JP3412824B2 - むきだしの新鮮な果物の保存 - Google Patents

むきだしの新鮮な果物の保存

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、一般には、むきだしの新鮮な果物を保存す
るための方法と組成物に関する。さらに詳細には、本発
明は、酵素による褐色化や微生物による腐敗を防止する
ための、劣化を少なくするための、および/または、冷
蔵、流通、市場での売買、またはさらなる加工を行うべ
く意図された、剥皮、損傷、切断、もしくは分割した新
鮮な果物片の保存寿命を長くするための方法と組成物に
関する。
発明の背景 従来、切断・分割した新鮮な果物片が、さらなる加工
用や製造用(例えば、パイの中身や缶詰製造)に売買さ
れている。ごく最近では、労働コストを低減し、取り扱
い時における一人前の食物量の標準化を容易にするため
に、レストラン、ファーストフード店、および公益団体
(例えば、病院、刑務所、および軍隊など)が、冷却さ
れていて“そのまま使える(ready−to−use)”新鮮な
果物や野菜を購入することが一般的になってきている。
幾つかのスーパーマーケットでは、顧客が、新たに切断
した果物や野菜から自分自身のサラダを調製できるサラ
ダバーを設けている。しかしながら、切断・分割したリ
ンゴ片、西洋ナシ(pear)片、ナシ(nashi)片、およ
びバナナ片などのフルーツサラダ材料は、かなり短い期
間(すなわち1〜3日)において劣化の物理的徴候(特
に、酵素による褐色化や微生物による腐敗)を示す。果
物の保存寿命を7日より以上延ばすことができれば、切
断・分割した販売前包装の新鮮な果物片の小売り販売が
今後増えていくものと思われる。保存寿命が冷却もしく
は冷蔵条件下(1〜6℃)にて少なくとも7日であれ
ば、冷却された新鮮な果物片を輸出するということも可
能となる。
褐色化は酸化反応であるので、果物の切断表面から酸
素を取り除くか又は減少させることによって褐色化を遅
らせることができる。しかしながら、酸素が再導入され
ると、やはり褐色化が起こる。切断した新鮮な果物片の
変色を抑えるために現在使用可能な方法もしくは組成物
のほとんどは、真空包装、気体包装(gas packagin
g)、または他の類似の方法と組み合わせて使用されて
いる。AU 607200は、新鮮な果物片を、二酸化炭素、酸
素、および他の不活性ガス(例えば、ヘリウム、アルゴ
ン、および水素など)を含有する気体混合物と共に、高
い気体遮断性の容器中に気体包装することに基づいた方
法を開示している。この方法は、包装の完全性への依
存、温度誤用条件下での物品の発酵、および気体包装装
置と包装材料の高コストを含めて種々の制約を有する。
酸素の減少は、未切断の新鮮な果物をEP 0275710に記
載の界面活性剤で処理することによって可能である。こ
の方法は、切断した新鮮な果物片に対しては用途が限ら
れる。なぜなら、酸素バリヤーは一時的なものにすぎな
いからである。切断した新鮮な果物に界面活性剤を使用
することは、ほとんどの国において食品規制団体が許可
していない。
切断・分割した新鮮な果物および野菜における褐色化
を防止するためのより一般的なアプローチは、褐色化防
止剤(antibrowning agent)を使用することである。褐
色化防止剤は、色素の形成を抑えるような仕方で主とし
て酵素もしくは基質に、および/または酵素触媒作用の
生成物に作用する化合物である。色劣化(colour deter
ioration)の防止に使用するための従来開示されている
褐色化防止剤としては、アスコルビン酸、他の食用酸、
リン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、アルコ
ルビン酸カリウム、および亜硫酸塩などがある。
切断した新鮮な果物および野菜における褐色化を制御
するのに使用される最も一般的な方法は、亜硫酸塩を添
加するという方法である。亜硫酸塩は、酵素による褐色
化反応の抑制に極めて有効であるけれども、食品への使
用に関しては幾つかの好ましくない特質がある。亜硫酸
塩は、健康に対して悪影響を及ぼすことが知られている
(特に、喘息患者等の特定の過敏性の人に対して)。亜
硫酸塩はさらに、食べ物の味に対して好ましくない影響
を与えることがある。米国では、食品医薬品局が、新鮮
なサラダバーに亜硫酸塩を使用することを禁止してい
る。オーストラリアにおいては、切断・分割した新鮮な
果物片に対してのみ、亜硫酸塩の使用が現在許可されて
いる。しかしながら、現時点では、より多くの製造業者
や加工業者が、亜硫酸塩で処理していない新鮮な果物片
のほうを優先的に供給している。
処理用組成物(特に、亜硫酸塩を含有する組成物)
は、不透過性または高い気体遮断性の包装材料を使用す
る真空包装と組み合わせて使用されることが多い。真空
包装は一般に嫌気性の条件をつくりだし、こうした条件
は、風味を損なわせたり、また病原性有機体の成長を促
進するような嫌気性発酵を引き起こしやすい。切断した
新鮮な果物片の保存寿命を長くするための、真空包装に
依存しない保存方法または保存用組成物は、新鮮果物業
界にとって極めて有用である。
切断・分割した果物片の包装または容器中における酸
素の存在は、嫌気性食品病原体の成長の危険性を少なく
するために、また酸素供給不足による果物片の発酵を防
ぐために絶対に必要なことである。切断・分割した新鮮
な果物片は、それらの組織が生きていて呼吸していると
いう点において、生物学的および生理学的に活性であ
る。切断した新鮮な果物片は、通常の呼吸作用を続ける
ためには酸素を必要とする。呼吸は可能にするが褐色化
を遅らせるということへの従来のアプローチは、切断し
た果物を封入もしくは被覆するというやり方、あるいは
褐色化防止剤(通常は食用酸)を含有する溶液で切断表
面を処理するというやり方である。
米国特許第3,754,938号は、0.5〜1%のアスコルビン
酸、0.05〜0.1%の塩化カルシウム、および重炭酸塩を
含有するアスコルビン酸ベースの組成物(これによっ
て、リンゴスライスの保存のためにpHを7〜9に保持す
