JP6634143B1 - 貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かご - Google Patents

貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かご Download PDF

Info

Publication number
JP6634143B1
JP6634143B1 JP2018229015A JP2018229015A JP6634143B1 JP 6634143 B1 JP6634143 B1 JP 6634143B1 JP 2018229015 A JP2018229015 A JP 2018229015A JP 2018229015 A JP2018229015 A JP 2018229015A JP 6634143 B1 JP6634143 B1 JP 6634143B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
basket
opening
shellfish
culture
mesh
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018229015A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020089315A (ja
Inventor
昌宏 鎌田
昌宏 鎌田
浩二 荒牧
浩二 荒牧
Original Assignee
モリリン株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by モリリン株式会社 filed Critical モリリン株式会社
Priority to JP2018229015A priority Critical patent/JP6634143B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6634143B1 publication Critical patent/JP6634143B1/ja
Publication of JP2020089315A publication Critical patent/JP2020089315A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Abstract

【課題】養殖かご内に収容した貝類の成長阻害をひき起こさず、しかも養殖かごから貝類を損傷させることなく排出することが可能な貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かごを提供する。【解決手段】採苗器から採取した稚貝を選別し、第1の養殖かごに収容し、海中に垂下させて育成する工程と;前記第1の養殖かごから前記稚貝を取り出し、選別後、網目の一辺の長さが4.5〜12mmである網材からなる第2の養殖かごに収容し、海中に垂下させて育成する工程と;成長した前記稚貝を前記第2の養殖かごから取り出し、網目の一辺の長さが15〜30mmである網材からなる第3の養殖かごに収容し、海中に垂下させて育成する工程と;を含む養殖方法であり、前記第2の養殖かごおよび第3の養殖かごは側面に貝類の投入・排出口が設けられており、前記第3の養殖かごの投入・排出口は、前記第2の養殖かごの投入・排出口よりも開口率が大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、ホタテ貝などの貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かごに関する。
ホタテ貝などの貝類の養殖は、例えば特許文献1に記載のような、複数段の網棚を備えた垂下式養殖かご(連段養殖かご)を用いて行われる。具体的には、養殖かごの網棚に稚貝を投入し、養殖かごを海水中に沈めて、出荷可能な大きさまで育成する。稚貝、半成貝または成貝が出荷対象になる。
貝類は、稚貝から成貝に成長する過程でサイズが大きくなるため、同じ養殖かごで生育させると、かご内の収容密度が高くなり、貝類の成長阻害をひき起こしてしまい、さらに養殖かごから貝類を排出する際に貝類に欠けや割れなどの損傷が発生しやすいという問題がある。
特開2005−87178号公報
