JP6188329B2

JP6188329B2 - シート給送装置及び画像形成装置

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Publication number: JP6188329B2
Application number: JP2013003897A
Authority: JP
Inventors: 翔太加瀬; 川西　稔; 稔川西; 石井　啓貴; 石井　　啓貴; 圭介藤田; 明典横田
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 2013-01-11
Filing date: 2013-01-11
Publication date: 2017-08-30
Anticipated expiration: 2033-01-11
Also published as: US20140197592A1; JP2014133647A; CN107055140B; US9022381B2; CN103922166B; CN103922166A; CN107055140A

Description

本発明は、シートを給送するシート給送装置及びこのシート給送装置を備えた画像形成装置に関するものである。

従来、複写機やプリンタ等の画像形成装置は、給送トレイなどに積載されたシートを画像形成部へ給送するシート給送装置を備えている。このようなシート給送装置には、給送トレイに積載されたシートを給送する給送手段と、シートを１枚ずつ分離するための分離手段が設けられている。

そして、このような分離手段として、シートを摩擦力により１枚ずつ分離するために、分離パッドが用いられることがある。

上記の分離パッドを用いた分離方式では、給送ローラとシートの摩擦力をＦｒｃ１、シートと分離パッドとの摩擦力をＦｒｃ２、シート同士の摩擦力をＦｒｃ３とすると、Ｆｒｃ１＞Ｆｒｃ２＞Ｆｒｃ３の関係をみたすことで、シートを１枚ずつ分離することができる。

特許文献１には、分離パッドを保持する保持部材と分離パッドを給送ローラに向けて付勢する加圧部材の間に制振材を配置することを特徴とした給送装置が記載されている。また特許文献２には、分離パッドと保持部材の間に制振材を配置することを特徴とした給送装置が記載されている。特許文献１、２に記載のシート給送装置によれば、シートと分離パッドの当接時に発生する振動が加圧部材への伝達されることを低減できる。そのため、加圧部材の振動による異音の発生を低減することができる。

特開２００１−１９１９６特許２５３３５６６

しかしながら、上記の特許文献１、２に記載される従来のシート給送装置では、分離性能の安定性に関しては記載されていない。図９を参照し、特許文献１、２のシート給送装置の課題を説明する。図９（ａ）は、特許文献１の構成を示す図であり、図９（ｂ）は特許文献２の構成を示す図である。

図９（ａ）に示すように特許文献１では、分離パッド２４を保持する分離パッド保持部２６と分離パッド２４を不図示の給送ローラに向けて付勢する分離パッド加圧部２５の間に制振材２７が配置されている。また図９（ｂ）に示すように特許文献２では、分離パッド２４と分離パッド保持部２６の間に制振材２７が配置されている。

これらの構成は、制振材２７の分離圧方向の厚みが変化すると、分離パッド加圧部２５の作用長が変化し、分離パッド加圧部２５の加圧力が変化する。よって、制振材２７の厚みのばらつきが、分離圧に影響を与えてしまう。また、分離パッド加圧部２５の加圧力によって制振材２７は圧縮変形するために、制振材２７自身が分離圧方向に弾性力や粘性力を有する。よって弾性率や粘性率のばらつきが、分離圧に影響を与えてしまう。そして、分離圧が変化してしまうと、シートの分離性能が低下する場合がある。

以上説明したように、特許文献１及び特許文献２に記載の構成では、制振材２７の厚み、弾性率、粘性率のばらつきが、分離圧に影響を与えてしまうことよって、分離性能が不安定になる場合があった。

上記のような状況を鑑みて、本発明の目的は、分離性能に不具合を発生することなく加圧部材の振動による異音を低減することである。

本発明は、シートを給送する給送手段と、前記給送手段により給送されるシートを摩擦力により１枚ずつ分離するための分離手段と、前記分離手段を保持する保持手段と、一方の端部が前記保持手段と当接し、前記保持手段を前記給送手段に対して加圧する加圧手段と、前記加圧手段の他方の端部と当接する固定手段と、前記加圧手段に取り付けられ、前記加圧手段が振動することを抑制する制振手段を有し、前記制振手段は、前記保持手段及び前記固定手段の両方と当接しない位置に配置されているマイラー部材であって前記加圧手段の加圧方向と略垂直な面を持つ前記マイラー部材を備えることを特徴とするシート給送装置である。

本発明によれば、加圧手段に取り付けられる制振手段は、保持手段及び固定手段の両方と当接しない。これにより、分離性能に不具合を発生することなく加圧手段の振動による異音を低減することができる。

