JP3414127B2 - 排煙脱硫装置の酸化空気供給制御方法及び装置 - Google Patents

排煙脱硫装置の酸化空気供給制御方法及び装置

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JP3414127B2 JP14281896A JP14281896A JP3414127B2 JP 3414127 B2 JP3414127 B2 JP 3414127B2 JP 14281896 A JP14281896 A JP 14281896A JP 14281896 A JP14281896 A JP 14281896A JP 3414127 B2 JP3414127 B2 JP 3414127B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙脱硫装置の酸
化空気供給制御方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、吸収剤として石灰(石灰石、消石
灰又は生石灰)を用いた排煙脱硫装置は、一般に図5に
示されるように、下部に形成された液溜り部1の吸収液
2を、循環ポンプ3の作動により、上部に配設されたス
プレーノズル4から噴霧して循環させると共に、外部か
ら供給される排ガスを前記スプレーノズル4から噴霧さ
れた吸収液2と接触せしめた後排出させる吸収塔5の前
記液溜り部1に、酸化用の空気を供給する酸化空気ブロ
ワ6を接続すると共に、液溜り部1内の吸収液2を撹拌
する撹拌機7を設け、後述する母液タンク25から供給
される吸収液23とサイロ8から供給される石灰9を混
練して吸収剤スラリー10を生成し且つ該吸収剤スラリ
ー10を前記吸収塔5の液溜り部1に供給するための吸
収剤スラリーピット11を設け、前記吸収塔5の底部か
ら吸収液2の一部が供給され且つ前記吸収塔5の液溜り
部1へ供給されるカセイソーダ等の中和剤12の一部が
供給され前記吸収液2と中和剤12を混合撹拌する中和
タンク13を設け、該中和タンク13から抽出された吸
収液14を濃縮せしめるシックナ15を設け、該シック
ナ15で濃縮された吸収液16が供給され該吸収液16
を撹拌する石膏分離機供給タンク17を設け、該石膏分
離機供給タンク17から抽出される吸収液16を脱水し
石膏19を生成するための石膏分離機20を設け、該石
膏分離機20で脱水された水21が供給され該水21の
一部を前記シックナ15へ供給するための濾液ピット2
2を設け、更に、前記シックナ15から上澄みの吸収液
23が供給され該吸収液23の一部を排水処理装置24
と吸収剤スラリーピット11へ供給し且つ残りを前記吸
収塔5の液溜り部1へ送るための母液タンク25を設け
てなる構成を有している。
【0003】尚、図5中、18は吸収塔5へ適宜補給さ
れる補給水である。
【0004】前述の如き排煙脱硫装置の場合、吸収液2
が循環ポンプ3の作動により循環しており、吸収塔5に
送り込まれた排ガスは、スプレーノズル4から噴霧され
る吸収液2と接触することにより、SO2(硫黄酸化
物)が吸収除去された後、外部へ排出される。
【0005】一方、前記排ガスからSO2を吸収した吸
収液2の一部は、吸収塔5の液溜り部1の底部から中和
タンク13へ供給され、該中和タンク13において中和
剤12と混合撹拌され、該混合撹拌された吸収液14が
シックナ15へ送られ、該シックナ15において濃縮さ
れ、該濃縮された吸収液16が石膏分離機供給タンク1
7を経て石膏分離機20へ送られ、該石膏分離機20に
おいて水分が除去され石膏19が生成される。
【0006】前記石膏分離機20で脱水された水21
は、濾液ピット22を経て前記シックナ15へ戻され、
又、該シックナ15における前記吸収液14の濃縮時に
出る上澄みの吸収液23は、母液タンク25を経て排水
処理装置24と吸収剤スラリーピット11へ供給される
と共に、前記吸収塔5の液溜り部1へ送られる。
【0007】前記吸収剤スラリーピット11へ供給され
た吸収液23は、該吸収剤スラリーピット11において