る)を使用することを開示している。米国特許第4,818,
549号はさらに、アスコルビン酸、クエン酸、および塩
化カルシウムを含んだ組成物を使用することを開示して
いる。これらの組成物は、果物片の全表面上に残留して
いる褐色化防止剤の濃度が充分ではないので、限られた
効果しか示さない。
米国特許第4,975,293号は、シクロデキストリンと環
状オリゴ糖類を、生のフルーツジュースや野菜ジュース
に対する酵素による褐色化の抑制剤として使用すること
を開示している。米国特許第4,975,293号には、シクロ
デキストリンを公知の褐色化防止剤(例えば、酸化防止
剤やキレート化剤)と組み合わせて含有する組成物も開
示されている。このような組成物は、シクロデキストリ
ンが食品として認可されていないので用途が限られてい
る。
国際出願91/02230は、アニオン(例えば、リン酸塩、
ピロリン酸塩、硫酸塩、または塩化物)を含有する水溶
液中に切断した新鮮な果物や野菜を浸漬する方法につい
て開示している。苦味のある望ましくない味を付与する
水溶液を除去するために、処理した物品をすすぎ洗いす
る。この方法で処理した果物は一般に真空包装を必要と
する。なぜなら、水溶液の有効性が短時間に限定される
からである。
水溶液の形態の前記保存用組成物は、果物片の過敏な
切断表面(sensitive cut surface)に付着できないの
で、一般には有効性が限られている。こうした制約を解
消するために、EP 366,245は、ファーストフードのレス
トランで販売されているサラダバーや調製サラダに使用
される果物の褐色化を軽減するのに使用するための、ア
スコルビン酸とチキソトロープガム(例えば、キサン、
グアール、またはトラガカントゴム)とを含有する組成
物を開示している。しかしながらこの組成物は、高粘度
の水溶液であるために、ぬるぬるした手ざわりと切断表
面への不充分な付着性という欠点を有している。このよ
うな欠点は、フルーツジュースで覆われているサラダに
対しては許容しうるが、スプーンではなくむしろ指で食
べるべく意図された切断果物に対しては許容できない。
米国特許第4504504号は、切断した果物や野菜(特に
トマト)に対し風味と口当たりが損なわれるのを防ぐた
めに、塩化カルシウムと好ましくはクエン酸とを含有す
る溶液を使用して固着されるアルギン酸ナトリウムコー
ティングについて開示している。
米国特許第4837037号は、微生物の成長を抑え、コー
ルスローの保存寿命を長くするために、コールスローサ
ラダをアルギン酸と酢酸との混合物で処理することを開
示している。該特許はさらに、封入コーティングを形成
させるためにカルシウムイオンを加えることも開示して
いる。
したがって、亜硫酸塩を含有せず、また真空包装も使
用しないが、酵素による褐色化や微生物による腐敗を防
止することによって新鮮な果物片の保存寿命を長くする
のに使用できる保存方法および/または保存用組成物が
求められている。さらに、果物組織の通常の呼吸作用が
保持できるよう、幾らかの酸素を含有する環境中におい
て果物片を包装するのが好ましい。
発明の簡単な説明 本発明は、むきだしの新鮮な果物(本明細書において
明示されているもの)の包装材料を提供する。このとき
果物のむきだしの表面は、褐色化を抑制するに足る酸化
防止剤を含有した食用ゲルで被覆されており、前記ゲル
コーティング(gel coating)により、前記果物の表面
は確実に3未満のpHとなり、必要に応じて、前記果物を
包み込んでいる材料が酸素と二酸化炭素の透過を可能に
し、そして前記包装材料は、前記果物の周りに少なくと
も2%の酸素が存在する雰囲気を保持する。必要に応じ
て、ゲルコーティング中に他の褐色化防止剤を組み込ん
でもよい。
本発明は、褐色化の抑制および切断した果物組織の長
期にわたる保存を果たすには、水分損失を少なくするこ
と、呼吸を可能にすること、および切断表面に酸化防止
剤を保持させることが必要である、という発見に基づい
ている。微生物による腐敗を防止するためには、ゲルコ
ーティングが、むきだしの果物表面に3未満のpHを保持
しなければならないということが見いだされた。従来技
術においてはこれらファクターのうちの幾つかが検討さ
れているが、一括して取り扱われているわけではない。
食用ゲルコーティングは、切断した果物からの水分損失
を抑えるように、そしてまた酸化防止剤や他の薬剤のた
めのキャリヤーとして作用するように機能する。被覆し
た果物の周りの雰囲気は、半透過性の材料によって保持
される。
半透過性の包装材料または容器は、酸素の利用可能性
(availability)を少なくするための、真空包装やバリ
ヤー包装に代わるより安価な代替法である。半透過性の
包装材料は、果物組織が自然呼吸できるように、少なく
とも2%の酸素を含んだ気体環境をつくりだすことがで
きる。果物片の自然呼吸(すなわち、酸素の消費と二酸
化炭素の生成)および酸素と二酸化炭素に対する包装品
の透過性によって、二酸化炭素だけでなく酸素のレベル
も変わる。
“むきだしの新鮮な果物”という用語は、本明細書で
は最も広い意味で使用されており、果物の皮をむいた
り、切断したり、分割したり、あるいは露出させたりし
たときにむきだしにされる、通常は果物の皮によって覆
われている組織を含む。植物の組織は、新鮮または生の
ままの状態であり、加熱殺菌処理または湯通し(従来法
では、通常こうした処理が施されている)していない切
断もしくは分割した小片の形態をとっているのが好まし
い。果物の適切な例としては、種々の成熟度のリンゴ、
アプリコット、アボカド、バナナ、ブラックベリー、ブ
ルーベリー、サクランボ、クランベリー、バンレイシ、
ナツメヤシ、ドリアン、イチジク、グレープフルーツ、
ブドウ、パラミツ、キーウィフルーツ、レイシ、マンダ
リン、マンゴスチン、マンゴー、メロン、ナシ(nash
i)、ネクタリン、オレンジ、パパイヤ、トケイソウの
実、モモ、西洋ナシ、パイナップル、プラム、ザクロの
実、ザボン、キイチゴ、ダイオウ、ゴレンシ、ストロベ
リー、コダチトマト、およびタンジェリンなどがある。
食用ゲルコーティングは、剥皮、損傷、切断、または
分割した果物を褐色化防止剤に効果的にさらすキャリヤ