本発明の課題は、養殖かご内に収容した貝類の成長阻害をひき起こさず、かつ養殖かごから貝類を損傷させることなく排出することが可能な貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かごを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)採苗器から採取した稚貝を選別し、第1の養殖かごに収容し、海中に垂下させて育成する工程と;前記第1の養殖かごから前記稚貝を取り出し、選別後、網目の一辺の長さが4.5〜12mmである網材からなる第2の養殖かごに収容し、海中に垂下させて育成する工程と;成長した前記稚貝を前記第2の養殖かごから取り出し、網目の一辺の長さが15〜30mmである網材からなる第3の養殖かごに収容し、海中に垂下させて育成する工程と;を含み、少なくとも前記第2の養殖かごおよび第3の養殖かごは、垂直方向に複数段の収容室を有し、各収容室の側面に貝類の投入・排出口が設けられており、前記投入・排出口の下部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で観音開き式に開閉可能に塞がれており、上部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で塞がれていない開口部を有し、この開口部は、一つの前記収容室あたり前記網材の前記垂直方向における全長に対して20〜50%であり、前記口縫い糸は、貝類の排出時に、前記投入・排出口の下部から引き抜いて、前記投入・排出口を観音開きで開くと共に、前記第2の養殖かごの投入・排出口は、開いた状態で、第2の養殖かごの周長に対して2〜15%%の開口率を有しており、前記第3の養殖かごの投入・排出口は、開いた状態で、第3の養殖かごの周長に対して4〜30%の開口率を有しており、(前記第3の養殖かごの開口率)−(前記第2の養殖かごの開口率)=2〜15%であることを特徴とする貝類の養殖方法。
(2)前記第2の養殖かごとして使用される養殖かごであって、筒体である網状の外囲と、この外囲内に軸方向に沿って所定の間隔で配置され、外枠とこの外枠で囲まれた面内に張り渡した網材とを含み、複数段の前記収容室を形成した複数段の網棚と、前記外枠の複数箇所に連結された複数本の吊りロープと、を備え、前記網材は網目の一辺の長さが4.5〜12mmであり、前記外囲には貝類の投入・排出口が設けられており、この投入・排出口の下部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で観音開き式に開閉可能に塞がれており、上部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で塞がれていない開口部を有し、この開口部は、一つの前記収容室あたり前記網材の前記軸方向における全長に対して20〜50%であり、前記口縫い糸は、前記投入・排出口を観音開きで開けるように、前記投入・排出口の下部から引き抜き可能に構成されており、前記投入・排出口は、開いた状態で、第2の養殖かごの周長に対して2〜15%の開口率を有している、(1)に記載の養殖方法に使用する観音開き式の養殖かご。
(3)前記第3の養殖かごとして使用される養殖かごであって、筒体である網状の外囲と、この外囲内に軸方向に沿って所定の間隔で配置され、外枠とこの外枠で囲まれた面内に張り渡した網材とを含み、複数段の前記収容室を形成した複数段の網棚と、前記外枠の複数箇所に連結された複数本の吊りロープと、を備え、前記網材は網目の一辺の長さが15〜30mmであり、前記外囲には貝類の投入・排出口が設けられており、この投入・排出口の下部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で観音開き式に開閉可能に塞がれており、上部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で塞がれていない開口部を有し、この開口部は、一つの前記収容室あたり前記網材の前記軸方向における全長に対して20〜50%であり、前記口縫い糸は、前記投入・排出口を観音開きで開けるように、前記投入・排出口の下部から引き抜き可能に構成されており、前記投入・排出口は、開いた状態で、第3の養殖かごの周長に対して4〜30%の開口率を有している、(1)に記載の養殖方法に使用する観音開き式の養殖かご。

