JP3407253B2 - ピーク抑圧方法及びデータ伝送装置 - Google Patents

ピーク抑圧方法及びデータ伝送装置

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JP3407253B2 JP2001186273A JP2001186273A JP3407253B2 JP 3407253 B2 JP3407253 B2 JP 3407253B2 JP 2001186273 A JP2001186273 A JP 2001186273A JP 2001186273 A JP2001186273 A JP 2001186273A JP 3407253 B2 JP3407253 B2 JP 3407253B2
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    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/26Systems using multi-frequency codes
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    • H04L27/2614Peak power aspects
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    • H04L27/2624Reduction thereof by clipping by soft clipping

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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)
  • Transmission Systems Not Characterized By The Medium Used For Transmission (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチキャリアに
よりデータを高速伝送するシステムに於ける送信電力の
ピークを、受信側のS/Nを劣化させないように抑圧す
るピーク抑圧方法及び送信信号のピークを抑圧してデー
タを伝送するデータ伝送装置に関する。マルチキャリア
に関しては、有線のADSLやSDSL分野、又は無線
のOFDM分野、光信号によるWDM分野等の適用分野
は多岐にわたるものである。
【0002】
【従来の技術】有線,無線更に光等の各種の伝送路を介
してデータを伝送するシステムが利用されており、デー
タ伝送速度の向上が要望されている。又有線データ伝送
システムとして、既設の配電線を利用するシステムも各
種提案されている。又変電所から、例えば、6.6kV
の高圧配電線を介して各トランスに給電し、各トランス
により100V又は200Vに降圧して、低圧配電線に
より各家庭等の需要家に給電する配電システムがある。
ラストワンマイルの有効な手段の一つとして、この低圧
配電線をデータ伝送路として利用するデータ伝送システ
ムが各種提案されている。
【0003】このような低圧配電線を利用したデータ伝
送システムに於いては、高圧配電線側は、その高圧配電
線に沿って敷設した光ファイバ伝送路を利用し、トラン
スの位置で、光ファイバ伝送路と低圧配電線との間をモ
デムで接続し、且つ端末装置と低圧配電線との間をモデ
ムで接続し、低圧配電線をデータ伝送路として利用する
ことによりラストワンマイルとしてのデータ伝送を行う
ものである。この場合、端末装置に対しても低圧配電線
を介して動作電力を給電するから、コンセントに接続す
るだけで、端末装置内に設けたモデムを利用してデータ
伝送が可能となる。
【0004】この場合の屋外低圧配電線は、例えば、1
μH/m程度のインダクタンスと等価であり、又屋内低
圧配電線は、例えば、75pF/m程度のコンデンサと
等価である。従って、低圧配電線の長さを、例えば、1
50m(引込線の長さを50mとした30家庭分)とす
ると、回線特性は、150μHのインダクタンスと、
0.1125μFのコンデンサとが接続されていること
と等価となる。又各種の家電機器には雑音防止用コンデ
ンサが接続されているから、光ファイバ側のモデムから
低圧配電線側を見たインピーダンスは、比較的大きなイ
ンダクタンスと容量とを有するものとなる。
【0005】このような低圧配電線を利用してデータを
伝送する場合、図16の(A)に示すようなパワーPW
Rと周波数との特性の送信信号を、電柱側のモデムから
送信すると、低圧配電線は、(B)に示すようにインダ
クタンスとキャパシタンスとからなる回線特性を有する
ものであるから、ローパスフィルタ特性となる。従っ
て、(C)に示すように、高域側が大きく減衰する受信
特性となる。又インバータ機器等の家電機器が発生する
雑音は、比較的低域側のパワーが大きいものであるか
ら、(C)に示すような雑音レベルと受信信号レベルと
の場合には、受信信号が雑音に埋もれた状態となる。
【0006】そこで、図17の(A)に示すように、雑
音レベルが高い低域側をカットし、雑音レベルが低い高
域側を利用してデータを伝送することが考えられる。し
かし、受信レベルの高い低域側カットでは、S/Nの改
善とはならない。この為、この雑音を積極的に打ち消す
ことによりS/Nを改善することが各種提案されてい
る。図17の(B)は、低域側の雑音キャンセルの場合
を示し、低域側の受信信号レベルが雑音レベルより高く
なることによりトータルとしてS/Nを改善することが
できる。
【0007】又OFDM(Orthogonal Frequency D
ivision Multiplexing ;直交周波数分割多重)方式
は、マルチキャリアを用いてデータを伝送するもので、
各キャリアは直交関係となるように選択している。この
ようにマルチキャリアを用いて多重伝送を行うもので、
例えば、雑音レベルの大きい帯域を避けてキャリア周波
数を割当てることも可能となる。又DMT(Discrete
Multitone)方式も、複数のキャリアを用いてデータを
伝送するもので、例えば、ADSL(Asymmetric Dig
ital Subscriber Line )方式の変調方式として適用
されている。
【0008】データ伝送装置の送信アナログ部は、例え
ば、図18に示す構成を有するものである。同図に於い
て、101はDA変換器(D/A)、102はローパス
フィルタ(LPF)、103はゲイン調整部、104は
ラインドライバ、105はライントランスを示す。送信
信号は、DA変換器101によりアナログ信号に変換
し、ローパスフィルタ102により不要な高周波成分を
除去し、ゲイン調整部103により回線出力信号レベル
を、ラインドライバ104等が飽和しないように調整
し、ラインドライバ104からライントランス105、
更にACラインとの結合フィルタ106介して低圧配電
線に送出するものである。
【0009】図19は先に提案したデータ伝送装置の説
明図であり、前述の低圧配電線に接続してデータを送受
信するモデムに相当する。同図に於いて、111は符号
変換部で、SCR(スクランブラ),S/P(直並列変
換),G/N(グレーコード/ナチュラルコード変
換),和分演算等の機能を含むものである。又112は
信号点発生部、113はガードタイムGT追加機能を含
む逆FFT部(IFFT)、114はゼロ点挿入部、1
15はロールオフフィルタ(ROF)、116は変調部
