JP3419195B2 - バルジ加工方法および装置 - Google Patents

バルジ加工方法および装置

Info

Publication number
JP3419195B2
JP3419195B2 JP08834296A JP8834296A JP3419195B2 JP 3419195 B2 JP3419195 B2 JP 3419195B2 JP 08834296 A JP08834296 A JP 08834296A JP 8834296 A JP8834296 A JP 8834296A JP 3419195 B2 JP3419195 B2 JP 3419195B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curved
pipe
bulging
cavity
support die
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08834296A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09271857A (ja
Inventor
秀光 浜野
豊 三原
哲司 江川
敬 鈴村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
JFE Engineering Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Engineering Corp, Toyota Motor Corp filed Critical JFE Engineering Corp
Priority to JP08834296A priority Critical patent/JP3419195B2/ja
Priority to DE69703563T priority patent/DE69703563T2/de
Priority to US08/835,570 priority patent/US5927119A/en
Priority to EP97400817A priority patent/EP0800874B1/en
Publication of JPH09271857A publication Critical patent/JPH09271857A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3419195B2 publication Critical patent/JP3419195B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D26/00Shaping without cutting otherwise than using rigid devices or tools or yieldable or resilient pads, i.e. applying fluid pressure or magnetic forces
    • B21D26/02Shaping without cutting otherwise than using rigid devices or tools or yieldable or resilient pads, i.e. applying fluid pressure or magnetic forces by applying fluid pressure
    • B21D26/033Deforming tubular bodies
    • B21D26/047Mould construction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D26/00Shaping without cutting otherwise than using rigid devices or tools or yieldable or resilient pads, i.e. applying fluid pressure or magnetic forces
    • B21D26/02Shaping without cutting otherwise than using rigid devices or tools or yieldable or resilient pads, i.e. applying fluid pressure or magnetic forces by applying fluid pressure
    • B21D26/033Deforming tubular bodies
    • B21D26/037Forming branched tubes

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管材にバルジ加工
を施す方法および装置に関し、特に曲管を素材とする場
合のバルジ加工方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図8に示すような各部の断面が異
