JP3412569B2 - インクジェット記録ヘッドの駆動方法及び駆動装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの駆動方法及び駆動装置

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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Preventing or detecting of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/1652Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動子などの
アクチュエータの作用によってインクが充填された圧力
発生室の体積を変化させ、この体積変化によって前記圧
力発生室に連通するノズルから微細なインク滴を吐出し
て文字や図などを記録媒体に記録するインクジェット記
録ヘッドの駆動方法及び駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電振動子などのアクチュエータを用い
て、インクが充填された圧力発生室を体積変化(膨張・
収縮)させ、これによる内部の圧力変化によって前記圧
力発生室に連通して形成されたノズルの先端からインク
滴を吐出させる、いわゆるドロップオンデマンド形のイ
ンクジェット記録装置が、例えば特公昭53−1213
8号公報や特開平10−193587号公報などで知ら
れている。
【0003】図9は本発明の従来例にかかり、インクジ
ェット記録ヘッドの構成を説明する概略断面図である。
インクジェット記録ヘッド1は、インクが充填される複
数の圧力発生室17と、この圧力発生室17の一側に設
けられたノズルプレート11と、このノズルプレート1
1に圧力発生室17の各々に対応して形成されたインク
滴19を吐出させるためのノズル15と、圧力発生室1
7の各々に対応して設けられ、圧力発生室17に振動板
13を介して振動を付与し、この振動の付与による圧力
発生室17内部の体積変化によってノズル15からイン
クを吐出させる圧電アクチュエータ14と、各圧力発生
室17に連通して設けられ、図示しないインクタンクか
らインク供給路16を介して各圧力発生室17にインク
を供給するためのインク室18とから概略構成される。
【0004】以上の構成により、圧電アクチュエータ1
4が駆動すると圧力発生室17に振動が付与され、この
振動によって圧力発生室17内部の体積が変化してノズ
ル15からインク滴19が吐出される。インク滴19は
記録紙等の記録媒体に着弾して前記記録媒体にドットを
形成する。このようなドットの連続形成によって、画像
データに基づいた所定の文字や画像等が印刷される。な
お、以下の説明では、画像や文字等の印刷を「印字」と
して記載する。
【0005】ところで、この種のインクジェット記録ヘ
ッド1では、入力された印字情報に基づいて正確に記録
媒体に印字を行うために、インク滴を安定的に吐出する
ことが必要である。しかしながら、インクジェット記録
ヘッドで実際に印字を行うと、種々の要因によってイン
ク滴の吐出が不安定になり、所望の印字結果を得ること
ができないことがある。このような問題が発生する一つ
の要因として、インク中に含まれる揮発成分の蒸発が挙
げられる。
【0006】すなわち、インクジェット記録に用いられ
るインクは、主溶媒として水を用い、この中に界面活性
剤などの種々の有機溶剤染料などの着色剤を添加して成
るのが一般的である。このようなインクは、インク滴の
不吐出時間がある程度長くなると、ノズル15の開口か
ら外気中に露出している部分から水分が蒸発して粘性が
増し、あるいはインクが部分的に固化して、ノズル15
を詰まらせる原因となる。
【0007】かかる問題点を解消するために、インクジ
ェット記録ヘッドをいったん印字領域から遠ざけてノズ
ル15内のインクを排出したり、ポンプによってノズル
15から強制的に新しいインクを吸引させたりすること
によって、ノズル15内のインクを入れ替え、インクの
粘性を一定に保ったり、インクが固化したりしないよに
している。しかし、ノズル15から安定的にインクを吐
出させて高品質の印字結果を得るには、上記した作業を
頻繁に行わなければならず、インクの消費量が増大して
印字コストが上昇したり、大量の廃インクを処理しなけ
ればならないという問題が生じる。
【0008】かかる問題を解決するべく、特開昭57−
61576号公報では、ノズルからインク滴を吐出しな
いときにも、インク滴がノズルから飛び出さない程度の
振動を圧力発生室に付与する方法が開示されている。図
10は、特開昭57−61576号公報に記載された上
記方法を説明するためのノズル部分の拡大図である。
【0009】圧力発生室内17内のインク23は、図1
0(a)に示すように、通常はノズルの開口21で外気
と接している。この外気と接している部分22では、図
10(b)に示すように、インク23に含まれる水分が
蒸発して、メニスカス表面付近に高粘度のインク層24
が形成される。ここで、図10(c),(d)に示すよ
うに、インク滴がノズルから飛び出さない程度の振動を
圧力発生室17に与えると、前記メニスカス面が微小振
動(振動の方向を図10(c),(d)中矢印で示す)
する。この微小振動によって、図10(e)に示すよう
に、高粘度のインク層24と低粘度のインク層23が撹
拌され、圧力発生室17内のインクの粘度が均一になる
(図10(e)では、粘度が均一になったインクを符号
25で示している)。
【0010】しかし、このような方法は、不吐出時間が
短時間である場合には効果的であるが、ノズル15内の
インク23を入れ替えるものではないため、粘度上昇の
速度を遅くすることができるに過ぎず、不吐出時間が長
時間になるとノズル15内でインク23が固まってしま
い、再吐出が困難あるいはできなくなるという問題があ
る。
【0011】そのため、例えば特開平9−29996号
公報には、不吐出時にインクがノズルから吐出しない程
度の微小振動を圧力発生室に与える工程と、一定の時間
間隔で印字領域からインクジェット記録ヘッドを退避さ
せ、ノズルの開口付近及び圧力発生室内のインクを吐出
させる(このような動作を以下パージ動作という)工程
とを有する方法が開示されている。この方法におけるパ
ージ動作のための駆動電圧波形は、通常の印字に使用さ
れる駆動電圧波形よりも電位差の大きいパージ専用波形
を使用し、大量のインクを圧力発生室から吐出させて圧
力発生室内のインクを入れ替え、長期にわたってインク
が固化したり増粘したりしないようにしている。
【0012】しかしながら、特開平9−29996号公
報に記載されたような微小振動の付与とパージ動作との
組み合わせによっても、パージ動作を行う周期が一定で
あるために、パージ動作を頻繁におこなわなければイン
クの粘度が上昇し、かつ、入れ替えのためにインクの消
費量が多くなるという問題がある。
【0013】また、近年の高画質化にともないインク滴
径は小径化する傾向にあるが、インク滴径が小径になる
ほどわずかな粘度変化が印字品質に大きな影響を与える
ようになる。例えば、常温、常湿の環境下で不吐出時間
が約2秒続いた場合、滴径が40μmの場合には飛翔速
度の変動は0.5m/s程度であるものが、滴径が25
μmになると、飛翔速度の変動は2m/sにもなる。こ
のように、インクの滴径が小さくなるほどパージ動作に
よってノズル内のインクを排出させる周期を短くしなけ
ればならなくなり、入れ替えによるインクの排出量(消
費量)も増大することになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
