JP7479225B2 - 光ファイバテープ心線、光ファイバケーブル - Google Patents

光ファイバテープ心線、光ファイバケーブル Download PDF

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本発明は、複数の光ファイバが間欠的に接着された光ファイバテープ心線及びこれを用いた光ファイバケーブルに関するものである。
近年、世界のデータトラフィックが増大しており、光ファイバ通信の需要が高まっている。それに伴い、ケーブルの多心化、施工時間の短縮が求められている。高密度光ファイバケーブルとしては、光ファイバ同士が長手方向に間欠的に接着された間欠光ファイバテープ心線が使用されている。
このような、光ファイバテープ心線としては、例えば、光ファイバの並列方向に対して斜めかつ帯状の接着固定材が光ファイバの長手方向に間欠的に設けられていることを特徴とするテープ状ユニットが提案されている(特許文献 )。特許文献1によれば、接着剤を塗布する装置を心線幅方向に振るだけになり精度の高いOn/Offが不要であるため製造性が良好である。
また、幅方向に接着部が必ず存在し、その接着部の数がどの断面でも同じように配置された光ファイバテープ心線が提案されている(特許文献2)。特許文献2によれば、光ファイバテープ心線の部位による剛性及び曲げやすさが均一になり、局所的な曲げによる伝送損失悪化、座屈を防ぐことができる。
特開2012-27129号公報 特開2012-234122号公報
間欠光ファイバテープ心線をより高密度にするためには、光ファイバ同士の接着部位を小さくする方法や、外径の小さい光ファイバ素線によって光ファイバテープ心線を構成する方法がある。しかし、このような方法では、光ファイバテープ心線の全体の剛性が小さくなる。光ファイバテープ心線の剛性が小さいと、光ファイバケーブル内で光ファイバテープ心線が過度に曲がってしまい、マクロベンド損失が大きくなってしまう。
一方、特許文献1の光ファイバテープ心線では、接着部が幅方向に重なっている部分のみで構成される。このような接着部の重なり部は、複数のファイバ同士が接着されているため、幅方向に光ファイバが動きにくく、光ファイバテープ心線を柔軟にロールアップできないため高密度実装に不利な構造である。
また、間欠光ファイバテープ心線は、形状を柔軟に変形できるため、これを用いた光ケーブルの高密度化、軽量化が実現できる一方、従来のフラットテープと比較して、融着作業が困難である。例えば、間欠光ファイバテープ心線を融着する際には、間欠光ファイバテープ心線をホルダにセットするが、間欠光ファイバテープ心線の表面(高さ方向)に凹凸やズレがあると心線端部に位置のバラツキが発生し、融着接続作業性が悪くなる。
このように、間欠光ファイバテープ心線は、融着作業においてそれぞれの光ファイバの位置が動きやすく、作業性時間の短縮を阻害している。例えば、特許文献2の間欠光ファイバテープ心線は、単心部が多く、光ファイバが高さ方向にズレやすい。このため、融着作業性が悪い。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、光ファイバケーブルの高密度化と融着作業性が良好な光ファイバテープ心線等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、複数の光ファイバが並列されて、隣り合う前記光ファイバ同士が、接着剤によって接着された光ファイバテープ心線であって、隣り合う前記光ファイバ同士の接着部が、前記光ファイバの長手方向に対して間欠的に配置されており、前記光ファイバの長手方向に対して、複数の前記接着部からなる第1の接着部群と、第2の接着部群とが周期的に配置され、前記第1の接着部群では、幅方向に隣り合う前記接着部同士の少なくとも一部が、前記光ファイバの長手方向に対して重なり合うように配置され、前記第2の接着部群では、幅方向に連続した任意の3本の前記光ファイバの内、隣り合うそれぞれ2本の前記光ファイバの前記接着部同士が、前記光ファイバの長手方向に対して重なり合わないように配置されることを特徴とする光ファイバテープ心線である。
前記第1の接着部群では、幅方向に隣り合う前記接着部同士が、前記光ファイバの長手方向に対して階段状に配置されてもよい。
それぞれの前記第1の接着部群では、すべての前記接着部同士の少なくとも一部が、前記光ファイバの長手方向に対して重なり合ってもよい。
