JP4024051B2 - クランクシャフトの旋削加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランクシャフトの偏芯部の旋削加工を行なう旋削加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、クランクシャフトの偏芯部であるピンジャーナルの切削加工においては、クランクシャフトのピンジャーナルをその軸と加工装置の主軸中心とを一致させて回転させ、刃具により旋削加工を行う、いわゆる旋盤加工と、クランクシャフトミラーによるミーリング加工が、一般に採用されている。
【0003】
この前者の、旋削加工を行う旋削機械としては、例えば特許番号第2589971号公報に記載されたクランクシャフトの旋削機械が知られており、本発明の従来技術として提示した図8を参照して同公報に示された従来技術を説明する。図8は、同公報に記載されたクランクシャフト旋削機械のチャック装置の説明図(同公報の図4)にクランクシャフトの取付け状態を追加掲載した図である。
【0004】
上記旋削機械の両端部には、図8に示すような、クランクシャフト100の支持、ピンジャーナル102の回転駆動、及びピンジャーナル102の回転角度位相決めを行うチャック142を有している。そして、このチャックの主な作用を説明すると、クランクシャフト100の両端のメインジャーナル部を、左右のチャック142にそれぞれ設けられたチャックセンタ175と、3つ爪159により支持し、加工対象のピンジャーナル102の軸中心Aと旋削機械の主軸103の中心Bとを一致させて、主軸103後方の図示しない回転駆動装置によりピンジャーナル102の軸を中心に回転させ、そして一方、ピンジャーナル102の軸方向および軸径方向に移動自在とした図示しない工具台に設けた工具(図示せず)によりピンジャーナル102の旋削加工を行う。
【0005】
本図示のクランクシャフト100は4気筒の例であるが、この場合、ピンジャーナル102aを加工後、これと180度位相の異なるピンジャーナル102bを加工するために、ピンジャーナル102bの軸中心Dを主軸103の中心Bに一致させる段取り換え(いわゆるピンジャーナル回転角度位相割り出し)が必要である。
このピンジャーナル回転角度位相割り出しは、3つ爪159によりクランクシャフト100をチャッキングしたまま、割り出しシリンダ147によりカップリング144を解除または締結し、チャック駆動軸105後方の図示しない回転駆動装置により、チャック駆動軸105、二重リンク継ぎ手141を介して、チャック142と共にクランクシャフト100を、クランクシャフト100の軸中心Cを中心に180度旋回させ、回転角度位相割り出すことにより行われる。
【0006】
次に、クランクシャフト加工では、1/2ストローク(ピンジャーナル102の軸中心Aとクランクシャフト100の軸中心Cとの間の距離)のみが異なるクランクシャフトを同一の加工機にランダムに流す場合が多々あり、このために1/2ストローク段取り換えを、迅速に行うことが要求されるが、この1/2ストローク段取り換えは、ピンジャーナル102の軸中心Aとクランクシャフト100の軸中心Cとを含む面上で、主軸103に対し、図示しない油圧シリンダによりチャック142に固着されたスライド119を所定の1/2ストローク分移動させることで行う、構成となっている。
【0007】
ところが、この1/2ストローク変換により、チャック142とクランクシャフト100とは、主軸103の中心Bから離接することになり、主軸103の中心Bを中心とした回転アンバランス量が増減し、一定しないこととなる。このアンバランス量を解消するため、本機ではバランスウエイト131を設け、これを図示しない駆動装置により、上記スライド119の1/2ストローク変換に対応した移動量に連動させて、上記スライド119移動の反対方向に移動させる構造としている。
【0008】
また、後者の、クランクシャフトミラーによるミーリング加工の従来例としては、特開平8−25103号公報、特開平11−90717号公報などに記載の幾多の事例があり、これらは何れも、加工部位であるクランクシャフトの偏芯部の軸に直角な面内で、回転させたフライスカッタの刃先を所定の軌跡で移動させるミーリング加工により、クランクシャフトの偏芯部(例えばピンジャーナル)を所定の形状に加工する方式である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者の、特許番号第2589971号公報に記載されたクランクシャフトの旋削機械の従来技術においては、以下のような問題がある。
