JP3419973B2 - 防水型ケーブル - Google Patents

防水型ケーブル

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JP3419973B2
JP3419973B2 JP28119795A JP28119795A JP3419973B2 JP 3419973 B2 JP3419973 B2 JP 3419973B2 JP 28119795 A JP28119795 A JP 28119795A JP 28119795 A JP28119795 A JP 28119795A JP 3419973 B2 JP3419973 B2 JP 3419973B2
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渉 桂島
佳延 北山
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/14Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables

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  • Insulated Conductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱落型の吸水部材
による防水手段を施した防水型ケーブルに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の脱落型防水部材を施した防水型ケ
ーブルは、吸水膨潤型吸水材を有する脱落型吸水テープ
をスペーサに直接巻き付けるものであった。
【0003】図5は、従来の防水型ケーブルの一例を説
明するための断面図であり、図5(A)はスペーサの断
面図、図5(B)はこのスペーサに脱落型の吸水テープ
が巻き付けられたときの断面図である。図中、30はス
ペーサ、30aは中心抗張力体、30bは開口部、4は
脱落型吸水テープである。
【0004】図5(A)において、スペーサ30は、中
心に中心抗張力体30aを、外周に例えば5箇所の開口
部30bを有し、開口部30b内の溝に1または複数の
光ファイバテープが適宜収容されたものであるが、一部
の溝に介在対が収容される場合もある。
【0005】図5(B)は、光ファイバテープあるいは
電線等が収容されたスペーサ30の外周に、脱落型吸水
テープ4で押さえ巻きを施したものである。この外周に
さらにシースを施すと防水型光ケーブルとなる。このタ
イプに属する防水型光ケーブルは、SUMITOMO
ELECTRICAL REVIEW、30(199
0.7)P.71−75等で知られている。
【0006】図6は、脱落型吸水テープの作用を説明す
るための説明図であり、図6(A)は脱落型吸水テープ
の一例の断面図であり、図6(B)は、この脱落型吸水
テープが水に触れたときの状態を説明する断面図であ
る。また、図7は、脱落型吸水テープの別の例の断面図
である。図中、4は図5の脱落型吸水テープ4であり、
4aはプラスチックテープ、4bは吸水膨潤型吸水材、
4cは不織布である。
【0007】図6(A)において、脱落型吸水テープ4
は、例えば、不織布などのプラスチックテープ4aの片
面に、水溶性のバインダで吸水膨潤型吸水材4bの粒子
を固着させたものである。この吸水膨潤型吸水材4b
は、例えば、紙おむつ等においても使用されている高分
子ポリマーの粒子である。浸水時に、図6(A)の脱落
型吸水テープ4が水に触れると、図6(B)に示される
ように、水溶性のバインダが溶け、吸水膨潤型吸水材4
bの個々の粒子が吸水して膨潤し、プラスチックテープ
4aから脱落し、吸水膨潤型吸水材4bの塗布面側の隙
間を埋めるものである。さらに、図7のように、必要時
以外の場合に吸水膨潤型吸水材4bの脱落が抑制される
ように、この吸水膨潤型吸水材4bの粒子が通過できる
程度に目の粗い不織布4cを上に被せてもよい。
【0008】再び図5(B)を参照して、従来の防水型
