JP3404513B2 - 積層構造容器の製造方法 - Google Patents

積層構造容器の製造方法

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、容器等の成形品に断熱
性、軽量性、割れにくさ性の機能を付与すべく製造した
積層構造容器の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の容器等の成形品は、内容物を入れ
た状態で加熱した時、容器等の成形品自身が高熱でハン
ドリングが不自由である。具体的には電子レンジで加熱
した食品の容器を素手で取り出すことが出来ない。 【0003】上記問題が起こらない成型品として、発砲
した素材を用いる成型品があるが、発泡したシートから
得られる容器等の成形品、あるいは、成形時発泡して得
られる容器等の成形品の製造はその発泡技術故に複雑な
製造工程となり、生産性が良いとは言えない。また、成
形品全体に泡が分布しているが故に、高温調理後割れや
すかったり、内容物の重さで変形し易かったりという欠
点がある。 【0004】一方、紙容器は、高温調理に耐える事でマ
フィンやスポンジケーキなどの容器として広く採用され
ているが水分の吸湿による紙容器その物の膨潤変形の欠
点がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】近年の冷凍食品技術の
向上から、消費者は調理済冷凍食品を電子レンジで加熱
しただけで食べられる食生活に進む傾向にある。この
時、冷凍食品を別の容器に移し替えることなく電子レン
ジ加熱出来る耐熱容器は大変便利であり、容器の断熱性
の付与は当然の要望である。更に、冷凍食品の輸送中の
容器の割れによる破損は経済的におおきな損失であり、
解決されるべきである。本発明は、断熱性があり、割れ
にくい耐熱容器を生産性良く得るためのものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、通気性の基材
容器形状に成型した後、結晶核剤を添加したポリエチ
レンテレフタレートのシート状物を積層する事を特徴と
する、通気性の基材上に結晶化ポリエチレンテレフタレ
ートのシート状物が積層された積層構造容器の製造方法
である。 【0007】本発明の容器の成型方法に用いる結晶核剤
を添加したポリエチレンテレフタレートのシート状物
は、溶融押出法で製造された実質的未延伸のシートであ
り、その厚みは特に限定しないが、0.02mm〜0.8
0mmが好ましく用いられる。着色剤などの有機や無機の
添加剤を含んでも差し支えない。共重合されたものであ
っても良い。 【0008】結晶核剤を添加することにより結晶化され
た結晶化ポリエチレンテレフタレート(C−PET)が
耐熱性容器としては好ましい。 【0009】ポリエチレンテレフタレートの共重合成分
としては、酸性分では、イソフタール酸、ヘキサヒドロ
テレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタール酸、ヒドロキ
シ安息香酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェンニルエ
ーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン
酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3,5−ジカル
ボキシベンゼンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、グル
タル酸、セバシン酸等が挙げられる。 【0010】ジオール成分としては、シクロヘキサンジ
メタノール、1,2−プロピレングリコール、トリメチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメ
チレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、1,4−ビスヒドロキシベンゼンや
ポリアルキレングリコール、等が挙げられる。 【0011】また、ポリエチレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール、ポリプロピレングリコールや、