なりしかも全体が曲がっている部材、例えば自動車用部
材を成形する方法がいくつか提案されている。例えば、
特開昭57−19114号公報には、直管素材に内圧を
付加しながらプレスすることによって、素管を曲げさら
に若干のバルジ加工を行いエルボを製造する方法が開示
されている。
【0003】一般的には、このような部材を製造する工
程として、図9(a)〜(d)に示すように、直管を曲
げ加工し、これを液圧バルジ加工しながらプレスする方
法が採用される。
【0004】例えば、特公昭60−5126号公報に
は、1箇所ベンドした直管を素材として液圧バルジ加工
で中央部を張り出させ、さらに張り出した曲管中央の外
側部にバーリング加工を施したり、元管径と同じ開孔部
を形成することで二股管を製造する方法が開示されてい
る。
【0005】また、特開昭58−74221号公報で
は、大きなRで4箇所ベンドしたコの字状の管を金型に
入れ、曲げ部のRをシャープにするために液圧バルジ加
工を施してクランクシャフトを製造する技術が提案され
ている。
【0006】さらに、特開昭58−199626号公報
には、ベンド管の内側のRを小さくする方法として、素
管の曲げ加工を行った後、内側Rが極端に小さい金型に
素管を挿入して液圧バルジ加工を行う方法が開示されて
おり、これによって内側の曲率が小さいベンド管を得る
ことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術のう
ち、内圧を付加しながら曲げ加工を行う方法、例えば特
開昭57−19114号公報に開示された方法では、内
圧付加の主目的はプレス時に生じる内方向への座屈を防
止するためのものであるから、積極的に張り出し成形を
行うものではなく、図8のように部分的に断面を張り出
す必要がある部材の成形には必しも適さない。
【0008】また、前述の技術のうち特開昭57−19
114号公報に開示された内圧を付加しながら曲げ加工
を行う方法以外の技術はいずれも、図9に示すように、
始めに素管に対して何らかの方法で曲げ加工を施すた
め、この時点でその部材の外側部分の肉厚がかなり薄く
なってしまう。図10は、電縫鋼管(STKM13B相
当材)を90°に回転引き曲げした際の内側部分と外側
部分の板厚ひずみ分布を示すものであるが、この図から
明らかなように、内側部分の板厚は曲げ加工によって初
期板厚より増肉しているが、外側部分の板厚は約30%
も薄くなり、曲げ加工のみで加工限界近傍に達してお
り、破断する危険性が高いことがわかる。そのうえ、次
の段階である液圧バルジ成形では図11に示すように、
この外側部分をさらに張り出し、最後に据え込みを行う
方法を採用するため、この部分が破断する危険性が益々
大きくなってくる。
【0009】特に特開昭58−74221号公報に開示
された例のように、曲げ部の外側のキャビティーがかな
り大きく、大きな張り出し変形を必要とし、しかもその
キャビティーコーナー部がシャープである場合には、成
形後コーナー部に相当する部分の肉厚は極端に薄くな
る。これは、部材と金型が接触すれば摩擦の作用により
材料の移動は抑制され、肉厚減少は生じにくくなるが、
コーナー部がシャープな場合はその部分に相当する材料
が金型と接するタイミングが最も遅くなり、減肉の速さ
が鈍らないためである。
【0010】張り出し部のコーナーRが小さくなくて
も、材料の破断限界近傍まで成形するような大きな張り
出し成形を行う場合、あるいは延性の小さい高強度材を
用いる場合などは、最終製品形状になる前に破断をきた
し、所定の成形ができないなど、問題は深刻である。
【0011】このような問題に対しては、直管のパイプ
素材からT字状部品を製造するために行われる液圧バル
ジ加工にみられるように、張り出し相当部に膨出許容ピ
ストンを設け、成形の進行とともに同ピストンを後退さ
せる方法が提案されている(特公平6−51209号公
報)。しかし、この方法はあくまでもその対象が直管に
限られたものであり、曲げ加工など事前にパイプに対し
て何らかの予加工を与えた素材については言及していな
い。
【0012】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、曲管を素材としてバルジ加工を施す際に、肉
厚が薄く破断の危険性が高い曲部外側部分の肉厚減少が
少ない液圧バルジ加工方法および装置を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、第1に、型内に形成されたキャビティ内
に曲管を挿入する工程と、上記曲管の内部に圧力媒体を
供給する工程とを備えた、二つの端部を有する曲管を製
造するバルジ加工方法において、更に、上記キャビティ
内に挿入された曲管の曲部外側を支持する移動可能な支
持型を配置する工程と、圧力媒体を上記曲管の内側に供
給して外側を変形させている間に、その外側の変形に伴
って上記支持型を移動する工程とを備えたことを特徴と
するバルジ加工方法を提供する。
【0014】本発明は、第2に、素材である曲管を挿入
するキャビティを備えた型と、上記キャビティ内に挿入
