JPH09145968A - 光ファイバケーブルおよびその製造方法 - Google Patents
光ファイバケーブルおよびその製造方法Info
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- JPH09145968A JPH09145968A JP7307870A JP30787095A JPH09145968A JP H09145968 A JPH09145968 A JP H09145968A JP 7307870 A JP7307870 A JP 7307870A JP 30787095 A JP30787095 A JP 30787095A JP H09145968 A JPH09145968 A JP H09145968A
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- optical fiber
- cable
- optical
- optical fibers
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ケーブルの細径化が可能で、かつ製造コスト
を低減することができると共に敷設作業性に優れた光フ
ァイバケーブルおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 長尺の中心部材2と、この中心部材2の
周囲に撚り合わされた複数の光ファイバ素線3と、これ
ら光ファイバ素線3の外周に設けられた押さえ巻き層5
と、この押さえ巻き層5の外周に設けられた外被6とか
ら構成され、前記光ファイバ素線3が接合材4によって
互いに一体化されている。
を低減することができると共に敷設作業性に優れた光フ
ァイバケーブルおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 長尺の中心部材2と、この中心部材2の
周囲に撚り合わされた複数の光ファイバ素線3と、これ
ら光ファイバ素線3の外周に設けられた押さえ巻き層5
と、この押さえ巻き層5の外周に設けられた外被6とか
ら構成され、前記光ファイバ素線3が接合材4によって
互いに一体化されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバケーブル
に関し、特にテープ心線型ケーブルと単心型ケーブルと
の中間に位置させるのに好適な光ファイバケーブルに関
する。
に関し、特にテープ心線型ケーブルと単心型ケーブルと
の中間に位置させるのに好適な光ファイバケーブルに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、多心光ファイバケーブルとして、
図5ないし図7に示すようなものが一般に用いられてい
る。図5はテープスロット型光ファイバケーブルの例を
示すものである。この光ファイバケーブル31において
は、スロット38の外周面に形成された複数の螺旋状の
スロット溝38Aに、光ファイバテープ心線(以下、テ
ープ心線という)37が複数積層された状態で収納され
ている。そしてスロット38の中心には金属撚線や繊維
強化プラスチック(FRP)などからなる長尺の紐状も
しくは棒状の中心テンションメンバ32が挿通されてい
る。このスロット38の外周には押さえ巻き層35が形
成され、さらにその外層にはシース36が設けられてい
る。
図5ないし図7に示すようなものが一般に用いられてい
る。図5はテープスロット型光ファイバケーブルの例を
示すものである。この光ファイバケーブル31において
は、スロット38の外周面に形成された複数の螺旋状の
スロット溝38Aに、光ファイバテープ心線(以下、テ
ープ心線という)37が複数積層された状態で収納され
ている。そしてスロット38の中心には金属撚線や繊維
強化プラスチック(FRP)などからなる長尺の紐状も
しくは棒状の中心テンションメンバ32が挿通されてい
る。このスロット38の外周には押さえ巻き層35が形
成され、さらにその外層にはシース36が設けられてい
る。
【0003】図6はテープチューブ型の光ファイバケー
ブルの例を示すものである。この例の光ファイバケーブ
ル41においては、長尺のチューブ49内に、テープ心
線47が複数枚積層された状態で収納されている。この
チューブ49の外周にはFRPなどからなる長尺の外装
テンションメンバ42が複数縦添えされている。この外
装テンションメンバ42のさらに外層にはシース46が
設けられている。上記チューブ49にはジェリー48が
