JP3405763B2 - 乗用型田植機 - Google Patents

乗用型田植機

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JP3405763B2 JP13566093A JP13566093A JP3405763B2 JP 3405763 B2 JP3405763 B2 JP 3405763B2 JP 13566093 A JP13566093 A JP 13566093A JP 13566093 A JP13566093 A JP 13566093A JP 3405763 B2 JP3405763 B2 JP 3405763B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行機体の後部に苗植
付装置を備え、苗の植え付けに伴って肥料を圃場に供給
する施肥装置及び薬剤散布装置を、苗植付装置の後部に
備えた乗用型田植機に関する。
【0002】
【従来の技術】苗植付装置の後部に施肥装置及び薬剤散
布装置を備えた乗用型田植機では、例えば特開平4−1
6103号公報に開示されているように、苗植付装置の
伝動ケースから延出された支持フレームに施肥装置を固
定し、苗植付装置の伝動ケースから延出された別の支持
フレームに薬剤散布装置を固定したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術に記載のよ
うに苗植付装置の後部に施肥装置及び薬剤散布装置が備
えられていると、例えば一つの圃場での植付作業が終了
した時点で、苗のせ台に残った苗を取り出そうとした場
合、施肥装置及び薬剤散布装置が邪魔になって、苗のせ
台に残った苗が取り出し難い場合がある。又、植付爪の
苗取り出し量の調節作業も、施肥装置及び薬剤散布装置
が邪魔になって行い難いことがある。
【0004】そこで本出願人は先に、施肥装置を作業位
置及び作業位置から離れた非作業位置に亘って移動自在
に構成したものを提案したが、薬剤散布装置は苗植付装
置の伝動ケースから延出された支持フレームに固定され
たままなので、苗のせ台に残った苗の取り出し作業や植
付爪の苗取り出し量の調節作業が、薬剤散布装置が邪魔
になって行い難いことがある。
【0005】施肥装置と同様に、薬剤散布装置も作業位
置及び作業位置から離れた非作業位置に亘って移動自在
に構成することも考えられるが、このように構成する
と、施肥装置を移動自在に構成する移動機構及び薬剤散
布装置を移動自在に構成する移動機構の2つの移動機構
を備えることになるので、部品点数の増大や生産コスト
の上昇を招くことになる。又、施肥装置及び薬剤散布装
置を各々別々に作業位置から非作業位置に移動させなけ
ればならないので、作業性の面でも良いものとは言えな
い。本発明は苗植付装置の後部に施肥装置及び薬剤散布
装置を備えた乗用型田植機において、苗のせ台に残った
苗の取り出し作業や植付爪の苗取り出し量の調節作業
が、容易に行えるように構成することを目的としてお
り、この構造が簡素なものとなるように構成することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は乗用型田
植機において、次のように構成することにある。 [1] 請求項1にかかる発明では、走行機体の後部に
苗植付装置を備え、苗植付装置の後部に施肥装置及び薬
剤散布装置を備えて、前記施肥装置を、繰り出し機構よ
りも下位で作溝器に対して分離可能に構成するととも
に、この施肥装置を、作業位置及び前記作業位置から離
れた非作業位置に亘って移動自在に構成し、施肥装置を
作業位置及び作業位置から離れた上方の非作業位置に亘
って、前記作業位置での姿勢を維持した状態で移動自在
に構成し、薬剤散布装置を施肥装置に取り付けて、施肥
装置と一緒に薬剤散布装置を作業位置及び作業位置から
離れた上方の非作業位置に亘って、前記作業位置での姿
勢を維持した状態で移動自在に構成してある。
【0007】[2] 請求項2にかかる発明では、走行
機体の後部に苗植付装置を備え、苗植付装置の後部に施