された上記曲管の内部に圧力媒体を供給する手段とを備
えたバルジ加工装置において、上記曲管の曲部外側を支
持する移動可能な支持型と、上記移動可能な支持型を移
動させる移動手段とを有し、上記移動手段は、支持型を
動かし、このことにより、上記支持型は、上記圧力媒体
による外側の変形に応じて外側を支持することを特徴と
するバルジ加工装置を提供する。
【0015】
【0016】
【0017】本発明は、曲管を得るための曲げ加工にお
いて、素材の外側部分の肉厚は薄くなり、内側部分では
体積一定則が成立するため、肉厚は厚くなるという現象
を踏まえたうえで、このような曲管を素材として用いた
場合に素材の外側部分の破断が生じない条件を見出すべ
く鋭意検討を重ねた結果完成されたものである。
【0018】すなわち、本発明の一態様では、この増肉
した部分の材料を積極的に利用してバルジ加工を行う。
すなわち、型内の素材が挿入されるキャビティーの素材
曲部内側に対応する部分に張り出し領域を設けてバルジ
加工を行うことにより肉厚の厚い内側部分を張り出さ
せ、外側部分の薄肉化を防止する。
【0019】また、本発明の他の態様では、部品の設計
上、曲部外側部分に素材が張り出すように加工する必要
がある場合に、破断しやすい素材の曲部外側部分、好ま
しくはその中でも最も破断しやすい部分を移動可能な支
持型で支持し、バルジ加工の間、素材が常に支持された
状態になるように、支持型を素材の変形に伴って移動さ
せる。これにより破断しやすい曲部外側部分の肉厚の減
少を抑制した状態で加工を行うことができる。
【0020】なお、本発明に係るバルジ加工方法は、バ
ルジ加工を単独で行う場合はもちろんのこと、据え込み
等の他の加工と共に実施される複合バルジ加工に対して
も有効である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るバルジ
加工方法を実施するための装置を示すものであり、
(a)は垂直断面図、(b)は水平断面図である。
【0022】この装置は、部分21と部分22に分割可
能な上金型2、および部分31と部分32に分割可能な
下金型3を有しており、これら上金型2および下金型3
が組み合わせられた状態で、これらの中にキャビティー
20が形成される。このキャビティー20内には、予め
曲げ加工が施された素材としての曲管1がセットされ
る。
【0023】また、上金型2および下金型3にはキャビ
ティー20内の曲管1を上下から狭圧するためのパンチ
12,12´が上下動可能に嵌め込まれている。そし
て、これらパンチ12,12´には、図示しない据え込
み用シリンダが連結されており、このシリンダによりパ
ンチ12,12´が移動し、キャビティー20内の曲管
1にプレス荷重13,13´が付与される。
【0024】曲管1の両端には、それぞれ管端の密閉を
兼ねた管端押込みパンチ5,6が設けられており、これ
らパンチ5,6にはシリンダーが連結されており、これ
らによりキャビティー20内の曲管1の端部に押込み荷
重8,8´が付与される。なお、図中7,7´はシリン
ダーヘッドである。
【0025】一方の管端押込みパンチ5には、圧力媒体
供給孔11が形成されており、この孔11には圧力ホー
ス9が接続されている。そして図示しない媒体供給源か
ら圧力媒体として例えば水または油が圧力ホース9、圧
力媒体供給孔11を通ってキャビティー20内にセット
された曲管1の内部に供給され、曲管1に液圧10が付
与され、曲管1にバルジ加工が施される。
【0026】キャビティー20の素材曲部内側に対応す
る部分には張り出し領域4が形成されており、曲管1に
液圧10が付与された際に、曲管1の曲部内側部分が領
域4に張り出される。
【0027】このように構成された装置により実際にバ
ルジ加工を行う場合には、まず予め曲げ加工が施された
素材としての曲管1をキャビティー20にセットし、分
割タイプの上金型2および下金型3を閉じて固定する。
続いて狭圧用パンチ12,12´を嵌め込み、さらに管
端押込みパンチ5,6をセットする。
【0028】この状態で、圧力ホース9、圧力媒体供給
孔11を通ってキャビティー20内にセットされた曲管
1の内部に圧力媒体を供給して曲管1に内圧を付与して
曲管1にバルジ加工を施す。
【0029】従来は、通常、このように圧力媒体によっ
て内圧を付与しながら、シリンダーヘッド7,7´を介
してパンチ5,6により管端部に押し込み荷重8,8´
を付与して張り出し部に材料を供給していたが、この実
施形態ではキャビティー20の素材曲部内側に対応する
部分に張り出し領域4が形成されているので、張り出す
部分の肉厚が直管段階の肉厚よりも厚くなっており、必
しもこのような管端部の押し込みは必要ない。すなわ
ち、この際の管端部の押し込みは、曲げ加工の際の内側
部の増肉分があってもなお破断するおそれがある場合に
行えばよく、その場合であっても供給される材料の量は
僅かでよいから、パンチ5,6の押し込み量も僅かでよ
い。
【0030】さらに、形状的に上下方向からのプレスが
必要な場合には、据え込み用のシリンダーを作動させて
パンチ12,12´により曲管1に荷重13,13´を
付与してプレスを行う。このようにバルジ加工中にプレ