充填されており、上記テープ心線47はこのジェリー4
8中に浮遊する状態で収納されている。
ブルの例を示すものである。この例の光ファイバケーブ
ル41においては、長尺のチューブ49内に、テープ心
線47が複数枚積層された状態で収納されている。この
チューブ49の外周にはFRPなどからなる長尺の外装
テンションメンバ42が複数縦添えされている。この外
装テンションメンバ42のさらに外層にはシース46が
設けられている。上記チューブ49にはジェリー48が
充填されており、上記テープ心線47はこのジェリー4
8中に浮遊する状態で収納されている。
【0004】図7はテープコード集合型の光ファイバケ
ーブルの例を示すものである。この例の光ファイバケー
ブル51においては、FRPなどからなるテンションメ
ンバ52の周囲に、複数のテープコード53が撚り合わ
されて第一層が形成され、さらにその上に複数のテープ
コード53が撚り合わされて第二層が形成されている。
この第二層のテープコード53の外層には押さえ巻き層
55が設けられ、さらにその外層にシース56が設けら
れている。上記テープコード53は、図8に示すよう
に、テープ心線57の周囲にアラミド繊維などからなる
被覆層54が設けられ、さらにその上にコードシース5
8が設けられた構造となっている。
ーブルの例を示すものである。この例の光ファイバケー
ブル51においては、FRPなどからなるテンションメ
ンバ52の周囲に、複数のテープコード53が撚り合わ
されて第一層が形成され、さらにその上に複数のテープ
コード53が撚り合わされて第二層が形成されている。
この第二層のテープコード53の外層には押さえ巻き層
55が設けられ、さらにその外層にシース56が設けら
れている。上記テープコード53は、図8に示すよう
に、テープ心線57の周囲にアラミド繊維などからなる
被覆層54が設けられ、さらにその上にコードシース5
8が設けられた構造となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記3
種の光ファイバケーブルはいずれも以下に示すような問
題点を有していた。テープスロット型の光ファイバケー
ブル31においては、スロット38が高価であるため
に、光ファイバケーブルの製造コストが高かった。また
スロット38の強度を維持するためにはある程度以上の
径が必要であり、細径化することが難しかった。次に、
テープチューブ型の光ファイバケーブル41においては
ジェリー48が使用されている。このジェリーは稠度が
高く、取扱いにくい物質であるため、ケーブルの製造時
の作業環境に不満があった。また、ケーブルの敷設作業
や接続作業の際には、常にジェリーを漏出させないよう
に注意しながら作業を行う必要があり、この点で作業性
に不満があった。さらに、ジェリー48による緩衝効果
を維持し、光ファイバの損失特性を高く保つには、テー
プ心線47とチューブ49とをある程度離間させておく
必要がある。このため、ケーブルを細径化することが難
しかった。次に、テープコード集合型の光ファイバケー
ブル51においては、テープ心線57のコード化を行う
ために製造コストが高く、またケーブルの外径も大きか
った。本発明は上記の問題を解決するためになされたも
のであって、ケーブルの細径化が可能で、かつ製造コス
トを低減することができると共に、敷設作業性に優れた
光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
種の光ファイバケーブルはいずれも以下に示すような問
題点を有していた。テープスロット型の光ファイバケー
ブル31においては、スロット38が高価であるため
に、光ファイバケーブルの製造コストが高かった。また
スロット38の強度を維持するためにはある程度以上の
径が必要であり、細径化することが難しかった。次に、
テープチューブ型の光ファイバケーブル41においては
ジェリー48が使用されている。このジェリーは稠度が
高く、取扱いにくい物質であるため、ケーブルの製造時
の作業環境に不満があった。また、ケーブルの敷設作業
や接続作業の際には、常にジェリーを漏出させないよう
に注意しながら作業を行う必要があり、この点で作業性
に不満があった。さらに、ジェリー48による緩衝効果
を維持し、光ファイバの損失特性を高く保つには、テー
プ心線47とチューブ49とをある程度離間させておく
必要がある。このため、ケーブルを細径化することが難
しかった。次に、テープコード集合型の光ファイバケー