(MOD)、117はDA変換器(D/A)、118は
ローパスフィルタ(LPF)、119は送信クロック発
生部(TX−CLK)、TX−lineは送信回線、R
X−lineは受信回線、120はバンドパスフィルタ
(BPF)、121はAD変換器(A/D)、122は
復調部(DEM)、123はロールオフフィルタ(RO
F)、124は受信クロック分配部(RX−CLK)、
125はタイミング抽出部(TIM)、126は電圧制
御水晶発振器VCXOを含む位相同期ループ回路(PL
L)、127は雑音除去部、128はガードタイム(G
T)削除機能を含むFFT部、129は信号判定部(D
EC)、130は符号変換部で、P/S(並直列変
換),DSCR(デスクランブラ),差分演算,N/G
(ナチュラルコード/グレーコード変換)等の機能を含
むものである。又SDは送信信号、RDは受信信号を示
す。
【0010】送信クロック発生部119により発生した
クロック信号を各部に供給し、ゼロ点挿入部114には
ゼロ点挿入のタイミング信号として加える。送信信号S
Dは、符号変換部111に於いて、スクランブル処理,
キャリア数に対応した並列変換,グレーコードをナチュ
ラルコードに変換,受信側で差分演算できるように和分
演算等の処理を施した後、信号点発生部112に於いて
ナイキスト間隔の信号点とし、逆FFT部113により
ガードタイムGTの付加及び逆FFT処理を施し、ゼロ
点挿入部114に於いてゼロ点挿入のタイミング信号に
従ってレベル0を示すゼロ点の挿入を行い、ロールオフ
フィルタ115により波形整形し、変調部116に於い
てディジタル変調し、DA変換器117に於いてアナロ
グ信号に変換し、ローパスフィルタ118により例えば
10〜450kHzの伝送帯域として送信回線TX−l
ineに送出する。
【0011】又受信クロック分配部124は、位相同期
ループ回路126からのクロック信号に基づいたクロッ
ク信号を各部に分配する。受信回線RX−lineを介
して受信した信号は、バンドパスフィルタ120により
例えば10kHz〜450kHzの帯域を通過させ、A
D変換器121によりディジタル信号に変換し、復調部
122により復調し、ロールオフフィルタ123により
波形整形し、雑音除去部127に於いて、受信クロック
分配部124からのクロック信号を基に、ゼロ点位置に
重畳された雑音レベルを求め、補間処理により信号点の
雑音レベルを求めて、信号点に重畳されている雑音を除
去する。そして、FFT部128によりガードタイムG
Tの削除及び周波数領域への変換を行い、信号点判定部
129により信号を判定し、符号変換部130に於いて
並直列変換,デクスランブル,差分演算,ナチュラルコ
ードをグレーコードに変換等の処理を施して受信信号R
Dとする。
【0012】このような構成により、大きな雑音が混入
する低圧配電線や無線回線等のデータ伝送路を介したデ
ータ伝送に於いて、送信側で挿入したゼロ点のタイミン
グを受信側で検出し、そのタイミングに於ける雑音レベ
ルを基に雑音キャンセルを行うことができるから、図1
6の(B)について説明したように、S/Nを改善する
ことができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述のデータ伝送装置
に於いては、マルチキャリアによるデータ伝送を行うも
のであるから、例えば、単一トーン信号をそれぞれマル
チチャネルにより伝送する場合に、チャネル数だけ加算
した信号エネルギーとなる。例えば、図20に示す周波
数軸上の各キャリアに送信信号Sを割当てて送信する場
合、時間軸上では、各チャネルによる信号が加算される
から、本来の信号として図20に示すように信号レベル
は、各チャネルの信号の位相,レベル等の一致,不一致
等によって大きく変化する。従って、点線で示すレベル
を超える信号a,bは、その右側の飽和した信号として
示すa’,b’のようにラインドライバ等の特性によっ
て飽和することになる。このような飽和の現象が発生す
ると、受信歪みが大きくなってS/Nが著しく劣化する
問題がある。
【0014】この場合、チャネル数をnとすると、平均
値に対するピーク値PAR(Peakto Average Ra
tio)は、PAR=3.01+10log n〔dB〕と表
すことができる。例えば、64チャネルとして多重伝送
する場合は、n=64として、PAR=+21.07
〔dB〕となる。従って、飽和しないように送信レベル
を低下させる必要があり、例えば、図18の送信部に於
けるゲイン調整部103に於いてゲインを低下させるこ
とになる。
【0015】このように、送信レベルを低下させると、
ピーク点に於ける飽和は生じないが、受信レベルも低下
することになるから、S/Nが著しく劣化し、図19に
示す構成のように、ゼロ点挿入に基づく雑音除去を行っ
ても、S/Nはマイナスとなって、高速データ伝送が不
可能の状態となる問題がある。
【0016】本発明は、S/Nを劣化させることなく、
前述の送信レベルのピークを抑圧してデータ伝送を行う
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のピーク抑圧方法
は、送信信号の閾値を超えたピーク値を検出し、この送
信信号のピーク値を基に、受信側の雑音キャンセル周波
数帯域に制限した周波数特性のピーク値予測信号を形成
し、このピーク値予測信号を送信信号のピーク値から減
算してピーク抑圧を行う過程を含むものである。
【0018】又送信信号のパワーを算出し、この送信信
号パワー若しくは振幅の大きさと閾値とを比較し、この
閾値を超えた時に、送信信号のピーク値と判定して、こ
の送信信号のピーク値を選択出力し、送信信号パワー若
しくは振幅の大きさが閾値を超えない時はゼロレベルの
ゼロ点信号を選択出力し、各選択出力信号を周波数シフ
トし、且つ受信側の雑音キャンセル周波数帯域に制限し
た後、送信信号の周波数帯域に周波数逆シフトしてピー
ク値予測信号を形成する過程と、送信信号からピーク値
予測信号を減算してピーク抑圧を行う過程とを含むもの
である。又前述の選択出力信号がスカラーの場合には、
回転ベクトル信号によって実数部と虚数部とに別けて周
波数シフトして、受信側の雑音キャンセル周波数帯域に
制限した後、送信信号の周波数帯域に、回転ベクトル信
号によって周波数逆シフトした信号の実数部をピーク値
予測信号とする過程を含めて、ピーク抑圧を行うことも
できる。
【0019】又信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号
を挿入した送信信号のピーク値を検出して、この送信信
号のピーク値を基に受信側の雑音キャンセル周波数帯域
に制限したピーク値予測信号を形成して、送信信号のピ
ーク値から減算し、ピーク抑圧した信号として送信し、
受信側に於いて、ゼロ点信号に重畳された雑音成分を抽
出し、信号点に重畳された雑音成分を補間処理により求
め、この雑音成分を用いて信号点に重畳された雑音成分
を打ち消す過程を含むことができる。
【0020】又信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号
を挿入した送信信号を形成する過程と、この送信信号の
パワーを求めて閾値と比較し、この閾値を超えた時にピ
ーク値と判定して、送信信号のピーク値を抽出し、この
ピーク値を基に受信側の雑音キャンセル周波数帯域に制
限した周波数特性のピーク予測信号を形成し、このピー
ク値予測信号を送信信号のピーク値から減算してピーク
抑圧を行う過程と、受信信号の信号点に相当する位置を
