JP3405688B2 - 貝の養殖方法とこの養殖方法に用いる貝の養殖具 - Google Patents

貝の養殖方法とこの養殖方法に用いる貝の養殖具

Info

Publication number
JP3405688B2
JP3405688B2 JP32471598A JP32471598A JP3405688B2 JP 3405688 B2 JP3405688 B2 JP 3405688B2 JP 32471598 A JP32471598 A JP 32471598A JP 32471598 A JP32471598 A JP 32471598A JP 3405688 B2 JP3405688 B2 JP 3405688B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
permeable protective
protective box
shellfish
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32471598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000139265A (ja
Inventor
礼一 岡田
Original Assignee
礼一 岡田
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 礼一 岡田 filed Critical 礼一 岡田
Priority to JP32471598A priority Critical patent/JP3405688B2/ja
Publication of JP2000139265A publication Critical patent/JP2000139265A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3405688B2 publication Critical patent/JP3405688B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貝が魚に食べられ
たり、或いは、貝を逃がしたりすることなく貝をを確実
に育成することができる貝の養殖方法及びこの貝の養殖
方法に使用する貝の養殖具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からあこや貝やほたて貝等の稚貝の
養殖方法としては、図6に示したように、巾着型をした
網容器10内に稚貝を入れた上で該網容器の上端開口部を
紐で縛り、この網容器をこのまま水中に浸漬させて稚貝
の養殖を行っていた。
【0003】しかしながら、網容器を保護箱に入れたり
することなく、そのまま水中に浸漬させていたことか
ら、網容器内の稚貝を求めて魚が網容器を食いちぎった
り、或いは、網容器の上端開口部を紐で縛っていたこと
から、網容器の上端開口部の紐による閉止状態が水中へ
の浸漬中に緩んでしまい、この緩んだ隙間から稚貝が外
部に逃げてしまうといった問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、稚貝を育成
している最中に魚が網容器を食いちぎって内部の稚貝を
食べたり、或いは、網容器の上端開口部から稚貝を逃が
したりすることなく完全且つ確実に稚貝を育成すること
ができる貝の養殖方法及びこの養殖方法に用いられる貝
の養殖具を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の貝の養
殖方法は、網容器内に稚貝を入れ、この稚貝を入れた網
容器を通水性保護箱に入れた上で水中に浸漬して養殖
し、稚貝を一定大きさに育成した後、上記通水性保護箱
から上記網容器を取り出すとともに、取り出した網容器
から貝を取り出し、この取り出した貝を上記通水性保護
箱内に直接収納した上で水中に浸漬して養殖する。
【0006】請求項2に記載の貝の養殖具は、請求項1
に記載の貝の養殖方法に用いられる貝の養殖具であっ
て、具体的には、稚貝を入れて育成するための網容器
と、この網容器を収納可能な通水性保護箱とからなる貝
の養殖具において、通水性保護箱は略直方体形状に形成
されているとともにその外底面に該通水性保護箱の底部