ブル51においては、テープ心線57のコード化を行う
ために製造コストが高く、またケーブルの外径も大きか
った。本発明は上記の問題を解決するためになされたも
のであって、ケーブルの細径化が可能で、かつ製造コス
トを低減することができると共に、敷設作業性に優れた
光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバケー
ブルは、長尺の中心部材と、この中心部材の周囲に撚り
合わされた複数の光ファイバ素線と、これら光ファイバ
素線の外周に設けられた押さえ巻き層と、この押さえ巻
き層の外周に設けられた外被とから構成され、前記光フ
ァイバ素線が接合材によって互いに一体化されているこ
とを特徴とする。また、本発明の光ファイバケーブルの
製造方法は、長尺の中心部材の周囲に複数の光ファイバ
素線を撚り合わせながら、これら光ファイバ素線間の空
隙に接合材を充填してこれら光ファイバ素線を互いに一
体化させた後、これら光ファイバ素線の周囲に押さえ巻
き層を形成し、この押さえ巻き層の外周に外被を形成す
ることを特徴とする。
ブルは、長尺の中心部材と、この中心部材の周囲に撚り
合わされた複数の光ファイバ素線と、これら光ファイバ
素線の外周に設けられた押さえ巻き層と、この押さえ巻
き層の外周に設けられた外被とから構成され、前記光フ
ァイバ素線が接合材によって互いに一体化されているこ
とを特徴とする。また、本発明の光ファイバケーブルの
製造方法は、長尺の中心部材の周囲に複数の光ファイバ
素線を撚り合わせながら、これら光ファイバ素線間の空
隙に接合材を充填してこれら光ファイバ素線を互いに一
体化させた後、これら光ファイバ素線の周囲に押さえ巻
き層を形成し、この押さえ巻き層の外周に外被を形成す
ることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の光ファイバケーブル(以下、単に光ケー
ブルという)の一実施例を示した断面図である。ここに
例示される光ケーブル1は、長尺の中心部材2の周囲に
複数の光ファイバ素線3が撚り合わされ、このさらに外
層に、押さえ巻き層5および外被6が順次形成されて構
成されている。また、上記複数の光ファイバ素線3間の
空隙には、接合材4が充填されている。
図1は本発明の光ファイバケーブル(以下、単に光ケー
ブルという)の一実施例を示した断面図である。ここに
例示される光ケーブル1は、長尺の中心部材2の周囲に
複数の光ファイバ素線3が撚り合わされ、このさらに外
層に、押さえ巻き層5および外被6が順次形成されて構
成されている。また、上記複数の光ファイバ素線3間の
空隙には、接合材4が充填されている。
【0008】中心部材2は、中心テンションメンバ2A
と、この中心テンションメンバ2Aの外層に形成された
被覆層2Bとから構成されている。中心テンションメン
バ2Aは、この光ケーブル1の引張強さを担うものであ
り、鋼線、鋼撚線、繊維強化プラスチックなどからなる
長尺の紐状物または棒状物である。
と、この中心テンションメンバ2Aの外層に形成された
被覆層2Bとから構成されている。中心テンションメン
バ2Aは、この光ケーブル1の引張強さを担うものであ
り、鋼線、鋼撚線、繊維強化プラスチックなどからなる
長尺の紐状物または棒状物である。
【0009】被覆層2Bは、硬い材料からなる中心テン
ションメンバ2Aから光ファイバ素線3が受ける側圧を
緩和するためのもので、その材料には、ポリエチレン
(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)などの熱可塑性樹
脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレートな
どの紫外線硬化性樹脂(UV樹脂)などが好ましく用い
られる。この中心部材2の外径は0.2〜2.0mmと
される。
ションメンバ2Aから光ファイバ素線3が受ける側圧を
緩和するためのもので、その材料には、ポリエチレン
(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)などの熱可塑性樹
脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレートな
どの紫外線硬化性樹脂(UV樹脂)などが好ましく用い
られる。この中心部材2の外径は0.2〜2.0mmと
される。
【0010】光ファイバ素線3は、光ファイバ裸線が樹
脂で被覆されてなるものであり、UV樹脂で被覆された
外径0.25mmのものなどの各種既存のものが好まし