ケーブルにおける脱落型吸水テープ4の作用を説明す
る。浸水時に脱落型吸水テープ4が水に触れるとき、脱
落型吸水テープ4から吸水膨潤型吸水材4bが脱落す
る。このとき、脱落型吸水テープ4は、スペーサ30に
直接巻かれているため、吸水膨潤型吸水材4bがスペー
サの開口部30bから溝の中に入り、溝内の隙間を埋め
る。この結果、溝内における走水の進行を妨げることが
できる。
【0009】一方、スペーサが中心部材の周囲に層撚り
に撚られたケーブルがある。このようなケーブルにおい
ても、図5(B)に示された、脱落型吸水テープ4が直
接巻かれたスペーサ30を用いることにより、防水ケー
ブルを構成することができる。
【0010】図8は、脱落型吸水テープの巻かれたスペ
ーサが中心部材の周囲に層撚りに撚られたケーブルの断
面図である。図中、3は中心部材、3aは中心抗張力
体、5はシース、11は層撚りに対する押さえ巻きであ
る。5本のスペーサ30は、中心部材3の外周に接し、
かつ、隣接するスペーサ30同士も互いに接した状態で
層撚りに撚られている。中心部材3は、その中心部に8
本の撚線からなる中心抗張力体3aを有する。スペーサ
30の層撚りの上層側には、必要に応じて層撚りに対す
る押さえ巻き11等が施され、シース5により被覆され
ている。
【0011】図5(B)に示されたものでは、脱落型吸
水テープ4を直接にスペーサ30に巻くことにより、こ
れを押さえ巻きとしても使用している。そのため、図6
のプラスチックテープ4aと吸水膨潤型吸水材4bの層
とを合わせた厚さの分だけ、押さえ巻きを施したスペー
サ30の外径が増加してしまう。例えば、不織布の厚み
を約0.2mm、吸水膨潤型吸水材4bの層の厚みを約
0.1mmとすると、約0.3mmの厚さとなる。通常
は脱落型吸水テープ4を重ね巻きするため、押さえ巻き
を施したスペーサ30の外径は、単純な加算計では0.
6mmまたは0.9mm、平均すると約0.7mmの外
径増加につながる。
【0012】この場合、例えば、10本のスペーサ30
を撚り合わせた場合、撚り合わせの下径は、0.7×1
0/π=約2mm増加し、層撚りした後では、層撚り径
が単純にスペーサ30を撚り合わせた場合よりも、2m
m+0.7×2=3.5mmも外径増を引き起こすこと
になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点に鑑みてなされたもので、複数本のスペーサが中心
部材の周囲に層撚りに撚られたケーブルに吸水膨潤型吸
水材による防水手段を施す場合に、比較的小径でこれを
実現できる防水型ケーブルを提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、螺旋状に開口部を有するスペーサが中心部材の周囲
に層撚りに撚られ、糸状またはテープ状の押さえ巻きが
前記スペーサ上に粗に巻かれ、前記層撚りの下層側また
は上層側の少なくとも一方に防水部材が設けられた防水
型ケーブルにおいて、前記防水部材は、吸水膨潤型吸収
材の粒子を有し水との接触時に該吸水膨潤型吸収材の粒
子が脱落する脱落型防水部材であるとともに、脱落面を
前記スペーサ側にして水との接触時に脱落した前記吸水
膨潤型吸収材の粒子が前記押さえ巻きの粗巻した隙間か
ら前記開口部に侵入するように設けられ、かつ、前記ス
ペーサの前記開口部の螺旋方向と前記層撚りの撚り合わ
せの螺旋方向とが逆方向であることを特徴とするもので
ある。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の防水型ケーブルにおいて、前記防水部材は、脱落型吸
水テープであり、前記中心部材の周囲および前記層撚り
の周囲に脱落面を前記スペーサ側にして巻き付けられた
ものであることを特徴とするものである。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の防水型ケーブルにおいて、前記防水部材は、脱落型吸
水ヤーンであり、隙間に収容されたものであることを特
徴とするものである。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の防水型ケーブルにおいて、前記層撚りの下層側に設け
