JP2000263398A - クランクシャフトの仕上げ加工装置 - Google Patents

クランクシャフトの仕上げ加工装置

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JP2000263398A
JP2000263398A JP7647699A JP7647699A JP2000263398A JP 2000263398 A JP2000263398 A JP 2000263398A JP 7647699 A JP7647699 A JP 7647699A JP 7647699 A JP7647699 A JP 7647699A JP 2000263398 A JP2000263398 A JP 2000263398A
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達也 竹内
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英幸 新井
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  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】クランクシャフトのジャーナル部とピン部を仕
上げ加工する汎用性に優れた加工装置を提供する。 【解決手段】第1、第2段階の仕上げ加工を行う第1、
第2の加工ユニット51,52をクランクシャフトの軸
(X軸)方向に移動自在に設け、各加工ユニットの支持
台を、X軸方向に2分割した1対の可動台50,51で
構成し、前者の上の固定板50aと可動板50bとに、
及び後者の上の可動板51bと固定板51aとに、夫々
ピン用工具6P,7P、及びジャーナル用工具6J,7
Jを支持し、第1及び第2可動台同士は、夫々タイロッ
ドを介して連結する。又、第1及第2加工ユニットの夫
々第2及び第1可動台とを第1ねじ部材53を介してX
軸方向に接離自在とし、各加工ユニットの第1及び第2
可動台上の可動板を、夫々第2及び第3のねじ部材54
及55を介して夫々固定板50a及51aに対してX軸
方向に接離自在に両ねじ部材を同期ギア56を介して連
結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランクシャフト
を支持する主軸台と心押台とを配置した機台上に、クラ
ンクシャフトのジャーナル部とピン部とに仕上げ加工を
施すジャーナル用とピン用の加工工具を有する加工ユニ
ットを配置して成るクランクシャフトの仕上げ加工装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の加工装置として、クラン
クシャフトの各ジャーナル部と各ピン部の位置に合わせ
てジャーナル用とピン用の加工工具を複数搭載した加工
ユニットを設け、クランクシャフトの全てのシャーナル
部とピン部とを同時に加工するものが知られている(実
公平3−33410号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の加工ユニッ
トは、クランクシャフトの機種毎に専用化されてしま
い、ジャーナル部とピン部間のピッチが異なる新機種の
クランクシャフトについては加工ユニットを新規に作製
する必要があって、コストがかかる。
【0004】特に、クランクシャフトのジャーナル部と
ピン部とにラッピングテープによる第1段階の仕上げ加
工と、超仕上げ砥石による第2段階の仕上げ加工とを施
す場合、第1段階の仕上げ加工のための加工ユニットと
第2段階の仕上げ加工のための加工ユニットとが必要に
なり、機種毎の専用加工ユニットを用いた場合のコスト
増はかなり大きくなる。
【0005】本発明は、以上の点に鑑み、汎用性に優れ
たクランクシャフトの仕上げ加工装置を提供することを
課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明の第1の特徴によれば、クランクシャフトを支持
する主軸台と心押台とを配置した機台上に、クランクシ
ャフトのジャーナル部とピン部とに仕上げ加工を施すジ
ャーナル用とピン用の加工工具を有する加工ユニットを
配置して成るクランクシャフトの仕上げ加工装置におい
て、加工ユニットの支持台を、クランクシャフトの軸線
に平行なX軸方向に2分割された、X軸方向に移動自在
な第1と第2の1対の可動台で構成し、第1と第2の各
可動台の他の可動台寄りの方向をX軸方向内方として、
各可動台のX軸方向内方の側部に固定支持板を立設する
と共に、各可動台上に固定支持板のX軸方向外方に対向
するX軸方向に移動自在な可動支持板を設け、第1可動
台上の固定支持板のX軸方向外側面にピン用加工工具
と、第1可動台上の可動支持板のX軸方向内側面にジャ
ーナル用加工工具と、第2可動台上の固定支持板のX軸
方向外側面にジャーナル用加工具と、第2可動台上の可
動支持板のX軸方向内側面にピン用加工工具とを夫々ク
ランクシャフトに向けてX軸方向に直交するY軸方向に
進退自在に支持し、更に、両可動台を第1ねじ部材を介
してX軸方向に接近離間自在に連結すると共に、第1可
動台上の可動支持板を第1可動台に対しX軸方向に移動
する第2ねじ部材と、第2可動台上の可動支持板を第2
可動台に対しX軸方向に移動する第3ねじ部材とを設
け、第2ねじ部材と第3ねじ部材とを両可動台上の可動
支持板が互に同期してX軸方向内方及びX軸方向外方に
移動されるように同期ギアを介して連結している。
【0007】また、本発明の第2の特徴によれば、クラ
ンクシャフトを支持する主軸台と心押台とを配置した機
台上に、クランクシャフトのジャーナル部とピン部とに
第1段階の仕上げ加工を施すジャーナル用とピン用の加
工工具を有する第1加工ユニットと、クランクシャフト
のジャーナル部とピン部とに第2段階の仕上げ加工を施
すジャーナル用とピン用の加工工具を有する第2加工ユ
ニットとを配置して成るクランクシャフトの仕上げ加工
装置において、第1と第2の各加工ユニットの支持台
を、クランクシャフトの軸線に平行なX軸方向に2分割
された、X軸方向に移動自在な第1と第2の1対の可動
台で構成し、各加工ユニットの第1と第2の各可動台の
他の可動台寄りの方向をX軸方向内方として、各可動台
のX軸方向内方の側部に固定支持板を立設すると共に、
各可動台上に固定支持板のX軸方向外方に対向するX軸
方向に移動自在な可動支持板を設け、各加工ユニットの
第1可動台上の固定支持板のX軸方向外側面にピン用加
工工具と、各加工ユニットの第1可動台上の可動支持板
のX軸方向内側面にジャーナル用加工工具と、各加工ユ
ニットの第2可動台上の固定支持板のX軸方向外側面に
ジャーナル用加工具と、各加工ユニットの第2可動台上
の可動支持板のX軸方向内側面にピン用加工工具とを夫
々クランクシャフトに向けてX軸方向に直交するY軸方
向に進退自在に支持し、両加工ユニットの両可動台を一
方の加工ユニットの第1可動台と他方の加工ユニットの
第1可動台同士と両加工ユニットの第2可動台同士とを
夫々タイロッドを介して連結し、更に、前記一方の加工
ユニットの第1可動台と前記他方の加工ユニットの第2
可動台とを第1ねじ部材を介してX軸方向に接近離間自
在に連結すると共に、両加工ユニットの第1可動台上の
可動支持板を第1可動台に対しX軸方向に移動する第2
ねじ部材と、両加工ユニットの第2可動台上の可動支持
板を第2可動台に対しX軸方向に移動する第3ねじ部材
とを設け、第2ねじ部材と第3ねじ部材とを両加工ユニ
ットの第1可動台上の可動支持板と両加工ユニットの第
2可動台上の可動支持板とが互に同期してX軸方向内方
及びX軸方向外方に移動されるように同期ギアを介して
連結している。