く用いられる。この光ファイバ素線3は上記中心部材2
の周囲に撚り合わされており、その撚りは、一定方向撚
りまたは反転撚りとされる。この光ファイバ素線3の数
は、必要とされる心数、中心部材2の外径などによって
適宜設定されるが、通常は4〜20心とされる。
脂で被覆されてなるものであり、UV樹脂で被覆された
外径0.25mmのものなどの各種既存のものが好まし
く用いられる。この光ファイバ素線3は上記中心部材2
の周囲に撚り合わされており、その撚りは、一定方向撚
りまたは反転撚りとされる。この光ファイバ素線3の数
は、必要とされる心数、中心部材2の外径などによって
適宜設定されるが、通常は4〜20心とされる。
【0011】接合材4は、複数の光ファイバ素線3を接
合してこれらを一体化させるためのもので、その材質と
しては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート
などのUV樹脂、ポリイミド、ポリエステル、ポリウレ
タンなどの熱硬化性樹脂などが用いられる。押さえ巻き
層5は、光ケーブルの製造時において外被6を形成する
際に光ファイバ素線3が損傷を受けるのを防ぐために設
けられているもので、不織布、プラスティックテープ、
吸水テープなどが巻回されて形成されている。防水特性
を向上させるためには、吸水テープを用いるのがより好
ましい。この押さえ巻き層5の厚みは0.1〜0.3m
mとされる。この厚みが0.1mm未満であると外被6
形成時に光ファイバ素線3が損傷を受けやすくなり、ま
た0.3mmを越えると材料コストが高くなり、製造コ
ストの面で不利となる。
合してこれらを一体化させるためのもので、その材質と
しては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート
などのUV樹脂、ポリイミド、ポリエステル、ポリウレ
タンなどの熱硬化性樹脂などが用いられる。押さえ巻き
層5は、光ケーブルの製造時において外被6を形成する
際に光ファイバ素線3が損傷を受けるのを防ぐために設
けられているもので、不織布、プラスティックテープ、
吸水テープなどが巻回されて形成されている。防水特性
を向上させるためには、吸水テープを用いるのがより好
ましい。この押さえ巻き層5の厚みは0.1〜0.3m
mとされる。この厚みが0.1mm未満であると外被6
形成時に光ファイバ素線3が損傷を受けやすくなり、ま
た0.3mmを越えると材料コストが高くなり、製造コ
ストの面で不利となる。
【0012】外被6は押出し被覆によって形成され、そ
の材質としてはPE、PVCなどが用いられている。こ
の外被6の厚みは1.0〜2.0mmとされる。この厚
みが1.0mm未満であると光ケーブルの側圧特性が悪
化し、また2.0mmを越えるとこの光ケーブルを他の
光ファイバと接続する際に外被6を除去するのが困難と
なる。このような構成の光ケーブル1の外径は4〜8m
mとされる。
の材質としてはPE、PVCなどが用いられている。こ
の外被6の厚みは1.0〜2.0mmとされる。この厚
みが1.0mm未満であると光ケーブルの側圧特性が悪
化し、また2.0mmを越えるとこの光ケーブルを他の
光ファイバと接続する際に外被6を除去するのが困難と
なる。このような構成の光ケーブル1の外径は4〜8m
mとされる。
【0013】上記のように構成された光ケーブル1にあ
っては、スロット構造などの複雑な構造を持たないた
め、細径かつ軽量である。さらに製造が容易であるの
で、製造コストが低い。また、ジェリーを使用していな
いので、敷設作業や接続作業が容易である。さらには製
造時の作業環境にも問題がない。また、複数本の光ファ
イバ素線3の端部を、並列して一体化した状態で取り出
すことができるので、テープ心線との一括接続が容易と
なる。さらに、光ケーブル1内の複数の光ファイバ素線
3のうち、必要本数のみを取り出すことができるため、
任意の心数のテープ心線と接続することができる。また
単心分枝が容易である。
っては、スロット構造などの複雑な構造を持たないた
め、細径かつ軽量である。さらに製造が容易であるの
で、製造コストが低い。また、ジェリーを使用していな
いので、敷設作業や接続作業が容易である。さらには製
造時の作業環境にも問題がない。また、複数本の光ファ
イバ素線3の端部を、並列して一体化した状態で取り出
すことができるので、テープ心線との一括接続が容易と
なる。さらに、光ケーブル1内の複数の光ファイバ素線
3のうち、必要本数のみを取り出すことができるため、