肥装置及び薬剤散布装置を備えて、施肥装置を作業位置
及び作業位置から離れた上方の非作業位置に亘って、前
記作業位置での姿勢を維持した状態で移動自在に構成
し、薬剤散布装置を施肥装置に取り付けて、施肥装置と
一緒に薬剤散布装置を作業位置及び作業位置から離れた
上方の非作業位置に亘って、前記作業位置での姿勢を維
持した状態で移動自在に構成すると共に、施肥装置に対
して薬剤散布装置を、上方又は後方に位置変更自在に支
持してある。
【0008】[3] 請求項3にかかる発明は、走行機
体の後部に苗植付装置を備え、苗植付装置の後部に施肥
装置及び薬剤散布装置を備えて、施肥装置を作業位置及
び作業位置から離れた上方の非作業位置に亘って、前記
作業位置での姿勢を維持した状態で移動自在に構成し、
薬剤散布装置を施肥装置に取り付けて、施肥装置と一緒
に薬剤散布装置を作業位置及び作業位置から離れた上方
の非作業位置に亘って、前記作業位置での姿勢を維持し
た状態で移動自在に構成すると共に、薬剤散布装置を右
及び左の部分に分割して構成し、施肥装置の右及び左横
外側部の支点周りに、薬剤散布装置の右及び左の部分
を、後方に開き移動自在に支持してある。
【0009】
【作用】[I] 請求項1,2,3の特徴によると、苗
植付装置の後部に施肥装置及び薬剤散布装置を備えた乗
用型田植機において、施肥装置が作業位置及び作業位置
から離れた上方の非作業位置に亘って、前記作業位置で
の姿勢を維持した状態で移動自在に構成され、薬剤散布
装置が施肥装置に取り付けられて、施肥装置と一緒に薬
剤散布装置が作業位置及び作業位置から離れた上方の非
作業位置に亘って、前記作業位置での姿勢を維持した状
態で移動自在に構成されている。これにより、請求項
1,2,3の特徴によると、苗のせ台に残った苗の取り
出し作業や植付爪の苗取り出し量の調節作業を行う場
合、作業位置の施肥装置及び薬剤散布装置を作業位置か
ら離れた非作業位置に移動させることにより、施肥装置
及び薬剤散布装置にあまり邪魔されることなく、苗のせ
台に残った苗の取り出し作業や植付爪の苗取り出し量の
調節作業を容易に行うことができる。しかも、非作業状
態での施肥装置や薬剤散布装置が、左右横方向や前後方
向ではなく、上方の非作業位置に移動するものであるか
ら、非作業状態での施肥装置や薬剤散布装置の移動のた
めのスペースを確保する必要や機体バランスの崩れを回
避するための構成を備える必要がない。さらにまた、施
肥装置や薬剤散布装置が、非作業位置においても作業位
置での姿勢を維持しているので、施肥装置や薬剤散布装
置からの肥料や薬剤のこぼれ落ちや偏りがない。
【0010】請求項1,2,3の特徴によると、施肥装
置を作業位置及び作業位置から離れた非作業位置に移動
自在に構成しており、薬剤散布装置を施肥装置に取り付
けている。これにより、請求項1,2,3の特徴による
と、施肥装置を移動させれば施肥装置と一緒に薬剤散布
装置も移動するので、施肥装置及び薬剤散布装置を各々
別々に移動させるような操作を行う必要がない。又、施
肥装置を移動自在に構成する移動機構を備えれば、薬剤
散布装置を移動自在に構成する移動機構を備える必要が
ない(施肥装置を移動自在に構成する移動機構及び薬剤
散布装置を移動自在に構成する移動機構の2つの移動機
構を備える必要がない)。
【0011】請求項1の特徴によると、前記施肥装置
を、繰り出し機構よりも下位で作溝器に対して分離可能
に構成してあるので、繰り出し機構よりも上側で例えば
ホッパー部分を分離させる場合に比べて、苗のせ台側や
植付爪存在箇所などを大きく開放することが可能になる
とともに、繰り出し機構が、肥料の漏下を阻止する蓋と
なり得るので、ホッパー内に肥料が残存している場合に
も、内部の肥料を排出してから分離操作するような手間
なく直ちに分離させることができる。
【0012】[II] 請求項2の特徴によると、施肥
装置に対して薬剤散布装置が上方又は後方に位置変更自
在に支持されている。このように施肥装置に対して薬剤
散布装置を上方又は後方に位置変更することによって、
