JP3420384B2 - 冷間ロール加工装置 - Google Patents

冷間ロール加工装置

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JP3420384B2 JP11321695A JP11321695A JP3420384B2 JP 3420384 B2 JP3420384 B2 JP 3420384B2 JP 11321695 A JP11321695 A JP 11321695A JP 11321695 A JP11321695 A JP 11321695A JP 3420384 B2 JP3420384 B2 JP 3420384B2
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クランク軸等における
軸フィレット部を強化させる冷間ロール加工装置に関す
る。
【0002】周知のように、応力集中部となる軸フィレ
ット部を冷間ロール加工して強化させることは、回転軸
の疲労強度向上に有効な手段であり、自動車エンジン用
の小型クランク軸等には広く適用されている。そして、
その冷間ロール加工装置としては、例えば、特公平1−
17833号、特公平4−22641号、特開平4−5
2037号等に示されているように、ペンチ状のロール
フレームを備えたものが広く採用されている。〔図3〕
は、この種の冷間ロール加工装置の代表1例の要部構成
を示す概要図である。
【0003】〔図3〕に示す従来装置では、同(a)図に
示すように、リンク(22)およびピン軸(23)等の公知手段
を介して中間部を回動可能に連結された対のフレームア
ーム(21a),(21b)からなるペンチ状のロールフレーム(2
1)を備え、また、このロールフレーム(21)は、図示省略
のリンク機構等の公知手段を介して装置本体に揺動可能
に支持されている。また、対のフレームアーム(21a),
(21b)の後端部間は、その間に配置されたシリンダユニ
ット(24)で連結されおり、このシリンダユニット(24)
が、該ロールフレーム(21)をペンチ状に動かして、対向
する先端部間を開閉させる。また、対のフレームアーム
(21a),(21b)の一方の先端部には、(b)図に示すように
左右方向で対のワークロール(25)を保持したロールホル
ダ(26)が、他の一方の先端部には、前後方向で対のバッ
クアップロール(27)を保持したロールホルダ(28)がそれ
ぞれ取り付けられている。なお、この装置では、ワーク
ロール(25)のロールホルダ(26)は、上側のフレームアー
ム(21a)に複数個連ねて前後方向に移動可能に取り付け
られると共に、該フレームアーム(21a)に設けられ
リンダ(29)で移動させられ、これにより適宜交換可能と
されている。また、バックアップロール(27)のロール
ルダ(28)は、下側のフレームアーム(21b)に着脱可能に
取り付けられている。
【0004】この従来装置では、 (b)図に示すように、
旋回装置(20)により回転軸芯中心に回転させられるクラ
ンク軸(C)のジャーナル(J)またはピン(P)を、ワークロ
ール(25)とバックアップロール(27)とで挟むと共に、ロ
ールフレーム(21)を介するシリンダユニット(24)の押力
によって対向する両側方から挟圧することで、その両側
のフィレット部に対のワークロール(25)を押圧してロー
ル加工する。なお、ピン(P)のフィレット部をロール加
工する場合には、ロールフレーム(21)を該ピン(P)のス
イングスイング回転に追従して揺動させる。また、同
(b)図では図示を省略したが、この種の従来装置では、
その代表1例の要部構成配置を示す上断面図である〔図
4〕に示すように、各ジャーナル(J)およびピン(P)ごと
に、それぞれ専用のロールフレーム(21)を配置すると共
に、各ピン(P)用のロールフレーム(21)は、その配置
一致させる倣い方式で揺動させて、回転するクランク軸
(C)の各ジャーナル(J)およびピン(P)のフィレット部を
同時にロール加工している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記に類する従来の冷
間ロール加工装置は、自動車エンジン用の小型クランク
軸において、多年にわたり良好な実績を得ている。しか
しながら、その利点は、自動車用クランク軸のように、
同一形式での数量が多く、また軸径が比較的小さくて各
型式間での軸径変動範囲も小さいものを対象とした場合
に得られたもので、例えば、大型ディーゼル機関用のク
ランク軸のように、同一形式での数量が少なく、また軸
径が大きくて各型式間での軸径変動範囲も大きなものを
対象とした場合、その構成上の制約から適用範囲が狭く