ス加工を行う場合には、従来の直管のバルジ加工と同
様、プレス時に内圧が上昇し、バルジ成形も加速的に進
行してしまうため、材料余りが生じないように周長の管
理が必要なことは言うまでもない。
【0031】このように、この実施形態では、キャビテ
ィー20の素材曲部内側に対応する部分に張り出し領域
4を形成して、肉厚の厚い内側部分のみを積極的に張り
出させるので、肉厚の薄い外側部分がバルジ加工でさら
に薄くなることを回避することができる。
【0032】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。ここでは、曲管1の外側へも張り出させることが
必要な場合について示す。図2は、この実施形態に係る
液圧バルジ加工方法を実施するための装置を示すもので
あり、(a)は垂直断面図、(b)は水平断面図であ
る。
【0033】この装置の基本構成は図9に示した装置と
同じであるため、同一部材には同一の符号を付して説明
を省略する。この装置では、曲げ加工の際に肉厚が最も
薄くなる曲管1の外側部分を支持する支持型15を有し
ており、この支持型15はロッド16を介してシリンダ
ー17により前後方向の移動が可能となっている。
【0034】このような装置構成を採用した場合には、
支持型15を曲管1の外側部分に接触させ、バルジ加工
が進行するにともなってシリンダー17により支持型1
5を後退させる。この場合に、支持型15が後退するこ
とにより形成された領域14に材料が張り出されるが、
支持型15は曲管1の外側を支持した状態で曲管1の張
り出しによる変形に伴って後退することが可能であるか
ら、曲管1の外側部分の減肉を抑制しながら加工するこ
とが可能である。
【0035】支持型15の後退のタイミングあるいは後
退速度は実験的に求めたり、特開平7−155857号
公報に記載されたような制御式に基づいてコントロール
する方法などいくつか考えられるが、支持型15とシリ
ンダー17を連結しているロッド16の途中にロードセ
ルを設け、これにより検出される荷重が一定になるよう
に制御する方法も有効である。
【0036】なお、素材に対する事前の加工は、上述の
ような曲げ加工のみに限らず、口広げや変肉厚加工など
他のチューブフォーミング法を合せて採用することもで
きる。また、曲げ加工は代表的な曲げ加工である回転引
き曲げに限るものではなく、押し曲げやプレス曲げなど
いかなる曲げ加工でもよい。さらに、圧力媒体も水や油
に代表される液体に限ったものではなく、ゴムを充填す
るゴムバルジ、粒子や細かい球体を曲管内部に充填する
固体バルジでもよい。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。従
来法と本発明との相違を明らかにするため、次の実験を
行った。素材としてφ42.7×1.4t のSTKM1
3B材を用い、この素材を回転引き曲げにて図3(a)
に示すような曲管にし、これに対して各種成形法にて図
3(b)に示す形状まで加工した際の最大張り出し部の
周長で評価した。圧力媒体としては、比較的等方圧力が
発生しやすいと言われているシリコンゴムを使用した。
【0038】ここでは以下の4つの加工方法を用いて成
形を行った。 (1)単純据え込み法(従来法) 図4に示すように、内方への座屈を防止する目的で若干
の内圧を付加した状態で据え込みを行い、管端部の押し
込みは行わない方法である。積極的なバルジ加工を行わ
ないため、据え込み部周辺の金型による拘束は行わな
い。
【0039】(2)外側張り出し法(従来法) 最も一般的な従来法であり、図5(a)に示すように曲
管の曲部外側にキャビティーを設け、内圧を付与すると
ともに管端部を押し込み、さらには図5(b)に示すよ
うに上下方向からの据え込みを行う方法である。
【0040】(3)内側張り出し法(本発明) 図1で説明したように、曲管の曲部外側への張り出しは
行わず、内側へ張り出すバルジ加工を実施する。この際
に、内圧の付加および若干の管端部の押し込みを行い、
さらに上下方向からの据え込みを行う。
【0041】(4)内側張り出しおよび移動支持型使用
(本発明) 図2で説明したように、曲管の曲部内側への張り出しを
行うとともに、移動可能な支持型を使用して外側への張
り出しも行う。
【0042】これら加工方法により加工された際の、サ
ンプルの最大張り出し部の周長増分を表1に示し、その
際の成形圧力と最大張り出し部の周長との関係を図6に
示す。
【0043】
【表1】
【0044】これらに示すように、(1)の単純据え込
み法では、座屈防止のために曲管内部に僅かな圧力しか
付加していないため、成形圧力はさほど上昇せず、した
がって張り出し変形もほとんど生じない。また、(2)
の外側張り出し法では、成形圧力の上昇とともに張り出
し変形も進行するが、曲管の外側の肉厚が薄いため、素
材の限界伸び量を越えた時点で外側部分に破断が生じ、
所定の形状まで成形加工できなかった。
【0045】これら従来の加工方法に対して、本発明の
方法である(3)の内側張り出し法では、破断危険部で
ある曲管の曲部外側部分は変形させず、曲げ加工時に増