間引いてゼロ点信号位置の雑音成分を抽出し、このゼロ
点信号位置の雑音成分により、信号点位置の雑音成分を
補間処理によって求めて、この雑音成分により受信信号
に重畳された雑音を打ち消す過程とを含むことができ
る。
【0021】又本発明のデータ伝送装置は、図1を参照
して説明すると、送信信号の閾値を超えたピーク値を検
出し、この送信信号のピーク値を基に受信側の雑音キャ
ンセル周波数帯域に制限した周波数特性のピーク値予測
信号を形成し、このピーク値予測信号を送信信号のピー
ク値から減算してピーク抑圧を行うピーク抑圧部21を
備えている。又ピーク抑圧部21の前段に、信号点に対
して所定の間隔でゼロ点信号を挿入して送信信号とする
ゼロ点挿入部4を備えることができる。
【0022】又ピーク抑圧部21は、送信信号のパワー
を求めるパワー算出部若しくは振幅の大きさを求める振
幅算出部と、このパワー算出部若しくは振幅算出部によ
り求めた送信信号パワー若しくは振幅の大きさが閾値を
超えている時に、送信信号を選択出力し、送信信号パワ
ーが閾値を超えない時はゼロ点信号を選択出力する信号
選択部と、この信号選択部の出力信号を回転ベクトル信
号により周波数シフトを行う周波数シフト部と、この周
波数シフト部により周波数シフトされた信号を受信側の
雑音キャンセル周波数帯域に制限する帯域制限用フィル
タと、この帯域制限用フィルタの出力信号を、回転ベク
トル信号により送信信号の周波数帯域に戻す周波数逆シ
フト部と、この周波数逆シフト部の出力信号をピーク値
予測信号として送信信号から減算してピーク抑圧を行う
手段とを備えている。又周波数シフト部は、信号選択部
の出力信号を回転ベクトル信号により実数部と虚数部と
して周波数シフトを行う構成とし、周波数逆シフト部
は、帯域制限用フィルタの出力信号を回転ベクトル信号
により送信信号の周波数帯域に戻して実数部のみをピー
ク値予測信号として出力する構成とすることができる。
【0023】又データ伝送装置は、送信部と受信部とを
有し、送信部は、信号点に対して所定の間隔でゼロ点信
号を挿入して送信信号とするゼロ点挿入部と、このゼロ
点挿入部の後段に接続し、送信信号の閾値を超えたピー
ク値を検出して、この送信信号のピーク値を基に受信側
の雑音キャンセル周波数帯域に制限した周波数特性のピ
ーク値予測信号を形成し、このピーク値予測信号を前記
送信信号のピーク値から減算してピーク抑圧を行うピー
ク抑圧部とを備え、受信部は、受信信号の信号点に相当
する位置を間引いて、ゼロ点信号位置の雑音成分を抽出
し、このゼロ点信号位置の雑音成分により、信号点位置
の雑音成分を補間処理によって求めて、この雑音成分に
より受信信号に重畳された雑音を打ち消す雑音除去部を
備えている。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
の説明図であり、1は符号変換部で、SCR(スクラン
ブラ),S/P(直並列変換),G/N(グレーコード
/ナチュラルコード変換),和分演算等の機能を含むも
のである。又2は信号点発生部、3はガードタイムGT
追加機能を含む逆FFT部(IFFT)、4はゼロ点挿
入部、5はロールオフフィルタ(ROF)、6は変調部
(MOD)、7はDA変換器(D/A)、8はローパス
フィルタ(LPF)、9は送信クロック発生部(TX−
CLK)、21はピーク抑圧部、TX−lineは送信
回線を示し、前述の各部により送信部を構成している。
【0025】又RX−lineは受信回線、10はバン
ドパスフィルタ(BPF)、11はAD変換器(A/
D)、12は復調部(DEM)、13はロールオフフィ
ルタ(ROF)、14は受信クロック分配部(RX−C
LK)、15はタイミング抽出部(TIM)、16は電
圧制御水晶発振器VCXOを含む位相同期ループ回路
(PLL)、17は雑音除去部、18はFFT部、19
は信号判定部(DEC)、20は符号変換部で、P/S
(並直列変換),DSCR(デスクランブラ),差分演
算,N/G(ナチュラルコード/グレーコード変換)等
の機能を含むものであり、前述の各部により受信部を構
成している。なお、SDは送信信号、RDは受信信号を
示す。
【0026】この実施の形態のデータ伝送装置(モデ
ム)は、ピーク抑圧部21を除く各部の構成が、先に提
案した図19に示すデータ伝送装置と同様な構成を有す
るものであり、ゼロ点挿入部4により時間軸上の信号に
ゼロ点を挿入し、受信部の雑音除去部17に於いてゼロ
点に重畳された雑音成分を基に信号点に重畳された雑音
を除去するものである。そして、ゼロ点挿入部4とロー
ルオフフィルタ5との間にピーク抑圧部21を接続し、
このピーク抑圧部21に於いて、受信部の雑音除去部1
7に於ける雑音除去が可能の信号成分を付加することに
より、等価的に送信信号のピークを抑圧するものであ
る。
【0027】従って、ピーク抑圧部21により等価的に
ピーク抑圧を行って、ラインドライバ等の飽和が生じな
いようにし、且つ受信側の雑音除去部17の機能を利用
して、ピーク抑圧の為に付加した信号成分を等価的に雑
音として除去し、元の信号に復元することができる。そ
れにより、送信信号のピークによるラインドライバ等の
飽和を回避し、又データ伝送路の伝送可能パワーを超え
ないようにすることができると共に、S/Nの改善を図
ることができる。
【0028】図2は本発明の第2の実施の形態の説明図
であり、図1と同一符号は同一部分を示し、22はピー
ク抑圧部である。この実施の形態は、ピーク抑圧部22
を、ロールオフフィルタ5と変調部6との間に接続した
ものであり、ロールオフフィルタ5により波形整形され
た後の送信信号のピーク値を検出し、その送信信号のピ
ーク値を基に、受信側の雑音キャンセル周波数帯域のピ
ーク値予測信号を形成して、送信信号のピーク値から減
算することにより、送信信号のピーク抑圧を行って変調
部6に入力し、ディジタル変調を施す。従って、図1に
於けるピーク抑圧部21と同様に、受信部の雑音除去部
17に於いて雑音除去が可能の信号成分を付加して、等
価的に送信信号のピークを抑圧できるものである。
【0029】図3は本発明の第3の実施の形態の説明図
であり、図1と同一符号は同一部分を示し、23はピー
ク抑圧部である。この実施の形態は、ピーク抑圧部23
を、変調部6とDA変換器7との間に接続したものであ
り、変調された送信信号に含まれるピーク値を検出し、
その送信信号のピーク値を基に、受信側の雑音キャンセ
ル周波数帯域のピーク予測信号を形成して、送信信号の
ピークを抑圧するものである。そして、受信側では、雑
音除去部17に於いて、ピーク抑圧に用いたピーク予測
信号を雑音成分として除去することができる。
【0030】図4は雑音除去部の説明図であり、図1〜
図3に示すデータ伝送装置の受信部の雑音除去部17の
一例を示し、4は送信側のゼロ点挿入部、24は送信回
線TX−line及び受信回線RX−lineに対応す
るデータ伝送路、25は減算部、26は周波数シフト
部、27は間引部(DCM)、28は補間部(IP
L)、29は周波数逆シフト部である。例えば、前述の
符号変換部1と信号点発生部2と逆FFT部3とを介し
た送信信号のシンボルレートを192kBとすると、ゼ
ロ点挿入部4に於いて所定間隔にゼロ点信号を挿入する
ものであり、その場合に、各シンボル間に1個のゼロ点
信号を挿入すると、最初のシンボルレートの2倍の38
4kBのシンボルレートに相当するものとなる。
【0031】ゼロ点挿入部4に入力される信号の周波数
帯域を192kHzとすると、このゼロ点挿入部4に於