任意の心数のテープ心線と接続することができる。また
単心分枝が容易である。
【0014】さらに、この実施例の光ケーブル1の押さ
え巻き層5内部の構造には、従来例で示したテープスロ
ット型光ケーブルのスロット溝のような空隙構造が形成
されておらず、全周にわたって押さえ巻き層5と密に接
している。このため、走水が起きにくく、押さえ巻き層
5を薄く形成しても光ケーブルの防水特性を維持するこ
とができる。このように押さえ巻き層5を薄く形成する
ことで材料コストを削減することが可能となる。
え巻き層5内部の構造には、従来例で示したテープスロ
ット型光ケーブルのスロット溝のような空隙構造が形成
されておらず、全周にわたって押さえ巻き層5と密に接
している。このため、走水が起きにくく、押さえ巻き層
5を薄く形成しても光ケーブルの防水特性を維持するこ
とができる。このように押さえ巻き層5を薄く形成する
ことで材料コストを削減することが可能となる。
【0015】このような光ケーブル1を他のテープ心線
などと接続する場合には、押さえ巻き層5と外被6を除
去して光ファイバ素線3を露出させる必要がある。図2
は光ケーブル1中の光ファイバ素線3を露出させた状態
を示す。この図においては、光ケーブル1の端部付近の
押さえ巻き層5と外被6が除去され、光ファイバ素線3
が露出している。さらにこの露出部分の接合材4の一部
が長手方向に切断されており、これによって光ファイバ
素線3の端部は、並列して互いに一体化された状態のま
ま中心部材2から分離している。
などと接続する場合には、押さえ巻き層5と外被6を除
去して光ファイバ素線3を露出させる必要がある。図2
は光ケーブル1中の光ファイバ素線3を露出させた状態
を示す。この図においては、光ケーブル1の端部付近の
押さえ巻き層5と外被6が除去され、光ファイバ素線3
が露出している。さらにこの露出部分の接合材4の一部
が長手方向に切断されており、これによって光ファイバ
素線3の端部は、並列して互いに一体化された状態のま
ま中心部材2から分離している。
【0016】この状態で光ファイバ素線3は他のテープ
心線等と接続される。またこの図に示した状態では、光
ケーブル1中の全ての光ファイバ素線3の端部が中心部
材2から分離されているが、これに限らず、複数の光フ
ァイバ素線3のうち必要本数のみを分離するようにして
もよい。
心線等と接続される。またこの図に示した状態では、光
ケーブル1中の全ての光ファイバ素線3の端部が中心部
材2から分離されているが、これに限らず、複数の光フ
ァイバ素線3のうち必要本数のみを分離するようにして
もよい。
【0017】上記光ケーブル1の構造は、特に数心から
数十心の光ファイバ素線を必要とする光ケーブルに好適
であり、加入者系などに用いられるテープ構造の基線系
ケーブルと、単心構造の引き落し系ケーブルとの中間部
分に好適に適用することができる。
数十心の光ファイバ素線を必要とする光ケーブルに好適
であり、加入者系などに用いられるテープ構造の基線系
ケーブルと、単心構造の引き落し系ケーブルとの中間部
分に好適に適用することができる。
【0018】次に、本発明の光ファイバケーブルの製造
方法の一実施例について説明する。上記光ケーブルを製
造する際には、中心部材2の周囲に複数の光ファイバ素
線3を一定方向または反転撚りに撚り合わせながら、こ
れら光ファイバ素線3間の空隙にエポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレートなどのUV樹脂、ポリイミ
ド、ポリエステル、ポリウレタンなどの熱硬化性樹脂な
どからなる接合材4を充填し、この接合材4をUV照
射、加熱等により硬化させて光ファイバ素線3を互いに
一体化させる。次いでこの光ファイバ素線の周囲に吸水
テープなどを巻回して押さえ巻き層5を形成し、この押
さえ巻き層5の周囲に押出し被覆により外被6を形成す
る。
方法の一実施例について説明する。上記光ケーブルを製
造する際には、中心部材2の周囲に複数の光ファイバ素
線3を一定方向または反転撚りに撚り合わせながら、こ
れら光ファイバ素線3間の空隙にエポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレートなどのUV樹脂、ポリイミ
ド、ポリエステル、ポリウレタンなどの熱硬化性樹脂な
どからなる接合材4を充填し、この接合材4をUV照
射、加熱等により硬化させて光ファイバ素線3を互いに
一体化させる。次いでこの光ファイバ素線の周囲に吸水