支持枠を着脱自在に取り付けてあり、この底部支持枠に
通水性保護箱の対向する壁面の外面に沿って上方に突設
した吊支用杆を一体に設け、この吊支用杆の上端に紐結
着部を形成して、下側の通水性保護箱の支持部材の紐結
着部と上側の通水性保護箱の底部支持枠とを紐によって
連結することによって複数の通水性保護箱を上下方向に
連なった状態で水中に配設可能に構成されていることを
特徴とする
【0007】請求項3に記載の貝の養殖具は、請求項2
に記載の貝の養殖具において、底部支持枠は、通水性保
護箱の外底面周縁部を支持する平面四角形状の枠部と、
この枠部に一体的に固着した左右連結杆とからなり、こ
れら左右連結杆の両端部を上方に屈折して通水性保護箱
の外側面に沿った吊支用杆に形成し、この吊支用杆の上
端に紐を結着させるための環状の紐結着部が形成されて
おり、更に、上記枠部の中央に十字状に交叉した支持フ
レームを一体に設け、この支持フレームの交叉部と、下
側の通水性保護箱の支持部材の紐結着部とを紐によって
連結可能に構成していることを特徴とする。
【0008】請求項4に記載の貝の養殖具は、請求項2
又は請求項3に記載の貝の養殖具において、通水性保護
箱内に脚部付棚部材が取り外し可能に配設されており、
この棚部材は、上記通水性保護箱の上下方向の中央高さ
に貝を載置可能な水平載置面を有していることを特徴と
する。
【0009】
【作用】本発明の貝の養殖方法によって貝を養殖するに
は、先ず、稚貝を網容器内に該稚貝が付着するための付
着体と共に収納する。そして、この稚貝を収納した網容
器を通水性保護箱内に収納し、この通水性保護箱を水中
に一定期間浸漬する。このように、稚貝を収納した網容
器は通水性保護箱によって保護されていることから、網
容器が魚に食いちぎられたりして網容器内の稚貝が魚に
食べられてしまうといった不測の事態は生じない。
【0010】なお、通水性保護箱の外底面に底部支持枠
を取り付けている場合には、上側の通水性保護箱に取り
付けられた底部支持枠と、下側の通水性保護箱に取付け
られた底部支持枠の吊支用杆の紐結着部とを紐によって
連結することによって、複数の通水性保護箱を上下方向
に連なった状態で水中に浸漬、配設することができる。
【0011】網容器内の稚貝が一定大きさに育成した時
点で通水性保護箱を水中から取り出し、この通水性保護
箱から網容器を取り出すとともに、該網容器から一定大
きさに育成した貝を取り出す。次いで、この取り出した
貝を上記網容器を取り出して空となった通水性保護箱内
に直接収納する。この際、通水性保護箱内に脚部付棚部
材を配設している場合には、この脚部付棚部材の水平載
置面及び通水性保護箱の内底面上に上記取り出した貝を
複数層状に載置する。そして、この貝を収納した通水性
保護箱を再度水中に一定期間に亘って浸漬して、通水性
保護箱内の貝を所望大きさに育成する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の貝の養殖方法とこの貝の
養殖方法に用いる貝の養殖具の一例を図面を参照しつつ
説明する。先ず、上記貝の養殖具について説明する。
【0013】貝の養殖具1は、図1に示したように、稚
貝Aを入れて育成するための網容器2と、この網容器2
を収納可能な通水性保護箱3とからなる。上記網容器2
は、ネットから形成されてその無数の網目を通水孔とし
た略直方体形状に形成されており、この網容器2内に取
り外し可能に側面逆等脚台形状の枠体6を配設して略直
方体形状に保形されている。
【0014】上記網容器2の上面にはその内外面に亘っ
てコ字状に切り込むことによって貝の出し入れ口21が形
成され、上記網容器2の上面をコ字状に切り込むことに
よって形成された蓋部22の外周縁と上記網容器2の上面
の上記コ字状切り込み端縁との間にはファスナ23が配設
されており、このファスナ23を開閉することによって上
記貝の出し入れ口21を完全且つ確実に開閉することがで
きるように構成されている。
【0015】上記枠体6は、上記網容器2の底面の大き
さよりも若干小さい大きさの平面横長長方形状の下側支
持枠61と、該下側支持枠61よりも一回り大きい、即ち、
上記網容器2の上面の大きさに略等しい大きさの平面横
長長方形状の上側支持枠62と、上記上下支持枠61、62の