られた前記防水部材は、脱落型吸水テープであり、前記
中心部材の周囲に脱落面を前記スペーサ側にして巻き付
けられたものであり、前記層撚りの上層側に設けられた
防水部材は、脱落型吸水ヤーンであり、前記隙間に収容
されたものであることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態の防水ケーブルの断面図である。図2は、粗巻きされ
たスペーサを説明する説明図であり、図2(A)は、ス
ペーサの長手方向の構造を説明する図であり、図2
(B)は、スペーサの断面構造を説明する断面図であ
る。図中、図5,図8と同様な部分には同じ符号を用い
て説明を省略する。1はスペーサ、1aは開口部、2は
押さえ巻きである。図1において、この防水型ケーブル
は、螺旋状に形成された開口部1aを有するスペーサ1
が中心部材3の周囲に層撚りに撚られ、押さえ巻き2が
スペーサ1上に粗に巻かれ、層撚りの下層側および上層
側に脱落型吸水テープ4が設けられたものである。
【0019】スペーサ1は、一例として、図2に示され
るように、螺旋状に形成された1本の開口部1aを外周
に有する。防水型光ケーブルの場合には、この開口部1
a内の溝に、図示しない光ファイバあるいは介在対が適
宜収容され、防水型電気通信ケーブルや防水型電力供給
ケーブルの場合には電線が収容される。スペーサ1の外
周には、糸状または薄いテープ状の押さえ巻き2が、開
口部1aの螺旋方向と逆方向で、かつ、互いに重ならな
いように粗に巻かれている。なお、後述するように、ス
ペーサ1の層撚りは、開口部1aの螺旋方向と逆方向に
なるように撚り合わされている。
【0020】再び図1に戻って説明すると、中心部材3
の周囲に脱落型吸水テープ4が巻き付けられている。8
本のスペーサ1の隣接するもの同士は、互いに接した状
態で中心部材3の周囲に層撚りに撚られ、スペーサ1の
層撚りの下層側は、この脱落型吸水テープ4に接してい
る。脱落型吸水テープ4は、脱落面を前記スペーサ1側
にして巻き付けられている。スペーサ1同士や、スペー
サ1と脱落型吸水テープ4とは、必ずしも完全に接する
必要はないが、その場合でもほぼ接する状態におかれて
いる。脱落型吸水テープ4は、8本のスペーサ1の層撚
りの上層側の周囲にも、その脱落面が前記スペーサ1側
になるように巻き付けられ、さらにこの上をシース5に
より被覆されている。
【0021】脱落型吸水テープ4の作用を説明する。ケ
ーブルへの浸水時において、脱落型吸水テープ4が水に
触れ、水溶性のバインダが溶け、吸水膨潤型吸水材4b
は膨潤するとともに脱落型吸水テープ4から脱落する。
図中の矢印は、脱落方向を示している。スペーサ1の押
さえ巻き2が粗であることから、粗巻した隙間から吸水
膨潤型吸水材4bが侵入し、スペーサ1の内部の隙間、
図示の例では、開口部1a内の隙間を埋める。この結
果、溝内における走水の進行を妨げることができるので
防水構造が実現できる。
【0022】このとき、スペーサ1の開口部1aが、ス
ペーサ1の層撚りの撚り合わせの螺旋方向とは逆の方向
に回転しているから、開口部1aが周期的に必ず脱落型
吸水テープ4の方を向くようにすることができる。その
ため、膨潤および脱落した吸水膨潤型吸水材4bが確実
に開口部1a内の隙間を埋めるようにすることができ
る。逆に、スペーサ1の開口部1aの螺旋の回転方向
と、スペーサ1の層撚りの撚り合わせの螺旋の回転方向
とが同じ方向であるとすると、それぞれの巻きピッチに
よっては、一種の同期状態が存在し、ケーブルの長手方
向の長い区間にわたって、スペーサ1の開口部1aが下
層側および上層側のいずれの脱落型吸水テープ4にも対
向しない現象が生じてしまうため、逆方向に回転させた
ものよりも防水能力が低下する。
【0023】上述した第1の実施の形態の防水型ケーブ
ルにおいては、ケーブルの直径は、脱落型吸水テープ4
の厚みの4倍分大きくなるだけであり、これは、スペー
サ1の本数が多くなっても変わらない。したがって、図