いて信号点間にゼロ点を挿入すると、信号点数が2倍と
なるから、周波数帯域は384kHzとなる。この周波
数帯域内の送信信号レベルはほぼ一定と仮定して、デー
タ伝送路24に送出すると、受信側に伝送された信号
は、例えば、中心を0kHzとして示した場合、(1)
雑音分布のように、信号成分a,b,c,dの中の低域
側のレベルが大きくなる。即ち、データ伝送路24は、
低域側に雑音成分を多く含み、又高域側の減衰が大きい
場合を示す。
【0032】受信側では、前述のバンドパスフィルタ1
0とAD変換器11と、復調部12とロールオフフィル
タ13とを介した信号は、前述の(1)雑音分布として
示すものとなる。そこで、雑音除去部17の周波数シフ
ト部26により、例えば、+96kHzのシフトを行
う。それにより、(2)+96kHzシフトとして示す
ように、(1)雑音分布として示す信号成分a,b,
c,dについて、−192〜−96kHzの信号成分a
は、−96〜0kHzにシフトされ、又−96−0kH
zの信号成分bは、0〜+96kHzにシフトされ、又
0〜+96kHzの信号成分cは+96〜192kHz
にシフトされ、又+96〜192kHzの信号成分dは
−192〜−96kHzにシフトされる。
【0033】間引部27に於いては、信号点を間引くも
ので、この間引き処理は、受信クロック分配部14から
のタイミング信号によって行うことができる。この信号
点の間引きにより、送信側で挿入したゼロ点の位置に雑
音成分である信号成分が残ることになる。この間引き処
理により、(3)間引き(DCM)として示すように、
信号成分a,b,c,dについての折り返し成分が重畳
された状態となる。
【0034】次に、補間部28に於いて、信号点の前後
のゼロ点の信号成分により、信号点に於ける信号成分を
補間処理によって求める。即ち、間引き処理により、信
号点を削除するから、その信号点のレベルは0となる。
そして、この信号点の位置に重畳された雑音成分を、ゼ
ロ点信号の位置に重畳されている信号成分(雑音成分)
を用いて補間処理によって求める。この補間処理は、既
に知られている各種の手段を適用できるものであり、
(4)補間(IPL)として示すように、信号成分a,
b,c,dは、±96kHzの範囲となる。
【0035】次に、周波数逆シフト部29に於いて、補
間処理された信号成分を逆シフト、即ち、−96kHz
のシフトを行って、補間処理により求めた雑音成分の周
波数帯域が、データ伝送路24を介して受信した受信信
号の低域側となるように周波数シフトを行う。それによ
り、(5)−96kHzシフトとして示す0〜−192
kHzの信号成分a,b,c,dとなる。減算部25に
於いて、(1)雑音分布として示す信号成分a,b,
c,dから、(5)−96kHzシフトとして示す信号
成分a,b,c,dを減算する。
【0036】それにより、(1)雑音分布として示す信
号成分の0〜−192kHzの信号成分a,bは、
(5)−96kHzシフトとして示す信号成分a,bに
よって除去された状態となる。即ち、減算部25から
は、(6)雑音除去として示すように、低域の雑音成分
が点線で示すように打ち消されることになる。このよう
に雑音除去が行われた受信信号を後段の信号処理部によ
って処理するから、S/Nを改善して、高速データ伝送
が可能となる。又送信側のゼロ点挿入部4に於いて、信
号点間に1個のゼロ点を挿入する場合について示すが、
複数個のゼロ点を挿入することも可能であり、それに対
応して受信側の雑音除去部17は間引き処理及び補間処
理を行って、信号点に重畳された雑音成分を求めて、雑
音除去を行うことができる。
【0037】図5は本発明の実施の形態のピーク抑圧部
の説明図であり、31は信号選択部、32は周波数シフ
ト部、33は帯域制限用フィルタ(LPF)、34周波
数逆シフト部、35はパワー算出部、36は加算部、3
7は判定部、38,39は複数の遅延素子(T/n)か
らなる遅延回路、40は加算部を示す。なお、A〜C,
C’〜H,J〜Lは各部の信号、Tはサンプリング間隔
を示す。
【0038】パワー算出部35は、送信信号C(=x+
jy)を自乗して、送信パワーH(=x2 +y2 )を求
め、加算部36に於いて閾値Refから減算する。この
閾値Refは例えば−20dBmとすることができる。
加算部36の出力信号Jを判定部37に於いて判定し、
その判定出力信号Kによって信号選択部31を制御す
る。この信号選択部31は、送信信号C(=x+jy)
とゼロ点信号C’(=0+j0)との何れかを選択して
周波数シフト部32に加える。
【0039】判定部37は、加算部36の出力信号Jの
符号が負の場合、送信パワーHが閾値Refより大き
く、ピーク値であると判定し、その判定出力信号Kによ
り信号選択部31を制御して、送信信号Cを選択出力さ
せる、又加算部36の出力信号Jの符号が正の場合は、
送信パワーHが閾値Refより小さいので、ピーク値で
はないと判定し、その判定出力信号Kにより信号選択部
31を制御して、ゼロ点信号C’を選択出力させる。従
って、加算部36と判定部37とは、比較部の機能と置
換することも可能である。
【0040】信号選択部31の選択出力信号Dを、周波
数シフト部32に於いて、回転ベクトル信号L(f0=
(cosωt+jsinωt))により、受信側の雑音
除去部17(図1参照)による雑音キャンセル周波数帯
域に周波数シフトする。例えば、f0=138kHzと
することができる。周波数シフトされた信号Eは、帯域
制限用フィルタ33により受信側の雑音キャンセル周波
数帯域となるように帯域制限し、その出力信号Fを周波
数逆シフト部34に於いて、遅延回路39により帯域制
限用フィルタ33による帯域制限処理に要する時間を遅
延させた回転ベクトル信号Lによって周波数を逆シフト
し、ピーク値予測信号Gとする。なお、*印は複素共役
を示し、この回転ベクトル信号の複素共役を用いること
により、周波数逆シフト部34に於いては、周波数シフ
ト部32に於ける周波数シフト方向と逆の方向に周波数
シフトすることができる。
【0041】そして、遅延回路38により処理時間を補
正するように遅延させた送信信号Aからピーク値予測信
号Gを、加算部40に於いて減算し、ピーク抑圧された
信号Bとする。このように、ピーク値予測信号Gをマイ
ナスとして送信信号Aに加算することにより、受信側の
前述の雑音除去部17に於いては、このピーク値予測信
号Gに相当する信号成分を雑音と見做して除去すること
ができる。即ち、マイナス雑音成分をピーク値予測信号
として加算することにより、送信信号Aのピーク抑圧を
行い、このマイナス雑音成分を受信側で抽出して信号点
から減算して、元の信号成分とする。従って、ピーク抑
圧により、送信信号レベル全体を低下させることなく、
飽和の問題を解決し、且つ雑音抑圧も可能となって、S
/Nを改善することができる。なお、遅延回路38,3
9は、信号処理時間を補償できるように遅延素子の接続
個数等により遅延時間を設定するものである。
【0042】図6及び図7は、図5に於ける各部の信号
波形の一例を示すもので、(A)は送信信号A、(B)
はピーク抑圧後の信号B、(G)はピーク値予測信号G
のそれぞれの波形の一例を示す。又図7の(C)は入力
された送信信号C、(D)は信号選択部31の選択出力
信号D、(E)は周波数シフトされた信号E、(F)は
帯域制限された信号Fのそれぞれの波形の一例を示す。
即ち、入力された送信信号Cのパワーが閾値Refを超
える部分のみが、信号選択部31から選択出力信号Dと