にかんがみてなされたもので、不吐出時間が長くなって
もインクの吐出、特に滴径の小さいインクの吐出を安定
的に行って印字品質を高く維持することができ、かつ、
インクの入れ替えにともなうインク消費量を増大させた
り、印字時間を延長することのないインクジェット記録
ヘッドの駆動装置及び駆動方法を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、インクが充填された複数の圧力発
生室と、この圧力発生室に連通して形成された前記イン
クを吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれぞれに対
応して設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせ
るための駆動手段とを少なくとも有し、前記駆動手段を
駆動させる駆動電圧波形を複数有することで、印字モー
ドおよび印字データに応じて滴量の異なる複数種類のイ
ンク滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記録を行う
インクジェット記録ヘッドの駆動方法であって、前記ノ
ズルからインク滴を吐出させない記録中の吐出休止時
に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させない程度の
圧力変化を前記圧力発生室に与えるとともに、前記イン
クジェット記録ヘッドの周囲の温度および湿度に応じた
適宜の時間間隔で前記ノズル内のインクを排出させ、さ
らに、選択された印字モードで使用する複数種類のイン
ク滴のうち、最小のインク滴の滴量が小さいほど前記イ
ンクの排出の時間間隔を短くすることとしてある。
【0016】この方法によれば、インクの不吐出時には
圧力発生室に微小な振動を与え、かつ、温度と湿度に応
じてノズル内のインクの排出する時間間隔を適宜に設定
しており、さらに選択された印字モードで使用する複数
種類のインク滴のうち、最小のインク滴量が小さいほど
前記インクの排出の時間間隔を短くしているので、イン
ク排出動作を定期的に行うことによる印字速度の低下や
インク消費量の増大を招くことなく、微小なインク滴に
対しても安定的に長期にわたって実現することができ
る。請求項2に記載の発明は、インクが充填された複数
の圧力発生室と、この圧力発生室に連通して形成された
前記インクを吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれ
ぞれに対応して設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を
生じさせるための駆動手段とを少なくとも有し、前記駆
動手段を駆動させる駆動電圧波形を複数有することで、
印字モードおよび印字データに応じて滴量の異なる複数
種類のインク滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記
録を行うインクジェット記録ヘッドの駆動方法であっ
て、前記ノズルからインク滴を吐出させない記録中の吐
出休止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させな
い程度の圧力変化を前記圧力発生室に与えるとともに、
前記インクジェット記録ヘッドの周囲の温度または湿度
に応じた適宜の時間間隔で前記ノズル内のインクを排出
させ、さらに、選択された印字モードで使用する複数種
類のインク滴のうち、最小のインク滴の滴量が小さいほ
ど前記インクの排出の時間間隔を短くすることとしてあ
る。この方法によれば、インクの不吐出時には圧力発生
室に微小な振動を与え、かつ、温度または湿度に応じて
ノズル内のインクの排出する時間間隔を適宜に設定して
おり、さらに選択された印字モードで使用する複数種類
のインク滴のうち、最小のインク滴量が小さいほど前記
インクの排出の時間間隔を短くしているので、インク排
出動作を定期的に行うことによる印字速度の低下やイン
ク消費量の増大を招くことなく、微小なインク滴に対し
ても安定的に長期にわたって実現することができる。
【0017】請求項に記載の発明は、インクが充填さ
れた複数の圧力発生室と、この圧力発生室に連通して形
成された前記インクを吐出するノズルと、前記圧力発生
室のそれぞれに対応して設けられ前記圧力発生室内に圧
力変化を生じさせるための駆動手段とを少なくとも有
し、前記駆動手段を駆動させる駆動電圧波形を複数有す
ることで、印字モードおよび印字データに応じて滴量の
異なる複数種類のインク滴を前記ノズルから吐出して記
録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘッドの駆動方
法であって、前記ノズルからインク滴を吐出させない記
録中の吐出休止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐
出させない程度の圧力変化を前記圧力発生室に与えると
ともに、前記インクジェット記録ヘッドの周囲の温度お
よび湿度に応じた適宜の時間間隔で前記ノズル内のイン
クを排出させ、さらに前記インクの排出を、選択された
印字モードで使用する複数種類のインク滴のうち最大滴
量のインク滴を吐出させる際の駆動波形を用いて行うと
してある。この方法によれば、最大径のインク滴を吐出
させる際の駆動電圧波形を利用しているので、インク排
出のための駆動電圧波形を発生させる必要がなくなる。
請求項4に記載の発明は、インクが充填された複数の圧
力発生室と、この圧力発生室に連通して形成された前記
インクを吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれぞれ
に対応して設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を生じ
させるための駆動手段とを少なくとも有し、前記駆動手
段を駆動させる駆動電圧波形を複数有することで、印字
モードおよび印字データに応じて滴量の異なる複数種類
のインク滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記録を
行うインクジェット記録ヘッドの駆動方法であって、前
記ノズルからインク滴を吐出させない記録中の吐出休止
時に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させない程度
の圧力変化を前記圧力発生室に与えるとともに、前記イ
ンクジェット記録ヘッドの周囲の温度または湿度に応じ
た適宜の時間間隔で前記ノズル内のインクを排出させ、
さらに前記インクの排出を、選択された印字モードで使
用する複数種類のインク滴のうち最大滴量のインク滴を
吐出させる際の駆動波形を用いて行うとしてある。この
方法によれば、最大径のインク滴を吐出させる際の駆動
電圧波形を利用しているので、インク排出のための駆動
電圧波形を発生させる必要がなくなる。
【0018】請求項に記載の発明は、インクが充填さ
れた複数の圧力発生室と、この圧力発生室に連通して形
成された前記インクを吐出するノズルと、前記圧力発生
室のそれぞれに対応して設けられ前記圧力発生室内に圧
力変化を生じさせるための駆動手段とを少なくとも有
し、前記駆動手段を駆動させる駆動電圧波形を複数有す
ることで、印字モードおよび印字データに応じて滴量の
異なる複数種類のインク滴を前記ノズルから吐出して記
録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘッドの駆動方
法であって、前記ノズルからインク滴を吐出させない記