本発明によれば、貝類の成長・生育過程に合わせて、適切な目合いの網材と、適切な開口率の投入・排出口とを有する養殖かごを使用して貝類を養殖するので、かご内の収容密度が適切になって貝類の成長阻害をひき起こさず、しかも養殖かごから貝類を損傷することなく迅速かつ容易に排出することができるという効果がある。
本発明に係る貝類の養殖方法に使用される垂下式養殖かごの一例を示す斜視図である。 垂下式養殖かごにおける投入・排出口の一例を示す説明図である。 垂下式養殖かごにおける投入・排出口の他の例を示す説明図である。 図3に示す投入・排出口が開いた状態における養殖かごの破断平面図である。
以下、ホタテ貝の養殖を例に挙げて、本発明に係る貝類の養殖方法を説明する。ホタテ貝以外の貝類も同様の手順で行われる。
<採苗>
ネトロンネット等のプラスチック製の内網と外網で構成された袋状の採苗器を複数連結して海に垂下して稚貝を採取する。ホタテ貝の場合、1年目の4月頃から5月頃生まれる天然のホタテ貝幼生を採苗器に付着させる。
<仮分散>
採苗器に付着した稚貝は、カニ、ヒトデの食害を避けるため1年目の7月初旬頃〜7月下旬頃までの期間に採苗器から採取される。採取した稚貝(サイズ:3.0〜3.5mm程度)は、選別後、第1の養殖かごに仮収容し、海中に垂下させて育成する。第1の養殖かごに仮収容するにあたっては、稚貝の収容密度が高くならないように注意する必要があり、通常1,960cm2(直径50cmの丸篭1段の面積)あたりに稚貝が600〜800個、好ましくは500〜700個の割合で分散するようにする。丸籠には、直径が50cmのものの他に、直径が38cm、45cm等の丸籠も使用されるが、そのような丸籠を使用する場合には、50cmの丸籠に比例した収容密度となるように貝を収容すればよい(後述する他の養殖かごの収容密度についても同様である)。
第1の養殖かごとしては、通常、パールネットかご(通称:ザブトンかご)が使用されるが、適切な目合いを有する限りは、後述の第2および第3の垂下式養殖かご(連段養殖かご)と同様の養殖かごを使用してもよい。仮分散により、稚貝は約3.0〜4.5mmの大きさに成長するので、第1の養殖かごは、網目の一辺の長さが3.0〜4.5mm(1.0〜1.5分)程度であるのがよい。
<本分散>
仮分散した稚貝の成長に合わせて、1年目の8月中旬頃〜10月下旬頃までの期間に稚貝を第1の養殖かごよりも目合いの大きい網からなる第2の養殖かごに移し変える。すなわち、記第1の養殖かごから稚貝を取り出し、選別後、第1の養殖かごよりも目合いの大きい網からなる第2の養殖かごに収容し、海中に垂下させて育成する。第2の養殖かごに収容される稚貝の収容密度は、通常1,960cm2あたりに稚貝が150〜190個、好ましくは150〜170個の割合で分散するようにする。
第2の養殖かごは、後述する垂下式養殖かご(連段養殖かご)が使用される。本分散により、稚貝は約7.0〜24mmの大きさに成長するので、第2の養殖かごは、網目の一辺の長さが4.5〜12mm(1.5〜4分)程度であるのがよい。
<貝の移し変え>
2年目の4月中旬頃〜5月末頃の期間に、約45〜50mmのサイズに成長した稚貝を第2の養殖かごから取り出し、第2の養殖かごより目合いの大きな網からなる第3の養殖かごに移し変え、再び海中に垂下させて育成する。第3の養殖かごに収容される稚貝の収容密度は、通常1,960cm2あたりに稚貝が15〜25個、好ましくは15〜20個の割合で分散するようにする。
第3の養殖かごは、後述する垂下式養殖かご(連段養殖かご)が使用される。第3の養殖かごは、収容する稚貝のサイズを考慮して、網目の一辺の長さが15〜30mm(5分〜1寸)程度であるのがよい。
<出荷>
2年目の10月頃〜12月頃の期間に、約80〜120mmのサイズに成長した半生貝を第3の養殖かごから取り出し、各地の養殖業者に出荷する。また、これとは別に、さらに第3の養殖かごで養殖を続行し、120mm以上のサイズに成長した成貝をおよそ3年目あたりから市場に出荷する。
<養殖かご>
本実施形態で使用される第2の養殖かごおよび第3の養殖かご(以下、これらを総称して単に「養殖かご」ということがある)の一例を図1に示す。