8を参照して説明した防水型ケーブルに比べ、小径にて
防水型ケーブルを実現することができる。しかも、スペ
ーサ1として、防水型でない従来の規格サイズのものを
そのまま使用し、中心部材3としては、同じく従来の規
格サイズのものを、その直径について、脱落型吸水テー
プ4の厚みの2倍分だけ小径に設計変更するだけで、ケ
ーブルの直径の増加を脱落型吸水テープ4の厚みの2倍
に収めることができる。
【0024】なお、図8を参照して説明した防水型ケー
ブルにおいては、スペーサ1として、従来の規格サイズ
のものを使用すると、層撚り径が増加するため、中心部
材3によってケーブル直径の増加を抑えられないだけで
なく、中心部材3の直径を従来の規格サイズよりも大き
くするか、従来の規格サイズとの差を埋め合わせる部材
を中心部材3の周囲に設ける必要が生じてしまう。
【0025】スペーサ1の押さえ巻き2としては、糸状
またはテープ状のものを用いるが、テープ状のものとし
てはプラスチックシートまたは布などを用いる。プラス
チックテープは、極力薄く幅の狭いものが、外径増を引
き起こすことがなく実用的に好適である。例えば、PE
T(ポリエチレンテレフタレート)テープは薄くても強
度的に優れるため、38μm厚のPETテープであれば
強度的にも問題なく、厚みも十分に薄いので外径増は無
視できる。また、糸状体についても極力細いものが、外
径増を引き起こすことがなく好適である。例えば、Ny
(ナイロン)糸やアラミド繊維などが細くても強度的に
優れている。
【0026】図3は、本発明の第2の実施の形態の防水
ケーブルの断面図である。図中、図5,図8,図2と同
様な部分には同じ符号を用いて説明を省略する。10は
脱落型吸水ヤーンである。この防水ケーブルは、開口部
1aを有するスペーサ1が中心部材3の周囲に層撚りに
撚られ、押さえ巻き2がスペーサ1上に粗に巻かれ、脱
落型吸水ヤーン10が、層撚りの上層側の隙間、すなわ
ち隣接するスペーサ1同士とシース5で囲まれた8箇所
の隙間に収容され、スペーサ1とともに層撚りされたも
のである。スペーサ1の層撚りは、開口部1aの螺旋方
向と逆方向になるように撚り合わされている。スペーサ
1および脱落型吸水ヤーン10の上層側には、必要に応
じて層撚りに対する押さえ巻き11等が施され、シース
5により被覆されている。
【0027】この脱落型吸水ヤーン10は、脱落型吸水
テープ4と同様なものであり、ヤーンに水溶性のバイン
ダで脱落型吸水テープ4の吸水膨潤型吸水材4bと同様
の吸水膨潤型吸水材を塗布して固着させたものである。
ケーブルへの浸水時において、脱落型吸水ヤーン10が
水に触れ、吸水膨潤型吸水材は膨潤するとともに脱落型
吸水ヤーン10から脱落する。スペーサ1の押さえ巻き
2が粗であることから、粗巻した隙間から吸水膨潤型吸
水材が侵入し、開口部1a内の隙間を埋める。この結
果、脱落型吸水テープ4と同様に、溝内における走水の
進行を妨げることができるので防水構造が実現できる。
【0028】なお、図3に示された一例では、脱落型吸
水ヤーン10は、層撚りの上層側にのみ設けられたが、
層撚りの下層側にも設けても、あるいは、上層側,下層
側の両方に設けてもよい。層撚りの下層側に設ける場合
は、脱落型吸水ヤーン10は、隙間、すなわち隣接する
スペーサ1同士と中心部材3で囲まれた8箇所の隙間に
収容すればよく、スペーサ1とともに層撚りすればよ
い。
【0029】上述した第2の実施の形態の防水型ケーブ
ルにおいては、脱落型吸水テープ4がスペーサ1に巻き
付けられていないこと、および、脱落型吸水ヤーン10
が隙間に収容されているため、ケーブルの外径が防水型
でないケーブルと変わらないから、小径にて防水型ケー
ブルを実現することができる。スペーサ1、中心部材3
として、防水型でない従来の規格サイズのものをそのま
ま使用することができる。
【0030】図4は、本発明の第3の実施の形態の防水
ケーブルの断面図である。図中、図5,図8,図2と同
様な部分には同じ符号を用いて説明を省略する。20は
テープ心線である。この防水ケーブルは、開口部1aを
有するスペーサ1が中心部材3の周囲に層撚りに撚ら