肉している内側部分を張り出させるため、破断を来すこ
となく所定の形状まで加工することができる。このこと
は、従来法である外側張り出し法の場合には最大張り出
し部の周長増分量がわずか17mmでも外側部分に破断
が生じたのに対し、内側張り出し法では周長増分量が2
8mmまで増加し、しかも破断が生じなかったことから
も明らかである。さらに破断危険部である曲部外側部分
をも張り出すために移動可能な支持型を用いる(4)の
方法を採用した場合には、外側の周長増加分も加わり、
35mmも周長が増加した。
【0046】このことは素材の円周方向と長手方向の歪
変化からも把握される。図7は直管の段階で管外表面に
スクライブドサークルを焼き付け、上記各加工法での曲
管の加工を途中で止め、サークルの径を読み取ることに
よって、曲管の内側および外側のひずみ履歴を測定した
ものである。図中の一点鎖線はバルジ変形にとって理想
的な状態を表しており、円周方向のひずみεθが一定量
伸びれば、長手方向のひずみεφが同量分だけ縮むこと
を示している。すなわち、体積一定の法則から板厚ひず
みは変化せず、破断の原因である肉厚の減少が生じない
ことを意味する。
【0047】本実施例では、予め曲げ加工を行うため、
図7に示すように、曲げ加工により曲管の曲部外側では
円周方向のひずみは変化しない代わりに、長手方向のひ
ずみは増大し、板厚も減少する。これに対し、曲管の曲
部内側では円周方向のひずみはやはり変化しないもの
の、長手方向が圧縮ひずみとなるため板厚は増加する。
このため、曲部の外側部分および内側部分の複合バルジ
成形は、それぞれ図7のA点およびB点からのスタート
となる。
【0048】単純据え込み法では、上述したように張り
出し変形がほとんど生じないため、外側、内側のひずみ
もほとんど変化しない。一方、外側張り出し法では、バ
ルジ加工により外側の円周方向ひずみが増加するととも
に長手方向にも伸びが生じ、いわゆる等二軸張り出し変
形となり破断に至っている。
【0049】これに対し、本発明である内側張り出しお
よび移動支持型を使用した方法では、変形の主領域は曲
管の局部内側部分となり、張り出し変形を始めると変形
の初期はB点から円周方向のひずみのみが増加する。変
形が進み理想的なひずみ経路上に達した段階で、内側R
の幾何学的形状と管端部の押し込み効果によって長手方
向には圧縮ひずみも生じ、板厚の増減がない理想的なひ
ずみ履歴となる。もちろん、曲管の曲部外側にも張り出
しを行っているため、ひずみの増加は認められるが、移
動支持型の効果により従来法よりは少ない量となってい
る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
曲げ加工などにより形成された曲管にバルジ加工を施す
場合、曲管に成形する際の初期の二次加工によって生じ
た成形余裕度が大きい部分、すなわち曲部内側部分を積
極的に張り出させる。また、肉厚が薄い部分、すなわち
曲部外側部分を張り出す必要がある場合には、移動可能
な支持型でその部分を常に支持しながらバルジ加工を行
う。したがって、肉厚が薄い曲部外側部分のさらなる薄
肉化を抑制することができ、従来のバルジ加工品と比較
して最大張り出し部の周長を著しく大きくすることがで
きる。したがって、据え込み加工等の他の加工を併用す
る複合バルジ加工を行うことにより、複雑な形状を有す
る部材の加工が可能となり、管材を加工する際の設計自
由度が飛躍的、に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るバルジ加工方法を実
施するための装置を示す図。
【図2】本発明の他の実施形態に係るバルジ加工方法を
実施するための装置を示す図。
【図3】実施例で用いた素管および加工品を示す図。
【図4】従来法として示した単純据え込み法のイメージ
を示す図。
【図5】従来法として示した外側張り出し法のイメージ
を示す図。
【図6】各種加工法における成形圧力と最大張り出し部
の周長増加分の関係を示すグラフ。
【図7】各種加工法における曲部外側部分および曲部内
側部分のひずみ履歴を示すグラフ。
【図8】曲管から加工したバルジ加工品の一例を示す
図。
【図9】図8に示したバルジ加工品の従来の代表的な成
形プロセスを示す図。
【図10】直管パイプを回転引き曲げ加工した後の長手
方向の板厚ひずみ分布を示すグラフ。
【図11】複合バルジ加工の加工イメージを示す図。
【符号の説明】
1……曲管(素材) 2……上金型 3……下金型 4,14……張り出し領域 5,6……管端押込みパンチ 7,7´……シリンダヘッド 8,8´……押し込み荷重 9……圧力ホース 10……液圧 11……圧力媒体供給孔 12,12´……パンチ 13,13´……プレス荷重 15……支持型 16……ロッド 17……シリンダー 20……キャビティー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江川 哲司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 鈴村 敬 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−199626(JP,A) 特開 昭63−174730(JP,A) 特開 平9−150225(JP,A) 実開 昭61−53026(JP,U) 西独国特許出願公開4322711(DE, A1) 国際公開95/031635(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 22/00 - 26/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型内に形成されたキャビティ内に曲管を