対向隅角部同士を連結する連結枠杆63、63・・・とから
なる。そして、上記枠体6を上記網容器2内に配設し、
上記枠体6の上記上下支持枠61、62及び上記連結枠杆6
3、63・・・の夫々を上記網容器2の各稜角の内面に沿
った状態とすることによって、上記網容器2を略直方体
形状に保形している。なお、上記枠体6を用いることな
く、例えば、稜線に保形性を付与して網容器2自体に保
形性を付与したものであってもよい。
【0016】上記枠体6は上記の如く側面逆等脚台形状
に形成されていることから、網容器2を使用しない時に
は、上記枠体6を上記網容器2から貝の出し入れ口21を
通じて取り出して、上記枠体6、6・・・同士を上下方
向に互いに重ね合わせることによってコンパクトな状態
に保管することができる。更に、上記枠体6を取り外さ
れた網容器2は上下方向に偏平な状態に折り畳んでコン
パクトな状態に保管することができる。
【0017】上記通水性保護箱3は、上記網容器2を収
納可能な上端が全面的に開口した略直方体形状に形成さ
れてあり、この通水性保護箱3の上端開口部には該開口
部を開閉する蓋部材31が設けられている。上記通水性保
護箱3の底面及び四方周壁面並びに上記蓋部材31には魚
が進入できない程度の大きさであり且つ後述する一定大
きさに育成した貝Aが通過できない程度の大きさを有す
る無数の小孔3a、31aが内外面に亘って貫通して形成さ
れており、これらの小孔3a、31a によって優れた通水性
が確保されている。なお、上記通水性保護箱3の後側上
端開口縁と上記蓋部材31の後端縁とはそれらの対向左右
端部においてリング32、32によって連結してあり、この
リング32、32を支点として蓋部材31を開閉させるように
構成している。
【0018】上記通水性保護箱3の外底面には底部支持
枠4が着脱自在に取り付けられている。上記底部支持枠
4は、左右方向の長さが上記通水性保護箱3の外底面の
左右方向の長さよりもやや長く且つ前後方向の長さが上
記通水性保護箱3の外底面の前後方向の長さに略合致し
てなる平面横長長方形状の枠部41と、この枠部41の前後
杆41a 、41b における両側部間に夫々架設されてその両
端部を前後杆41a 、41b に固着している互いに平行な一
対の左右連結杆42、42とからなる。
【0019】そして、上記枠部41の左右端部を上方に向
かってやや斜め外側方に屈折させて規制部411 、411 を
形成し、この規制部411 、411 を上記通水性保護箱3の
左右外側面の下端縁部に沿わせて上記通水性保護箱3の
左右方向の妄動を規制している。又、上記左右連結杆4
2、42の前後端部の夫々を上方に向かってやや斜め外側
方に屈折させることによって一定長さの吊支用杆421 、
421 ・・・に形成し、この吊支用杆421 、421 を上記通
水性保護箱3の前後外側面に沿わせることにより上記通
水性保護箱3の前後方向の妄動を規制している。更に、
上記吊支用杆421、421 ・・・の上端部の夫々を円環状
に湾曲させることによって環状の紐結着部421a、421a・
・・に形成している。そして、上記枠部41の前後杆41a
、41b の対向中央部間及び上記左右連結杆42、42の長
さ方向の中央部間の夫々に線材を架設、固着して、上記
枠部41の中央部に十字状に交叉した支持フレーム43を一
体的に設けている。
【0020】なお、上記枠部41の規制部411 、411 は、
該枠部41の左右端部を上方に向かってやや斜め外側方に
屈折することによって形成され、上記吊支用杆421 、42
1 ・・・は左右連結杆42、42の前後端部を上方に向かっ
てやや斜め外側方に突設していることから、上記枠体
4、4・・・同士を互いに上下方向に重ね合わせてコン
パクトな状態で保管することができる。
【0021】上記通水性保護箱3内には必要に応じて脚
部付棚部材5が取り外し可能に配設される。この脚部付
棚部材5は、図2に示したように、左右方向の長さが上
記通水性保護箱3の左右方向の内側長さよりも若干短く
且つ前後方向の長さが上記通水性保護箱3の前後方向の
内側長さに略合致してなる上面が貝Aを載置する水平載
置面51b に形成された横長長方形状の棚枠部材51と、こ
の棚枠部材51の一端縁に下方に向かって斜め外側方に突
設してなる脚部材51a と、この棚枠部材51の前後端部に
おける他側端部に固着した前後脚部材52、52とから構成