【0008】本発明の第1の特徴のものでは、第1ねじ
部材を正逆転させると、第1と第2の両可動台が接近離
間して、第1可動台上のピン用加工工具と第2可動台上
のジャーナル用加工工具とのX軸方向ピッチが変化し、
また、第2と第3の両ねじ部材の一方、例えば、第2ね
じ部材を正逆転させると、第1可動台上の可動支持板が
第1可動台上の固定支持板に接近離間すると共に、第3
ねじ部材が同期回転して第2可動台上の可動支持板も第
2可動台上の固定支持板に接近離間し、第1可動台上の
ジャーナル用とピン用の両加工工具のX軸方向ピッチと
第2可動台上のジャーナル用とピン用の両加工工具のX
軸方向ピッチとが同期して変化する。更に、一方の可動
台をX軸方向に移動すると、第1ねじ部材を介して他方
の可動台もX軸方向に移動し、かくて、加工ユニット全
体がX軸方向にシフトする。
【0009】また、本発明の第2の特徴のものでは、第
1ねじ部材を正逆転させると、一方の加工ユニットの第
1可動台に対し他方の加工ユニットの第2可動台が接近
離間して、他方の加工ユニットの第2可動台にタイロッ
ドを介して連結される一方の加工ユニットの第2可動台
が一方の加工ユニットの第1可動台に対し離間接近する
と共に、一方の加工ユニットの第1可動台にタイロッド
を介して連結される他方の加工ユニットの第1可動台に
対し他方の加工ユニットの第2可動台が離間接近して、
各加工ユニットの第1可動台上のピン用加工工具と第2
可動台上のジャーナル用加工工具とのX軸方向ピッチが
同期して変化する。また、第2と第3の両ねじ部材の一
方、例えば、第2ねじ部材を正逆転させると、各加工ユ
ニットの第1可動台上の可動支持板が第1可動台上の固
定支持板に接近離間すると共に、第3ねじ部材が同期回
転して各加工ユニットの第2可動台上の可動支持板も第
2可動台上の固定支持板に接近離間し、各加工ユニット
の第1可動台上のジャーナル用とピン用の両加工工具の
X軸方向ピッチと各加工ユニットの第2可動台上のジャ
ーナル用とピン用の両加工工具のX軸方向ピッチとが同
期して変化する。更に、両加工ユニットの計4個の可動
台のうちの1個をX軸方向に移動すると、タイロッド及
び第1ねじ部材を介して残りの3個の可動台もX軸方向
に移動し、かくて、第1加工ユニットと第2加工ユニッ
トとがX軸方向にシフトする。
【0010】ここで、各可動台上のジャーナル用とピン
用の両加工工具は各可動台上の固定支持板と可動支持板
の対向面間にX軸方向に隣り合わせて配置されることに
なり、可動支持板を固定支持板に向けてX軸方向内方に
移動させることにより両加工工具のX軸方向ピッチをか
なり狭めることができる。一方、第1可動台上のピン用
加工工具と第2可動台上のジャーナル用加工工具とのX
軸方向ピッチは、両加工工具間に両可動台上の固定支持
板が存在するため、各可動台上のジャーナル用とピン用
の両加工工具のX軸方向ピッチ程には狭めることができ
ないが、両可動台を最接近させることにより、前者のX
軸方向ピッチを後者のX軸方向ピッチの最小値の3倍程
度には狭めることができる。かくて、ジャーナル部とピ
ン部間のピッチが小さなクランクシャフトであっても、
クランクシャフトの一端側から数えて1番目のジャーナ
ル部とピン部とを第1可動台上のジャーナル用加工工具
とピン用加工工具とで加工すると共に、3番目のジャー
ナル部とピン部とを第2可動台上のジャーナル用加工工
具とピン用加工工具とで加工し、次に、両可動台をジャ
ーナル部とピン部間のピッチの2倍分の距離だけX軸方
向にシフトして、2番目のジャーナル部とピン部とを第
1可動台上のジャーナル用加工工具とピン用加工工具と
で加工すると共に、4番目のジャーナル部とピン部とを
第2可動台上のジャーナル用加工工具とピン用加工工具
とで加工することができる。
【0011】このように、本発明によれば、クランクシ
ャフトのジャーナル部とピン部とを2個宛同時に加工す
ることができて作業能率が向上すると共に、ジャーナル
部とピン部間のピッチの小さなものから大きなものまで
多機種のクランクシャフトを加工できて汎用性が向上す
る。
【0012】また、本発明の第2の特徴のものでは、両
加工ユニットをX軸方向にシフトして、第1加工ユニッ
トによる第1段階の仕上げ加工と第2加工ユニットによ
る第2段階の仕上げ加工とを行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1及び図2を参照して、1はク
ランクシャフトWの仕上げ加工装置の機台であり、機台
1の横幅方向をX軸方向、奥行方向をY軸方向として、
機台1のY軸方向手前側に、主軸台2と、機台1上のガ
イドレール3aにX軸方向に摺動自在に支持され、サー
ボモータ3bによりボールねじ機構3cを介して主軸台
2に向けてX軸方向に進退される心押台3とを配置する
と共に、主軸台2と心押台3との間に、クランクシャフ
トWを軸線がX軸方向に沿うように、且つ、クランクシ
ャフトWの各ピン部Wbが水平面上に位置する所定の位
相になるように位置決めしてセット自在なワーク受け4
を配置している。ワーク受け4は、シリンダ4aにより
枢軸4bを支点にして上下方向に揺動される揺動枠4c
にX軸方向に摺動自在に支持されており、心押台3を主
軸台2に向けてX軸方向に前進させてワーク受け4上の
クランクシャフトWを主軸台2側に押動させる際、ワー
ク受け4がクランクシャフトWに連れ動きし、クランク
シャフトWがワーク受け4に支持されたまま主軸台2と
心押台3との間に挟持されるようにしている。クランク
シャフトWを主軸台2と心押台3との間に挟持した後
は、揺動枠4cの揺動でワーク受け4を下方に退避させ
る。
【0014】機台1のY軸方向奥側には、クランクシャ
フトWのジャーナル部Waとピン部Wbとに第1段階の
仕上げ加工を施すジャーナル用とピン用の加工工具6
J,6Pを有する第1加工ユニット51と、ジャーナル
部Waとピン部Wbとに第2段階の仕上げ加工を施すジ
ャーナル用とピン用の加工工具7J,7Pを有する第2
加工ユニット52とが機台1上の共通のガイドレール5
aに沿ってX軸方向に移動自在に配置されており、主軸
台2と心押台3との間に支持されるクランクシャフトW
に臨む加工位置に両加工ユニット51,52を選択的に移
動して、ジャーナル部Wa及びピン部Wbの第1段階の
仕上げ加工と第2段階の仕上げ加工とを行うようにして
いる。
【0015】各加工ユニット51,52の支持台は、図3
に示す如く、ガイドレール5aに摺動自在に支持され
る、X軸方向に2分割された第1と第2の1対の可動台
50,51で構成されている。ここで、各加工ユニット
1,52の第1と第2の各可動台50,51の他の可動
台寄りの方向をX軸方向内方として、各可動台50,5
1のX軸方向内方の側部には固定支持板50a,51a
が立設されており、また、各可動台50,51上には、
固定支持板50a,51aのX軸方向外方に対向する可
動支持板50b,51bが各可動台50,51上のガイ
ドレール50c,51cに沿ってX軸方向に移動自在に
支持されている。そして、各加工ユニット51,52の第
1可動台50上の固定支持板50aのX軸方向外側面に
ピン用加工工具6P,7Pと、各加工ユニット51,52
の第1可動台50上の可動支持板50bのX軸方向内側
面にジャーナル用加工工具6J,7Jと、各加工ユニッ
ト5 1,52の第2可動台51上の固定支持板51aのX
軸方向外側面にジャーナル用加工工具6J,7Jと、各
加工ユニット51,52の第2可動台51の可動支持板5
1bのX軸方向内側面にピン用加工工具6P,7Pとを
夫々クランクシャフトWに向けてY軸方向に進退自在に
支持している。
【0016】両加工ユニット51,52の計4個の可動台
50,51は、第2加工ユニット5 2の第1可動台50
と第1加工ユニット51の第2可動台51とをX軸方向
