JPH0949950A - 光ケ−ブルおよびその製造方法 - Google Patents

光ケ−ブルおよびその製造方法

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JPH0949950A
JPH0949950A JP7200168A JP20016895A JPH0949950A JP H0949950 A JPH0949950 A JP H0949950A JP 7200168 A JP7200168 A JP 7200168A JP 20016895 A JP20016895 A JP 20016895A JP H0949950 A JPH0949950 A JP H0949950A
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JP
Japan
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optical fiber
winding
fiber bundle
optical
optical cable
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Application number
JP7200168A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Sano
裕昭 佐野
Hiroki Ishikawa
弘樹 石川
Shigeru Tanaka
茂 田中
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 布設状態において、押さえ巻きが光ファイバ
束を締め付けることがなく、光損失が生じないようにす
る光ケーブルを提供する 【解決手段】 7心の紫外線硬化樹脂被覆光ファイバ1
を1−6配列した周囲に、テープまたは糸状体である押
さえ巻き2を螺旋状に巻き付けて形成した光ファイバ束
である。押さえ巻き2は、巻き付けられた後に加熱され
ると収縮応力が低下する特性を有する材料で形成され、
光ファイバ束3を製作する室温付近では糸状あるいはテ
−プ状の形態を保持し、必要な集束力で一体となった状
態で光ケ−ブルの製造工程に供される。光ファイバ束3
が所定の収容部に収容される時点以降、あるいは製造後
において、外部から熱が加えられ、押さえ巻き2は、軟
化あるいはクリ−プして短繊維が動き、張力が低下した
状態になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、押さえ巻きによっ
て光ファイバを一体化した光ファイバ束を収納して成る
光ファイバおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より押さえ巻きにより複数の光ファ
イバを集合一体化して光ファイバ束とし、これを収納し
た光ケ−ブルが、例えば、昭和61年度電子通信学会通
信部門全国大会講演論文集[分冊2]、(昭和61−
9)、P.91,92で知られている。
【0003】図4は、従来例の光ファイバ束の第1の例
の断面図であり、図5は第2の例の断面図である。図
中、30はユニット中心材、31は光ファイバ、32は
押さえ巻き、40はユニットテンションメンバである。
【0004】図4の光ファイバ束は、ユニット中心材3
0の外周に外径0.9mmの光ファイバ31を5心添わ
せて押さえ巻き32を施したもの、図5の光ファイバ束
は、ユニットテンションメンバ40の外周に外径0.9
mmの光ファイバ31を10心添わせて押さえ巻き32
を施したものである。光ファイバ束は、スロット型光ケ
ーブルコアの外周に刻まれた溝に収納され、全体を覆う
外被が成型されて光ケーブルが形成される。
【0005】ところが従来、この種の押さえ巻き32
は、不織布のようなテ−プ、あるいは、ナイロン,ポリ
エチレンテレフタレ−ト等の糸状体が用いられている。
このような押さえ巻きは、光ファイバ束を光ケ−ブルへ
収容した後もその張力を失わない。むしろ、光ケ−ブル
の外被成型等で印加される熱により、あるいは、乾燥に
より収縮し、光ファイバ束を締め付けることになり、光
損失を生じるという問題があった。
【0006】また、光ケ−ブル製造時に問題がない場合
でも、光ケ−ブルの布設状態によっては局所的に押さえ
巻きが締まったり、また、布設後の環境温度によっては
押さえ巻きが収縮したりして、光ファイバ束を締め付