(1)クランクシャフト100をそのメインジャーナルの軸心を中心とせず、メインジャーナルの軸から偏芯したピンジャーナルの軸心を中心として回転させるため、クランクシャフト自身のアンバランス量は勿論のこと、これを支えるチャック142にも多大のアンバランス量が発生する。このアンバランス量は、1/2ストローク変換時に変化するが、譬えアンバランス量のキャンセル機構を設けたとしても、軸の回転数を上げた場合、実用上問題がない程度までにアンバランス量を除去することは殆ど不可能である。
上記理由から、加工時に、回転アンバランスの影響を受け、回転時の有害なワーク変位や、ワークまたは機機系の振動などが発生して、良好な加工精度が得られない。
(2)クランクシャフトなどの長尺軸物ワークを回転させて加工する場合、重切削を可能とするか、または、良好な仕上げ加工精度を得るためには、ワークをその両端で支持するのに加えて、軸方向略中央の近傍で、かつ加工部位と同一回転中心をもつ少なくとも1個所の軸部位を補助サポート(いわゆるレスト)することにより、切削負荷に抗するワークの曲げ剛性を上げることが必要不可欠である。
しかし、本従来技術では、クランクシャフトをピンジャーナルの軸を中心として回転させるため、加工部位の近傍には回転中心を共有する軸部が無く、補助サポート(レスト)できない。このため、重切削は困難であり、また良好な仕上げ加工精度は期待できない。
(3)本従来技術においては、前述のように、1/2ストローク変換、ピンジャーナル回転角度位相割出し、アンバランス量のキャンセルなどをチャック内で行う必要から、チャックの構造が非常に複雑となり、高価となる。
また、チャックの構造が非常に複雑なことから、故障の要因となり易く、又は寿命が短いなどの問題があり、加えて、チャックには数多くの油圧アクチュエータを内蔵しており、これらへ給油する管路に多くの油圧回転ジョイントを必要とし、これら油圧回転ジョイントのシール部位から発生する油漏れの不具合などが懸念される。
【0010】
また後者の、特開平8−25103号公報や特開平11−90717号公報などに開示されたクランクシャフトミラーによるピンジャーナルのミーリング加工の従来技術においては、これらは何れも、加工部位であるクランクシャフトの偏芯部の軸に直角な面内で、回転させたフライスカッタの刃先を加工軸部の外側の径方向から軸中心に向かって、所定の軌跡で移動させて、クランクシャフトの偏芯部(例えばピンジャーナル)をミーリング加工する方式である。この際、加工軸部のショルダー面はカッタの幅方向に突出したチップの刃先で面加工される。ところが、カッタが回転しているので、譬えカッタを軸方向に移動させたとしても、ショルダー面(ジャーナル側面)と軸外径面とが交わるコーナ部において、軸方向に入り込んだ、いわゆるアンダーカットされた溝の加工はできない。
クランクシャフトは、ピンジャーナルの幅方向の両端に研磨逃げ、またはディープロールの前加工として、R溝加工を行う際、軸方向に入り込んだ(アンダーカットされた)溝を必要とするケースが多々あるが、上記説明の理由から、ミーリングカッタによる加工ではこのアンダーカット溝加工ができず、クランクシャフトミラーとは別個の機械による旋削工程を追加する必要が生じる。
【0011】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、チャックの構造が簡易で、ワークの回転バランスの影響を受けず、精度良くクランクシャフトの偏芯部の旋削加工が行えるクランクシャフトの旋削加工装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、本発明によるクランクシャフトの旋削加工装置は、
クランクシャフトの偏芯部の旋削加工を行なう旋削加工装置において、
クランクシャフトの両端を支持する支持装置と、
前記支持装置の少なくとも一端側からクランクシャフトをそのメインジャーナル(3)を中心に回転させ、前記偏芯部(2)を回転駆動させる回転駆動装置と、
前記偏芯部の旋削加工を行なう工具と、
クランクシャフトの軸方向にそれぞれ平行な軸を有する2つの刃具駆動主軸と、
前記刃具駆動主軸の端面に、それぞれ同一の偏芯量Eで突出して設けた偏芯ピンと、
先端部に前記工具を具備すると共に、前記2つの刃具駆動主軸の軸間間隔と同一間隔で設けた前記偏芯ピンの嵌合用の2つの偏芯ピン軸受を具備する工具台と、
前記2つの刃具駆動主軸の少なくともいずれか一方の軸を回転駆動する駆動装置と、
前記メインジャーナルを中心にした偏芯部の回転に、前記駆動装置による工具台を介した前記工具(31)の刃先位置のクランク回転を同期させる同期手段と
前記工具の刃先位置から前記刃具駆動主軸中心までの偏芯量を、クランクシャフトの1/2ストロークに合わせて設定する偏芯量調整手段とを備え、