に隣り合わせた状態でX軸方向に列設されている。そし
て、第2加工ユニット52の第2可動台51をモータ5
bによりボールねじ機構5cを介してX軸方向に駆動自
在とすると共に、図4に示す如く、両加工ユニット
1,52の第1可動台50,50同士と第2可動台5
1,51同士とを夫々各別のタイロッド521,522
介して連結し、更に、第1加工ユニット51の第2可動
台51に固定の軸受53aに軸支されるX軸方向に長手
の第1ねじ部材53を設けて、第1ねじ部材53を第2
加工ユニット52の第1可動台50に固定のナット53
bに螺挿し、第1加工ユニット51の第2可動台51と
第2加工ユニット52の第1可動台50とを第1ねじ部
材53を介してX軸方向に接近離間自在に連結してい
る。第1ねじ部材53をその端部のハンドル53cの操
作で正逆転させて、第1加工ユニット5 1の第2可動台
51に対し第2加工ユニット52の第1可動台50をX
軸方向に接近・離間させると、第2加工ユニット52
第1可動台50にタイロッド521を介して連結される
第1加工ユニット51の第1可動台50が第1加工ユニ
ット51の第2可動台51に対しX軸方向に離間・接近
すると共に、第1加工ユニット5 1の第2可動台51に
タイロッド522を介して連結される第2加工ユニット
2の第2可動台51に対し第2加工ユニット52の第1
可動台50がX軸方向に離間・接近して、各加工ユニッ
ト51,52の第1可動台50上のピン用加工工具6P,
7Pと第2可動台51上のジャーナル用加工工具6J,
7JとのX軸方向ピッチP1が同期して変化する。ま
た、両加工ユニット51,52の計4個の可動台50,5
1のうちの1個、図示例では第2加工ユニット52の第
2可動台51をモータ5bによりボールねじ機構5cを
介してX軸方向に移動すると、タイトロッド521,5
2及び第1ねじ部材53を介して残りの3個の可動台
もX軸方向に同期移動し、かくて、両加工ユニット
1,52が全体的にX軸方向にシフトする。
【0017】更に、本実施形態では、第1加工ユニット
1の第1可動台50に固定の軸受54aに軸支される
X軸方向に長手の第2ねじ部材54を設けて、第2ねじ
部材54を第1加工ユニット51の第1可動台50上の
可動支持板50bに固定したナット54bと、第2加工
ユニット52の第1可動台50上の可動支持板50bに
固定したナット54cとに螺挿すると共に、第2加工ユ
ニット52の第2可動台51に固定の軸受55aに軸支
されるX軸方向に長手の第3ねじ部材55を設けて、第
3ねじ部材55を第2加工ユニット52の第2可動台5
1上の可動支持板51bに固定したナット55bと、第
1加工ユニット51の第2可動台51上の可動支持板5
1bに固定したナット55cとに螺挿し、第2ねじ部材
54と第3ねじ部材55とを、第2ねじ部材54に固定
のギア56aとこれに噛合する第3ねじ部材55に固定
のギア56bとから成る同期ギア56を介して連結して
いる。第2ねじ部材54をその端部のハンドル54dの
操作で正逆転すると、両加工ユニット51,52の第1可
動台50,50上の可動支持板50b,50bが第1可
動台50,50上の固定支持板50a,50aに対しX
軸方向に接近・離間すると共に、同期ギア56を介して
第3ねじ部材55が同期回転して、両加工ユニット
1,52の第2可動台51,51上の可動支持板51
b,51bが第2可動台51,51上の固定支持板51
a,51aに対しX軸方向に接近・離間し、各加工ユニ
ット51,52の第1可動台50上のジャーナル用加工工
具6J,7Jとピン用加工工具6P,7PとのX軸方向
ピッチと第2可動台51上のジャーナル用加工工具6
J,7Jとピン用加工工具6P,7PとのX軸方向ピッ
チとが互に等しいピッチP2になるように同期して変化
する。
【0018】ここで、各加工ユニット51,52の各可動
台50,51上のジャーナル用加工工具6J,7Jとピ
ン用加工工具6P,7Pは各可動台50,51上の固定
支持板50a,51aと可動支持板50b,51bの対
向面間にX軸方向に隣り合わせて配置されるため、可動
支持板50b,51bを固定支持板50a,51aに向
けてX軸方向内方に移動することにより、各可動台5
0,51上のジャーナル用加工工具6J,7Jとピン用
加工工具6P,7PとのX軸方向ピッチP2をかなり狭
めることができる。一方、各加工ユニット51,52の第
1可動台50上のピン用加工工具6P,7Pと第2可動
台51上のジャーナル用加工工具6J,7JとのX軸方
向ピッチP1は、両者間に両可動台50,51の固定支
持板50a,51aが存在するため、前記ピッチP2程
には狭めることはできないが、両可動台50,51を最
接近させることにより、前記ピッチP2の最小値の3倍
程度には狭めることができる。かくて、ピッチP2をク
ランクシャフトWのジャーナル部Waとピン部Wbとの
ピッチに等しくなるように調整し、ピッチP1をジャー
ナル部Waとピン部Wbとのピッチの3倍になるように
調整することで、クランクシャフトWの機種変更に対処
できる。
【0019】また、本実施形態では、第2加工ユニット
2の第1可動台50に、ナット53bの端面に摺接す
る回動操作自在なストッパプレート571を設けると共
に、第1加工ユニット51の第1可動台50上の可動支
持板50bに、ナット54bの端面に摺接する回動操作
自在なストッパプレート572を設け、各ストッパプレ
ート571,572に、X軸方向長さが異る複数のストッ
パ57aを周方向に間隔を存して取付けて、クランクシ
ャフトWの機種に応じた所要の長さのストッパ57aを
軸受53a,54aの端面に臨む作動位置に選択し、第
1と第2の各ねじ部材53,54を軸受53a,54a
の端面にストッパ57aが当接するまで回転させること
により、ピッチP1,P2をクランクシャフトWの機種
に応じた所要の値に正確に調整し得るようにしている。
また、各可動台50,51に、各可動支持板50b,5
1bに取付けたX軸方向に長手の突片58aをY軸方向
両側から挟圧可能なピストン(図示せず)を内蔵するブ
レーキシリンダ58を設け、ピッチP1,P2の調整
後、各可動支持板50b,51bを調整位置に制止し得
るようにしている。
【0020】第1加工ユニット51に搭載するジャーナ
ル用とピン用の加工工具6J,6Pは、ラッピングテー
プによる研磨を行うラッピング工具で構成されている。
ジャーナル用ラッピング工具6Jは、図5及び図6に示
す如く、工具キャリア60に支持される工具本体61
に、Y軸方向先方にのびてジャーナル部Waを把持する
上下1対のクランプアーム62,62をY軸方向尾端部
において、X軸方向の枢支ピン62a,62aにより上
下方向たるZ軸方向に開閉自在に枢支し、両クランプア
ーム62,62のZ軸方向の対向面にラッピングテープ
63を張設して成るものである。両クランプアーム6
2,62は、工具本体61に組込んだシリンダ64によ
りトグルリンク64aを介して開閉動作されるようにな
っており、両クランプアーム62,62を閉じてジャー
ナル部Waを把持することによりラッピングテープ63
をジャーナル部Waの周面に圧接し、この状態でクラン
クシャフトWを回転させてジャーナル部Waを研磨す
る。また、工具キャリア60には、ラッピングテープ6
3用の下側の繰出リール630と、上側の巻取リール6
31とが設けられており、両リール630,631間に
おいて複数のガイドプーリ632を介して両クランプア
ーム62,62の対向面間にラッピングテープ63を張
り渡し、更に、シリンダ633aで駆動される巻取機構
633を工具キャリア60に搭載して、ラッピングテー
プ63を定期的に一定長さ宛巻取リール631に巻取る
ようにしている。
【0021】ピン用ラッピング工具6Pは、図7及び図