テープなどを巻回して押さえ巻き層5を形成し、この押
さえ巻き層5の周囲に押出し被覆により外被6を形成す
る。
【0019】ところで、従来例で示した光ケーブルにお
いては、いずれもテープ心線が用いられている。従っ
て、従来の光ケーブルの製造方法においては、複数の光
ファイバ素線を予めテープ心線として一体化させ、この
テープ心線を複数集合させて光ケーブルを形成する。こ
れに対して、本実施例の光ファイバケーブルの製造方法
においては、複数の光ファイバ素線3を中心部材2の周
囲に集合させた状態で一体化させるので、従来のように
光ファイバ素線3を一体化させる工程を別途行なう場合
と比べてより容易に光ファイバケーブルを製造すること
が可能である。
いては、いずれもテープ心線が用いられている。従っ
て、従来の光ケーブルの製造方法においては、複数の光
ファイバ素線を予めテープ心線として一体化させ、この
テープ心線を複数集合させて光ケーブルを形成する。こ
れに対して、本実施例の光ファイバケーブルの製造方法
においては、複数の光ファイバ素線3を中心部材2の周
囲に集合させた状態で一体化させるので、従来のように
光ファイバ素線3を一体化させる工程を別途行なう場合
と比べてより容易に光ファイバケーブルを製造すること
が可能である。
【0020】また、本発明の光ファイバケーブルは、上
記実施例に限られず、図3や図4に示されるような変形
も可能である。なお、以下の説明において、上記実施例
との共通部分については、同一番号を付してその説明を
省略する。図3に示される光ケーブル11が上記実施例
と異なるところは、接合材4中に、中心部材2と接する
ようにしてナイロン、アラミド繊維などからなる切り裂
きひも12が設けられている点である。この切り裂きひ
も12は長尺の紐状物であり、光ファイバ素線3に沿っ
て縦添えされている。この切り裂きひも12の端部を光
ケーブル11の径方向外方に向かって引くと、切り裂き
ひも12によって、接合材4、押さえ巻き層5および外
被6が長手方向に添って容易に切断される。従って、押
さえ巻き層5と外被6の除去、および光ファイバ素線3
の端部を中心部材2から分離するなどの、光ファイバの
接続のために必要な準備作業が容易となる。なお、上記
切り裂きひも12は、一本に限らず、二本以上設けても
良い。
記実施例に限られず、図3や図4に示されるような変形
も可能である。なお、以下の説明において、上記実施例
との共通部分については、同一番号を付してその説明を
省略する。図3に示される光ケーブル11が上記実施例
と異なるところは、接合材4中に、中心部材2と接する
ようにしてナイロン、アラミド繊維などからなる切り裂
きひも12が設けられている点である。この切り裂きひ
も12は長尺の紐状物であり、光ファイバ素線3に沿っ
て縦添えされている。この切り裂きひも12の端部を光
ケーブル11の径方向外方に向かって引くと、切り裂き
ひも12によって、接合材4、押さえ巻き層5および外
被6が長手方向に添って容易に切断される。従って、押
さえ巻き層5と外被6の除去、および光ファイバ素線3
の端部を中心部材2から分離するなどの、光ファイバの
接続のために必要な準備作業が容易となる。なお、上記
切り裂きひも12は、一本に限らず、二本以上設けても
良い。
【0021】また、図4に示される光ケーブル21が上
記実施例と異なるところは、中心部材22の外周面に光
ファイバ素線3を収納するための収納溝23を設けた点
である。この収納溝23は中心部材22の長手方向に添
う直線状に設けられており、この収納溝中には光ファイ
バ素線3が収納されている。この収納溝23の幅は、一
体に分離するべき光ファイバ素線3の本数によって適宜
設定される。上記のような構成とすることによって、光
ファイバ素線3を必要な本数のみ一体化した状態で、一
層容易に中心部材22から分離することが可能となる。
記実施例と異なるところは、中心部材22の外周面に光
ファイバ素線3を収納するための収納溝23を設けた点
である。この収納溝23は中心部材22の長手方向に添
う直線状に設けられており、この収納溝中には光ファイ
バ素線3が収納されている。この収納溝23の幅は、一
体に分離するべき光ファイバ素線3の本数によって適宜
設定される。上記のような構成とすることによって、光
ファイバ素線3を必要な本数のみ一体化した状態で、一
層容易に中心部材22から分離することが可能となる。
【0022】この他にも、図1に示す光ケーブル1の外
被6の内部の構造を1ユニットとして、このユニットを
複数集合させ、これらユニットの集合体の外層に外被を