前記偏芯量調整手段は、前記刃具駆動主軸の後方よりアクチュエータで軸方向に移動させる進退手段と、刃具駆動主軸の端面側でこの軸方向推力を軸直角方向に変換して前記偏芯ピンを偏芯量調整方向に移動させるピン移動手段とを具備した
ことを特徴とするものである。
【0013】
発明によると、クランクシャフトをそのメインジャーナルの軸を中心として回転させるため、クランクシャフト自身の回転アンバランス量が無いのは勿論のこと、これを支えるチャックは簡素な構造となり、このチャックにも回転時のアンバランス量の発生は極めて少なくできる。従って、加工時に、回転アンバランスの影響を受け、有害な回転時のワーク変位、ワークまたは機機系の振動などが発生して、良好な加工精度が得られないといった不具合は起こらない。また、長尺軸物を回転させて加工する場合、重切削を可能とするか、又は、良好な仕上げ加工精度を得るためには、ワークをその両端で支持するのに加えて、軸方向中央近傍で、少なくとも1個所の同一回転中心をもつ軸部位を補助サポート(レスト)することにより、切削負荷に抗するワークの曲げ剛性を上げることが極めて有効である。本発明によると、クランクシャフトをそのメインジャーナルの軸を中心として回転させるため、この回転中心を共有し、ワーク長手中央近傍に位置する何れかのメインジャーナル外径部を補助サポート(レスト)できる。よって、重切削を可能とし、また良好な仕上げ加工精度が期待できる。本発明においては、前述の従来技術のように、1/2ストローク変換、ピンジャーナル位相割出し、アンバランス量の自動キャンセルなどをチャック内で行う必要がないので、チャックの構造が非常に簡素化され、その製作コストは安価ですむ。また、チャックは、クランプ機能以外の機能は必要なく、内蔵している油圧アクチュエータ等の部品の点数も少なく、構造が非常にシンプルなことから、故障が極めて少なく、長寿命化でき、加えて、油圧アクチュエータへ給油する管路が少なくてすむことから、油圧回転ジョイントは少なく、そのシール部位からの油漏れの懸念が無くなる。
【0014】
また、本発明によれば、工具と、クランクシャフトの軸方向に平行して設けられた2つの刃具駆動主軸と、その端面にそれぞれ同一の偏芯量で取付けられた偏芯ピンと、その偏芯ピンに駆着され、かつ工具を装着した工具台との簡易な構成で、工具の刃先位置のクランク回転運動を正確に行える効果がある。
【0015】
さらに、偏芯量調整手段により、各クランクシャフトの1/2ストロークに合わせて、工具の刃先位置から刃具駆動ユニットの刃具駆動主軸中心までの偏芯量を設定でき、1/2ストロークの異なるような種々のクランクシャフトの加工が可能となる。また、偏芯量調整手段は、アクチュエータで軸方向に移動させる進退手段と、刃具駆動主軸の端面側でこの軸方向推力を軸直角方向に変換して偏芯ピンを偏芯量調整方向に移動させるピン移動手段とを具備する構成にしたので、偏芯量の自動調整ができ、クランクシャフト加工ラインにおいて、1/2ストロークの異なるような種々のクランクシャフトのランダム流しによる加工運転が可能となるので、加工ラインの生産性を向上できる。また、偏芯ピンを偏芯量調整方向に移動させるアクチュエータを、工具台のクランク回転の駆動を行なう駆動系内に設けず、その刃具駆動主軸の後方に設けたので、このアクチュエータの重量がアンバランス要因とならず、工具台のクランク回転駆動が円滑に行える。
【0016】
本発明において、前記偏芯部の回転に同期させて、前記工具の刃先位置をクランク回転させ、前記偏芯部の旋削加工を行なう刃具駆動ユニットは、クランクシャフトの軸方向(Z軸方向)及び軸直角方向(X軸方向)の少なくとも何れか一方の方向に移動自在とされるのが好ましい
【0017】
このようにすれば、刃具駆動ユニットをワークの軸方向(Z軸方向)及び軸直角方向(X軸方向)の少なくとも何れか一方の方向に移動自在な構成としたので、従来のクランクシャフトミラーでは加工できない、クランクシャフトの偏芯部のショルダー面(側面)と軸外径面とが交わるコーナ部において研磨逃げ、又はディープロールの前加工として必要とされる、軸方向に入り込んだR溝の加工が容易に可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、図1〜図7を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0029】
図1により、本発明に係るクランクシャフト旋削加工機の概略を説明する。図1は本発明に係るクランクシャフト旋削加工機の斜視図である。