して出力され、周波数シフトされた後、帯域制限された
信号Fとなる。この信号F(送信信号Cのピーク値)を
基に、受信側の雑音キャンセル周波数帯域のピーク値予
測信号Gが形成されて、遅延された送信信号Aから減算
し、ピーク抑圧後の信号Bとなる。この図6の(B)の
信号波形の点線は、送信信号Aのピーク値に相当し、実
線波形は、ピーク値予測信号Gによってピーク抑圧され
た送信信号を示す。
【0043】図8は送信信号Cの座標上の信号点位置と
時間軸上の送信信号Cと選択出力信号Dの信号レベルの
一例を示すもので、(1)は送信信号Cの座標上の信号
点の一例を示し、点線円は閾値Refを示す。又(2)
は信号点の一部について時間軸上の信号レベルとして示
し、その点線直線は、(1)の閾値Refに相当する。
又(3)は閾値Refの範囲内の信号点を、ゼロ点信号
(0+j0)として、原点に変換し、閾値Refを超え
た信号点を選択出力信号Dとすることを示し、それによ
って、時間軸上の選択出力信号Dは、(4)に示すもの
となり、送信信号Cのピーク値のみを選択出力信号Dと
することになる。
【0044】この場合、送信信号パワーHが閾値Ref
を超えた時に、信号Jの符号が負となるから、信号選択
部31により送信信号Cを選択出力し、信号Jの符号が
正の時に、信号選択部31によりゼロ点信号を選択出力
することにより、送信信号Cのピーク値を基にしたピー
ク値予測信号Gを求めることができる。
【0045】図9は図5に於ける帯域制限用フィルタ3
3の説明図であり、トランスバーサル型フィルタ構成の
場合を示す。同図に於いて、51は遅延素子(T/
n)、52は乗算器、53は加算部(Σ)を示す。又c
1,c2,・・・cmは乗算器52に入力する係数、T
はサンプリング間隔を示し、Eは図5に於ける周波数シ
フト部32の出力信号を示し、Fは図5に於ける周波数
逆シフト部34に入力する信号を示す。そして、係数c
1,c2,・・・cmを選定することにより、加算部5
3により加算した信号Fは、受信側に於ける雑音除去部
17に於いて除去できる周波数帯域に制限されたものと
なる。この場合、係数の選定により所望の帯域特性を得
ることが可能であり、又遅延素子51と乗算器52との
個数を所定数以上用いることにより、所望の特性が得ら
れることは既に知られている。
【0046】図10及び図11は周波数シフトの説明図
であり、図10の(a)は10kHz〜450kHzの
伝送周波数帯域特性を示し、受信側に於ける雑音キャン
セル周波数範囲を例えば10kHz〜174kHzとす
る。なお、電力線等の特別搬送方式に於けるAM変調方
式は、165.24kHz≦174kHz、PM変調方
式は、162kHz≦174kHzとして規定されてい
るから、これらを考慮して、前述の雑音キャンセル範囲
を定めたものであるが、データ伝送路の特性に対応して
他の周波数帯域を選定することも可能である。
【0047】そして、ゼロ点挿入部4に於いてゼロ点を
挿入した信号は、(b)に示すように、中心を0kHz
とすると、−192kHz〜+192kHzの帯域とな
り、受信側に於ける雑音キャンセル周波数範囲は、−2
20kHz〜−56kHzとなる。そこで、+138k
Hzのシフトを行うと、(c)に示す状態となる。即
ち、10kHz〜174kHzの雑音キャンセル周波数
範囲は、0kHzを中心として、ゼロ点挿入により、−
220kHz〜−56kHzとなり、周波数シフトによ
り、−82kHz〜+82kHzとなる。
【0048】図11の(a)は、図10の(b)に対応
し、図11の(b)は、+138kHzの周波数シフト
した図10の(c)に対応する。帯域制限用フィルタ3
3(図5参照)は、図11の(c)に示すように、−8
2kHz〜+82kHzの範囲で、即ち、受信側の雑音
キャンセル周波数範囲で平坦な特性となるように選定す
る。例えば、cos2 ロールオフ特性で、10%ロール
オフ率とすることができる。
【0049】従って、図5に於ける周波数シフト部32
により送信パワーが閾値Refを超えた送信信号ピーク
値を前述のように周波数シフトし、帯域制限用フィルタ
33により、受信側の雑音キャンセル周波数帯域に制限
し、周波数逆シフト部34により送信信号Aに重畳する
帯域に戻して、加算部40により加算(負の極性とした
ピーク値予測信号G)することにより、ピーク抑圧を行
うことができ、この加算したピーク値予測信号Gは、受
信側の雑音キャンセル周波数帯域内であるから、受信側
の雑音除去部17(図1,図4参照)に於いて除去し
て、ピーク値を含む送信信号を復元することができる。
【0050】図12は本発明の他の実施の形態のピーク
抑圧部の説明図であり、61は信号選択部、62は周波
数シフト部、63は帯域制限用フィルタ(LPF)、6
4周波数逆シフト部、65はパワー算出部、66は加算
部、67は判定部、68,69は複数の遅延素子(T/
n)からなる遅延回路、70は加算部、71,72は乗
算器を示す。又A,B,C,C’,D〜H,J〜Lは各
部の信号を示す。
【0051】信号選択部61と、パワー算出部65と、
加算部66と、判定部67とにより、閾値Rerを超え
る送信信号Cのピーク値を検出して、そのピーク値の送
信信号を選択出力する構成は、図5に示す場合と同様で
ある。又遅延回路68,69と、帯域制限用フィルタ6
3と加算部70との機能も、図5に示す同一名称の機能
部分と同一であり、重複した説明は省略する。
【0052】この実施の形態は、周波数シフト部62を
乗算器71,72により構成し、信号選択部61からの
選択出力信号Dに対して、乗算器71により回転ベクト
ル信号L(+f0=cosωt+jsinωt)のco
sωtを乗算して、実数部Reとし、乗算器72により
回転ベクトル信号Lのsinωtを乗算して、虚数部I
mとし、帯域制限用フィルタ63により帯域制限を行っ
て、その出力信号Fを、周波数逆シフト部64に於いて
回転ベクトル信号L(f0の複素共役)により周波数逆
シフトを行い、その実数部Reのみをピーク値予測信号
Gとして、加算部70に入力し、遅延回路68により遅
延された送信信号Aから減算して、ピーク抑圧を行うも
のである。
【0053】この場合も、時間軸上で示す送信信号Cを
図13の(C)とすると、パワー算出部65により算出
した信号Hは、図13の(H)に示すものとなる。この
信号Hと、点線で示す閾値Refとの差を、加算部66
に於いて求めることにより、信号Jの符号が負の場合、
送信パワーが大きいことを示すから、送信信号のピーク
値と判定し、この時の送信信号Cを信号選択部61から
の選択出力信号Dとし、それ以外は、ゼロ点信号C’を
選択出力信号Dとする。なお、パワー算出部65の代わ
りに、絶対値をとって振幅を算出し、それに対応する閾
値を用いても良い。
【0054】そして、周波数シフト部62に於いて前述
のように、実数部Reと虚数部Imとしてシフトし、帯
域制限用フィルタ63により、受信側で雑音キャンセル
できる帯域に制限し、周波数逆シフト部64により逆シ
フトして、その実数部Reをピーク値予測信号Gとし
て、送信信号Aのピークを抑圧する。そして、ピーク抑
圧後の信号Bを送信する。
【0055】図14はピーク抑圧の説明図であり、OF
DMやDMT等のマルチキャリア伝送方式に於いては、
チャネル数(キャリア数)をnとすると、前述のよう
に、PAR=3.01+10 log nと表すことができ
る。チャネル数n=64とすると、PAR=21.07
dBとなる。図14の(a)は、平均レベル0.17
7、ピーク値+2とし、周波数帯域を右側に示すよう