薬剤散布装置にあまり邪魔されることなく、施肥装置の
調節作業(例えば肥料の繰出し量の調節等)やメンテナ
ンス作業を容易に行うことができる。
【0013】[III] 請求項3の特徴によると、薬
剤散布装置が右及び左の部分に分割して構成されてお
り、施肥装置の右及び左横外側部の支点周りに、薬剤散
布装置の右及び左の部分が、後方に開き移動自在に支持
されている。このように施肥装置に対して薬剤散布装置
の右及び左の部分を後方に開き移動することによって、
薬剤散布装置にあまり邪魔されることなく、施肥装置の
調節作業(例えば肥料の繰出し量の調節等)やメンテナ
ンス作業を容易に行うことができる。
【0014】この場合に、請求項3の特徴によると、薬
剤散布装置を右及び左の部分に分割して構成しているの
で、一つの大きな薬剤散布装置を移動させる構成に比べ
て、比較的小さな薬剤散布装置の右の部分及び比較的小
さな薬剤散布装置の左の部分を、別々に後方に開き移動
させる請求項3の特徴の方が、薬剤散布装置の右及び左
の部分の後方への開き移動が楽に行える。
【0015】
【発明の効果】請求項1,2,3の特徴によると、苗植
付装置の後部に施肥装置及び薬剤散布装置を備えた乗用
型田植機において、施肥装置を作業位置及び作業位置か
ら離れた非作業位置に亘って移動自在に構成し、薬剤散
布装置を施肥装置に取り付けることによって、施肥装置
及び薬剤散布装置にあまり邪魔されることなく、苗のせ
台に残った苗の取り出し作業や植付爪の苗取り出し量の
調節作業を容易に行うことができる点、並びに施肥装置
を移動させれば施肥装置と一緒に薬剤散布装置も移動す
るので、施肥装置及び薬剤散布装置を各々別々に移動さ
せるような操作を行う必要がない点により、乗用型田植
機の作業性を向上させることができた。請求項1,2,
3の特徴によると、施肥装置を移動自在に構成する移動
機構を備えれば、薬剤散布装置を移動自在に構成する移
動機構を備える必要がないので(施肥装置を移動自在に
構成する移動機構及び薬剤散布装置を移動自在に構成す
る移動機構の2つの移動機構を備える必要がないの
で)、構造の簡素化の面でも有利なものとなった。しか
も、非作業状態での施肥装置や薬剤散布装置が、左右横
方向や前後方向ではなく、上方の非作業位置に移動する
ものであるから、施肥装置や薬剤散布装置を非作業位置
に移動させるための平面的なスペースを確保する必要が
なく、左右や前後に移動させた場合のような機体バラン
スの崩れを招くこともない。したがって、納屋などの狭
い箇所でのメンテナンス作業を行い易く、また、機体バ
ランスの崩れを回避するための手段を講じる必要もな
い。さらにまた、施肥装置や薬剤散布装置が、非作業位
置においても作業位置での姿勢を維持しているので、施
肥装置や薬剤散布装置からの肥料や薬剤のこぼれ落ちや
貯留タンク内での偏りがない。したがって、このように
肥料や薬剤のこぼれ落ちや偏りを無くす目的で、それぞ
れの貯留タンクから肥料や薬剤を抜く手間を省くことが
でき、作業位置に戻しての作業の再開を迅速に行い易い
利点がある。
【0016】請求項1の特徴によると、施肥装置を、繰
り出し機構よりも下位で作溝器に対して分離可能に構成
してあるので、繰り出し機構よりも上側で例えばホッパ
ー部分を分離させる場合に比べて、苗のせ台側や植付爪
存在箇所などを大きく開放することが可能になり、より
一層作業性を向上することができる。また、繰り出し機
構が、肥料の漏下を阻止する蓋となり得るので、ホッパ
ー内に肥料が残存している場合にも、内部の肥料を排出
してから分離操作するような手間なく直ちに分離させら
れ、元の状態への復帰操作も簡単になって、施肥装置の
非作業位置への移動ならびに作業位置への復帰を簡便に
行い易い。
【0017】請求項2の特徴によると、施肥装置に対し
て薬剤散布装置を上方又は後方に位置変更自在に支持す
ることにより、薬剤散布装置にあまり邪魔されることな
く、施肥装置の調節作業(例えば肥料の繰出し量の調節
等)やメンテナンス作業を容易に行うことができるよう
になって、乗用型田植機の作業性を向上させることがで
きた。