け、損失増を生じることがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたもので、布設状態では押さえ巻きが光
ファイバ束を締め付けることがなく、光ファイバに光損
失が生じないようにする光ケーブルおよびその製造方法
を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、押さえ巻きにより一体化された光
ファイバ束を収容する光ケ−ブルにおいて、前記押さえ
巻きは、張力が低下する材料で形成され、張力低下状態
であることを特徴とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載の光ケ−ブルにおいて、前記材料は、熱により
張力が低下するものであり、前記押さえ巻きは、加熱履
歴により張力が低下した状態のテ−プまたは糸状体であ
ることを特徴とするものである。
【0010】請求項3に記載の発明においては、押さえ
巻きにより一体化された光ファイバ束を収容する光ケー
ブルの製造方法であって、前記押さえ巻きは、熱により
張力が低下する材料で形成されたものであり、前記光フ
ァイバ束が収容される時点以降において、前記押さえ巻
きに熱を加えるを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の光
ケーブルに用いる光ファイバ束の一例の斜視図である。
図中、1は光ファイバ、2は押さえ巻き、3は光ファイ
バ束である。この光ファイバ束は、7心の紫外線(U
V)硬化樹脂被覆光ファイバ1を、中心および周囲に1
−6配列したものに、テープまたは糸状体である押さえ
巻き2を螺旋状に巻き付けて形成したものである。
【0012】この押さえ巻き2は、伸びを与えて巻き付
けられた後に加熱されると収縮応力が低下する材料で形
成されている。第1の具体例は、融点が60〜80゜C
のパラフィン,70゜C程度で軟化するワックス等のロ
ウ状物を融解し、パルプ等のセルロ−スの短繊維、また
はコットン等の天然繊維の短繊維と混合し、押し出し等
により成型したものである。
【0013】第2の具体例は、未架橋の天然ゴムを押し
出し成型すると同時に20〜40%架橋させた小径で低
弾性のゴム糸、またはこれを素材としたもので、架橋密
度が低く70゜C程度でクリ−プが進行するものであ
る。
【0014】第3の具体例は、パラフィン等の100゜
C以下の温度で溶融する化合物を可塑剤とし、この可塑
剤を10%以上含むポリエステル繊維を溶融成型した
上、加熱して加工歪みを除いたものである。
【0015】これらの押さえ巻き2は、光ファイバ束3
を製作する室温付近では糸状あるいはテ−プ状の形態を
保持し、必要な集束力で一体となった状態で光ケ−ブル
の製造工程に供される。光ケ−ブルの製造工程において
光ファイバ束3が所定の収容部に収容される時点以降、
あるいは製造後において、外部から熱が加えられ、押さ
え巻き2は、軟化あるいはクリ−プして短繊維が動き、
張力が低下した状態になる。例えば、上述した押さえ巻
き2の第1〜第3の具体例のものは、いずれも5%の伸
びを与えた後70゜C付近まで加熱すると、生じていた
収縮応力が1/10以下に低下する。
【0016】この結果、きっちりした集束状態が保持さ
れるべき製造工程中は、光ファイバ1が集束されてお
り、これが不要となった時点で、押さえ巻き2は、集束
に必要な張力を失い、締め付けによる光伝送損失増の問
題が生じなくなる。
【0017】なお、光ファイバの配置等、光ファイバ束
の構造自体は、図1に示されたものに限られず、例え
ば、図4,図5を参照して説明した構造でもよい。
【0018】図2は、本発明の実施の形態の光ケーブル
の第1の例の断面の説明図である。図中、図1と同様な
部分には同じ符号を用い説明を省略する。10は繊維
体、11は外被である。この光ケーブルは、図1を用い
て説明した光ファイバ束3の周囲に、繊維体10、例え
ば、3束の繊維束が縦添えされ、外側にプラスチックの
外被11が押し出し成型されたものである。繊維体10
としては、例えば、アラミド繊維(商品名:ケブラ−)
の束を用いる。
【0019】この光ケーブルは、光ファイバ束3が外被
11内に収容される押し出し成型工程において熱が加わ
ることにより、あるいは、外被11内に収容された後、
布設に至るまでの工程において熱が加えられることによ
り、光ファイバ束3の押さえ巻き2の張力が低下し、締
め付け力が除かれたものである。その結果、光ファイバ