されている。
【0022】なお、上記棚枠部材51は平面横長長方形状
に形成された線材からなる矩形枠に複数本の直条線材51
1 、511 ・・・を並列状態に固着してなり、一側端部を
下方に向かってやや斜め外側方に屈折させることにより
一側脚部材51a が形成されている。又、上記一側脚部材
51a の高さは、上記脚部付棚部材5を上記通水性保護箱
3内に配設した際、該脚部付棚部材5の水平載置面51b
が上記通水性保護箱3の上下方向の中央部に位置するよ
うに調整されている。
【0023】上記前後脚部材52、52は側面L字状に形成
されており、その水平上半部52a 、52a を上記棚枠部材
51の前後端部における他側端部に一体的に固着している
とともに、その垂直下半部52b 、52b を上記棚枠部材51
の前後端部から下方に向かってやや斜め外側方に突設さ
せてあり、その垂直下半部52b 、52b の高さは上記一側
脚部材51a の高さに合致させてある。
【0024】なお、上記棚枠部材51の一側脚部材51a 及
び前後脚部材52、52の垂直下半部52b 、52b は下方に向
かってやや斜め外側方に屈折、形成されていることか
ら、上記脚部付棚部材5は互いに上下方向に重ね合わせ
ることができ、よって、脚部付棚部材5を使用しない時
には、複数の脚部付棚部材5を上下方向に重ね合わせて
コンパクトな状態で保管しておくことができる。
【0025】次に、上記貝の養殖具1の使用要領を説明
する。先ず、上記網容器2内に上記枠体6を収納して網
容器2を略直方体形状に保形する。そして、この網容器
2内にその貝の出し入れ口21を通じて稚貝Aを該稚貝A
が付着するための付着体Bと共に収納した上で、上記貝
の出し入れ口21をファスナ23によって完全且つ確実に閉
止した状態とする。このように、貝の出し入れ口21をフ
ァスナ23によって完全且つ確実に閉止することによって
稚貝Aが網容器2外に逃げるのを完全に防止することが
できる。
【0026】そして、稚貝Aを収納した網容器2を上記
通水性保護箱3内に収納した上で、上記通水性保護箱3
の上端開口部を上記蓋部材31によって不用意に開放状態
とならないように完全且つ確実に閉止する。
【0027】このように、網容器2は上記通水性保護箱
3によって保護されているとともに、この通水性保護箱
3に形成されている小孔3a、31a は魚が侵入できない程
度の大きさに形成されているので、魚が通水性保護箱3
内に侵入して網容器2を食いちぎり、網容器2内の稚貝
Aを食べるといった不測の事態を確実に防止することが
できる。
【0028】上記の要領で、稚貝Aが収納された網容器
2が一つづつ収納されてなる通水性保護箱3を複数作成
する(図3参照)。なお、上記通水性保護箱3の夫々の
外底面には底部支持枠4がその規制部411 、411 を上記
通水性保護箱3の左右外側面の下端縁部に沿わせている
とともに、その吊支用杆421 、421 ・・・を上記通水性
保護箱3の前後外側面に沿わせて上記通水性保護箱3を
下方から抱持した状態に着脱自在に取り付けてある。
【0029】次いで、図4に示したように、上記複数の
通水性保護箱3を上下方向に連なった状態で水中に浸
漬、配設するが、その要領を以下に説明する。即ち、水
中に浸漬、配設した状態の時に下側となる上記通水性保
護箱3の底部支持枠4の紐結着部421aの夫々に紐Cの下
端部を結着させるとともに、これら4本の紐C、C・・
・をそれら中央部において一つに纏めた上で紐Cの上端
部を水中に浸漬、配設した状態の時に上側となる通水性
保護箱3の支持フレーム43の交叉部43a に結着させるこ
とによって、複数の通水性保護箱3を順次上下方向に連
なった状態とする。そして、これら上下方向に連なった
通水性保護箱3を水中に浸漬、配設し、網容器2内に収
納された稚貝Aを一定大きさとなるまで育成する。この
際、上記通水性保護箱3には小孔3a、31a が形成されて
いるので、通水性保護箱3内に収納した網容器2も完全
に水に浸漬した状態となる。
【0030】又、上記通水性保護箱3の夫々はその外底
面を支持する底部支持枠4の4つの紐結着部421a、421a
・・・に下端部が結着された4本の紐C、C・・・によ
って水平状態に安定的に吊支されているので、水中にお
いて上記通水性保護箱3が不用意に傾き、貝Aが偏在し
