動作を行うように弾性変形可能なゴム材料によって形成されている。このダイアフラム152が、本発明における「ダイアフラム」に対応している。また、このダイアフラム152は、その中心領域において両面が2つの円盤状のセンタープレート、すなわち、電磁石120,130側の第1センタープレート153と、弁ケース体112側の第2センタープレート154とによって挟持される構成になっており、これら第1センタープレート153及び第2センタープレート154が振動子140の連結用シャフト141に固定される。これら第1センタープレート153及び第2センタープレート154が、本発明における「センタープレート」を構成する。従って、ダイアフラム152は、第1センタープレート153及び第2センタープレート154によって挟持された状態で、実質的(間接的)に振動子140に連結される。
各弁ケース体112には、吸入室113、吐出室114、圧縮室115が形成される。各弁ケース体112において、吸入室113と圧縮室115とを区画する区画壁112aには吸入弁116が設けられ、吐出室114と圧縮室115とを区画する区画壁112bには吐出弁117が設けられている。圧縮室115は、ダイアフラム152によって区画される空気の圧縮領域であり、本発明における「圧縮室」に対応している。
吸入弁116は、弾性を有するゴム材料によって構成され、区画壁112aに形成された連通孔を開放ないし閉鎖する吸入用の弁体(吸入弁機構)を有する。同様に、吐出弁117は、弾性を有するゴム材料によって構成され、区画壁112bに形成された連通孔を開放ないし閉鎖する吐出用の弁体(吐出弁機構)を有する。吸入弁116の弁体が開放された状態では、吸入室113と圧縮室115とが連通される一方、当該弁体が閉鎖された状態では、吸入室113と圧縮室115との連通が阻止される。吐出弁117の弁体が開放された状態では、吐出室114と圧縮室115とが連通される一方、当該弁体が閉鎖された状態では、吐出室114と圧縮室115との連通が阻止される。
ここで、本実施の形態の特徴部分である、弁ケース体112及びダイアフラム機構部150の内部構造を、図2を参照しながら詳細に説明する。図2には、図1中右側の弁ケース体112及びダイアフラム機構部150の部分拡大図が示される。
図2に示すように、弁ケース体112における区画壁112a,112bの内壁面は、ダイアフラム152及び第2センタープレート154と対向する弁ケース体側対向面118として構成される。この弁ケース体側対向面118が、本発明における「第1対向面」に対応している。この弁ケース体側対向面118は、水平部118a及び傾斜部118bを有し、更に水平部118aと傾斜部118bとの境界部分が段差状となることによって形成された溝部119を備える。この溝部119の底面である水平部118aは、第2センタープレート154と対向する位置において、第2センタープレート154の延在方向にほぼ平行に延在する円形状に構成され、円盤状の第2センタープレート154の外径Aと同じ大きさの径、もしくは外径Aよりも若干大きい径を有する。また、この溝部119の深さは、第2センタープレート154の厚みとほぼ合致している。すなわち、この溝部119は、第2センタープレート154と対向する位置において当該第2センタープレート154が入り込むのを許容する径(第2センタープレート154の外径にほぼ合致した径)と、深さ(第2センタープレート154の厚みにほぼ合致した深さ)を有する溝部であり、本発明における「溝部」に対応している。傾斜部118bは、ダイアフラム152と対向する位置において、水平部118aに対し所定の傾斜角度をもって傾斜状に延在する部位であり、ダイアフラム152側へ向けて径が拡張された構成になっている。
一方、ダイアフラム機構部150におけるダイアフラム152及び第2センタープレート154の外周面は、弁ケース体側対向面118と対向するダイアフラム側対向面155として構成される。このダイアフラム側対向面155が、本発明における「第2対向面」に対応している。このダイアフラム側対向面155は、センタープレート外周面155a及びダイアフラム外周面155bを有する。センタープレート外周面155aは、第2センタープレート154の外周面が弁ケース体側対向面118の水平部118aと対向する部位である。ダイアフラム外周面155bは、ダイアフラム152の外周面が弁ケース体側対向面118の傾斜部118bと対向する部位である。電磁式ポンプ100における吸入動作及び吐出動作においては、ダイアフラム152の弾性変化にともなってこのダイアフラム側対向面155の形状が変化する。詳細については後述するが、本実施の形態では、電磁式ポンプ100のポンプ起動時(始動時)の「起動運転状態」において、ダイアフラム側対向面155が形成する形状に基づいて、弁ケース体側対向面118の形状を設定している。