設けて一体化した多心型の光ファイバケーブルを作製す
ることもできる。この場合、より多心の光ケーブルとす
ることができる。また、光ケーブルの引張強さを担うテ
ンションメンバを、これらユニットに縦添えしてケーブ
ル内部に配した光ケーブルを構成すれば、各々のユニッ
ト内の中心部材としてプラスティック紐などの抗張力の
低い部材を用いることも可能である。この場合、材料コ
ストの低いプラスティック紐などが使用されているので
製造コストが削減される。
被6の内部の構造を1ユニットとして、このユニットを
複数集合させ、これらユニットの集合体の外層に外被を
設けて一体化した多心型の光ファイバケーブルを作製す
ることもできる。この場合、より多心の光ケーブルとす
ることができる。また、光ケーブルの引張強さを担うテ
ンションメンバを、これらユニットに縦添えしてケーブ
ル内部に配した光ケーブルを構成すれば、各々のユニッ
ト内の中心部材としてプラスティック紐などの抗張力の
低い部材を用いることも可能である。この場合、材料コ
ストの低いプラスティック紐などが使用されているので
製造コストが削減される。
【0023】また、光ケーブル1の押さえ巻き層5の外
層に低摩擦な被覆を施すことによって気体圧送などに適
用できる光ユニットとすることができる。
層に低摩擦な被覆を施すことによって気体圧送などに適
用できる光ユニットとすることができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の光ファイバケーブルは、スロッ
ト構造などの複雑な構造を持たないため、細径かつ軽量
である。さらに製造が容易であるので、製造コストが低
い。また、ジェリーを使用していないので、敷設作業や
接続作業が容易である。さらには製造時の作業環境にも
問題がない。また、複数本の光ファイバ素線の端部を、
並列して一体化した状態で取り出すことができるので、
テープ心線との一括接続が容易となる。さらに、この光
ファイバケーブル内の複数の光ファイバ素線のうち、必
要本数のみを取り出すことができるため、任意の心数の
テープ心線と接続することができる。また単心分枝が容
易である。さらに、この光ファイバケーブルは、押さえ
巻き層をより薄く形成しても光ケーブルの防水特性が維
持されるので、材料コストを削減することが可能であ
る。
ト構造などの複雑な構造を持たないため、細径かつ軽量
である。さらに製造が容易であるので、製造コストが低
い。また、ジェリーを使用していないので、敷設作業や
接続作業が容易である。さらには製造時の作業環境にも
問題がない。また、複数本の光ファイバ素線の端部を、
並列して一体化した状態で取り出すことができるので、
テープ心線との一括接続が容易となる。さらに、この光
ファイバケーブル内の複数の光ファイバ素線のうち、必
要本数のみを取り出すことができるため、任意の心数の
テープ心線と接続することができる。また単心分枝が容
易である。さらに、この光ファイバケーブルは、押さえ
巻き層をより薄く形成しても光ケーブルの防水特性が維
持されるので、材料コストを削減することが可能であ
る。
【0025】また、本発明の光ファイバケーブルの製造
方法は、複数の光ファイバ素線を中心部材の周囲に集合
させた状態で一体化させるので、従来のように光ファイ
バ素線を一体化させる工程を別途行なう場合と比べて、
より容易に光ファイバケーブルを製造することが可能で
ある。
方法は、複数の光ファイバ素線を中心部材の周囲に集合
させた状態で一体化させるので、従来のように光ファイ
バ素線を一体化させる工程を別途行なう場合と比べて、
より容易に光ファイバケーブルを製造することが可能で
ある。
【図1】 本発明の光ファイバケーブルの一実施例を示
す横断面図である。
す横断面図である。
【図2】 図1に示す光ファイバケーブルにおいて光フ
ァイバ素線の端部を中心部材から分離させた状態を示す
斜視図である。
ァイバ素線の端部を中心部材から分離させた状態を示す
斜視図である。
【図3】 本発明の光ファイバケーブルの変形例を示す
横断面図である。
横断面図である。
【図4】 本発明の光ファイバケーブルの変形例を示す
横断面図である。
横断面図である。
【図5】 従来の光ファイバケーブルの一例を示す横断
面図である。
面図である。
【図6】 従来の光ファイバケーブルの一例を示す横断
面図である。
面図である。
【図7】 従来の光ファイバケーブルの一例を示す横断
面図である。
面図である。
【図8】 図7に示す光ファイバケーブルのテープコー
ドを示す横断面図である。