に、384kHzとする。この時、ピーク値予測信号の
周波数帯域を、図14の(b)の右側に示すように、受
信側の雑音キャンセル周波数帯域のフラットな特性部分
に収まる帯域を149kHzとすると、10 log(14
9/384)=−4.11〔dB〕となるから、ピーク
値予測信号のピークレベルは、+1.246となる。
【0056】このピーク値予測信号によってピーク抑圧
を行うと、抑圧後の信号は、図14の(c)に示すよう
に、2−1.246=0.754のレベルとなり、PA
R=20 log(0.754/0.177)=12.59
〔dB〕となるから、このピーク抑圧により、PAR
は、21.07−12.59=8.48〔dB〕の改善
が可能となる。
【0057】又図5及び図12に於ける閾値Refの選
定は、その閾値Refの半径(図8の(1),(3)の
点線で示す円を参照)が小さい程、PARの抑圧効果が
大きく、反対に閾値Refの半径が大きい程、受信側の
同期用のゼロ点のS/Nが大きくなる。従って、図15
に示すように、閾値Refには最適値があり、データの
伝送条件に対応して最適値に選定するものである。
【0058】以上説明したように、本発明は、前述の各
実施の形態にのみ限定されるものではなく、種々付加変
更することができるものであり、データ伝送路として
は、低圧配電線のみでなく、他の有線伝送路(ADS
L,SDSL,VDSL等)或いは無線伝送路(OFD
M放送や無線LAN等)更に光伝送路(WDM多重等)
を用いたデータ伝送システムにも適用可能である。又マ
ルチキャリアの変調方式についても各種の方式を適用可
能である。
【0059】(付記1)送信信号の閾値を超えたピーク
値を検出し、該送信信号のピーク値を基に、受信側の雑
音キャンセル周波数帯域に制限したピーク値予測信号を
形成し、該ピーク値予測信号を前記送信信号のピーク値
から減算する過程を含むことを特徴とするピーク抑圧方
法。 (付記2)送信信号のパワーを算出し、該送信信号パワ
ーと閾値とを比較し、該閾値を超えた時に前記送信信号
のピーク値と判定して該送信信号のピーク値を選択出力
し、前記送信信号パワーが前記閾値を超えない時はゼロ
レベルのゼロ点信号を選択出力し、各選択出力信号を周
波数シフトし、且つ受信側の雑音キャンセル周波数帯域
に制限した後、前記送信信号の周波数帯域に周波数逆シ
フトしてピーク値予測信号を形成する過程と、前記送信
信号から前記ピーク値予測信号を減算する過程とを含む
ことを特徴とするピーク抑圧方法。 (付記3)送信信号のパワー若しくは振幅の大きさを算
出し、該送信信号パワーと閾値とを比較し、該閾値を超
えた時に前記送信信号のピーク値と判定して該送信信号
のピーク値を選択出力し、前記送信信号パワー若しくは
振幅の大きさが前記閾値を超えない時はゼロレベルのゼ
ロ点信号を選択出力し、各選択出力信号を回転ベクトル
信号によって実数部と虚数部とに別けて周波数シフトし
て、受信側の雑音キャンセル周波数帯域に制限した後、
前記送信信号の周波数帯域に前記回転ベクトル信号によ
って周波数逆シフトした信号の実数部をピーク値予測信
号とする過程と、前記送信信号から前記ピーク値予測信
号を減算してピーク抑圧を行う過程とを含むことを特徴
とするピーク抑圧方法。
【0060】(付記4)信号点に対して所定の間隔でゼ
ロ点信号を挿入した送信信号のピーク値を検出して、該
ピーク値を基に受信側の雑音キャンセル周波数帯域に制
限したピーク値予測信号を形成して前記送信信号のピー
ク値から減算し、ピーク抑圧した信号として送信し、受
信側に於いて前記ゼロ点信号に重畳された雑音成分を抽
出し、前記信号点に重畳された雑音成分を補間処理によ
り求め、該雑音成分を用いて前記信号点に重畳された雑
音成分を打ち消す過程を含むことを特徴とする付記1乃
至3何れかに記載のピーク抑圧方法。 (付記5)信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号を挿
入した後、ロールオフフィルタにより波形整形した送信
信号のピーク値を検出し、該送信信号のピーク値を基に
受信側の雑音キャンセル周波数帯域に制限したピーク値
予測信号を形成し、該ピーク値予測信号を前記送信信号
から減算してピーク抑圧を行った信号を変調して送信す
る過程を含むことを特徴とする付記1乃至3の何れかに
記載のピーク抑圧方法。 (付記6)信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号を挿
入した後、ロールオフフィルタにより波形整形した信号
をディジタル変調した送信信号の送信信号のピーク値を
検出し、該送信信号のピーク値を基に受信側の雑音キャ
ンセル周波数帯域に制限したピーク値予測信号を形成
し、該ピーク値予測信号を前記送信信号から減算してピ
ーク抑圧を行った信号を送信する過程を含むことを特徴
とする付記1乃至3の何れかに記載のピーク抑圧方法。 (付記7)信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号を挿
入した送信信号を形成する過程と、該送信信号のパワー
を求めて閾値と比較し、該閾値を超えた時にピーク値と
判定して、該送信信号のピーク値を抽出し、該ピーク値
を基に受信側の雑音キャンセル周波数帯域に制限した周
波数特性のピーク予測信号を形成し、該ピーク値予測信
号を前記送信信号のピーク値から減算してピーク抑圧を
行う過程と、受信信号の前記信号点に相当する位置を間
引いて前記ゼロ点信号位置の雑音成分を抽出し、該ゼロ
点信号位置の雑音成分により前記信号点位置の雑音成分
を補間処理によって求めて、該雑音成分により前記受信
信号に重畳された雑音を打ち消す過程とを含むことを特
徴とする付記1乃至6の何れかに記載のピーク抑圧方
法。
【0061】(付記8)マルチキャリア伝送を行うデー
タ伝送装置に於いて、送信信号の閾値を超えたピーク値
を検出し、該送信信号のピーク値を基に受信側の雑音キ
ャンセル周波数帯域に制限したピーク値予測信号を形成
し、該ピーク値予測信号を前記送信信号のピーク値から
減算するピーク抑圧部を備えたことを特徴とするデータ
伝送装置。 (付記9)マルチキャリア伝送を行うデータ伝送装置に
於いて、信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号を挿入
して送信信号とするゼロ点挿入部と、該ゼロ点挿入部の
後段に接続し、前記送信信号の閾値を超えたピーク値を
検出して該送信信号のピーク値を基に受信側の雑音キャ
ンセル周波数帯域に制限したピーク値予測信号を形成
し、該ピーク値予測信号を前記送信信号のピーク値から
減算してピーク抑圧を行うピーク抑圧部とを備えたこと
を特徴とするデータ伝送装置。
【0062】(付記10)マルチキャリア伝送を行うデ
ータ伝送装置に於いて、信号点に対して所定の間隔でゼ
ロ点信号を挿入して送信信号とするゼロ点挿入部と、該
ゼロ点挿入部の後段に接続して波形整形を行うロールオ
フフィルタと、該ロールオフフィルタの出力の送信信号
の閾値を超えたピーク値を検出して該送信信号のピーク
値を基に受信側の雑音キャンセル周波数帯域に制限した
ピーク値予測信号を形成し、該ピーク値予測信号を前記
送信信号のピーク値から減算してピーク抑圧を行うピー
ク抑圧部とを備えたことを特徴とするデータ伝送装置。 (付記11)マルチキャリア伝送を行うデータ伝送装置
に於いて、信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号を挿