束3を成す各光ファイバ1を締め付けて光損失増を生じ
ることがない。
【0020】図3は、本発明の実施の形態の光ケーブル
の第2の例の断面の説明図である。図中、図1と同様な
部分には同じ符号を用いて説明を省略する。20は光ケ
ーブルコア、20aは中心抗張力体、20bは溝、21
は押さえ巻き、22は外被である。
【0021】この光ケーブルは、中心抗張力体21aを
有し外周に1または複数の溝21bを有するスロット型
の光ケーブルコア21を用いるもので、この1つの溝、
または少なくとも一部の溝に、それぞれ図1を用いて説
明した光ファイバ束3が収容され、この光ケーブルコア
21の外周をアルミラミネート層等の押さえ巻き21が
施され、外側にプラスチックの外被22が押し出し成型
されたものである。この光ケーブルは、光ケーブルの布
設に至る前に、大型の恒温槽に入れ、70゜C程度で所
定時間放置されたものであり、熱により光ファイバ束3
の押さえ巻き2の張力が低下し締めつけ力が除かれてい
る。その結果、光ファイバ束3を成す各光ファイバ1を
締め付けて光損失増を生ぜしめることがない。
【0022】なお、この第2の例の光ケーブルの構造に
おいても、押し出し成型工程において熱を加えることに
より、光ファイバ束3の押さえ巻き2の張力を低下させ
ることが可能である。しかし、具体的な設計条件によっ
ては、後述する実施例において説明するように、損失が
回復しない場合もある。さらに、光ケーブルコア21の
外周に押さえ巻き21が施された後、押し出し成型工程
までの間でも熱を加えることにより、押し出し成型工程
終了時までに押さえ巻き2の張力を低下させることも可
能である。
【0023】
【実施例】図1に示された構造の光ファイバ束3におい
て、光ファイバ1として、外径250μmの紫外線硬化
樹脂被覆光ファイバを用いた。融点が60〜80゜Cの
パラフィンを溶解し、短繊維と混合し、押し出し等によ
り、幅2mm、厚み0.2mmのテ−プを成型し、押さ
え巻き2として、このテープを用いた。この押さえ巻き
2を、1−6配列した光ファイバ1の周囲に、5cmピ
ッチ、張力5gで螺旋状に巻き付け、光ファイバ束3を
形成した。
【0024】光ファイバ束3には、テープ状の押さえ巻
き2が間欠的に側圧を与えるため、波長1.55μmで
の損失が、光ファイバ束3の外層にある6心の光ファイ
バの平均で、0.30dB/kmとなり、光ファイバ束
に集合一体化させる前の損失0.20dB/kmより大
幅に増加した。
【0025】効果を確認するため、同一の光ファイバ束
3を、恒温槽にて70゜Cに加熱し、15分放置した
後、損失を再度測定した。この結果、外層の6心の光フ
ァイバの平均損失は、0.21dB/kmとなり、損失
はほぼ完全に回復した。
【0026】図2に示された光ケーブルにおいて、繊維
体1として1140デニ−ルのアラニド繊維を3束用
い、外被11としてポリ塩化ビニル樹脂を用い、外被1
1の内径を2.5mm、外径4mmとした。押し出し被
覆中の熱により、押さえ巻き2の締め付けを除くことを
試みた。この結果、外層の6心の平均損失は、0.21
dB/kmとほぼ回復した。
【0027】図3に示された光ケーブルにおいて、スロ
ット型光ケーブルコア20の溝20bを、幅,深さとも
2mmの丸溝とし、この溝20bに光ファイバ束3を収
納した。光ケーブルコア20に対する押さえ巻き21と
しては、アルミラミネート層を用いた。この押さえ巻き
21とともに外被を押し出した時点では、光ファイバ束
3の外層の6心の平均損失は、0.28dB/kmとな
り、損失が回復しなかった。
【0028】これは、溝20bが深く大きいため、光フ
ァイバ束3の温度が上がらないためと考えられる。この
ため光ケーブルを大型の恒温槽に入れ、70゜Cで3時
間放置したところ、平均損失は0.20dB/kmに低
減し、押さえ巻きの締め付け力を除くことができた。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、押さえ巻きが張力の低下する
材料で形成され、張力低下状態である。したがって、光
ファイバを一体の状態で光ケーブルに収容する工程まで
は、張力低下前の状態にしておくことにより、安定した
光ファイバ束として扱うことができる。布設に至る工程
において結束力が不要になった時点で、張力低下状態に
することにより、締め付ける力が取り除かれる。布設状
態では、光ファイバが締め付けられず、光ファイバの損
失増を招くことなく、伝送特性を安定させることができ
