JP3412723B2 - 高ニトリル系グラフト重合体組成物及びその製造方法 - Google Patents

高ニトリル系グラフト重合体組成物及びその製造方法

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JP3412723B2
JP3412723B2 JP03053395A JP3053395A JP3412723B2 JP 3412723 B2 JP3412723 B2 JP 3412723B2 JP 03053395 A JP03053395 A JP 03053395A JP 3053395 A JP3053395 A JP 3053395A JP 3412723 B2 JP3412723 B2 JP 3412723B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の組成分布を有す
る高ニトリル系グラフト重合体組成物及びその製造方法
に関する。詳しくは、ガスバリヤー性、耐熱性、耐薬品
性に優れ、しかも押出成形、ブロー成形、射出成形等に
おける成形加工性に優れ、優れた耐衝撃性を有する成形
物が得られる高ニトリル系グラフト重合体組成物及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高ニトリル系重合体組成物は、優れたガ
スバリヤー性、耐溶剤性、薬効成分や臭気の非吸着性等
を有する熱可塑性重合体組成物であり、食品、農医薬
品、化粧品等の分野における包装材料、容器材料等とし
て広く使用されている。
【0003】高ニトリル系重合体組成物に耐衝撃性を付
与する目的で、共役ジエン系ゴム状重合体の存在下に不
飽和ニトリルを主成分とする単量体混合物をグラフト重
合する方法が知られている。例えば、特公昭46−25
005号公報には、共役ジエン系ゴム状重合体の存在下
で不飽和ニトリル及びアクリル酸アルキルエステルをグ
ラフト重合させるニトリル重合体組成物の製造方法が開
示されている。しかし、この方法で得られる重合体組成
物には、芳香族ビニル化合物等の導入がないため、生成
する重合体組成物の耐熱性が不十分である。
【0004】グラフト単量体中にスチレン等の芳香族ビ
ニル化合物を含ませて、熱変形温度等の耐熱性を改善す
る方法が提案されている。例えば、特公昭59−370
07号公報には、1,3共役ジエンを含有するゴム5〜
25重量部の存在下にエチレン性不飽和ニトリルを含む
単量体を二段グラフト重合する方法であり、生成グラフ
ト重合体100重量部中(A)不飽和ニトリル30〜6
0重量%、芳香族ビニル化合物、更に場合によってはア
ルキルメタクリレート及び/又はアルキルアクリレート
等の不飽和ニトリル以外の他のビニル化合物の合計が7
0〜40重量%である第1段目生成重合体樹脂分5〜4
0重量部と、(B)不飽和ニトリル60〜85重量%、
芳香族ビニル化合物、アルキルメタクリレート及び/又
はアルキルアクリレート、更に場合によっては不飽和ニ
トリル以外の他のビニル化合物の合計が40〜15重量
%である第2段目生成重合体樹脂分35〜90重量部の
樹脂分と、(C)ゴム分5〜25重量部を含有する高ニ
トリル系樹脂の製造方法が開示されている。
【0005】該方法で得られる高ニトリル系樹脂は、グ
ラフト単量体中にスチレン等の芳香族ビニル化合物を含
むため、熱変形温度等の耐熱性が優れている。しかし、
1段目で得られる重合体と2段目で得られる重合体の組
成差が大きいため、両者の相溶性が低く、耐衝撃性が良
好である場合には加工性が不良であり、加工性が良好で
ある場合には耐衝撃性が不良であり、両特性が共に高位
にバランスした樹脂ではない。
【0006】上記の如き公知の方法で得られる高ニトリ
ル系重合体組成物は、耐衝撃性と成形加工性のバランス
が悪く、用途として、シート、ブロー成形品、射出成形
容器、特に密閉するタイプの容器等に加工した際の衝撃
強度または加工性が不足し問題であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解決し、耐熱性が従来公知のものと同レベルに維
持され、且つ、耐衝撃性と成形加工性とが高位において
適度にバランスした高ニトリル系グラフト重合体組成物
及びその製造方法を提供することにある。具体的には、
不飽和ニトリル単位、アクリル酸エチル単位及び芳香族
ビニル化合物単位の3成分を特定の重量比で含む高ニト
リル系グラフト重合体組成物、及びその製造方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、共役ジエン系ゴム状重合体の存在下で特定量
の不飽和ニトリル、アクリル酸アルキルエステル及び芳
香族ビニル化合物を含む単量体混合物をグラフト重合す
るに際し、アクリル酸アルキルエステルの中から特にア
クリル酸エチルを限定して使用し、更に、グラフト単量
体混合物を重合開始剤の添加開始の前後に区分してそれ
ぞれ特定の比率で反応系に添加し、且つ、総転化率20
重量%に至るまでに反応系に添加するグラフト単量体混
合物の量及び組成を特定の範囲に制御することにより、
上記目的が達成し得ることを見出し、本発明に到った。
【0009】すなわち、本発明は、水性媒体中で共役ジ
エン50重量%以上含む共役ジエン系ゴム状重合体1〜
30重量部の存在下に、不飽和ニトリル60〜85重量
%、アクリル酸エチル8〜20重量%及び芳香族ビニル
化合物7〜20重量%を含む単量体混合物100重量部
をグラフト共重合して得られる高ニトリル系グラフト重
合体組成物であって、該重合体組成物が、式(1) X−17<x<X+15 ・・・(1) 、式(2) Y−8<y<Y+8 ・・・(2) 及び式(3) Z−7<z<Z+25 ・・・(3) で表される組成の重合体(A)を95〜100重量%を
含み、且つ、該重合体(A)が、式(4) X−15<x<X ・・・(4) 、式(5) Y−7<y<Y−1 ・・・(5) 及び式(6) Z+10<z<Z+20 ・・・(6) で表される組成の重合体(B)を10〜20重量%含む
ことを特徴とする高ニトリル系グラフト重合体組成物で
ある。(但し、式(1)〜式(6)において、xは重合
体組成物中の各重合体における不飽和ニトリル単位の重
量割合(%)、yは重合体組成物中の各重合体における
アクリル酸エチル単位の重量割合(%)、zは重合体組
成物中の各重合体における芳香族ビニル化合物単位の重
量割合(%)、Xは単量体混合物の総量に対する不飽和
ニトリルの総量の重量割合(%)、Yは単量体混合物の
総量に対するアクリル酸エチルの総量の重量割合
(%)、Zは単量体混合物の総量に対する芳香族ビニル
化合物の総量の重量割合(%)を示す)
【0010】また、本発明の他の発明は、水性媒体中で