ーとして作用できるものであれば、いかなる適切なタイ
プのものであってもよい。ゲルコーティングは、水分の
ある冷却条件下での良好な皮膜形成能と、果物自体に似
た口当たりとを有するのが好ましい。ゲルコーティング
がむきだしの組織によく付着し、取り扱いや分配時に果
物を損傷から保護するよう、ゲルコーティングは、粘性
および/または塗布性の組成物とは反対に強固で且つ堅
いのが好ましい。この点において、ゲルという用語は、
液体中に分散したコロイド固体(colloidal solid)の
半固体の懸濁液もしくはゼリーであるという通常の意味
を有する。これにより、本発明のコーティングは、従来
技術の多くのコーティング(乾燥コーティングであり、
ゲルほどには湿潤ではない)とは異なる。ゲルコーティ
ングの最終pHは3.0未満に調節する。これらの条件下で
は、ほとんどの酵素および腐敗微生物が不活性化される
からである。好ましい食用ゲルコーティングは、アルギ
ン酸塩やそれらの誘導体(例えば、アルギン酸ナトリウ
ム)等の多糖類ゲル形成ガム;ゲランガム(gellan gu
m);変性スターチ;ペクチン〔例えば、低級メトキシ
ペクテート(low−methoxy pectate)〕等のペクチン物
質;カラゲーニン(例えば、カッパ・カラゲーニンやイ
オータ・カラゲーニン);またはこれらの混合物であ
る。好ましいゲルコーティングは、アルギン酸ナトリウ
ム、ゲランガム、またはペクチンである。
ゲルコーティングの形成は、当業界に公知の食品添加
物を使用することによって促進させることができる。こ
のような食品添加物としては、乳化剤、ゲル化剤、安定
剤、増粘剤、および安定剤(firming agent)などがあ
る。特に適した食品添加物はカルシウムイオン供給物質
である。アルギン酸塩や他の多糖類もしくはそれらの誘
導体と反応して食用ゲルを形成することができるからで
ある。カルシウムイオン供給物質としては、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸カルシ
ウム、乳酸カルシウム、または酒石酸カルシウムなどが
ある。ゲル形成速度および生成したゲルの特性と口当た
り、カルシウム供給物質の溶解性と利用しやすさ(avai
lability)によって制御することができる。好ましいカ
ルシウムイオン供給物質は塩化カルシウムである。塩化
カルシウムは水に容易に溶解し、アルギン酸カルシウム
の速やかな形成と沈澱を引き起こすからである。後述の
説明からもわかるなように、塩化カルシウムは褐色化防
止剤としても有効である。
酸化防止剤または還元剤は、アスコルビン酸(ビタミ
ンC)またはその誘導体もしくは異性体〔例えばエリト
ルビン酸(erythorbic acid)〕から選ばれる食用グレ
ードの化合物であるのが好ましい。ゲルコーティング中
に組み込むことのできる他の褐色化防止剤としては、天
然果汁、果物中に見いだされる天然酸(例えば、クエン
酸、リンゴ酸、フマール酸、乳酸、コハク酸、ピルビン
酸、オキサロ酢酸、キニン酸、または酒石酸)、または
酸多糖類(例えば、アルギン酸、ペクチニン酸、または
これらの誘導体もしくは異性体)等の酸味料;エチレン
ジアミン四酢酸(EDTA)や酸性リン酸ナトリウム等のキ
レート化剤;4−ヘキシルレゾルシノール等のフェノラー
ゼ阻害剤;キトサン等の錯生成剤;カルシウム塩(炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、リン酸
カルシウム、または酒石酸カルシウム)等の無機塩;酵
素;およびこれらの混合物;などがある。
本発明の方法において使用するのに適した褐色化防止
剤の好ましい組合せは、酸化防止剤もしくは還元剤(例
えば、アスコルビン酸やエリトルビン酸);pHを低くす
るための酸味料(例えば、クエン酸またはその誘導体も
しくは異性体);および塩化カルシウム;である。
アスコルビン酸とその異性体およびエリトルビン酸
は、食品工業において酸化防止剤としてしばしば互換的
に使用されている。食品系におけるそれらの機能は、遊
離ラジカルのスキャベンジャーとして作用すること(こ
れによって酸化が防止される)、系のレドックスポテン
シャルを変化させること、および望ましくない酸化生成
物を還元することにある。酵素による褐色化を防止する
上でアスコルビン酸とエリトルビン酸の主要な役割は、
オルトキノンを無色のジフェノールに還元する還元でき
る能力にある。
酸味料として機能するクエン酸は、pHを下げることに
よって、および銅を酵素活性座にてキレート化すること
によって、フェノラーゼに対し二重の抑制効果を有する
と考えられている。フェノラーゼ活性の最適pHは、酵素
の供給物質と基質の種類によって変わるが、一般には6
〜7の範囲の最適PHを有する。幾つかの供給物質からの
フェノラーゼ調剤は、pHが4.0未満では不活性化される
と報告されている。したがって、酸味料の役割は、pHを
最適な触媒活性に必要なレベルよりかなり下に保持する
ことにある。
塩化カルシウムは、褐色化防止剤およびゲル化剤もし
くは安定剤として作用するという二重の機能を果たす。
塩化物による抑制はpHに依存し、pHが低下するにつれて
抑制は増大する。抑制が最大となるのはpHが3.5〜5.0の
範囲のときである。塩化物による抑制に及ぼすpHの影響
は、負に帯電した抑制剤と正に帯電したイミダゾール基
との間の、フェノラーゼの活性座における相互作用によ
って説明することができる。塩化カルシウムを使用する
と、果物の細胞壁中のペクチンと相互作用することによ
って、またゲルコーティング(特にアルギン酸ナトリウ
ム)のためのゲル化剤又は安定剤として作用することに
よって組織の強固さ(firmness)が保持されるというさ
らなる利点が得られる。
好ましい実施態様においては、ゲルコーティングはア
ルギン酸ナトリウムおよび/またはペクチンであり、褐
色化防止剤はアスコルビン酸もしくはエリトルビン酸、
クエン酸、および塩化カルシウム(果物組織に対するゲ
ル化剤もしくは強固剤としても機能する)である。
他の従来の食品添加物〔例えば、天然果物、人口もし
くは天然の調味料、風味増進剤、香味料、着色剤、ビタ