ベッド60上の前面の左右両端部には、加工すべきクランクシャフト1(以下、ワークと呼ぶ)の両端部を支持し、回転駆動モータ23,23により回転駆動させる2基の回転駆動装置20,20が設けられており、これら両回転駆動装置20,20の互いに対向する面には、ワーク1の両端部を支持するための、チャック三つ爪21b,21b及びチャック21a,21aを有する支持装置21,21がそれぞれ設けられている。2基の回転駆動装置20,20は、両支持装置21,21間の間隔をワーク1の長さに合わせるため、ベッド60上に図示の左右方向に設けたレール25に沿って移動自在に設けられている。
【0030】
また、両支持装置21,21の間には補助サポータ24を設けており、この補助サポータ24には、前記レール25上を移動自在に、かつワーク1の中央部近傍のメインジャーナル3の位置に位置決め自在に設けられた補助サポータ本体24aと、この補助サポータ本体24aの上部に具備され、図示しない求心クランプにより、前記ワーク1の中央部近傍のメインジャーナル3を補助サポートする補助サポータ爪24bとを備えている。
そして、両支持装置21,21及びワーク1の後方には、左右2基の刃具駆動ユニット30,30が設置されており、これら2基の刃具駆動ユニット30,30は、ワーク1の軸方向(Z軸)と軸直角方向(図示の前後方向のX軸)とにそれぞれ移動自在なZ軸スライド42,42とX軸スライド41,41とを有するサドル40,40上にそれぞれ載置されている。
また、2基の刃具駆動ユニット30,30のZ軸方向に対向する面側には、それぞれX軸方向におけるワーク1側の一端側に工具31,31を着脱可能に装着した、工具台32,32が設けられている。
【0031】
次に、図2〜図5により本実施形態の刃具駆動ユニット30,30を説明する。図2は本実施形態の刃具の駆動方式説明図であり、図3は図2のU視概略図である。また、図4は本実施形態の刃具駆動ユニットを表した平面図であり、図5は本実施形態の偏芯量調整手段を表した、図4におけるV−V断面図である。ただし、左右2基の刃具駆動ユニット30,30は、それぞれX軸に平行な面に対称である点を除けば同一の構成であるので、ここではその何れか一方の刃具駆動ユニット30についてのみ説明する。
【0032】
図2〜図5に示すように、刃具駆動ユニット30は、C軸(ワーク1の軸芯)方向にそれぞれ平行な軸(B軸)を有し、本体ベース30aに軸受36を介して回転自在に支承された2つの刃具駆動主軸33a,33bと、この刃具駆動主軸33a,33bの端面に、それぞれの軸がC軸方向に平行で、かつ同一の偏芯量Eで突出して設けた偏芯ピン34a,34bと、ワーク1側に工具31を有すると共に、前記偏芯ピン34a,34bを嵌合させるため、この工具31とは反対側の長手方向に刃具駆動主軸33a,33bの軸間間隔と同一間隔で設けた偏芯ピン軸受35a,35bを有する工具台32と、これらをクランク回転駆動させる駆動装置38と、偏芯量調整手段50とを備えている。
そして、上記駆動装置38は、駆動モータ38aと、主軸歯車箱37内でこの駆動モータ38aに軸着されて駆動されるピニオンギヤ(図示せず)と、このピニオンギヤに噛み合い、刃具駆動主軸33a,33bにそれぞれ固着された同一歯数のギヤ38b,38bとを具備している。
なお、本発明の実施形態では1個の駆動モータ38aで2つの刃具駆動主軸33a,33bを同期回転させているが、前後何れか一方の主軸のみを駆動させ、他方の主軸はこれに従動させる構造としてもよいのは勿論である。
【0033】
また、上記偏芯量調整手段50は、図5に示すように、刃具駆動主軸33a,33bの中心部位に嵌挿し、かつその軸方向に進退する進退手段51と、この進退手段51の軸方向の推力を軸直角方向すなわち偏芯量調整方向に変換するピン移動手段52とを具備している。
そして、この進退手段51は、刃具駆動ユニット30の本体ベース30aに取り付けた電動モータ51aと、この電動モータ51aの回転力を軸方向の推力に変換するため、一端側外周部に雄ねじを刻設され、かつ他端部近傍を本体ベース30aに軸受51hを介して回転自在に支承されたねじ51cと、前記電動モータ51aの出力軸と前記ねじ51cの他端部とを継合するカップリング51bと、前記ねじ51cの雄ねじに螺合するナット51dと、前記刃具駆動主軸33aの中心部位に嵌挿し、前記ねじ51cの軸方向推力を偏芯量調整方向に変換して前記ピン移動手段52を移動させるためにその先端部にクサビ51iを設け、かつその基端側に軸受51gを設けた進退バー51eと、前記ナット51d及び軸受51gを支承してこれらを本体ベース30aに対し軸方向に進退自在としたスライド51fとを具備している。