前記第2の接着部群では、前記接着部同士が千鳥状に配置されてもよい。
第1の発明によれば、接着部が幅方向に重なりを持つ第1の接着部群と、重なりを持たない第2の接着部群が、長手方向に周期的に設けられるため、光ファイバテープ心線全体の剛性を保つことができる。また、周期的に剛性の大きい部分が存在することで局所的な光ファイバの曲がりを抑制することができる。これによりマクロベンドによる伝送損失の悪化を防ぐことができる。また、第一の接着部群は、光ファイバテープ心線の高さ方向のズレが小さいため、融着接続作業性が良好である。
また、第1の接着部群において、幅方向に隣り合う接着部同士が階段状に配置されれば、第1の接着部群における光ファイバ間の結合が緩いため、各光ファイバの可動性を大きくは妨げることがない。
また、それぞれの第1の接着部群において、すべての接着部同士が光ファイバの長手方向に対して重なり合うようにすることで、光ファイバ同士の融着接続を、より簡易に行うことができる。
また、第2の接着部群において、接着部同士が千鳥状に配置されれば、全体の周期ピッチを抑えることができるとともに、接着部の視認性が向上し作業性を高めることができる。
第2の発明は、複数の光ファイバテープ心線からなる光ファイバケーブルであって、複数本の前記光ファイバテープ心線により形成されるコア部と、前記コア部を覆う押さえ巻きと、前記押さえ巻きの外周を覆う被覆部と、前記被覆部内に配置されたテンションメンバと、前記押さえ巻きの外周に配置された引き裂き紐と、を具備し、前記光ファイバテープ心線は、複数の光ファイバが並列されて、隣り合う前記光ファイバ同士が、接着剤によって接着され、隣り合う前記光ファイバ同士の接着部が、前記光ファイバの長手方向に対して間欠的に配置されており、前記光ファイバの長手方向に対して、複数の前記接着部からなる第1の接着部群と、第2の接着部群とが周期的に配置され、前記第1の接着部群では、幅方向に隣り合う前記接着部同士の少なくとも一部が、前記光ファイバの長手方向に対して重なり合うように配置され、前記第2の接着部群では、幅方向に連続した任意の3本の前記光ファイバの内、隣り合うそれぞれ2本の前記光ファイバの前記接着部同士が、前記光ファイバの長手方向に対して重なり合わないように配置されることを特徴とする光ファイバケーブルである。
第2の発明によれば、光ファイバを高密度に実装することができ、この際の伝送損失を低減することができる。
本発明によれば、光ファイバケーブルの高密度化と融着作業性が良好な光ファイバテープ心線等を提供することができる。
光ファイバケーブル1を示す断面図。 光ファイバテープ心線3を示す斜視図。 (a)は、光ファイバテープ心線3を示す平面図、(b)は、第1接着部群7aの拡大図、(c)は、第2接着部群7bの拡大図。 (a)は、光ファイバテープ心線3aを示す平面図、(b)は、光ファイバテープ心線3bを示す平面図、(c)は、光ファイバテープ心線3cを示す平面図。 (a)は、光ファイバテープ心線3dを示す平面図、(b)は、光ファイバテープ心線3eを示す平面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、光ファイバケーブル1の断面図である。光ファイバケーブル1は、スロットを用いないスロットレス型ケーブルであり、複数の光ファイバテープ心線3、テンションメンバ9、被覆部13等により構成される。
コア部15は、複数本の光ファイバテープ心線3が撚り合わせられて形成される。より詳細には、複数の光ファイバテープ心線3がより合わせられて、光ファイバユニットが形成され、複数の光ファイバユニットがさらに撚り合わせられてコア部15が形成される。なお、光ファイバテープ心線3については詳細を後述する。
コア部15の外周には、コア部15を覆うように、必要に応じて押さえ巻き5が設けられる。押さえ巻き5は、テープ状の部材や不織布等であり、例えば縦添え巻きによって複数のコア部15の外周を一括して覆うように配置される。すなわち、押さえ巻き5の長手方向が光ファイバケーブル1の軸方向と略一致し、押さえ巻き5の幅方向が光ファイバケーブル1の周方向となるように複数のコア部15の外周に縦添え巻きされる。
光ファイバケーブル1の長手方向に垂直な断面図において、コア部15の両側方にはテンションメンバ9が設けられる。すなわち、一対のテンションメンバ9がコア部15を挟んで対向する位置に設けられる。また、テンションメンバ9の対向方向と略直交する方向に、コア部15を挟んで対向するように、押さえ巻き5の外周に引き裂き紐11が配置される。