【0018】請求項3の特徴によると、薬剤散布装置を
右及び左の部分に分割して構成し、施肥装置の右及び左
横外側部の支点周りに、薬剤散布装置の右及び左の部分
を後方に開き移動自在に支持することにより、薬剤散布
装置にあまり邪魔されることなく、施肥装置の調節作業
(例えば肥料の繰出し量の調節等)やメンテナンス作業
を容易に行うことができるようになって、乗用型田植機
の作業性を向上させることができた。この場合、請求項
3の特徴によると、薬剤散布装置を右及び左の部分に分
割して構成しており、一つの大きな薬剤散布装置を移動
させる構成に比べて、薬剤散布装置の右及び左の部分の
後方への開き移動が楽に行えるようになって、乗用型田
植機の作業性を向上させることができた。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。図5に示すように、走行機体1の後部にリンク機構
2を介して苗植付装置3を昇降自在に連結し、苗植付装
置3の後方に施肥装置4及び薬剤散布装置としての除草
剤散布装置5を備えて、乗用型田植機が構成されてい
る。
【0020】図1に示すように苗植付装置3は、フレー
ム兼用の植付ミッションケース6に対して一定ストロー
クで左右に往復移動する苗のせ台7、苗のせ台7の下端
部から苗を一株ずつ取り出して圃場に植え付ける植付機
構8、複数の整地フロート9等を備えて構成されてい
る。
【0021】図1及び図3に示すように施肥装置4は、
上部に粉粒状の肥料を貯溜するホッパー10を2条ずつ
連なる状態で備え、ホッパー10の下方の各植付条に対
応して繰出し機構11を備えて、繰出し機構11から繰
り出された肥料を、作溝器12により圃場面に作成され
た溝に案内する流下パイプ13を備えて構成されてい
る。
【0022】図1及び図3に示すように、外周面に肥料
入り込み用の凹部を形成した繰出しロール15を繰出し
ケースの内部に配置し、繰出しロール15を駆動軸16
により回転させて、凹部内に溜められた肥料だけを下方
に流下パイプ13を介して案内するように構成されてい
る。植付機構8における植付アーム17の横側に亘り架
設した支持部材18において、回転ケース19の回転軸
芯から偏芯した位置にロッド20を枢支連結し、ロッド
20を駆動軸16に連係させて、駆動軸16が回転駆動
されるように構成されている。
【0023】施肥装置4は全ての植付条の部分が一体的
に、植付機構8の上方側に近接して位置する作業位置、
及び作業位置から上方側に離れた非作業位置に亘って、
移動自在に支持されている。図1,2,3に示すよう
に、植付ミッションケース6の後部から左右一対の支持
レール21を立設し、支持アーム22を介して施肥装置
4を一体的に連結固定した横フレーム23を、左右一対
の可動フレーム24に連結し、可動フレーム24を上下
一対のガイドローラ25によりスライド移動自在に支持
レール21に支持させている。
【0024】図3に示すように可動フレーム24に、支
持レール21に形成した係合孔26に入り込む状態と上
方側に揺動して係合を解除する状態とに揺動切換自在
で、且つ、係合側にバネ付勢されたロック具27を備え
ている。支持レール21において、作業位置に施肥装置
4を保持する位置及び非作業位置に施肥装置4を保持す
る位置に係合孔26を形成しており、非作業位置に施肥
装置4を移動させると自動的に係合してロックが掛かる
ように構成されている。
【0025】植付機構8及び作溝器12は位置固定状態
に設けられているので、前述のように施肥装置4が非作
業位置に移動するのに伴って、施肥装置4とこれらとの
間の連係を解除するように構成されている。図1及び図
2に示すように、流下パイプ13の上部に分離部28を
形成し、分離部28の下部をラッパ条に形成して、差し
込み接続及び分離が容易に行えるように構成されてい
る。ロッド20は、繰出し機構11側のロッド部分20
aと植付機構8側のロッド部分20bとが、連結部Sで
分離できるように構成されている。
【0026】図3に示すように、支持レール21の上部
に亘って横支持杆35を架設連結して、横支持杆35に