てしまうといった不測の事態は生じない。
【0031】なお、稚貝Aを網容器2内で育成する際、
一定時間毎に通水性保護箱3を陸上に上げて稚貝Aの育
成状態を検査したり給餌したりするが、この際、紐Cを
上記通水性保護箱3の底部支持枠4の紐結着部421aから
わざわざ離脱させるのは手間が掛かるので、上記紐Cの
長さは上記通水性保護箱3の蓋部材31をその後端縁を中
心として回動させて通水性保護箱3の上端開口部を開閉
することができる程度の長さに調整しておくことが好ま
しい。
【0032】そして、一定期間が経過して網容器2内の
稚貝Aが一定大きさに育成した時点で上記通水性保護箱
3を水中から陸上に引き上げ、この通水性保護箱3の蓋
部材31を開放し、内部に収納している網容器2を取り出
す。次いで、この取り出した網容器2の貝の取り出し口
21を開放して一定大きさに育成した貝Aを取り出す。
【0033】次に、上記網容器2を取り出して空となっ
た通水性保護箱3の内底面上に上記一定大きさに育成さ
れた貝Aを複数個載置し、更に、通水性保護箱3の内底
面上に上記脚部付棚部材5を配設し、この脚部付棚部材
5の水平載置面51b 上に上記一定大きさに育成された貝
Aを複数個載置した上で、上記通水性保護箱3の上端開
口部を上記蓋部材31によって再度確実に閉止する(図5
参照)。そして、上記と同様にして、複数の通水性保護
箱3、3・・・を、下側の通水性保護箱3の底部支持枠
4の吊支用杆421 の紐結着部421aと上側の通水性保護箱
3の底部支持枠4の支持フレーム43の交叉部43a とを紐
C、C・・・によって連結することによって、上下方向
に連なった状態で水中に浸漬、配設する。
【0034】なお、上記では通水性保護箱3内に脚部付
棚部材5を配設して、貝Aを複数層状に載置した場合を
説明したが、上記脚部付棚部材5を通水性保護箱3内に
配設することなく、貝Aを通水性保護箱3の内底面上に
単層状に載置した場合であってもよい。
【0035】そして、一定期間を経過して上記通水性保
護箱3、3・・・内に載置した貝Aが更に一定大きさに
育成した時点で上記通水性保護箱3、3・・・を陸上に
上げて、通水性保護箱3、3・・・内から一定大きさに
育成された貝Aを取り出し、貝Aがあこや貝である場合
には従来から用いられている方法によって貝内に核を入
れて真珠を養殖し、又、貝Aがほたて貝のような食用で
ある場合にはそのまま出荷される。
【0036】
【発明の効果】請求項1に記載の貝の養殖方法は、網容
器内に稚貝を入れ、この稚貝を入れた網容器を通水性保
護箱に入れた上で水中に浸漬して養殖し、稚貝を一定大
きさに育成した後、上記通水性保護箱から上記網容器を
取り出すとともに、取り出した網容器から貝を取り出
し、この取り出した貝を上記通水性保護箱内に直接収納
した上で水中に浸漬して養殖することを特徴とするの
で、稚貝を入れた網容器は通水性保護箱に保護された状
態で水中に浸漬され、網容器が魚に食いちぎられるとい
ったことはなく、安全な状態で稚貝の養殖を行うことが
できる。そして、稚貝が一定大きさに育成した後は続い
て上記通水性保護箱内に貝を直接収納した上で更に育成
するので別の養殖用の器具をを新たに用意する必要はな
く必要最小限の器具でもって稚貝を所望大きさに育成さ
せることができる。
【0037】請求項2に記載の貝の養殖具は、稚貝を入
れて育成するための網容器と、この網容器を収納可能な
通水性保護箱とからなることを特徴とするので、稚貝を
入れた網容器を通水性保護箱内に収納、保護した状態で
稚貝を育成することができ、網容器が魚に食いちぎられ
るといった不測の事態を生じさせることなく、稚貝を網
容器内において安全且つ確実に一定大きさに育成させる
ことができる。
【0038】加えて、通水性保護箱は略直方体形状に形
成されているとともにその外底面に該通水性保護箱の底
部支持枠を着脱自在に取り付けてあり、この底部支持枠
に通水性保護箱の対向する壁面の外面に沿って上方に突
設した吊支用杆を一体に設け、この吊支用杆の上端に紐
結着部を形成して、下側の通水性保護箱の支持部材の紐
結着部と上側の通水性保護箱の底部支持枠とを紐によっ
て連結することによって複数の通水性保護箱を上下方向
に連なった状態で水中に配設可能に構成されているの
、通水性保護箱を上下方向に複数連ねた状態で単位平
面積当たりに多くの通水性保護箱を水中に浸漬させて貝
を養殖することができる。
【0039】また、網容器、その内部に配設された側
面逆等脚台形状の枠体によって保形されている場合に
、網容器を完全且つ確実に保形しておくことができ、
網容器内に収納した稚貝をより快適な環境下において育
成させることができる。
【0040】請求項3に記載の貝の養殖具によれば、
求項2に記載の貝の養殖具において、底部支持枠は、通
水性保護箱の外底面周縁部を支持する平面四角形状の枠
部と、この枠部に一体的に固着した左右連結杆とからな
り、これら左右連結杆の両端部を上方に屈折して通水性
保護箱の外側面に沿った吊支用杆に形成し、この吊支用
杆の上端に紐を結着させるための環状の紐結着部が形成
されており、更に、上記枠部の中央に十字状に交叉した
支持フレームを一体に設け、この支持フレームの交叉部
と、下側の通水性保護箱の支持部材の紐結着部とを紐に
よって連結可能に構成していることを特徴とするので、
下側の通水性保護箱の底部支持枠の左右連結杆の夫々の
両端部を上方に屈折して形成した吊支用杆の上端に形成
した4個の紐結着部と、上側の通水性保護箱の底部支持
枠の中央に一体に設けた支持フレームの交叉部とを紐に
よって連結し、下側の通水性保護箱を上側の通水性保護
箱の外底面の中央部に四本の紐によって安定的に吊支し
た状態で複数の通水性保護箱を上下方向に連ねた状態で
配設することができ、よって、通水性保護箱が傾いたり
するといった不測の事態は生じず、常に水平な安定した
状態で貝の養殖を行うことができる。
【0041】請求項4に記載の貝の養殖具によれば、
求項2又は請求項3に記載の貝の養殖具において、通水
性保護箱内に脚部付棚部材が取り外し可能に配設されて
おり、この棚部材は、上記通水性保護箱の上下方向の中
央高さに貝を載置可能な水平載置面を有していることを
特徴とするので、通水性保護箱の内底面上と上記棚部材
の水平載置面上とに一定大きさに育成した貝を複数層状
に配設することができ、よって、一つの通水性保護箱に
より多くの貝を養殖することができ生産性を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貝の養殖具を示した斜視図である。
【図2】本発明の貝の養殖具の通水性保護箱及び脚部付
棚蓋材を示した斜視図である。
【図3】稚貝を入れた網容器を通水性保護箱内に収納し
た状態を示した縦断面図である。
【図4】通水性保護箱を上下方向に連ねた状態で吊支し
た状態を示した斜視図である。
【図5】通水性保護箱内に脚部付棚部材を配設し、通水
性保護箱の内底面及び脚部付棚部材の水平載置面上に貝
を載置した状態を示した縦断面図である。
【図6】従来の網容器を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 貝の養殖具 2 網容器 21 貝の出し入れ口 22 蓋部 3 通水性保護箱 31 蓋部材 4 底部支持枠 41 枠部 42 左右連結杆 421 吊支用杆 421a紐結着部 5 脚部付棚部材 51 棚枠部材 51a 一側脚部材 51b 水平載置面 52、52 前後脚部材 52a 水平上半部 52b 垂直下半部 6 枠体 A 貝 B 付着体 C 紐

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 網容器内に稚貝を入れ、この稚貝を入れ
    た網容器を通水性保護箱に入れた上で水中に浸漬して養
    殖し、稚貝を一定大きさに育成した後、上記通水性保護
    箱から上記網容器を取り出すとともに、取り出した網容
    器から貝を取り出し、この取り出した貝を上記通水性保
    護箱内に直接収納した上で水中に浸漬して養殖すること
    を特徴とする貝の養殖方法。
  2. 【請求項2】 稚貝を入れて育成するための網容器と、
    この網容器を収納可能な通水性保護箱とからなる貝の養
    殖具において、通水性保護箱は略直方体形状に形成され
    ているとともにその外底面に該通水性保護箱の底部支持
    枠を着脱自在に取り付けてあり、この底部支持枠に通水
    性保護箱の対向する壁面の外面に沿って上方に突設した
    吊支用杆を一体に設け、この吊支用杆の上端に紐結着部