コア部15(押さえ巻き5)の外周には、押さえ巻き5の外周を覆う被覆部13が設けられる。テンションメンバ9および引き裂き紐11は、被覆部13に埋設され、テンションメンバ9及び引き裂き紐11は、被覆部13の内部に配置される。すなわち、コア部15(複数の光ファイバテープ心線3)及びテンションメンバ9等を覆うように被覆部13が設けられる。被覆部13の外形は略円形である。被覆部13は、例えばポリオレフィン系の樹脂である。
次に、光ファイバテープ心線3について詳細に説明する。図2は、光ファイバテープ心線3を示す斜視図であり、図3(a)は光ファイバテープ心線3を示す平面図である。
光ファイバテープ心線3は、複数の光ファイバ19が一方向に並列されて、隣り合う光ファイバ19同士が、接着剤によって接着されて一体化されたものである。なお、以下の説明において、光ファイバテープ心線が8本の光ファイバ19により構成される例を示すが、本発明はこれに限られず、複数の光ファイバからなる光ファイバテープ心線であれば適用可能である。
光ファイバテープ心線3は、光ファイバ19の長手方向に所定の間隔をあけて間欠的に接着された接着部17により接着される。すなわち、隣り合う光ファイバ19同士の接着部17は、光ファイバ19の長手方向に対して間欠的に配置される。接着部17は、例えば、紫外線硬化樹脂や熱可塑性樹脂等を適用することができる。なお、全ての接着部17の長さは、略同一である。
光ファイバテープ心線3の長手方向に対して、複数の接着部17からなる第1接着部群7aと、第2接着部群7bとが周期的(周期ピッチP)に配置される。光ファイバ19の長手方向に対して、第1接着部群7aと第2接着部群7bとの間には、隣り合う接着部17同士が重なり合わない隙間(図3(a)のa)が形成される。
第1接着部群7aの範囲内において、全ての隣り合う光ファイバ19同士が、必ずいずれかの部位で接着部17により接着される。同様に、第2接着部群7bの範囲内においても、全ての隣り合う光ファイバ19同士が、必ずいずれかの部位で接着部17により接着される。
図3(b)は、第1接着部群7aの拡大図である。本実施形態では、第1接着部群7aにおいて、接着部17が、幅方向の一端側から他端側に向かって、接着部17の配置が長手方向に徐々にずれていくように階段状に配置される。すなわち、第1接着部群7aでは、幅方向に隣り合う接着部17同士が、光ファイバ19の長手方向に対して階段状に配置される。
ここで、第1接着部群7aでは、幅方向に隣り合う接着部17同士の少なくとも一部が、光ファイバ19の長手方向に対して互いに重なり合うように配置される(図中c)。例えば、幅方向に隣り合う接着部17は、互いに長手方向にずれて配置され、このずれ量が、接着部17の長手方向に対する長さ(図中L)よりも小さい。
また、光ファイバテープ心線3の長手方向に対して、第1接着部群7aに隣り合うように第2接着部群7bが配置される。本実施形態では、第1接着部群7aと第2接着部群7bとが交互に形成される。
図3(c)は、第2接着部群7bの拡大図である。ここで、第2接着部群7bでは、幅方向に隣り合う接着部17同士が、光ファイバ19の長手方向に対して重なり合わないように配置される。すなわち、幅方向に隣り合う接着部17は、互いに長手方向にずれて配置され、このずれ量が、接着部17の長手方向に対する長さ(図中L)よりも大きく、隣り合う接着部17同士の間に長手方向に対して隙間(図中d)が形成される。
次に、光ファイバテープ心線3の製造方法について説明する。まず、供給ドラムから所定の本数の光ファイバを個別に繰り出し、集線装置によって並列に集線する。並列された光ファイバ19には、塗布装置により所定の位置に樹脂が塗布される。長手方向に間欠的に接着部17を形成する手法としては、塗布装置による断続的な樹脂の吐出によって行うことができる。塗布された樹脂は硬化装置により硬化される。
なお、接着部17を間欠的に配置する方法は特に限定されず、全長にわたって樹脂を塗布した後、機械的に刃物での切断を加える手法や、化学的に溶液で接着剤を任意に除去する手法もあり得る。以上により、光ファイバテープ心線3が製造される。その後、光ファイバテープ心線3は、引取装置により所定の線速で引き取られ、アキューム装置で一定の張力が付加されるように貯線された後、巻取ドラムに巻き取られる。