サイロ8から供給される石灰9と混練され、吸収剤スラ
リー10として前記吸収塔5の液溜り部1に供給され
る。
【0008】前記排水処理装置24へ送られた吸収液2
3は、排水処理装置24の硝化菌の作用により有害な窒
素化合物が分解され、且つCOD(化学的酸素要求量)
で表わされる還元性物質が前記排水処理装置24の高分
子材料からなる吸着樹脂により吸着された後、外部へ排
出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如き従来の排煙脱硫装置においては、酸化空気ブロワ6
によって吸収塔5へ供給される酸化空気量[Nm3
h]は、図6に示される如く、ボイラ負荷指令(発電機
出力)[MWD]とは無関係に、酸化空気ブロワ6の能
力の全量となるよう略一定に制御、もしくは、図7に示
される如く、ボイラ負荷指令に応じて二段階程度に制御
されており、脱硫の主反応に必要となる量以上の酸化空
気が供給されているため、副反応としてS28(過硫
酸)やIO3(ヨウ素酸)等の酸化性物質が生成されて
該酸化性物質の濃度が高まり、排水処理装置24の硝化
菌の活性低下が引き起こされたり、或いは硝化菌が死滅
してしまい、排水処理装置24の機能が低下すると共
に、該排水処理装置24の吸着樹脂の劣化が速まるとい
う問題を有していた。
【0010】本発明は、斯かる実情に鑑み、脱硫性能を
低下させることなく、酸化性物質の生成を抑制して排水
処理装置の機能低下を防止し得、且つ排水処理装置の吸
着樹脂の劣化を抑制し得る排煙脱硫装置の酸化空気供給
制御方法及び装置を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、吸収剤として
石灰を用いた吸収液と排ガスを接触せしめて排ガス中の
SO2を吸収除去し該排ガスと接触せしめた吸収液に酸
化空気を吹き込む吸収塔を備えた排煙脱硫装置の酸化空
気供給制御方法であって、ボイラ負荷が一定量以上増加
する場合に増負荷から静定後所定時間経過するまでのボ
イラ増負荷時には、無条件に所定量の酸化空気を吸収塔
へ供給する全量制御とする一方、前記ボイラ増負荷時以
外でボイラ負荷が静定した場合並びにボイラ負荷が減少
した場合のボイラ静定・減負荷時には、吸収SO2量に
応じた必要量の酸化空気を吸収塔へ供給する吸収SO2
量を指標とした酸化空気吹込倍率制御とすることを特徴
とする排煙脱硫装置の酸化空気供給制御方法にかかるも
のである。
【0012】又、本発明は、吸収剤として石灰を用いた
吸収液と排ガスを接触せしめて排ガス中のSO2を吸収
除去し該排ガスと接触せしめた吸収液に酸化空気を吹き
込む吸収塔を備えた排煙脱硫装置の酸化空気供給制御装
置であって、吸収塔の出口側の排ガス流量を検出する排
ガス流量検出器と、吸収塔の入口側における排ガス中の
SO2濃度を検出する入口側SO2濃度検出器と、吸収塔
の出口側における排ガス中のSO2濃度を検出する出口
側SO2濃度検出器と、前記入口側SO2濃度検出器で検
出されたSO2濃度と出口側SO2濃度検出器で検出され
たSO2濃度との差を求めて吸収SO2濃度を求め、該吸
収SO2濃度と前記排ガス流量検出器で検出された排ガ
ス流量との積を求めて吸収SO2量を求め、該吸収SO2
量に基づき必要酸化空気量を求め、ボイラ負荷が一定量
以上増加する場合に増負荷から静定後所定時間経過する
までのボイラ増負荷時には、酸化空気量を無条件に所定
量とする全量制御信号を出力信号として出力する一方、
前記ボイラ増負荷時以外でボイラ負荷が静定した場合並
びにボイラ負荷が減少した場合のボイラ静定・減負荷時
には、前記必要酸化空気量の信号を出力信号として出力
する演算器と、吸収塔へ供給される酸化空気の流量を調
整する流量調整ダンパと、吸収塔へ供給される酸化空気
の流量を検出し且つ該酸化空気の流量が前記演算器から
の出力信号と合致するよう流量調整ダンパへ開度指令信
号を出力する流量指示調節計とを備えたことを特徴とす
る排煙脱硫装置の酸化空気供給制御装置にかかるもので
ある。
【0013】上記手段によれば、以下のような作用が得
られる。
【0014】本発明の排煙脱硫装置の酸化空気供給制御