録中の吐出休止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐
出させない程度の圧力変化を前記圧力発生室に与えると
ともに、前記インクジェット記録ヘッドの周囲の温度お
よび湿度に応じた適宜の時間間隔で前記ノズル内のイン
クを排出させ、さらに、選択された印字モードで使用す
る複数種類のインク滴のうち、最小のインク滴の滴量が
小さいほど前記インクの排出の時間間隔を短くし、さら
に、前記インクの排出を、選択された印字モードで使用
する複数種類のインク滴のうち最大滴量のインク滴を吐
出させる際の駆動波形を用いて行うこととしてある。こ
の方法によれば、インクの不吐出時には圧力発生室に微
小な振動を与え、かつ、温度と湿度に応じてノズル内の
インクの排出する時間間隔を適宜に設定しており、さら
に選択された印字モードで使用する複数種類のインク滴
のうち、最小のインク滴量が小さいほど前記インクの排
出の時間間隔を短くしているので、インク排出動作を定
期的に行うことによる印字速度の低下やインク消費量の
増大を招くことなく、微小なインク滴に対しても安定的
に長期にわたって実現することができる。さらに、最大
径のインク滴を吐出させる際の駆動電圧波形を利用して
いるので、インク排出のための駆動電圧波形を発生させ
る必要がなくなる。請求項6に記載の発明は、インクが
充填された複数の圧力発生室と、この圧力発生室に連通
して形成された前記インクを吐出するノズルと、前記圧
力発生室のそれぞれに対応して設けられ前記圧力発生室
内に圧力変化を生じさせるための駆動手段とを少なくと
も有し、前記駆動手段を駆動させる駆動電圧波形を複数
有することで、印字モードおよび印字データに応じて滴
量の異なる複数種類のインク滴を前記ノズルから吐出し
て記録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘッドの駆
動方法であって、前記ノズルからインク滴を吐出させな
い記録中の吐出休止時に、前記ノズルから前記インク滴
を吐出させない程度の圧力変化を前記圧力発生室に与え
るとともに、前記インクジェット記録ヘッドの周囲の
度または湿度に応じた適宜の時間間隔で前記ノズル内の
インクを排出させ、さらに、選択された印字モードで使
用する複数種類のインク滴のうち、最小のインク滴の滴
量が小さいほど前記インクの排出の時間間隔を短くし、
さらに、前記インクの排出を、選択された印字モードで
使用する複数種類のインク滴のうち最大滴量のインク滴
を吐出させる際の駆動波形を用いて行うこととしてあ
る。この方法によれば、インクの不吐出時には圧力発生
室に微小な振動を与え、かつ、温度または湿度に応じて
ノズル内のインクの排出する時間間隔を適宜に設定して
おり、さらに選択された印字モードで使用する複数種類
のインク滴のうち、最小のインク滴量が小さいほど前記
インクの排出の時間間隔を短くしているので、インク排
出動作を定期的に行うことによる印字速度の低下やイン
ク消費量の増大を招くことなく、微小なインク滴に対し
ても安定的に長期にわたって実現することができる。さ
らに、最大径のインク滴を吐出させる際の駆動電圧波形
を利用しているので、インク排出のための駆動電圧波形
を発生させる必要がなくなる。
【0019】請求項に記載の発明は、インクジェット
記録ヘッドの周囲の温度および湿度に応じたインク排出
の適切な時間間隔を記憶手段に記憶させ、インクジェッ
ト記録ヘッドの周囲の温度および湿度を測定手段で測定
し、この測定結果に応じた前記時間間隔を前記記憶手段
から読み出し、この時間間隔に従って前記インク排出を
行う方法としてある。この方法によれば、温度センサや
湿度センサなどの測定手段でインクジェット記録ヘッド
の周囲の温度および湿度を測定し、その測定結果から最
適なインク排出の時間間隔を選択することができる。こ
れによって、無駄なインクの排出を減少させ、印字速度
も遅くすることがない。請求項8に記載の発明は、イン
クジェット記録ヘッドの周囲の温度または湿度に応じた
インク排出の適切な時間間隔を記憶手段に記憶させ、イ
ンクジェット記録ヘッドの周囲の温度または湿度を測定
手段で測定し、この測定結果に応じた前記時間間隔を前
記記憶手段から読み出し、この時間間隔に従って前記イ
ンク排出を行う方法としてある。この方法によれば、温
度センサや湿度センサなどの測定手段でインクジェット
記録ヘッドの周囲の温度または湿度を測定し、その測定
結果から最適なインク排出の時間間隔を選択することが
できる。これによって、無駄なインクの排出を減少さ
せ、印字速度も遅くすることがない。
【0020】請求項に記載の発明は、前記インクの排
出を、前記記録媒体から前記ノズルを相対的に退避させ
て行う方法としてある。この方法によれば、排出したイ
ンクが記録媒体に付着するおそれがない。
【0021】請求項10に記載の発明は、前記インク排
出の時間間隔を、インクジェット記録ヘッドの周囲の温
度が低くなるほど短くした方法としてある。温度が低く
なるほどインクの粘性が大きくなって吐出しにくくなる
ので、この方法のようにすれば、外気に接触するノズル
部分のインクの粘性をある程度以下に小さく保ってイン
クの吐出を安定的にすることができる。
【0022】請求項11に記載の発明は、前記インク排
出の時間間隔を、インクジェット記録ヘッドの周囲の湿
度が低くなるほど短くした方法としてある。湿度が低く
くなるほど外気に接触するノズル部分のインクが乾燥に
よって粘性を増しやすい。この方法のようにすれば、湿
度が低くなってもインクの粘性を一定以上に保ってイン
クの吐出を安定的にすることができる。
【0023】請求項12に記載の発明は、インクが充填
された複数の圧力発生室と、この圧力発生室に連通して
形成された前記インクを吐出するノズルと、前記圧力発
生室のそれぞれに対応して設けられ前記圧力発生室内に
圧力変化を生じさせるための駆動手段とを少なくとも有
し、前記駆動手段を駆動させる駆動電圧波形を複数有す
ることで、印字モードおよび印字データに応じて滴量の
異なる複数種類のインク滴を前記ノズルから吐出して記
録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘッドの駆動装
置において、前記ノズルからインク滴を吐出させない記
録中の吐出休止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐
出させない程度に前記駆動手段を駆動させる駆動電圧波
形を発生させる第1の波形発生手段と、インクジェット
記録ヘッドの周囲の温度および湿度と、印字で使用する
最小のインク滴量に応じた適宜の時間間隔で前記ノズル
内のインクを排出させるための駆動電圧波形を発生させ
る第2の波形発生手段とを有する構成としてある。
【0024】この構成によれば、第1の波形発生手段が
インクの不吐出時に圧力発生室に微小な振動を与える。
また、第2の波形発生手段が、温度と湿度、さらに印字
で使用する最小のインク滴量に応じた適宜の時間間隔で
ノズル内のインクを排出する振動を圧力発生室に与え
る。そのため、インク排出動作を定期的に行うことによ
る印字速度の低下やインク消費量の増大を招くことな
く、微小なインク滴の吐出を安定的に長期にわたって実
現することができる。請求項13に記載の発明は、イン
クが充填された複数の圧力発生室と、この圧力発生室に
連通して形成された前記インクを吐出するノズルと、前
記圧力発生室のそれぞれに対応して設けられ前記圧力発
生室内に圧力変化を生じさせるための駆動手段とを少な
くとも有し、前記駆動手段を駆動させる駆動電圧波形を
複数有することで、印字モードおよび印字データに応じ