共役ジエン50重量%以上含む共役ジエン系ゴム状重合
体1〜30重量部の存在下に、不飽和ニトリル60〜8
5重量%、アクリル酸エチル8〜20重量%及び芳香族
ビニル化合物7〜20重量%を含む単量体混合物100
重量部をグラフト共重合する高ニトリル系グラフト重合
体組成物の製造方法であって、(1)先ず、初期添加単
量体として、不飽和ニトリル95〜100重量%、アク
リル酸エチル0〜5重量%及び芳香族ビニル化合物0〜
5重量%を含む単量体混合物15〜25重量部を反応系
に添加し、(2)重合開始剤の添加を開始し、(3)次
いで、後添加単量体として、残部の単量体混合物75〜
85重量部を間歇的または連続的に反応系に添加し、
(4)総転化率が20重量%に至る時点までに反応系に
添加する単量体の量を重合反応に消費される単量体量の
2〜3倍となるように後添加単量体を添加し、且つ、該
後添加単量体の組成を、不飽和ニトリルが(X−10)
〜(X−3)重量%、アクリル酸エチルが(Y+1)〜
(Y+5)重量%、及び、芳香族ビニル化合物が(Z+
1)〜(Z+5)重量%に制御することを特徴とする高
ニトリル系グラフト重合体組成物の製造方法である。
(ここで、Xは単量体混合物の総量に対する不飽和ニト
リルの総量の重量割合(%)、Yは単量体混合物の総量
に対するアクリル酸エチルの総量の重量割合(%)、Z
は単量体混合物の総量に対する芳香族ビニル化合物の総
量の重量割合(%)を示す)。
【0011】本発明の高ニトリル系グラフト重合体組成
物の特徴は、不飽和ニトリル単位、アクリル酸エチル単
位及び芳香族ビニル化合物単位を上記式(1)〜(3)
で表される範囲で有する重合体(A)を95〜100重
量%含み、且つ、該重合体(A)が、不飽和ニトリル単
位、アクリル酸エチル単位及び芳香族ビニル化合物単位
を上記式(4)〜(6)で表される範囲で有する重合体
(B)を10〜20重量%含むことにある。かかる組成
を有する高ニトリル系グラフト重合体組成物は、従来の
ものと同等の耐熱性、ガスバリアー性、耐薬品性を有
し、しかも、耐衝撃性及び成形加工性が共に優れ、両者
が高位において適度にバランスした組成物である。
【0012】本発明の高ニトリル系グラフト重合体組成
物は、水等の水性媒体中で共役ジエン系ゴム状重合体の
存在下に、特定量の不飽和ニトリル、アクリル酸エチル
及び芳香族ビニル化合物を含む単量体混合物をグラフト
共重合することにより製造されるが、グラフト共重合す
るに際し、先ず、不飽和ニトリルを主成分とする単量体
混合物(必要に応じてアクリル酸エチル及び芳香族ビニ
ル化合物を少量含む)を初期添加単量体として反応系に
添加し、反応系を所定の温度範囲に維持し、重合開始剤
を添加する。次いで、特定量の不飽和ニトリル、アクリ
ル酸エチル及び芳香族ビニル化合物を含む単量体混合物
を後添加単量体として間歇的または連続的に反応系に添
加する。
【0013】後添加単量体の添加方法としては、単量体
混合物の総転化率が20重量%に至るまでが特に重要で
あり、該時点までに反応系に添加する単量体の量を重合
反応に消費される単量体量の2〜3倍となるように後添
加単量体を添加し、且つ、該後添加単量体の組成を、不
飽和ニトリルが(X−10)〜(X−3)重量%、アク
リル酸エチルが(Y+1)〜(Y+5)重量%、及び、
芳香族ビニル化合物が(Z+1)〜(Z+5)重量%に
制御することを要する。但し、ここで、Xは単量体混合
物の総量に対する不飽和ニトリルの総量の重量割合
(%)、Yは単量体混合物の総量に対するアクリル酸エ
チルの総量の重量割合(%)、Zは単量体混合物の総量
に対する芳香族ビニル化合物の総量の重量割合(%)を
示すものとする。また、上記の総転化率が20重量%と
は、反応系に添加される単量体混合物の総量の重合体へ
の転化率を意味する。
【0014】グラフト重合方法は、乳化重合、溶液重
合、懸濁重合、塊状重合、またはこれらの組合せ等公知
の重合方法が適用できる。しかし、重合熱の除去の容易
さ、重合後の後処理の容易さ、有機溶媒の回収・再生等
の付帯設備の簡易化等を考慮すると乳化重合が好ましく
適用される。乳化重合法の場合は、重合体生成物はラテ
ックス状で得られるので、従来公知の方法、例えば、電
解質または溶媒による凝集法、または凍結法等により重
合体を凝固、分離し、水洗の後、乾燥して重合体を得る
方法が挙げられる。
【0015】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に用いる共役ジエン系ゴム重合体は、共役ジエン5
0重量%以上、及びこれと共重合性の単量体、例えば、
不飽和ニトリル、芳香族ビニル化合物、不飽和カルボン
酸エステル等から選ばれた、少なくとも一種の単量体と
の共重合体である。共役ジエン単量体としては、1,3
−ブタジエンの他、イソプレン、クロロプレン、2,3
−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−
1,3−ブタジエン等が例示される。入手の容易さや重
合性の良い等の観点から、1,3−ブタジエン、イソプ
レンが好ましい。
【0016】不飽和ニトリルとしては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル
等が挙げられ、好ましくはアクリロニトリル、メタクリ
ロニトリルである。又、芳香族ビニル化合物としては、
スチレン、α−メチルスチレンである。不飽和カルボン
酸エステルとしては、アクリル酸又はメタクリル酸のメ
チル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキルエステル
を挙げることができ、好ましいものはアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル等である。
【0017】具体的には、共役ジエン系ゴム状重合体と
しては、1,3−ブタジエン−アクリロニトリル共重合
体、1,3−ブタジエン−アクリロニトリル及びメタク
リロニトリル共重合体、1,3−ブタジエン−アクリロ
ニトリル及びスチレン共重合体、1,3−ブタジエン−
スチレン共重合体が好ましく挙げられる。より好ましく
は1,3−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、
1,3−ブタジエン−スチレン共重合体である。これら
の共役ジエンゴム状重合体に含まれる共役ジエンの量
は、得られる高ニトリル系グラフト重合体組成物の耐衝
撃性に関係する。かかる点を考慮すると、共役ジエンを
50%以上含むことが好ましい。さらに好ましくは、6
0〜90重量%である。
【0018】また、高ニトリル系グラフト重合体組成物