入して送信信号とするゼロ点挿入部と、該ゼロ点挿入部
の後段に接続して波形整形を行うロールオフフィルタ
と、該ロールオフフィルタの出力信号をディジタル変調
する変調部と、該変調部の出力の送信信号の閾値を超え
たピーク値を検出して該送信信号のピーク値を基に受信
側の雑音キャンセル周波数帯域に制限した周波数特性の
ピーク値予測信号を形成し、該ピーク値予測信号を前記
送信信号のピーク値から減算してピーク抑圧を行うピー
ク抑圧部とを備えたことを特徴とするデータ伝送装置。
【0063】(付記12)前記ピーク抑圧部は、前記送
信信号のパワーを求めるパワー算出部若しくは振幅の大
きさを求める振幅算出部と、該パワー算出部若しくは振
幅算出部により求めた送信信号パワー若しくは振幅の大
きさが閾値を超えている時に、前記送信信号を選択出力
し、前記送信信号パワーが前記閾値を超えない時はゼロ
点信号を選択出力する信号選択部と、該信号選択部の出
力信号を回転ベクトル信号により周波数シフトを行う周
波数シフト部と、該周波数シフト部により周波数シフト
された信号を受信側の雑音キャンセル周波数帯域に制限
する帯域制限用フィルタと、該帯域制限用フィルタの出
力信号を前記回転ベクトル信号により前記送信信号の周
波数帯域に戻す周波数逆シフト部と、該周波数逆シフト
部の出力信号をピーク値予測信号として前記送信信号か
ら減算してピーク抑圧を行う手段とを備えたことを特徴
とする付記8乃至11の何れかに記載のデータ伝送装
置。 (付記13)前記ピーク抑圧部は、前記送信信号のパワ
ーを求めるパワー算出部若しくは振幅の大きさを求める
振幅算出部と、該パワー算出部若しくは振幅算出部によ
り求めた送信信号パワー若しくは振幅の大きさが閾値を
超えている時に、前記送信信号を選択出力し、前記送信
信号パワー若しくは振幅の大きさが前記閾値を超えない
時はゼロ点信号を選択出力する信号選択部と、該信号選
択部の出力信号を回転ベクトル信号により実数部と虚数
部として周波数シフトを行う周波数シフト部と、該周波
数シフト部により周波数シフトされた信号を受信側の雑
音キャンセル周波数帯域に制限する帯域制限用フィルタ
と、該帯域制限用フィルタの出力信号を前記回転ベクト
ル信号により前記送信信号の周波数帯域に戻して実数部
のみをピーク値予測信号として出力する周波数逆シフト
部と、該周波数逆シフト部からの前記ピーク値予測信号
を前記送信信号から減算してピーク抑圧を行う手段とを
備えたことを特徴とする付記8乃至11の何れかに記載
のデータ伝送装置。
【0064】(付記14)マルチキャリア伝送を行うデ
ータ伝送装置に於いて、送信部と受信部とを有し、前記
送信部は、信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号を挿
入して送信信号とするゼロ点挿入部と、該ゼロ点挿入部
の後段に接続し、前記送信信号の閾値を超えたピーク値
を検出して該送信信号のピーク値を基に受信側の雑音キ
ャンセル周波数帯域に制限したピーク値予測信号を形成
し、該ピーク値予測信号を前記送信信号のピーク値から
減算するピーク抑圧部とを備え、前記受信部は、受信信
号の信号点に相当する位置を間引いて前記ゼロ点信号位
置の雑音成分を抽出し、該ゼロ点信号位置の雑音成分に
より前記信号点位置の雑音成分を補間処理によって求め
て、該雑音成分により前記受信信号に重畳された雑音を
打ち消す雑音除去部を備えたことを特徴とするデータ伝
送装置。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、送信信
号のピーク値を閾値を超えたか否かにより判定し、超え
た送信信号ピークを基に、受信側の雑音キャンセル周波
数帯域のピーク値予測信号を形成し、このピーク値予測
信号を送信信号から減算してピーク抑圧を行うものであ
り、単純に、ピーク値を切捨てるように制限するもので
はなく、雑音成分として重畳することにより、ピーク抑
圧を行い、受信側では雑音キャンセルの過程で、ピーク
抑圧された送信信号を復元することができる。従って、
マルチキャリア伝送に於ける送信信号のピークによるラ
インドライバ等の飽和の問題を解決し、S/Nを改善し
て高速データ伝送を可能とすることができる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の説明図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の説明図である。
【図4】雑音除去部の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態のピーク抑圧部の説明図で
ある。
【図6】信号波形の説明図である。
【図7】信号波形の説明図である。
【図8】送信信号と選択出力信号との説明図である。
【図9】帯域制限用のローパスフィルタの説明図であ
る。
【図10】周波数シフトの説明図である。
【図11】周波数シフトの説明図である。
【図12】本発明の他の実施の形態のピーク抑圧部の説
明図である。
【図13】信号波形の説明図である。
【図14】ピーク抑圧の説明図である。
【図15】閾値選定の説明図である。
【図16】低圧配電線のデータ伝送特性説明図である。
【図17】従来の雑音キャンセルの説明図である。
【図18】従来の送信部の説明図である。
【図19】先に提案したデータ伝送装置の説明図であ
る。
【図20】送信信号の説明図である。
【符号の説明】
1 符号変換部 2 信号点発生部 3 逆FFT部(IFFT) 4 ゼロ点挿入部 5 ロールオフフィルタ(ROF) 6 変調部(MOD) 7 DA変換器(D/A) 8 ローパスフィルタ(LPF) 9 送信クロック発生部(TX−CLK) 10 バンドパスフィルタ(BPF) 11 AD変換器(A/D) 12 復調部(DEM) 13 ロールオフフィルタ(ROF) 14 受信クロック分配部(RX−CLK) 15 タイミング抽出部(TIM) 16 位相同期ループ回路(PLL) 17 雑音除去部 18 FFT部 19 信号判定部(DEC) 20 符号変換部 21 ピーク抑圧部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 11/00 H04B 1/10

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチキャリアによりデータを高速伝送
    するシステムに於けるピーク抑圧方法に於いて、 送信信号の閾値を超えたピーク値を検出し、該送信信号
    のピーク値を基に、受信側の雑音キャンセル周波数帯域
    周波数成分を制限したピーク値予測信号を形成し、該
    ピーク値予測信号を前記送信信号のピーク値から減算す
    る過程を含むことを特徴とするピーク抑圧方法。
  2. 【請求項2】 マルチキャリアによりデータを高速伝送
    するシステムに於けるピーク抑圧方法に於いて、 送信信号のパワーを算出し、該送信信号パワーと閾値と
    を比較し、該閾値を超えた時に前記送信信号のピーク値
    と判定して該送信信号のピーク値を選択出力し、前記送
    信信号パワーが前記閾値を超えない時はゼロレベルのゼ
    ロ点信号を選択出力し、各選択出力信号を周波数シフト
    し、且つ受信側の雑音キャンセル周波数帯域に周波数成
    分を制限した後、前記送信信号の周波数帯域に周波数逆
    シフトしてピーク値予測信号を形成する過程と、 前記送信信号から前記ピーク値予測信号を減算する過程
    とを含むことを特徴とするピーク抑圧方法。
