JP3417485B2 - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JP3417485B2
JP3417485B2 JP25362492A JP25362492A JP3417485B2 JP 3417485 B2 JP3417485 B2 JP 3417485B2 JP 25362492 A JP25362492 A JP 25362492A JP 25362492 A JP25362492 A JP 25362492A JP 3417485 B2 JP3417485 B2 JP 3417485B2
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拓夫 松村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機・ファクシミリ
・プリンター等の画像形成装置において用いられ、画像
が定着される用紙を順次1枚ずつ供給する給紙装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置で用いられる給紙装置は、
重ねて収容された所定の大きさの用紙を1枚ずつ取り出
し、画像の転写部へと供給するものであるが、その際に
2枚以上の用紙が重なって供給されるのを防止しなけれ
ばならない。このための手段として給紙ロールに圧接さ
れる摩擦部材を用いる方法、給紙ロールに圧接される摩
擦ロールを用いる方法等が知られている。
【0003】図9は、従来から知られている給紙装置の
一例であって、給紙ロールに圧接される摩擦部材を用い
たものを示す概略図である。この給紙装置は用紙を収容
する用紙トレイ47と、この用紙トレイから用紙を順次
取り出すフィードロール48と、用紙を搬送する給紙ロ
ール41と、回転自在に支持されバネ部材43により給
紙ロール側に付勢される加圧部材42と、この加圧部材
42の上面に取り付けられ、給紙ロール41に圧接され
る摩擦部材44とを有している。
【0004】このような給紙装置では、用紙がフィード
ロール48によって用紙トレイ47から取り出され、給
紙ロール41と摩擦部材44との圧接部へ送られる。給
紙ロール41は回転駆動されることにより、用紙を摩擦
部材44との間で挟持して搬送する。また、フィードロ
ール48から用紙が重なって供給された場合、摩擦部材
44の表面は用紙との摩擦が大きくなるようにされてお
り、重なった用紙の下側のものはこの摩擦力で停止す
る。給紙ロール41は上側の用紙に圧接されており、重
なった用紙間で滑って上側の用紙のみが搬送される。
【0005】図10は、従来から知られている給紙装置
の他の例であって給紙ロール51に圧接される摩擦ロー
ル52を用いたものを示す概略図である。この給紙装置
は、回転可能に支持された摩擦ロール52が、バネ部材
59によって給紙ロール51と圧接するように付勢され
ている。この摩擦ロール52は容易に弾性的な変形を生
じる部材で形成されており、表面は用紙との摩擦が大き
くなるような措置が施されている。また、この摩擦ロー
ル52には回転抵抗が生じるようになっている。なお、
用紙トレイ57、フィードロール58は図9に示す例と
同様のものである。このような給紙装置では、用紙トレ
イ57から取り出された用紙は、給紙ロール51と摩擦
ロール52との間に挟持されて搬送され、用紙が重なっ
て供給された場合は摩擦ロール52の回転抵抗によって
下側の用紙が停止され、上側の用紙のみが搬送される。
【0006】上記のような従来の給紙装置では用紙と摩
擦部材44との間または用紙と摩擦ロール52との間で
摩擦力が生じており、この摩擦力の変動等により、加圧
部材42(リタード部材)に振動が生じて異常音を発生
したり、摩擦ロール52が回転方向に振動して、異常音
を発生することがある。このような振動による異常音の
発生を防止する方法が、例えば特開昭64−8147号
公報、特開昭63−180638号公報に示されてい
る。特開昭64−8147号公報に開示される用紙の給
送装置では、給紙ロールに接触して用紙が複数枚重なっ
て送られるのを防止する分離体に重りを付加し、振動系
の固有振動数を低くすることによって振動が励起される
のを防止し、異常音を低減するものである。また、特開
昭63−180638号公報に開示されるシート給送装
置は、摩擦部材を有する分離手段に、往復動が可能な重
りを備えたインパクトダンパーもしくは粘性液体中で重
りが振動するラチェスタダンパーを取り付けたものであ
り、これによって振動を減衰させようとするものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
ら知られている給紙装置では次のような問題点を有して
いる。特開昭64−8147号公報に開示される給紙装
置では振動を防止するためには大きな重りを付加しなけ
ればならない場合があり、装置が大型化するとともに重
量も大きくなるという問題点がある。また、特開昭63
−180638号公報に開示されるシート給送装置で
は、高い周波数領域の振動については有効に減衰させる
ことができるが低い周波数領域の振動に対しては効果が
期待できない。さらにインパクトダンパーやラチェスタ
ダンパーを設けることには製造コストが高くなるという
問題点もある。
【0008】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、給紙ロールに圧接される
加圧部材または加圧ロールの振動を簡単な構造で、装置
を大型化することなく防止し、異常音の発生のない給紙
装置を得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、 用紙収容部から取り
出された用紙を搬送する給紙ロールと、 この給紙ロー
ルに対して付勢される加圧部材と、 この加圧部材を前
記給紙ロールに付勢する第1の弾性部材と、前記加圧部
材の表面に設けられ、前記給紙ロールに圧接される摩擦
部材とを備える給紙装置において、 前記加圧部材に対
して振動可能な状態で、第2の弾性部材により前記加圧
部材のみに支持された付加質量部を有するものとする。
【0010】請求項2に記載の発明は、 前記請求項1
に記載の給紙装置において、 前記第2の弾性部材が、
一端付近で加圧部材に固定される板状のバネからなり、
前記付加質量部がこの板状のバネに固定される位置も
しくはこの板状のバネの前記加圧部材に固定される位置
が可変となるものとする。
【0011】請求項3に記載の発明は、 前記請求項1
に記載の給紙装置において、 第2の弾性部材が粘弾性
挙動を示す材料であるものとする。
【0012】請求項4に記載の発明は、 用紙収容部か
ら取り出された用紙を搬送する給紙ロールと、 弾性部
材からなり、給紙ロールに圧接される摩擦ロールとを有
する給紙装置において、 前記摩擦ロールと同じ支持軸
上に、弾性接続部材を介して取り付けられた回転慣性を
有する付加質量部を、前記摩擦ロールとは別個に設ける
ものとする。
【0013】請求項5に記載の発明は、 前記請求項4
に記載の給紙装置において、 前記弾性接続部材を粘弾
性挙動を示す材料からなるものとする。
【0014】上記請求項1から請求項3に記載の発明の
構成において、上記摩擦部材は、給紙ロールとの圧接部
で搬送される用紙が複数枚重なっている場合には接触す
る用紙の搬送を停止することができる程度の摩擦係数を
有するものであり、一方、給紙ロールによって搬送され
る用紙が1枚のときには表面を摺動できる程度に設定さ
れるものである。また、上記付加質量部の質量は第2の
弾性部材の弾性係数とともに、形成される振動系の固有
振動数が望ましいものとなるように調整することができ
るものである。
【0015】上記請求項2に記載の発明の構成におい
て、付加重量部と板バネとを固定する構造、または板バ
ネと加圧部材とを固定する構造は、たとえば板バネに長
孔または多数のネジ孔を設け、ボルトによって締め付け
て固定する方法等を採用することができる。上記請求項
又は請求項4に記載の発明において、弾性部材もしく
は弾性接続部材はコイルバネ、板状バネ、ゴム等ほぼ弾
性的な挙動を示す材料で構成されるものである。
【0016】また、請求項3または請求項5に記載の発
明において、粘弾性挙動を示す材料は、応力とひずみと
の間の関係で、弾性と同時に粘性を示す材料であり、例
えば応力δとひずみεとの関係が
【数1】 で示されるものである。ここでEは弾性係数、ηは粘性
係数である。上記請求項4に記載の発明の構成におい
て、付加質量部はその重心が、これを支持する上記摩擦
ロールの軸心と一致するように取り付けられるのが望ま
しく、また、この支持軸周りに均等な質量を有するもの
が望ましい。
【0017】
【作用】上記請求項1に記載の給紙装置では、加圧部材
が第1の弾性部材によって給紙ロールに圧接するように
付勢され、この加圧部材には第2の弾性部材を介して付
加質量部が支持されているので、第1の弾性部材と加圧
部材と第2の弾性部材と付加質量部とで振動系が形成さ
れる。この振動系は比較的大きな質点を有する加圧部材
と付加重量部とが2つの弾性部材によって接続されてい
るのでほぼ2質点系の振動系となり、2つの振動モード
を有することになる。したがって従来の給紙装置が1質
点系の振動挙動を示すのに対し、本発明の特徴部分であ
る付加質量部と第2の弾性部材とによって振動系が変化
し、固有振動数を大きく変動させることができる。これ
により加圧部材の固有振動数に近い周波数領域の振動が
用紙と摩擦部材との間で生じる場合でも、付加質量部を
設けることによって固有振動数を変動させて、加圧部材
の振動を小さくすることができ異常音の発生が防止され
る。
【0018】また、第2の弾性部材が一端付近で加圧部
材に固定される板バネからなり、付加質量部が板バネに
固定される位置もしくは板バネが加圧部材に固定される
位置が可変となっている給紙装置では、上記固定される
位置を変えることによって板バネの変形する部分の長さ
が変動し、バネ定数が変動する。これにより、振動系の
固有振動数を調整することができ、固有振動数が摩擦に
より発生する振動の周波数とできるだけ離れた値となる
ようにすることによって加圧部材の振動は小さくなり、
異常音の発生が防止される。
【0019】請求項3に記載の発明に係る給紙装置で
は、第2の弾性部材が弾性部材に代えて粘弾性部材とさ
れているので、形成される振動系が振動したときに粘性
による減衰が生じ、振動の防止効果が向上する。
【0020】請求項4に記載の発明に係る給紙装置で
は、ほぼ弾性挙動を示す材料からなる摩擦ロールが給紙
ロールと圧接されており、摩擦ロールの表面へ作用する
摩擦力が変動すると、摩擦ロールに回転方向の振動を生
じ得ることになる。さらに摩擦ロールの支持軸には弾性
接続部材を介して回転慣性を有する付加質量部が上記摩
擦ロールとは別個に取り付けられているので、支持軸と
付加質量部との間でも回転方向の変形が生じ、回転方向
の振動が生じ得る。したがって、弾性材料からなる摩擦
ロールと、支持軸と、弾性接続部材と、付加質量部と
が、回転方向に振動するほぼ2質点系の振動系となる。
この振動系は2つの固有振動数を有し、本発明の特徴部
分である付加質量部を弾性接続部材を介して設けること
により、固有振動数が大きく変動することになる。これ
により、給紙ロールによって搬送される用紙と摩擦ロー
ルとの間で摩擦により生じる振動の周波数と、上記振動
系の固有振動数との差が大きくなるように調整でき、摩
擦ロールの回転方向の振動およびこれにともなう異常音
の発生が防止される。
【0021】また、請求項5に記載の発明に係る給紙装
置は、上記請求項4に記載の給紙装置における弾性接続
部材を弾性的な性質を有する材料からなるものに代えて
粘弾性挙動を有する材料からなるものとしているので、
形成される振動系が粘性による減衰を有することにな
り、振動の防止効果が増大する。
【0022】
【実施例】以下本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明の第1の実施例である給紙装置を示す
概略構成図である。この給紙装置は、所定の大きさにカ
ットされた用紙を収容する用紙トレイ7と、この用紙ト
レイから用紙を1枚ずつ順次取り出すフィードロール8
と、用紙を搬送する給紙ロール1と、回動自在に支持さ
れ第1のコイルバネ3によって給紙ロール側に付勢され
る加圧板2と、この加圧板2の上面に取り付けられ、給
紙ロール1に圧接される摩擦部材4と、上記加圧板2に
一端が支持された第2のコイルバネ6を介して取り付け
られた付加質量部5とを有している。上記摩擦部材4は
合成樹脂等の材料によって形成されるものであり、用紙
との間の摩擦係数は、重ねられた2枚の用紙間の摩擦係
数より大きく、給紙ロールと用紙との間の摩擦係数より
小さくなるように材料の選定、処理が行なわれている。
【0023】このような給紙装置では、用紙がフィード
ロール8によって用紙トレイ7から取り出され、給紙ロ
ール1と摩擦部材4との圧接部へ送られる。給紙ロール
1と摩擦部材4との間に挟持された用紙は、給紙ロール
1が回転駆動されることによって搬送される。このと
き、用紙と摩擦部材4との間の摩擦力は、用紙と給紙ロ
ール1との摩擦力より小さく、用紙は摩擦部材4との間
で摺擦される。これにともない摩擦部材4およびこれを
支持する加圧板2に支持軸9を中心とする回転方向の振
動が生じることがある。この振動は第2のコイルバネ6
を介して付加質量部5にも伝達され、第1のコイルバネ
3と、加圧板2と、第2のコイルバネ6と、付加質量部
5とで構成される構造系の振動となる。これは2質点系
の振動にほぼ近似するものである。
【0024】このような振動系では、固有振動数が2つ
あり、従来例である付加質量部を有しない振動系と比べ
て同じ第1のコイルバネと加圧板を用いても固有振動数
の値が大きく異なることになる。したがって適切なバネ
係数を有する第2のコイルバネと適切な質量を有する付
加質量部とを用いることによって入力される振動の増幅
度を低減することができ、加圧板の振動による異常音の
発生が防止される。
【0025】上記のような第2のコイルバネを介して取
り付けられた付加質量部を備えることによる固有振動数
の変動を、図2に示すような2質点系の振動系にモデル
化して計算し、その結果を以下に示す。図2に示すよう
な2質点系に振動xが入力されたときの、質点M1 すな
わち加圧板の振動yの振幅増幅度は次に示す式により算
出する。
【0026】
【数2】
【0027】
【数3】
【0028】一方、上記本発明の実施例と従来例とを比
較するために付加質量部を有しないもの、すなわち図3