ミン、およびバルク充填剤(例えばマルトデキストリ
ン)〕をゲルコーティング中に組み込むことができるの
は言うまでもない。天然果汁、調味料、風味増進剤、香
味剤、または着色剤は、保存される果物から誘導して得
るのが好ましい。
ゲルコーティングの選択は、最終消費者によって異な
る。ある消費者は、軟らかい口当たりを有するコーティ
ングを好むが、他の消費者は、果物に似た口当たりを有
する堅めのコーティングを好む。コーティングは少なく
とも約0.3mmの厚さを有するのが好ましい。なぜなら、
保存期間の経過にしたがってコーティングがだんだん薄
くなっていくからである。
使用する食用ゲルコーティングと褐色化防止剤の濃度
は、できるだけ低く保持するのが好ましい。ある実施態
様においては、約1〜約5%(w/v)のアルギン酸ナト
リウムおよび/または約1〜約5%(w/v)のペクチン
が食用ゲルコーティングとして使用され、約0.5〜約4
%(w/v)のアスコルビン酸もしくはエリトルビン酸、
約0.1〜約2%(w/v)のクエン酸、および約0.5〜約2
%(w/v)の塩化カルシウムが褐色化防止剤として使用
される。言うまでもないが、最終的な食用ゲルコーティ
ング組成物は、成分の種々の組合せを使用して調製する
ことができる。
本発明のさらなる態様によれば、 (a) むきだしの果物に食用ゲルコーティングを塗被
する工程; (b) ゲルコーティングがむきだしの果物表面に均一
に付着するよう、また酸化防止剤によって果物表面の褐
色化が抑制され、ゲルコーティングがむきだしの果物表
面のpHを3未満に保持するよう、ゲルコーティングに安
定剤を施す工程;および (c) 果物の周りの雰囲気が少なくとも2%の酸素を
含有するよう、被覆されたむきだしの果物を必要に応じ
て半透過性の包装材料中に保存する工程; を含む、むきだしの新鮮な果物を保存するための方法が
提供される。ゲルコーティングは、公知の適切な方法を
使用して製造することができる。例えば、カルシウムと
アルギン酸ナトリウムおよび/または低級メトキシペク
テートとを反応させることによって、速やかにゲルコー
ティングを形成させることができる。これは、カルシウ
ムイオンを含有するゲル化浴(setting bath)が、最終
的なゲルコーティング(約3.0未満のpHを有するのが好
ましい)を得るのに充分な量のアスコルビン酸とクエン
酸を含有する、という“アルギン酸ナトリウムおよび/
または低級メトキシ湿式法”を使用して達成することが
できる。湿式法にてゲルコーティングを形成させるため
の典型的な組成物は、下記の成分を、溶媒(通常は水)
の全容積のうちの重量%として表示されている量にて含
有してよい。
(a) ゲルコーティング:アルギン酸ナトリウムおよ
び/またはペクチン:1.0〜5.0%(w/v) (b) ゲル化浴:アスコルビン酸:0.5〜4.0%(w/v) クエン酸 :0.1〜2.0%(w/v) 塩化カルシウム:0.5〜2.0%(w/v) アルギン酸ナトリウムやペクチンの代わりに他の多糖
類ガム(例えば、ゲランガム)を使用してゲルコーティ
ングを形成させることもできる。しかしながら、ゲラン
ガムを使用したときは、ゲルの口当たりがしっかりして
いない。ゲルコーティングを形成されるのに必要とされ
る多糖類ガムの量は、ゲルの好ましい軟らかさあるいは
堅さによって異なる。一般には、約1〜約5%(w/v)
の野菜ガム(vegetable gum)を使用すると、直接消費
する上で許容しうる口当たりが得られる。他の強固剤ま
たはゲル化剤(例えば乳酸カルシウム)を使用してゲル
コーティングを形成させることもできる。
これとは別に、コーティングの最終組成が、ゲルコー
ティング、酸化防止剤、酸味料、カルシウム供給物質の
量に関して、湿式法によって形成されるゲル組成とほぼ
同等であれば、“乾式法”を使用してゲルコーティング
を形成させることもできる。乾式法では、先ず最初に、
多糖類ガムを含有する水性分散液を果物の表面に塗被
し、次いで多糖類で被覆された果物の表面に、果物の表
面に沿って実質的に連続した皮膜を形成するに足る時間
にわたって乾燥ゲル化用混合物(dry gelling mixtur
e)を施す。
ゲルコーティング、褐色化防止剤、および他の任意の
食品添加物は、適切な方法によって(例えば、コーティ
ングの水溶液、褐色化防止剤の水溶液、および任意の食
品添加物の水溶液中に果物片を浸漬することによって、
あるいは流し塗りまたは噴霧によって)切断・分割した
果物片に連続的もしくは別々に施すことができる。ゲル
コーティングが果物に付着できるよう、食用コーティン
グは一般に、褐色化防止剤の前に施す。さらに、褐色化
防止剤は通常、コーティングの速やかなゲル化のために
カルシウムまたは他のゲル化剤を含有する。塗被中の暴
露時間は種々のファクターに依存し、コーティングがむ
きだしの果物の全表面を封入するのを可能にするのが好
ましい。
本発明の保存される新鮮な果物は、果物の規則的では
あるが低い呼吸作用に必要とされる好気性条件(すなわ
ち、2〜10%の酸素の存在)を保持するよう、装材料中
に貯蔵されるのが有利である。嫌気性条件(すなわち、
酸素が2%未満)であるか、あるいは酸素が存在しない
と、嫌気性発酵が起こって腐臭が発生することがあり、
および/または4℃以上の貯蔵温度において微生物(例
えば、クロストリディウム属のボツリヌス菌)によるト
キシンの生成を容易にすることがある。
本明細書においては、“包装材料”とは最も広い意味
で使用されており、むきだしの新鮮な果物を収容するた
めのあらゆる手段(例えば、小包、フィルム、容器、ボ
ックス、またはバッグ)を含む。包装材料は、シールさ
れなくても、あるいは例えば真空シールまたはヒートシ
ールによってシールされてもよく、このとき包装材料の
ヘッドスペースが変わっても変わらなくてもよい。
包装材料は酸素と二酸化炭素に対して半透過性であ
り、従って包装材料を通るガスの透過速度が呼吸速度と
等しくなるときは、これら2種の気体の平衡濃度が達成
される〔以後、“平衡−変性雰囲気(equilibrium−mod
ified atmosphere)”と呼ぶ〕。半透過性包装材料中の