    挿入する工程と、 上記曲管の内部に圧力媒体を供給する工程とを備えた、
    二つの端部を有する曲管を製造するバルジ加工方法にお
    いて、更に、 上記キャビティ内に挿入された曲管の曲部外側を支持す
    る移動可能な支持型を配置する工程と、 圧力媒体を上記曲管の内側に供給して外側を変形させて
    いる間に、その外側の変形に伴って上記支持型を移動す
    る工程とを備えたことを特徴とするバルジ加工方法。
  2. 【請求項2】素材である曲管を挿入するキャビティを備
    えた型と、 上記キャビティ内に挿入された上記曲管の内部に圧力媒
    体を供給する手段とを備えたバルジ加工装置において、 上記曲管の曲部外側を支持する移動可能な支持型と、 上記移動可能な支持型を移動させる移動手段とを有し、
    上記移動手段は、支持型を動かし、このことにより、上
    記支持型は、上記圧力媒体による外側の変形に応じて外
    側を支持することを特徴とするバルジ加工装置。
JP08834296A 1996-04-10 1996-04-10 バルジ加工方法および装置 Expired - Fee Related JP3419195B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08834296A JP3419195B2 (ja) 1996-04-10 1996-04-10 バルジ加工方法および装置
DE69703563T DE69703563T2 (de) 1996-04-10 1997-04-09 Innenhochdruck-umformverfahren und umformvorrichtung
US08/835,570 US5927119A (en) 1996-04-10 1997-04-09 Bulge forming method and apparatus
EP97400817A EP0800874B1 (en) 1996-04-10 1997-04-09 Bulge forming method and apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08834296A JP3419195B2 (ja) 1996-04-10 1996-04-10 バルジ加工方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09271857A JPH09271857A (ja) 1997-10-21
JP3419195B2 true JP3419195B2 (ja) 2003-06-23

Family

ID=13940188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08834296A Expired - Fee Related JP3419195B2 (ja) 1996-04-10 1996-04-10 バルジ加工方法および装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5927119A (ja)
EP (1) EP0800874B1 (ja)
JP (1) JP3419195B2 (ja)
DE (1) DE69703563T2 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2332163B (en) * 1997-12-13 2002-03-13 Gkn Sankey Ltd A hydroforming process
DE19911364C2 (de) * 1999-03-15 2001-11-15 Meleghy Hydroforming Gmbh & Co Verfahren und Vorrichtung zur Abdichtung der Enden von Hohlprofilen beim Innenhochdruckumformverfahren
GB2350312A (en) * 1999-05-08 2000-11-29 Rover Group Die forming
US6418770B1 (en) * 2000-12-08 2002-07-16 Meritor Suspension Systems Company Method for improving the fatigue life of a tubular stabilizer bar