方法の場合、ボイラ負荷が一定量以上増加する場合に増
負荷から静定後所定時間経過するまでのボイラ増負荷時
には、無条件に所定量の酸化空気が吸収塔へ供給され全
量制御が行われる一方、前記ボイラ増負荷時以外でボイ
ラ負荷が静定した場合並びにボイラ負荷が減少した場合
のボイラ静定・減負荷時には、吸収SO2量に応じた必
要量の酸化空気が吸収塔へ供給され、吸収SO2量を指
標とした酸化空気吹込倍率制御が行われる。
【0015】又、本発明の排煙脱硫装置の酸化空気供給
制御装置の場合、入口側SO2濃度検出器により吸収塔
の入口側における排ガス中のSO2濃度が検出されると
共に、出口側SO2濃度検出器により吸収塔の出口側に
おける排ガス中のSO2濃度が検出され、更に、排ガス
流量検出器により吸収塔の出口側の排ガス流量が検出さ
れ、演算器へ入力され、該演算器においては、前記入口
側SO2濃度検出器で検出されたSO2濃度と出口側SO
2濃度検出器で検出されたSO2濃度との差が求められて
吸収SO2濃度が求められ、該吸収SO2濃度と前記排ガ
ス流量検出器で検出された排ガス流量との積が求められ
て、吸収SO2量が求められ、該吸収SO2量に基づき必
要酸化空気量が求められ、ここで、ボイラ負荷が一定量
以上増加する場合に増負荷から静定後所定時間経過する
までのボイラ増負荷時には、酸化空気量を無条件に所定
量とする全量制御信号が演算器から出力信号として流量
指示調節計へ出力され、該流量指示調節計から流量調整
ダンパへその開度を略全開とする開度指令信号が出力さ
れ、吸収塔へ供給される酸化空気量が略一定に制御され
る形となり、脱硫の主反応に必要となる充分な量の酸化
空気が吸収塔へ供給され、所望の脱硫性能が確保される
一方、前記ボイラ増負荷時以外でボイラ負荷が静定した
場合並びにボイラ負荷が減少した場合のボイラ静定・減
負荷時には、前記演算器からの必要酸化空気量の信号が
出力信号として前記流量指示調節計へ出力され、吸収塔
へ供給される酸化空気の流量が前記演算器からの出力信
号と合致するよう流量指示調節計から流量調整ダンパへ
開度指令信号が出力され、吸収SO2量に応じた必要量
の酸化空気が吸収塔へ供給される形となる。
【0016】この結果、本発明の排煙脱硫装置の酸化空
気供給制御方法及び装置においては、脱硫の主反応に対
する副反応が起こりにくくなってS28やIO3等の酸
化性物質が生成されにくくなり、該酸化性物質の濃度が
高まることが抑制され、排水処理装置の硝化菌の活性低
下が引き起こされたり、或いは硝化菌が死滅してしまう
ことがなくなり、排水処理装置の機能が低下せず、該排
水処理装置の吸着樹脂の劣化も抑えられる。
【0017】又、酸化性物質の生成を抑えるために酸化
空気量を絞り込み過ぎると、CODの値が許容値以上に
増加し脱硫性能も低下してしまうが、本発明の場合に
は、吸収SO2量に応じた必要量の酸化空気が吸収塔へ
供給されるため、脱硫性能を低下させることもなくCO
Dの値も計画範囲内に収まり、更に又、従来のように、
吸収塔へ供給される酸化空気量を、ボイラ負荷指令とは
無関係に、常時略一定に制御、もしくはボイラ負荷指令
に応じて二段階程度に制御するのではないため、酸化空
気供給用の酸化空気ブロワの消費動力も削減される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0019】図1〜図4は本発明を実施する形態の一例
であって、図中、図5〜図7と同一の符号を付した部分
は同一物を表わしており、基本的な構成は図5〜図7に
示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とする
ところは、図1〜図4に示す如く、ボイラ負荷が増加し
て静定後所定時間経過するまでのボイラ増負荷時には、
無条件に所定量の酸化空気を吸収塔5へ供給する全量制
御とする一方、前記ボイラ増負荷時以外でボイラ負荷が
静定した場合並びにボイラ負荷が減少した場合のボイラ
静定・減負荷時には、図3に示した関数f(x)を使用
して吸収SO2量35に応じた必要量の酸化空気を吸収