以上、本実施形態によれば、高密度実装した光ケーブルにおいても、伝送損失を低減することができるとともに、接続作業時にホルダにセットした際に、光ファイバがずれにくいため、融着作業が容易である。また、周期的に互いに重なりを有する第1接着部群7aを形成することで、周期的に剛性の大きい部分が存在するため、局所的なファイバ心線の曲がりを抑制することができる。これによりマクロベンドによる伝送損失の悪化を防ぐことができる。
例えば、本実施形態の光ファイバテープ心線3によれば、重なりを持たない接着部のみで構成した光ファイバテープ心線と比較して、光ファイバテープ心線全体の剛性を確保することができるとともに、接続作業時において、光ファイバがずれにくいため、融着作業が容易である。また、重なり部を有する接着部のみで構成した光ファイバテープ心線と比較して、幅方向に光ファイバが動きやすいため、光ファイバテープ心線を柔軟にロールアップすることができ、高密度実装にも有利である。
また、接着部17が階段状に配置されるため、接着剤の塗布の制御が容易である。特に、第1接着部群7aにおいて、接着部17を階段状に配置することで、互いの重なり部の制御が容易である。
また、第2接着部群7bにおける接着部17を階段状に配置することで、第2接着部群7bにおけるすべての接着部17が、長手方向に重なり合わないように接着部17を配置することができる。
なお、接着部17の配置は、第1接着部群7a、第2接着部群7b共に階段状である場合には限られない。図4(a)は、光ファイバテープ心線3aを示す図である。光ファイバテープ心線3aでは、第2接着部群7bにおける接着部7の配置は階段状であるが、第1接着部群7aにおける接着部7の配置は、階段状ではなく、千鳥状に配置される。
ここで、千鳥状とは、幅方向に隣り合う接着部17同士は、互いに長手方向にずれて配置されるが、幅方向に一つ飛ばしごとに隣り合う接着部同士は、長手方向の位置が同一の位置で配置される。すなわち、接着部17の長手方向の配置が、幅方向に対して交互にずれるように配置される。
このように、第1接着部群7aの接着部17の配置を千鳥状とすることで、第1接着部群7aでは、すべての接着部17同士の少なくとも一部が、光ファイバの長手方向に対して重なり合う。
図4(b)は、光ファイバテープ心線3bを示す図である。光ファイバテープ心線3bでは、第1接着部群7aにおける接着部7の配置は階段状であるが、第2接着部群7bにおける接着部7の配置は、階段状ではなく、千鳥状に配置される。なお、図示した例では、同一の第2接着部群7bにおいて、接着部17が長手方向に2か所ずつ配置されるが、1か所ずつであってもよい。
第2接着部群7bの接着部17の配置を千鳥状とすることで、第2接着部群7bでは、隣り合う接着部17同士の間に、光ファイバテープ心線3bの長手方向に対して、千鳥間距離(図中b)だけ、重なりのない隙間が形成される。なお、第2接着部群7bの接着部17の配置を千鳥状とすることで、幅方向に一つ飛ばしで隣り合う接着部17同士は、完全に長手方向に重なり合うこととなる。
図4(c)は、光ファイバテープ心線3cを示す図である。光ファイバテープ心線3cでは、第1接着部群7a及び第2接着部群7bにおける接着部7の配置が、いずれも、階段状ではなく、千鳥状に配置される。なお、図示した例では、同一の第1接着部群7aにおいて、接着部17が長手方向に2か所ずつ配置されるが、1か所ずつであってもよい。
図5(a)は、光ファイバテープ心線3dを示す図である。光ファイバテープ心線3dでは、第1接着部群7a及び第2接着部群7bにおける接着部7の配置が、いずれも、階段状や千鳥状ではなく、その他の形態で配置される。このように、第1接着部群7aにおいては、幅方向に隣り合う接着部17同士が、長手方向に対して重なり部分を有し、第2接着部群7bにおいては、幅方向に隣り合う接着部17同士が、長手方向に対して重なり部分を有さないように配置されれば、接着部17の配置は特定されない。
図5(b)は、光ファイバテープ心線3eを示す図である。光ファイバテープ心線3eでは、第1接着部群7aにおける接着部7の配置が階段状であるが、第2接着部群7bにおける接着部7の配置が、階段状や千鳥状ではなく、その他の形態で配置される。このように、少なくとも、第1接着部群7aにおいては、階段状とすることが望ましい。
次に、実際に光ファイバテープ心線を複数種類作成し、ケーブルの実装密度や融着接続作業性等を評価した。光ファイバテープ心線は8心の光ファイバが平行に配列され、隣接する2心の光ファイバの組がそれぞれ長手方向に間欠的に連結されたものを用いた。得られた光ファイバテープ心線について、融着作業性を評価した。