れ、押さえ巻き2がスペーサ1上に粗に巻かれ、層撚り
の下層側においては、中心部材3の周囲に脱落型吸水テ
ープ4が脱落面をスペーサ1側にして巻き付けられ、層
撚りの上層側においては、隙間に脱落型吸水ヤーン10
が収容され、スペーサ1とともに層撚りされたものであ
る。開口部の螺旋方向と前記層撚りの撚り合わせの螺旋
方向とは逆方向である。スペーサ1および脱落型吸水ヤ
ーン10の上層側には、必要に応じて層撚りに対する押
さえ巻き11等が施され、シース5により被覆されてい
る。スペーサ1の開口部1a内の溝には、複数の光テー
プ心線20が積層して収納されている。
【0031】ケーブルへの浸水時において、スペーサ1
の層撚りの下層側においては、膨潤するとともに脱落型
吸水テープ4から脱落した吸水膨潤型吸水材4bが、粗
巻した隙間から開口部1a内に侵入し、光テープ心線2
0が収納された溝の隙間を埋める。同時に、スペーサ1
の層撚りの上層側においては、膨潤するとともに脱落型
吸水ヤーン10から脱落した吸水膨潤型吸水材が、粗巻
した隙間から開口部1a内に侵入し、溝の隙間を埋め
る。この結果、溝内における走水の進行を妨げることが
できるので防水構造が実現できる。
【0032】上述した第3の実施の形態の防水型ケーブ
ルにおいては、脱落型吸水テープ4が中心部材3に巻き
付けられているため、ケーブルの直径は、脱落型吸水テ
ープ4の厚みの2倍分大きくなるだけである。したがっ
て、小径にて防水型ケーブルを実現することができる。
【0033】しかも、スペーサ1として、防水型でない
従来の規格サイズのものをそのまま使用し、中心部材3
としては、同じく従来の規格サイズのものを、その直径
について、脱落型吸水テープ4の厚みの2倍分だけ小径
に設計変更するだけで、防水型でないケーブルと変わら
ない外径の防水型ケーブルを得ることもできる。また、
脱落型吸水ヤーン10は、層撚りの上層側の隙間に収容
され、上層側の隙間が下層側の隙間よりも断面積が大き
いため、脱落型吸水ヤーン10の収容量を多くすること
ができる。
【0034】上述した説明では、スペーサ1の層撚りの
下層側および上層側における防水部材使用の有無の選
択、また、防水部材として脱落型吸水テープ4、脱落型
吸水ヤーン10の選択については、限られた組合せにつ
いてしか説明しなかったが、これらの組合せは任意であ
る。同じ側に、脱落型吸水テープ4および脱落型吸水ヤ
ーン10を同時に用いてもよい。また、スペーサ1の層
を複数層重ねる場合には、下層側およびまたは上層側に
防水部材を使用できるだけでなく、層間の隙間にも脱落
型吸水ヤーン10を収容することができる。
【0035】本発明は、スペーサ内に光ファイバが収容
された防水型光ケーブル、電線が収容された防水型電気
通信ケーブル、防水型電力供給ケーブルのいずれにも適
用することができる。
【0036】
【実施例】上述した第3の実施の形態の防水型ケーブル
の構造を有する防水ケーブルを試作した。ただし、スペ
ーサ1の本数は10本とした。スペーサ1として、外径
8mmφ、溝深さ約5mm、溝幅約5mmの一溝型のも
のを用いた。スペーサ1の開口部1a内の溝には、16
心光テープ心線20を10枚積層して収納した。この1
6心光テープ心線は、0.25mmφのUV(紫外線硬
化)着色心線を16本平行に配置してUV(紫外線硬
化)樹脂を一括被覆したもので、幅が約4mmで厚さが
約0.3mmのリボン状の伝送媒体である。スペーサ1
の外周には、厚さ38μmのPETテープを押さえ巻き
として2分の1開き巻きで巻いた。スペーサ1の開口1
aの螺旋ピッチは約500mmで左撚りである。
【0037】同様のスペーサ1を10本、中心部材3の
周囲に、右撚りでピッチ約1000mmで撚り合わせ
た。中心心部材3の周囲には、脱落型吸水テープ4を脱
落面を外側に向けて巻き、PP(ポリプロピレン)ヤー
ンに吸水膨潤型吸水材を水溶性のバインダで付着させた
吸水ヤーン10を層撚りの上層側の隙間に介在として配
置した上に不織布を押さえ巻き11として施した。その
上にLDPE(低密度ポリエチレン)のシース5を外層