て滴量の異なる複数種類のインク滴を前記ノズルから吐
出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘッド
の駆動装置において、前記ノズルからインク滴を吐出さ
せない記録中の吐出休止時に、前記ノズルから前記イン
ク滴を吐出させない程度に前記駆動手段を駆動させる駆
動電圧波形を発生させる第1の波形発生手段と、インク
ジェット記録ヘッドの周囲の温度または湿度と、印字で
使用する最小のインク滴量に応じた適宜の時間間隔で前
記ノズル内のインクを排出させるための駆動電圧波形を
発生させる第2の波形発生手段とを有する構成としてあ
る。この構成によれば、第1の波形発生手段がインクの
不吐出時に圧力発生室に微小な振動を与える。また、第
2の波形発生手段が、温度または湿度、さらに印字で使
用する最小のインク滴量に応じた適宜の時間間隔でノズ
ル内のインクを排出する振動を圧力発生室に与える。そ
のため、インク排出動作を定期的に行うことによる印字
速度の低下やインク消費量の増大を招くことなく、微小
なインク滴の吐出を安定的に長期にわたって実現するこ
とができる。
【0025】請求項14に記載の発明は、前記第2の波
形発生手段は、印字で使用するインク滴のうち最大のイ
ンク滴を吐出する際の駆動電圧波形を発生させる波形発
生手段である構成としてある。この構成によれば、最大
径のインク滴を吐出させるための駆動電圧波形を利用し
ているので、インク排出のための駆動電圧波形を発生さ
せる必要がなくなり、その分装置構成を簡素なものにす
ることができる。
【0026】請求項15に記載の発明は、前記インクジ
ェット記録ヘッドの周囲の温度および湿度を測定する測
定手段と、この測定手段の測定結果を処理して最適な駆
動電圧波形発生信号を前記第2の波形発生手段に送信す
る処理手段とを有する構成としてある。この構成によれ
ば、温度センサや湿度センサなどの測定手段でインクジ
ェット記録ヘッドの周囲の温度と湿度を測定し、その測
定結果から最適なインク排出の時間間隔を選択すること
ができる。これによって、無駄なインクの排出を減少さ
せ、印字速度の遅延を防止することができる。請求項1
6に記載の発明は、前記インクジェット記録ヘッドの周
囲の温度または湿度を測定する測定手段と、この測定手
段の測定結果を処理して最適な駆動電圧波形発生信号を
前記第2の波形発生手段に送信する処理手段とを有する
構成としてある。この構成によれば、温度センサや湿度
センサなどの測定手段でインクジェット記録ヘッドの周
囲の温度または湿度を測定し、その測定結果から最適な
インク排出の時間間隔を選択することができる。これに
よって、無駄なインクの排出を減少させ、印字速度の遅
延を防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット記
録ヘッドの駆動方法及び駆動装置を図面にしたがって詳
細に説明する。なお、以下の説明において図9に示した
インクジェット記録ヘッド1と同一部位、同一部材には
同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
【0028】[インクジェット記録ヘッドの駆動装置]
まず、本発明のインクジェット記録ヘッドの駆動装置
を、図1にしたがって説明する。図1は本発明の一実施
形態にかかり、インクジェット記録ヘッドの駆動装置の
構成を説明するブロック図、図2は図1の駆動装置の駆
動を制御する制御装置の構成を説明するブロック図、図
3及び図4は波形発生部で発生させられる駆動電圧波形
を示すグラフである。
【0029】この第1の実施形態の駆動装置は、圧力発
生室17に振動を付与するための駆動手段である圧電ア
クチュエータ461,462,463…に駆動電圧波形
を供給する波形発生回路40と、この波形発生回路40
で発生した駆動電圧波形に基づいて電圧を上昇又は降下
させる増幅部44と、増幅された電圧信号を圧電アクチ
ュエータ461,462,463・・・に分配するべく
信号線の切り換えを行う切換部45と、外部から供給さ
れた印字データに基づく切換部45の切換データを記憶
する印字データ記憶部46とから概略構成される。な
お、これら各部間の信号の授受等の制御は、後に説明す
る制御装置によって行われる。
【0030】圧電アクチュエータ461,462,46
3・・・としては、縦振動モードの振動を発生させる積
層圧電アクチュエータであってもよいが、単板型の圧電
アクチュエータや撓み振動モードの圧電アクチュエータ
など他のアクチュエータであっもよい。また、駆動手段
は圧電アクチュエータに限らず、たとえば静電力や磁力
を利用したアクチュエータであってもよい。
【0031】波形発生回路40は、インク滴を吐出させ
るための駆動電圧波形を発生させる吐出波形発生回路4
01と、インク滴を吐出させない程度に圧力発生室を振
動させてメニスカス面22(図10参照)に微小振動を
付与するための駆動電圧波形を発生させる第1の波形発
生手段としての予備波形発生回路402と、ノズル内の
インクを排出してパージ動作を行うための駆動電圧波形
を発生させる第2の波形発生手段としてのパージ波形発
生回路403とから構成される。
【0032】吐出波形発生回路401では、ノズルから
吐出するインク滴径を大、中、小に変更することができ
るように、3種類の駆動電圧波形を発生させることがで
きる。各回路401,402,403で発生させられる
駆動電圧波形を、図3及び図4のグラフに示す。図3は
吐出波形発生回路401で発生される駆動電圧波形を示
すグラフで、図3(a)(b)(c)はそれぞれインク
滴径の大、中、小に対応する。また、図4(a)は予備
波形発生回路402で発生させられる駆動電圧波形を示
し、図4(b)はパージ波形発生回路403で発生させ
られる駆動電圧波形を示す。なお、図3及び図4におい
ては、グラフの横軸に時間(μs)を、縦軸に電位差
(V)をとり、この実施形態において設定された各部の
時間t(μs)及び電位差(V)を数値で示している。
また、図3及び図4は駆動電圧波形の一例であり、圧力
発生室を振動させて同様の作用を得ることができるので
あれば、これらに限らず任意の駆動電圧波形を選択する
ことができる。
【0033】上記の各波形発生回路401,402,4
03で発生させられた駆動電圧波形は、各波形発生回路
401,402,403に対応して設けられた増幅部4
4の3つの増幅回路441,442,443に送られ
る。増幅回路441,442,443は、各波形発生回
路401,402,403から送られた駆動電圧波形に
基づいて圧電アクチュエータ461,462,463・
・・に供給する電圧を上昇又は下降させる。
【0034】各増幅回路401,402,403と圧電
アクチュエータ461,462,463・・・の各々と
は、信号線によってを接続される。切換部45は、増幅
回路401,402,403と圧電アクチュエータ46
1,462,463・・・とを接続する各前記信号線の
途中に設けられ、増幅回路401,402,403から
圧電アクチュエータ461,462,463・・・に送
信される信号のON/OFFの切り換えを行う複数のス
イッチング回路451,452,453・・・を有して
いる。
【0035】スイッチング回路451,452,453
・・・は、各圧電アクチュエータ461,462,46
3・・・に対応して設けられ、増幅回路401,40
2,403から供給される駆動電圧のいずれかを圧電ア
クチュエータ461,462,463・・・の各々に供
給する。このスイッチング回路451,452,453
・・・の切り換え、すなわち、増幅回路401,40
2,403から供給される駆動波形電圧の選択は、印字