なり、実用的ではなくなる。すなわち、上記従来装置で
は、被加工軸を挟圧するワークロール(25)とバックアッ
プロール(27)が、ピン軸(22)を支点としてペンチ状に開
閉するロールフレーム(21)の先端部に取り付けられてい
るので、被加工軸の軸径(D)が大きく変更されると、
〔図3〕の(c)図中の一点鎖線で示すように、その軸芯
に対して180°で対向する両側方から加圧できなくなっ
て、安定した加圧条件が得られなくなるため、クランク
軸の各型式の軸径に対応した形状のロールフレームを準
備する必要が生じる。また、被加工軸の軸径(D)が大き
くなると、先端の挟圧部の開口間隔を大きくするため
に、該挟圧部と支点との間の距離を大きくする必要があ
り、また、それに伴い、支点と後端部との間の距離を大
きくするか、ないしは後端部に配置するシリンダユニッ
トの容量を大きくして、先端の挟圧部における押圧力を
確保する必要がある。そのため、ロールフレームが全長
が比較的長い大きなものとなり、また、それに伴い、該
ロールフレームを装置本体に揺動可能に支持するリンク
機構や倣い機構等も強化大型化する必要が生じ、装置全
体が大掛かりとなり、しかも適用範囲が制約されて、実
用的ではなくなる。更にまた、各ジャーナルおよびピン
のフィレットを同時にロール加工する場合、それらジャ
ーナルおよびピン専用のロールフレームを、クランク軸
の型式が変わる都度に位置決めする必要があり、その変
更設定に時間を要するだけでなく、相互間の位置決めや
倣い機構の設定の精度が劣ると、各ロールフレームがク
ランク軸の不可避的な芯振れや偏心に追従できず、適切
なロール加工ができなくなる可能性がある。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためのもので、被加工軸の軸径が大きく変更されて
も、常にワークロールとバックアップロールとを被加工
軸の軸芯に対して180°で対向する両側方から相対的に
押圧させて、安定したロール加工を行うことができ、そ
の適用範囲が広く、しかも、装置構成をより簡易なもの
とすることが可能な冷間ロール加工装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成とされている。すなわち、本
発明に係る冷間ロール加工装置は、旋回装置により回転
軸芯中心に回転される被加工軸のフィレット部を、ロー
ルフレームに対向、かつ進退可能に配設されてなるロー
ルホルダに保持されたワークロールとバックアップロー
ルとで挟圧してロール加工する冷間ロール加工装置にお
いて、前記ロールフレームを前方が開口するコの字状に
形成し、該ロールフレームを前記旋回装置の後側に設
られ、該旋回装置の駆動回転軸芯と平行に移動可能な
台車と、該台車上に前記旋回装置の駆動回転軸芯と直交
する方向に摺動移動可能に配され、ロールフレームを揺
動可能に支持する摺動支持台とを備えてなるロールフレ
ーム支持部に連結手段を介して、前記被加工軸の回転軸
芯と直交する方向に進退、かつ揺動可能に連結し、コの
字状に開口して対向する2先端部のいずれか一方に、他
方の先端部内側面に直交する線に沿って該他方の先端部
方向に進退する加圧ヘッドを支持するシリンダ装置を設
け、前記ワークロールとバックアップロールとを、前記
加圧ヘッドの中心線上で対向させて、前記ロールフレー
ムの反加圧ヘッド側先端部の内側面ないしは該加圧ヘッ
ドに各々のロールホルダを介して着脱可能に取り付けた
ことを特徴とする。
【0008】また、上記バックアップロールのロールホ
ルダと加圧ヘッドとの間に球面軸受が介装されていても
よい。
【0009】
【作用】本発明では、ロールフレームを、前方を開口さ
せたコの字状に形成すると共に、その2先端部のいずれ
か一方に、他方の先端部内側面に直交する線に沿って該
他方の先端部方向に進退する加圧ヘッドを有するシリン
ダ装置を設けると共に、ワークロールとバックアップロ
ールとを、その加圧ヘッドの中心線上で対向させて、ロ
ールフレームの反加圧ヘッド側の先端部の内側面ないし
は該加圧ヘッドに各々のロールホルダを介して取り付け
ているので、このワークロールとバックアップロールと
をシリンダ装置の押力で相対的に押圧させて被加工軸を
挟圧することで、該被加工軸のフィレット部にワークロ
ールを押し付けて強化させることができる。また、ワー
クロールとバックアップロールとは、そのいずれか一方
を押圧する加圧ヘッドの中心線上で対向させているの
で、被加工軸の軸径が変更されても、常にその軸芯に対
して180°で対向する両側方から強圧して、安定したロ
ール加工を行うことができる。更にまた、被加工軸の挟
圧は、前記従来装置のようにロールフレームをペンチ状