なお、本発明の実施形態では進退バー51eの軸方向推力を与えるアクチュエータとして電動モータ51aを用いたが、これに限定されず、C軸中心に前記ねじ51cを回転または揺動させる流体圧作動のアクチュエータに換えてもよく、または直動型の流体圧作動シリンダを採用して前記進退バーに直接軸方向推力を与えても何ら問題はない。
【0034】
なお、本発明の実施形態になるクランクシャフト旋削加工機においては、ワーク1の回転駆動モータ23、23と、工具31,31の駆動モータ38a,38aとは何れも電気サーボモータを採用し、これらの回転を同期させる同期制御装置を設けている。本機のこれらの同期は電気制御で行っているが、本発明はこれに限定されず、例えば電気制御を用いず、ワーク1の回転駆動軸と、工具31を駆動している刃具駆動主軸33a,33bとをギヤ又はタイミングベルトなどで連結して、機械的に同期をとる方式をとってもよい。
【0035】
図1〜図5により実施形態の構成によるクランクシャフト旋削加工機の作動を説明する。
(1)先ず、ワーク1の加工前に、クランクシャフト加工機の事前設定として図5に示す偏芯量調整手段50により、工具台32の2つの偏芯ピン34a,34bのそれぞれの偏芯量をワーク1の1/2ストローク寸法(図2におけるE寸法)に自動的に合わせる設定を行う。この作動は、以下のようにして行なわれる。すなわち、図示しないNC装置に各ワーク1に応じて設定された1/2ストローク寸法の数値に基づき、このNC装置から出力される所定の作動指令により電動モータ51aを回転させてねじ51cを回転させ、該電動モータ51aの回転力を軸方向の推力に変換して進退バー51eをその軸心方向へ前進又は後退させる。そして、進退バー51eの先端部のクサビ51iにより、軸方向の推力を偏芯量調整方向に変換してピン移動手段52を所定量移動させ、偏芯ピン34a,34bを偏芯量調整方向へ移動し、それぞれの偏芯量を同一のE寸法に位置決めする。また、上記偏芯量調整手段50の設定に加えて、クランクシャフト加工機の他の事前設定として、2基の回転駆動装置20,20をレール25に沿って移動させることにより、両支持装置21,21間の間隔をワーク1の長さに合わせておく。さらに、両支持装置21,21の位置設定に加えて、これら両支持装置21,21の間に設けた補助サポータ24をレール25に沿って移動させて、ワーク1の中央部近傍の所定のメインジャーナル3の位置に移動させ、補助サポータ爪24bでのクランプの準備をしておく。
【0036】
本発明の実施形態においては、偏芯量調整手段50を、上記構成によりその偏芯量の自動調整ができるようにしたので、クランクシャフト加工ラインにおいて、1/2ストロークの異なる種々のクランクシャフトをランダムに流す加工運転が可能となり、クランクシャフト加工ラインの生産性を著しく向上できる。
また、偏芯ピン34a,34bを偏芯調整方向に移動させるアクチュエータを、工具台32のクランク駆動系に設けず、その刃具駆動主軸33a,33bの後方に設けたので、このアクチュエータの重量が工具台32の回転時のアンバランス要因とならず、工具台32のクランク運動が非常に円滑に行える。
【0037】
(2)次に、加工対象ワーク1を、両側の支持装置21,21の間に搬入し、それぞれのチャック三つ爪21b,21bで、ワーク1の両端のメインジャーナル部を把持すると共に、ピンジャーナル2aのC軸(図2参照)回りの回転角度位相θを図示しない位相決め手段で所定の位相に位置決めする。そして、補助サポータ24の補助サポータ爪24bでワーク1の略中央部近傍のメインジャーナル3を把持することにより、補助レストし、切削負荷に抗するワーク1の曲げ剛性を高める。
【0038】
したがって、従来の技術では、クランクシャフトをピンジャーナルの軸中心D(図8参照)を中心として回転させるため、加工部位の近傍には回転中心を共有する軸部が無く、補助サポート(レスト)できなかったが、本発明では、ワーク1をメインジャーナル3の軸Cを中心として回転させるため、ワーク1の中央部近傍のメインジャーナル3を把持して補助サポート(レスト)できる。よって、重切削が可能となり、又は良好な仕上げ加工精度が得られる。
【0039】
(3)続いて、ワーク1の旋削工程に入るが、まず、本機の作動メカニズムを図2、図3により説明する。図2において、ワーク1は回転駆動モータ23によりそのメインジャーナル3を中心軸(C軸)として回転され、加工対象であるワーク1の偏芯部2(ピンジャーナル2a)はその中心がC軸から偏芯量E隔たった状態で、C軸を中心に回転する。