図1に示すように、養殖かご1は、筒体である網状の外囲2と、この外囲2内に軸方向に沿って所定の間隔で配置された複数段の網棚3と、養殖かご1を吊るための複数本の吊りロープ4とを備える。複数段の網棚3によって仕切られた空間は貝類の収容室5となり、軸方向に沿って複数段の前記収容室5が形成されている。
網棚3は、円環状の外枠31と、この外枠31で囲まれた面内に張り渡された網材32とを含む。外枠31は内側に十字状またはX字状に中心で交差した補強枠6が取り付けられている。外枠31および補強枠6は、例えば金属、プラスチックなどからなる。
網材32は、外周縁が糸等で外枠31に繋がれている。網材32の張り強さは、上から指で軽く押したとき、1〜3cm沈む程度であるのがよい。また、網材32は、補強枠6で仕切られた各領域(図1では4つの領域)の張り強さが均一であるのが好ましい。これにより、収容される貝類に偏りが生じるのを抑制でき、適切な収容密度を維持できる。
各網棚3は、網状の外囲2に糸やロープ等を用いて所定の間隔で結び付けられる。網棚3の段数は、特に制限されるものではなく、垂下する海の水深などを考慮して決定することができ、例えば10〜30段程度が適当である。また、複数段の網棚3の間隔、すなわち収容室5の高さも、適宜決定することができ、例えば15〜30cm程度であるのが適当である。
吊りロープ4は、外囲2と共に網棚3の外枠31に結び付けられる。複数段の網棚3の全てが吊りロープ4に結び付けられる。
各収容室5の側面、すなわち外囲2には、外囲2の軸方向に沿って、貝類の投入・排出を行うための投入・排出口7が設けられている。海中への垂下時には、図2に示すように、投入・排出口7は、隣接する網材21,21の端部同士を口縫い糸8で繋いで塞がれている。網材21,21は開閉扉として機能するものであって、網材21,21の開閉支点となる部位で、網状外囲2は連結糸9(縛り糸)によって網棚3の外枠31に連結されている。この連結糸9が開閉支点となって、網材21´,21´を観音開き式に両側に開くことができる。
貝類の取り出し時には口縫い糸8を引き抜いて投入・排出口7を開く。投入・排出口7は、1本の口縫い糸8で養殖かご1の軸方向の全長にわたって隣接する網材21,21同士を繋いでいてもよく、収容室5ごとにそれぞれ口縫い糸8で隣接する網材21,21同士を繋いでいてもよい。口縫い糸8を引き抜いた後、例えば、養殖かご1の両端を持って、投入・排出口7を下向きにすれば、隣接する網材21,21が両側に大きく開くので、迅速に養殖貝を排出することができる。
投入・排出口7の大きさ、すなわち図2に示す開口率Wは、網材21,21の連結糸9の間隔によって決まる。投入・排出口7の大きさは、各収容室5から排出する貝類のサイズに合わせて決定するのが、排出時における貝類の損傷を低減し、かつ迅速な排出を可能とする。すなわち、本分散で使用する第2の養殖かごの投入・排出口7よりも、本分散から移し変える第3の養殖かごの投入・排出口7のほうが、開口率Wが大きいのが好ましい。
具体的には、第2の養殖かごの投入・排出口7は、開いた状態で、第2の養殖かごの周長に対して2〜15%%の開口率Wを有しており、第3の養殖かごの投入・排出口は、開いた状態で、第3の養殖かごの周長に対して4〜30%の開口率Wを有しているのが好ましい。両者の開口率Wの差は2〜15%であるのがよい。
網材21,21は、図2に示すように、収容室5の上部に口縫い糸8で塞がれていない開口部91を有する。収容室5の下部は口縫い糸8で一から五目ずつの間隔で口縫いされて、隣接する外囲2の網材21,21同士を繋いで塞がれている。収容室5の最上部の一目は口縫い糸8で口縫いされている。本実施形態では、5目を開けることにより開口部91が形成されている。
このように、網材21,21間に開口部91を設けることにより、口縫い糸8の口縫い長さが短くなるので、投入・排出口の開閉操作を迅速に行え、さらに貝の収容密度を途中で調整できるという利点がある。なお、開口部91は一つの収容室5あたり網材21,21の軸方向の全長に対して20〜50%程度であるのがよい。
なお、時化(しけ)等による貝の落脱を防ぎ、貝の収容密度の維持のため、開口部91を設けることなく、網材21,21の全長を口縫い糸8で塞いでいてもよい。