三官能以上の化合物、例えばグリセリン、ペンタエリス
リトール、トリメリット酸、5−ヒドロキシイソフタル
酸等 をポリマーが実質的に線状である程度に使用して
もよく、さらには単官能化合物、例えば、P−フェニル
フェノール、ベンジルオキシ安息香酸、ナフタレンモノ
カルボン酸、ポリエチレングリコールモノメチレンエー
テル等を用いても良い。 【0012】結晶核剤としては、雲母、シリカ、等の無
機粉体やポリオレフィン、ポリオキシメチレン、ポリス
チレン等の結晶性高分子化合物であっても良い。好まし
くは低密度又は高密度のポリエチレンである。結晶核剤
は、結晶性高分子化合物の場合、好ましくは1重量%以
上〜8重量%以下、より好ましくは、2重量%以上〜6
重量%以下である。成形品のシート状物部分の結晶化度
は10%以上〜40%以下、好ましくは、20%以上〜
35%以下であり、10%より小さいと成形品の十分な
耐熱性が得られず、40%より大きいと過結晶状態とな
り耐衝撃性が低下してしまう。 【0013】本発明に用いられるポリエチレンテレフタ
レートの極限粘度は0.6〜1.3dl/gが好まし
く、より好ましくは0.7〜0.12dl/g、さらに
好ましくは0.75〜0.11dl/gである。 【0014】通気性の基材は特に限定するものではない
が、不織布、織布、紙、木質材料やパルプ状の集積板、
等が挙げられる。厚みは特に限定しないが、10μ〜4
mm程度、坪量として100g/m2〜500g/m2で表
現される厚みが用いられる。 【0015】また、材質は溶融押出法で製造された実質
的未延伸のシートと同じ材質の、多種多様の組み合わせ
が用いられることが出来るし、異なった材質のものを用
いることが出来る。また、これらを複数組み合わせたも
のも、積層させたものも用いることができる。 【0016】基材の耐熱性としては結晶化ポリエチレン
テレフタレートのシート状物の基材と同程度以上のもの
を用いることが好ましい。例えば結晶化ポリエチレンテ
レフタレートのシート状物と基材とで耐熱性を測定した
場合に、基材の耐熱温度は結晶化ポリエチレンテレフタ
レートの耐熱温度−50℃以上であることが好ましい。 【0017】本発明の、積層構造容器はまず基材をトレ
イや皿状に成型し、これにシート状物を積層させること
で得ることができる。シート状物の積層時には、真空成
型機を用い、金型に成型された基材をセットし、この上
にTg+30〜Tg+150℃、好ましくはTg+50
〜Tg+120℃に加熱して軟化させたポリエチレンテ
レフタレートのシート状物を乗せ、又はポリエチレンテ
レフタレートのシート状物を乗せた後上記範囲に加熱軟
化させ、基材を通して金型−シート間の空気を脱気し、
大気圧によりシートを基材に押しつけることにより好適
に成型することができる。また、このとき基材とポリエ
チレンテレフタレートのシート状物とを接着させるた
め、基材を基材のTg+30〜基材のTg+150℃、
好ましくは基材のTg+50〜基材のTg+120℃に
加熱しておくことが好ましい。 【0018】基材とポリエチレンテレフタレートのシー
ト状物との接着は熱による圧着のみでも良いし、接着剤
を用いることもできる。接着強度を上げるため、基材と
ポリエチレンテレフタレートのシート状物間に接着剤層
を設けても良い。この方法を用いることにより、従来の
ように先に積層シートを作成し、これを金型で成型する
ことの出来なかった木質材料やパルプの成形体でも容易
に積層トレイや皿を作ることができる。 【0019】成型工程の生産性を上げるためには基材の
通気性が非常に重要となる。通気性がある基材とは基材
に脱気のための通気口を開けた基材でも良いが、基材そ
のものに通気性があることが好ましい。基材の通気性と
しては、JIS L−1096(フラジール法)による
測定で0.1cm3/cm2/sec以上であることが好
ましい。より好ましくは0.5cm3/cm2/sec以
上、さらに好ましくは1.0cm3/cm2/sec以上
である。通気度が0.1cm3/cm2/sec以上であ
れば、真空成型時に速やかに脱気する事ができるので生
産性が高くなる。 【0020】本発明の、積層構造容器は、通常の真空成
形機では型決まりが不充分である外は、プラグアシスト
真空成形機、圧空真空成形機、圧空成形機、雄雌金型真
空成形機、プレス成形機等で容易に容器等の成形品を得
ることが出来る。容器としては、トレイ、どんぶり容
器、カップ、焼き菓子用マフィン等が有る。また、製造
した積層構造容器に印刷を施すことも可能である。 【0021】 【実施例】以下に実施例を示す。なお、特性の測定は下
記の通り行った。 【0022】1.固有粘度測定 フェノール/テトラクロロエタン=60/40(重量
比)を溶媒として温度30℃にて測定した。 【0023】2.耐熱性試験 トレー容器を循環式熱風乾燥機内で2時間かけて180
℃〜240℃に上げ、処理を行い外観変化を観察し、し
わまたは変形が生じた温度を耐熱温度とした(5℃刻
み)。また基材やプラスチックのシート状物の耐熱性は
基材又はプラスチックのシート状物のみで成型したトレ
ー容器を用いて同様に評価した。 【0024】3.結晶化度 まず、トレー容器底部の切り出し片の密度(d)を四塩
化炭素/n−ヘプタン混合溶媒の密度勾配管で25℃で
測定する。つぎにこのdの値を1/d=X/d1+(1
−X)/d2の式に当てはめ、結晶化度Xを求めた。た
だし、d1は1.455(結晶化させた時の到達密度)
d2は1.335(未結晶時の密度)である。 【0025】実施例1 厚さ1mmの木おがくず多孔質状集積板(通気度2cm
3/cm2/sec、耐熱性240℃以上)を外径80mm
内径65mm深さ20mmに加工した皿を、真空装置に接続さ
れた加熱可能な台座上にセットし、皿の温度を170℃
に保った。別に、接着剤を皿に接する側に塗布した0.
05mm厚みの結晶核剤(三井石油化学工業社製高密度P
E樹脂(Hi−Zex))を4重量%含有するポリエチ
レンテレフタレートシート(IV=0.95、結晶化時
の耐熱性210℃)を皿に吸引させたまま25秒間結晶
化させた。これにより、内張りポリエステル層の結晶化
度が29%の皿が出来て225℃の耐熱性を示した。こ
の皿は、汁状の内容物が洩れだすことがなく、軽量で断
熱効果があった。 【0026】実施例2 木おがくず多孔質集積板を厚さ1.5mmのパルプ多孔
質集積板(通気度5cm3/cm2/sec、耐熱性24
0℃以上)にし、ポリエチレンテレフタレートにIV=
0.88のものを用いた以外は実施例1と同様に行な
い、皿を得た。内張りポリエステル層の結晶化度が28
%の皿が出来て220℃の耐熱性を示した。この皿は、
汁状の内容物が洩れだすことがなく、軽量で断熱効果が
あった。 【0027】実施例3 坪量40g/m2のポリエチレンテレフタレート製スパ
ンボンド不織布(通気度250cm3/cm2/sec、
耐熱性200℃)を外径90mm内径60mm深さ20mmに
加工した皿を、真空装置に接続された加熱可能な台座上
にセットし、皿の温度を170℃に保った。 別に、接
着剤を皿に接する側に塗布した0.05mm厚みの結晶核
剤(三井石油化学工業社製高密度PE樹脂(Hi−Ze
x))を3.5重量%含有するポリエチレンテレフタレ
ートシート(IV=0.9、結晶化時の耐熱性210
℃)を皿に吸引させたまま25秒間結晶化させた。これ
により、内張りポリエステル層の結晶化度が25%の皿
が出来て210℃の耐熱性を示した。 【0028】 【発明の効果】本発明により、断熱性があり、割れにく
い耐熱容器を生産性良く得ることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−34196(JP,A) 特開 昭48−68376(JP,A) 特開 平4−8234(JP,A) 特開 平10−77398(JP,A) 特開 平9−216302(JP,A) 特開 平9−132653(JP,A) 特開 昭62−7542(JP,A) 特開 平2−127437(JP,A) 実開 昭62−3409(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 通気性の基材を容器形状に成型した後、
    結晶核剤を添加したポリエチレンテレフタレートのシー
    ト状物を積層する事を特徴とする、通気性の基材上に結
    晶化ポリエチレンテレフタレートのシート状物が積層さ
    れた積層構造容器の製造方法。
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