平衡−変性雰囲気は、果物の呼吸速度、中味の重量、包
装材料の気体透過性、および気体交換のための表面積を
含んだ種々のパラメーターによって異なる。包装材料中
の平衡−変性雰囲気は、冷蔵条件下にて約2〜約10%の
酸素と約1〜約10%の二酸化炭素である。
包装材料の全部または一部を構成している半透過性材
料は、2℃の温度および92%相対湿度にて約2,400〜約
4,000cc/m2日の酸素透過速度(OTR)を有する、単層ま
たは多層のポリマーフィルムから選択することができ
る。標準状態(23℃、70%相対湿度)でのOTR値は約4,0
00〜約8,000cc/m2日である。半透過性材料は、約7,000c
c/m2日(23℃)のOTR値を有するのが好ましい。
保存された果物および/または保存果物を収容する包
装材料は、約10℃未満の温度(好ましくは約−1℃〜約
4℃の範囲の温度)で貯蔵するのが好ましい。
本発明は、酵素による褐色化や微生物による腐敗を防
止し、劣化を少なくし、および/または剥皮、損傷、切
断、もしくは分割した(あるいはむきだしの)果物の保
存寿命を長くする、という利点を有する。これらの利点
は、亜硫酸塩を使用したり、熱処理、調理、冷却、もし
くは真空包装を施したりしなくても達成され、また天然
の風味、色、および口当たりをそれほど失うことなく達
成される。
何らかの理論づけを行うつもりはないが、本発明の方
法と組成物によるむきだしの新鮮果物の保存は、少なく
ともある程度は、以下のようなファクターに依存すると
考えられる。
1.食用ゲルコーティングが、褐色化防止剤を全ての切断
表面上に永久的に保持する能力。
2.食用ゲルコーティングが3.0以下のpHを有する能力。
3.食用ゲルコーティングが、酸素の取り込み量を少なく
し(通常の呼吸ができる程度に少なく)、そして果物片
の水分損失を少なくする(少なくしないと物品がしおれ
る)能力。
4.ゲルコーティング組成物が、酵素と腐敗誘起微生物を
低いpHにて結びつけ、これによってそれらを不活性化さ
せる能力。
5.半透過性の包装材料が、酸素のレベルを2〜10%の範
囲(この範囲は、組織の通常のわずかな呼吸を保持する
のに、また酵素による褐色化に対する酸素の利用可能性
を少なくするのに望ましい)に低下させ、これを保持す
る能力。
6.むきだしの新鮮果物の最適の保存寿命が得られるよ
う、貯蔵温度を約−1℃〜約4℃の範囲に保持するこ
と。
発明の詳細な説明 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明が
これらの実施例によって限定されることはない。
図1は、表1.3に示す処理A〜Dに対し、4℃で20日
間貯蔵したときのリンゴ片の色相角度(hue angle)の
変化を示しているグラフである。図2は、表2.1に示す
処理A〜Dに対し、4℃で20日間貯蔵したときの西洋ナ
シの色相角度の変化を示しているグラフである。
実施例1 本実験の目的は、酵素による褐色化を抑制する上で、
および/または切断した新鮮なリンゴ片の短い保存寿命
を長くする上で、褐色化防止剤とアルギン酸ナトリウム
ゲルコーティングとの選定混合物の単独効果および組合
せ効果を調べることにあった。
1℃で約5ヶ月貯蔵したリンゴ(cv.グラニースミ
ス)を縦方向に4片にスライスした。各切片の表皮を、
ポテト・ナイフ・ピーラー(potato knife peeler)を
使用して手で剥いた。ナイフを使用して芯部分を取り除
いた。本検討では下記の表1.1に示すように4通りの処
理があるので、ある1つのりんごから得られる4分割し
た各切片をそれぞれの処理に割り当てた。処理C(コー
ティングのみ)と処理D(コーティングと褐色化防止
剤)に対応する食用ゲルコーティングと褐色化防止剤は
二段階で施した:すなわち、(i)溶液Iは、3%のア
ルギン酸ナトリウム(w/v,Manucol DH Kelco)を含有;
および(ii)溶液IIは、褐色化防止剤との組合せ(処理
D)、あるいは塩化カルシウム溶液との組合せ(処理
C)であった。食用ゲルコーティングを施す各リンゴ片
(処理CとD)を溶液I中に約3分浸漬し、約20秒自然
ドリップし、次いで溶液II中に浸漬した。これにより、
リンゴ片の全表面にわたって透明均質のゲルコーティン
グまたは封入が得られた。第2の浸漬を完了するのに約
15分を要し、この第2の浸漬の結果、溶液IIのpH(約2.
2)に近いpHを有する堅いゲルが得られた。コランダー
中で水切りした後、4個のリンゴ片を半透過性のポリエ
チレンブレンドプラスチック〔OTR=7000cc/m2/日;23
℃,70%RH〕のバッグ(140×170mm)中に入れ、ヒート
シールした。予備試験により、この包装材料は、酸化が
3〜10%の範囲という平衡雰囲気をつくりだすことがわ
かった。
処理Bに対応するサンプルは、褐色化防止剤であるア
スコルビン酸とクエン酸を含有する溶液IIにリンゴ片を
約3分にわたって直接浸漬することによって作製した
(表1.1)。対照標準としての処理Aは、リンゴ片を水
中に浸漬することによって作製した。リンゴ片を収容す
る全てのプラスチックバッグを、貯蔵前にヒートシール
した。各処理は、バッグ1つ当たり4個のリンゴ片を収
容した3つのバッグで構成した。サンプルは全て、4℃
で約20日貯蔵した。
褐色化の測定 貯蔵中に、処理したサンプルと対照標準の剥皮表面に
おける色の変化を測定することによって、処理の有効性
を評価した。色を客観的に測定するために、ランダムに
選んだ表面部分に対し、8mmの試験片ポートを有するミ
ノルタ・クロマ・メーター(Minolta Chroma meter)モ
デルCR300を使用してCIELABの“L〔ライト−ダーク(l
ight−dark)〕”、“a(レッド−グリーン)”および
“b(イエロー−ブルー)”を測定した。色の変化を評
価するために、三刺激値データ(tan−1 b/a)から色相
角度を算出した。0゜、90゜、180゜、および270゜の色
相角度値は、それぞれ赤、黄色、緑、および青を示して
いる。90゜に近い色相角度値は、褐色化の程度がより大
きいことを示している。ミノルタによる読み取りは、主
として過敏性の芯部分(スライスの視覚許容性を限定す