DE10148647A1 (de) * 2001-10-02 2003-06-26 Sms Eumuco Gmbh Verfahren zum Herstellen von gebogenen Hohlprofil-Werkstücken
EP1340558A1 (de) * 2002-03-01 2003-09-03 Alcan Technology & Management AG Verfahren zum Umformen eines gebogenen Ein-oder Mehrkammerhohlprofils mittels Innenhochdruck
US6601423B1 (en) 2002-04-30 2003-08-05 General Electric Company Fabrication of bent tubing
DE10329719A1 (de) * 2003-07-02 2005-01-20 Daimlerchrysler Ag Rohrbogen
KR101216789B1 (ko) * 2007-04-18 2012-12-28 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 하이드로폼 가공품
CN101972795B (zh) * 2010-09-13 2012-01-25 浙江天兴管业有限公司 一种金属弯头的加工工艺
EP2907598B1 (en) * 2014-02-18 2016-06-15 C.R.F. Società Consortile per Azioni Method for manufacturing a camshaft for an internal combustion engine, by expanding a tubular element with a high pressure fluid and simultaneously compressing the tubular element axially
CN104998950A (zh) * 2014-04-24 2015-10-28 中国科学院金属研究所 一种提高封闭回转空体类零件成形性的液压成形方法
JP6391987B2 (ja) * 2014-05-16 2018-09-19 山下ゴム株式会社 曲がり管及びその製法
CN105834273B (zh) * 2016-03-30 2017-12-05 成霖企业股份有限公司 一种管件液压成型方法
CN106862363A (zh) * 2017-04-14 2017-06-20 济南大学 内高压成型模具
CN109013819B (zh) * 2018-09-26 2023-10-13 宁波市江北保隆消声系统制造有限公司 一种波纹弯管的生产方法
CN109821945B (zh) * 2019-03-18 2020-06-23 燕山大学 一种金属管材弯曲装置

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1542983A (en) * 1920-05-18 1925-06-23 Gustave R Thompson Drawn article and method for making the same
US3247581A (en) * 1962-02-05 1966-04-26 Calumet & Hecla Method of forming a conduit bend
SU633635A1 (ru) * 1976-03-30 1978-11-25 Московский Авиационный Технологический Институт Имени К.Э.Циолковского Способ изготовлени тонкостенных крутоизогнутых отводов
JPS5719114A (en) * 1980-07-09 1982-02-01 Hitachi Ltd Method for forming hydraulic bulge of elbow
JPS58199626A (ja) * 1982-05-14 1983-11-21 Okuda Kinzoku Kk エルボ
JPS5874221A (ja) * 1982-10-07 1983-05-04 Shinzo Hirabayashi 金属管製クランクシヤフトの製造方法
SU1449171A1 (ru) * 1987-05-28 1989-01-07 Московский авиационный технологический институт им.К.Э.Циолковского Способ изготовлени тонкостенных крутоизогнутых патрубков и штамп дл его осуществлени
US5481892A (en) * 1989-08-24 1996-01-09 Roper; Ralph E. Apparatus and method for forming a tubular member