次に、上記構成の電磁式ポンプ100の動作を、図2〜図5を参照しつつ説明する。
図2において、交流電源に接続された電磁石(図1中の電磁石120,130)の極性変化に伴い振動子140は、交流電源と同じ周波数で図2中の矢印10及び矢印12方向に往復動作する。この振動子140の往復動作に同期して当該振動子140の両端側に配置されたダイアフラム152,152は、その外周部分が本体部151側に固定された状態で、その中央部が振動子140のストロークと同じ変位量で往復動作方向に関し弾性変形する。
ところで、電磁式ポンプ100に電源が投入された電源投入時(ポンプ始動時)、いわゆる「起動運転状態」においては、供給電力の一時的な変動によって、振動子140、第1センタープレート153及び第2センタープレート154のストローク量が変動する。これに対し、電磁式ポンプ100に電源が投入されたのち所定時間経過後は、供給電力が安定化した定常運転状態となる。これにより、「起動運転状態」における当該ストローク量は、電源投入後に電力が安定化した「定常運転状態」におけるストローク量よりも大きくなる。
起動運転状態におけるダイアフラム機構部150の吸入動作の様子が図3に示される。
図3に示すように、起動運転状態において、振動子140の矢印10方向への動作によってダイアフラム152が図中の矢印10方向に弾性変形した場合、圧縮室115が負圧になり、吸入弁116が開放されて、吸入空気が吸入室113から圧縮室115へと吸入される(吸入動作)。
一方、起動運転状態におけるダイアフラム機構部150の吐出動作の様子が図4に示される。
図4に示すように、起動運転状態において、振動子140の矢印12方向への動作によってダイアフラム152が矢印12方向に弾性変形した場合、圧縮室115は圧縮され正圧になり、吐出弁117が開放されて、吐出空気が圧縮室115から吐出室114へと吐出される(吐出動作)。なお、図4には、起動運転状態における振動子140、第1センタープレート153及び第2センタープレート154のストローク量を、ストローク量S2として示している。このストローク量S2が、本発明における「第2のストローク量」に対応している。
ここで、本実施の形態では、弁ケース体側対向面118の構成は、起動運転状態において第1センタープレート153及び第2センタープレート154が往復動作するストローク量S2に合わせて規定されるようになっている。そして、起動運転状態における吐出動作での圧縮室115の容積、すなわち互いに対向するダイアフラム側対向面155と弁ケース体側対向面118との間の空間の容積に関する、いわゆる「デッドスペース」を極力少なくするべく、ダイアフラム側対向面155に倣って弁ケース体側対向面118の形状を設定している。
具体的には、弁ケース体側対向面118の水平部118aは、ダイアフラム側対向面155が近接したとき、当該ダイアフラム側対向面155を構成する第2センタープレート154のセンタープレート外周面155aに倣った形状であり、且つ当該センタープレート外周面155aとの当接を回避する形状になっている。すなわち、起動運転状態での吐出動作において、第2センタープレート154は、そのセンタープレート外周面155aが水平部118aに当接しない程度に溝部119に入り込むようになっている。このとき、互いに当接しない程度に近接した水平部118a及びセンタープレート外周面155aは、互いにほぼ平行な平行面をなすように配置されることとなる。この水平部118aは、弁ケース体側対向面118のうち、当該弁ケース体側対向面118に近接した第2センタープレート154と平行状に延在する面である。
また、弁ケース体側対向面118の傾斜部118bは、ダイアフラム側対向面155が近接したとき、当該ダイアフラム側対向面155を構成するダイアフラム外周面155bに倣った形状であり、且つ当該ダイアフラム外周面155bとの当接を回避する形状になっている。このとき、互いに当接しない程度に近接した傾斜部118b及びダイアフラム外周面155bは、互いにほぼ平行な平行面をなすように配置されることとなる。この傾斜部118bは、弁ケース体側対向面118のうち、第2センタープレート154に対し傾斜して配置されるダイアフラム152と平行状に延在する面である。
これにより、起動運転状態での吐出動作においては、第2センタープレート154が溝部119に入り込むとともに、弁ケース体側対向面118がダイアフラム側対向面155に対し平行状の平行面をなすこととなり、吐出動作における圧縮室115のデッドスペースが抑えられるため、これにより電磁式ポンプ100の圧縮効率が向上することとなる。
また、定常運転状態におけるダイアフラム機構部150の吐出動作の様子が図5に示される。図5において、ダイアフラム機構部150の定常運転状態の様子を実線で示すのに対し、起動運転状態の様子を二点鎖線で示している。また、図5には、定常運転状態における振動子140、第1センタープレート153及び第2センタープレート154のストローク量を、起動運転状態におけるストローク量S2に対しストローク量S1として示している。このストローク量S1が、本発明における「第1のストローク量」に対応している。
図5に示すように、ダイアフラム機構部150の定常運転状態のとき、振動子140、第1センタープレート153及び第2センタープレート154のストローク量S1は、起動運転状態のときのストローク量S2よりも小さくなる。
なお、特に説明はしないものの、図1中左側のダイアフラム機構部150は、図1中右側のダイアフラム機構部150の吸入動作時に吐出動作を行い、図1中右側のダイアフラム機構部150の吐出動作時に吸入動作を行う。
かくして、一対のダイアフラム152,152による上記の吸入動作及び吐出動作が交互に連続的に行われることによって、吸入室113から吸入弁116を介して圧縮室115へ吸入され、圧縮室115において圧縮され高圧化された空気は、吐出弁117を介して吐出室114へ送られ、所定の圧力及び流量の空気が所望の供給先(浄化槽等)へ連続的に供給されることとなる。
以上のように、本実施の形態によれば、起動運転状態での吐出動作において、第2センタープレート154が溝部119に入り込むとともに、弁ケース体側対向面118がダイアフラム側対向面155に対し平行状の平行面をなすようにしたため、ダイアフラム機構部150の定常運転状態及び起動運転状態のときの挙動を十分に勘案したうえで、圧縮室115のデッドスペースを抑えることができ、電磁式ポンプ100の圧縮効率の向上を図ることが可能となる。また、当該圧縮効率の向上によって、振動子140のストローク量を抑えることができ、これにより電磁式ポンプ全体の小型化とダイアフラム152の長寿命化を図ることが可能となる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記実施の形態では、起動運転状態での吐出動作において、第2センタープレート154が溝部119に入り込むとともに、弁ケース体側対向面118がダイアフラム側対向面155に対し平行状の平行面をなす場合について記載したが、本発明では、起動運転状態での吐出動作において、センタープレートの全部または一部が溝部に入り込む構成を少なくとも有していれば圧縮室のデッドスペースを抑える効果が達成されるものであり、吐出動作における弁ケース体側対向面118とダイアフラム側対向面155との相対的な形状は問わない。
また、上記実施の形態では、弁ケース体側対向面118の溝部119を、第2センタープレート154の外径にほぼ合致した径と、第2センタープレート154の厚みにほぼ合致した深さ有する溝部として構成する場合について記載したが、本発明では、溝部119は第2センタープレート154が入り込むのを許容する形状の溝部であればよく、その径や深さは問わない。
また、上記実施の形態では、起動運転状態において、弁ケース体側対向面118とダイアフラム側対向面155とが当接しない場合について記載したが、本発明では、弁ケース体側対向面118の水平部118aと、ダイアフラム側対向面155のセンタープレート外周面155aが少なくとも当接しない構成であればよく、例えば弁ケース体側対向面118の傾斜部118bと、ダイアフラム側対向面155のダイアフラム外周面155bとの当接は許容する。
また、上記実施の形態では、弁ケース体側対向面118の傾斜部118bが、水平部118aに対し所定の傾斜角度をもって傾斜状に延在する構成について記載したが、本発明では、傾斜部118bにダイアフラム側対向面155が近接したとき、これら傾斜部118b及びダイアフラム側対向面155が全体的にみて互いに平行状に配置されればよく、例えば傾斜部118bが段差面、波状面、曲面等を有していてもよい。
また、上記実施の形態では、起動運転状態におけるダイアフラム側対向面155の形状にあわせて弁ケース体側対向面118の形状を規定する場合について記載したが、本発明では、弁ケース体側対向面118の形状にあわせて起動運転状態におけるダイアフラム側対向面155の形状を規定することもできる。具体的には、例えば弁ケース体側対向面118が水平部のみを有する深皿形状である場合に、起動運転状態において、当該深皿形状に倣った形状をダイアフラム側対向面155が形成するように構成することができる。
また、上記実施の形態では、振動子140、第1センタープレート153及び第2センタープレート154のストローク量の異なる2種類の運転状態、すなわち起動運転状態及び定常運転状態を形成する電磁式ポンプ100について記載したが、当該ストローク量が一定の構成の電磁式ポンプ、また当該ストローク量が3つ以上に変動する構成の電磁式ポンプに対し、本発明を適用することもできる。
また、上記実施の形態では、振動子140の両端部にダイアフラム152,152を配置した構成の電磁式ポンプ100について記載したが、振動子140の一端部にのみダイアフラム152が配置された構成の電磁式ポンプに対し本発明を適用することもできる。
また、上記実施の形態では、流体として空気を吸入し、圧縮して高圧化し、吐出する電磁式ポンプ100について記載したが、本発明を空気以外の気体や液体を扱う電磁式ポンプの構成に適用することもできる。
本発明の電磁式ポンプの一実施の形態である電磁式ポンプ100の平面図であって、その主要部分の断面構造を示す図である。 図1中右側の弁ケース体112及びダイアフラム機構部150の部分拡大図である。 起動運転状態におけるダイアフラム機構部150の吸入動作の様子を示す図である。 起動運転状態におけるダイアフラム機構部150の吐出動作の様子を示す図である。 定常運転状態におけるダイアフラム機構部150の吐出動作の様子を示す図である。
符号の説明
100…電磁式ポンプ
101…ケーシング
110…ポンプ機構部
111…電磁石ケース板
111a…挟持片
112…弁ケース体
113…吸入室
114…吐出室
115…圧縮室
116…吸入弁
117…吐出弁
118…弁ケース体側対向面
118a…水平部
118b…傾斜部
119…溝部
120,130…電磁石
122,132…電磁石コア
123,133…電磁石ボビン
124,134…電磁コイル
140…振動子
141…連結用シャフト
150…ダイアフラム機構部
151…本体部
152…ダイアフラム
153…第1センタープレート
154…第2センタープレート
155…ダイアフラム側対向面
155a…センタープレート外周面
155b…ダイアフラム外周面

Claims (1)

  1. 流体の圧縮室を区画するとともに当該圧縮室における流体の吸入動作及び吐出動作を行うように弾性変形可能な板状のダイアフラムと、
    前記ダイアフラムの中心領域に止着されるセンタープレートと、
    前記センタープレートに連結され、当該センタープレートを介して前記ダイアフラムを吸入動作方向及び吐出動作方向へと駆動するように往復動作可能な振動子と、
    前記振動子に対しダイアフラム駆動用の磁力を付与する電磁石と、
    前記圧縮室の内壁が前記ダイアフラム及びセンタープレートと対向する第1対向面と、
    前記ダイアフラム及びセンタープレートが前記第1対向面と対向する第2対向面とを備え、
    定常運転時において前記第2対向面を構成する前記振動子及びセンタープレートが第1のストローク量で往復動作する定常運転状態と、電源投入時において当該振動子及びセンタープレートが前記第1のストローク量よりも大きい第2のストローク量で往復動作する起動運転状態を形成する電磁式ポンプであって、
    前記第1対向面は、前記センタープレートと対向する位置において当該センタープレートが入り込むのを許容する径および深さの溝部を備え、
    前記起動運転状態での前記ダイアフラムの吐出動作において、前記第2対向面が前記第1対向面に対し近接したとき、前記センタープレートが前記溝部に入り込む構成であることを特徴とする電磁式ポンプ。
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