被覆として施し、防水型ケーブルを形成した。
【0038】このようにして形成された防水型ケーブル
の切り口に、撚り線の中心抗張力体3aの防水処理を行
なった後、水頭長1mで走水試験を10日間行なった。
試験開始後10日目にサンプルを解体して調査を行なっ
たところ、中心部材3の周囲の脱落型吸水テープ4より
脱落した吸水膨潤型吸水材4bおよび脱落型吸水ヤーン
10から脱落した吸水膨潤型吸水材は隙間を埋め、さら
にスペーサ1の周囲に巻いた押さえ巻き2の開き巻きの
隙間から開口部1a内に侵入して溝内の隙間も埋めたた
め、走水長が13mで止水することが確認された。
【0039】シース5の厚さを2.4mmとしたので、
ケーブル外径は41.7mmφで仕上がった。スペーサ
1に脱落型吸水テープ4を押さえ巻きとして巻いた場合
は、外径が44.9mmφとなるから、外径を3.2m
mも小型化することに成功した。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、螺旋状に開口部を有するスペ
ーサが中心部材の周囲に層撚りに撚られ、糸状またはテ
ープ状の押さえ巻きがスペーサ上に粗に巻かれ、層撚り
の下層側または上層側の少なくとも一方に防水部材が設
けられ、この防水部材が、吸水膨潤型吸収材を有し水と
の接触時に吸水膨潤型吸収材が脱落するものである。し
たがって、ケーブルへの浸水時において、吸水膨潤型吸
水材は防水部材から脱落し、粗巻した隙間から吸水膨潤
型吸水材がスペーサの開口部内の隙間を埋め、走水の進
行を妨げることができるので防水構造が実現できるとい
う効果がある。
【0041】さらに、開口部の螺旋方向と層撚りの撚り
合わせの螺旋方向とが逆方向であるから、開口部が周期
的に必ず防水部材の方を向くようにすることができるた
め、膨潤および脱落した吸水膨潤型吸水材が確実に開口
部1a内の隙間を埋めるようにすることができ防水能力
が高くなるという効果がある。
【0042】また、防水部材がスペーサに巻き付けられ
ていないため、スペーサの本数にかかわらず、小径にて
防水型ケーブルを実現することができる効果もある。
【0043】請求項2に記載の発明によれば、防水部材
が、吸水テープであり、中心部材の周囲および層撚りの
周囲に脱落面をスペーサ側にして巻き付けられたもので
あるから、ケーブルの直径は、吸水テープの厚みの4倍
分大きくなるだけであり、小径にて防水型ケーブルを実
現することができるという効果がある。しかも、従来の
規格サイズのスペーサを使用し、中心部材としては、従
来の規格サイズのものを、その直径について、吸水テー
プの厚みの2倍分だけ小径に設計変更するだけで、ケー
ブルの直径の増加を吸水テープの厚みの2倍に収めるこ
とができ、実用上の効果が大きい。
【0044】請求項3に記載の発明によれば、防水部材
が、ヤーンであり、隙間に収容されたものであるから、
ケーブルの外径が防水型でないケーブルと変わず、小径
にて防水型ケーブルを実現することができる。スペーサ
および中心部材として、従来の規格サイズのものをその
まま使用することができ、実用上の効果が大きい。
【0045】請求項4に記載の発明によれば、層撚りの
下層側に設けられた防水部材が、吸水テープであり、中
心部材の周囲に脱落面をスペーサ側にして巻き付けられ
たものであり、層撚りの上層側に設けられた防水部材
が、ヤーンであり、隙間に収容されたものであるから、
ケーブルの直径は、吸水テープの厚みの2倍分大きくな
るだけである。したがって、小径にて防水型ケーブルを
実現することができる。
【0046】しかも、従来の規格サイズのスペーサを使
用し、中心部材3としては、従来規格サイズのものを、
その直径について、吸水テープの厚みの2倍分だけ小径
に設計変更するだけで、防水型でないケーブルと変わら
ない外径の防水型ケーブルを得ることもでき、実用上の
効果が大きい。また、吸水ヤーンは、層撚りの上層側の
隙間に収容され、吸水ヤーンの収容量を多くすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の防水ケーブルの断
面図である。