DE4103082A1 (de) * 1991-02-01 1992-08-27 Eichelberg & Co Gmbh H D Verfahren zum hydrostatischen umformen von hohlkoerpern aus kaltumformbarem metall und vorrichtung zur durchfuehrung des verfahrens
JP3448847B2 (ja) * 1992-07-29 2003-09-22 オリンパス光学工業株式会社 顕微鏡静止画像観察システム
JP3470761B2 (ja) * 1992-07-30 2003-11-25 日立電子エンジニアリング株式会社 コンピュータシステム
DE4322711C2 (de) * 1993-07-08 1995-06-08 Rofo Rohrbogen Und Formstuecke Verfahren zum Herstellen eines Rohrbogens
JPH07155857A (ja) * 1993-12-03 1995-06-20 Showa Alum Corp パイプのバルジ加工装置
DE9407812U1 (de) * 1994-05-11 1994-07-21 Zeuna Staerker Kg Rohrzusammenführung und Vorrichtung zu ihrer Herstellung
US5561902A (en) * 1994-09-28 1996-10-08 Cosma International Inc. Method of manufacturing a ladder frame assembly for a motor vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
EP0800874A1 (en) 1997-10-15
DE69703563T2 (de) 2001-05-31
US5927119A (en) 1999-07-27
JPH09271857A (ja) 1997-10-21
EP0800874B1 (en) 2000-11-22
DE69703563D1 (de) 2000-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3419195B2 (ja) バルジ加工方法および装置
JP4374399B1 (ja) ハイドロフォーム加工方法及びハイドロフォーム加工品
KR20060028816A (ko) 단조 방법, 단조 제품 및 단조 장치
EP2143508A1 (en) Method of hydroforming work
JP4631130B2 (ja) 異形管状製品およびその製造方法
JPH10175027A (ja) ハイドロフォーム加工用金属管
JP2010110776A (ja) 金属板の絞り加工方法
JP4798875B2 (ja) 金属管管端の拡管方法
JP4906849B2 (ja) 鋼管の拡管成形方法および鋼管の拡管成形装置
JP5157716B2 (ja) 自在継手用ヨークの製造方法
JP3738659B2 (ja) 金属管の液圧バルジ加工におけるピアシング方法及び金型並びに液圧バルジ加工部品
JP3794680B2 (ja) ハイドロフォーミング加工方法
JP2005095983A (ja) ベローズ管、並びにその製造方法および金型
JP3642244B2 (ja) 多角形断面部材の液圧成形方法、液圧成形型および自動車用多角形断面部材
JP4044706B2 (ja) ハイドロフォーム加工方法
RU2502574C2 (ru) Способ штамповки сильфонов из трубных заготовок
JPH0957380A (ja) 円筒部品の製造方法
JP3750843B2 (ja) リング状プレス成形品の据え込み増肉方法
WO2023105883A1 (ja) テーパ部を有する円筒体の成形方法
JP2004106025A (ja) ハイドロフォーミング用素材管、ハイドロフォーミング用素材管の成形方法及び成形装置
JP6665644B2 (ja) 拡径管部品の製造方法および製造装置
JP2003094140A (ja) 中空ラックバーの製造方法
JP2005205488A (ja) 金属管の加工方法
Jawad Design modification in a multi-stage deep drawing process
RU2314889C1 (ru) Способ штамповки осесимметричных деталей из трубных заготовок

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080418

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090418

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100418

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees