JP3408015B2 - インクジェット装置 - Google Patents

インクジェット装置

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JP3408015B2
JP3408015B2 JP10186395A JP10186395A JP3408015B2 JP 3408015 B2 JP3408015 B2 JP 3408015B2 JP 10186395 A JP10186395 A JP 10186395A JP 10186395 A JP10186395 A JP 10186395A JP 3408015 B2 JP3408015 B2 JP 3408015B2
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豊紀 佐々木
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Brother Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク不吐出回復を行
なうインクジェット装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット装置は、インク液
滴を吐出し、ドット記録を行うが、インクの不吐出ある
いは吐出不良が生じることがある。
【0003】この不吐出あるいは吐出不良は、インク液
滴を吐出するノズルの先端にゴミが付着したり、ノズル
の先端から空気を吸い込んだり、ノズル内でインクが乾
燥したり、印字中に記録媒体からの紙粉がノズルに付着
する等各種の理由によって生じる。
【0004】そこで、このような不吐出を回復するもの
が提案されている。例えば、キャリッジが回復動作を行
う位置にくることによって、切り換え手段を作動させて
紙送りモータの駆動力をヘッド内のインクを吸引する負
圧発生手段に切り換えることができるものがあり、特開
昭62−263058号公報に開示されている。前記公
報では、キャリッジが所定の位置でのみ駆動の伝達を切
り換え、その切り換えを複数のラチェットギヤにて行な
っていた。また、キャリッジが所定の範囲にあるときに
駆動の伝達を一枚のギヤの位置を移動することにより切
り換えるものも考案されている。そして、前記不吐出回
復動作は、印字中にキャリッジが所定の不吐出回復の範
囲に移動して前記不吐出回復動作を完了させた後、再び
印字を再開する場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たインクジェット装置では、印字中に不吐出回復の為に
キャリッジの移動により駆動力の伝達を記録媒体搬送手
段のギアから負圧発生手段のギヤへ駆動力分配ギヤにて
切り換えた際、記録媒体搬送手段のギヤは他のギヤと噛
み合っていないため、負圧発生手段を駆動させた際に生
じる振動等により記録媒体搬送手段のギヤが回転し、記
録媒体の位置が変化することがある。このため、不吐出
回復後、再び印字を行う為負圧発生手段から記録媒体搬
送手段へ駆動力分配ギヤをキャリッジの移動により切り
換えようとした際、ギヤが噛み合わなかったり、たまた
ま噛み合っても不吐出回復前の印字位置とにズレが生
じ、印字品質が悪いといった問題があった。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、駆動力を負圧発生手段に切り換
える前と、再び記録媒体搬送手段に駆動力を切り換えた
後とにおいて、記録媒体が移動することがなく、良好な
印字品質を得ることができるインクジェット装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1では、インク滴をノズルから噴射す
るヘッドと、前記ヘッドのノズルを被覆するキャップ内
に負圧を発生させるための負圧発生手段と、記録媒体の
搬送を行なうための記録媒体搬送手段と、駆動源の駆動
力の伝達先を前記負圧発生手段へ動力伝達するギヤと
記記録媒体搬送手段へ動力伝達するギヤとに切り換える
切り換え手段とを有するインクジェット装置において、
前記切り換え手段は、前記駆動源のギヤと常時噛み合
い、回転軸線方向に沿って移動可能で、前記負圧発生手
段側のギヤと前記記録媒体搬送手段側のギヤとに選択的
に噛み合い可能な駆動力分配ギヤと、その駆動力分配ギ
ヤと前記回転軸線方向に一体に移動可能でかつ回転不能
に設けられ、前記駆動力分配ギヤがその回転軸線方向に
移動するのにもとづいて、前記駆動力分配ギヤが前記負
圧発生送手段側のギヤに噛み合って前記駆動源の駆動力
が前記負圧発生送手段に伝達される状態で、前記記録媒
体搬送手段側のギヤに噛み合ってその動きを規制する規
制手段を備えていることを特徴とする。
【0008】
【0009】請求項では、前記切り換え手段は、前
ヘッドを記録媒体に沿って移動させるキャリッジにより
駆動されて、前記駆動力分配ギヤを前記負圧発生手段側
ギヤおよび前記記録媒体搬送手段側のギヤとに選択的
に噛み合わせることを特徴とする。
【0010】請求項では、前記駆動力分配ギヤは、前
記駆動源の駆動力が伝達される駆動力伝達ギヤと、前記
駆動力伝達ギヤと一体に回転するように同軸に設けら
れ、前記負圧発生手段側のギヤに噛み合い可能な負圧ギ
ヤと、前記駆動力伝達ギヤと一体に回転するように同軸
に設けられ、前記記録媒体搬送手段側のギヤに噛み合い
可能な搬送ギヤとを有し、前記駆動力分配ギヤと前記負
圧ギヤと前記搬送ギヤとが一体に前記回転軸線方向に沿
って移動可能であることを特徴とする。
【0011】
【作用】上記の構成を有する本発明のインクジェット装
置では、駆動力分配ギヤがその回転軸線方向に移動にも
とづいて、記録媒体搬送手段側のギヤに噛み合っている
状態で、駆動源の駆動力が記録媒体搬送手段に伝達さ
れ、また、負圧発生手段側のギヤに噛み合っていると
き、駆動源の駆動力が負圧発生手段に伝達される。後者
状態で、規制手段が、駆動力分配ギヤの前記移動にも
とづいて、記録媒体搬送手段側のギヤに噛み合ってその
動きを規制し、負圧発生手段の駆動時に発生する振動等
による記録媒体搬送手段の動きを防止する。
【0012】
【実施例】以下、本発明をパソコンに接続して使用する
インクジェットプリンタとして具体化した実施例を図面
を参照しつつ詳細に説明する。
【0013】まず、本実施例に係わるインクジェットプ
リンタの構成ついて図1〜図7に基づいて説明する。
【0014】図1はインクジェットプリンタの斜視図で
ある。図1において、インクジェットプリンタ1の本体
フレーム2における前部には手差し給紙部3が設けられ
ており、手差し給紙部3の後方で本体フレーム2の上部
には図2に示す印字ヘッド10や回復機構RM、紙送り
機構LMを内蔵するサブフレーム4が載置されている。
サブフレーム4の上部後方には、印刷用紙を複数枚貯蔵
する給紙カセット5が脱着可能に取り付けられている。
【0015】インクジェットプリンタ1のサブフレーム
4及びサブフレーム4に内蔵されている印字ヘッド1
0、回復機構RM、紙送り機構LMなどの斜視図を図2
に示す。図2において、サブフレーム4の内部後方には
円筒形状のプラテンローラ6が配置されている。プラテ
ンローラ6は、給紙カセット5または手差し給紙部3か
ら供給された印刷用紙を印字ヘッド10に対面させなが
ら搬送するものであり、紙送り機構LMの一部をなす。
プラテンローラ6の上側には、印刷用紙をプラテンロー
ラ6に密着させるプレッシャーローラ8が設けられてい
る。プラテンローラ6は、LFモータ29(図3)によ
り、プラテンギヤ7を介して駆動される。尚、プラテン
ギヤ7は、給紙カセット5から印刷用紙1枚をプラテン
ローラ6に給紙するための給紙ギヤ列(図示せず)にも
駆動を伝達する。
【0016】プラテンローラ6の前方には、キャリッジ
9が設けられている。キャリッジ9は、インクジェット
式の印字ヘッド10及び印字ヘッド10に供給するため
のインクを収容したインク収容器82をそれぞれ着脱可
能に搭載しており、プラテンローラ6と平行に設けられ
たキャリッジ軸11に沿って移動可能とされている。こ
れにより印字ヘッド10はプラテンローラ6に沿って移
動される。サブフレーム4の右側裏面には、キャリッジ
9を駆動するCRモータ12が配置されている。CRモ
ータ12は、ベルト13を介してキャリッジ9を駆動す
るものであり、ステップモータかまたはDCモータを使
用する。ベルト13に沿って、テープ状の位置ゲージ1
4が設けられている。位置ゲージ14には、メモリが付
されている。
【0017】プラテンローラ6の左側には、印字ヘッド
10の回復機構RMが配設されている。インクジェット
式の印字ヘッド10は、使用中に内部に気泡が発生した
り、吐出面上にインクの液滴が付着したり等の原因によ
り吐出不良を起こすので、これを良好な吐出状態に回復
させるためである。回復機構RMとして、印字ヘッド1
0内のインクを吸引するパージ装置18やインクヘッド
10のノズル面をワイピングするワイピング装置15等
が設けられている。
【0018】パージ装置18の先端にはキャップ266
が設けられている。パージ装置18は、印字ヘッド10
がキャップ266に覆われているときに公知のポンプ3
56(図3)により負圧を発生させ印字ヘッド10の内
部の不良インクを吸引して回復させるものである。パー
ジ装置18のポンプ356は、ポンプカムギヤ19を介
してLFモータ29により駆動される。
【0019】図3に示すように、キャップ266は、キ
ャップホルダ262を介して追従台260支持されてお
り、追従台260は、サブフレーム4にホルダ移動方向
と平行に設けられたガイドレール270に摺動可能に嵌
合されており、キャップホルダ262の中央部には、係
合突起272がキャリッジ9側に突設されている。
【0020】また、追従台260の記録領域側の側面
と、サブフレーム4との間には、付勢手段の一種である
弾性部材としての引張コイルスプリング276が配設さ
れ、追従台260は記録領域側へ付勢されている。引張
コイルスプリング276の付勢力による追従台260の
移動限度は、ストッパ278との当接により規定され
る。追従台260がストッパ278に当接した位置がキ
ャップ266の原位置である。
【0021】キャップホルダ262の後部には、係合突
部292が突設されている。係合突部292は嵌合部2
88から後方へ延び出させられた後、上方へ曲げられた
L字形を成し、サブフレーム4に取り付けられたレール
部材294に係合させられている。レール部材294
は、水平面内において軸298の位置からキャップホル
ダ262から離れる向きに傾斜させられた後、キャップ
ホルダ262に接近する向きに傾斜させられてくの字形
を成し、そのキャップホルダ262に接近する向きに傾
斜された部分に形成された下向きのカム溝296に、フ
ォロワとしての係合突部292が係合する。
【0022】レール部材294は、記録領域側の端部に
おいて軸298によりサブフレーム4に、垂直軸線回り
に回動可能に取り付けられ、他端部は付勢手段の一種で
ある弾性部材としての引張コイルスプリング300によ
り、キャップホルダ262に接近する向きに付勢されて
いる。引っ張りコイルスプリング300の付勢力による
レール部材294の回動限度は、サブフレーム4に設け
られた図示しないストッパにより規定される。
【0023】キャリッジ9が移動すると、キャリッジ9
の中央部からパージ装置18側(プラテン6側)に延び
る係合突起250(図4)が追従代260の係合突起2
72に係合し、追従台260をガイドレール270に沿
って移動させる。この移動にともなって、キャップホル
ダ262の係合突部292がカム部材295のカム溝2
96に沿って移動し、キャップホルダ262がカム溝2
96の傾斜により前進させられ、キャップ266がヘッ
ド10のノズル列周りに密着させられてノズル列を気密
に覆う。キャップホルダ262は、キャップ266がヘ
ッド10に密着させられた後も前進させられるが、この
前進はキャップホルダ262とキャップ266との間に
介在された圧縮コイルスプリング(図示せず)の圧縮に
より許容される。
【0024】キャリッジ9の停止後、LFモータ29が
駆動されて吸引ポンプ356が作動させられてヘッド1
0のインク流路内のインクが吸引される。これによりイ
ンク流路内に固まったインクや、インク流路内に侵入し
た気泡、異物などが除去される。この動作は、ヘッドの
メンテナンス時に行なわれるが、インク収容器の交換後
に、インク収容器内のインクをヘッド10のインク流路
内へ吸い込むためにもインク吸引が行なわれる。
【0025】その後、記録が再開されるとき、キャリッ
ジ9は記録領域へ移動される。
【0026】ここで、キャリッジ9の移動範囲と他の機
構との関係を図5により説明する。図5では、横軸にキ
ャリッジ9の位置を取っており、図中左方が図2の左側
(回復機構RMのある側)に相当し、右方が図2の右側
(CRモータ12のある側)に相当する。
【0027】キャリッジ9の移動範囲mは、切り換え位
置APを境にして紙送り可能範囲Xとパージ可能範囲Y
とに分けられる。その切り換え位置APは、LFモータ
29の駆動の伝達先を、キャリッジ9の移動によりパー
ジ装置18と紙送り機構LMとで切り換わる位置であ
る。つまり、紙送り可能範囲Xは、LFモータ29の駆
動力が紙送り機構LMに伝達される範囲であり、パージ
可能範囲Yは、LFモータ29の駆動力がパージ装置1
8に伝達される範囲である。
【0028】紙送り可能範囲Xは、プラテンローラ6の
幅wより広く、プラテンローラ6の左側には、記録中の
キャリッジ9の待機位置HPがある。印刷用紙は幅wの
範囲内を通過する。行頭印字位置Oから行末印字位置Z
に至る印字範囲pは、プラテンローラ幅w内にあり、こ
の範囲内でのキャリッジ9の移動速度は、所定の印字速
度である。
【0029】また、パージ可能範囲Yには、空吸引位置
KP、キャップ位置CPが設けられている。空吸引位置
KPは、キャップ266とヘッド10とが離間した状態
で、LFモータ29を駆動してキャップ266内に負圧
を発生し、キャップ266内に溜ったインクを吸引する
位置である。キャップ位置CPは、キャップ266とヘ
ッド10とが密着する位置であり、且つその状態でLF
モータ29を駆動してキャップ266内に負圧を発生し
てヘッド10内のインクを吸引する位置である。
【0030】次に、LFモータ29の駆動の伝達先をパ
ージ装置18と紙送り機構LMとで切り換える切り換え
機構30を説明する。図6に切り換え機構30を形成す
るギヤ群等を示す。切り換え機構30は、軸方向(矢印
A)に移動可能な駆動力分配ギヤ41と、駆動力分配ギ
ヤ41を軸方向に移動させるアイドルキッカ43と、駆
動力分配ギヤ41を矢印A左向きに付勢する圧縮バネ4
5とを有している。尚、図6は理解容易のため各部品を
分離して描いているが、実際には各部品は図中左右方向
(矢印Aと平行な方向)にもっと接近して配置されてい
る。
【0031】駆動力分配ギヤ41は、LFモータ29と
同軸のモータギヤ37との噛み歯38、プラテンローラ
6と同軸のプラテンギヤ7との噛み歯40、ポンプカム
ギヤ19に駆動を伝達するパージギヤ42との噛み歯3
9、の3つの噛み歯を有している。更に、駆動力分配ギ
ヤ41は、その軸と同軸に円筒形状の嵌合部110を有
している。駆動力分配ギヤ41は、挿入される軸に対し
て回転可能である。また、その軸上にはプラテンギヤ7
と嵌合するギヤ100が設けられており、そのギヤ10
0の中心部は半円状の穴となっていて、挿入される軸も
ギヤ100の可動範囲のみ半円形状をなしているため、
その軸はギヤ100に対して回転することはない。嵌合
部110は、パージギヤ42の円盤42aに形成された
半円形状の凹部42bに嵌合可能である。
【0032】噛み歯38とモータギヤ37とは常時噛み
合っている。噛み歯40とプラテンギヤ7、噛み歯39
とパージギヤ42、ついては、駆動力分配ギヤ41の軸
方向の移動により択一的に噛み合う。また、ギヤ100
とプラテンギヤ7、嵌合部110とパージギヤ42の凹
部42b、についても、駆動力分配ギヤ41の軸方向の
移動により択一的に噛み合う。
【0033】アイドルキッカ43は、キック部46、バ
ネフック48と共に、軸周りに回動可能に設けられたキ
ッカ軸44に形成されている。キッカ軸44の回動によ
り、実線で示す状態または2点鎖線で示す状態のいずれ
かをとる。バネフック48には、引きバネ47が掛けら
れており、引きバネ47の弾縮力によりアイドルキッカ
43等が実線の状態になるように付勢されている。そし
て引きバネ47の弾縮力は圧縮バネ45の弾拡力より強
力である。また、キック部46は、キャリッジ9の移動
範囲に突出する位置に設けられている。キャリッジ9が
図5中の待機位置HPからキャップ位置CP側に移動す
る際の切り換え位置APで、キャリッジ9の下部に形成
されたリブ49(図7)がキック部46を蹴って2点鎖
線の状態にされるように構成されている。尚、パージ可
能範囲Yの大きさはキャリッジ9の下部のリブ49の長
さにより自由に設定できる。
【0034】通常時(紙送り可能範囲Xにキャリッジ9
が位置するとき)は、引きバネ47の弾縮力により付勢
され実線位置にある。このときアイドルキッカ43は圧
縮バネ45の付勢に抗して駆動力分配ギヤ41を矢印A
右向に押している。このため駆動力分配ギヤ41は、図
8に示すように噛み歯40がプラテンギヤ7と噛み合
い、LFモータ29の駆動はプラテンローラ6等に伝達
される。一方噛み歯39とパージギヤ42とは噛み合わ
ず、ポンプカムギヤ19は駆動されない。更に、このと
き駆動力分配ギヤ41に設けられた嵌合部110が、パ
ージギヤ42に設けられた凹部42bに嵌合するため、
駆動力分配ギヤ41が駆動されてもパージギヤ42は回
転しない。次回、再びキャリッジ9がパージ可能範囲Y
に移動するときには、パージギヤ42は切り換え以前の
位置に保たれていたので、噛み歯39とパージギヤ42
とは、切り換え前と同じ位置にて噛み合う。
【0035】一方、図9に示すようにキャリッジ9がパ
ージ可能範囲Yに位置するときには、アイドルキッカ4
3等が2点鎖線の状態になり引きバネ47の付勢は解除
される。この場合にのみ、図9に示すように駆動力分配
ギヤ41は圧縮バネ45の付勢により矢印A左向に押さ
れ、噛み歯39がパージギヤ42と噛み合う。かくして
ポンプカムギヤ19に駆動が伝達され、ポンプ356が
駆動される。このとき噛み歯40とプラテンギヤ7とは
噛み合わず、プラテンローラ6等は駆動されない。更
に、このとき回転不可能なギヤ100がプラテンギヤ7
に嵌合するため、駆動力分配ギヤ41の駆動等により発
生する振動によるプラテンギヤ7の回転が規制される。
次回、再びキャリッジ9が紙送り可能範囲Xに移動する
ときには、駆動力をパージギヤ42に切り換える前の位
置から記録媒体が移動することがなく、プラテンギヤ7
は切り換え以前の位置に保たれていたので、噛み歯40
とプラテンギヤ7とは、切り換え前と同じ位置にて噛み
合う。
【0036】続いて、インクジェットプリンタ1の制御
系を図10のブロック図を参照して説明する。この制御
系は、公知の演算処理装置であるCPU20を中心に構
成される。CPU20は、インターフェース21を介し
てホスト22に接続される。ホスト22はパソコンであ
る。即ちインクジェットプリンタ1は、ホスト22から
印刷指令を受け、その指令に従い種々の印刷を実行する
ものである。
【0037】CPU20には、スイッチパネル23、R
OM24、RAM25が接続されている。スイッチパネ
ル23は、用紙サイズその他種々のパラメータを設定
し、及び表示するものである。ROM24は、インクジ
ェットプリンタ1の制御上必要な種々のプログラム類を
格納するものである。ROM24に格納される代表的な
プログラムとして、ヘッド10内のインクを吸引してヘ
ッド10の回復を行なう吸引プログラム、キャップ26
6内やポンプ356内のインクを排出を行なう空吸引プ
ログラム等がある。RAM25は、ホスト22から転送
された印刷データや、インクジェットプリンタ1の制御
上必要な種々の数値の一時記憶を行なうものである。
【0038】CPU20は、LF駆動回路26、CR駆
動回路27、ヘッド駆動回路28を介してLFモータ2
9、CRモータ12、印字ヘッド10を駆動制御する。
【0039】LFモータ29は、切り換え機構30を介
してパージ機構32または紙送り機構LMのいずれか一
方を駆動する。パージ機構32は、パージ装置18、ポ
ンプカムギヤ19等により構成される。紙送り機構LM
は、前記のプラテンローラ6、プレッシャーローラ8等
により構成される。
【0040】CRモータ12は、キャリッジ機構31を
駆動する。キャリッジ機構31は、キャリッジ9の他、
ベルト13やそのプーリ等を含む。キャリッジ9の動き
により、前記の切り換え機構30の切り換えがなされ
る。
【0041】パージ機構32、紙送り機構LM、キャリ
ッジ機構31は、それぞれセンサを備えており、検知信
号をCPU20に設けられたカウンタ群36に報知す
る。
【0042】パージ機構32には、パージHPセンサ3
3が備えられている。パージHPセンサ33は、ポンプ
が原点位置にあるときにその旨をカウンタ群36のパー
ジ位置カウンタに報知する。この信号はパージ機構32
によるパージ動作の基準とされる。またパージ動作はパ
ージギヤ42が必ず整数回転で終了するようになってい
る。
【0043】紙送り機構LMには、PEセンサ34が備
えられている。PEセンサ34は、新たに供給される印
刷用紙の先端により信号を発し、カウンタ群36のLF
位置カウンタに報知する。この信号が縦方向の印字位置
制御の基準となる。
【0044】キャリッジ機構31には、CR位置センサ
35が備えられている。CR位置センサ35は、CRモ
ータ12の駆動パルスをカウントしてキャリッジ9の位
置を検知し、カウンタ群36のCR位置カウンタに報知
する。この位置情報は、横方向の印字位置制御の基準と
なる他、印刷用紙の新規供給動作及び印刷済み用紙の排
出動作の可否の判断基準となる。
【0045】次に、プリンタ1の動作を説明する。
【0046】図1に示すように、印字用紙がプリンタ1
内に挿入され、プラテン6に搬送される。そして、CR
モータ29によって移動されるキャリッジ9に搭載され
たヘッド10は、印字用紙の位置に送られたときに入力
されたデータにしたがってインクを噴射し、印字用紙上
に画像を形成する。
【0047】そして、ヘッド10のノズル面がインク等
で汚れたときや、ヘッド10が一定量の印字を行なった
毎に、ヘッド10のノズル面はワイピング装置15にワ
イピングされる。
【0048】また、一定の量をヘッド10が印字した場
合や使用者が必要に応じて操作を行うことによって、ヘ
ッド10のメンテナンスを行うこととなるが、そのメン
テナンス時にはヘッド10はキャップ位置CPに移動さ
れる。この移動中に、切り換え機構30によって上述の
ようにLFモータ29の駆動力の伝達先が紙送り機構L
Mからパージ機構32に切り換わる。そして、キャリッ
ジ9がキャップ位置CPに達したときには、上述のよう
にキャップ262が移動してヘッド10に密着し、ヘッ
ド10のノズル近辺が覆われる。そして、LFモータ2
9を駆動してポンプ356を作動し、キャップ266内
に負圧を発生させ、ヘッド10内のインク及び気泡、更
にはノズル近辺に付着した異物を吸引する。
【0049】その後、キャリッジ9を空吸引位置KPに
移動し、キャップ266とヘッド10とを離間させる。
この状態で、LFモータ29を駆動してポンプ356を
作動し、キャップ266内に負圧を発生させ、キャップ
266内やポンプ356内に溜ったインクを廃インクタ
ンク内の吸着材に排出する。
【0050】上述したように、このように構成されたプ
リンタ1では、キャリッジ9がパージ可能範囲Y内にい
る時は、LFモータ29の駆動力がパージ機構32に伝
達されるので、噛み歯40とプラテンギヤ7とは噛み合
わず、プラテンローラ6等は駆動されない。更に、この
とき回転不可能なギヤ100が、プラテンギヤ7に嵌合
しているので、駆動力分配ギヤ41の駆動等により発生
する振動によるプラテンギヤ7の回転が規制される。こ
のため、次回、再びキャリッジ9が紙送り可能範囲Xに
移動するときには、プラテンギヤ7は、パージギヤ42
に駆動力を切り換える以前の位置に保たれているので、
噛み歯40とプラテンギヤ7とは、切り換え前と同じ位
置にて噛み合う。よって、不吐出回復動作後、記録媒体
は同じ位置に保たれ、印字位置の変化のない良好な印字
品質を得ることができる。
【0051】更に、キャリッジ9が紙送り可能範囲X内
にいる時は、LFモータ29の駆動力が紙送り機構LM
に伝達されるので、噛み歯39とパージギヤ42とは噛
み合わず、ポンプ356は駆動されない。更に、このと
き駆動力分配ギヤ41に設けられた円筒形の嵌合部11
0が、パージギヤ42に設けられ半円形状の凹部42a
に嵌合しているので、駆動力分配ギヤ41の駆動等によ
り発生する振動によるパージギヤ42の回転が規制され
る。このため、次回、キャリッジ9がパージ可能範囲Y
に移動するときには、パージギヤ42は、プラテンギヤ
7に駆動力を切り換える以前の位置に保たれているの
で、噛み歯39とパージギヤ42とは、切り換え前と同
じ位置にて噛み合う。よって、ポンプ356の原点検出
動作やそのための機構を必要としない。
【0052】また、切り換え機構30のキック部46と
キャリッジ9のリブ49との嵌合により、駆動力分配ギ
ヤ41を移動させてLFモータ29の駆動力の伝達先を
切り換えているので、構成が単純となり、部品点数を少
なくすることができ、プリンタ本体をコンパクト化する
ことができる。
【0053】尚、本発明は上述した実施例に限定される
ものではなく、その主旨を逸脱しない範囲で種々の変更
が可能である。例えば、本実施例では、ヘッド1から噴
射されるインクは水平方向に飛翔して記録されるプリン
タ1であったが、水平方向でなくてもよく、例えば、鉛
直方向にインクが飛翔されて記録されてもよい。
【0054】また、本実施例では、駆動力分配ギヤ41
の移動をキャリッジ9の移動によって行なっていたが、
図示しない切り換えレバー等を設けてユーザーの手動に
より駆動力分配ギヤ41を移動させて切り換えてもよ
い。
【0055】また、本実施例では、パージギヤ42の凹
部42b及びプラテンギヤ7の凹部7bは、半円形状で
あったが、この限りではなく、例えば矩形状であっても
よい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明のインクジェット装置によれば、駆動力分配ギヤが
その回転軸線方向に移動にもとづいて、記録媒体搬送手
段側のギヤに噛み合っている状態で、駆動源の駆動力が
記録媒体搬送手段に伝達され、また、負圧発生手段側の
ギヤに噛み合っているとき、駆動源の駆動力が負圧発生
手段に伝達される。後者の状態で、規制手段が、駆動力
分配ギヤの前記移動にもとづいて、記録媒体搬送手段側
のギヤに噛み合ってその動きを規制し、負圧発生手段の
駆動時に発生する振動等による記録媒体の移動を防止す
ることができる。このため、印字再開のため、再び駆
源の駆動力の伝達先が記録媒体搬送手段に切り換えられ
た際には、搬送ギヤと記録媒体搬送手段側のギヤとが、
負圧発生手段に駆動力が切り換えられる前と同じ位置に
て噛み合って、記録媒体が同じ位置に保たれ、良好な印
字品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のインクジェットプリンタの
外観斜視図である。
【図2】前記インクジェットプリンタの回復機構、紙送
り機構等を示す斜視図である。
【図3】前記回復機構のパージ装置を示す説明図であ
る。
【図4】前記インクジェットプリンタのキャリッジを示
す正面図である。
【図5】前記キャリッジ移動範囲と他の機構との関係を
示す説明図である。
【図6】前記インクジェットプリンタの切り換え機構の
構成を示す斜視図である。
【図7】前記インクジェットプリンタの切り換え機構付
近を示す斜視図である。
【図8】前記キャリッジが、紙送り可能範囲に位置する
ときの切り換え機構を示す説明図である。
【図9】前記キャリッジが、パージ可能範囲に位置する
ときの切り換え機構を示す説明図である。
【図10】前記インクジェットプリンタの制御部を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 6 プラテンローラ 7 プラテンギヤ 9 キャリッジ 10 ヘッド 18 パージ装置 19 ポンプカムギヤ 20 CPU 29 LFモータ 30 切り換え機構 41 駆動力分配ギヤ 42 パージギヤ 42a 円盤 42b 凹部 43 アイドルキッカ 44 キッカ軸 46 キック部 100 ギヤ 110 嵌合部 262 キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/18 B41J 2/185 B41J 23/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴をノズルから噴射するヘッド
    と、前記ヘッドのノズルを被覆するキャップ内に負圧を
    発生させるための負圧発生手段と、記録媒体の搬送を行
    なうための記録媒体搬送手段と、駆動源の駆動力の伝達
    先を前記負圧発生手段へ動力伝達するギヤと前記記録媒
    体搬送手段へ動力伝達するギヤとに切り換える切り換え
    手段とを有するインクジェット装置において、 前記切り換え手段は、 前記駆動源のギヤと常時噛み合い、回転軸線方向に沿っ
    て移動可能で、前記負圧発生手段側のギヤと前記記録媒
    体搬送手段側のギヤとに選択的に噛み合い可能な駆動力
    分配ギヤと、 その駆動力分配ギヤと前記回転軸線方向に一体に移動可
    能でかつ回転不能に設けられ、前記駆動力分配ギヤがそ
    の回転軸線方向に移動するのにもとづいて、前記駆動力
    分配ギヤが前記負圧発生送手段側のギヤに噛み合って
    記駆動源の駆動力が前記負圧発生送手段に伝達される状
    態で、前記記録媒体搬送手段側のギヤに噛み合ってその
    動きを規制する規制手段を備えていることを特徴とす
    るインクジェット装置。
  2. 【請求項2】 前記切り換え手段は、前記ヘッドを記録
    媒体に沿って移動させるキャリッジにより駆動されて、
    前記駆動力分配ギヤを前記負圧発生手段側のギヤおよび
    前記記録媒体搬送手段側のギヤとに選択的に噛み合わせ
    ることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット装
    置。
  3. 【請求項3】 前記駆動力分配ギヤは、前記駆動源の駆
    動力が伝達される駆動力伝達ギヤと、前記駆動力伝達ギ
    ヤと一体に回転するように同軸に設けられ、前記負圧発
    生手段側のギヤに噛み合い可能な負圧ギヤと、前記駆動
    力伝達ギヤと一体に回転するように同軸に設けられ、前
    記記録媒体搬送手段側のギヤに噛み合い可能な搬送ギヤ
    とを有し、前記駆動力分配ギヤと前記負圧ギヤと前記搬
    送ギヤとが一体に前記回転軸線方向に沿って移動可能で
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のインク
    ジェット装置。
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