横方向に沿ってブラケットを介してガススプリング36
を支持している。可動フレーム24の下部にワイヤ37
の一端を連結し、ワイヤ37を横支持杆35の左右両側
部に支持したプーリ38,39、中間部に支持したプー
リ40及びガススプリング36の移動ロッド36aの先
端部に支持した可動プーリ41を介して巻回して、横支
持杆35にワイヤ37の他端を連結している。これによ
って、ガススプリング36の付勢力による可動プーリ4
1の横移動付勢力により、ワイヤ37の可動フレーム2
4側に上方への補助的な付勢力が付与されることになっ
て、施肥装置4を作業位置から非作業位置に移動させる
際に、人為的な操作により軽く移動させることができる
ように構成されている。
【0027】図1,2,4に示すように、除草剤散布装
置5は右及び左の部分5aから構成されている。除草剤
散布装置5は右及び左の部分5aの中央上部に粉粒状の
除草剤を貯留するホッパー42を備え、ホッパー42の
下方に所定量の薬剤を繰り出す繰出し機構43を備え
て、繰出し機構43の下方に繰り出された除草剤を周辺
に拡散させる羽根付きの回転体44、及び下方が開放さ
れた横長のガイド部材45を備えている。
【0028】図1に示すように繰出し機構43は、施肥
装置4の繰出し機構11とロッド46を介して機械的に
連係されており、植付作業に同調して定量ずつホッパー
42から除草剤を繰り出す。これにより、モータ47に
よって高速回転される回転体44で除草剤を拡散し、拡
散された除草剤をガイド部材45で案内して、植付幅の
略全体に亘って除草剤を散布するように構成されてい
る。
【0029】図1,2,4に示すように除草剤散布装置
5の右及び左の部分5aにおいて、繰出しケース48に
連結された横フレーム49の一端が、横フレーム23の
端部に連結された前後方向のフレーム50の端部に、縦
軸芯X周りに揺動自在に支持され、横フレーム49の他
端が横フレーム23の中間部に連結された前後方向のフ
レーム51の端部に、ハンドル付きのボルト52を介し
て連結されている。これにより、施肥装置4の作業位置
及び非作業位置への移動に伴って、除草剤散布装置5も
一体的に作業位置及び非作業位置に移動自在になってお
り、施肥装置4に対して縦軸芯X周りに除草剤散布装置
5の右及び左の部分5aが、後方に開き移動自在に支持
されている。施肥装置4の繰出し機構11と除草剤散布
装置5の繰出し機構43とを連係するロッド46におい
て、施肥装置4に対して除草剤散布装置5の右及び左の
部分5aを後方に開き移動する為に、施肥装置4側の端
部が分離可能に構成されている。
【0030】図5に示すように、走行機体1の前部に畦
を検出するセンサー53を設けており、センサー53の
信号をマイクロコンピータを利用した制御装置(図示せ
ず)に入力し、図6に示すようにセンサー53の検出情
報と予め設定記憶された作業走行速度からの情報に基い
て、畦越え時における植付けクラッチ(図示せず)の切
り操作開始時間と苗植付装置3の上昇開始時間、並び
に、畦越え後の苗植付装置3の下降開始時間と植付けク
ラッチ(図示せず)の入り操作開始時間とを割り出し
て、大区画の圃場での低い畦を乗り越えての植付作業が
自動的に行えるように構成されている。
【0031】[別実施例] 前述の実施例では、施肥装置4を植付ミッションケース
6に立設された支持レール21に沿って上方に移動自在
に構成したが、平行四連リンク機構(図示せず)を介し
て施肥装置4を上方に移動自在に構成してもよい。
【0032】又、薬剤散布装置としての除草剤散布装置
5を植付幅の略全巾に亘る1つのものから構成して、除
草剤散布装置5を施肥装置4の後部で機体横側部の縦軸
芯周りに機体後方に揺動自在、又は施肥装置4に対して
平行四連リンク機構(図示せず)を介して上方に揺動自
在に構成してもよい。
【0033】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗植付装置、作業位置での施肥装置及び除草剤
散布装置の側面図
【図2】施肥装置及び除草剤散布装置を非作業装置に移
動させた状態を示す側面図
【図3】作業位置での施肥装置の背面図
【図4】苗植付装置、作業位置での施肥装置及び除草剤
散布装置の平面図
【図5】乗用型田植機の全体側面図
【図6】畦越え時における苗植付装置の昇降操作及び植
付クラッチの入り切り操作の制御の流れを示す図
【符号の説明】
1 走行機体 3 苗植付装置 4 施肥装置 5 薬剤散布装置 5a 薬剤散布装置の右及び左の部分 6 植付ミッションケース X 支点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−31635(JP,A) 特開 平4−16103(JP,A) 実開 昭63−186120(JP,U) 実開 平2−39612(JP,U) 実開 平2−96883(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/00 302 A01C 15/00 A01M 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体(1)の後部に苗植付装置
    (3)を備え、前記苗植付装置(3)の後部に施肥装置
    (4)及び薬剤散布装置(5)を備えて、 前記施肥装置(4)を、繰り出し機構(11)よりも下
    位で作溝器(12)に対して分離可能に構成するととも
    に、この施肥装置(4)を、作業位置及び前記作業位置
    から離れた上方の非作業位置に亘って、前記作業位置で
    の姿勢を維持した状態で移動自在に構成し、 前記薬剤散布装置(5)を前記施肥装置(4)に取り付
    けて、前記施肥装置(4)と一緒に、前記薬剤散布装置
    (5)を作業位置及び前記作業位置から離れた上方の非
    作業位置に亘って、前記作業位置での姿勢を維持した状
    態で移動自在に構成してある乗用型田植機。
  2. 【請求項2】 走行機体(1)の後部に苗植付装置
    (3)を備え、前記苗植付装置(3)の後部に施肥装置
    (4)及び薬剤散布装置(5)を備えて、 前記施肥装置(4)を作業位置及び前記作業位置から離
    れた上方の非作業位置に亘って、前記作業位置での姿勢
    を維持した状態で移動自在に構成し、 前記薬剤散布装置(5)を前記施肥装置(4)に取り付
    けて、前記施肥装置(4)と一緒に、前記薬剤散布装置
    (5)を作業位置及び前記作業位置から離れた上方の非
    作業位置に亘って、前記作業位置での姿勢を維持した状
    態で移動自在に構成すると共に、 前記施肥装置(4)に対して前記薬剤散布装置(5)
    を、上方又は後方に位置変更自在に支持してある乗用型
    田植機。
  3. 【請求項3】 走行機体(1)の後部に苗植付装置
    (3)を備え、前記苗植付装置(3)の後部に施肥装置
    (4)及び薬剤散布装置(5)を備えて、 前記施肥装置(4)を作業位置及び前記作業位置から離
    れた上方の非作業位置に亘って、前記作業位置での姿勢
    を維持した状態で移動自在に構成し、 前記薬剤散布装置(5)を前記施肥装置(4)に取り付
    けて、前記施肥装置(4)と一緒に、前記薬剤散布装置
    (5)を作業位置及び前記作業位置から離れた上方の非
    作業位置に亘って、前記作業位置での姿勢を維持した状
    態で移動自在に構成すると共に、 前記薬剤散布装置(5)を右及び左の部分(5a)に分
    割して構成し、前記施肥装置(4)の右及び左横外側部
    の支点(X)周りに、前記薬剤散布装置(5)の右及び
    左の部分(5a)を、後方に開き移動自在に支持してあ
    る乗用型田植機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012200220A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Kubota Corp 水田作業機

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