また、光ファイバテープ心線を25枚撚り合わせてコアが形成された光ファイバケーブルを形成した。なお、光ファイバケーブルの断面形状は、図1に示す例と略同様である。この光ファイバケーブルを用いて、ケーブル実装密度と、伝送損失特性を評価した。
伝送損失は、ケーブル化後において、各光ファイバについて波長1.55μm帯での伝送損失を測定して評価した。この際、全ての光ファイバの伝送損失が0.3dB/km以下であったものを「○」とし、伝送損失が0.3dB/km以下であったものが、全体の95%以上100%未満であったものを「△」とし、伝送損失が0.3dB/km以下であったものが、全体の95%未満であったものを「×」とした。
ケーブル実装密度は、ケーブル内部の光ファイバテープ心線の本数を変えて評価した。ケーブル内の光ファイバの占積率が50%以上であっても、伝送損失特性が「○」であったものを「○」とし、ケーブル内の光ファイバの占積率が30%以上50%未満で、伝送損失特性が「○」であったものを「△」とし、ケーブル内の光ファイバの占積率が30%未満で、伝送損失特性が「○」であったものを「×」とした。
融着作業性は、光ファイバテープ心線を融着用のホルダで把持して、融着機のV溝にセットした際に、1度でセットができる確率が50%以上のものを「○」とし、1度でセットができる確率が30%以上50%未満のものを「△」とし、1度でセットができる確率が30%未満のものを「×」とした。
以上の評価を、接着部の配置を変えて作成した複数の光ファイバテープ心線について行った。表1には、それぞれの光ファイバテープ心線の接着部の形態を示す。
Figure 0007479225000001
表中の「接着部長」は、図3(b)、図3(c)のLであり、表中の「隣接接着部重なり」は、図3(b)のcである。表中の「第1接着部群間距離」は、図4(c)のeである。表中の「第1/第2接着部群間隔」は、図3(a)のaである。表中の「第2接着部群間距離」は、図4(b)のfである。表中の「千鳥間距離」は、第2接着部群の接着部が千鳥配置である場合における、図4(b)のbである。表中の「接着部群周期ピッチ」は、図3(a)のPである。
実施例1は、第1接着部群及び第2接着部群が「その他」(階段や千鳥ではない配置)であって、図5(a)に示すような接着部の配置とした。
実施例2は、第1接着部群が「階段」であり、第2接着部群が「その他」であって、図5(b)に示すような接着部の配置とした。
実施例3は、第1接着部群及び第2接着部群が「階段」であり、図3(a)に示すような接着部の配置とした。
実施例4は、第1接着部群が「その他」であり、第2接着部群が「階段」であって、図4(a)に示すような接着部の配置とした。
実施例5~6、8は、第1接着部群及び第2接着部群が「階段」であり、実施例7は、第1接着部群が「その他」であり、第2接着部群が「階段」であって、それぞれ、実施例3に対して、接着部長等を変えたものである。
実施例9は、第1接着部群が「階段」であり、第2接着部群が「千鳥」であって、図4(b)に示すような接着部の配置とした。
実施例10は、第1接着部群及び第2接着部群が「千鳥」であり、図4(c)に示すような接着部の配置とした。
比較例1は、第1接着部群と第2接着部群との違いがなく、全長にわたって、幅方向に隣り合う接着部同士が長手方向に互いに重なり合うものである。
比較例2も、第1接着部群と第2接着部群との違いがなく、全長にわたって、幅方向に隣り合う接着部同士が長手方向に互いに重なり合わないものである。
比較例3は、第1接着部群と第2接着部群との違いはあるが、全長にわたって、幅方向に隣り合う接着部同士が長手方向に互いに重なり合うものである。以上の結果を表2に示す。
Figure 0007479225000002
実施例1から実施例10は、幅方向に隣り合う接着部同士が互いに重なり合う第1接着部群と、幅方向に隣り合う接着部同士が互いに重なり合わない第2接着部群とが周期的に配置されるため、剛性を「中」とした。これに対し、全長にわたって、幅方向に隣り合う接着部同士が長手方向に互いに重なり合う比較例1、3は、相対的に剛性は「大」であり、全長にわたって、幅方向に隣り合う接着部同士が長手方向に互いに重なり合わない比較例2は、相対的に剛性は「小」となる。
また、実施例1から実施例10は、幅方向に隣り合う接着部同士が互いに重なり合わない第2接着部群が周期的に配置されるため、光ファイバが移動しやすい部位があるため、光ファイバテープ心線をロールアップしやすく、ケーブル内に高密度実装が可能である。