に示すような1質点系の振動モデルに振動xが入力され
た場合の増幅度について計算し、その結果を併せて示
す。なお、1質点系の振動の振幅増幅度は以下に示す式
により計算する。
【数4】
【0029】図4は、上記(1−4)式、(2−4)式
を図示したものであり、横軸に入力される振動の周波数
fをf1 との比によって示すものであり、縦軸に振幅の
増幅度を示す。振幅の増幅度Aは、 A(dB)=10・log(出力/入力) で示され、加圧板の振動および異常音の発生を抑制する
には増幅度A(dB)を0(dB)以下とする必要があ
る。
【0030】図中に示すa線は従来例1についての結果
を示すものであり、加圧板の固有振動数と、給紙ロール
と摩擦部材との間で発生しする振動の周波数領域がほぼ
同じ場合である。このような場合は加圧板が共振し、大
きな振動が生じる。図中に示すb線は、加圧板の質量を
上記従来例1の2倍としたものであり、固有振動数は多
少小さくなるが入力される振動の周波数領域で増幅度A
が0(dB)以上となる部分があり、0(dB)以下と
するためには極めて大きい質量を付加する必要があるこ
とが示される。
【0031】これに対し、図中に示すc線、d線は本発
明の実施例である2質点系の振動モデルの計算結果を示
すものであり、下記のような条件でバネを介して付加質
量部を取り付けているが、いずれも入力される振動の周
波数領域で増幅度Aが0(dB)以下となっている。 c線:f1 =f2 , k1 /k2 =1 d線:f1 =f2 , k1 /k2 =2 なお、k1 はa〜dいずれの場合も同じ値であり、M1
はa,c,dの場合にいずれも同じ値で、bの場合はこ
れらの値の2倍となっている。
【0032】図5は、本発明の第2の実施例である給紙
装置を示す概略構成図である。本実施例は図1に示す第
1の実施例の第2のコイルバネに代えて粘弾性挙動を示
す合成樹脂を用いたものであり、この粘弾性部材16を
介して付加質量部15を加圧板12に取り付けている。
なお、給紙ロール11、加圧板12、コイルバネ13、
摩擦部材14、用紙トレイ17、フィードロール18は
図1に示す第1の実施例と同様のものが用いられてい
る。このような給紙装置では、粘弾性部材16の粘性に
よる振動の減衰効果が期待でき、振動を低減する効果が
大きい。
【0033】図6は本発明の第3の実施例である給紙装
置を示す概略構成図である。本実施例は、図1に示す第
1の実施例の第2のコイルバネに代えて板バネ26を用
いたものであり、板バネのたわみによって付加質量部2
5がほぼ上下方向に変位するようになっている。なお、
給紙ロール21、加圧板22、コイルバネ23、摩擦部
材24、用紙トレイ27、フィードロール28は図1に
示す第1の実施例と同様のものが用いられている。この
ような給紙装置では、図1に示す第1の実施例と同様の
効果が得られるとともに、図7に示すように板バネに長
孔26aを設け、この長孔26aを貫通するボルト27
で付加質量部25を固定することにより、バネ定数を変
えることができ、固有振動数を調整することが可能とな
る。
【0034】図8は、本発明の第4の実施例である給紙
装置を示す概略構成図である。この給紙装置は、所定の
大きさにカットされた用紙を収容する用紙トレイ37
と、この用紙トレイから用紙を1枚ずつ順次取り出すフ
ィードロール38と、用紙を搬送する給紙ロール31
と、回転可能に支持されバネ部材によって給紙ロールと
圧接するように付勢された摩擦ロール32と、この摩擦
ロール32の支持軸33に弾性接続部材36を介して取
り付けられたリング状の付加質量部35とを有してい
る。
【0035】上記摩擦ロール32は給紙ロール31が回
転駆動されることにより、圧接部の摩擦力で従動するも
のであり、容易に弾性的な変形が生じる材料で形成さ
れ、表面は用紙との摩擦が大きくなるような措置が施さ
れている。この摩擦ロール表面と用紙との間の摩擦係数
は、重なった2枚の用紙間の摩擦係数より大きく、用紙
と給紙ロール31との間の摩擦係数よりも小さくなって
いる。また、この摩擦ロールには回転に対する抵抗が生
じるようになっており、摩擦ロール32と給紙ロール3
1との圧接部に用紙が2枚以上重なって供給されたとき
には、下層の用紙と接触したまま停止し、重なった用紙
間で滑らせて上層の用紙のみを搬送するようになってい
る。
【0036】このような給紙装置では、用紙トレイ37
から供給された用紙は、給紙ロール31と摩擦ロール3
2との間に挟持されて搬送されるが、摩擦ロール32が
回転抵抗を有しているために、圧接部の摩擦力で駆動さ
れたときに、回転方向の弾性変形を生じる。この変形は
摩擦力の変動等により、回転方向の振動となる。この振
動は弾性接続部材を介して付加質量部にも伝達され、2
質点系の振動に近似される振動挙動を生じる。したがっ
て、第1〜第3の実施例と同様、固有振動数を変えて、
摩擦ロール32の振動を低減し、異常音の発生部を防止
することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の給紙装置
では、給紙ロールに圧接される加圧部材または摩擦ロー
ルと、弾性部材または粘弾性部材を介して取り付けられ
る付加質量部とを有しており、2質点系に近似される振
動系とすることができる。したがって、付加質量部の付
加により、固有振動数を大きく変えることができ、摩擦
部材と用紙との間、または摩擦ロールと用紙との間で発
生する振動の振幅増幅度を低減することができ、加圧部
材または摩擦ロールの振動およびこれに起因する異常音
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である給紙装置を示す概
略構成図である。
【図2】本発明の効果を検証するために行なった概略計
算の構造モデルを示す図である。
【図3】本発明の効果を検証するために行なった従来例
についての概略計算の構造モデルを示す図である。
【図4】本発明の効果を検証するために行なった概略計
算の結果を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例である給紙装置を示す概
略構成図である。
【図6】本発明の第3の実施例である給紙装置を示す概
略構成図である。
【図7】上記第3の実施例で用いられる第2の弾性部材
および付加重量部を示す詳細図である。
【図8】本発明の第4の実施例である給紙装置を示す概
略構成図である。
【図9】従来の給紙装置を示す概略構成図である。
【図10】従来の給紙装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1,11,21 給紙ロール 2,12,22 加圧板(加圧部材) 3 第1のコイルバネ(第1の弾性部
材) 4,14,24 摩擦部材 5,15,25 付加質量部 6 第2のコイルバネ(第2の弾性部
材) 7,17,27 用紙トレイ 8,18,28 フィードロール 9 支持軸 13,23 コイルバネ(第1の弾性部材) 16 粘弾性部材 26 板バネ(第2の弾性部材) 31 給紙ロール 32
摩擦ロール 33 支持軸 35
付加質量部 36 弾性接続部材 37
用紙トレイ 38 フィードロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−89731(JP,A) 特開 昭58−82933(JP,A) 特開 昭63−180638(JP,A) 特開 昭62−295843(JP,A) 特開 昭58−203674(JP,A) 実開 平2−64540(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 1/00 - 3/68

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用紙収容部から取り出された用紙を搬
    送する給紙ロールと、 この給紙ロールに対して付勢される加圧部材と、 この加圧部材を前記給紙ロールに付勢する第1の弾性部
    材と、 前記加圧部材の表面に設けられ、前記給紙ロールに圧接
    される摩擦部材とを備える給紙装置において、前記加圧部材に対して振動可能な状態で、第2の弾性部
    材により前記加圧部材のみに支持された 付加質量部を有
    することを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の給紙装置におい
    て、 前記第2の弾性部材が、一端付近で加圧部材に固定され
    る板状のバネからなり、 前記付加質量部がこの板状のバネに固定される位置もし
    くはこの板状のバネの前記加圧部材に固定される位置が
    可変となっていることを特徴とする給紙装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の給紙装置におい
    て、 第2の弾性部材が粘弾性挙動を示す材料としたことを特
    徴とする給紙装置。
  4. 【請求項4】 用紙収容部から取り出された用紙を搬
    送する給紙ロールと、弾性材料からなり、 給紙ロールに圧接される摩擦ロール
    とを有する給紙装置において、前記摩擦ロールと同じ支持軸上に、弾性接続部材を介し
    て取り付けられた回転慣性を有する付加質量部を、前記
    摩擦ロールとは別個に設けた ことを特徴とする給紙装
    置。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載の給紙装置におい
    て、 前記弾性接続部材を粘弾性挙動を示す材料とした ことを
    特徴とする給紙装置。
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