（ａ）第１の実施形態が適用された画像形成装置の全体構成を示す図、（ｂ）第１の実施形態が適用されたシート給送装置の斜視図（ａ）第１の実施形態に係るスポンジ部材の斜視図、（ｂ）第１の実施形態に係る分離手段の断面図シートが搬送ローラ対より搬送されている状態の第１の実施形態を示す断面図第１の実施形態に係るスポンジ部材の空気抵抗による振動低減効果を説明する図（ａ）第２の実施形態に係るマイラー部材の斜視図、（ｂ）第２の実施形態に係る分離手段の断面図シートが搬送ローラ対より搬送されている状態の第２の実施形態を示す断面図第２の実施形態に係るマイラー部材の空気抵抗による振動低減効果を説明する図第２の実施形態に係るマイラー部材の動吸振器としての振動低減効果を説明する図従来のシート給送装置の説明図

（第１の実施形態）
図１から図４を参照して、本発明の第１の実施形態の形態を説明する。図１（ａ）は、第１の実施形態が適用された画像形成装置の全体構成を示す図である。図１（ｂ）は、第１の実施形態が適用されたシート給送装置の斜視図を示す。

まず、第１の実施形態の構成について説明する。シートＳを給送する給送手段としての給送ローラ１は、積載板６に積載されたシートＳを給送する。不図示の駆動手段からの駆動により回転する給送ローラ１の回転軸４には、給送ローラ１が給送ローラの回転軸４の回転に伴って回転するように、給送ローラ１を保持する給送ローラホルダ５が設けられている。

給送コロ２は、給送ローラ１の両側に回転自在に取り付けられている。給送ローラ１の回転軸４には、給送ローラ１の回転軸４の回転に伴って回転する給送カム３が取り付けられている。

積載板６は積載板揺動中心６ａを中心に上下に揺動可能であり、積載板加圧部７により給送ローラ１に向けて付勢されている。積載板６の側面部には、給送カム３と当接する積載板カム８が配置されている。積載板６は給送カム３の回転と連動して、積載板６上のシートが給送ローラ１と当接する給送位置と、積載板６上のシートが給送ローラ１と離間する離間位置の間を揺動する。

給送ローラ１に給送されるシートＳは、分離手段としての分離パッド９によって、摩擦力により一枚ずつ分離される。分離パッド９は分離パッド保持部１１に保持され、分離パッド固定手段１２により装置本体１３に対して揺動可能に固定されている。分離パッド９は、分離パッド加圧部としての圧縮コイルバネ１０により給送ローラ１に向けて弾性的に付勢されており、片方の端部を分離パッド固定手段１２に固定され、他方の端部を分離パッド保持部１１に固定されている。装置本体１３は、感光ドラム１８や不図示の現像器を一体化したカートリッジ２０を着脱可能に備えている。レーザスキャナ２１が、画像信号に応じた露光を行うことで、感光ドラム１８上に静電潜像が形成される。感光ドラム１８上に形成された静電潜像は、現像器に現像されトナー画像として可視化される。

給送ローラ１と分離パッド９により一枚に分離されて給送されたシートＳは、搬送ガイド１６に沿って搬送ローラ対１７に向けて搬送される。搬送ローラ対１７により搬送されるシートは、感光ドラム１８に形成されたトナー画像をシートＳに転写する転写ローラ１９により、トナー画像が転写される。その後、定着部２２で加熱及び加圧されることで、シートに画像が定着される。定着部２２で画像が定着されたシートは、排出ローラ対２３により装置本体１３の外に排出される。

本実施形態のシート給送装置は、圧縮コイルバネ１０に取り付けられる制振手段としてのスポンジ部材１４を備えている。スポンジ部材１４は、圧縮コイルバネ１０の振動を抑制し、シートを給送する際の異音を低減させるための部材である。図２を参照して、スポンジ部材１４の構成を詳細に説明する。図２（ａ）は第１の実施形態に係るスポンジ部材１４の斜視図である。図２（ｂ）は第１の実施形態に係る分離手段の圧縮コイルバネ１０位置での断面図である。

圧縮コイルバネ１０は、給送されるシートが分離パッド９により分離される際に、シートの厚みの分だけ縮み、シートが分離パッドを通過すると、付勢力により縮んだ状態から元に戻る。