また、接着部が幅方向に重なりを持つ第1接着部群が周期的に存在することでテープ心線全体の剛性が大きくなる。このため、ケーブル製造時、ケーブル使用時にケーブル内でファイバが曲がることによる伝送損失の悪化を防ぐことができる。さらに、重なり部は光ファイバの高さ方向のズレが小さいため、多心一括融着接続時に光ファイバ位置が揃いやすく、融着作業性が良好である。
一方、比較例1は、全長にわたって幅方向に隣り合う接着部同士が重なっており、ケーブルの剛性が高くなりすぎるため、伝送損失悪化を避けるためにはケーブルへの実装密度を落とす必要があった。
また、比較例2は、全長にわたって幅方向に隣り合う接着部同士が重なっていないため、融着作業時に、光ファイバの高さ方向のズレが大きくなり、融着接続作業性が悪かった。
また、比較例3は、比較例1ほどではないが、比較例1と同様に、全長にわたって幅方向に隣り合う接着部同士が重なっているため、ケーブルの剛性が高くなりすぎてしまい、伝送損失悪化を避けるためにはケーブルへの実装密度を落とす必要があった。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………光ファイバケーブル
3、3a、3b、3c、3d、3e………光ファイバテープ心線
5………押さえ巻き
7a………第1接着部群
7b………第2接着部群
9………テンションメンバ
11………引き裂き紐
13………被覆部
15………コア部
17………接着部
19………光ファイバ

Claims (5)

  1. 複数の光ファイバが並列されて、隣り合う前記光ファイバ同士が、接着剤によって接着された光ファイバテープ心線であって、
    隣り合う前記光ファイバ同士の接着部が、前記光ファイバの長手方向に対して間欠的に配置されており、
    前記光ファイバの長手方向に対して、複数の前記接着部からなる第1の接着部群と、第2の接着部群とが周期的に配置され、
    前記第1の接着部群では、幅方向に隣り合う前記接着部同士の少なくとも一部が、前記光ファイバの長手方向に対して重なり合うように配置され、
    前記第2の接着部群では、幅方向に連続した任意の3本の前記光ファイバの内、隣り合うそれぞれ2本の前記光ファイバの前記接着部同士が、前記光ファイバの長手方向に対して重なり合わないように配置されることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  2. 前記第1の接着部群では、幅方向に隣り合う前記接着部同士が、前記光ファイバの長手方向に対して階段状に配置されることを特徴とする請求項1記載の光ファイバテープ心線。
  3. それぞれの前記第1の接着部群では、すべての前記接着部同士の少なくとも一部が、前記光ファイバの長手方向に対して重なり合うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ファイバテープ心線。
  4. 前記第2の接着部群では、前記接着部同士が千鳥状に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
  5. 複数の光ファイバテープ心線からなる光ファイバケーブルであって、
    複数本の前記光ファイバテープ心線により形成されるコア部と、
    前記コア部を覆う押さえ巻きと、
    前記押さえ巻きの外周を覆う被覆部と、
    前記被覆部内に配置されたテンションメンバと、
    前記押さえ巻きの外周に配置された引き裂き紐と、
    を具備し、
    前記光ファイバテープ心線は、複数の光ファイバが並列されて、隣り合う前記光ファイバ同士が、接着剤によって接着され、隣り合う前記光ファイバ同士の接着部が、前記光ファイバの長手方向に対して間欠的に配置されており、
    前記光ファイバの長手方向に対して、複数の前記接着部からなる第1の接着部群と、第2の接着部群とが周期的に配置され、
    前記第1の接着部群では、幅方向に隣り合う前記接着部同士の少なくとも一部が、前記光ファイバの長手方向に対して重なり合うように配置され、
    前記第2の接着部群では、幅方向に連続した任意の3本の前記光ファイバの内、隣り合うそれぞれ2本の前記光ファイバの前記接着部同士が、前記光ファイバの長手方向に対して重なり合わないように配置されることを特徴とする光ファイバケーブル。
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