一方、刃具駆動ユニット30においては、C軸方向にそれぞれ平行な軸(B軸)を有する2つの刃具駆動主軸33a,33bを、駆動モータ38aにより、図示しないピニオンギヤと、このピニオンギヤに噛み合い、各刃具駆動主軸33a,33bにそれぞれ固着された同一歯数のギヤ38b,38bとを介して、前記のワーク1の回転と同期回転させる。これにより、ワーク1側に工具31を有し、かつこの工具31とは反対側の長手方向に、刃具駆動主軸33a,33bの軸間間隔と同一間隔で設けた偏芯ピン軸受35a,35bを有する工具台32は、刃具駆動主軸33a,33bの端面に、それぞれの軸がC軸方向に平行で、かつ同一の偏芯量Eで突出して設けられ、偏芯ピン軸受35a,35bに嵌合した偏芯ピン34a,34bを介して、ピンジャーナル2a(偏芯部2に相当)の前記クランク回転と同期して、クランク回転される。
【0040】
従って、工具台32はワーク1のピンジャーナル2aのクランク回転と同一のクランク回転を行うことができ、工具31の刃先位置の軌跡は、半径Eのクランク運動を行うことが可能となる。機械の初期設定として、刃具駆動主軸33a,33bの回転角度θと、ワーク1の回転角度θとを共に零に合わると共に、刃先の高さhをピンジャーナル2aの中心軸高さに合わせておく。そして、ピンジャーナル2aの回転(角度θ)に合わせて、刃具駆動主軸33a,33bを同期回転(角度θ)すれば、工具31の刃先位置の軌跡はピンジャーナル2aの外径部を創成することができる。
図2からわかるように、ピンジャーナル2aの外径は刃先位置のX軸方向のワーク1への接近距離で決定され、ワーク1の偏芯部2の中心と工具31の刃先位置との間の距離がピンジャーナル2aの外径の半径となる。
【0041】
上記の如く本発明の工具駆動の構成により、次の特有の効果が得られる。
クランクシャフトをそのメインジャーナルの軸心を中心として回転させるため、クランクシャフト自身の回転アンバランス量が無いのは勿論のこと、前述のように従来技術においては、1/2ストローク変換、ピンジャーナル位相割出し、アンバランス量キャンセルなどをチャック内で行う必要から、チャックの構造が非常に複雑となっていたが、本発明のチャックは極めて簡素な構造となり、よってチャックにおいても回転時のアンバランス量の発生は極めて少なくできる。
従って、ピンジャーナル軸を中心に回す従来技術に比して、加工時に回転アンバランスの影響を受け難く、回転時の有害なワーク変位、ワーク又は機機系の振動などの発生を防止して、より優れた加工精度が得られる。
【0042】
さらに従来は、チャックの構造が非常に複雑なことから、そのコストは高価となっていたが、本発明においては、1/2ストローク変換、ピンジャーナル位相割出し、アンバランス量の自動キャンセルなどをチャック内で行う必要がないので、チャックの構造が非常に簡素化され、その製作コストを安価にできる。
また、チャックは、クランプ機能以外の機能は必要なく、内蔵している油圧アクチュエータ等の構成部品の点数も少なく、構造が非常にシンプルなことから、故障、寿命などに問題が極めて少なく、加えて、油圧アクチュエータへ給油する管路が少なくてすむことから、油圧回転ジョイントは少なく、そのシール部位からの油漏れの懸念がなくなる。
上記の効果に加えて、工具31と、クランクシャフトの軸方向に平行して設けられた2つの刃具駆動主軸33a,33bと、刃具駆動主軸33a,33bの端面にそれぞれ同一の偏芯量で取付けられた偏芯ピン34a,34bと、その偏芯ピン34a,34bに回動自在に取着され、先端部に工具31を装着した工具台32との簡易な構成で、刃先位置のクランク回転運動を正確に行なうことができるなどの効果がある。
【0043】
次に、ピンジャーナル部の旋削加工を説明する。
この加工は、Z軸スライド42を移動させて、工具31を加工対象のピンジャーナル2aの長手方向の所定位置に位置決めを行った後、刃具駆動ユニット30を駆動して、工具刃先31aの位置を、クランクシャフトのC軸を中心にしたピンジャーナル2aの回転に同期させてクランク回転させる。そして、工具刃先31aの位置をクランク回転させた状態で、X軸スライド41を移動させて、工具31をピンジャーナル2aの径方向へ接離させると共に、Z軸スライド42を移動させて工具31をピンジャーナル2aの軸心方向へ移動し、ピンジャーナル2aが所定の外径形状となるような旋削加工を行なう。
【0044】
図6は本発明に係るクランクシャフトのアンダーカットR溝形状加工の説明図であり、例えば、このピンジャーナル2aを、図6に示すような外径形状、即ち、ピンジャーナル2aの左右両側に、ピンジャーナル2aの軸方向に入込んだアンダーカットR溝2c、及びピンジャーナルスラスト2bを有する外径形状に旋削加工する場合は、まず、左右何れか一方の刃具駆動ユニット30に設けた工具刃先31aを、クランクシャフトのC軸を中心にしたピンジャーナル2aの回転に同期させてクランク回転させた状態で、工具刃先31aのZ軸位置を、図6において左側のピンジャーナルスラスト2bに合わせた後、工具刃先31aをX軸方向のピンジャーナル2a側に送り込み、ピンジャーナルスラスト2bの加工を行う。次に、このピンジャーナルスラスト2bの加工後、X軸とZ軸との同時制御(円弧補間)により工具刃先31aを移動させ、図6左側のアンダーカットR溝2cを所定の加工形状に旋削加工する。