スポンジ部材１４は図２（ａ）に示すように、中心に穴を設けた直方体形状であり、穴の内側面部１４ａと、内側面部１４ａに略垂直な天面部１４ｂと底面部１４ｃを有する。スポンジ部材１４は図２（ｂ）に示すように、内側面部１４ａが圧縮コイルバネ１０の外周に取り付けられる。この時、天面部１４ｂ及び底面部１４ｃが、圧縮コイルバネ１０の加圧方向に対して略垂直となるように、スポンジ部材１４は圧縮コイルバネ１０に取り付けられる。またスポンジ部材１４は、圧縮コイルバネ１０の加圧方向において、略中央に配置され、分離パッド保持部１１や分離パッド固定手段１２とは当接しないように構成される。なお、本実施形態においては、スポンジ部材１４は、シート給送動作時に圧縮コイルバネ１０がシートの厚み分だけ圧縮されても、分離パッド保持部１１及び分離パッド固定手段１２と当接することはない。また、スポンジ部材１４の内側面の直径が圧縮コイルバネ１０の直径よりも狭くなるように、スポンジ部材１４と圧縮コイルバネ１０が構成されているので、スポンジ部材１４が自重により落下することがない。

次に、図３と図４を参照して、第１の実施形態の動作を説明する。図３はシートＳが搬送ローラ対１７により搬送されている状態の第１の実施形態を示す断面図である。図３の断面は給紙ローラ１の位置である。図４は第１の実施形態に係るスポンジ部材１４の空気抵抗による振動低減効果を説明する図である。

図３に示すように、給送されたシートＳが搬送ローラ対１７に搬送される場合に、シートＳの一部は分離パッド９に当接する。このシートＳと分離パッド９の当接により振動が発生し（スティックスリップ現象）、振動は圧縮コイルバネ１０に伝達される。この際に、図４に示すようにスポンジ部材１４の天面部１４ｂや底面部１４ｃは、振動する圧縮コイルバネ１０の移動方向と逆側方向の空気抵抗を受ける。これによりスポンジ部材１４に取り付けられる圧縮コイルバネ１０の振動は低減される。

以上説明したように、シートＳと分離パッド９の当接時に発生する振動が圧縮コイルバネ１０に伝達された場合も、圧縮コイルバネ１０の振動による異音の発生を低減できる。

さらに、スポンジ部材１４は圧縮コイルバネ１０の外周に配置することで、分離パッド保持部１０などの周辺部品と干渉しない範囲で、天面部１４ｂ、底面部１４ｃを大きくできる。これにより、空気抵抗による振動低減効果を大きくすることができる。

また、スポンジ部材１４は圧縮コイルバネ１０の加圧方向において、中心位置に配置され、天面部１４ｂや底面部１４ｃは、分離パッド保持部１１と分離パッド固定手段１２と当接はしていない。この構成により、スポンジ部材１４は圧縮コイルバネ１０の作用長を変化させないので、圧縮コイルバネ１０の加圧力への影響を小さくできる。また、スポンジ部材１４の分離圧方向の圧縮変形量は微小なので、スポンジ部材１４の分離圧方向の弾性力や粘性力への影響も小さくできる。したがって、スポンジ部材１４が分離圧に与える影響を小さくできるので、スポンジ部材１４が分離性能に不具合を及ぼすことがない。

なお、以上の第１の実施形態の説明では、スポンジ部材１４が圧縮コイルバネ１０の加圧方向の略中央の位置に配置される構成について説明したが、本発明はこれに限定されるべきではない。

（第２の実施形態）
図５から図８を参照して、第２の実施形態のシート給送装置について説明する。以下の第２の実施形態の説明においては、第１の実施形態と共通する構成及び動作については、適宜説明を省略する。

まず、第２の実施形態の構成について説明する。本実施形態のシート給送装置は、圧縮コイルバネ１０に取り付けられるけられる制振手段として、可撓性を有するマイラー部材１５を備えている。図５を参照して、マイラー部材１５の構成を詳細に説明する。図５（ａ）は第２の実施形態に係るマイラー部材１５の斜視図である。図５（ｂ）は第２の実施形態に係る分離手段の圧縮コイルバネ１０の位置での断面図である。

マイラー部材１５は図５（ａ）に示すようにシート形状で形成され、平面部１５ｂと平面部１５ｂの中心を切り起こした、切り起こし部１５ａを有する。マイラー部材１５は図５（ｂ）に示すように、切り起こし部１５ａが圧縮コイルバネ１０の外周に取り付けられる。この時、平面部１５ｂが圧縮コイルバネ１０の加圧方向に対して略垂直になるように、マイラー部材１５が圧縮コイルバネ１０に取り付けられる。またマイラー部材１５は、圧縮コイルバネ１０の加圧方向中心に配置され、分離パッド保持部１１や分離パッド固定手段１２とは当接しないように構成される。