るという効果がある。
【0030】また、押さえ巻きは、ほどけてしまうわけ
ではないため、複数の光ファイバ束を同一の空間、例え
ば、スロットやパイプ等に納める光ケーブルであって
も、束間で光ファイバが混ざることがなく、押さえ巻き
に着色して光ファイバ束の区別を行なう際に有効であ
る。
【0031】請求項2に記載の発明によれば、押さえ巻
きの材料が熱により張力の低下するものであり、押さえ
巻きが加熱履歴により張力の低下した状態のテ−プまた
は糸状体であるから、押さえ巻きの材料が得やすく、か
つ、容易に張力を低下させることができるという効果が
ある。
【0032】例えば、押さえ巻きの材料として、パルプ
やコットン等の短繊維を、低い温度で軟化するワックス
等のロウ状物で一体化したものや、低い温度でクリ−プ
が進行する架橋密度の低い小径のゴム糸を素材としたも
のなどを用いることができる。
【0033】加熱履歴は、ケーブルのシース被覆工程で
与えてもよく、この場合、余分な工程を付加する必要が
ない。光ファイバ束は既に光ケーブルの内部に位置して
いるため、シース後は、一般に強い締め付け力が不要で
あるから、押さえ巻きの締め付け力が除かれても問題は
ない。シース後の検査時には、光ファイバが完成した光
ケーブルと同じ状態に置かれるという点でも有用であ
る。
【0034】請求項3に記載の発明においては、押さえ
巻きが熱により張力の低下する材料で形成されたもので
あり、光ファイバ束が収容される時点以降において、押
さえ巻きに熱を加えるものである。したがって、光ファ
イバを一体の状態で光ケーブルに収容する工程までは、
張力低下前の状態であるため、安定した光ファイバ束と
して扱うことができる。布設に至る工程において結束力
が不要になった時点で、張力低下状態にすることによ
り、締め付ける力が取り除かれる。布設状態では、光フ
ァイバが締め付けられず、光ファイバの損失増を招くこ
となく、伝送特性を安定させることができるという効果
がある。
【0035】また、熱により張力が低下する材料である
から、押さえ巻きの材料が得やすく、かつ、容易に張力
を低下させることができるという効果がある。
【0036】押さえ巻きの締め付け力を除くために熱を
加える工程は、ケーブルのシース被覆工程でもよく、こ
の場合、余分な工程を付加する必要がなく、シース後の
検査時には、光ファイバが完成した光ケーブルと同じ状
態に置かれるという点でも有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に用いる光ファイバ束の一
例の斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の光ケーブルの第1の例の
断面の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態の光ケーブルの第2の例の
断面の説明図である。
【図4】従来例の光ファイバ束の第1の例の断面図であ
る。
【図5】従来例の光ファイバ束の第2の例の断面図であ
る。
【符号の説明】
1…光ファイバ、2…押さえ巻き、3…光ファイバ束、
10…繊維体、11…外被、20…光ケーブルコア、2
0a…中心抗張力体、20b…溝、21…押さえ巻き、
22…外被。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押さえ巻きにより一体化された光ファイ
    バ束を収容する光ケ−ブルにおいて、前記押さえ巻き
    は、張力が低下する材料で形成され、張力低下状態であ
    ることを特徴とする光ケ−ブル。
  2. 【請求項2】 前記材料は、熱により張力が低下するも
    のであり、前記押さえ巻きは、加熱履歴により張力が低
    下した状態のテ−プまたは糸状体であることを特徴とす
    る請求項1に記載の光ケ−ブル。
  3. 【請求項3】 押さえ巻きにより一体化された光ファイ
    バ束を収容する光ケーブルの製造方法であって、前記押
    さえ巻きは、熱により張力が低下する材料で形成された
    ものであり、前記光ファイバ束が収容される時点以降に
    おいて、前記押さえ巻きに熱を加えることを特徴とする
    光ケ−ブルの製造方法。
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Cited By (5)

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