    を形成して、下側の通水性保護箱の支持部材の紐結着部
    と上側の通水性保護箱の底部支持枠とを紐によって連結
    することによって複数の通水性保護箱を上下方向に連な
    った状態で水中に配設可能に構成されていることを特徴
    とする貝の養殖具。
  3. 【請求項3】 底部支持枠は、通水性保護箱の外底面周
    縁部を支持する平面四角形状の枠部と、この枠部に一体
    的に固着した左右連結杆とからなり、これら左右連結杆
    の両端部を上方に屈折して通水性保護箱の外側面に沿っ
    た吊支用杆に形成し、この吊支用杆の上端に紐を結着さ
    せるための環状の紐結着部が形成されており、更に、上
    記枠部の中央に十字状に交叉した支持フレームを一体に
    設け、この支持フレームの交叉部と、下側の通水性保護
    箱の支持部材の紐結着部とを紐によって連結可能に構成
    していることを特徴とする請求項2に記載の貝の養殖
    具。
  4. 【請求項4】 通水性保護箱内に脚部付棚部材が取り外
    し可能に配設されており、この棚部材は、上記通水性保
    護箱の上下方向の中央高さに貝を載置可能な水平載置面
    を有していることを特徴とする請求項2又は請求項3に
    記載の貝の養殖具。
JP32471598A 1998-11-16 1998-11-16 貝の養殖方法とこの養殖方法に用いる貝の養殖具 Expired - Fee Related JP3405688B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32471598A JP3405688B2 (ja) 1998-11-16 1998-11-16 貝の養殖方法とこの養殖方法に用いる貝の養殖具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32471598A JP3405688B2 (ja) 1998-11-16 1998-11-16 貝の養殖方法とこの養殖方法に用いる貝の養殖具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000139265A JP2000139265A (ja) 2000-05-23
JP3405688B2 true JP3405688B2 (ja) 2003-05-12

Family

ID=18168908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32471598A Expired - Fee Related JP3405688B2 (ja) 1998-11-16 1998-11-16 貝の養殖方法とこの養殖方法に用いる貝の養殖具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3405688B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101799763B1 (ko) * 2016-11-29 2017-11-22 대한민국 수납케이스 개별 교체식 개체굴 사육용기

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100906456B1 (ko) * 2007-10-11 2009-07-08 (주)한국연안환경생태연구소 이매패류 양식장치
JP5068693B2 (ja) * 2008-05-14 2012-11-07 東亜建設工業株式会社 貝類の幼生および稚貝の育成器および育成装置
KR100926471B1 (ko) 2009-06-02 2009-11-13 이영민 피조개 치패의 중간 육성장치 및 그를 이용한 대량 생산 육성방법
KR101286078B1 (ko) * 2011-07-29 2013-07-25 전남대학교산학협력단 침하식 해삼 가두리 양식 장치
KR101314316B1 (ko) * 2011-08-25 2013-10-02 최영태 패류 양식장
KR101355164B1 (ko) * 2011-09-09 2014-01-28 전남대학교산학협력단 침하식 문어과 생물 양식 장치