塔5へ供給するA/S制御、即ち吸収SO 2量を指標と
した酸化空気吹込倍率制御とするよう構成した点にあ
る。
【0020】尚、前記A/S制御における“A”は“A
ir”の略であって必要酸素空気量37を表わし、
“S”は“Sulfur”の略であって吸収SO2量3
5を表わしている。
【0021】図中、26は吸収塔5の出口側の排ガス流
量27を検出する排ガス流量検出器、28は前記吸収塔
5の入口側における排ガス中のSO2濃度29を検出す
る入口側SO2濃度検出器、30は前記吸収塔5の出口
側における排ガス中のSO2濃度31を検出する出口側
SO2濃度検出器、33は入口側SO2濃度検出器28で
検出されたSO2濃度29と出口側SO2濃度検出器30
で検出されたSO2濃度31との差を求めて吸収SO2
度32aを求め、該吸収SO2濃度32aと前記排ガス
流量検出器26で検出された排ガス流量27との積を求
めて吸収SO2量35を求め、該吸収SO2量35に基づ
き必要酸化空気量37を求め、ボイラ負荷が一定量以上
増加する場合に増負荷から静定後所定時間(およそ10
分程度)経過するまでのボイラ増負荷時には、酸化空気
量を無条件に所定量とする全量制御信号38を出力信号
40として出力する一方、前記ボイラ増負荷時以外でボ
イラ負荷が静定した場合並びにボイラ負荷が減少した場
合のボイラ静定・減負荷時には、前記必要酸化空気量3
7の信号を出力信号40として出力する演算器であり、
酸化空気ブロワ6の吸込側に、吸収塔5へ供給される酸
化空気の流量を調整する流量調整ダンパ43を設け、酸
化空気ブロワ6の吐出側に、吸収塔5へ供給される酸化
空気の流量を検出し且つ該酸化空気の流量が前記演算器
33からの出力信号40と合致するよう流量調整ダンパ
43へ開度指令信号42を出力する流量指示調節計41
を設けてある。尚、前記ボイラ負荷が増加して静定後ど
れだけの時間が経過するまでをボイラ増負荷時とするか
については、およそ10分程度が目安となるが、この時
間に関しては、排煙脱硫装置の規模の大きさ等に応じて
適宜設定するようにすることは言うまでもない。
【0022】前記演算器33は、図2に示す如く、入口
側SO2濃度検出器28で検出されたSO2濃度29と出
口側SO2濃度検出器30で検出されたSO2濃度31と
の差を求めて吸収SO2濃度32aを求める減算器32
と、該減算器32で求められた吸収SO2濃度32aと
前記排ガス流量検出器26で検出された排ガス流量27
との積を求めて、吸収SO2量35を求める乗算器34
と、該乗算器34で求められた吸収SO2量35に基づ
き必要酸化空気量37の信号を出力する関数発生器36
と、ボイラ負荷が一定量以上増加する場合に増負荷から
静定後所定時間経過するまでのボイラ増負荷時には、酸
化空気量を無条件に所定量とする全量制御信号38を出
力信号40として前記流量指示調節計41へ出力する一
方、前記ボイラ増負荷時以外でボイラ負荷が静定した場
合並びにボイラ負荷が減少した場合のボイラ静定・減負
荷時には、前記関数発生器36からの必要酸化空気量3
7の信号を出力信号40として前記流量指示調節計41
へ出力する切換リレー39とを備えてなる構成を有して
いる。
【0023】尚、前記関数発生器36には、図3に示す
ような関数が入力されており、該関数は、吸収SO2
35の増減に対し略比例させて必要酸化空気量37を増
減させることを表わしており、この関数の設定を適宜変
更することにより、酸化性物質とCODの値を所望の値
とすることができる。
【0024】次に、上記図示例の作動を説明する。
【0025】ボイラの起動から停止に致るまでの排煙脱
硫装置の運転時には、入口側SO2濃度検出器28によ
り吸収塔5の入口側における排ガス中のSO2濃度29
が検出されると共に、出口側SO2濃度検出器30によ
り吸収塔5の出口側における排ガス中のSO2濃度31
が検出され、更に、排ガス流量検出器26により吸収塔
5の出口側の排ガス流量27が検出され、演算器33へ
入力される。
【0026】該演算器33においては、前記入口側SO
2濃度検出器28で検出されたSO2濃度29と出口側S