続いて、図示右側のピンジャーナルスラスト2b及びアンダーカットR溝2cを所定の加工形状に旋削加工する場合は、上記で使用した刃具駆動ユニット30とは他方側の刃具駆動ユニット30に設けた工具刃先31aを使用して、上記加工方法に順じて工具刃先31aの位置を制御し、旋削加工を行えばよい。
なお、上記においてはピンジャーナルスラスト2bと共にアンダーカットR溝2cを加工する例を示したが、アンダーカットR溝2cのみを加工するケースにおいても適用可能である。
【0045】
本発明の上記加工工法によれば、下記の効果が得られる。
本発明においては、刃具駆動ユニットをクランクシャフトの軸方向(Z軸方向)に移動自在な構成としたので、従来のクランクシャフトミラーでは加工できない、クランクシャフトの偏芯部(ピンジャーナル部)のショルダー面(側面)と軸外径面とが交わるコーナ部において、研磨逃げ、またはディープロールの前加工として必要とされる軸方向に入り込んだ(アンダーカットされた)R溝の加工が容易に可能となる。
【0046】
また、図7は本発明に係るクランクシャフトR溝の任意形状加工の説明図であり、図7に示すように、ピンジャーナル2aをアンダーカットの無いR溝及びピンジャーナルスラスト2bよりなる外径形状に旋削加工する場合もあるが、この場合においても上記図6に示した加工例と同様に旋削加工できる。
【0049】
以上説明したように、本発明によると次のような効果を奏する。
(1)本発明によると、クランクシャフトをそのメインジャーナルの軸を中心として回転させるため、クランクシャフト自身の回転アンバランス量が無いのは勿論のこと、これを支えるチャックは簡素な構造となるのでこのチャックにおいても回転時のアンバランス量の発生は極めて少なくできる。
従って、加工時に、回転アンバランスの影響を受け難く、有害な回転時のワーク変位、ワーク又は機機系の振動などの発生を無くして、非常に良好な加工精度が得られる。
また、本発明では、クランクシャフトをそのメインジャーナル軸を中心として回転させるため、この回転中心を共有し、かつワーク長手中央近傍に位置する何れかのメインジャーナル外径部を補助サポート(レスト)できるので、重切削ができ、又は良好な仕上げ加工精度が期待できる。
前述のように、本発明においては、1/2ストローク変換、ピンジャーナル位相割出し、アンバランス量の自動キャンセルなどをチャック内で行う必要がないので、チャックの構造が非常に簡素化され、その製作コストを安価にできる。
またチャックは、クランプ機能以外の機能は必要なく、内蔵している油圧アクチュエータ等部品の点数も少なく、構造が非常にシンプルなことから、故障、寿命などに問題が極めて少なく、加えて、油圧アクチュエータへ給油する管路が少なくてすむことから、油圧回転ジョイントは少なく、そのシール部位からの油漏れの懸念が無くなる。
【0050】
(2)工具と、クランクシャフトの軸方向に平行して設けられた2つの刃具駆動主軸と、各刃具駆動主軸の端面にそれぞれ同一の偏芯量で取付けられた偏芯ピンと、各偏芯ピンに回動自在に取着され、かつ前記工具を装着した工具台との簡単な構成で、刃先位置のクランク回転運動を正確に行なうことができる。
【0051】
(3)刃具駆動ユニットをワークの軸方向(Z軸方向)及び軸直角方向(X軸方向)の少なくとも何れか一方の方向に移動自在な構成としたので、従来のクランクシャフトミラーでは加工できない、クランクシャフトの偏芯部のショルダー面(側面)と軸外径面とが交わるコーナ部において、研磨逃げ、又はディープロールの前加工として必要とされる軸方向に入り込んだ(アンダーカットされた)R溝の加工が容易に可能となる。
【0052】
(4)偏芯量調整手段を設けたことにより、クランクシャフトの1/2ストロークに合わせて、工具の刃先位置から刃具駆動ユニットの刃具駆動主軸中心までの偏芯量を設定でき、1/2ストロークの異なる種々のクランクシャフトの加工が容易に可能となる。
【0053】
この偏芯量調整手段を、アクチュエータで軸方向に移動させる進退手段と、刃具駆動主軸の端面側でこの軸方向推力を軸直角方向に変換して偏芯ピンを偏芯量調整方向に移動させるピン移動手段と、により自動方式とすれば、偏芯量の自動調整ができ、クランクシャフト加工ラインにおいて、1/2ストロークの異なる種々のクランクシャフトのランダム流しによる加工運転が可能となるので、加工ラインの生産性を向上できる。