  3. 【請求項3】 マルチキャリアによりデータを高速伝送
    するシステムに於けるピーク抑圧方法に於いて、 送信信号のパワーを算出し、該送信信号パワー若しくは
    振幅の大きさと閾値とを比較し、該閾値を超えた時に前
    記送信信号のピーク値と判定して該送信信号のピーク値
    を選択出力し、前記送信信号パワー若しくは振幅の大き
    さが前記閾値を超えない時はゼロレベルのゼロ点信号を
    選択出力し、各選択出力信号を回転ベクトル信号によっ
    て実数部と虚数部とに別けて周波数シフトして、受信側
    の雑音キャンセル周波数帯域に周波数成分を制限した
    後、前記送信信号の周波数帯域に前記回転ベクトル信号
    によって周波数逆シフトした信号の実数部をピーク値予
    測信号とする過程と、 前記送信信号から前記ピーク値予測信号を減算してピー
    ク抑圧を行う過程とを含むことを特徴とするピーク抑圧
    方法。
  4. 【請求項4】 マルチキャリアによりデータを高速伝送
    するシステムに於けるピーク抑圧方法に於いて、 信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号を挿入した送信
    信号のピーク値を検出して、該ピーク値を基に受信側の
    雑音キャンセル周波数帯域に周波数成分を制限したピー
    ク値予測信号を形成して前記送信信号のピーク値から減
    算し、ピーク抑圧した信号として送信し、受信側に於い
    て前記ゼロ点信号に重畳された雑音成分を抽出し、前記
    信号点に重畳された雑音成分を補間処理により求め、該
    雑音成分を用いて前記信号点に重畳された雑音成分を打
    ち消す過程を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何
    れか1項記載のピーク抑圧方法。
  5. 【請求項5】 マルチキャリアによりデータを高速伝送
    するシステムに於けるピーク抑圧方法に於いて、 信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号を挿入した送信
    信号を形成する過程と、該送信信号のパワーを求めて閾
    値と比較し、該閾値を超えた時にピーク値と判定して、
    該送信信号のピーク値を抽出し、該ピーク値を基に受信
    側の雑音キャンセル周波数帯域に周波数成分を制限した
    周波数特性のピーク予測信号を形成し、該ピーク値予測
    信号を前記送信信号のピーク値から減算してピーク抑圧
    を行う過程と、受信信号の前記信号点に相当する位置を
    間引いて前記ゼロ点信号位置の雑音成分を抽出し、該ゼ
    ロ点信号位置の雑音成分により前記信号点位置の雑音成
    分を補間処理によって求めて、該雑音成分により前記受
    信信号に重畳された雑音を打ち消す過程とを含むことを
    特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のピーク抑
    圧方法。
  6. 【請求項6】 マルチキャリア伝送を行うデータ伝送装
    置に於いて、 送信信号の閾値を超えたピーク値を検出し、該送信信号
    のピーク値を基に受信側の雑音キャンセル周波数帯域に
    周波数成分を制限したピーク値予測信号を形成し、該ピ
    ーク値予測信号を前記送信信号のピーク値から減算する
    ピーク抑圧部を備えたことを特徴とするデータ伝送装
    置。
  7. 【請求項7】 マルチキャリア伝送を行うデータ伝送装
    置に於いて、 信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号を挿入して送信
    信号とするゼロ点挿入部と、 該ゼロ点挿入部の後段に接続し、前記送信信号の閾値を
    超えたピーク値を検出して該送信信号のピーク値を基に
    受信側の雑音キャンセル周波数帯域に周波数成分を制限
    したピーク値予測信号を形成し、該ピーク値予測信号を
    前記送信信号のピーク値から減算してピーク抑圧を行う
    ピーク抑圧部とを備えたことを特徴とするデータ伝送装
    置。
  8. 【請求項8】 前記ピーク抑圧部は、前記送信信号のパ
    ワーを求めるパワー算出部と、該パワー算出部により求
    めた送信信号パワーが閾値を超えている時に、前記送信
    信号を選択出力し、前記送信信号パワーが前記閾値を超
    えない時はゼロ点信号を選択出力する信号選択部と、該
    信号選択部の出力信号を回転ベクトル信号により周波数
    シフトを行う周波数シフト部と、該周波数シフト部によ
    り周波数シフトされた信号を受信側の雑音キャンセル周
    波数帯域に周波数成分を制限する帯域制限用フィルタ
    と、該帯域制限用フィルタの出力信号を前記回転ベクト
    ル信号により前記送信信号の周波数帯域に戻す周波数逆
    シフト部と、該周波数逆シフト部の出力信号をピーク値
    予測信号として前記送信信号から減算してピーク抑圧を
    行う手段とを備えたことを特徴とする請求項6又は7記
    載のデータ伝送装置。
  9. 【請求項9】 前記ピーク抑圧部は、前記送信信号のパ
    ワーを求めるパワー算出部若しくは振幅の大きさを求め
    る振幅算出部と、該パワー算出部若しくは振幅算出部に
    より求めた送信信号パワー若しくは振幅の大きさが閾値
    を超えている時に、前記送信信号を選択出力し、前記送
    信信号パワーが前記閾値を超えない時はゼロ点信号を選
    択出力する信号選択部と、該信号選択部の出力信号を回
    転ベクトル信号により実数部と虚数部として周波数シフ
    トを行う周波数シフト部と、該周波数シフト部により周
    波数シフトされた信号を受信側の雑音キャンセル周波数
    帯域に周波数成分を制限する帯域制限用フィルタと、該
    帯域制限用フィルタの出力信号を前記回転ベクトル信号
    により前記送信信号の周波数帯域に戻して実数部のみを
    ピーク値予測信号として出力する周波数逆シフト部と、
    該周波数逆シフト部からの前記ピーク値予測信号を前記
    送信信号から減算してピーク抑圧を行う手段とを備えた
    ことを特徴とする請求項6又は7記載のデータ伝送装
    置。
  10. 【請求項10】 マルチキャリア伝送を行うデータ伝送
    装置に於いて、 送信部と受信部とを有し、 前記送信部は、信号点に対して所定の間隔でゼロ点信号
    を挿入して送信信号とするゼロ点挿入部と、該ゼロ点挿
    入部の後段に接続し、前記送信信号の閾値を超えたピー
    ク値を検出して該送信信号のピーク値を基に受信側の雑
    音キャンセル周波数帯域に周波数成分を制限したピーク
    値予測信号を形成し、該ピーク値予測信号を前記送信信
    号のピーク値から減算するピーク抑圧部とを備え、 前記受信部は、受信信号の信号点に相当する位置を間引
    いて前記ゼロ点信号位置の雑音成分を抽出し、該ゼロ点
    信号位置の雑音成分により前記信号点位置の雑音成分を
    補間処理によって求めて、該雑音成分により前記受信信
    号に重畳された雑音を打ち消す雑音除去部を備えたこと
    を特徴とするデータ伝送装置。
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