2濃度検出器30で検出されたSO2濃度31との差が
減算器32で求められて吸収SO2濃度32aが求めら
れ、該吸収SO2濃度32aと前記排ガス流量検出器2
6で検出された排ガス流量27との積が乗算器34で求
められて、吸収SO2量35が求められ、前記乗算器3
4で求められた吸収SO2量35に基づき必要酸化空気
量37の信号が関数発生器36から切換リレー39へ出
力される。
【0027】ここで、ボイラ負荷が増加して静定後所定
時間経過するまでのボイラ増負荷時には、酸化空気量を
無条件に所定量とする全量制御信号38が切換リレー3
9から出力信号40として流量指示調節計41へ出力さ
れ、該流量指示調節計41から流量調整ダンパ43へそ
の開度を略全開とする開度指令信号42が出力され、酸
化空気ブロワ6によって吸収塔5へ供給される酸化空気
量が、酸化空気ブロワ6の能力の全量となるよう略一定
に制御される形となり、脱硫の主反応に必要となる充分
な量の酸化空気が吸収塔5へ供給され、所望の脱硫性能
が確保される。
【0028】一方、前記ボイラ増負荷時以外でボイラ負
荷が静定した場合並びにボイラ負荷が減少した場合のボ
イラ静定・減負荷時には、前記演算器33における関数
発生器36からの必要酸化空気量37の信号が切換リレ
ー39から出力信号40として前記流量指示調節計41
へ出力され、吸収塔5へ供給される酸化空気の流量が前
記演算器33からの出力信号40と合致するよう流量指
示調節計41から流量調整ダンパ43へ開度指令信号4
2が出力され、吸収SO2量35に応じた必要量の酸化
空気が吸収塔5へ供給される形となる。
【0029】尚、ボイラ負荷指令(発電機出力)が、例
えば、図4の上段に示すように変化した場合には、酸化
空気ブロワ6によって吸収塔5へ供給される酸化空気量
は、図4の下段に示すように制御されることとなる。
【0030】この結果、脱硫の主反応に対する副反応が
起こりにくくなってS28やIO3等の酸化性物質が生
成されにくくなり、該酸化性物質の濃度が高まることが
抑制され、排水処理装置24の硝化菌の活性低下が引き
起こされたり、或いは硝化菌が死滅してしまうことがな
くなり、排水処理装置24の機能が低下せず、該排水処
理装置24の吸着樹脂の劣化も抑えられる。
【0031】こうして、脱硫性能を低下させることな
く、酸化性物質の生成を抑制して排水処理装置24の機
能低下を防止し得、且つ排水処理装置24の吸着樹脂の
劣化を抑制し得る。
【0032】又、酸化性物質の生成を抑えるために酸化
空気量を絞り込み過ぎると、CODの値が許容値以上に
増加し脱硫性能も低下してしまうが、本図示例の場合に
は、吸収SO2量35に応じた必要量の酸化空気が吸収
塔5へ供給されるため、脱硫性能を低下させることもな
くCODの値も計画範囲内に収めることができ、更に
又、従来のように、酸化空気ブロワ6によって吸収塔5
へ供給される酸化空気量を、ボイラ負荷指令とは無関係
に、酸化空気ブロワ6の能力の全量となるよう常時略一
定に制御するのではないため、酸化空気ブロワ6の消費
動力を削減することにも有効となる。
【0033】尚、本発明の排煙脱硫装置の酸化空気供給
制御方法及び装置は、上述の図示例にのみ限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において
種々変更を加え得ることは勿論である。
【0034】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の排煙脱硫
装置の酸化空気供給制御方法及び装置によれば、脱硫性
能を低下させることなく、酸化性物質の生成を抑制して
排水処理装置の機能低下を防止し得、且つ排水処理装置
の吸着樹脂の劣化を抑制し得、又、CODの値も許容範
囲内に収めることができ、更に又、酸化空気ブロワの消
費動力を削減することにも有効となるという優れた効果
を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の全体概要構成図
である。
【図2】図1に示す演算器の詳細を表わすブロック図で
ある。
【図3】図2に示す関数発生器に設定されている関数を
表わす線図である。
【図4】本発明を実施する形態の一例において、ボイラ
負荷指令と酸化空気量との関係を表わす線図である。
【図5】従来例の全体概要構成図である。
【図6】従来例において、ボイラ負荷指令と酸化空気量
との関係の一例を表わす線図である。
【図7】従来例において、ボイラ負荷指令と酸化空気量
との関係の他の例を表わす線図である。
【符号の説明】
2 吸収液 5 吸収塔 6 酸化空気ブロワ 9 石灰 24 排水処理装置 26 排ガス流量検出器 27 排ガス流量 28 入口側SO2濃度検出器 29 SO2濃度 30 出口側SO2濃度検出器 31 SO2濃度 32a 吸収SO2濃度 33 演算器 35 吸収SO2量 37 必要酸化空気量 38 全量制御信号 40 出力信号 41 流量指示調節計 42 開度指令信号 43 流量調整ダンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 博雄 東京都江東区豊洲三丁目2番16号 石川 島播磨重工業株式会社 豊洲総合事務所 内 (56)参考文献 特開 平5−7727(JP,A) 特開 平2−75322(JP,A) 特開 昭62−250931(JP,A) 特開 平7−116456(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収剤として石灰を用いた吸収液と排ガ
    スを接触せしめて排ガス中のSO2を吸収除去し該排ガ
    スと接触せしめた吸収液に酸化空気を吹き込む吸収塔を
    備えた排煙脱硫装置の酸化空気供給制御方法であって、 ボイラ負荷が一定量以上増加する場合に増負荷から静定
    後所定時間経過するまでのボイラ増負荷時には、無条件
    に所定量の酸化空気を吸収塔へ供給する全量制御とする
    一方、前記ボイラ増負荷時以外でボイラ負荷が静定した
    場合並びにボイラ負荷が減少した場合のボイラ静定・減
    負荷時には、吸収SO2量に応じた必要量の酸化空気を
    吸収塔へ供給する吸収SO2量を指標とした酸化空気吹
    込倍率制御とすることを特徴とする排煙脱硫装置の酸化
    空気供給制御方法。
  2. 【請求項2】 吸収剤として石灰を用いた吸収液と排ガ
    スを接触せしめて排ガス中のSO2を吸収除去し該排ガ
    スと接触せしめた吸収液に酸化空気を吹き込む吸収塔を
    備えた排煙脱硫装置の酸化空気供給制御装置であって、 吸収塔の出口側の排ガス流量を検出する排ガス流量検出
    器と、 吸収塔の入口側における排ガス中のSO2濃度を検出す
    る入口側SO2濃度検出器と、 吸収塔の出口側における排ガス中のSO2濃度を検出す
    る出口側SO2濃度検出器と、 前記入口側SO2濃度検出器で検出されたSO2濃度と出
    口側SO2濃度検出器で検出されたSO2濃度との差を求
    めて吸収SO2濃度を求め、該吸収SO2濃度と前記排ガ
    ス流量検出器で検出された排ガス流量との積を求めて吸
    収SO2量を求め、該吸収SO2量に基づき必要酸化空気
    量を求め、ボイラ負荷が一定量以上増加する場合に増負
    荷から静定後所定時間経過するまでのボイラ増負荷時に
    は、酸化空気量を無条件に所定量とする全量制御信号を
    出力信号として出力する一方、前記ボイラ増負荷時以外
    でボイラ負荷が静定した場合並びにボイラ負荷が減少し
    た場合のボイラ静定・減負荷時には、前記必要酸化空気
    量の信号を出力信号として出力する演算器と、 吸収塔へ供給される酸化空気の流量を調整する流量調整
    ダンパと、 吸収塔へ供給される酸化空気の流量を検出し且つ該酸化
    空気の流量が前記演算器からの出力信号と合致するよう
    流量調整ダンパへ開度指令信号を出力する流量指示調節
    計とを備えたことを特徴とする排煙脱硫装置の酸化空気
    供給制御装置。
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