8に示す通りであり、上記ジャーナル用ラッピング工具
6Jと共通する部材については上記と同一の符号を付し
てその説明を省略する。ピン用ラッピング工具6Pのジ
ャーナル用ラッピング工具6Jに対する主な相違点は、
クランクシャフトWの回転によるピン部Wbの公転運動
に追従して工具本体61がZ軸方向及びY軸方向に振れ
動きするよう、工具本体61に、工具キャリア60に固
定の支持ピン61aに係合するY軸方向に長手の長穴6
1bを形成し、工具キャリア60に工具本体61をY軸
方向に遊動自在に、且つ、Z軸方向に揺動自在に支持さ
せた点である。
【0022】ところで、ジャーナル部Wa及びピン部W
bの仕上げ加工に際しては、主軸台2に組込んだ後記詳
述するオシレーション装置によりクランクシャフトWを
X軸方向にオシレーションさせて、ジャーナル部Wa及
びピン部Wbの周面に周方向の研磨筋が付かないように
している。ここで、クランクシャフトWのジャーナル部
Waやピン部Wbから成る被加工部を両クランプアーム
62,62により把持した状態で被加工部を中心にして
描かれるクランクシャフトWのアーム部Wcの回転軌跡
円aより内側のクランプアーム62の部分のX軸方向の
厚さ寸法は、アーム部Wcに干渉しないように、被加工
部の軸長よりオシレーションの振幅分だけ小さくする必
要があり、被加工部の軸長が短いクランクシャフトにも
対処し得るようにするには、クランプアーム62の厚さ
をかなり薄くする必要がある。そのため、クランプアー
ム62のX軸方向の曲げ剛性が低下すると共に、工具本
体61に対する枢支部におけるクランプアーム62のX
軸方向の支持剛性が低下し、クランクシャフトWをX軸
方向にオシレーションしたとき、クランプアーム62の
X軸方向の撓みや枢支部におけるX軸方向の傾きでクラ
ンプアーム62がX軸方向に連れ動きし、加工精度が悪
化する。
【0023】そこで、本実施形態では、各ラッピング工
具6J,6Pの各クランプアーム62に、前記回転軌跡
円aより外側に位置させて、各クランプアーム62のY
軸方向尾端部からY軸方向先端部に亘って延在する、他
部よりY軸方向の厚さを大きくしたリム部62bを形成
して、各クランプアーム62のX軸方向の曲げ剛性を強
化している。また、ジャーナル用ラッピング工具6Jの
工具キャリア60の板状のキャリア本体を、両クランプ
アーム62,62のY軸方向尾端部のX軸方向一側面に
摺接するように形成すると共に、工具キャリア60に、
両クランプアーム62,62の尾端部のZ軸方向外縁部
に形成した段付係合部62c,62cのX軸方向他側面
に摺接する1対のガイド片60a,60aを取付け、キ
ャリア本体と両ガイド片60a,60aとで両クランプ
アーム62,62のY軸方向尾端部をX軸方向両側から
摺動自在に挟持するサイドガイド部を構成している。こ
れによれば、両クランプアーム62,62のY軸方向尾
端部に設けた枢支ピン62a,62aで構成される枢支
部における両クランプアーム62,62のX軸方向への
傾動がサイドガイド部によって阻止され、リム部62b
によるクランプアーム62の曲げ剛性の強化と相俟っ
て、オシレーションに際してのクランプアーム62のX
軸方向への連れ動きが防止され、加工精度が向上する。
【0024】ピン用ラッピング工具6Pでは、ピン部W
bを両クランプアーム62,62により把持した状態で
ピン部Wbを工具キャリア60に対しY軸方向に最接近
する近死点位置からY軸方向に最離間する遠死点位置に
公転させたときの両クランプアーム62,62の工具本
体61に対する枢支部、即ち、枢支ピン62a,62a
のY軸方向移動ストロークが完全に収まるY軸方向範囲
を設定し、工具キャリア60の板状のキャリア本体に、
両クランプアーム62,62のY軸方向尾端部のX軸方
向一側面に摺接する摺接面を前記Y軸方向範囲の全域に
亘って形成すると共に、工具キャリア60に、両クラン
プアームのY軸方向尾端部のX軸方向他側面に摺接す
る、前記Y軸方向範囲の全域に亘るガイド板60bを取
付け、キャリア本体とガイド板60bとで両クランプア
ーム62,62のY軸方向尾端部をX軸方向両側から摺
動自在に挟持するサイドガイド部を構成している。これ
によれば、両クランプアーム62,62が工具キャリア
60のY軸方向先方に最も大きく引き出される遠死点位
置にピン部Wbが公転されたときにも、両クランプアー
ム62,62の工具本体61に対する枢支部をサイドガ
イド部によりX軸方向両側から挟持して、両クランプア
ーム62,62のX軸方向の傾動を阻止できる。 第2
加工ユニット52に搭載するジャーナル用とピン用の加
工工具7J,7Pは、超仕上げ砥石による研削を行う研
削工具で構成されている。ジャーナル用研削工具7J
は、図9及び図10に示す如く、工具キャリア70に支
持される工具本体71のY軸方向先端部に、ジャーナル
部Waを受け入れる、Y軸方向先方に開口する略C形の
ヘッド部71aを形成し、ヘッド部71aの周方向3箇
所に、ジャーナル部Waに向けて放射方向に進退自在な
スライドバー72を挿設して、各スライドバー72の先
端に超仕上げ砥石73を取付けて成るものである。ヘッ
ド部71aには、シリンダ74aにより周方向に回動さ
れる略C形のカム板74が設けられており、カム板74
に、各スライドバー72に植設したピン72aを挿入す
るスクロール状のカム溝74bを形成し、図9に示す状
態からカム板74を時計方向に回動させたとき、各スラ
イドバー72が放射方向内方に前進して、ジャーナル部
Waの周面に砥石73が当接するようにしている。
【0025】工具キャリア70には、ヘッド部71aの
Y軸方向尾端部のZ軸方向外縁部に取付けた突片71
b,71bをキャリア本体との間にX軸方向両側から挟
む1対のガイド片70a,70aが取付けられており、
ヘッド部71aのX軸方向支持剛性を向上して、ヘッド
部71aがクランクシャフトWのX軸方向オシレーショ
ンでX軸方向に連れ動きすることを防止している。尚、
図中74cはカム板74の押え板である。
【0026】砥石73は、該砥石73を挟持するねじ締
め式のクランプ部材731を有するホルダ730を介し
てスライドバー72に取付けられている。そして、ホル
ダ730の尾端に、図11に示す如く、長さの長い第1
ピン732と長さの短い第2ピン733とを突設すると
共に、スライドバー72に、第1ピン732を挿入する
長さの長い第1ピン穴734と、第2ピン733を挿入
する長さの短い第2ピン穴735とを夫々スライドバー
72の先端面に開口するように形成し、更に、第1ピン
732の周面に形成した溝部732aに係合するボール
と内部の付勢スプリングとを有するボールプランジャ7
36をスライドバー72に設けている。かくて、第1と
第2の両ピン732,733を第1と第2の両ピン穴7
34,735に挿入すれば、ホルダ730、即ち、砥石
73をスライドバー72に回り止めし、且つ、ボールプ
ランジャ736により抜け止めした状態で取付けること
ができ、また、ホルダ730を或る程度以上の力で引張
ると、前記溝部732aに対するボールプランジャ73
6の係合が解除され、砥石73をスライドバー72から
取外すことができる。このように、1対のピン732,
733を1対のピン穴734,735に抜き差しするだ
けで砥石73をスライドバー72に脱着できるため、砥
石73の交換が容易になり、更に、第1ピン732が第
1ピン穴734に合致する向きでしか砥石73を取付け
られなくなるため、砥石73の逆付けも防止できる。
尚、ホルダ730に砥石73を接着することも可能であ
るが、これでは接着強度のばらつきによる砥石73の脱
落を生じ易く、上記の如く砥石73をホルダ730にク
ランプ部材731で挟持することが望ましい。
【0027】ピン用研削工具7Pは、図12に示す通り
であり、上記ジャーナル用研削工具7Jと共通する部材