ドを示す横断面図である。
1・・・光ファイバケーブル、2・・・中心部材、3・・・光フ
ァイバ素線、4・・・接合材、5・・・押さえ巻き層、6・・・
外被
ァイバ素線、4・・・接合材、5・・・押さえ巻き層、6・・・
外被
Claims (2)
- 【請求項1】 長尺の中心部材と、この中心部材の周囲
に撚り合わされた複数の光ファイバ素線と、これら光フ
ァイバ素線の外周に設けられた押さえ巻き層と、この押
さえ巻き層の外周に設けられた外被とから構成され、前
記光ファイバ素線が接合材によって互いに一体化されて
いることを特徴とする光ファイバケーブル。 - 【請求項2】 長尺の中心部材の周囲に複数の光ファイ
バ素線を撚り合わせながら、これら光ファイバ素線間の
空隙に接合材を充填してこれら光ファイバ素線を互いに
一体化させた後、これら光ファイバ素線の周囲に押さえ
巻き層を形成し、この押さえ巻き層の外周に外被を形成
することを特徴とする光ファイバケーブルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7307870A JPH09145968A (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 光ファイバケーブルおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7307870A JPH09145968A (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 光ファイバケーブルおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09145968A true JPH09145968A (ja) | 1997-06-06 |
Family
ID=17974157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7307870A Pending JPH09145968A (ja) | 1995-11-27 | 1995-11-27 | 光ファイバケーブルおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09145968A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09258075A (ja) * | 1996-03-26 | 1997-10-03 | Toyokuni Densen Kk | 光ファイバケーブルおよび光ファイバケーブル用テン ションメンバー |
JP2011232711A (ja) * | 2010-04-30 | 2011-11-17 | Sumitomo Electric Ind Ltd | マルチコア光ファイバ及びマルチコア光ファイバの単芯分離方法 |
KR101461607B1 (ko) * | 2014-04-02 | 2014-11-13 | 가온전선 주식회사 | 교차점 인식 가능 광케이블 및 그에 따른 시공방법 |
-
1995
- 1995-11-27 JP JP7307870A patent/JPH09145968A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09258075A (ja) * | 1996-03-26 | 1997-10-03 | Toyokuni Densen Kk | 光ファイバケーブルおよび光ファイバケーブル用テン ションメンバー |
JP2011232711A (ja) * | 2010-04-30 | 2011-11-17 | Sumitomo Electric Ind Ltd | マルチコア光ファイバ及びマルチコア光ファイバの単芯分離方法 |
US8811788B2 (en) | 2010-04-30 | 2014-08-19 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Multi-core optical fiber and method of producing the same |
KR101461607B1 (ko) * | 2014-04-02 | 2014-11-13 | 가온전선 주식회사 | 교차점 인식 가능 광케이블 및 그에 따른 시공방법 |
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