また、偏芯ピンを移動させるアクチュエータを、工具台のクランク駆動系に設けず、その刃具駆動主軸の後方に設けたので、このアクチュエータの重量が回転アンバランスの要因とならず、工具台のクランク運動が円滑に行える。
【0054】
さらに偏芯量調整手段を、偏芯ピン位置の設定を手動で行なう構成とすれば、本旋削加工装置の構造は簡素で、かつコンパクトとなり、しかも安価に製作ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクランクシャフト旋削加工機の斜視図である。
【図2】実施形態の刃具の駆動方式説明図である。
【図3】図2のU視概略図である。
【図4】実施形態の刃具駆動ユニットの平面図である。
【図5】図4のV−V断面図である。
【図6】本発明に係るアンダーカットR溝形状加工の説明図である。
【図7】本発明に係るクランクシャフトR溝の任意形状加工の説明図である。
図8】従来技術に係るクランクシャフト旋削機械のチャック装置の説明図である。
【符号の説明】
1…クランクシャフト(ワーク)、2…偏芯部、2a…ピンジャーナル、2b…ピンジャーナルスラスト、2c…アンダーカットR溝、2d…R溝、3…メインジャーナル、20…回転駆動装置、21…支持装置、21a…チャック、21b…チャック三つ爪、23…回転駆動モータ、24…補助サポータ、24b…補助サポータ爪、25…レール、24a…補助サポータ本体、24b…補助サポータ爪、30…刃具駆動ユニット、30a…本体ベース、31…工具、31a…工具刃先、32…工具台、33a,33b…刃具駆動主軸、34a,34b…偏芯ピン、35a,35b…偏芯ピン軸受、36…軸受、37…主軸歯車箱、38…駆動装置、38a…駆動モータ、38b…ギヤ、40…サドル、41…X軸スライド、42…Z軸スライド、50…偏芯量調整手段、51…進退手段、51a…電動モータ、51b…カップリング、51c…ねじ、51d…ナット、51e…進退バー、51f…スライド、51g,51h…軸受、51i…クサビ、52…ピン移動手段、60…ベッド

Claims (2)

  1. クランクシャフト(1)の偏芯部(2)の旋削加工を行なう旋削加工装置において、
    クランクシャフト(1)の両端を支持する支持装置(21)と、
    前記支持装置(21)の少なくとも一端側からクランクシャフト(1)をそのメインジャーナル(3)を中心に回転させ、前記偏芯部(2)を回転駆動させる回転駆動装置(20)と、
    前記偏芯部(2)の旋削加工を行なう工具(31)と、
    クランクシャフト(1)の軸方向にそれぞれ平行な軸を有する2つの刃具駆動主軸(33a、33b)と、
    前記刃具駆動主軸(33a、33b)の端面に、それぞれ同一の偏芯量(E)で突出して設けた偏芯ピン(34a、34b)と、
    先端部に前記工具(31)を具備すると共に、前記2つの刃具駆動主軸(33a、33b)の軸間間隔と同一間隔で設けた前記偏芯ピン(34a、34b)の嵌合用の2つの偏芯ピン軸受(35a、35b)を具備する工具台(32)と、
    前記2つの刃具駆動主軸(33a、33b)の少なくともいずれか一方の軸を回転駆動する駆動装置(38)と、
    前記メインジャーナル(3)を中心にした偏芯部(2)の回転に、前記駆動装置(38)による工具台(32)を介した前記工具(31)の刃先位置のクランク回転を同期させる同期手段と
    前記工具 (31) の刃先位置から前記刃具駆動主軸 (33a 33b) 中心までの偏芯量 (E) を、クランクシャフト (1) の1/2ストロークに合わせて設定する偏芯量調整手段 (50) とを備え、
    前記偏芯量調整手段 (50) は、前記刃具駆動主軸 (33a 33b) の後方よりアクチュエータで軸方向に移動させる進退手段 (51) と、刃具駆動主軸 (33a 33b) の端面側でこの軸方向推力を軸直角方向に変換して前記偏芯ピン (34a 34b) を偏芯量調整方向に移動させるピン移動手段 (52) とを具備した
    ことを特徴とするクランクシャフトの旋削加工装置。
  2. 前記偏芯部(2)の回転に同期させて、前記工具(31)の刃先位置をクランク回転させ、前記偏芯部(2)の旋削加工を行なう刃具駆動ユニット(30)は、クランクシャフト(1)の軸方向(Z軸方向)及び軸直角方向(X軸方向)の少なくとも何れか一方の方向に移動自在とされたことを特徴とする請求項記載のクランクシャフトの旋削加工装置。
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