KR101415366B1 (ko) 2012-12-28 2014-07-07 오장영 이중 튜브식 해삼 양성용 쉘터 및 이를 이용한 해삼용 가두리
KR101555635B1 (ko) 2013-07-24 2015-09-24 최영태 조류순환식 전복양식 가두리용 케이지
CA2928747A1 (en) * 2013-09-26 2015-04-02 Paul Chandler Matthews, Iii A system and method for in situ settlement and recruitment of shellfish and developing reef
KR101464243B1 (ko) * 2013-11-20 2014-11-28 대한민국 수하식 개체굴 양성장치
CN103999810A (zh) * 2014-05-13 2014-08-27 郭翠碧 多用塑料养蚌网箱
KR101656439B1 (ko) * 2014-11-04 2016-09-09 전상덕 패류 양식장치
KR101724819B1 (ko) * 2015-02-02 2017-04-10 제주특별자치도(제주특별자치도해양수산연구원장) 홍해삼 해중 양식틀
KR101594905B1 (ko) * 2015-05-11 2016-02-17 김병권 종패 리튜빙 장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101799763B1 (ko) * 2016-11-29 2017-11-22 대한민국 수납케이스 개별 교체식 개체굴 사육용기

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000139265A (ja) 2000-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3405688B2 (ja) 貝の養殖方法とこの養殖方法に用いる貝の養殖具
JP6074731B1 (ja) ホタテ用養殖篭及びホタテの養殖方法
US2539633A (en) Device for breeding insects
JP2012157294A (ja) 埋在性二枚貝の養殖方法及びその養殖具
JP6742614B2 (ja) 水産物養殖用トレー及びそれを積層した水産物養殖用トレー積層体
US4317429A (en) Reusable plastic rearing panel applicable to aquaculture
US20190200581A1 (en) System and Method for In Situ Settlement and Recruitment of Shellfish and Developing Reef
KR100877074B1 (ko) 지퍼를 형성한 어패류 육성망
KR101538500B1 (ko) 패류 양식용 상자
JP6634143B1 (ja) 貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かご
JP3380865B2 (ja) 連段養殖かご
JP4629708B2 (ja) 貝類の養殖篭
KR200415851Y1 (ko) 수하식 사상체 배양장치
JP3199092U (ja) 食用貝養殖器、及び食用貝養殖装置
KR102184937B1 (ko) 상시 개구부를 갖는 개체굴 양성장치
JP2008113649A (ja) アサリ及びハマグリ等の潜砂性二枚貝の養殖方法
JPH08252039A (ja) 人工増殖礁
JP3684442B2 (ja) アカガイ種苗の採苗器、アカガイ種苗生産方法、アカガイ養殖篭およびアカガイ養殖方法
JP2774932B2 (ja) 帆立貝等の貝類養殖篭
JP7493205B2 (ja) 牡蠣類育成器
JP3409402B2 (ja) 貝類の養殖方法および養殖用容器
JP3053799B2 (ja) 貝類中間育成篭の製造方法
JP2000188992A (ja) 赤貝等貝類の養殖かご
JPS5812607Y2 (ja) あわびの稚貝育成網かご
JP2004290040A (ja) アワビの立体型高密度飼育装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees