JP2023028559A - 間欠接着型光ファイバテープ心線、光ファイバケーブル - Google Patents

間欠接着型光ファイバテープ心線、光ファイバケーブル Download PDF

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Abstract

【課題】 光ファイバケーブルに高密度に実装しても伝送損失の増大を抑制することが可能な間欠接着型光ファイバテープ心線等を提供する。【解決手段】 間欠接着型光ファイバテープ心線10は、複数の光ファイバ心線3が並列に接着されて構成される。隣り合う光ファイバ心線3同士は、間欠接着型光ファイバテープ心線10の長手方向に所定の間隔をあけて、それぞれ間欠配置された接着部21により接着される。いずれかの接着部21の位置における光ファイバテープ心線の長手方向に垂直な断面において、光ファイバ心線3の並列方向Dに対する、接着部21で接着されている光ファイバ心線同士(連結体17)の配列方向の平均角度が1度以上20度以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の光ファイバ心線が並列して、長手方向に間欠的に接着された間欠接着型光ファイバテープ心線に関するものである。
多量のデータを高速で伝送するための光ファイバとして、ケーブルへの収納や作業の簡易化のため、複数本の光ファイバ心線が並列して配置され、隣り合う光ファイバ心線同士が接着された光ファイバテープ心線が用いられている。光ファイバテープ心線としては、並列した光ファイバ心線を全長にわたって樹脂で固着されたものが用いられている他、光ファイバ心線同士が長手方向に間欠的に接着されたものがある(例えば特許文献1)。
特開2012-027200号公報
特許文献1のような間欠接着型光ファイバテープは、光ファイバケーブルに実装された際に、非連結部において光ファイバ心線が単心の状態で自由に動くことができるため、光ファイバケーブルを曲げた際に光ファイバ心線に大きなひずみが加わらない。このように、光ファイバ心線同士の間欠的な接着は、曲げによる伝送ロスの低減や、単心化をしやすくするなどの特徴を持つ。
しかしながら、発明者らは、単純に間欠接着型光ファイバテープ心線を高密度で光ファイバケーブルに実装すると、ケーブルコア内での光ファイバ心線の動きが抑制され、伝送損失増加の要因となることを見出した。このため、より高密度に実装した際にも、伝送損失の増大を抑制可能な光ファイバテープ心線が要求される。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、光ファイバケーブルに高密度に実装しても伝送損失の増大を抑制することが可能な間欠接着型光ファイバテープ心線等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、複数本の光ファイバ心線が並列した光ファイバテープ心線であって、隣り合う光ファイバ心線同士が、光ファイバテープ心線の長手方向に所定の間隔で形成される接着部で間欠的に接着され、前記光ファイバ心線の並列方向に対して隣り合う前記接着部が、光ファイバテープ心線の長手方向に対してずれた位置に配置され、いずれかの前記接着部の位置における光ファイバテープ心線の長手方向に垂直な断面において、前記光ファイバ心線の並列方向に対する、前記接着部で接着されている前記光ファイバ心線同士の配列方向の平均角度が、1度以上20度以下であることを特徴とする間欠接着型光ファイバテープ心線である。
前記光ファイバ心線は、2本の光ファイバ素線が長手方向に連結された2心光ファイバテープ心線であり、隣り合う前記2心光ファイバテープ心線が、光ファイバテープ心線の長手方向に所定の間隔で形成される前記接着部で間欠的に接着されていてもよい。
いずれかの前記接着部の位置における光ファイバテープ心線の長手方向に垂直な断面において、前記光ファイバ心線の並列方向に対する、前記接着部で接着されている前記光ファイバ心線同士の配列方向の平均角度が、1度以上10度以下であってもよい。
第1の発明によれば、接着部において、隣り合う光ファイバ心線同士が、光ファイバ心線の並列方向に対して所定の角度で傾いて配置されるため、光ファイバ心線同士の移動の制約が小さく、光ファイバケーブルに高密度に実装した際にも、伝送損失の増大を抑制することができる。
例えば、光ファイバ心線が、並列方向に一列にまっすぐに配置される従来の間欠接着型光ファイバテープ心線の場合、非接着部において光ファイバ心線は自由に動けるとは言うものの、実際には隣り合う他の光ファイバ心線に挟まれているため、移動可能な方向が制限される。これに対し、隣り合う光ファイバ心線同士が、光ファイバ心線の並列方向に対して所定の角度で傾いて配置されれば、個々の光ファイバ心線の移動可能な方向が増えて自由度が高まり、より効率よく光ファイバ心線が移動して、伝送損失の増大を抑制することができる。
なお、間欠接着型光ファイバテープ心線を構成する個々の光ファイバ心線は、単心であってもよいが、2本の光ファイバ素線が長手方向に連結された2心光ファイバテープ心線であってもよい。なお、2心光ファイバテープ心線は、全長にわたって接着されていてもよい。
第2の発明は、第1の発明に係る間欠接着型光ファイバテープ心線を用いた光ファイバケーブルであって、複数の前記間欠接着型光ファイバテープ心線が撚り合わせられて光ファイバユニットが形成され、複数の前記光ファイバユニットが、撚り合わせられてコア部が形成され、前記コア部の外周に押さえ巻き部材が縦添え巻きされて形成されるケーブルコアと、前記ケーブルコアの外部に配置されるテンションメンバと、前記ケーブルコア及び前記テンションメンバを覆う外被と、を具備することを特徴とする光ファイバケーブルである。
第2の発明によれば、伝送損失の増大を抑制可能な光ファイバケーブルを得ることができる。
本発明によれば、光ファイバケーブルに高密度に実装しても伝送損失の増大を抑制することが可能な間欠接着型光ファイバテープ心線等を提供することができる。
光ファイバケーブル1を示す断面図。 間欠接着型光ファイバテープ心線10を示す斜視図。 (a)は、図2のA-A線断面図、(b)は、図2のB-B線断面図、(c)は、図2のC-C線断面図。 テープ心線製造装置30を示す図。 (a)~(c)は、間欠接着型光ファイバテープ心線10aの断面図。 間欠接着型光ファイバテープ心線10aの他の形態の断面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、光ファイバケーブル1の断面図である。光ファイバケーブル1は、スロットを用いないスロットレス型ケーブルであり、ケーブルコア15、テンションメンバ9、外被13等により構成される。
ケーブルコア15は、外形が略円形であり、複数の間欠接着型光ファイバテープ心線10からなるコア部4と、コア部4の外周に巻き付けられる押さえ巻き部材7とを有する。なお、コア部4は、複数の光ファイバユニット5が撚り合わせられて形成される。また、光ファイバユニット5は、複数の間欠接着型光ファイバテープ心線10が撚り合わせられて形成される。間欠接着型光ファイバテープ心線10については、詳細を後述する。
前述した通り、コア部4の外周には、押さえ巻き部材7が巻き付けられる。押さえ巻き部材7は、テープ状の部材や不織布等であり、例えば縦添え巻きによってコア部4の外周を一括して覆うように配置される。すなわち、押さえ巻き部材7の長手方向が光ファイバケーブル1の軸方向と略一致し、押さえ巻き部材7の幅方向が光ファイバケーブル1の周方向となるように複数の光ファイバユニット5の外周に縦添え巻きされる。なお、押さえ巻き部材7の外周には、図示を省略した押さえ巻き紐等が巻き付けられて、押さえ巻き部材7の口開き等が抑制される。
ケーブルコア15の長手方向に垂直な断面において、ケーブルコア15の外部の両側方にはテンションメンバ9が設けられる。すなわち、一対のテンションメンバ9がケーブルコア15を挟んで対向する位置に設けられる。また、テンションメンバ9の対向方向と略直交する方向に、ケーブルコア15を挟んで対向するように引き裂き紐11が設けられる。
ケーブルコア15の外周には、外被13が設けられる。テンションメンバ9および引き裂き紐11は、外被13に埋設される。すなわち、ケーブルコア15及びテンションメンバ9等を覆うように外被13が設けられる。外被13の外形は略円形である。外被13は、例えばポリオレフィン系の樹脂である。なお、テンションメンバ9や引き裂き紐11の配置や本数は図示した例には限られない。
次に、間欠接着型光ファイバテープ心線10について説明する。図2は、間欠接着型光ファイバテープ心線10の斜視図であり、図3(a)は、図2のA-A線断面図、図3(b)は、図2のB-B線断面図、図3(c)は、図2のC-C線断面図である。
間欠接着型光ファイバテープ心線10は、複数本の光ファイバ心線3が並列に接着されて構成される。なお、本実施形態では、間欠接着型光ファイバテープ心線10は、単心の光ファイバ心線3(単心の光ファイバ心線を光ファイバ素線と呼ぶ場合がある)によって構成される。光ファイバ心線3は、例えば外径0.125mmの裸光ファイバの外周に、被覆層と着色層を施して外径0.2mmとしたものである。
なお、本実施形態では、間欠接着型光ファイバテープ心線10が、16本の光ファイバ心線3により構成される例を示すが、本発明はこれに限られず、3本以上の光ファイバ心線3が並列した間欠接着型光ファイバテープ心線であれば光ファイバ心線3の本数は特に限定されない。
隣り合う光ファイバ心線3同士は、間欠接着型光ファイバテープ心線10の長手方向に所定の間隔をあけて、それぞれ間欠配置された接着部21により接着される。光ファイバ心線3の並列方向に隣り合う接着部21同士は、間欠接着型光ファイバテープ心線10の長手方向に対してずれた位置に配置される。
すなわち、光ファイバ心線3の並列方向に対して、一方の端から奇数番目に位置する接着部21は、間欠接着型光ファイバテープ心線10の長手方向に対する位置が、ほぼ同じ位置となる。同様に、光ファイバ心線3の並列方向に対して、一方の端から偶数番目に位置する接着部21は、間欠接着型光ファイバテープ心線10の長手方向に対する位置が、ほぼ同じ位置となる。また、奇数番目の接着位置(接着部21)と、偶数番目の接着位置(接着部21)は、長手方向に略半ピッチずれて形成されて、例えば千鳥状に配置される。
なお、間欠接着型光ファイバテープ心線10の長手方向に対する、隣り合う光ファイバ心線3同士のそれぞれの接着部21は、全てほぼ同一のピッチで形成される。
図3(a)~図3(c)に示すように、いずれかの接着部21の位置における光ファイバテープ心線の長手方向に垂直な断面において、光ファイバ心線3の並列方向(図3(a)の直線D)に対して、接着部21で接着されている光ファイバ心線同士の配列方向(図3(a)の直線E)が、傾くように配置される。すなわち、光ファイバ心線3は、並列方向にまっすぐに並ぶのではなく、並列方向の直線から傾いて、ずれた位置に配置され、光ファイバテープ心線の上下面には、光ファイバ心線3の配列のずれに起因する凹凸が形成される。
ここで、接着部21の位置の断面において、接着部21で接着されている一対の光ファイバ心線3を、以下、単に連結体17とする。この際、光ファイバ心線3の並列方向Dとは、連結体17の中心位置を結び、直線近似したものと略一致する。また、並列方向(直線D)からのそれぞれの連結体17(光ファイバ心線の配列方向)の傾き角度は、例えば、図3(a)のDと直線E1、E2とのなす角度θ1、θ2のように、鋭角側の角度で定義される。すなわち、それぞれの連結体17ごとに、0度以上90度以下の範囲で、並列方向Dからの傾き角度が定義される。
なお、接着部21の部位における、それぞれの連結体17の傾き角度は一定ではない。また、間欠接着型光ファイバテープ心線10の長手方向のそれぞれの接着部21の部位における、連結体17の傾き角度は一定ではない。すなわち、それぞれの接着部21の位置において、それぞれの連結体17の並列方向Dからの傾き角度は異なる。
ここで、任意の接着部21の位置において、それぞれの連結体17について、並列方向Dからの傾き角度を測定して、平均したものを、その接着部21における連結体17(接着部21で接着されている光ファイバ心線同士)の配列方向の平均角度とする。この場合、接着部21における連結体17の配列方向の平均角度は、1度以上20度以下であることが望ましく、さらに望ましくは、1度以上10度以下である。すなわち、いずれかの接着部21の位置における光ファイバテープ心線の長手方向に垂直な断面において、光ファイバ心線3の並列方向Dに対する、接着部21で接着されている光ファイバ心線同士(連結体17)の配列方向の平均角度が1度以上20度以下であることが望ましく、さらに望ましくは、1度以上10度以下である。
連結体17の配列方向の平均角度が1度未満では、本発明の効果が小さい。一方、連結体17の配列方向の平均角度が20度を超えると、融着作業時における、融着機に光ファイバテープ心線をセットする作業性が悪化する。
通常、光ファイバテープ心線を融着接続する際には、光ファイバテープ心線をホルダにセットして、ホルダを融着機にセットし、ホルダの先端から突出するそれぞれの光ファイバ心線の先端を、融着機の保持部に形成されたV溝に配置する必要がある。この際、傾き角度が大きくなりすぎると、ホルダから露出する光ファイバ心線が暴れやすく、V溝への配置が困難となる。このため、連結体17の配列方向の平均角度は20度以下であることが望ましく、さらに望ましくは10度以下である。
次に、隣り合う光ファイバ心線同士を接続する間欠接着型光ファイバテープ心線10の製造方法について説明する。図4は、テープ心線製造装置30の概略構成を示す図である。なお、間欠接着型光ファイバテープ心線10は、3本以上の光ファイバ心線を並列させれば、本数は特に限定されないが、図示した例では、12本の光ファイバ心線をテープ状に一体化して間欠接着型光ファイバテープ心線10を製造する場合について説明する。
テープ心線製造装置30は、主に、供給ドラム31、樹脂塗布装置37、硬化装置39、張力検出装置41、引取装置43、及び巻取ドラム45等からなる。12個の供給ドラム31からは、それぞれ光ファイバ心線3が個別に繰り出されて、樹脂塗布装置37で並列される。
樹脂塗布装置37は、走行する光ファイバ心線3を並列させた状態で維持するダイス33と、ダイス33に形成された吐出口から接着剤(連結樹脂)を吐出させる際の吐出量・吐出タイミングを制御する樹脂供給制御部35とで構成されている。樹脂塗布装置37において、供給ドラム31から繰り出されたそれぞれの光ファイバ心線3は、ダイス33に挿通されて隣り合う光ファイバ心線同士の間に長手方向に所定の間隔で間欠的に接着剤が塗布される。
樹脂塗布装置37により接着剤が塗布された光ファイバ心線3は、並列に密接した状態で硬化装置39を通過する。硬化装置39において、光ファイバ心線3に塗布された接着剤が、例えば紫外線若照射や熱等によって硬化する。
張力検出装置41は、間欠接着型光ファイバテープ心線10の張力を計測するセンサである。この張力検出装置41による計測結果に基づいて、例えば供給ドラム31におけるそれぞれの光ファイバ心線3の繰り出し速度(ブレーキ)を制御することにより、光ファイバ心線3に所定の張力を付加することができる。
引取装置43(キャプスタンローラ)は、制御装置により回転速度が制御される。間欠接着型光ファイバテープ心線10の走行速度は、引取装置43の回転速度によって調整される。また、引取装置43の回転速度は、間欠接着型光ファイバテープ心線10の走行速度を示す信号(走行速度信号)として、樹脂塗布装置37の樹脂供給制御部35に入力される。
間欠接着型光ファイバテープ心線10は、引取装置43により所定の線速で引き取られ、巻取ドラム45に巻き取られる。以上により、間欠接着型光ファイバテープ心線10が製造される。
また、このようにして得られる複数の間欠接着型光ファイバテープ心線10を用いてケーブルコア15を形成し、ケーブルコア15の外周にテンションメンバ9等を配置して外被13で被覆することで、光ファイバケーブル1を得ることができる。
ここで、前述したように、テープ心線製造装置30の光ファイバ心線の供給部から光ファイバテープ心線の巻取り部までの間において、それぞれの光ファイバ心線には、所定の張力が付与されている。この際、それぞれの供給ドラム31ごとに、異なる張力が付与されるように繰り出し速度(ブレーキ)を調整することで、それぞれの光ファイバ心線3の張力を個々に変化させることができる。
例えば、隣り合う光ファイバ心線3を例にとると、一方の光ファイバ心線3の張力を、他方の光ファイバ心線3の張力よりも大きくなるようにする。張力を付与することによって、光ファイバ素線は張力に応じてわずかに伸びるため、接着剤を塗布し、硬化させた後、張力を開放すると、相対的に張力の低い光ファイバ心線3が、相対的に張力の大きな光ファイバ心線3よりもわずかに長さが長くなる。
このような張力差が、長手方向で一定であれば、常に同じ光ファイバ心線が相対的に長くなり、例えば接着部21間に弛みが生じる。一方、このような張力差を、例えば、長手方向で変化させると、長手方向の一部では、一方の光ファイバ心線が他方の光ファイバ心線よりも長くなり、長手方向の別の部位では、一方の光ファイバ心線が他方の光ファイバ心線よりも短くなる。このようにすると、長さの差を接着部21間で吸収しようとして、光ファイバ心線3(連結体17)が回転する。この結果、それぞれの接着部21において、連結体17が並列方向Dに対して傾くようにすることができる。
例えば、光ファイバ心線3の並列方向に対して、相対的に張力の大きな光ファイバ心線と相対的に張力の小さな光ファイバ心線を交互に配置し、この張力の相対的な大小関係を長手方向で周期的に入れ替えることで、いずれの接着部21においても、連結体17が並列方向Dに対して傾いた間欠接着型光ファイバテープ心線10を得ることができる。また、張力差が大きいほど、回転角度は大きくなるため、張力差を調整することで、連結体17の平均傾き角度も調整可能である。なお、隣り合う光ファイバ心線(連結体17)の配列方向を傾けることが可能であれば、製造方法は上述の方法には限られない。
以上説明したように、本実施形態によれば、いずれかの接着部21の位置における光ファイバテープ心線の長手方向に垂直な断面において、光ファイバ心線3の並列方向に対する、接着部21で接着されている光ファイバ心線同士(連結体17)の配列方向が傾いている。このため、間欠接着型光ファイバテープ心線10が曲げられた際に、それぞれの光ファイバ心線3が、一直線上に配列されている場合と比較して、自由な方向に移動しやすい。このため、光ファイバケーブル1に高密度に実装しても、伝送損失の増大を抑制することができる。
また、接着部21における連結体17の配列方向の平均角度を所定以下とすることで、融着機へセットした際に、各光ファイバ心線をそれぞれのV溝へ配置することも容易である。
なお、上述した実施形態では、間欠接着型光ファイバテープ心線10は、単心の光ファイバ心線3が並列して構成されたが、これには限られない。図5(a)~図5(c)は、図3(a)~図3(c)に対応する間欠接着型光ファイバテープ心線10aを示す図である。
間欠接着型光ファイバテープ心線10aは、2本の光ファイバ素線が長手方向に連結された2心光ファイバテープ心線である光ファイバ心線3aが並列して構成される。例えば、光ファイバ心線3aは、長手方向に対して連続して連結されたテープ心線である。すなわち、間欠接着型光ファイバテープ心線10aは、隣り合う2心光ファイバテープ心線(光ファイバ心線3a)が、光ファイバテープ心線の長手方向に所定の間隔で形成される接着部21で間欠的に接着される。
本実施形態では、一対の光ファイバ心線3aが接着部21で接着されたものが連結体17となる。この際、接着部21における連結体17を構成する4本の単心光ファイバ素線は、例えば一直線上に配列される。したがって、いずれかの接着部21の位置における光ファイバテープ心線の長手方向に垂直な断面において、光ファイバ心線の並列方向Dに対して、接着部21で接着されている光ファイバ心線3a同士(連結体17)の配列方向(図5(a)の直線E)が傾いている。なお、この場合でも、この傾き(図5(a)の直線θ)の平均角度が、1度以上20度以下であることが望ましく、より望ましくは1度以上10度以下である。
なお、図6に示すように、接着部21における連結体17を構成する一対の光ファイバ心線3aが、一直線上に配列されずに、所定の角度を有する場合がある。この場合には、一方の光ファイバ心線3aにおける光ファイバ素線の配列方向(図中F1)と、他方の光ファイバ心線3aにおける光ファイバ素線の配列方向(図中F2)の中心線を、光ファイバ心線の並列方向Dに対する、接着部21で接着されている光ファイバ心線3a同士(連結体17)の配列角度Eとする。
このように、間欠接着型光ファイバテープ心線を構成する個々の光ファイバ心線は、単心であってもよく、テープ心線であってもよい。
伝送損失が0.20dB/kmの単心の光ファイバ心線を用いて、各種の間欠接着型の光ファイバテープ心線を製造して、伝送損失と融着作業性について評価した。まず、16心の間欠接着型光ファイバテープ心線を接着部の位置で切断して断面を観察し、接続部のそれぞれの連結体に対して、連結体の光ファイバ配列の平均角度(θ)を顕微鏡で観察して測定し、平均を算出した。
測定結果から接着部の光ファイバ配列の平均角度θ≒1度、5度、10度、15度、20度、0度、30度のものを使って、それぞれ16心の間欠接着型光ファイバテープ心線を9本撚り合わせ、2mm幅のプラスチックテープを巻付けた144心のユニットを構成した。48本の144心ユニットをサプライし、2-9-15-22配列の4層で撚り合わせた上で、吸水性不織布を縦添えし、フォーミング治具で丸めた上に、ナイロン製の押え糸を巻付け、6912心のケーブルコアを作成した。
こうして作成したケーブルコアと、φ2.0mmのG-FRPを使用したテンションメンバと、外被を切裂く切裂き紐を外被材にて円筒状にシースしケーブルを作成した。外被材はLLDPEとした。以上により、θ≒1度、5度、10度、15度、20度、0度、30度の6912心の光ファイバケーブルをそれぞれ作成した。
同様に、伝送損失が0.20dB/kmの2心の光ファイバテープ心線を用いて、16心の間欠接着型光ファイバテープ心線を製造した。まず、2心光ファイバテープ心線を8本使って、2心×8本の光ファイバテープ心線の長手方向に間欠に接着剤を塗布硬化し16心間欠接着型光ファイバテープ心線を作成した。この際、接続部のそれぞれの連結体に対して、連結体の光ファイバ配列の平均角度θ≒1度、5度、10度、15度、20度、0度、30度のものを使い、それぞれ1×16心光ファイバテープ心線の時と同様に6912心光ファイバケーブルを作成した。
作成したそれぞれの6912心の光ファイバケーブルの端部のシースを剥がし、16心間欠接着型光ファイバテープ心線を取り出し、接続部の光ファイバ配列の平均角度(θ)毎に伝送損失を確認した。
伝送損失は、全ての光ファイバについて測定し、ケーブル化後の光ファイバの伝送損失が0.25dB/km以下の割合が95%以上を合格とし、95%未満は不合格とした。
また、それぞれの光ファイバテープ心線の端部の被覆をファイバストリッパで除去し、ファイバカッタでファイバ端面出しをおこない、多心光ファイバ融着機にセットして融着接続した。
50回セットして、ファイバカッタで端面を切断したあと16心の光ファイバテープ心線の先端が、広がったり、交差したりしないで融着機のV溝に1回でセットが成功した割合が80%以上を融着作業性の合格とした。結果を表1~表3に示す。
Figure 2023028559000002
Figure 2023028559000003
Figure 2023028559000004
実施例1~10は、いずれも、伝送損失は、0.25dB/km以下の割合が95%以上であり、融着作業時の1回セット成功率も80%以上で合格であった。特に、接続部の光ファイバ配列の平均角度θが10度以下の実施例1~3、6~8は、融着作業時の1回セット成功率が90%超となった。
一方、回転角度のない従来の比較例1、3は、伝送損失が大きく、0.25dB/km以下の割合が95%未満であった。また、接続部の光ファイバ配列の平均角度θが20度を超える比較例2、4は、融着作業時の1回セット成功率が80%未満であった。このように、接続部の光ファイバ配列の平均角度が所定範囲である実施例1~10は、伝送損失と融着作業性の両方を満足する結果となった。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………光ファイバケーブル
3、3a………光ファイバ心線
4………コア部
5………光ファイバユニット
7………押さえ巻き部材
9………テンションメンバ
10、10a………間欠接着型光ファイバテープ心線
11………引き裂き紐
13………外被
15………ケーブルコア
17………連結体
21………接着部
30………テープ心線製造装置
31………供給ドラム
33………ダイス
35………樹脂供給制御部
37………樹脂塗布装置
39………硬化装置
41………張力検出装置
43………引取装置
45………巻取りドラム

Claims (4)

  1. 複数本の光ファイバ心線が並列した光ファイバテープ心線であって、
    隣り合う光ファイバ心線同士が、光ファイバテープ心線の長手方向に所定の間隔で形成される接着部で間欠的に接着され、前記光ファイバ心線の並列方向に対して隣り合う前記接着部が、光ファイバテープ心線の長手方向に対してずれた位置に配置され、
    いずれかの前記接着部の位置における光ファイバテープ心線の長手方向に垂直な断面において、前記光ファイバ心線の並列方向に対する、前記接着部で接着されている前記光ファイバ心線同士の配列方向の平均角度が、1度以上20度以下であることを特徴とする間欠接着型光ファイバテープ心線。
  2. 前記光ファイバ心線は、2本の光ファイバ素線が長手方向に連結された2心光ファイバテープ心線であり、隣り合う前記2心光ファイバテープ心線が、光ファイバテープ心線の長手方向に所定の間隔で形成される前記接着部で間欠的に接着されていることを特徴とする請求項1記載の間欠接着型光ファイバテープ心線。
  3. いずれかの前記接着部の位置における光ファイバテープ心線の長手方向に垂直な断面において、前記光ファイバ心線の並列方向に対する、前記接着部で接着されている前記光ファイバ心線同士の配列方向の平均角度が、1度以上10度以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の間欠接着型光ファイバテープ心線。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の間欠接着型光ファイバテープ心線を用いた光ファイバケーブルであって、
    複数の前記間欠接着型光ファイバテープ心線が撚り合わせられて光ファイバユニットが形成され、
    複数の前記光ファイバユニットが、撚り合わせられてコア部が形成され、
    前記コア部の外周に押さえ巻き部材が縦添え巻きされて形成されるケーブルコアと、
    前記ケーブルコアの外部に配置されるテンションメンバと、
    前記ケーブルコア及び前記テンションメンバを覆う外被と、
    を具備することを特徴とする光ファイバケーブル。
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