なお、マイラー部材１５の切り起こし部１５ａが元に戻ろうとする力が圧縮コイルバネ１０に作用するので、マイラー部材１５が自重により落下することはない。

次に、図６から図８を参照して、第２の実施形態の動作を説明する。図６はシートＳが搬送ローラ対１７により搬送されている状態の第２の実施形態を示す断面図である。図６の断面は給紙ローラ１の位置である。図７は第２の実施形態に係るマイラー部材の空気抵抗による振動低減効果を説明する図である。図８は第２の実施形態に係るマイラー部材１５の動吸振器としての振動低減効果を説明する図である。

図６に示すように、シートＳが搬送ローラ対１７に搬送される場合に、シートＳの一部は分離パッド９に当接する。このシートＳと分離パッド９の当接により振動が発生し、振動は圧縮コイルバネ１０に伝達される。この際に、図７に示すようにマイラー部材１５の平面部１５ｂは、振動する圧縮コイルバネ１０の移動方向と逆側方向の空気抵抗を受ける。これによりマイラー部材１５に取り付けられる圧縮コイルバネ１０の振動は低減される。さらに、図８に示すように平面部１５ｂが破線のように変形、振動することに運動エネルギーが消費されるため、圧縮コイルバネ１０が振動に要する運動エネルギーは減少する。このマイラー部材１５の動吸振器としての効果によっても圧縮コイルバネ１０の振動は低減される。

さらに、マイラー部材１５は圧縮コイルバネ１０の外周に配置することで、分離パッド保持部１０などの周辺部品と干渉しない範囲で、平面部１５ｂを大きくできる。これにより、空気抵抗による振動低減効果を大きくすることができる。

また、マイラー部材１５は圧縮コイルバネ１０の加圧方向中心位置に配置され、平面部１５ｂは、分離パッド保持部１１と分離パッド固定手段１２の両方と当接はしていない。この構成においては、マイラー部材１５は圧縮コイルバネ１０の作用長を変化させないので、圧縮コイルバネ１０の加圧力への影響を小さくできる。また、マイラー部材１５は分離圧方向に圧縮変形しないので、マイラー部材１５の分離圧方向の弾性力への影響も小さくできる。以上より、マイラー部材１５が分離圧に与える影響を小さくできる。

なお、以上の第２の実施形態の説明では、マイラー部材１５は圧縮コイルバネ１０の加圧方向の略中央の位置に配置される構成について説明したが、本発明はこれに限定されるべきではない。

また、以上の第１及び第２の実施形態の説明では、分離手段として分離パッド９を用いる構成について説明したが、本発明はこれに限定されるべきではない。例えば、分離パッド９の代わりに、分離ローラやリタードローラを用いてもよい。分離ローラを用いた分離機構では、回転軸に軸支された分離ローラは、給送ローラに向けて付勢される。そして、分離ローラは、トルクリミッタにより所定の負荷を受けながら、回転軸を中心に、反時計周り方向に従動回転する。

また、以上説明した実施形態では、シートに画像を形成する画像形成部として、電子写真画像形成プロセスを例に挙げて説明したが、本発明は電子写真画像形成プロセスを用いたものに限定されない。例えば、シートに画像を形成する画像形成部として、ノズルからインク液を吐出させることによって、シートに画像を形成するインクジェット画像形成プロセスを用いるものであっても良い。

９分離パッド
１０分離パッド加圧部（圧縮コイルバネ）
１１分離パッド保持部
１２分離パッド固定手段
１３装置本体
１４スポンジ部材
１４ａ内側面部
１４ｂ天面部
１４ｃ底面部
１５マイラー部材
１５ａ切り起こし部
１５ｂ平面部

Claims

シートを給送する給送手段と、
前記給送手段により給送されるシートを摩擦力により１枚ずつ分離するための分離手段と、
前記分離手段を保持する保持手段と、
一方の端部が前記保持手段と当接し、前記保持手段を前記給送手段に対して加圧する加圧手段と、
前記加圧手段の他方の端部と当接する固定手段と、
前記加圧手段に取り付けられ、前記加圧手段が振動することを抑制する制振手段を有し、
前記制振手段は、前記保持手段及び前記固定手段の両方と当接しない位置に配置されているマイラー部材であって前記加圧手段の加圧方向と略垂直な面を持つ前記マイラー部材を備えることを特徴とするシート給送装置。
前記制振手段は前記加圧手段の外周に取り付けられていることを特徴とする請求項１に記載のシート給送装置。
前記制振手段は、前記加圧手段の加圧方向において、前記加圧手段の略中央に取り付けられていることを特徴とする請求項１または２に記載のシート給送装置。
前記加圧手段は、圧縮コイルバネを有することを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載のシート給送装置。
請求項１乃至４のいずれか１項に記載のシート給送装置と、
前記シート給送装置によって給送されたシートに画像を形成する画像形成部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。