る)について行った。色相角度値は、1つの処理当たり
36個の読み取り値の平均である。
褐色化に対する視覚によるスコアリング 貯蔵中の色の変化を評価するために、主観的な視覚評
価を行った。下記表1.2に記載のスコアリングシステム
を使用して、切断した新鮮なリンゴ片の視覚許容性を主
観的に評価した。“6"のカラースコアは、かろうじて許
容しうるとした。保存寿命の終わりは5の視覚スコアに
相当する。
結果と考察 下記の表1.3には、種々の処理を施した新鮮な切断リ
ンゴサンプルの視覚スコアと一般的な許容性がまとめて
ある。図1は、リンゴスライスを4℃で20日間貯蔵した
ときの、種々の処理に対する色相角度値の変化を示して
いる。従来の試験から、色相角度は、リンゴスライスに
対する酵素による褐色化の良好な指標であることがわか
っている。一般に、本実施例に使用されているグラニー
スミスリンゴにおいては、色相角度が初期値より7゜減
少すると許容できないものとみなされる。本検討におけ
る初期の色相角度は約110゜であるので、103゜未満の色
相角度を有するサンプルは許容できないものと考えられ
る。
リンゴスライスの主として芯部分における酵素による
褐色化の結果、色相角度値と視覚スコアは低下した(表
1.3と図1)。アルギン酸ナトリウムゲルコーティング
と褐色化防止剤との組合せが、貯蔵継続期間中の褐色化
に対して最も良好な抑制をもたらすということが色相角
度値の比較からわかる。褐色化防止剤と食用ゲルコーテ
ィングとを組み合わせると、色相角度値の低下によって
示される褐色化の開始が最大14日遅くなった。他のサン
プルに対する褐色化の開始は、処理B(褐色化防止剤溶
液のみ)においては約10日であり、処理C(コーティン
グのみ)においては6日であり、そして水中浸漬サンプ
ルにおいては6日未満であった。色相角度の7゜低下に
基づく保存寿命値を下記の表1.4に示す。以下の値は、
色相角度に基づいた保存寿命値である:水中浸漬(処理
A)−3日;褐色化防止剤溶液のみ(処理B)−10日;
ゲルコーティングのみ(処理C)−7日;そしてゲルコ
ーティングと褐色化防止剤溶液との組合せ(処理D)−
20日。酵母の成長が視覚でわかるようになったので、測
定は20日の貯蔵で終了した。
視覚スコアは、色相角度値の場合と類似の傾向を示し
た。主として褐色化に重点を置いた主観的な視覚スコア
による保存寿命値は、以下のような値であった:水中浸
漬(処理A)−2日;褐色化防止剤溶液のみ(処理B)
−7日;ゲルコーティングのみ(処理C)−7〜9日;
そしてゲルコーティングと褐色化防止剤溶液との組合せ
(処理D)−20日。大まかな外観に関して調べることに
より、ゲルコーティングと褐色化防止剤との組合せで処
理したサンプルは、リンゴ片の表面に酵母コロニーの幾
らかの徴候を示すことが明らかとなった。サンプル上に
酵母コロニーが存在することを考慮すると、Dサンプル
の保存寿命は約18日とすべきである。18日という保存寿
命は極めて顕著な改良であると考えられる。なぜなら、
これが約7〜9%の水素という好気性条件(平衡条件)
下で達成されるからである。
表1.4には、種々の処理を施したリンゴ片の表面pHが
まとめてある。本実施例において使用した処理のうち
で、ゲルコーティングと褐色化防止剤溶液との組合せの
みが、少なくとも8日まで4.0未満のリンゴ片の表面pH
を保持することができた。処理Dも、リンゴ片の表面pH
を2.5未満(褐色化の原因となる酵素を不活性化するの
に、また微生物の成長を抑制するのに充分な値)に下げ
ることができた。
本実施例は、食用ゲルコーティングと褐色化防止剤
を、半透過性の包装材料および低温貯蔵と関連させて組
み合わせることの有望性を実証している。個々の果物片
を特定の成分と包装材料で処理することができ、また個
々の果物片を最適の温度(すなわち、−1〜4℃)で貯
蔵して、個々の果物片もしくは種々の果物片の混合物の
品質を最高の状態に保持することができる。
実施例2 本実験の目的は、酵素による褐色化を抑制する上で、
および/または切断した新鮮な西洋ナシ片の短い保存寿
命を長くする上で、褐色化防止剤とアルギン酸ナトリウ
ムゲルコーティングとの選定混合物の個々の効果および
組合せ効果を明確にすることにある。
実験は、西洋ナシ〔パックハム(Packham)〕を使用
して行った。これらの西洋ナシを約5ヶ月貯蔵した。サ
ンプルを作製し、実施例1の場合と同じ手順にて処理し
た。
芯部分ではなく4分割片の剥皮部分に対して、ミノル
タ・クロマ・メーターによる測定を行った。なぜなら、
剥皮部分のほうが芯部分より早く褐色化することがわか
っているからである。
結果と考察 下記の表2.1には、種々の処理を施した新鮮な切断西
洋ナシサンプルの視覚スコアと一般的な許容性がまとめ
られている。図2は、種々の処理に対する、貯蔵試験の
継続期間中における色相角度値の変化を示している。本
実施例において使用の切断した新鮮な西洋ナシ片の場
合、色相角度の初期値から8゜より大きく低下すると、
許容できないと考えられる。本検討における初期の色相
角度は約107゜(処理D)であったので、99゜未満の色
相角度を有するサンプルは許容できないとみなしてよ
い。同様に、約102゜の初期色相角度を有する処理A
(水中浸漬)のサンプルは、色相角度値が94゜未満にな
ったら許容できないとされる。
西洋ナシ4分割片の種々の部分における酵素による褐
色化の結果、貯蔵中に色相角度と視覚スコアが低下した
(表2.2と図2)。これら西洋ナシサンプルの褐色化
は、剥皮部分においてより顕著であった。これら西洋ナ
シサンプルにおける褐色化と一般的劣化の速度が、実施
例1のリンゴ片の場合より早いことがわかった。こうし
た結果は、西洋ナシが新たに切断したものであろうと、
あるいは全く未加工であろうと、リンゴと比較して西洋
ナシのほうがエチレンガス〔熟成促進ガス(ripening g
as)〕をより多く生成するからであろうと思われる。も
う一つの理由は、本実験に使用した西洋ナシの品質が完
熟に近い状態にあったという点にある。
アルギン酸ナトリウムゲルコーティングと褐色化防止
剤溶液との組合せを果物片に施すと、褐色化が最も抑制