図3および図4は、図2に示す投入・排出口7と異なる他の例を示している。すなわち、図3に示す投入・排出口7´は、隣接する網材21´,21´同士を互いに重ね合わせた状態で、口縫い糸8´で口縫いされ、塞がれている。この例においても、上部に開口部91が、下部に綴じ部92が形成されている。このように、隣接する網材21´,21´は互いに重ね合わされた状態で綴じられているので、不用意に投入・排出口7´が開いて、養殖貝が脱落するのを確実に防止することができる。
投入・排出口7´を開くときは、口縫い糸8´を引き抜く。これにより、図4に示すように、隣接する網材21´,21´が観音開き式に両側に開くようになる。その状態で、養殖かご1の両端を持って、投入・排出口7を下向きにすれば、迅速に養殖貝を排出することができる。
投入・排出口7´が開いた状態で所定の開口率Wを有するようにするために、扉として機能する隣接する網材21´,21´の開閉支点となる部位で、網状外囲2は連結糸9によって網棚3の外枠31に連結されている。
その他の構成は、図2に示す実施形態と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
養殖かご1における網状の外囲2および網棚3の網材32は、第2の養殖かごおよび第3の養殖かごで異なり、第2の養殖かごは、外囲および網棚の網材がいずれも一辺の長さ4.5〜12mm(1.5〜4分)の網目を有し、第3の養殖かごは、網状の外囲および網棚の網材がいずれも一辺の長さ15〜30mm(5分〜1寸)の網目を有するのがよい。
なお、第2および第3の養殖かごのいずれにおいても、外囲2の網材および網棚2の網材32は目合いが同一であってもよく、異なっていてもよい。
外囲2の網材および網棚3の網材32を形成する糸は、第2の養殖かごで1000〜3000D(デニール、以下同じ)、好ましくは1500〜2800Dであり、第3の養殖かごで3500〜6500D、好ましくは4000〜8000Dであるのがよい。
使用する糸の材質としては、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、などが使用可能である。
これらの養殖かご1は、通常、網棚3の形状が円形であることから、丸篭と称され、網地は主に蛙又網とラッセル編みが知られている。蛙又編みは、単糸で構成されており、海中での付着物がラッセル編みより少なく、養殖貝はより多くのプランクトンを摂取できるため成長が早いという利点がある。そのため、第2および第3の養殖かごは網地が蛙又網であることが好ましい。
なお、仮分散にする第1の養殖かごは、目合いや開口率を除けば、第2および第3の養殖かごと同様の構成であってもよく、また蛙又網とラッセル編み地のいずれであってもよい。
以上のように、本発明に係る貝類の養殖方法は、本分散および貝の移し変えといった貝類の成長・生育過程に合わせて、適切な目合いの網材と、適切な開口率の投入・排出口とを有する養殖かごを使用して貝類を養殖するので、かご内の収容密度が適切になって貝類の成長阻害をひき起こすのを低減することができる。さらに、養殖かごの投入・排出口から貝類を迅速に排出することができるので、貝類を損傷することも少なくなる。
以上、本発明に係る貝類の養殖方法を説明したが、本発明に係る貝類の養殖方法は上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の改良や変形が可能である。例えば、養殖かご1は、丸かごに限定されるものではなく、長円状や多角形状(例えば、三角形状、四角形状、五角形状、六角形状など)など他の形状を有していてもよい。
また、上述の実施形態では、貝類としてホタテ貝を用いた例を説明したが、貝類としてはホタテ貝に限定されない。本発明に係る貝類の養殖方法を採用し得る貝類としては、ホタテ貝以外にも、例えば、アワビ、サザエ、カキ、アコヤ貝(真珠貝)、アサリ・ハマグリなどが挙げられる。
1 垂下式養殖かご
2 外囲
3 網棚
31 外枠
32 網材
4 吊りロープ
5 収容室
6 補強枠
7,7´ 投入・排出口
8,8´ 口縫い糸
9 連結糸
21、21´ 隣接する網材
91 開口部
92 綴じ部

Claims (3)

  1. 採苗器から採取した稚貝を選別し、第1の養殖かごに収容し、海中に垂下させて育成する工程と、
    前記第1の養殖かごから前記稚貝を取り出し、選別後、網目の一辺の長さが4.5〜12mmである網材からなる第2の養殖かごに収容し、海中に垂下させて育成する工程と、
    成長した前記稚貝を前記第2の養殖かごから取り出し、網目の一辺の長さが15〜30mmである網材からなる第3の養殖かごに収容し、海中に垂下させて育成する工程と、を含み、
    少なくとも前記第2の養殖かごおよび第3の養殖かごは、垂直方向に複数段の収容室を有し、各収容室の側面に貝類の投入・排出口が設けられており、
    前記投入・排出口の下部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で観音開き式に開閉可能に塞がれており、上部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で塞がれていない開口部を有し、この開口部は、一つの前記収容室あたり前記網材の前記垂直方向における全長に対して20〜50%であり、
    前記口縫い糸は、貝類の排出時に、前記投入・排出口の下部から引き抜いて、前記投入・排出口を観音開きで開くと共に、
    前記第2の養殖かごの投入・排出口は、開いた状態で、第2の養殖かごの周長に対して2〜15%の開口率を有しており、前記第3の養殖かごの投入・排出口は、開いた状態で、第3の養殖かごの周長に対して4〜30%の開口率を有しており、(前記第3の養殖かごの開口率)−(前記第2の養殖かごの開口率)=2〜15%であることを特徴とする貝類の養殖方法。
  2. 前記第2の養殖かごとして使用される養殖かごであって、
    筒体である網状の外囲と、
    この外囲内に軸方向に沿って所定の間隔で配置され、外枠とこの外枠で囲まれた面内に張り渡した網材とを含み、複数段の前記収容室を形成した複数段の網棚と、
    前記外枠の複数箇所に連結された複数本の吊りロープと、を備え、
    前記網材は網目の一辺の長さが4.5〜12mmであり、
    前記外囲には貝類の投入・排出口が設けられており、この投入・排出口の下部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で観音開き式に開閉可能に塞がれており、上部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で塞がれていない開口部を有し、この開口部は、一つの前記収容室あたり前記網材の前記軸方向における全長に対して20〜50%であり、
    前記口縫い糸は、前記投入・排出口を観音開きで開けるように、前記投入・排出口の下部から引き抜き可能に構成されており、
    前記投入・排出口は、開いた状態で、第2の養殖かごの周長に対して2〜15%の開口率を有している、請求項1に記載の養殖方法に使用する観音開き式の養殖かご。
  3. 前記第3の養殖かごとして使用される養殖かごであって、
    筒体である網状の外囲と、
    この外囲内に軸方向に沿って所定の間隔で配置され、外枠とこの外枠で囲まれた面内に張り渡した網材とを含み、複数段の前記収容室を形成した複数段の網棚と、
    前記外枠の複数箇所に連結された複数本の吊りロープと、を備え、
    前記網材は網目の一辺の長さが15〜30mmであり、
    前記外囲には貝類の投入・排出口が設けられており、この投入・排出口の下部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で観音開き式に開閉可能に塞がれており、上部は、互いに隣接する網材同士が口縫い糸で塞がれていない開口部を有し、この開口部は、一つの前記収容室あたり前記網材の前記軸方向における全長に対して20〜50%であり、
    前記口縫い糸は、前記投入・排出口を観音開きで開けるように、前記投入・排出口の下部から引き抜き可能に構成されており、
    前記投入・排出口は、開いた状態で、第3の養殖かごの周長に対して4〜30%の開口率を有している、請求項1に記載の養殖方法に使用する観音開き式の養殖かご。
JP2018229015A 2018-12-06 2018-12-06 貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かご Active JP6634143B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018229015A JP6634143B1 (ja) 2018-12-06 2018-12-06 貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かご

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018229015A JP6634143B1 (ja) 2018-12-06 2018-12-06 貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かご

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6634143B1 true JP6634143B1 (ja) 2020-01-22
JP2020089315A JP2020089315A (ja) 2020-06-11

Family

ID=69166712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018229015A Active JP6634143B1 (ja) 2018-12-06 2018-12-06 貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かご

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6634143B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113100147A (zh) * 2021-03-05 2021-07-13 山东省海洋生物研究院 一种生态贝类养殖池及其养殖方法
CN117356497A (zh) * 2023-10-23 2024-01-09 广东精铟海洋工程股份有限公司 一种升降式深海养殖网箱

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3037450U (ja) * 1996-11-05 1997-05-16 森下株式会社 貝類の連段養殖かご
JP3380865B2 (ja) * 1999-11-01 2003-02-24 森下株式会社 連段養殖かご
JP4242236B2 (ja) * 2003-09-19 2009-03-25 了造 柿山 連段養殖かご
JP6074731B1 (ja) * 2015-08-12 2017-02-08 武廣 根井 ホタテ用養殖篭及びホタテの養殖方法
FR3054409B1 (fr) * 2016-07-29 2019-05-24 Genocean Dispositif d'elevage en mer d'animaux d'aquaculture

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113100147A (zh) * 2021-03-05 2021-07-13 山东省海洋生物研究院 一种生态贝类养殖池及其养殖方法
CN113100147B (zh) * 2021-03-05 2022-12-13 山东省海洋科学研究院(青岛国家海洋科学研究中心) 一种生态贝类养殖池及其养殖方法
CN117356497A (zh) * 2023-10-23 2024-01-09 广东精铟海洋工程股份有限公司 一种升降式深海养殖网箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020089315A (ja) 2020-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6634143B1 (ja) 貝類の養殖方法およびこれに使用する観音開き式の養殖かご
JP2012157294A (ja) 埋在性二枚貝の養殖方法及びその養殖具
JP2018014969A (ja) 水産物養殖用トレー及びそれを積層した水産物養殖用トレー積層体
KR100877074B1 (ko) 지퍼를 형성한 어패류 육성망
US11369097B2 (en) Bait container
KR101071149B1 (ko) 어류종묘 중간 육성기 및 이를 이용한 어류종묘 방류 시스템
JP5016694B2 (ja) 貝類養殖篭
JP3380865B2 (ja) 連段養殖かご
KR101538500B1 (ko) 패류 양식용 상자
KR101725294B1 (ko) 활게 연갑게 탈피촉진 축양통
JP2009044968A (ja) 貝類の養殖篭
CN210782606U (zh) 一种水产品养殖单个样品捕捞设备
US20230067367A1 (en) Cephalopod rearing cage, cephalopod escape prevention sheet, and use thereof
WO2020118366A1 (en) Apparatus and method for commercial aquaculture production
KR100794269B1 (ko) 피조개부착치패 보호망 및 상기 보호망을 이용한 피조개치패 중간양성방법
KR102184937B1 (ko) 상시 개구부를 갖는 개체굴 양성장치
EP1833294B1 (en) Multipurpose trap's element, correspondent fish trap and manufacture, assembly and fishing methods thereof
JP3527428B2 (ja) 帆立貝の育成篭
NO770213L (no) Anordning for oppdrett av skalldyr.
CN212660895U (zh) 一种畜牧养殖场网兜倾倒式捕蝇网箱
JP2005087178A (ja) 連段養殖かご
JP2774932B2 (ja) 帆立貝等の貝類養殖篭
JP4387449B1 (ja) 丸篭
JP2000287577A (ja) 養殖かご
JPH0970235A (ja) 付着性二枚貝種苗のロープ巻付式沖出し法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190514

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190514

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190910

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6634143

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250