については上記と同一の符号を付してその説明を省略す
る。ピン用研削工具7Pでは、ピン用ラッピング工具6
Pと同様にピン部Wbの公転運動に追従して工具本体7
1がZ軸方向及びY軸方向に振れ動きするよう、工具本
体71に、工具キャリア70に固定の支持ピン71cに
係合するY軸方向に長手の長穴71dを形成して、工具
キャリア70に工具本体71をY軸方向に遊動自在に、
且つ、Z軸方向に揺動自在に支持させ、また、工具キャ
リア70に、ピン部Wbが遠心点位置に存する状態で工
具本体71をヘッド部71aのY軸方向尾端部に亘って
キャリア本体との間にX軸方向両側から挟持し得るガイ
ド板70bを設け、ピン部Wbが遠死点位置に存する状
態でも、クランクシャフトWのX軸方向オシレーション
でヘッド部71aがX軸方向に連れ動きすることを防止
し得るようにしている。
【0028】また、図7及び図12を参照して、ピン用
のラッピング工具6P及び研削工具7Pでは、工具キャ
リア60,70に、シリンダ65a,75aによりZ軸
方向に揺動される工具本体61,71用の支持レバー6
5,75を設けると共に、工具本体61,71の下面に
Y軸方向に離間して1対の係合溝65b,65c,75
b,75cを形成し、当初近死点位置に存するピン部W
bを加工する工具6P,7Pにおいては、支持レバー6
5,75に取付けた係合爪65d,75dにY軸方向先
方の係合溝65b,75bを係合させて、工具本体6
1,71をY軸方向尾方に偏位させた状態で水平姿勢に
支持し、当初遠心点位置に存するピン部Wbを加工する
工具6P,7Pにおいては、係合爪65d,75dにY
軸方向尾方の係合溝65c,75cを係合させて、工具
本体61,71をY軸方向先方に偏位させた状態で水平
姿勢に支持し、加工中は支持レバー65,75を下方に
揺動退避させて、工具本体61,71がピン部Wbの公
転運動に追従して振れ動きし得るようにしている。
【0029】ジャーナル用のラッピング工具6J及び研
削工具7Jの工具本体61,71は工具キャリア60,
70に水平姿勢で固定しても良いが、本実施形態では、
図5及び図9に示す如く、工具キャリア60,70に固
定の支持ピン61a,71cに工具本体61,71をY
軸方向尾端のピン穴において枢支すると共に、工具キャ
リア60,70に工具本体の下面に当接する支持ボルト
66,76を取付けて、工具本体61,71を水平姿勢
に支持している。
【0030】前記各工具6J,6P,7J,7Pは、各
加工ユニット51,52の各可動台50,51上の固定支
持板50a,51aと可動支持板50b,51bとに固
定したガイドレール6a,7aに工具キャリア60,7
0においてY軸方向に摺動自在に支持されている。そし
て、各支持板50a,50b,51a,51bのY軸方
向尾端部に、シリンダ6b,7bと、シリンダ6b,7
bによりラック6c,7cを介して正逆転されるピニオ
ン6d,7dとを設け、ピニオン6d,7dに固定した
レバー6e,7eと工具キャリア60,70とをリンク
6f,7fを介して連結し、シリンダ6b,7bにより
工具キャリア60,70、即ち、各工具6J,6P,7
J,7PをY軸方向に進退させるようにしている。尚、
ピン用のラッピング工具6P及び研削工具7Pでは、レ
バー6e,7eとリンク6f,7fとの連結ピンを取付
けた駒片6g,7gをリンク6f,7fの尾端の長穴6
h,7hに摺動自在に係合させ、駒片6g,7gを調整
ねじ6i,7iにより位置調整して、各工具6P,7P
のY軸方向の進退ストロークをクランクシャフトWのジ
ャーナル部Waとピン部Wbとの間の径方向距離に合わ
せて調整し得るようにしている。
【0031】主軸台2は、図13及び図14に示す如
く、台本体20のX軸方向先端の軸受スリーブ20a
に、クランクシャフトWの一端を把持する先端のワーク
チャック21を有するスピンドル22をX軸方向に摺動
自在に軸支し、スピンドル22を、台本体20の下部に
取付けたサーボモータ23によりギア列23aを介して
回転駆動すると共に、オシレーション装置24によりX
軸方向にオシレーションし得るように構成されている。
尚、台本体20には、前記ギア列23a中のギア軸23
bに連結されるトロコイド型のオイルポンプ25が設け
られており、該ポンプ25からのオイルを軸受スリーブ
20aに形成した潤滑油路25aを介してスピンドル2
2の軸支部に供給している。また、ワークチャック21
には、図15に示す如く、3個のチャック片21aと、
各チャック片21aを開閉する各1対の計6個の油圧シ
リンダ21bとが設けられており、これら油圧シリンダ
21bに軸受スリーブ20aに形成した油路21cとス
ピンドル22に形成した油路21dとを介して圧油を供
給し得るようにしている。
【0032】前記オシレーション装置24は、スピンド
ル22よりもX軸方向尾方に位置させて台本体20内に
軸支したY軸方向の駆動軸240を備えており、駆動軸
240に位相が180°異なる第1と第2の1対の偏心
部2411,2412を並設し、第1偏心部2411に、
スピンドル22の尾端に軸支した連結子22aを第1コ
ンロッド2421を介して連結すると共に、台本体20
内に駆動軸240よりX軸方向尾方に位置させてバラン
スウェイト243をX軸方向に遊動自在に収納し、該バ
ランスウェイト243を第2コンロッド2422を介し
て第2偏心部2412に連結している。かくて、駆動軸
240の回転によれば、スピンドル22とバランスウェ
イト243とが互に逆位相でX軸方向にオシレーション
される。
【0033】各偏心部2411,2412は、駆動軸24
0に一体の偏心軸241aと、偏心軸241aに外挿し
た偏心カラー241bとで構成されており、両偏心部2
41 1,2412の偏心カラー241b,241bを互に
オルダム継手を介して連結すると共に、第2偏心部24
2の偏心カラー241bに、駆動軸240の非偏心部
に外挿した筒軸240aをオルダム継手を介して連結
し、かくて、筒軸240aと駆動軸240との相対回転
によれば、各偏心カラー241bと各偏心軸241aと
の相対位相が変化して、駆動軸240の軸心に対する各
偏心カラー241bの偏心量、即ち、オシレーションの
振幅が可変する。そして、筒軸240aと駆動軸240
とを相対回転し得るよう、筒軸240aに、台本体20
の上面に搭載したサーボモータ240bにベルト240
cを介して連結されるプーリ240dを取付けると共
に、筒軸240aから突出する駆動軸240の外端部
に、プーリ240dの外側面に突設した係合ピン240
eに係合可能な複数のピン穴240fを形成したクラッ
チ板240gをばね240hでプーリ240d側に付勢
してキー240iより回り止め係合させ、更に、台本体
20に固定のブラケット20bに、クラッチ板240g
に係合する係合部材240jを介してクラッチ板240
gをプーリ240dから引き離すシリンダ240kを取
付けている。クラッチ板240gをプーリ240dから
引き離すと、ピン穴240fから係合ピン240eが離
脱してクラッチ板240gとプーリ240dとの連結が
解かれると共に、何れかのピン穴240fにブラケット
20bに突設した制止ピン240lが係合してクラッチ
板240gが回り止めされ、この状態でサーボモータ2
40bを駆動すれば、駆動軸240に対し筒軸240a
が回動されて、オシレーションの振幅調整が行われる。
調整後は、クラッチ板240gをばね240hでプーリ
240dに押し付けるもので、これによれば所定のピン
穴240fに係合ピン240eが係合してクラッチ板2
40gがプーリ240dに連結され、この状態でサーボ
モータ240bを駆動すれば、プーリ240dとクラッ
チ板240gとを介して駆動軸240が回転され、スピ
ンドル22を介してクランクシャフトWがX軸方向にオ
シレーションされる。
【0034】このオシレーションに際し、バランスウェ
イト243が上記の如くスピンドル22とは逆位相でX
軸方向にオシレーションされ、スピンドル22及びクラ
ンクシャフトWのオシレーションによる振動力がバラン
スウェイト243のオシレーションによる振動力で相殺
される。然し、機種変更でクランクシャフトWの重量が
変化すると、振動力を完全には相殺できなくなる。そこ
で、本実施形態では、バランスウェイト243の重量
を、スピンドル22と最軽量のクランクシャフトとの総
重量に等しく設定すると共に、バランスウェイト243
に台本体20の外面に突出する連結部を設けて、連結部
にサブウェイト244を着脱自在とし、機種変更に際
し、次機種のクランクシャフトと最軽量のクランクシャ
フトとの重量差に等しい重量のサブウェイト244を連
結部に取付け、機種変更でクランクシャフトWの重量が
変化しても、振動力を完全に相殺し得るようにしてい
る。ここで、バランスウェイト243は、台本体20の
X軸方向尾端の端壁部20cに摺動自在に貫通させた1
対のガイドバー243a,243aを介してX軸方向に
遊動自在に支持されており、両ガイドバー243a,2
43aを前記連結部に兼用すべく、端壁部20cの外方
に突出する両ガイドバー243a,243aの外端部に
サブウェイト244を挿通し、両ガイドバー243a,
243aの外端面にねじ244aで着脱自在に取付けら
れる押え板244bによりサブウェイト244を抜け止
めしている。図中243bは各ガイドバー243aをバ
ランスウェイト243に固定する止めねじである。
【0035】主軸台2の外面には、クランクシャフトW
の一端部のオイルシールを摺接させるシール面Wdに仕
上げ加工を施すシール面用の加工工具81が設けられて
いる。この加工工具81は、工具キャリア80に取付け
た工具本体81にクランクシャフトWの放射方向に進退
自在なスライドバー82を挿設して、スライドバー82
の先端に超仕上げ砥石83を取付けて成る研削工具で構
成されており、工具本体81に組込んだシリンダ84に
よりスライドバー82をクランクシャフトWに向けて放
射方向内方に前進させて砥石83をシール面Wdに当接
させるようにしている。尚、砥石83は、上記研削工具
7J,7Pの砥石73用ホルダ730と同様のホルダ8
30にクランプ部材831によって挟持されており、ホ
ルダ830の尾端に突設した長短1対のピン832,8
33をスライドバー82に形成した長短1対のピン穴8
34,835に挿入し、ピン832の周面に形成した溝
部832aにスライドバー82に設けたボールプランジ
ャ836を係合させて、砥石83をスライドバー82に
取付けている。
【0036】また、シール面用加工工具81は、主軸台
2の台本体20のX軸方向先端部のY軸方向手前側を向
く側面に設けたガイドレール8aに工具キャリア80に
おいてX軸方向に摺動自在に支持されており、工具キャ
リア80をこれに形成したX軸方向の長穴80aに挿通
する締付ボルト80bによりガイドレール8aに対しX
軸方向に位置調整自在にボルト止めしている。かくて、
クランクシャフトWの機種変更でその軸端とシール面W
dとの間の軸方向距離が変化しても、この変化に合わせ
て加工工具81をX軸方向に位置調整して、シール面W
dに砥石83を臨ませることができる。
【0037】心押台3は、図16に示す如く、台本体3
0内に、クランクシャフトWの他端に当接する心押軸3
1をX軸方向に摺動自在に軸支すると共に、心押軸31
を主軸台2側に向けてX軸方向先方に付勢するスプリン
グ32を収納して成るものに構成されている。また、心
押台3の外面には、クランクシャフトWの他端部のシー
ル面Wdに仕上げ加工を施すシール面用の加工工具82
が設けられている。この加工工具82は、図17及び図
18に示す通りであり、上記加工工具81と共通する部
材については上記と同一の符号を付してその説明を省略
する。心押台3に設けるシール面用加工工具82は、台
本体30の上面に設けたガイドレール8aに工具キャリ
ア80においてX軸方向に摺動自在に支持されており、
台本体30の上面に、工具キャリア80をX軸方向に進
退するシリンダ85を設けると共に、長さの異る複数の
ストッパ86aを周方向に間隔を存して取付けたストッ
パプレート86を回動操作自在に設け、これらストッパ
86aの任意の1個を工具キャリア80に設けたコンタ
クト部80cに対向する作動位置に選択し、この状態で
工具キャリア80をシリンダ85によりX軸方向先方に
前進させてコンタクト部80cを上記ストッパ86aに
当接させるようにしている。かくて、作動位置に選択す
るストッパ86aの長さに応じて加工工具82がX軸方
向に位置調整されることになり、クランクシャフトWの
機種変更でその他端部のシール面Wdと軸端との間の軸
方向距離が変化しても、この軸方向距離に対応する長さ
のストッパ86aを作動位置に選択することで、シール
面Wdに砥石83を臨ませることができる。
【0038】また、図1及び図2を参照して、心押台3
には、前記加工ユニット51,52の配置部とはY軸方向
逆側、即ち、Y軸方向手前側に張り出す支持台33が固
定されており、支持台33に、クランクシャフトWの所
定のジャーナル部Waの軸方向両側のスラスト受面W
e,Weに仕上げ加工を施すスラスト受面用の加工工具
9をX軸方向に位置調整自在に搭載している。
【0039】スラスト受面用加工工具9は、図19乃至
図21に示す如く、工具キャリア90に支持される工具
本体91のY軸方向先端部に、X軸方向に開閉自在な1
対のアーム92,92を設け、両アーム92,92の外
面に沿わせてラッピングテープ93を張設して成るラッ
ピング工具で構成されており、両アーム92,92を所
定のジャーナルWaの両側のアーム部Wc,Wc間にY
軸方向から挿入して、両アーム92,92をX軸方向に
開拡することによりラッピングテープ93をスラスト受
面We,Weに圧接させるようにしている。工具キャリ
ア90には、ラッピングテープ93用の繰出リール93
0と巻取リール931とが設けられており、両リール9
30,931間において複数のガイドプーリ932を介
して両アーム92,92の外面にラッピングテープ93
を張り渡し、更に、シリンダ933aで駆動される巻取
機構933を工具キャリア90に搭載して、ラッピング
テープ93を定期的に一定長さ宛巻取リール931に巻
取るようにしている。
【0040】両アーム92,92は、工具本体91のY
軸方向先端部に1対のガイドバー92a,92aを介し
てX軸方向に摺動自在に支持させた1対のスライダ92
b,92bに固定されており、一方のスライダ92b上
に取付けたシリンダ92cのピストンロッド92dを他
方のスライダ92b上の突片92eに連結し、かくて、
シリンダ92cにより両アーム92,92をX軸方向に
開閉動作し得るようにしている。
【0041】工具本体91は、工具キャリア90に立設
したガイドブロック91aに1対のガイドバー91b,
91bを介してY軸方向に摺動自在に支持されており、
工具キャリア90に搭載したオシレーションモータ91
cの出力軸91dに設けた偏心部91eに工具本体91
をコンロッド91fを介して連結して、オシレーション
モータ91cにより工具本体91、即ち、前記両アーム
92,92をY軸方向にオシレーションし得るようにし
ている。
【0042】工具キャリア90は、前記支持台33に1
対のガイドバー95a,95aを介してX軸方向に移動
自在に支持される可動台95上に、シリンダ90aによ
り可動台95に固定のガイドレール90bに沿ってY軸
方向に進退自在に支持されている。そして、可動台95
に、長さの異なる複数のストッパ96aを周方向に間隔
を存して取付けたストッパプレート96を回動操作自在
に設け、これらストッパ96aの任意の1個を工具キャ
リア90に設けたコンタクト部90cに対向する作動位
置に選択し、シリンダ90aによる工具キャリア90の
クランクシャフトWに向けたY軸方向への前進を上記ス
トッパ96aへのコンタクト部90cの当接で規制し得
るようにしている。かくて、クランクシャフトWの機種
変更でジャーナル部Waの径が変化しても、この径に対
応する長さのストッパ96aを作動位置に選択すること
により、加工キャリア90の前進を前記アーム92,9
2の先端がジャーナル部Waの周面に当接する直前の位
置で停止させることができる。
【0043】また、可動台95には、支持台33側に向
けてX軸方向にのびる調整プレート97が取付けられて
おり、該プレート97のX軸方向複数箇所に、支持台3
3の定位置にねじ込まれる調整ボルト97aを挿通可能
な調整穴97bを形成し、調整ボルト97aを挿通する
調整穴97bを変えることで可動台95、即ち、スラス
ト受面用加工工具9をX軸方向に位置調整し得るように
している。かくて、クランクシャフトWの機種変更によ
り両側にスラスト受面We,Weを有する所定のジャー
ナル部Waと軸端との間の軸方向距離が変化しても、こ
の距離に対応する調整穴97bを選択し、調整ボルト9
7aをこの調整穴97bを通して支持台33の定位置に
ねじ込むことにより、加工工具9のアーム92,92を
所定のジャーナル部Waに臨ませることができる。
【0044】図23に示す如き4気筒エンジン用のクラ
ンクシャフトWを仕上げ加工する場合は、各加工ユニッ
ト51,52の第1可動台50上のピン用加工工具6P,
7Pの工具本体61,71を工具キャリア60,70に
対しY軸方向尾方に偏位させた状態に支持すると共に、
第2可動台51上のピン用加工工具6P,7Pの工具本
体61,71を工具キャリア60,70に対しY軸方向
先方に偏位させた状態に支持し、予め、第1加工ユニッ
ト51を第2可動台51上のジャーナル用加工工具6J
が心押台3側の軸端から1番目の#1のジャーナル部W
aに臨む第1加工位置にシフトしておく。そして、ワー
ク受け4にセットされたクランクシャフトWを主軸台2
と心押台3との間に支持した後、前記ジャーナル用加工
工具6JをクランクシャフトWに向けてY軸方向に前進
させ、次に、該加工工具6Jのクランプアーム62,6
2を閉じて#1のジャーナル部Waを把持し、次いでク
ランクシャフトWを主軸台2のスピンドル22を介して
回転及びX軸方向にオシレーションさせ、#1のジャー
ナル部Waを研磨する。
【0045】この研磨が完了すると、スピンドル22の
回転を前記軸端から1番目と4番目の#1と#4のピン
部Wbが遠死点位置、2番目と3番目の#2と#3のピ
ン部Wbが近死点位置に存する位相で停止し、次に、前
記加工工具6Jを一旦Y軸方向に後退させて、第1加工
ユニット51を第1可動台50上のジャーナル用とピン
用の加工工具6J,6Pが#4のジャーナル部Waと#
3のピン部Wb、第2可動台51上のジャーナル用とピ
ン用の加工工具6J,6Pが#2のジャーナル部Waと
#1のピン部Wbに夫々臨む第2加工位置にシフトし、
次いでこれら加工工具6J,6PをY軸方向に前進させ
てからこれら各加工工具6J,6Pのクランプアーム6
2,62を閉じてこれらジャーナル部Waとピン部Wb
を把持し、この状態でクランクシャフトWを回転及びX
軸方向にオシレーションさせ、これら#2と#4のジャ
ーナル部Waと#1と#3のピン部Wbを研磨する。
【0046】この研磨が完了すると、スピンドル22の
回転を#1と#4のピン部Wbが遠死点位置、#2と#
3のピン部Wbが近死点位置に存する位相で停止した
後、前記各加工工具6J,6Pを一旦Y軸方向に後退さ
せる。次に、#1と#4のピン部Wbが近死点位置、#
2と#3のピン部Wbが遠死点位置に存する位相になる
ようにクランクシャフトWを半回転させると共に、第1
加工ユニット51を第1可動台50上のジャーナル用と
ピン用の加工工具6J,6Pが#5のジャーナル部Wa
と#4のピン部Wb、第2可動台51上のジャーナル用
とピン用の加工工具6J,6Pが#3のジャーナル部W
aと#2のピン部Wbに夫々臨む第3加工位置にシフト
し、次いでこれら加工工具6J,6PをY軸方向に前進
させてからこれら各加工工具6J,6Pのクランプアー
ム62,62を閉じてこれらジャーナル部Waとピン部
Wbを把持し、この状態でクランクシャフトWを回転及
びX軸方向にオシレーションさせ、これら#3と#5の
ジャーナル部Waと#2と#4のピン部Wbを研磨す
る。
【0047】以上の如くして全てのジャーナル部Waと
ピン部Wbの研磨を完了すると、次に第2加工ユニット
2を上記と同様の第1加工位置にシフトして、第2加
工ユニット52の第2可動台51上のジャーナル用加工
工具7Jにより#1のジャーナル部Waの超仕上げ加工
を行い、次に、第2加工ユニット52を上記と同様の第
2加工位置にシフトして、第2加工ユニット52の第1
可動台50上のジャーナル用とピン用の加工工具7J,
7Pによる#4のジャーナル部Waと#3のピン部Wb
の超仕上げ加工と、第2可動台51上のジャーナル用と
ピン用の加工工具7J,7Pによる#2のジャーナル部
Waと#1のピン部Wbの超仕上げ加工とを行い、最後
に第2加工ユニット52を上記と同様の第3加工位置に
シフトして、第2加工ユニット52の第1可動台50上
のジャーナル用とピン用の加工工具7J,7Pによる#
5のジャーナル部Waと#4のピン部Wbの超仕上げ加
工と、第2可動台51上のジャーナル用とピン用の加工
工具7J,7Pによる#3のジャーナル部Waと#2の
ピン部Wbの超仕上げ加工とを行う。
【0048】ところで、クランクシャフトWは上記超仕
上げ加工に際してもX軸方向にオシレーションさせる
が、シール面Wdの仕上げ加工に際しては、シール面W
dにX軸方向、即ち、クランクシャフトWの軸方向の研
削筋が付いてシール性に悪影響が及ぶことがないよう、
クランクシャフトWのオシレーションを中止すべきであ
る。そこで、第1加工ユニット51によるジャーナル部
Wa及びピン部Wbの研磨完了後、第2加工ユニット5
2によるジャーナル部Wa及びピン部Wbの超仕上げ開
始までの待ち時間を利用して、主軸台2と心押台3とに
設けたシール面用加工工具81,82のスライドバー82
を放射方向内方に前進させて砥石83を各シール面Wd
に当接させると共に、スラスト受面用加工工具9をクラ
ンクシャフトWに向けて前進させてからアーム92,9
2を開拡させて、所定のジャーナル部、例えば、#2の
ジャーナル部Waの両側のスラスト受面We,Weにラ
ッピングテープ93を当接させ、この状態でクランクシ
ャフトWをX軸方向にオシレーションさせることなく単
純に回転させて、シール面Wdとスラスト受面Weの仕
上げ加工を行う。尚、この際、スラスト受面用加工工具
9の工具本体91をY軸方向にオシレーションさせて、
スラスト受面Weに周方向の研磨筋が付かないようにす
る。
【0049】以上、ジャーナル部Wa及びピン部Wb用
の加工ユニットとして第1と第2の1対の加工ユニット
1,52を設ける実施形態について説明したが、図22
に示す如くジャーナル用とピン用の加工工具6′J,
6′Pを有する単一の加工ユニット5を設ける場合は、
該加工ユニット5の第1可動台50と第2可動台51と
をX軸方向に接近離間自在に連結する第1ねじ部材5
3′を設けて、第1可動台50上の固定支持板50aに
支持されるピン用加工工具6′Pと第2可動台51上の
固定支持板50aに支持されるジャーナル用加工工具
6′JとのX軸方向ピッチP1を調整自在とし、また、
ジャーナル用加工工具6′Jを支持する第1可動台50
上の可動支持板50bを第1可動台50上の固定支持板
50aに対しX軸方向に接近離間する第2ねじ部材5
4′と、ピン用加工工具6′Pを支持する第2可動台5
1上の可動支持板51bを第2可動台51上の固定支持
板51aに対しX軸方向に接近離間する第3ねじ部材5
5′とを設けて、第2と第3の両ねじ部材54′,5
5′を同期ギア56′を介して連結し、該両ねじ部材5
4′,55′の一方の回動操作で各可動台50,51上
のジャーナル用加工工具6′Jとピン用加工工具6′P
のX軸方向ピッチP2を互に同期して調整し得るように
する。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、クランクシャフトの機種変更でジャーナル部
とピン部との間の軸方向ピッチが変化してもこれに対処
でき、汎用性に優れた仕上げ加工装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の一例の正面図
【図2】 図1の装置の平面図
【図3】 図2のIII-III線から見た加工ユニットの拡
大正面図
【図4】 図3のIV-IV線截断平面図
【図5】 図3のV-V線で截断した工具前進状態の側面
【図6】 図5のVI-VI線拡大截断面図
【図7】 図3のVII-VII線で截断した工具前進状態の
側面図
【図8】 図7のVIII-VIII線拡大截断面図
【図9】 図3のIX-IX線で截断した工具前進状態の側
面図
【図10】 図9のX-X線截断面図
【図11】 図10のXI-XI線拡大截断面図
【図12】 図3のXII-XII線で截断した工具前進状態
の側面図
【図13】 図2のXIII-XIII線拡大截断面図
【図14】 図13のXIV-XIV線截断面図
【図15】 図14のXV-XV線截断面図
【図16】 図2のXVI-XVI線拡大截断面図
【図17】 図16の矢印XVII方向から見た平面図
【図18】 図16のXVIII-XVIII線截断面図
【図19】 スラスト受面用加工工具の部分截断拡大平
面図
【図20】 図19の矢印XX方向から見た正面図
【図21】 図20のXXI-XXI線截断面図
【図22】 本発明装置の他の実施形態の要部を模式的
に示した図
【図23】 クランクシャフトの平面図
【符号の説明】
1 機台 2 主軸台 3 心押台 51 第1加工ユ
ニット 52 第2加工ユニット 50 第1可動
台 51 第2可動台 50a,51a 固定支
持板 50b,51b 可動支持板 521,5
2 タイロッド 53 第1ねじ部材 54 第2ね
じ部材 55 第3ねじ部材 56 同期ギ
ア 6J,7J ジャーナル用加工工具 6P,7P
ピン用加工工具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 保雄 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3C043 AC23 CC04 CC05 CC11 DD02 DD03 DD05 3C058 AA04 AA05 AA09 AA12 AA13 AA14 AA16 AA18 AB04 AB06 BC02 CA01 CB05 CB07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトを支持する主軸台と心
    押台とを配置した機台上に、クランクシャフトのジャー
    ナル部とピン部とに仕上げ加工を施すジャーナル用とピ
    ン用の加工工具を有する加工ユニットを配置して成るク
    ランクシャフトの仕上げ加工装置において、 加工ユニットの支持台を、クランクシャフトの軸線に平
    行なX軸方向に2分割された、X軸方向に移動自在な第
    1と第2の1対の可動台で構成し、 第1と第2の各可動台の他の可動台寄りの方向をX軸方
    向内方として、各可動台のX軸方向内方の側部に固定支
    持板を立設すると共に、各可動台上に固定支持板のX軸
    方向外方に対向するX軸方向に移動自在な可動支持板を
    設け、 第1可動台上の固定支持板のX軸方向外側面にピン用加
    工工具と、第1可動台上の可動支持板のX軸方向内側面
    にジャーナル用加工工具と、第2可動台上の固定支持板
    のX軸方向外側面にジャーナル用加工具と、第2可動台
    上の可動支持板のX軸方向内側面にピン用加工工具とを
    夫々クランクシャフトに向けてX軸方向に直交するY軸
    方向に進退自在に支持し、 更に、両可動台を第1ねじ部材を介してX軸方向に接近
    離間自在に連結すると共に、第1可動台上の可動支持板
    を第1可動台に対しX軸方向に移動する第2ねじ部材
    と、第2可動台上の可動支持板を第2可動台に対しX軸
    方向に移動する第3ねじ部材とを設け、第2ねじ部材と
    第3ねじ部材とを両可動台上の可動支持板が互に同期し
    てX軸方向内方及びX軸方向外方に移動されるように同
    期ギアを介して連結する、 ことを特徴とするクランクシャフトの仕上げ加工装置。
  2. 【請求項2】 クランクシャフトを支持する主軸台と心
    押台とを配置した機台上に、クランクシャフトのジャー
    ナル部とピン部とに第1段階の仕上げ加工を施すジャー
    ナル用とピン用の加工工具を有する第1加工ユニット
    と、クランクシャフトのジャーナル部とピン部とに第2
    段階の仕上げ加工を施すジャーナル用とピン用の加工工
    具を有する第2加工ユニットとを配置して成るクランク
    シャフトの仕上げ加工装置において、 第1と第2の各加工ユニットの支持台を、クランクシャ
    フトの軸線に平行なX軸方向に2分割された、X軸方向
    に移動自在な第1と第2の1対の可動台で構成し、 各加工ユニットの第1と第2の各可動台の他の可動台寄
    りの方向をX軸方向内方として、各可動台のX軸方向内
    方の側部に固定支持板を立設すると共に、各可動台上に
    固定支持板のX軸方向外方に対向するX軸方向に移動自
    在な可動支持板を設け、 各加工ユニットの第1可動台上の固定支持板のX軸方向
    外側面にピン用加工工具と、各加工ユニットの第1可動
    台上の可動支持板のX軸方向内側面にジャーナル用加工
    工具と、各加工ユニットの第2可動台上の固定支持板の
    X軸方向外側面にジャーナル用加工具と、各加工ユニッ
    トの第2可動台上の可動支持板のX軸方向内側面にピン
    用加工工具とを夫々クランクシャフトに向けてX軸方向
    に直交するY軸方向に進退自在に支持し、 両加工ユニットの両可動台を一方の加工ユニットの第1
    可動台と他方の加工ユニットの第2可動台とがX軸方向
    に隣り合うようにX軸方向に列設して、両加工ユニット
    の第1可動台同士と両加工ユニットの第2可動台同士と
    を夫々タイロッドを介して連結し、 更に、前記一方の加工ユニットの第1可動台と前記他方
    の加工ユニットの第2可動台とを第1ねじ部材を介して
    X軸方向に接近離間自在に連結すると共に、両加工ユニ
    ットの第1可動台上の可動支持板を第1可動台に対しX
    軸方向に移動する第2ねじ部材と、両加工ユニットの第
    2可動台上の可動支持板を第2可動台に対しX軸方向に
    移動する第3ねじ部材とを設け、第2ねじ部材と第3ね
    じ部材とを両加工ユニットの第1可動台上の可動支持板
    と両加工ユニットの第2可動台上の可動支持板とが互に
    同期してX軸方向内方及びX軸方向外方に移動されるよ
    うに同期ギアを介して連結する、ことを特徴とするクラ
    ンクシャフトの仕上げ加工装置。
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