データ記憶部48に記憶されたスイッチング回路切換情
報にしたがって行われる。印字データ記憶部48には、
パーソナルコンピュータ等から供給される印字データに
基づいて予め作成された前記スイッチング回路切換情報
が記憶されている。なお、符号47は印字ライン数をカ
ウントするカウンタで、このカウンタ47でカウントさ
れたライン数が予め設定された所定の数に達すると、印
字作業の終了指令が出力される。また、ノズルからのイ
ンクの排出(パージ動作)の時間間隔を、カウンタ47
のカウント数から割り出すものとしてもよい。
【0036】[制御装置の説明]図2は、印字データ記
憶部48に記憶されたスイッチング回路切換情報にした
がってスイッチング回路451,452,453・・・
の切り換えを行ったり、インクジェット記録ヘッド1の
周囲の温度や湿度に応じてパージ動作を行わせたりする
制御装置のブロック図である。制御装置は、印字を開始
させるための印字コマンドが入力される印字コマンド入
力部71と、印字コマンドの入力があったときに、イン
クジェット記録ヘッド1の周囲の温度や湿度を測定す
る、温度センサや湿度センサ等からなる環境測定部73
と、この環境測定部73の測定結果と設定されるパージ
動作間隔値とを比較するパージ動作間隔比較部74と、
インクジェット記録ヘッド1の周囲の温度や湿度に応じ
た適切なパージ動作間隔情報を記憶するパージ情報記憶
部76と、パージ動作間隔比較部74の比較結果に応じ
てパージ情報記憶部76から適切なパージ動作間隔情報
を読み出すとともに、印字コマンドの入力信号を処理し
て所定の指令信号を出力するデータ処理部72と、前記
指令信号をスイッチング回路451,452,453・
・・等に送信する出力部75とから概略構成される。
【0037】データ処理部72は、印字コマンドに応じ
て適切な印字データを作成し、環境測定部73の測定結
果に応じて適切なパージ動作間隔情報をパージ情報記憶
部76から読み出してパージ動作間隔の設定を行う。パ
ージ情報記憶部76には、インクジェット記録ヘッド1
の周囲の温度や湿度を種々に変化させ、その周囲環境に
最適なパージ動作間隔(インク排出の間隔)を求めて作
成されたパージ動作間隔情報が予め記憶されている。
【0038】図5及び図6は、吐出休止時間と安定的な
吐出が行われるまでのインク滴吐出回数との関係を示す
グラフで、図5はインクジェット記録ヘッド1の周囲の
温度を約25℃に保って湿度を20%〜70%まで変化
させた場合のものを、図6はインクジェット記録ヘッド
1の周囲の湿度を約45%に保って温度を10℃〜40
℃まで変化させた場合のものを示している。
【0039】図5を参照すると、周囲の湿度が55%以
上の場合は、不吐出状態が80秒間続いても、小滴吐出
をすることなくインク吐出が安定し、その後もインク排
出が不要であることがわかる。これは、周囲の湿度が5
5%以上になると、ノズル開口部分のインクからの水分
の蒸発がほとんど無いからである。周囲の湿度が55%
より低くなると、インク排出をすることなく特性を復活
させることのできる時間は急激に短くなり、例えば、湿
度が45%になると約20秒、湿度が35%以下になる
と10秒程度の不吐出で次のインク吐出が不安定になる
ことがわかる。
【0040】図6を参照すると、周囲の温度が40℃以
上の場合は80秒間、35℃で40秒間不吐出状態が続
いても、インク吐出が安定していて、パージ動作が不要
であることを示している。しかし、周囲の温度が25℃
では、不吐出状態が20秒以上継続すると、パージ動作
を行わなければ安定的な吐出を行うことはできず、さら
に温度が下がって10℃では不吐出状態が1秒でも不安
定になってしまう。これは、温度が下がるほどインク滴
の粘性が急速に増大することに起因するものと考えられ
る。
【0041】このように、インクジェット記録ヘッド1
の周囲の温度や湿度によって粘度上昇の速度が変化する
ので、パージ動作間隔が一定では、動作保証環境内のも
っとも厳しい条件に合わせて設定しなければならず、イ
ンク消費量の増大や印字速度の遅延を招くことになる。
例えば、図5及び図6で示した例では、1秒間隔でパー
ジ動作を行うように設定する必要がある。そこで、この
第1の実施形態では、インクジェット記録ヘッド1の周
囲の温度を測定する温度測定手段としての温度センサを
設けている。これを、具体的に図7にしたがって説明す
る。
【0042】図7は、インクジェット・プリンタにおけ
る記録媒体とインクジェット記録ヘッドとの関係を示す
平面概略図である。インクジェット記録ヘッド1は、図
示しないインクジェット・プリンタの本体に設けられた
ガイド35に沿って矢印Xの方向に移動するキャリッジ
31に設けられる。記録媒体(記録用紙)32は、送り
ローラ36によってこれと直交する矢印Y方向に送られ
る。そして、キャリッジ31のX方向の送りと、記録媒
体32のY方向の送りとの組み合わせで、所定の印字が
記録媒体32上に行われる。温度センサ33はキャリッ
ジ31に取り付けられ、インクジェット記録ヘッド1の
周囲の温度を常時あるいは定期的に測定し、その結果を
制御装置に送信する。
【0043】このような温度センサ33の測定結果を用
いて、例えば、インクジェット記録ヘッド1の周囲の温
度が10℃以下のときにパージ動作間隔を8秒に、また
10℃〜30℃の範囲でパージ動作間隔を20秒に、さ
らに30℃以上でパージ動作間隔を40秒に設定すると
よい。本発明者は、このようにパージ動作間隔を設定し
て印字テストを行ったとろころ、動作保証範囲内(温度
10℃〜40℃、湿度20%〜70%の範囲内)で良好
な印字結果が得られた。
【0044】[インクジェット記録ヘッドの駆動方法の
説明]次に、図1〜図8を参照しながら、上記構成の本
発明の駆動装置の作用を、本発明の駆動方法とともに説
明する。なお、図8は、本発明の駆動方法の一実施形態
を説明するためのフローチャートである。
【0045】まず、インクジェット記録ヘッドの周囲の
温度や湿度を種々に変化させ、その周囲環境に最適なパ
ージ動作間隔(インク排出の時間間隔)を予め求めて、
パージ動作間隔記憶部76に記憶させる。前記パージ動
作間隔の設定手順は、上に説明したとおりである。印字
コマンドの入力があると(ステップS1)、環境測定部
73がインクジェット記録ヘッドの周囲の環境(温度及
び/又は湿度)を測定する(ステップS2)。この測定
結果の入力があったときにデータ処理部72はパージ動
作間隔記憶部76に記憶されたパージ動作間隔情報をパ
ージ動作間隔比較部74に送信する。パージ動作間隔比
較部74は、送信されてくるパージ動作間隔情報の中か
ら、前記測定結果に対応する最適なパージ動作間隔情報
があるかどうかを判断する(ステップS3)。
【0046】最適なパージ動作間隔情報が見つかれば、
その情報に基づいてパージ動作間隔を設定して(ステッ
プS4)印字を実行し(ステップS6)、見つからなけ
れば、エラーを出力して(ステップS5)、印字処理を
終了する(ステップS13)。また、印字実行中にイン
クジェット記録ヘッドが印字領域内にあるかどうかを判
断し(ステップS7)、印字領域内にインクジェット記
録ヘッドがあれば、次にノズルがインク滴を吐出する状
態か否かを判断し(ステップS8)、不吐出状態であれ
ばインクを吐出させない程度の予備振動を圧力発生室に
与える(ステップS9)。
【0047】次いで、設定されたパージ動作時間に達し
たか否かが判断され(ステップS10)、パージ動作時
間になっていれば、インク滴の吐出の有無に関わりなく
パージ動作を行い、ノズル内部の粘度の上昇したインク
を排出させ、圧力発生室の低粘度のインクをノズル開口
に移動させる(ステップS11)。時間を計測する代わ