に開閉動させることなく、シリンダ装置の押力で直接的
に行うので、そのロールフレームを一体に形成して、構
造を簡易化できると共に構造強度を高めてよりコンパク
トなものとすることができる。
【0010】また、ロールフレームを揺動可能に支持す
るロールフレーム支持部を、旋回装置の駆動回転軸芯と
平行に移動可能な台車と、該台車上に前記旋回装置の駆
動回転軸芯と直交する方向に摺動移動可能に配され、ロ
ールフレームを揺動可能に支持する摺動支持台とを備え
てなるものとすることで、例えば、クランク軸のジャー
ナルおよびピンをロール加工する場合、該ロールフレー
ム支持部の台車の移動にて、1つのロールフレームをク
ランク軸の回転軸芯方向に移動させて各ジャー ナルおよ
びピンを順次個別にロール加工することができる。従っ
て、従来装置のように各ジャーナルおよびピンごとに専
用のロールフレームを配置することなく、1つのロール
フレームにて各ジャーナルおよびピンをロール加工で
き、これによって装置構成をより簡易なものとすること
ができる。さらに、摺動支持台の移動によりロールフレ
ームのクランク軸の回転軸芯に直交する方向の位置を変
更調整することで、加工対象のクランク軸のスイング半
径の変更に対応できて、回転軸芯に対してスイング回転
するピンのロール加工を安定化させることができる。
【0011】また、上記バックアップロールのロールホ
ルダと加圧ヘッドとの間に球面軸受を介装することで、
例えば、クランク軸のピンのように、回転軸芯に対して
スイング回転する被加工軸をロール加工する場合でも、
該被加工軸の動きに対してバックアップロールを円滑に
沿わせて追従動させ、対向するワークロールとの間の被
加工軸の挟圧を確実なものとすることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る冷間ロール加工装置の実
施例を図面を参照して説明する。〔図1〕 は、本発明
の実施例の概要構成を示す図面であって、(a)図は正面
図、(b)図は(a)図 のA−A矢視側面図、(c)図は要部
構成を示す断面図である。
【0013】〔図1〕において、(1)は旋回装置であっ
て、この旋回装置(1)は、大型旋盤に類似のもので、そ
の駆動回転軸芯(S)と被加工軸としてのクランク軸(C)の
回転軸芯中心とが合致するようにセンタリングして、該
クランク軸(C)を回転させる構成とされている。また、
(2)はロールフレームスタンドであって、このロールフ
レームスタンド(2)は、旋回装置(1)の後側において、該
旋回装置(1)の駆動回転軸芯(S)と平行に移動可能に配設
されている。なお、ここでは図示を省略したが、このロ
ールフレームスタンド(2)には、該ロールフレームスタ
ンド(2)を移動させる駆動機構が内設されている。
【0014】(3)はロールフレームであって、このロー
ルフレーム(3)は、前方を開口させた コの字状に形成さ
れ、旋回装置(1)の駆動回転軸芯(S)と直交する方向に配
されると共に、その後部の連結アーム(3c)および図示省
略のリンク機構等の公知の連結手段を介して、ロールフ
レームスタンド(2)に進退、かつ揺動可能に支持されて
いる。また、このロールフレーム(3)のコの字状に開口
して対向する2先端部のうち、上方の先端部(3a)には、
下方の先端部(3b)内側面に直交する線に沿って該下方の
先端部(3b)方向に進退する加圧ヘッド(4a)を有するシリ
ンダ装置である油圧シリンダ(4)を装着している。そし
て、このロールフレーム(3)の上方の先端部(3a)に装着
された油圧シリンダ(4)の加圧ヘッド(4a)には、ロール
ホルダ(6)に回転自由に保持された前後方向で、対のバ
ックアップロール(5)が、また下方の先端部(3b)の内側
面上には、ロールホルダ(8)に回転自由に保持された左
右方向で対のワークロール(7)が、互いに加圧ヘッド(4
a)の作動中心線(S')上で対向させられて、各々のロール
ホルダ(6),(8)を介して着脱可能に取り付けられてい
る。更にまた、加圧ヘッド(4a)に取り付けられたバック
アップロール(5)のロールホルダ(6)と加圧ヘッド(4a)と
の間には、(c)図に示すように、球面軸受(9)が介装され
ている。
【0015】上記構成の本実施例装置では、(b)図に示
すように、旋回装置(1)により回転軸芯中心に回転させ
られるクランク軸(C)のジャーナル(J)またはピン(P)
を、ロールフレーム(3)のバックアップロール(5)とワー
クロール(7)とで挟むと共に、油圧シリンダ(4)によりバ
ックアップロール(5)を圧下させてワークロール(7)との
間で挟圧することで、その両側のフィレット部に対のワ
ークロール(7)を押圧してロール加工する。そして、ロ
ールフレームスタンド(2)を移動させることで、該ロー
ルフレーム(3)をクランク軸(C)の回転軸芯方向に移動さ
せて各ジャーナル(J)およびピン(P)を順次個別に加工す
る。なお、ピン(P)のフィレット部をロール加工する場
合には、ロールフレーム(3)を該ピン(P)のスイング回転
に追従させて揺動させる。
【0016】ここで本実施例装置では、ワークロール
(7)とバックアップロール(5)とを、該バックアップロー
ル(5)を押圧する加圧ヘッド(4a)の作動中心線(s')上で
対向さ せているので、被加工軸の軸径が変更されても、
常にその軸芯に対して180°で対向する両側方から強圧
して、安定したロール加工を行うことができる。 更に、
バックアップロール(5)のロールホルダ(6)と加圧ヘッド
(4a)との間に球面軸受を介装しているので、スイング回
転するクランク軸(C)のピン(P)を加工する場合、そのピ
ン(P)の動きに対して対のバックアップロール(5)を円滑
に沿わせて追従動させ、対向するワークロール(7)との
間のピン(P)の挟圧を確実なものとすることができる。
また、本実施例装置における被加工軸の挟圧は、前記従
来装置のようにロールフレームをペンチ状に開閉動させ
ることなく、油圧シリンダの押力で直接的に行うので、
そのロールフレームを一体に形成することができ、これ
により構造を簡易化できると共に構造強度を高めてより
コンパクトなものとすることができ、更には、該ロール
フレームを揺動可能に支持するリンク機構等に対する負
荷を軽減して装置全体の簡素化も図ることができる。
た、クランク軸のジャーナルおよびピンをロール加工す
る場合、前記従来装置のように各ジャーナルおよびピン
ごとに専用のロールフレームを配置することなく、1つ
のロールフレームにて各ジャーナルおよびピンをロール
加工できるので、装置構成をより簡易なものとすること
ができる。
【0017】〔図2〕は、本発明の冷間ロール加工装置
の別の実施例の要部の概要構成を示す図面であって、
(a)図は正面図、(b)図は(a)図のA−A矢視側面図であ
る。なお、本実施例の冷間ロール加工装置は、ロールフ
ィレームスタンドの構成が異なる点を除いて前記実施例
と同じであるので、ここでは要部のみを図示すると共に
〔図1〕と等価な各部に同符号を付して説明を省略し、
その差異点のみを説明するものとする。
【0018】〔図2〕に示す本実施装置では、ロールフ
レーム(3)を支持するロールフレームスタンド(10)は、
旋回装置(1)の後側に敷設されたレール(14)上に配設さ
れ、旋回装置(1)の駆動回転軸芯(S)と平行に走行する台
車(11)と、この台車(11)上に旋回装置(1)の駆動回転軸
芯(S)と直交する方向に摺動移動可能に配され、ロール
フレーム(3)を揺動可能に支持する摺動支持台(12)を備
えている。 また、台車(11)は、ここでは図示を省略した
駆動モータを内臓しており、その駆動モータによって寸
動可能に走行移動させられ、一方、摺動支持台(12)は、
その後部に配置されたネジシリンダ(13)によって微動可
能に進退させられる。
【0019】上記構成の本実施例装置によれば、図示し
ない駆動モータを駆動し、台車(11)を旋回装置(1)の駆
動回転軸芯(S)と平行に走行移動させることにより、前
記実施例と同様に、1つのロールフレーム(3)によりク
ランク軸(C)の各ジャーナル(J)およびピン(P)のフィレ
ット部を順次ロール加工することができる。また、ネジ
シリンダ(13)の作動により摺動支持台(12)を進退させ
て、ロールフレーム(3)のクランク軸(C)の方向の位置を
変更・微調整することができる。そのため、加工対象の
クランク軸(C)のピン(P)のスイング半径が変わっても、
バックアップロール(5)とワークロール(7)とにより、ク
ランク軸(C)の各ジャーナル(J)およびピン(P)のフィレ
ット部を適格に、しかも迅速に挟圧することができる。
従って、駆動回転軸芯(S)に対してスイング回転するピ
ン(P)のフィレット部を安定かつ効率よくロール加工す
ることができる。
【0020】なお、上記2実施例においては、1つのロ
ールフレームを配設し、これを被加工軸としてのクラン
ク軸の回転軸芯方向に移動させてジャーナルおよびピン
を順次個別にロール加工するものとしたが、このロール
フレームは旋回装置の長手方向に複数配設されてよいこ
とは言うまでもない。 また、上記2実施例では、ロール
フレームの上方の先端部に油圧シリンダを装着し、その
油圧シリンダの加圧ヘッドにバックアップロールを取り
付けると共に、対向する下方の先端部にワークロールを
固定的に取り付けたが、これは一例であって、しれらバ