【図2】第1の実施の形態の粗巻きされたスペーサを説
明する説明図であり、図2(A)は、スペーサの長手方
向の構造を説明する図であり、図2(B)は、スペーサ
の断面構造を説明する断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の防水ケーブルの断
面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態の防水ケーブルの断
面図である。
【図5】従来の防水型ケーブルの一例を説明するための
断面図であり、図5(A)はスペーサの断面図、図5
(B)はこのスペーサに脱落型の吸水テープが巻き付け
られたときの断面図である。
【図6】脱落型吸水テープの作用を説明するための説明
図であり、図6(A)は脱落型吸水テープの一例の断面
図であり、図6(B)は、この脱落型吸水テープが水に
触れたときの状態を説明する断面図である。
【図7】脱落型吸水テープの別の例の断面図である。
【図8】脱落型吸水テープの巻かれたスペーサが中心部
材の周囲に層撚りに撚られたケーブルの断面図である。
【符号の説明】
1…スペーサ、2…押さえ巻き、3…中心部材、4…脱
落型吸水テープ、5…シース、10…脱落型吸水ヤー
ン、11…層撚りに対する押さえ巻き、20…光テープ
心線、30…スペーサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北山 佳延 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 岩田 秀行 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 実開 昭63−144610(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 7/17 H01B 7/282 G02B 6/44 366

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 螺旋状に開口部を有するスペーサが中心
    部材の周囲に層撚りに撚られ、糸状またはテープ状の押
    さえ巻きが前記スペーサ上に粗に巻かれ、前記層撚りの
    下層側または上層側の少なくとも一方に防水部材が設け
    られた防水型ケーブルにおいて、前記防水部材は、吸水
    膨潤型吸収材の粒子を有し水との接触時に該吸水膨潤型
    吸収材の粒子が脱落する脱落型防水部材であるととも
    に、脱落面を前記スペーサ側にして水との接触時に脱落
    した前記吸水膨潤型吸収材の粒子が前記押さえ巻きの粗
    巻した隙間から前記開口部に侵入するように設けられ、
    かつ、前記スペーサの前記開口部の螺旋方向と前記層撚
    りの撚り合わせの螺旋方向とが逆方向であることを特徴
    とする防水型ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記防水部材は、脱落型吸水テープであ
    り、前記中心部材の周囲および前記層撚りの周囲に脱落
    面を前記スペーサ側にして巻き付けられたものであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の防水型ケーブル。
  3. 【請求項3】 前記防水部材は、脱落型吸水ヤーンであ
    り、隙間に収容されたものであることを特徴とする請求
    項1に記載の防水型ケーブル。
  4. 【請求項4】 前記層撚りの下層側に設けられた前記防
    水部材は、脱落型吸水テープであり、前記中心部材の周
    囲に脱落面を前記スペーサ側にして巻き付けられたもの
    であり、前記層撚りの上層側に設けられた防水部材は、
    脱落型吸水ヤーンであり、前記隙間に収容されたもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の防水型ケーブ
    ル。
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