りに、印字ライン数のカウントから動作時間を割り出し
てもよい。以上の動作が終了すると、印字ライン数をカ
ウントすることによって印字処理の終了か否かが判断さ
れ(ステップS12)、終了であれば印字処理信号を送
信して印字を終了し(ステップS13)、終了でなけれ
ばステップS6に戻って印字を続行する。
【0048】[第2の実施形態]次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。この第2の実施形態では、
インクジェット記録ヘッド又はインクジェット記録ヘッ
ド1を取り付けるキャリッジ31(図7参照)に、温度
センサ33及び湿度センサを取り付け、インクジェット
記録ヘッド1の周囲の温度及び湿度に応じて多段階でパ
ージ動作を行うようにしている。温度及び湿度とパージ
動作間隔との組み合わせの一例を、以下の表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】表1のように、パージ動作間隔を設定して
印字を行ったところ、インクジェット記録ヘッド1の周
囲環境が低温・低湿(10℃・20%)であっても、良
好な印字結果を得ることができた。また、高温・高湿
(30℃・60%)の環境下において、前記低温・低湿
のときと比べて約1/20のインク消費となった。この
ように、温度と湿度とを組み合わせて多段階にパージ動
作間隔を設定することで、広い環境下で良好な印字を実
現することができる。
【0051】[第3の実施形態]この第3の実施形態で
は、パージ動作にはパージ専用の駆動電圧波形を用い
ず、図3(a)に示す最大径のインク滴を吐出する際に
使用する駆動電圧波形を使用した。この駆動電圧波形を
用いて動作保証範囲内での印字実験を行った。その結
果、動作保証範囲内の全ての環境において第2の実施形
態と同様に、良好な印字結果が得られた。このことはす
なわち、パージ動作を行う駆動電圧波形として最大滴径
のインク滴を吐出するための駆動電圧波形を用いること
ができるということを意味する。したがってパージ動作
専用の駆動電圧波形を発生させる必要がなくなり、装置
コストを低廉なものにすることができるという利点があ
る。
【0052】以上の実施形態からわかるように、温度セ
ンサ及び/又は湿度センサを設け,動作環境に適したパ
ージ動作間隔を複数段階に設定することで、インク消費
量を少なく抑えつつ良好な印字を行うことが可能であ
る。この第1〜第3の実施形態で吐出させた最小の滴径
は20μmであり、このときのパージ動作間隔は表1で
示した値が最適であったが、最小滴径が20μmより大
きい場合は、表1で示した値よりも長いパージ動作間隔
で十分であり、また、最小滴径が20μmより小さい場
合は表1で示した値よりも短いパージ動作間隔が必要と
なる。
【0053】本発明の好適な実施形態について説明して
きたが、本発明は上記の実施形態により何ら限定される
ものではない。例えば、上記の説明では、インクジェッ
ト記録ヘッド1はカイザー形のものであるとして説明し
たが、圧電アクチュエータなどの駆動手段に設けた溝を
圧力発生室とする記録ヘッドなど、他の形態のインクジ
ェット記録ヘッドにも本発明を適用することは可能であ
る。
【0054】また、上記の説明では、記録用紙上に着色
インクを吐出して文字や画像などの記録を行うインクジ
ェット記録装置を例に挙げたが、記録媒体は紙に限ら
ず、たとえば,高分子フィルムやガラスであってもよ
い。このような用途に用いれば、本発明をデイスプレイ
用のカラーフィルタの製造に適用することも可能であ
る。さらに、インクは着色インクに限らず、溶融状態の
半田とすることも可能で、基板上に前記半田を吐出して
部品実装用のバンプを形成することも可能である。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、パージ動作を行うこと
による印字速度の低下やインク消費量の増大を招くこと
なく、微小なインク滴の吐出を安定的に長期にわたって
実行し、高品質な印字を行うことができる。特に、最大
径のインク滴を吐出させるための駆動電圧波形を利用し
て、パージ動作を行うようにすれば、パージ動作のため
の駆動電圧波形を発生させる必要がなくなり、装置構成
を簡素なものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録ヘッドの駆動装置
の一実施形態にかかるブロック図である。
【図2】印字データ記憶部に記憶されたスイッチング回
路切換情報にしたがってスイッチング回路の切り換え等
を行う制御装置のブロック図である。
【図3】波形発生部で発生させられる駆動電圧波形を示
すグラフで、(a)はノズルから吐出させるインク滴の
滴径が大径のもの、(b)は前記インク滴径が中径のも
の、(c)は前記インク滴径が小径のものを示す。
【図4】波形発生部で発生させられる駆動電圧波形を示
すグラフで、(a)はノズルからインク滴を吐出させな
い程度に圧力発生室を振動させる予備波形を示し、
(b)はノズル内のインクを排出するためのパージ波形
を示す。
【図5】吐出休止時間と安定的な吐出が行われるまでの
インク滴(小滴)の吐出回数との関係を示すグラフで、
インクジェット記録ヘッドの周囲の温度を約25℃に保
って湿度を20%〜70%まで変化させた場合のものを
示す。
【図6】吐出休止時間と安定的な吐出が行われるまでの
インク滴の吐出回数との関係を示すグラフで、インクジ
ェット記録ヘッドの周囲の湿度を約45%に保って温度
を10℃〜40℃まで変化させた場合のものを示してい
る。
【図7】インクジェット・プリンタにおける記録媒体と
インクジェット記録ヘッドとの関係を示す平面概略図で
ある。
【図8】本発明の駆動方法の一実施形態を説明するフロ
ーチャートである。
【図9】本発明の従来例にかかり、インクジェット記録
ヘッドの構成を説明する概略断面図である。
【図10】図10(a)〜(d)は、特開昭57−61
576号公報に記載された、安定したインク滴の吐出を
行う方法を説明するためのノズル部分の拡大図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録ヘッド 14 圧電アクチュエータ(駆動手段) 15 ノズル 17 圧力発生室 33 温度センサ(温度測定手段) 35 キャリエッジ 40 波形発生部 41 吐出波形発生回路 42 予備波形発生回路(第1の波形発生手段) 43 パージ波形発生回路(第2の波形発生手段) 44 増幅部 45 切換部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175 B41J 2/045 B41J 2/055

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクが充填された複数の圧力発生室
    と、この圧力発生室に連通して形成された前記インクを
    吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれぞれに対応し
    て設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせるた
    めの駆動手段とを少なくとも有し、前記駆動手段を駆動
    させる駆動電圧波形を複数有することで、印字モードお
    よび印字データに応じて滴量の異なる複数種類のインク
    滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記録を行うイン
    クジェット記録ヘッドの駆動方法であって、 前記ノズルからインク滴を吐出させない記録中の吐出休
    止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させない程
    度の圧力変化を前記圧力発生室に与えるとともに、前記
    インクジェット記録ヘッドの周囲の温度および湿度に応
    じた適宜の時間間隔で前記ノズル内のインクを排出さ
    せ、さらに、選択された印字モードで使用する複数種類
    のインク滴のうち、最小のインク滴の滴量が小さいほど
    前記インクの排出の時間間隔を短くすることを特徴とす
    るインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  2. 【請求項2】 インクが充填された複数の圧力発生室
    と、この圧力発生室に連通して形成された前記インクを
    吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれぞれに対応し
    て設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせるた
    めの駆動手段とを少なくとも有し、前記駆動手段を駆動
    させる駆動電圧波形を複数有することで、印字モードお
    よび印字データに応じて滴量の異なる複数種類のインク
    滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記録を行うイン
    クジェット記録ヘッドの駆動方法であって、 前記ノズルからインク滴を吐出させない記録中の吐出休
    止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させない程
    度の圧力変化を前記圧力発生室に与えるとともに、前記
    インクジェット記録ヘッドの周囲の温度または湿度に応
    じた適宜の時間間隔で前記ノズル内のインクを排出さ
    せ、さらに、選択された印字モードで使用する複数種類
    のインク滴のうち、最小のインク滴の滴量が小さいほど
    前記インクの排出の時間間隔を短くすることを特徴とす
    るインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  3. 【請求項3】 インクが充填された複数の圧力発生室
    と、この圧力発生室に連通して形成された前記インクを
    吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれぞれに対応し
    て設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせるた
    めの駆動手段とを少なくとも有し、前記駆動手段を駆動
    させる駆動電圧波形を複数有することで、印字モードお
    よび印字データに応じて滴量の異なる複数種類のインク
    滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記録を行うイン
    クジェット記録ヘッドの駆動方法であって、 前記ノズルからインク滴を吐出させない記録中の吐出休
    止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させない程
    度の圧力変化を前記圧力発生室に与えるとともに、前記
    インクジェット記録ヘッドの周囲の温度および湿度に応
    じた適宜の時間間隔で前記ノズル内のインクを排出さ
    せ、さらに前記インクの排出を、選択された印字モード
    で使用する複数種類のインク滴のうち最大滴量のインク
    滴を吐出させる際の駆動波形を用いて行うことを特徴と
    するインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  4. 【請求項4】 インクが充填された複数の圧力発生室
    と、この圧力発生室に連通して形成された前記インクを
    吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれぞれに対応し
    て設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせるた
    めの駆動手段とを少なくとも有し、前記駆動手段を駆動
    させる駆動電圧波形を複数有することで、印字モードお
    よび印字データに応じて滴量の異なる複数種類のインク
    滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記録を行うイン
    クジェット記録ヘッドの駆動方法であって、 前記ノズルからインク滴を吐出させない記録中の吐出休
    止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させない程
    度の圧力変化を前記圧力発生室に与えるとともに、前記
    インクジェット記録ヘッドの周囲の温度または湿度に応
    じた適宜の時間間隔で前記ノズル内のインクを排出さ
    せ、さらに前記インクの排出を、選択された印字モード
    で使用する複数種類のインク滴のうち最大滴量のインク
    滴を吐出させる際の駆動波形を用いて行うことを特徴と
    するインクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  5. 【請求項5】 インクが充填された複数の圧力発生室
    と、この圧力発生室に連通して形成された前記インクを
    吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれぞれに対応し
    て設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせるた
    めの駆動手段とを少なくとも有し、前記駆動手段を駆動
    させる駆動電圧波形を複数有することで、印字モードお
    よび印字データに応じて滴量の異なる複数種類のインク
    滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記録を行うイン
    クジェット記録ヘッドの駆動方法であって、 前記ノズルからインク滴を吐出させない記録中の吐出休
    止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させない程
    度の圧力変化を前記圧力発生室に与えるとともに、前記
    インクジェット記録ヘッドの周囲の温度および湿度に応
    じた適宜の時間間隔で前記ノズル内のインクを排出さ
    せ、さらに、選択された印字モードで使用する複数種類
    のインク滴のうち、最小のインク滴の滴量が小さいほど
    前記インクの排出の時間間隔を短くし、さらに、前記イ
    ンクの排出を、選択された印字モードで使用する複数種
    類のインク滴のうち最大滴量のインク滴を吐出させる際
    の駆動波形を用いて行うことを特徴とするインクジェッ
    ト記録ヘッドの駆動方法。
  6. 【請求項6】 インクが充填された複数の圧力発生室
    と、この圧力発生室に連通して形成された前記インクを
    吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれぞれに対応し
    て設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせるた
    めの駆動手段とを少なくとも有し、前記駆動手段を駆動
    させる駆動電圧波形を複数有することで、印字モードお