される、ということが色相角度値からはっきりわかる。
色相角度の8゜低下に基づいた保存寿命値が表2.2に記
載されている。色相角度に基づいた保存寿命値は以下の
通りである:水中浸漬(処理A)−約2〜3日;褐色化
防止剤溶液のみ(処理B)−1日;ゲルコーティングの
み(処理C)−3日;ゲルコーティングと褐色化防止剤
溶液との組合せ(処理D)−14日。本実施例において
は、西洋ナシサンプルに褐色化防止剤溶液を使用する
と、リンゴ片において観察された場合とは対照的に褐色
化の速度度が促進された。これはおそらく、不充分な濃
度の褐色化防止剤を使用すると、物品によっては酵素に
よる反応が促進されるという事実によるものと考えられ
る。しかしながら、食用ゲルコーティングと褐色化防止
剤溶液とを組み合わせると、褐色化は促進されなかった
(処理D、図2)。
視覚スコアは、色相角度の場合と類似の傾向を示し
た。主として褐色化に重点を置いた主観的な視覚スコア
による保存寿命値は、以下のとおりであった:水中浸漬
(処理A)−2日;褐色化防止剤溶液のみ(処理B)−
2日;ゲルコーティングのみ(処理C)−2日;ゲルコ
ーティングと褐色化防止剤溶液との組合せ(処理D)−
14日。組合せによって達成された14日という保存寿命
は、極めて顕著な改良であるといえる。なぜなら、約9
%の酸素と3%の二酸化炭素という好気性条件(果物組
織の自然の呼吸を保持する平衡条件)下でこうした改良
が達成されるからである。
表2.2には、種々の処理を施した西洋ナシ片の表面pH
がまとめられている。ゲルコーティングと褐色化防止剤
溶液との組合せである処理Dは、表面pHを6.3(水中浸
漬)から2.4に低下させた。さらに、処理Dサンプルの
表面pHは、貯蔵試験の全期間にわたって3.5未満に効果
的に保持された。表面pHの低下およびを3.5未満のpH保
持と酸化防止剤(アスコルビン酸)とを組み合わせるこ
とにより、色相角度と視覚的な観察からわかるように、
酵素による褐色化の発現が防止された。
本実施例は、本発明の新規の保存系を使用すると、切
断した新鮮な西洋ナシ片の保存寿命が長くなることを例
示している。
実施例3 本実施例では、異なった透過性を有する包装材料を試
験し、比較した。
いずれの場合も、リンゴを剥皮し、分割し、次いで前
記の実施例に記載のようにアルギン酸ナトリウムを塗被
し、1つのサンプルは水中浸漬のみとした。アルギン酸
ナトリウムを塗被したサンプルに、塩化カルシウム、ア
スコルビン酸、およびクエン酸をしみ込ませた。
塗被したリンゴ片〔A〕と水中浸漬片〔E〕の1セッ
トを、7000cc/m2/日(23℃)のOTRを有する50ミクロン
のポリエチレンブレンドのフィルム中に入れてシールし
た。
サンプル〔B〕では、塗被したリンゴ片の1セット
を、シールしないバッグ中に入れた。
サンプル〔C〕では、塗被したリンゴ片を、3700cc/m
2/日(23℃)のOTRを有する32ミクロンのポリエステル
フィルム中に入れてシールした。
サンプル〔D〕では、塗被したリンゴ片を、20cc/m2/
日(23℃)のOTRを有するシールしたバリヤーフィルム
中に貯蔵した。
この実験は、包装材料に関係なく、好ましいコーティ
ングが有効であることをを示している。できるだけ長い
保存寿命を得るには、シールした透過性フィルムが最良
の結果をもたらす。全体としての結果から、約7,000cc/
m2/日のOTRを有する包装フィルムを使用した処理Aが最
良の物品をもたらすことがわかる。
実施例4 本実施例では、アルギン酸塩コーティングのしみ込み
の変化を比較した。水中浸漬サンプル〔A〕を除いた全
てのリンゴ片にアルギン酸ナトリウムを塗被した。全て
のサンプルを、シールした50ミクロンのポリエチレンフ
ィルム(OTR 7000cc/m2/日;23℃)中に貯蔵した。
〔A〕 リンゴ片に対し、実施例1のようにアルギン酸
ナトリウムを塗被し、次いで塩化カルシウム(1% w/
v)、アスコルビン酸(1.5% w/v)、およびクエン酸
(0.37% w/v)を含んだ溶液で処理した。
〔B〕 アルギン酸ナトリウムを塗被したリンゴ片に、
塩化カルシウム(1% w/v)とクエン酸(0.37% w/v)
をしみ込ませた(アスコルビン酸は使用せず)。
〔C〕 アルギン酸ナトリウムを塗被したリンゴ片に、
塩化カルシウム(1% w/v)とアスコルビン酸(1.5%
w/v)をしみ込ませた(クエン酸は使用せず)。
〔D〕 リンゴ片をアスコルビン酸の溶液中に浸漬し、
次いでアルギン酸ナトリウムを塗被し、引き続き塩化カ
ルシウム(1% w/v)とクエン酸(0.37% w/v)とを含
んだ溶液中に浸漬した。
〔E〕 リンゴ片を水中浸漬し、シールしたパック中に
貯蔵した。
本実験は、コーティング中へのアスコルビン酸の存在
が商業的に許容しうる保存寿命を達成するのに重要であ
ることを示している。本実施例の結果はさらに、封入/
ゲルコーティング塗被の前にアスコルビン酸中に浸漬す
るという処理(D)が、ゲルコーティングの塗被を先に
行った場合(処理AとC)ほど効果的ではないというこ
とを示している。
本実施例においては、アルギン酸以外のコーティング
も試験した。いずれの場合も、処理したリンゴ片を、50
ミクロンのポリエチレンブレンドのフィルム(OTR 7000
cc/m2/日;23℃)中にシールして貯蔵した。塗被と含浸
は、実施例1に記載の手順にしたがって行った。
〔A〕 リンゴ片にアルギン酸ナトリウム(3% manug
el GHB,Kelco)を塗被し、そしてこのゲルコーティング
に塩化カルシウム(1% w/v)、アスコルビン酸(1.5
% w/v)、およびクエン酸(0.37% w/v)をしみ込ませ
た。
〔B〕 リンゴ片にペクチン(低級メトキシ,Mexpectin
LC910,グリンステッド社)を塗被し、次いで処理Aの
場合と同じ濃度の塩化カルシウム、アスコルビン酸、お
よびクエン酸をしみ込ませた。
〔C〕 リンゴ片にカラゲーニン(35 w/v、イオータカ
ラゲーニン、シグマケミカル社)を塗被し、次いでこの
コーティングに、処理Aの場合と同じ濃度の塩化カルシ
ウム、アスコルビン酸、およびクエン酸をしみ込ませ
た。
〔D〕 リンゴ片を水中に浸漬したのみ。
アルギン酸塩、ペクチン、およびカラゲーニンのコー
ティングサンプルは、実施例1に記載の手順にしたがっ
て作製した。カラゲーニンは約60℃にて施した。
本実験は、ゲル形成性の食用多糖類ゲルコーティング
が、褐色化防止剤のためのキャリヤーとして適している
こと、また物品の表面pHを低く保持するのに適している
ことを示している。
実施例6 実施例4に記載の種々の処理を使用して果物の混合物
を試験した。いずれの場合も、果物は、剥皮・分割(1/
8)したリンゴ(50%)と直径20mmのハネジューメロン
球(50%)で構成した。
〔A〕 混合果物片にアルギン酸ナトリウムを塗被し、
次いで塩化カルシウム、アスコルビン酸、およびクエン
酸を含む溶液で処理した。
〔B〕 アルギン酸ナトリウムを塗被した混合果物片
に、塩化カルシウムとクエン酸をしみ込ませた(アスコ
ルビン酸は使用せず)。
〔C〕 アルギン酸ナトリウムを塗被した混合果物片
に、塩化カルシウムとアスコルビン酸をしみ込ませた
(クエン酸は使用せず)。
〔D〕 混合果物片を、塩化カルシウムとクエン酸を含
む溶液中に浸漬し、引き続きアルギン酸ナトリウムを塗
被した。
〔E〕 混合果物片を水中浸漬し、パック中にシールし
て貯蔵した。
本実験は、ゲルコーティングが混合果物に対しても効
果があること、および果物の表面にアスコルビン酸と酸
味料を供給することの重要性を示している。
実施例7 食用ゲルコーティングと酸化防止剤を使用することに
よる、微生物学的成長と水分の損失を制御する上での有
効性を、バレンシアオレンジ片を使用して評価した。オ
レンジをその軸に対して垂直に約10mm厚さに切断し、次
いで機械的なコアリングで果皮を除去することによって
オレンジ片を作製した。サンプルを2つのグループに分
け、実施例1に記載のように塗被するか(処理A)又は
水中に浸漬した(対照標準)。溶液Aは3%のアルギン
酸塩(Manugel GHB,Kelco)を含み、含浸用溶液Bは1
%のアスコルビン酸、0.25%のクエン酸、および1%の
塩化カルシウム(% w/v)を含んだ。
結果 本実施例は、オレンジ片に酸化防止剤(主としてアス
コルビン酸とクエン酸)を塗被すると、冷却貯蔵下での
保存寿命を倍増できるということを示している。食用ゲ
ルコーティングを使用することにより微生物学的成長の
抑制(表7.1)および水分損失の防止が可能となり、保
存寿命を長くすることができた。
実施例8 本実施例では、アスコルビン酸をL−システイン(塩
酸塩一水和物、シグマケミカル社)で置き換えた。いず
れの場合も、処理したグラニースミスリンゴ片にゲルコ
ーティングを塗被し、実施例1に記載のように包装し
た。本実施例のゲルコーティングは、実施例1の溶液A
中に3%(w/v)のアルギン酸塩を使用した。
〔A〕 含浸溶液:2%アスコルビン酸、0.5%クエン
酸、および1%塩化カルシウム。
〔B〕 含浸溶液:0.5%L−システイン、0.5%クエン
酸、および1%塩化カルシウム。
〔C〕 含浸溶液1.0%l−システイン、0.5%クエン
酸、および1%塩化カルシウム。
〔D〕 水中浸漬(対照標準) 結果: 本実施例は、アスコルビン酸を少なくとも0.5%のL
−システインで置き換えると、グラニースミスリンゴ片
において同等程度の酵素褐色化防止と保存寿命の拡大が
得られることを示している。アスコルビン酸を含む溶液
(処理A)、0.5%L−システインを含む溶液(処理
B)、および1%L−システインを含む溶液(処理C)
で処理することにより、4℃での貯蔵にて最大20日まで
酵素褐色化を防止することができた(表8.1)。しかし
ながら、アスコルビン酸の代わりにL−システインをし
み込ませると、処理した全ての果物片に不快なにおいが
幾らか感じられた。
本明細書全体を通して、特にことわらない限り、“含
む(comprise)”あるいはその変形である“含む(comp
rises)”や含む“(comprising)”という用語は、明
記されている数または数の群を含むが、他の数や数の群
を除外するわけではないということを意味しているもの
と理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特表 平6−506116(JP,A) Journal of Agricu ltural and Food Ch emistry,Vol.42,No.10 (1994),p.2278−2285 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23B 7/00 - 7/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)果物の切断片;および (b)前記果物の切断片のむきだしの表面上の食用ゲル
    コーティング; 該ゲルコーティングが、安定剤、褐色化を防止する酸化
    防止剤及び該果物のむきだし表面に3未満のpHを生じさ
    せて保持するのに十分な酸成分を含む多糖類のゲルであ
    る、むきだしの新鮮な果物又はそのような果物の混合
    物。
  2. 【請求項2】前記酸成分がクエン酸である、請求項1記
    載のむきだしの新鮮な果物又はそのような果物の混合
    物。
  3. 【請求項3】前記酸化防止剤がアスコルビン酸および/
    またはL−システインから選ばれる、請求項1記載のむ
    きだしの新鮮な果物又はそのような果物の混合物。
  4. 【請求項4】前記コーティングが、コーティングの褐色
    化防止活性を高めるゲル安定剤を含有する、請求項1記
    載のむきだしの新鮮な果物又はそのような果物の混合
    物。
  5. 【請求項5】前記ゲル安定剤が塩化カルシウムである、
    請求項4記載のむきだしの新鮮な果物又はそのような果
    物の混合物。
  6. 【請求項6】前記多糖類が、アルギン酸塩、ペクチン、
    およびカラゲーニンから選ばれる、請求項6記載のむき
    だしの新鮮な果物又はそのような果物の混合物。
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