全体に占める共役ジエン系ゴム状重合体量は、耐衝撃
性、加工性に影響を及ぼす。共役ジエン系ゴム状重合体
の量が少ないと耐衝撃性が低下し、逆に多いと成形加工
性が低下する。かかる点を考慮すると、高ニトリル系グ
ラフト重合体組成物全体に占める共役ジエン系ゴム状重
合体の量は、1〜30重量%であることが好ましい。さ
らに好ましくは、5〜30重量%である。具体的には、
共役ジエン系ゴム状重合体1〜30重量部の存在下で、
後述するグラフト単量体混合物100重量部を共重合す
る。共役ジエンゴム状重合体は、公知の方法によって製
造できるが、乳化重合法が好適である。また、重合温度
には特に制限はないが、重合速度、生産性等を考慮する
と、40〜70℃の温度範囲が好ましい。
【0019】本発明では、グラフト単量体として、特定
量の不飽和ニトリル、アクリル酸エチル及び芳香族ビニ
ル化合物を含む単量体混合物が用いられる。グラフト単
量体として用いる不飽和ニトリルとしては、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニト
リル等が挙げられ、好ましくはアクリロニトリル、メタ
クリロニトリルである。また、グラフト単量体として用
いる芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレンである。
【0020】高ニトリル系グラフト重合体組成物の特性
は、グラフト単量体混合物に含まれる不飽和ニトリルの
量に影響される。すなわち、不飽和ニトリルの量が少な
いと耐薬品性、ガスバリヤー性等の特性が低下する。逆
に多過ぎると成形加工性、耐衝撃性が低下する他、成形
時に黄色に変色して色調等が低下する。かかる点を考慮
すると、グラフト単量体混合物に60〜85重量%の不
飽和ニトリルを含むことが好ましい。
【0021】グラフト単量体として、アクリル酸アルキ
ルエステルを用いることは、前項に記載した刊行物に記
載されているように公知である。しかし、アクリル酸ア
ルキルエステルのアルキル基の種類により、得られる高
ニトリル系グラフト重合体組成物の特性は変化する。得
られる高ニトリル系グラフト重合体組成物の耐衝撃性及
び耐熱性を高位に安定せしめるためには、それらのう
ち、アクリル酸エチルが特に優れている。同じアクリル
酸アルキルエステルであっても、炭素数が1個少ないア
クリル酸メチル、炭素数が1個多いアクリル酸プロピ
ル、または2個多いアクリル酸ブチルを用いた場合に
は、優れた耐衝撃性を有する高ニトリル系グラフト重合
体組成物は得られない。
【0022】アクリル酸エチルを用いる場合であって
も、その量により得られる高ニトリル系グラフト重合体
組成物の耐衝撃性、耐熱性等が影響を受ける。具体的に
は、グラフト単量体混合物に占めるアクリル酸エチルの
割合が、8重量%未満である場合には耐衝撃性が不十分
であり、また、20重量%を超える場合には耐衝撃性が
却って低下するだけでなく、耐熱性が著しく低下する。
本発明においては、上記観点を考慮して、アクリル酸ア
ルキルエステルのうちから、特にアクリル酸エチルを選
定して必須成分として使用し、グラフト単量体混合物に
8〜20重量%含むものである。
【0023】芳香族ビニル化合物の量によっても、得ら
れる高ニトリル系グラフト重合体組成物の耐衝撃性、耐
熱性が影響を受ける。具体的には、グラフト単量体混合
物中に占める芳香族ビニル化合物の割合が、7重量%未
満である場合には耐熱性が不十分であり、また、20重
量%を超える場合には耐衝撃性が低下する。かかる観点
を考慮して、グラフト単量体混合物に7〜20重量%含
むものである。
【0024】高ニトリル系グラフト重合体組成物の耐熱
性を従来と同等に維持し、且つ、耐衝撃性と成形加工性
を高位において適度にバランスさせるためには、高ニト
リル系グラフト重合体組成物中に、上記式(1)〜
(3)で表される組成の重合体(以下、重合体(A)と
いう)を95〜100重量%含み、且つ、該重合体
(A)が上記式(4)〜(6)で表される組成の重合体
(以下、重合体(B)という)を10〜20重量%含む
ことが好ましい。
【0025】高ニトリル系グラフト重合体組成物中の重
合体(A)の含有量が95重量%未満であると耐衝撃性
が低下する。また、重合体(A)に含まれる重合体
(B)が10重量%未満であると、グラフト部の不飽和
ニトリル単位が多くなり、相溶性が低下し、耐衝撃性が
低下する。また、20重量%を超えると、マトリックス
部の不飽和ニトリル単位が多くなり、相溶性が低下し、
耐衝撃性が低下する。
【0026】重合体(A)は、本発明の高ニトリル系グ
ラフト重合体の主成分であり、該高ニトリル系グラフト
重合体に優れた耐衝撃性と成形加工性を高位にバランス
させて持たせるために、重合体中に上記式(1)で表さ
れる重量割合の不飽和ニトリル単位、上記式(2)で表
される重量割合のアクリル酸エステル単位、及び、上記
式(3)で表される重量割合の芳香族ビニル化合物単位
を含むことが好ましい。
【0027】また、重合体(B)は、主として総転化率
が20重量%に至るまでに生成する重合体であるが、高
ニトリル系グラフト重合体に優れた耐衝撃性と成形加工
性を高位にバランスさせて持たせるために、重合体
(A)中に上記式(4)で表される重量割合の不飽和ニ
トリル単位、上記式(5)で表される重量割合のアクリ
ル酸エステル単位、及び、上記式(6)で表される重量
割合の芳香族ビニル化合物単位を含むことが好ましい。
即ち、重合体(B)は、不飽和ニトリル単位及びアクリ
ル酸エステル単位の含有量が重合系に添加する単量体比
より少なく、芳香族ビニル化合物単位の含有量が重合系
に添加する単量体比より多い重合体である。そして、重
合体(B)は、グラフト部の大部分とマトリックス部の
一部を構成するものであり、グラフト部とマトリックス
部の相溶性を向上させる。かかる点においても、重合体
(A)が10〜20重量%の重合体(B)を含むことが
好ましい。
【0028】上記の如き組成を有する重合体(A)及び
(B)を高ニトリル系グラフト重合体組成物中に含ませ
るために、本発明においては、グラフト単量体混合物を
特定の方法により反応系に添加する。すなわち、重合反
応系に重合開始剤が初めて添加された時を重合開始とす
るとき、重合開始前に重合反応系に添加するグラフト用
単量体混合物(以下、初期添加単量体という)と、重合
開始後に重合反応系に添加するグラフト用単量体混合物
(以下、後添加単量体という)とに区分して添加する。
重合反応系への添加方法は、初期添加単量体について
は、一括添加で差支えないが、後添加単量体について
は、間歇的または連続的に添加する。
【0029】グラフト用単量体混合物100重量部の
内、15〜25重量部を初期添加単量体、75〜85重
量部を後添加単量体として使用する。初期添加単量体の
量が上記範囲を外れると、上記組成を有する重合体が生
成し難くなる他、重合熱の除去、安定エマルションの生
成等に悪影響を及ぼすことがある。初期添加単量体の組
成は、不飽和ニトリル95〜100重量%、アクリル酸
エチル0〜5重量%及び芳香族ビニル化合物0〜5重量
%とすることが必要である。重合体(B)は、主として
グラフト用単量体混合物の総転化率が20重量%に至る
までに生成すると推測されるため、アクリル酸エチルが
5重量%を超えたり、芳香族ビニル化合物が5重量%を
超える場合には、重合体(A)中の重合体(B)の含有
量を10〜20重量%に制御することが困難となる。
【0030】また、本発明においては、後添加単量体の
添加方法(特に組成)も重要である。グラフト用単量体
混合物の総転化率が、20重量%に至るまでに添加する
後添加単量体混合物の組成は、不飽和ニトリルを(X−
10)〜(X−3)重量%(ここで、Xは単量体混合物
の総量に対する不飽和ニトリルの総量の重量割合(%)
を示す)、アクリル酸エチルを(Y+1)〜(Y+5)
重量%(ここで、Yは単量体混合物の総量に対するアク
リル酸エチルの総量の重量割合(%)を示す)、及び、
芳香族ビニル化合物を(Z+1)〜(Z+5)重量%
(Zは単量体混合物の総量に対する芳香族ビニル化合物
の総量の重量割合(%)を示す)とすることが好まし
い。アクリル酸エチル及び芳香族ビニル化合物を上記範
囲で含まない場合は、重合体(A)中の重合体(B)の
含有量を10〜20重量%に制御することが困難とな
る。
【0031】また、グラフト用単量体混合物の総転化率
が20重量%に至るまでに添加する後添加単量体混合物
の量は、該時点までに消費される単量体混合物量の2〜
3倍であることが好ましい。さらに好ましくは2〜2.
5倍である。3倍を超える場合には、反応系内に単量体
混合物が多量残留することになり、重合体組成物の組
成、安定性のよいエマルションの生成に影響を及ぼす
他、重合機壁等に異物が付着し易くなる。また、2倍未
満では、単量体混合物の総転化率が20重量%に至るま
でに重合系内に添加される不飽和ニトリルが多くなり過
ぎて重合体(B)が生成し難くなる。
【0032】グラフト重合には、公知の重合開始剤、分
子量調節剤、pH調整剤等が使用される。重合開始剤と
しては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等
の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ
化合物、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸ア
ンモニウム等の過硫酸化物、過酸化水素等が挙げられ
る。乳化重合法を適用する場合には、過硫酸カリウム、
過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸化
物、過酸化水素等が好ましい。
【0033】分子量調節剤としては、アルキルメルカプ
タン類、例えばn−ドデシルメルカプタン、tert−
ドデシルメルカプタン、n−ドデシルチオールアセター
ト、ペンタエリスリトールテトラキス(β−メルカプト
プロピオネート)、リモネンジメルカプタン等が挙げら
れる。これらのうち、好ましくはメルカプタン臭が実質
的にないという点から、分子内に2個以上のメルカプト
基を含む有機メルカプト化合物、例えば、ペンタエリス
リトールテトラキス(β−メルカプトプロピオネー
ト)、リモネンジメルカプタン等が挙げられる。また、
pH調節剤としては、無機酸、有機酸のいずれでも良
く、無機酸としては、リン酸、硫酸、塩酸、臭化水素
酸、硝酸等が挙げられる。有機酸としては、酢酸、プロ
ピオン酸、クエン酸、3−メルカプトプロピオン酸、ア
スコルビン酸及び酸性リン酸エステル等が挙げられる。
好ましい酸は、酢酸、クエン酸、リン酸、3−メルカプ
トプロピオン酸等である。
【0034】重合開始剤、分子量調節剤、pH調節剤の
グラフト重合系への添加方法としては、一括添加、間欠
的分割添加、連続的添加、またはこれらを併用する方法
が例示できる。重合開始剤は、撹拌下、水等の水性媒
体、乳化剤等の副原料、共役ジエンゴム状重合体及び初
期添加単量体混合物を重合系内に添加した後、系内の脱
酸素を実施し、所定の重合温度まで昇温を終了した後、
系内が安定した後に添加する。重合開始剤の添加量は、
単量体混合物の総量に対して、0.02〜0.2重量%
が好ましい。分子量調節剤は、重合開始剤を添加し、グ
ラフト重合が開始した後に、連続的、間欠的またはそれ
らの併用により添加し、単量体の総転化率が70〜90
重量%になるまで重合系内に存在させるのが好ましい。
【0035】該転化率が70重量%未満で添加を停止し
た場合は、それ以降に高分子量の重合体が多量に生成し
てしまい、重合体の加工性が低下する。また、該転化率
90重量%を超えた後は、分子量分布にあまり影響がな
いため、無駄な分子量調節剤を使用せずに済む利点があ
る。分子量調節剤の添加量は、単量体混合物の総量に対
して、1〜2.5重量%が好ましい。
【0036】本発明では、分子量調節剤を活性化して分
子量調節効果を高めるために、酸類等を添加して重合系
のpHを特定の範囲内に調節することが好ましい。すな
わち、重合開始剤を添加し、グラフト重合を開始した後
にpH調節剤剤として酸類の添加を開始し、総転化率が
70〜90重量%に到るまで連続的あるいは分割して、
またはこれらを併用して添加し、この間のpHを2〜
4、好ましくは2.5〜3.5の範囲内に制御する。
【0037】重合系のpHが2未満の場合には、重合系
内に添加された共役ジエンゴム状重合体の乳化安定性が
低下し、ゴムの凝集、析出が起こる他、装置の腐食の原
因となるので好ましくない。また、重合系のpHが4を
超える場合には、分子量調節剤の効果が十分に発揮され
ないため、高分子量の重合体が多量に生成してしまい、
得られる重合体の加工性が低下する。pH調節剤の添加
を単量体混合物の転化率が70重量%未満で停止した場
合には、それ以降の重合反応の進行により重合系内のp
Hが著しく上昇し、分子量調節効果が低下して、高分子
量の重合体が多量に生成してしまい、得られる重合体の
加工性が低下する。該転化率が80重量%を超えた後
は、pH調節剤を添加しなくても重合系内のpH上昇に
よる分子量調節効果への影響は小さく、転化率90重量
%に到るまでとすることで余分なpH調節剤を使用せず
に済む利点がある。上記酸の添加量は、重合系のpHを
上記範囲に制御し得る量であるが、通常、単量体混合物
の総量に対し、0.2〜0.6重量%程度が目途として
選定される。
【0038】グラフト重合には、この他、乳化剤、分散
剤等が使用されるが、その種類及び量は、公知のものが
適用される。グラフト重合後の後処理方法、乾燥方法も
公知の方法が適用される。グラフト重合の温度には特に
制限はなく、0〜100℃の任意の温度において実施で
きる。重合速度、転化率、生産性等を考慮すると、30
〜70℃が好ましく、さらに好ましくは50〜70℃の
温度範囲である。
【0039】本発明の高ニトリル系グラフト重合体組成
物は、例えば押出成形、射出成形、ブロー成形等により
容易に熱成形し得る熱可塑性重合体組成物であり、高ニ
トリル系グラフト重合体が本来有する、酸素等に対する
高いバリヤー性、優れた耐熱性、耐薬品性等を備えてい
るのみならず、耐衝撃性と加工性が高位にバランスして
いる。そのため、押出成形、射出成形、ブロー成形等に
より、シート、フィルム、容器等を加工した場合には、
成形性が良好で優れた衝撃強度を有する成形物が得られ
る。
【0040】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明につ
いて更に詳細を説明する。実施例及び比較例に示した高
ニトリル系グラフト重合体組成物のメルトインデック
ス、IZOD値、熱変形温度、押出ブロー成形品の落下
強度及び射出成形品の耐圧強度、転化率及び重合体組成
は下記方法によって測定した。
【0041】(1)メルトインデックス(g/10mi
n) ASTM D−1238に規定される方法に従い、20
0℃、12.5kg/cm2荷重において測定する。
【0042】(2)アイゾッド衝撃強度(kg・cm/
cm) 得られた高ニトリル系グラフト重合体組成物を160℃
においてロール混練した後、170℃で加圧成形して得
た厚み3mmのシートより試験片を調製した。該試験片
について、ASTM D−256(ノッチ付)に規定さ
れる方法に従い、23℃において測定する。
【0043】(3)熱変形温度(以下、HDTという)
(℃) 得られた高ニトリル系グラフト重合体組成物を160℃
においてロール混練した後、170℃で加圧成形して得
た厚み3mmのシートより試験片を調製した。該試験片
について、ASTM D−648に規定される方法に従
い、4.6kg荷重において測定する。
【0044】(4)押出ブロー成形品の落下強度(平均
落下回数) 得られた高ニトリル系グラフト重合体組成物を(株)プ
ラコー製50mmφ単軸押出機を用いて190℃におい
てペレット化し、該ペレットを用いて、押出ブロー成形
を行った。押出ブロー成形は、(株)タハラ製の押出ブ
ロー成形機(45mmφ)を用いて、容量500mlの
丸型容器(全長190mm、胴径70mm、ブロー比
3)を成形温度200℃で成形した。落下強度は、得ら
れた容器20個に500mlの水を充填、キャップ後、
5℃、20℃で1時間の状態調節をし、高さ1.2mか
ら容器を縦にしてコンクリート床面に繰り返し垂直落下
を20回を限度として行い、ボトルが破損するまでの回
数をボトル毎に計数し、20個の平均値を落下強度とす
る。尚、20回落下を繰り返しても破損しないものは2
0回とする。
【0045】(5)射出成形品の耐圧強度(kg/cm
2) 得られた高ニトリル系グラフト重合体組成物を(株)プ
ラコー製50mmφ単軸押出機を用いて190℃におい
てペレット化し、該ペレットを用いて、射出成形を行っ
た。射出成形は、日精樹脂工業(株)製の射出成形機
(FS−80 12ASE)を用いて、角型スプレー容
器部材〔容器本体(縦23mm×横18mm×高さ75
mm)、栓体(縦23mm×横18mm×高さ15m
m)〕を成形温度210℃で成形した。得られたスプレ
ー容器部材は、島田理化工業(株)製の超音波溶着機
(USW 63A)を用いて、容器本体と栓体を溶着
し、スプレー容器とした。該スプレー容器の耐圧強度
を、(株)キョーワ製の手動式水圧試験機を用いて破損
時の水圧を測定する。
【0046】(6)転化率及び重合体組成(重量%) グラフト重合反応中に系内からラップサンプル(ラテッ
クス)を採取し、ガスクロマトグラフ〔(株)島津製作
所製、形式:GC−9A〕を用いて、ラテックス中に含
まれる各未反応単量体の量を定量し、消費された各単量
体の量を定量する。この定量値とサンプル採取時までに
系内に添加された各単量体の量から重合体への転化率及
び重合体組成を算出する。具体的手法は実施例1に示
す。
【0047】実施例1 (A)共役ジエン系ゴム状重合体の製造 下記成分の混合物をステンレス製重合反応器に装入し
て、窒素雰囲気下において、撹拌下、45℃で20時間
重合を行い、転化率90重量%で重合を終了した。未反
応の単量体を減圧ストリッピングにより除き、固形分濃
度約30重量%の共役ジエン系ゴム状重合体を含むラテ
ックスを得た。また、該ラテックスより固形分(重合
体)を回収し、乾燥後、元素分析により該重合体中の
1,3−ブタジエン及びアクリロニトリル単位の含有量
を求めたところ、1,3−ブタジエン単位が71重量
%、アクリロニトリル単位が29重量%であった。 アクリロニトリル(以下、ANという) 30重量部 ブタジエン−1,3 70重量部 脂肪酸石ケン 2.4重量部 アゾビスイソブチロニトリル 0.3重量部 t−ドデシルメルカプタン 0.5重量部 水 200重量部
【0048】(B)グラフト重合体の製造 ステンレス製重合反応器に下記の組成の原料を仕込み、
撹拌下、窒素雰囲気下において、58℃に昇温し、その
まま30分間撹拌した後、重合開始剤として過硫酸カリ
ウム0.08重量部を含む水溶液を添加して重合を開始
した。過硫酸カリウムの添加を開始した時点(以下、重
合開始時点という)の重合系のpHは9.4であった。 AN 20重量部 上記(A)のゴム状重合体 10.5重量部 ジオクチルスルホコハク酸ソーダ 0.288重量部 ポリビニルピロリドン 0.103重量部 ヘキサメタリン酸ソーダ 0.035重量部 水 150重量部 重合開始後、重合系にリン酸を加えてpHを3.0と
し、次いで、下記の組成の原料を7時間かけて連続的に
添加しながら、58℃で重合を継続した。 AN 55重量部 アクリル酸エチル(以下、EAという) 10重量部 スチレン(以下、STという) 15重量部 ペンタエリスリトールテトラキス (β−メルカプトプロピオネート) 1.6重量部 ジオクチルスルホコハク酸ソーダ 1.153重量部 ポリビニルピロリドン 0.414重量部 ヘキサメタリン酸ソーダ 0.141重量部 水 85重量部
【0049】この添加の間、重合開始時点から7時間ま
ではリン酸も連続的に添加して、重合系のpHを3±
0.3に保って重合を行った。重合開始時点から9時間
重合を行い、最終単量体転化率は92重量%であった。
得られた重合体組成物を、硫酸マグネシウム(濃度20
重量%)を加えて凝固させ、次いで水洗、乾燥して粉末
状の高ニトリル系グラフト重合体組成物を得た。得られ
た重合体の特性を上記方法により測定した。主要な重合
条件及び得られた重合体の特性を〔表1〕に示す。ま
た、得られた重合体のAN、EA及びSTに関する転化
率毎の組成割合(重量%)を〔表2〕に示す。〔図1〕
は、〔表2〕に示した転化率(重量%)を横軸に、重合
体組成(重量%)を縦軸にしてプロットした両者の関係
を示す。図中、折線1はANに関する転化率と重合体組
成の関係、折線2はSTに関する転化率と重合体組成の
関係、折線3はEAに関する転化率と重合体組成の関係
を示す。
【0050】以下、〔表2〕及び〔図1〕の資料に基づ
いて、重合体(A)及び重合体(B)の含有量を算出す
る方法について説明する。横線11は上記式(1)にお
ける(X+15)、横線12は上記式(1)における
(X−17)を示す。横線13は上記式(2)における
(Y+8)、横線14は上記式(2)における(Y−
8)を示す。従って、実施例1で得られた重合体は全て
の転化率において上記式(1)及び上記式(2)を満足
する重合体である。横線15は上記式(3)における
(Z+25)、横線16は上記式(3)における(Z−
7)を示す。従って、実施例1で得られた重合体のST
に関する組成は、転化率がa点(転化率:88重量%)
に到達する以前に生成した重合体については上記式
(3)を満足する。よって、上記式(1)〜(3)を同
時に満足する重合体(A)は、得られた全重合体中に9
6重量%(88/0.92)含まれる。
【0051】横線17は上記式(4)における(X)、
横線18は上記式(4)における(X−15)を示す。
従って、実施例1で得られた重合体のANに関する組成
は、転化率がb点(転化率:3重量%)からc点(転化
率:33重量%)の間に生成した重合体、及び、転化率
がd点(転化率:63重量%)からe点(転化率:86
重量%)の間に生成した重合体である。
【0052】横線19は上記式(5)における(Y−
1)、横線20は上記式(5)における(Y−7)を示
す。従って、実施例1で得られた重合体のEAに関する
組成は、転化率がf点(転化率:4重量%)からg点
(転化率:35重量%)の間に生成した重合体である。
【0053】横線21は上記式(6)における(Z+2
0)、横線22は上記式(6)における(Z+10)を
示す。従って、実施例1で得られた重合体のSTに関す
る組成は、転化率がh点(転化率:4重量%)からj点
(転化率:16重量%)の間に生成した重合体である。
よって、上記式(4)〜(6)を同時に満足する重合体
(B)は、得られた全重合体中に13重量%(12/
0.92)含まれる。得られた結果を〔表8〕に示す。
【0054】実施例2 原料の初期仕込み分と後添加分において、AN、EA及
びSTの組成を以下のように変更した以外、実施例1と
同様にしてグラフト重合を行った。重合開始時のpHは
9.3、最終単量体転化率は91重量%であった。得ら
れた重合体の特性を実施例1と同様にして測定した。主
要な重合条件及び得られた重合体の特性を〔表1〕に示
す。また、得られた重合体のAN、EA及びSTに関す
る転化率毎の組成分布は〔表2〕に示す。 (初期仕込み分) AN 19重量部 EA 1重量部 ST 0重量部 (後添加分) AN 56重量部 EA 9重量部 ST 15重量部 〔表2〕に示した資料に基づいて、実施例1と同様の方
法で重合体(A)及び重合体(B)の含有量を算出し
た。得られた結果を〔表8〕に示す。
【0055】実施例3 原料の初期仕込み分と後添加分において、AN、EA及
びSTの組成を以下のように変更し、実施例1と同様に
して重合を行った。重合開始時のpHは9.7、最終単
量体転化率は91重量%であった。得られた重合体の特
性を実施例1と同様にして測定した。主要な重合条件及
び得られた重合体の特性を〔表1〕に示す。また、得ら
れた重合体のAN、EA及びSTに関する転化率毎の組
成分布は〔表2〕に示す。 (初期仕込み分) AN 19重量部 EA 0重量部 ST 1重量部 (後添加分) AN 56重量部 EA 10重量部 ST 14重量部 〔表2〕に示した資料に基づいて、実施例1と同様の方
法で重合体(A)及び重合体(B)の含有量を算出し
た。得られた結果を〔表8〕に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】比較例1 原料の初期仕込み分と後添加分において、AN、EA及
びSTの組成を以下のように変更し、且つ、後添加分単
量体混合物は重合開始後0.5〜7.5時間にわたって
〔表5〕に示すように段階的に組成を変えて添加した以
外は、実施例1と同様にして重合を行った。尚、重合開
始時の重合系のpHは8.9、最終単量体転化率は90
重量%であった。得られた重合体の特性を実施例1と同
様にして測定した。主要な重合条件及び得られた重合体
の特性を〔表3〕に示す。また、得られた重合体のA
N、EA及びSTに関する転化率毎の組成分布は〔表
6〕に示す。 (初期仕込み分) AN 16.9重量部 EA 2.3重量部 ST 0.8重量部 (後添加分) AN 58.0重量部 EA 7.8重量部 ST 14.2重量部 〔表6〕に示した資料に基づいて、実施例1と同様の方
法で重合体(A)及び重合体(B)の含有量を算出し
た。得られた結果を〔表8〕に示す。
【0059】比較例2 実施例1(B)で、後添加分の原料及びリン酸を重合開
始30分後から7時間添加した以外は、実施例1と同様
にして重合を行った。重合開始時のpHは9.4、最終
単量体転化率は90重量%であった。得られた重合体の
特性を実施例1と同様にして測定した。主要な重合条件
及び得られた重合体の特性を〔表3〕に示す。また、得
られた重合体のAN、EA及びSTに関する転化率毎の
組成分布は〔表6〕に示す。〔表6〕に示した資料に基
づいて、実施例1と同様の方法で重合体(A)及び重合
体(B)の含有量を算出した。得られた結果を〔表8〕
に示す。
【0060】比較例3 実施例1(B)で、後添加分の原料及びリン酸を重合開
始1時間後から7時間添加した以外は、実施例1と同様
にして重合を行った。重合開始時のpHは9.3、最終
単量体転化率は89重量%であった。得られた重合体の
特性を実施例1と同様にして測定した。主要な重合条件
及び得られた重合体の特性を〔表3〕に示す。また、得
られた重合体のAN、EA及びSTに関する転化率毎の
組成分布は〔表6〕に示す。〔表6〕に示した資料に基
づいて、実施例1と同様の方法で重合体(A)及び重合
体(B)の含有量を算出した。得られた結果を〔表8〕
に示す。
【0061】比較例4 原料の初期仕込み分と後添加分において、AN、EA及
びSTの組成を以下のように変更した以外、実施例1と
同様にして重合を行った。重合開始時のpHは9.3、
最終単量体転化率は90重量%であった。得られた重合
体の特性を実施例1と同様にして測定した。主要な重合
条件及び得られた重合体の特性を〔表3〕に示す。ま
た、得られた重合体のAN、EA及びSTに関する転化
率毎の組成分布は〔表6〕に示す。 (初期仕込み分) AN 18重量部 EA 1重量部 ST 1重量部 (後添加分) AN 57重量部 EA 9重量部 ST 14重量部 〔表6〕に示した資料に基づいて、実施例1と同様の方
法で重合体(A)及び重合体(B)の含有量を算出し
た。得られた結果を〔表8〕に示す。
【0062】比較例5 原料の初期仕込み分と後添加分において、AN、EA及
びSTの組成を以下のように変更し、実施例1と同様に
して重合を行った。重合開始時のpHは9.0、最終単
量体転化率は90重量%であった。得られた重合体の特
性を実施例1と同様にして測定した。主要な重合条件及
び得られた重合体の特性を〔表4〕に示す。また、得ら
れた重合体のAN、EA及びSTに関する転化率毎の組
成分布は〔表7〕に示す。 (初期仕込み分) AN 18重量部 EA 2重量部 ST 0重量部 (後添加分) AN 57重量部 EA 8重量部 ST 15重量部 〔表7〕に示した資料に基づいて、実施例1と同様の方
法で重合体(A)及び重合体(B)の含有量を算出し
た。得られた結果を〔表8〕に示す。
【0063】比較例6 原料の初期仕込み分と後添加分において、AN、EA及
びSTの組成を以下のように変更し、実施例1と同様に
して重合を行った。重合開始時のpHは9.5、最終単
量体転化率は91重量%であった。得られた重合体の特
性を実施例1と同様にして測定した。主要な重合条件及
び得られた重合体の特性を〔表4〕に示す。また、得ら
れた重合体のAN、EA及びSTに関する転化率毎の組
成分布は〔表7〕に示す。 (初期仕込み分) AN 18重量部 EA 0重量部 ST 2重量部 (後添加分) AN 57重量部 EA 10重量部 ST 13重量部 〔表7〕に示した資料に基づいて、実施例1と同様の方
法で重合体(A)及び重合体(B)の含有量を算出し
た。得られた結果を〔表8〕に示す。
【0064】比較例7 EAをアクリル酸メチル(以下、MAという)に変更し
た以外、実施例1と同様にして重合を行った。重合開始
時のpHは8.8、最終単量体転化率は91重量%であ
った。得られた重合体の特性を実施例1と同様にして測
定した。主要な重合条件及び得られた重合体の特性を
〔表4〕に示す。
【0065】比較例8 原料の初期仕込み分と後添加分において、STを用いず
にAN及びEAの組成を以下に示すように変更した以外
は、実施例1と同様にして重合を行った。尚、重合開始
時の重合系のpHは8.9であった。また、最終単量体
転化率は90重量%であった。得られた重合体の特性を
実施例1と同様にして測定した。主要な重合条件及び得
られた重合体の特性を〔表4〕に示す。 (初期仕込み分) AN 20重量部 (後添加分) AN 55重量部 EA 25重量部
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
【0070】
【表7】
【0071】
【表8】
【0072】〔実施例の考察〕共役ジエン系ゴム状重合
体の存在下で、不飽和ニトリル単量体を50重量%以上
含む単量体混合物をグラフト重合して得られる高ニトリ
ル系グラフト重合体組成物は、成形温度を上げると色相
が黄変して劣化が起こり、高温での成形性が良好である
とはいえない。従って、メルトインデックス(MI)値
が高いことが好ましく、少なくとも3g/10minの
MIを有することが好ましい。また、該高ニトリル系グ
ラフト重合体組成物を押出成形、ブロー成形及び射出成
形等により成形した成形品は、耐衝撃性が高いことが好
ましく、アイゾッド衝撃強度(Izod値)が23℃、
ノッチ付で不破壊若しくは20kg・cm/cm以上で
あることが好ましい。
【0073】本発明によれば、従来の技術では不十分で
あった高ニトリル系グラフト重合体組成物の耐衝撃性と
加工性のバランスの適性化が達成される。すなわち、本
願発明の実施例1〜3で得られた高ニトリル系グラフト
重合体組成物は、AN、EA及びSTの各組成分布が上
記式(1)〜(3)て表される範囲内にある重合体
(A)を95〜100重量%含み、且つ該重合体(A)
がAN、EA及びSTの各組成分布が上記式(4)〜
(6)て表される範囲内にある重合体(B)を10〜2
0重量%含むものである。かかる高ニトリル系グラフト
重合体組成物は、耐衝撃性(アイゾット衝撃強度)と加
工性(メルトインデックス)が適度にバランスしてお
り、更に押出ブロー成形品や射出成形品とした場合の機
械的強度が優れている。
【0074】一方、均一な重合体組成となるように、単
量体混合物組成、添加量を制御して重合を行った比較例
1は、得られる重合体組成物の流動性、耐衝撃性が低下
している他、押出ブロー成形品、射出成形品とした場合
の強度も低下している。また、初期仕込み組成、後添加
組成とも実施例1と同様であるが、後添加分の原料を重
合開始後30分もしくは1時間で添加し、本発明の重合
体組成物の組成分布の範囲外となった比較例2、3は、
得られる重合体組成物の耐衝撃性が劣っており、成形品
の強度も低下している。初期仕込み組成の不飽和ニトリ
ル分が95重量%未満であり、重合体組成物の組成分布
が本発明の範囲外である比較例4〜6は、耐衝撃性、成
形品の強度が劣っている。比較例7は、実施例1におけ
るアクリル酸エチルをアクリル酸メチルに変更したもの
であるが、耐衝撃性が劣っており、成形品の強度も低下
している。比較例8は、芳香族ビニル化合物を導入せず
に、単量体混合物として不飽和ニトリル、アクリル酸エ
チルのみで重合したものであるが、芳香族ビニル化合物
が存在しないために耐熱性が低下しており、バランスの
適正化が達成されていない。
【0075】
【発明の効果】本発明の高ニトリル系グラフト重合体組
成物は、耐熱性が従来公知のものと同レベルに維持さ
れ、且つ、耐衝撃性と成形加工性とが高位において適度
にバランスしたものである。そのため、優れた耐衝撃性
及び成形加工性が要求される押出成形、ブロー成形、射
出成形等の成形材料として好適に使用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1で得られた重合体組成物の転化率
と重合体組成の関係を示す。
【符号の説明】 1 転化率とAN組成の関係を示す折線 2 転化率とST組成の関係を示す折線 3 転化率とEA組成の関係を示す折線 11 式(1)における(X+15) 12 式(1)における(X−17) 13 式(2)における(Y+8) 14 式(2)における(X−8) 15 式(3)における(Z+25) 16 式(3)における(Z−7) 17 式(4)における(X) 18 式(4)における(X−15) 19 式(5)における(Y−1) 20 式(5)における(Y−7) 21 式(6)における(Z+20) 22 式(6)における(Z+10) a 折線3上の転化率88重量%点 b 折線1上の転化率3重量%点 c 折線1上の転化率33重量%点 d 折線1上の転化率63重量%点 e 折線1上の転化率86重量%点 f 折線3上の転化率4重量%点 g 折線3上の転化率35重量%点 h 折線2上の転化率4重量%点 j 折線2上の転化率16重量%点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 真一 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−74317(JP,A) 特開 平4−120152(JP,A) 特開 昭61−166812(JP,A) 特開 昭62−20516(JP,A) 特開 平8−151417(JP,A) 特開 昭54−58794(JP,A) 特公 昭59−37007(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 51/04 C08F 279/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体中で共役ジエン50重量%以上
    含む共役ジエン系ゴム状重合体1〜30重量部の存在下
    に、不飽和ニトリル60〜85重量%、アクリル酸エチ
    ル8〜20重量%及び芳香族ビニル化合物7〜20重量
    %を含む単量体混合物100重量部をグラフト共重合し
    て得られる高ニトリル系グラフト重合体組成物であっ
    て、該重合体組成物が、式(1) X−17<x<X+15 ・・・(1) 、式(2) Y−8<y<Y+8 ・・・(2) 及び式(3) Z−7<z<Z+25 ・・・(3) で表される組成の重合体(A)を95〜100重量%を
    含み、且つ、該重合体(A)が、式(4) X−15<x<X ・・・(4) 、式(5) Y−7<y<Y−1 ・・・(5) 及び式(6) Z+10<z<Z+20 ・・・(6) で表される組成の重合体(B)を10〜20重量%含む
    ことを特徴とする高ニトリル系グラフト重合体組成物。
    (但し、式(1)〜式(6)において、xは重合体組成
    物中の各重合体における不飽和ニトリル単位の重量割合
    (%)、yは重合体組成物中の各重合体におけるアクリ
    ル酸エチル単位の重量割合(%)、zは重合体組成物中
    の各重合体における芳香族ビニル化合物単位の重量割合
    (%)、Xは単量体混合物の総量に対する不飽和ニトリ
    ルの総量の重量割合(%)、Yは単量体混合物の総量に
    対するアクリル酸エチルの総量の重量割合(%)、Zは
    単量体混合物の総量に対する芳香族ビニル化合物の総量
    の重量割合(%)を示す)
  2. 【請求項2】 共役ジエン系ゴム状重合体が、1,3−
    ブタジエン−アクリロニトリル共重合体であることを特
    徴とする請求項1記載の高ニトリル系グラフト重合体組
    成物。
  3. 【請求項3】 不飽和ニトリルがアクリロニトリルであ
    ることを特徴とする請求項1記載の高ニトリル系グラフ
    ト重合体組成物。
  4. 【請求項4】 芳香族ビニル化合物がスチレンであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の高ニトリル系グラフト重
    合体組成物。
  5. 【請求項5】 水性媒体中で共役ジエン50重量%以上
    含む共役ジエン系ゴム状重合体1〜30重量部の存在下
    に、不飽和ニトリル60〜85重量%、アクリル酸エチ
    ル8〜20重量%及び芳香族ビニル化合物7〜20重量
    %を含む単量体混合物100重量部をグラフト共重合す
    る高ニトリル系グラフト重合体組成物の製造方法であっ
    て、(1)先ず、初期添加単量体として、不飽和ニトリ
    ル95〜100重量%、アクリル酸エチル0〜5重量%
    及び芳香族ビニル化合物0〜5重量%を含む単量体混合
    物15〜25重量部を反応系に添加し、(2)重合開始
    剤の添加を開始し、(3)次いで、後添加単量体とし
    て、残部の単量体混合物75〜85重量部を間歇的また
    は連続的に反応系に添加し、(4)総転化率が20重量
    %に至る時点までに反応系に添加する単量体の量を重合
    反応に消費される単量体量の2〜3倍となるように後添
    加単量体を添加し、且つ、該後添加単量体の組成を、不
    飽和ニトリルが(X−10)〜(X−3)重量%、アク
    リル酸エチルが(Y+1)〜(Y+5)重量%、及び、
    芳香族ビニル化合物が(Z+1)〜(Z+5)重量%に
    制御することを特徴とする高ニトリル系グラフト重合体
    組成物の製造方法。(ここで、Xは単量体混合物の総量
    に対する不飽和ニトリルの総量の重量割合(%)、Yは
    単量体混合物の総量に対するアクリル酸エチルの総量の
    重量割合(%)、Zは単量体混合物の総量に対する芳香
    族ビニル化合物の総量の重量割合(%)を示す)
  6. 【請求項6】 グラフト共重合の温度が、30〜70℃
    であることを特徴とする請求項5記載の高ニトリル系グ
    ラフト重合体組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 共役ジエン系ゴム状重合体が、1,3−
    ブタジエン−アクリロニトリル共重合体であることを特
    徴とする請求項5記載の高ニトリル系グラフト重合体組
    成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 不飽和ニトリルがアクリロニトリルであ
    ることを特徴とする請求項5記載の高ニトリル系グラフ
    ト重合体組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 芳香族ビニル化合物がスチレンであるこ
    とを特徴とする請求項5記載の高ニトリル系グラフト重
    合体組成物の製造方法。
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