    よび印字データに応じて滴量の異なる複数種類のインク
    滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記録を行うイン
    クジェット記録ヘッドの駆動方法であって、 前記ノズルからインク滴を吐出させない記録中の吐出休
    止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させない程
    度の圧力変化を前記圧力発生室に与えるとともに、前記
    インクジェット記録ヘッドの周囲の温度または湿度に応
    じた適宜の時間間隔で前記ノズル内のインクを排出さ
    せ、さらに、選択された印字モードで使用する複数種類
    のインク滴のうち、最小のインク滴の滴量が小さいほど
    前記インクの排出の時間間隔を短くし、さらに、前記イ
    ンクの排出を、選択された印字モードで使用する複数種
    類のインク滴のうち最大滴量のインク滴を吐出させる際
    の駆動波形を用いて行うことを特徴とするインクジェッ
    ト記録ヘッドの駆動方法。
  7. 【請求項7】 インクジェット記録ヘッドの周囲の温度
    および湿度に加え、印字で使用する最小のインク滴量に
    応じたインク排出の適切な時間間隔を記憶手段に記憶さ
    せ、インクジェット記録ヘッドの周囲の温度および湿度
    を測定手段で測定し、この測定結果に応じた前記時間間
    隔を前記記憶手段から読み出し、この時間間隔にしたが
    って前記インク排出を行うことを特徴とする請求項1、
    3、5のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの
    駆動方法。
  8. 【請求項8】 インクジェット記録ヘッドの周囲の温度
    または湿度に加え、印字で使用する最小のインク滴量に
    応じたインク排出の適切な時間間隔を記憶手段に記憶さ
    せ、インクジェット記録ヘッドの周囲の温度または湿度
    を測定手段で測定し、この測定結果に応じた前記時間間
    隔を前記記憶手段から読み出し、この時間間隔にしたが
    って前記インク排出を行うことを特徴とする請求項2、
    4、6のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッドの
    駆動方法。
  9. 【請求項9】 前記インクの排出を、前記ノズルを記録
    媒体から相対的に退避させて行うことを特徴とする請求
    項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド
    の駆動方法。
  10. 【請求項10】 前記インク排出の時間間隔を、インク
    ジェット記録ヘッドの周囲の温度が低くなるほど短くし
    たことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記インク排出の時間間隔を、インク
    ジェット記録ヘッドの周囲の湿度が低くなるほど短くし
    たことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の
    インクジェット記録ヘッドの駆動方法。
  12. 【請求項12】 インクが充填された複数の圧力発生室
    と、この圧力発生室に連通して形成された前記インクを
    吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれぞれに対応し
    て設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせるた
    めの駆動手段とを少なくとも有し、前記駆動手段を駆動
    させる駆動電圧波形を複数有することで、印字モードお
    よび印字データに応じて滴量の異なる複数種類のインク
    滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記録を行うイン
    クジェット記録ヘッドの駆動装置において、 前記ノズルからインク滴を吐出させない記録中の吐出休
    止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させない程
    度に前記駆動手段を駆動させる駆動電圧波形を発生させ
    る第1の波形発生手段と、 インクジェット記録ヘッドの周囲の温度および湿度と、
    選択された印字モードで使用する最小のインク滴量に応
    じた適宜の時間間隔で、前記ノズル内のインクを排出さ
    せるための駆動電圧波形を発生させる第2の波形発生手
    段と、 を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの
    駆動装置。
  13. 【請求項13】 インクが充填された複数の圧力発生室
    と、この圧力発生室に連通して形成された前記インクを
    吐出するノズルと、前記圧力発生室のそれぞれに対応し
    て設けられ前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせるた
    めの駆動手段とを少なくとも有し、前記駆動手段を駆動
    させる駆動電圧波形を複数有することで、印字モードお
    よび印字データに応じて滴量の異なる複数種類のインク
    滴を前記ノズルから吐出して記録媒体に記録を行うイン
    クジェット記録ヘッドの駆動装置において、 前記ノズルからインク滴を吐出させない記録中の吐出休
    止時に、前記ノズルから前記インク滴を吐出させない程
    度に前記駆動手段を駆動させる駆動電圧波形を発生させ
    る第1の波形発生手段と、 インクジェット記録ヘッドの周囲の温度または湿度と、
    選択された印字モードで使用する最小のインク滴量に応
    じた適宜の時間間隔で、前記ノズル内のインクを排出さ
    せるための駆動電圧波形を発生させる第2の波形発生手
    段と、 を有することを特徴とするインクジェット記録ヘッドの
    駆動装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の波形発生手段は、印字で使
    用するインク滴のうち最大のインク滴を吐出する際の駆
    動電圧波形を発生させる波形発生手段であることを特徴
    とする請求項12または13に記載のインクジェット記
    録ヘッドの駆動装置。
  15. 【請求項15】 前記インクジェット記録ヘッドの周囲
    温度および湿度を測定する測定手段と、この測定手段
    の測定結果を処理して最適な駆動電圧波形発生信号を前
    記第2の波形発生手段に送信する処理手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項12または14に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの駆動装置。
  16. 【請求項16】 前記インクジェット記録ヘッドの周囲
    温度または湿度を測定する測定手段と、この測定手段
    の測定結果を処理して最適な駆動電圧波形発生信号を前
    記第2の波形発生手段に送信する処理手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項13または14に記載のインクジ
    ェット記録ヘッドの駆動装置。
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