ックアップロールとワークロールとは逆転して取り付け
られてもよく、また、スペース的な制約がない限り、そ
の油圧シリンダを、下方の先端部に装着して下方から押
圧する構成あるいは双方の先端部に装着して上下方向か
ら押圧する構成とされてもよいことは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係る冷間
ロール加工装置では、被加工軸の軸径が大きく変更され
ても、常にワークロールとバックアップロールとを被加
工軸の軸芯に対して180°で対向する両側方から強圧し
て安定したロール加工を行うことができ、その適用範囲
が広く、例えば、大型ディーゼル機関用のクランク軸の
ように、同一形式での数量が少なく、また軸径が大きく
て各型式間での軸径変動範囲の大きなものにも容易に対
応でき、しかも装置構成の簡易化も図れるという優れた
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷間ロール加工装置の実施例の概要構
成を示す図面であって、(a)図は正面図、(b)図は(a)図
のA−A矢視側面図、(c)図は要部構成を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の冷間ロール加工装置の別の実施例の要
部の概要構成を示す図面であって、(a)図は正面図、(b)
図は(a)図のA−A矢視側面図である。
【図3】従来の冷間ロール加工装置の代表1例の要部構
成を示す概要図である。
【図4】従来の冷間ロール加工装置の代表1例の要部構
成配置を示す上断面図である。
【符号の説明】
(1)…旋回装置 (2)…ロールフレームスタンド (3)…ロールフレーム (3a)…上方先端部 (3b)…下方先端部 (3c)…連結アーム (4)…油圧シリンダ (4a)…加圧ヘッド (5)…バックアップロール (6)…ロールホルダ (7)…ワークロール (8)ロールホルダ (9)…球面軸受 (S)…駆動回転軸芯 (S')…作動中心線 (C)…クランク軸 (J)…ジャーナル (P)…ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高見 元彦 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (72)発明者 井▲崎▼ 正義 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所 高砂製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−73268(JP,A) 特開 昭47−34156(JP,A) 実開 平2−65745(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21H 1/00 B24B 39/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 旋回装置により回転軸芯中心に回転され
    る被加工軸のフィレット部を、ロールフレームに対向、
    かつ進退可能に配設されてなるロールホルダに保持され
    たワークロールとバックアップロールとで挟圧してロー
    ル加工する冷間ロール加工装置において、前記ロールフ
    レームを前方が開口するコの字状に形成し、該ロールフ
    レームを前記旋回装置の後側に設けられ、該旋回装置
    の駆動回転軸芯と平行に移動可能な台車と、該台車上に
    前記旋回装置の駆動回転軸芯と直交する方向に摺動移動
    可能に配され、ロールフレームを揺動可能に支持する摺
    動支持台とを備えてなるロールフレーム支持部に連結手
    段を介して、前記被加工軸の回転軸芯と直交する方向に
    進退、かつ揺動可能に連結し、コの字状に開口して対向
    する2先端部のいずれか一方に、他方の先端部内側面に
    直交する線に沿って該他方の先端部方向に進退する加圧
    ヘッドを支持するシリンダ装置を設け、前記ワークロー
    ルとバックアップロールとを、前記加圧ヘッドの中心線
    上で対向させて、前記ロールフレームの反加圧ヘッド側
    先端部の内側面ないしは該加圧ヘッドに各々のロールホ
    ルダを介して着脱可能に取り付けたことを特徴とする冷
    間ロール加工装置。
  2. 【請求項2】 バックアップロールのロールホルダと加
    圧ヘッドとの間に球面軸受が介装されている請求項1に
    記載の冷間ロール加工装置。
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